JP3967967B2 - 擬似人体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全体を均一な温度に保つことが可能な模擬皮膚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発汗作用を持つ擬似人体は、衣料分野あるいは空調分野で注目されている。当該擬似人体は、例えば衣料分野では、衣料の断熱性・発汗作用の評価用に使用されており、空調分野では、自動車の室内空調制御の評価用に使用されている。さらに、火災時に着用する防護服の快適性の評価用にも発汗機能を持つ擬似人体は使用されている。
【0003】
このように衣服や空調の評価用として用いるために、擬似人体の表面温度は、人体の体温と同じ程度に保たれる必要がある。そのため、従来の擬似人体の表面にはヒータ線が巻き付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
擬似人体全体の表面温度を均一に保つためには、擬似人体にヒータ線を等間隔で巻き付ける必要がある。しかし、擬似人体の表面は、凹凸や曲面が複雑に入り組んだ部分があるので、擬似人体全体に等間隔でヒータ線を巻き付けることは困難である。
【0005】
また、表面温度をより均一に保つためには、ヒータ線をできるだけ密に巻き付ける必要があるが、等間隔にかつ密にヒータ線を巻き付ける作業は困難を極めることになる。また、ヒータ線を巻きつける間隔を密にすればするほど、ヒータ線を巻き付ける作業時間は長くなり、ヒータ線が断線した場合等のヒータ線の取り替え作業も長時間要することになる。
【0006】
本発明の目的は、擬似人体に対して簡単な作業を施すことで、擬似人体の表面温度を均一に保つことができる模擬皮膚を提供することである。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明の擬似人体は、擬似人体上に導電塗装により形成されたヒータ層と、上記ヒータ層と外部とを絶縁する絶縁層と、上記ヒータ層よりの発熱を均熱化する均熱層とから構成されている。
【0008】
導電塗装によりヒータ層を形成するので、凹凸や曲面等ヒータ線を巻きつけにくい部分にもヒータ層を容易に形成することができる。従って、擬似人体の表面全体にヒータ層を形成することができるので、擬似人体の表面全体を加熱することができる。また、上記均熱層を備えることにより、導電塗装の厚みのばらつき等によるヒータ層の温度分布のばらつきを抑えることができる。
【0009】
さらに、この擬似人体は、上記均熱層上に配設された保水材と、上記保水材に内接されたヒータ線とを備え、上記保水材に供給された水は、上記ヒータ層と上記ヒータ線との加熱により上記保水材上に配設された透湿膜から汗として蒸発する。これにより、発汗を行いつつ、保水材と透湿膜全体の温度を均一に保つことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の擬似人体11の全体図である。擬似人体11の本体は頭・胸・背中・手・足等複数のパーツ13から構成されており、各パーツ13の要部断面図を図2に示す。
【0011】
図1及び図2に示すように各パーツ13には長手方向の両端部、あるいは所定の2箇所に電極2が配設されており、当該電極2が配設された各パーツ13の表面全面には、導電塗装が施されてヒータ層3が形成されている。上記ヒータ層3は、上記両電極2に電圧が印加されることによって発熱するようになっている。なお、導電塗装に用いる塗料として、例えばカーボンが含まれた導電性を有する材料(神東塗料製)を用いることができる。
【0012】
このように、導電塗装によって上記ヒータ層3が形成されるため、凹凸や曲面等の複雑に入り組んだ部分にも容易にヒータ層3を形成することができる。
【0013】
また、図1及び図2に示すように上記ヒータ層3上には絶縁層4が配設されており、当該絶縁層4にはニッケル線からなる温度センサ5が巻きつけられた状態で配設されている。
【0014】
上記温度センサ5が配設された絶縁層4上には、熱伝導率の高い均熱材が塗装されて均熱層6が形成されている。この均熱材として、例えばニッケル紛等が含まれた高熱導電率を有する塗料(神東塗料製)を用いることができる。
【0015】
さらに、図1及び図2に示すように上記均熱層6上には保水材7が配設され、この保水材7上には透湿膜10が配設されている。この保水材7には、ポリビニルアルコールの多孔質体を用いることができ、上記透湿膜10は、多数のミクロン単位の細孔を持つ材料を用いることができる。
【0016】
上記保水材7は、図3に示す給水チューブ12を介して給水ポンプ30から水が供給されており、保水材7に供給された水は、上記透湿膜10から汗として蒸発するようになっている。
【0017】
さらに、上記保水材7の上記均熱層6寄りには例えばニッケル線等のヒータ線8が内設され、上記透湿膜10寄りには、保水材7の温度を計測するための表面温度センサ9が内設されている。
【0018】
本発明の擬似人体11に上記ヒータ層3とヒータ線8と2つの加熱手段を備えるのは、発汗を行いつつ、保水材7や透湿膜10全体の温度を均一に保つためである。
【0019】
即ち、上記表面温度センサ9の出力に基づいて、上記ヒータ線8に電圧を印加して加熱すると、保水材7や透湿膜10が均一な温度に加熱される。
【0020】
しかし、蒸発には潜熱が必要であるが、この潜熱によって保水材7や透湿膜10の温度が下がらないように、上記ヒータ層3の発熱を潜熱に当てることで、保水材7や透湿膜10全体の温度を均一に保つことができる。
【0021】
ところで、本発明の擬似人体11に上記均熱層6が必要とされるのは、上記ヒータ層3の発熱量が位置によって異なるためである。
【0022】
例えば、完全に均一な厚みで導電塗装することは作業上困難であるので、上記ヒータ層3には、多少の厚みのばらつきができてしまう。厚みにばらつきがあると、ヒータ層3の発熱量は位置によってばらつきがある。
【0023】
また、擬似人体11の腕を例に取ると、腕の太さは、肩から手首にかけて細くなっているため、擬似人体11の腕の上腕部と前腕部とに電極2を配設したときは、前腕部は上腕部に比べて加熱され易くなる。
【0024】
このように、ヒータ層3の発熱量が位置によってばらつきがあっても、上記均熱層6内に熱伝導が起こることで、均熱層6全体の温度は均一となり、保水材7や透湿膜10全体の温度を均一に保つことができる。
【0025】
【発明の効果】
導電塗装によりヒータ層が形成されることで、凹凸や曲面等の複雑に入り組んだ擬似人体表面全体にヒータ層を形成することができ、擬似人体を均一に加熱することができる。また、均熱層を配設することで、擬似人体の温度のばらつきをより小さくすることができる。
【0026】
さらに、均熱層上に配設された保水材に供給された水が、ヒータ層と、その保水材に内接されたヒータ線との加熱により、保水材上に配設された透湿膜から汗として蒸発するため、発汗を行いつつ、保水材と透湿膜全体の温度を均一に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の擬似人体の全体図。
【図2】本発明の要部断面図。
【図3】擬似人体の概念図。
【符号の説明】
2 電極
3 ヒータ層
4 絶縁層
6 均熱層
7 保水材
8 ヒータ線
10 透湿膜
11 擬似人体
Claims (1)
- 擬似人体上に導電塗装により形成されたヒータ層と、上記ヒータ層と外部とを絶縁する絶縁層と、上記ヒータ層よりの発熱を均熱化する均熱層とを備えた擬似人体において、
上記均熱層上に配設された保水材と、
上記保水材に内接されたヒータ線とを備え、
上記保水材に供給された水が、上記ヒータ層と上記ヒータ線との加熱により上記保水材上に配設された透湿膜から汗として蒸発する、発汗作用を有する擬似人体。
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