JP3967838B2 - 無線受信装置および逆拡散器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアンテナに並行して到来した受信波に所定の処理を施すことによって、所望の指向性あるいはダイバーシチ方式に基づく伝送品質の改善を可能とする無線受信装置と、その無線受信装置に搭載され、かつCDMA方式に適応した受信波に逆拡散処理を施す逆拡散器とに関する。
【0002】
【従来の技術】
CDMA(Code Division Multiple Access) 方式は、本来的に有する秘匿性と耐干渉性との下で同一チャネル干渉の抑圧と、無線周波数の効率的な再利用とが可能である。
また、このようなCDMA方式は、近年、送信電力制御を精度および応答性高く実現する技術の確立によってセクタゾーン毎に無線伝送特性の柔軟な設定が可能となったために、移動通信システムにも積極的に適用されつつある。
【0003】
図14は、CDMA方式の下でアレーアンテナを用いた移動通信システムにおける受信系の構成例を示す図である。
図において、4本のアンテナ141-1〜141-4の給電端はA/D変換ボード142が有する4つの入力に個別に接続され、そのA/D変換ボードの4つの出力はそれぞれ線路143-1〜143-4を介して受信機ボード144の対応する入力に接続される。
【0004】
A/D変換ボード142は、アンテナ141-1の給電端と線路143-1の一端との間に縦続接続されたフロントエンド部145-1およびA/D変換器(A/D)146-1と、アンテナ141-2の給電端と線路143-2の一端との間に縦続接続されたフロントエンド部145-2およびA/D変換器(A/D)146-2と、アンテナ141-3の給電端と線路143-3の一端との間に縦続接続されたフロントエンド部145-3およびA/D変換器(A/D)146-3と、アンテナ141-4の給電端と線路143-4の一端との間に縦続接続されたフロントエンド部145-4およびA/D変換器146-4(A/D)とから構成される。
【0005】
受信機ボード144は、線路143-1〜143-4の全ての他端に接続され、かつ適用されるべき逆拡散符号の種別を示す制御信号が外部(例えば、図示されないチャネル制御装置)から個別に与えられる受信部147-1〜147-4と、線路143-4の他端と受信部147-1〜147-4の制御入力との間に配置されたサーチャ148とから構成される。
【0006】
受信部147-1は、一方の入力に線路143-1〜143-4の他端が個別に接続された乗算器149-11〜149-14と、一方の入力に既述の制御信号が与えられ、かつ他方の入力にサーチャ148の対応する出力が接続されると共に、出力が乗算器149-11〜149-14の他方の入力に接続された逆拡散符号生成部(CODE)150-1と、これらの乗算器149-11〜149-14の後段に個別に配置され、かつ復調信号を出力するダンプフィルタ(DUMP)151-11〜151-14とから構成される。
【0007】
なお、受信部147-2〜147-4の構成については、受信部147-1の構成と同じであるから、以下では、対応する構成要素に第一の添え番号がそれぞれ「2」〜「4」である同じ符号を付与することとし、ここではその説明および図示を省略する。
サーチャ148は、縦続接続されたマッチドフィルタ152、平均化部153およびRAM154と、そのRAM154の後段に配置され、かつ受信部147-1〜147-4に個別に備えられた逆拡散符号生成部150-1〜150-4の対応する入力に接続されたパス検出部155とから構成される。
【0008】
マッチドフィルタ152は、上述した逆拡散符号に同期し、その逆拡散符号のチップレートfc に対して(8fc)で与えられる周波数のクロックに同期して作動すると共に、段数がこの拡散符号の語長Lに対して(8L−1)であるシフトレジスタ156と、そのシフトレジスタ156の入力端および全ての段の出力に個別に接続され、かつ逆拡散符号を構成するビットの内、対応するビットの論理値に相当する重み(「1」と「−1」との何れか)が個別に予め設定された乗算器157と、その乗算器157の後段に最終段として配置された加算器158とから構成される。なお、シフトレジスタ156の段数については、以下では、簡単のため、「31」であると仮定する。
【0009】
このような構成の従来例では、フロントエンド部145-1〜145-4は、それぞれアンテナ141-1〜141-4に並行して到来した受信波をベースバンド領域で等価な信号(以下、「拡散信号」という。)に変換する。
A/D変換器146-1〜146-4は、それぞれ既述のチップレートfc に対して(1/8fc)で与えられる周期(以下、「オーバサンプリング周期」という。)でこれらの拡散信号を同時にオーバサンプリングすることによって離散信号を生成し、これらの離散信号を線路143-1〜143-4に送出する。
【0010】
受信機ボート144に備えられたサーチャ148では、シフトレジスタ156は線路143-4を介して与えられた離散信号を順次蓄積し、かつ乗算器157および加算器158はこれらの蓄積された離散信号と既述の重みとして予め与えられた逆拡散符号との相関をとる。
平均化部153は、逆拡散符号の周期の複数倍以上の周期に亘って、その逆拡散符号の周期毎に、かつ時系列の順に上述した相関の結果の平均をとることによって、図15に示す遅延プロファイルを求め、その遅延プロファイルをRAM154に格納する。
【0011】
パス検出部155は、このようにしてRAM154に格納された遅延プロファイルを時系列の順に、かつ逆拡散符号の周期で読み出すことによって、予め決められた閾値を上回る平均値が検出された時点を示すパルス列からなる「パス検出信号」をその逆拡散符号の周期でリサイクリックに出力する。
受信部147-1〜147-4の内、例えば、受信部147-1では、逆拡散符号生成部150-1は、上述したパス検出信号として与えられるパルス列の内、所定のチャネル設定の手順に基づいて割り付けられたチャネルを示し、かつ外部から与えられた制御信号が並行して与えられた時点を起点として逆拡散符号を生成する。
【0012】
乗算器149-11〜149-14は、その逆拡散符号と線路143-1〜143-4を介して与えられた離散信号とを乗じることによって、これらの離散信号に逆拡散処理を施す。
したがって、これらの乗算器149-11〜149-14の出力には、アンテナ141-1〜141-4に到来した受信波に含まれる成分の内、チャネル設定の下で割り付けられチャネルの成分を示す4つの復調信号がそれぞれベースバンド領域で得られる。
【0013】
なお、これらの復調信号については、それぞれダンプフィルタ151-11 〜151-14 によって所定の濾波処理が施され、かつアンテナ141-1〜141-4に到来した成分のみを適応アルゴリズムに基づいて抽出する合成処理が施される。しかし、このような合成処理については、本願発明の特徴ではないので、所望のセクタゾーンに適応する限り、適用されるべき適応アルゴリズムを含む方式および達成されるべき指向性やダイバーシチ方式は如何なるものであってもよい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来例では、符号「143」で示される線路の数は、符号「141」で示されるアンテナの数に比例して増加する。また、その線路の数については、例えば、A/D変換器146-1〜146-4によって生成された離散信号が多重化されることによって低減が可能である。
【0015】
しかし、このように離散信号が単に多重化される構成については、適用可能な半導体デバイスに固有の速度の上限や消費電力にかかわる制約があるために、実際には、適用され難かった。
また、線路143-1〜143-4については、これらの線路143-1〜143-4を介して伝送される信号のビットレートが数メガビット/秒ないし数十メガビット/秒となるために、外部に対する電磁的な雑音の放射が抑圧される構造が適用されなければならなかった。
【0016】
さらに、上述したアンテナの数は将来、確度が高いセクタゾーンや小さなセクタゾーンの形成を目的として増加し得るために、A/D変換ボード142と受信機ボード144との機能分散と、複数の受信機ボードに対する付加分散との達成が阻まれる可能性が大きかった。
本発明は、ハードウエアの構成が大幅に複雑化することなく、柔軟なモジュール化が達成される無線受信装置および逆拡散器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1〜9に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項1に記載の発明は、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をベースバンド領域においてそれぞれ複数Nの異なる位相で、占有帯域幅の2倍以上の周波数でサンプリングし、これらの受信波に個別に対応した離散信号を生成する複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nと、複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nによって生成された離散信号を多重化して多重信号を出力する多重化手段12と、多重化手段12によって出力された多重信号を逆多重化し、複数Nの離散信号を復元する逆多重化手段13と、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、外部から与えられ、あるいは予め設定された共通の時点の瞬時値を個別に予測する予測処理を行い、ベースバンド領域で、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をそれぞれ示すベースバンド信号を生成する複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nとを備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線受信装置において、受信波は、チップレートがfc である拡散符号が適用された直接拡散方式に基づいて生成され、複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nは、周期が(1/2fc)以下であるサンプリングクロックに同期して、それぞれ複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をサンプリングすることを特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の無線受信装置において、複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nは、時間軸上で(1/2Nfc)以下の定間隔で設定された異なる位相で、それぞれ複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をサンプリングすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施し、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求めるパス監視手段21と、パス監視手段21によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段22と、複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nによって生成されたN個のベースバンド信号に、位相特定手段22によって特定された位相の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る逆拡散処理手段23とを備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nによってサンプリングが行われる時系列の順に求めるパス監視手段31と、パス監視手段31によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数の予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段32と、複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nによって生成されたN個のベースバンド信号に、位相特定手段32によって特定された位相の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る逆拡散処理手段33とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施し、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求めるパス監視手段21と、パス監視手段21によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段22と、予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数と、位相特定手段22によって特定された位相の逆拡散符号との積を求める乗算手段41とを備え、複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nは、乗算手段41によって求められた積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得ることを特徴とする。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nがサンプリングを行う時系列の順に求めるパス監視手段31と、パス監視手段31によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段32と、予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数と、位相特定手段32によって特定された位相の逆拡散符号との積とを求める乗算手段42とを備え、複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nは、乗算手段42によって求められた積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得ることを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施し、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求めるパス監視手段21と、パス監視手段21によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段22と、逆拡散符号がとり得る2値と複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nが行い得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、これらの予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数との全ての組み合わせの積が予め格納された記憶手段51とを備え、複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nは、記憶手段51に格納された積の内、直列に与えられた逆拡散符号の論理値と、外部から与えられた予測処理の形態とに対応した積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号にその予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得ることを特徴とする。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を複数Nの間引き処理手段11-1〜11-Nがサンプリングを行う時系列の順に求めるパス監視手段31と、パス監視手段31によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段32と、逆拡散符号がとり得る2値と複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nが行い得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達特性との全ての組み合わせの積が予め格納された記憶手段51とを備え、複数Nの予測処理手段14-1〜14-Nは、記憶手段51に格納された積の内、直列に与えられた逆拡散符号の論理値と、外部から与えられた予測処理の形態とに対応した積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号にその予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得ることを特徴とする。
【0025】
また、図2に示すように、直接拡散方式の受信波が拡散符号のチップレートの2倍以上の周波数でベースバンド領域でサンプリングされてなる拡散信号に予測処理および逆拡散処理を施し、復調信号を生成する濾波手段61と、予測処理に適用されるべき濾波特性を示す伝達関数と逆拡散処理に適用されるべき逆拡散符号との積をとり、その積を濾波手段61の伝達関数としてその濾波手段61に与える制御手段62とを備えた第1の逆拡散器を構成することも可能である。
【0026】
また、図3に示すように、直接拡散方式の受信波が拡散符号のチップレートの2倍以上の周波数でベースバンド領域でサンプリングされてなる拡散信号に予測処理および逆拡散処理を施し、復調信号を生成する濾波手段61と、拡散符号がとり得る2値と予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、この予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数との全ての組み合わせの積が予め格納された記憶手段71と、記憶手段71に格納された積の内、逆拡散処理に適用されるべき逆拡散符号の論理値と、その論理値と共に与えられた予測処理の形態とに対応した積を伝達関数として濾波手段61に与える制御手段72とを備えた第2の逆拡散器を構成することも可能である。
【0027】
請求項1に記載の発明にかかわる無線受信装置では、間引き処理手段11-1〜11-Nは、アンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をベースバンド領域においてそれぞれ複数Nの異なる位相で、占有帯域幅の2倍以上の周波数でサンプリングすることによって、これらの受信波に個別に対応した離散信号を生成する。多重化手段12は、これらの離散信号を多重化して多重信号を出力する。
【0028】
また、逆多重化手段13は、その多重信号を逆多重化することによって、上述した複数Nの離散信号を復元する。さらに、予測処理手段14-1〜14-Nは、これらの離散信号について、外部から与えられ、あるいは予め設定された共通の時点の瞬時値を個別に予測する予測処理を行い、かつベースバンド領域で、アンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をそれぞれ示すベースバンド信号を生成する。
【0029】
すなわち、上述した離散信号は、それぞれアンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波の瞬時値の内、予測処理手段14-1〜14-Nによって行われる予測処理の過程で補間される瞬時値がサンプリングされることなく生成され、かつ多重化手段12によって多重化されて逆多重化手段13に与えられる。
したがって、本発明では、アンテナ10-1〜10-Nの数Nが大きく、あるいはこれらのアンテナ10-1〜10-Nに到来する受信波の占有帯域が広い場合であっても、多重化手段12によって出力される多重信号の帯域が小さく抑えられ、かつその多重化手段12と逆多重化手段13との間を結ぶ線路の本数が確度高くアンテナ10-1〜10-Nの数N未満に抑えられる。
【0030】
請求項2に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項1に記載の無線受信装置において、アンテナ10-1〜10-Nには、チップレートがfc である拡散符号が適用された直接拡散方式に基づいて生成された受信波が並行して到来する。
間引き処理手段11-1〜11-Nは、周期が(1/2fc)以下であるサンプリングクロックに同期してこれらの受信波をサンプリングすることによって、離散信号を個別に生成する。
【0031】
これらの離散信号は、上述した受信波のベースバンド領域における占有帯域でサンプリング定理が成立する周期でその受信波がサンプリングされることによって生成されるので、多重化手段12、逆多重化手段13および予測処理手段14-1〜14-Nは、請求項1に記載の無線受信装置と同様にして連係することができ、かつ直接拡散方式が適用された無線伝送系に対する請求項1に記載の発明の適用が可能となる。
【0032】
請求項3に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2に記載の無線受信装置において、間引き処理手段11-1〜11-Nは、時間軸上で(1/2Nfc)以下の定間隔で設定された異なる位相で、それぞれアンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波をサンプリングする。
すなわち、予測処理手段14-1〜14-Nによって行われるべき予測処理の過程で個別に適用されるべき濾波特性を示すN個の伝達関数については、位相空間上においても定間隔で位置するので、算出に要する演算手順の簡略化、あるいは実際の設定に供されるハードウエアの構成の標準化が可能となる。
【0033】
請求項4に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、パス監視手段21は、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施すことによって、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求める。位相特定手段22は、このようにして求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求める。さらに、位相特定手段22は、その時点を予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与え、かつサンプリングクロックの位相として特定する。
【0034】
また、予測処理手段14-1〜14-Nは、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、既述の共通の時点の瞬時値を個別に予測する予測処理を行い、かつベースバンド領域で上述した受信波を個別に示すベースバンド信号を生成する。
逆拡散処理手段23は、これらのベースバンド信号に位相特定手段22によって特定された位相の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施すことによって、アンテナ10-1〜10-Nに到来した個々の受信波に対応する復調信号を得る。
【0035】
すなわち、直接拡散方式に適応した受信系が請求項2または請求項3に記載の発明の適用の下で実現され、かつ逆拡散処理が確実に行われるので、アンテナ10-1〜10-Nの数Nが大きい場合であってもハードウエアの実装にかかわる制約が緩和されると共に、その逆拡散処理によって得られた復調信号に所望の合成処理が施されることによって、セクタゾーン構成やダイバーシチ受信方式に基づく干渉の抑圧が可能となる。
【0036】
請求項5に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、パス監視手段31は、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を間引き処理手段11-1〜11-Nによってサンプリングが行われる時系列の順に求める。位相特定手段32は、このようにして求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する。
【0037】
また、予測処理手段14-1〜14-Nは、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、既述の共通の時点の瞬時値を個別に予測する予測処理を行い、かつベースバンド領域で上述した受信波を個別に示すベースバンド信号を生成する。
逆拡散処理手段33は、これらのベースバンド信号に前記位相特定手段32によって特定された位相の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施すことによって、アンテナ10-1〜10-Nに到来した個々の受信波に対応する復調信号を得る。
【0038】
上述した電力の分布はパス監視手段31によって時系列の順に直列に求められるので、そのパス監視手段31は、アンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波について個々の電力の分布を並行して求めるハードウエアやソフトウエアが搭載されることなく、構成される。
したがって、請求項4に記載の無線受信装置に比べてハードウエアの規模が低減され、その無線受信装置と同様にして、アンテナ10-1〜10-Nの数Nが大きい場合であってもハードウエアの実装にかかわる制約が緩和されると共に、セクタゾーン構成やダイバーシチ受信方式に基づく干渉の抑圧が可能となる。
【0039】
請求項6に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、パス監視手段21は、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施すことによって、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求める。位相特定手段22は、このようにして求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求める。さらに、位相特定手段22は、その時点を予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与え、かつサンプリングクロックの位相として特定する。
【0040】
乗算手段41は、予測処理手段14-1〜14-Nによって行われる予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数と、位相特定手段22によって特定された位相の逆拡散符号との積を求める。
さらに、予測処理手段14-1〜14-Nは、これらの積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に予測処理に併せて逆拡散処理を施し、アンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る。
【0041】
すなわち、請求項4および請求項5に記載の無線受信装置と異なる構成の下で予測処理および逆拡散処理が行われるので、これらの無線受信装置と同様にして、アンテナ10-1〜10-Nの数が大きい場合であってもハードウエアの実装にかかわる制約の緩和と、セクタゾーン構成やダイバーシチ受信方式に基づく干渉の抑圧とがはかられる。
【0042】
請求項7に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、パス監視手段31は、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を間引き処理手段11-1〜11-Nによってサンプリングが行われる時系列の順に求める。位相特定手段32は、このようにして求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する。
【0043】
乗算手段42は、このようにして特定された位相の逆拡散符号と、予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数との積を求める。
さらに、予測処理手段14-1〜14-Nは、これらの積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に予測処理に併せて逆拡散処理を施し、アンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る。
【0044】
上述した電力の分布はパス監視手段31によって時系列の順に直接に求められるので、そのパス監視手段31は、アンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波について個々の電力の分布を並行して求めるハードウエアやソフトウエアが搭載されることなく、構成される。
したがって、請求項7に記載の無線受信装置に比べてハードウエアの規模が低減され、その無線受信装置と同様にして、アンテナ10-1〜10-Nの数が大きい場合であってもハードウエアの実装にかかわる制約が緩和されると共に、セクタゾーン構成やダイバーシチ受信方式に基づく干渉の抑圧が可能となる。
【0045】
請求項8に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、パス監視手段21は、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施すことによって、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求める。位相特定手段22は、このようにして求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求める。さらに、位相特定手段22は、この時点を予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与え、かつサンプリングクロックの位相として特定する。
【0046】
また、記憶手段51には、逆拡散符号がとり得る2値と予測処理手段14-1〜14-Nが行い得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、これらの予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数との全ての組み合わせの積が予め格納される。
予測処理手段14-1〜14-Nは、これらの積の内、直列に与えられた逆拡散符号の論理値と、外部から与えられた予測処理の形態とに対応した積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号にその予測処理に併せて逆拡散処理を施し、アンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る。
【0047】
すなわち、逆拡散処理については、請求項4〜5に記載された逆拡散処理手段22、23や請求項6、7に記載された乗算手段41、42を介することなく、予測処理手段14-1〜14-Nによって行われるので、請求項4〜7に記載の無線受信装置に比べてハードウエアの構成が簡略化され、かつ高いチップレートに対する適応が可能となる。
【0048】
請求項9に記載の発明にかかわる無線受信装置では、請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、パス監視手段31は、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を間引き処理手段11-1〜11-Nによってサンプリングを行われる時系列の順に求める。位相特定手段32は、このようにして求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を予測処理手段14-1〜14-Nに共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する。
【0049】
また、記憶手段51には、逆拡散符号がとり得る2値と予測処理手段14-1〜14-Nが行い得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達特性との全ての組み合わせの積が予め格納される。
予測処理手段14-1〜14-Nは、これらの積の内、直列に与えられた逆拡散符号の論理値と、外部から与えられた予測処理の形態とに対応した積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号にその予測処理に併せて逆拡散処理を施し、アンテナ10-1〜10-Nに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る。
【0050】
上述した電力の分布はパス監視手段31によって時系列の順に直列に求められるので、そのパス監視手段31は、アンテナ10-1〜10-Nに並行して到来した受信波について個々の電力の分布を並行して求めるハードウエアやソフトウエアが搭載されることなく、構成される。
したがって、請求項8に記載の無線受信装置に比べてハードウエアの規模が低減され、その無線受信装置と同様にして、高いチップレートに対する適応が可能となる。
【0051】
図2に示した第1の逆拡散器では、制御手段62は、直接拡散方式の受信波が拡散符号のチップレートの2倍以上の周波数でベースバンド領域でサンプリングされてなる拡散信号について、その拡散信号に施される予測処理に適用されるべき濾波特性を示す伝達関数と、並行して施される逆拡散処理に適用されるべき逆拡散符号との積をとる。さらに、制御手段62は、その積を濾波手段61の濾波特性を示す伝達関数としてその濾波手段61に与える。濾波手段61は、このようにして与えられた伝達関数に基づく濾波処理を上述した拡散信号に施すことによって、復調信号を生成する。
【0052】
すなわち、上述した予測処理および逆拡散処理は、これらの処理の線形性に基づいて予め求められた単一の伝達関数で示される濾波特性の下で達成される。
したがって、このような予測処理および逆拡散処理を行うハードウエアについては、これらの処理の過程で生じる丸め誤差、打ち切り誤差その他の誤差が許容される程度に小さい限り、配置や実装の自由度が確保される。
【0053】
図3に示した第2の逆拡散器では、記憶手段71には、受信波の逆拡散処理に適用されるべき拡散符号がとり得る2値と、その受信波が拡散符号のチップレートの2倍以上の周波数でベースバンド領域でサンプリングされてなる拡散信号に施され得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、この予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数との全ての組み合わせの積が予め格納される。
【0054】
制御手段72は、これらの積の内、上述した逆拡散処理に適用されるべき逆拡散符号の論理値と、その論理値と共に与えられた予測処理の形態とに対応した積を伝達関数として濾波手段61に与える。
濾波手段61は、このようにして与えられた伝達関数に基づく濾波処理を上述した拡散信号に施すことによって、復調信号を生成する。
【0055】
すなわち、逆拡散処理はその逆拡散処理を専ら行う手段を介することなく行われるので、ハードウエアの構成の簡略化と高いチップレートに対する適応とが可能となる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0057】
図4は、請求項1〜4に記載の発明に対応した第一の実施形態を示す図である。
図において、図14に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
本実施形態と図14に示す従来例との構成の相違点は、A/D変換ボード142に代えてA/D変換ボード80が備えられ、受信機ボード144に代えて受信機ボード81が備えられ、そのA/D変換ボード81が線路143-1〜143-4に代わる単一の線路82を介して受信機ボード81に接続された点にある。
【0058】
A/D変換ボード80とA/D変換ボード142との構成の相違点は、A/D変換器146-1〜146-4に代えてA/D変換器(A/D)83-1〜83-4が備えられ、制御端子に外部から同期信号が与えられるマルチプレクサ84がこれらのA/D変換器83-1〜83-4の後段に最終段として備えられた点にある。
受信機ボード81と受信機ボード144との構成の相違点は、線路82に逆多重化入力が接続され、かつ制御端子に既述の同期信号が与えられたデマルチプレクサ85と、そのデマルチプレクサ85が有する4つの出力と受信部147-1〜147-4との段間に個別に配置された補間フィルタ86-1〜86-4とが備えられ、サーチャ148の初段に配置されたマッチドフィルタ152の入力が補間フィルタ86-4の出力に直結された点にある。
【0059】
補間フィルタ86-1は、初段に配置され、一段当たりの遅延時間が(1/8fc)である31段のシフトレジスタ87-1と、そのシフトレジスタ87-1の入力端および各段の出力に並行して得られるビット列からなる離散信号が与えられ、かつ後述する伝達関数を示す31個の係数(図示されない。)が与えられた乗算器88-1と、その乗算器88-1の31個の出力に接続され、かつ最終段として配置された加算器89-1とから構成される。
【0060】
なお、補間フィルタ86-2〜86-4の構成については、補間フィルタ86-1の構成に等しいので、以下では、対応する構成要素に添え番号「2」〜「4」がそれぞれ付加された同じ符号を付与することとし、ここでは、その説明および図示を省略する。
また、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、アンテナ141-1〜141-4はアンテナ10-1〜10-Nに対応し、フロントエンド部145-1〜145-4およびA/D変換器83-1〜83-4は間引き処理手段11-1〜11-Nに対応し、マルチプレクサ84は多重化手段12に対応し、デマルチプレクサ85は逆多重化手段13に対応し、補間フィルタ86-1〜86-4は予測処理手段14-1〜14-Nに対応し、マッチドフィルタ152、平均化部153およびRAM154はパス監視手段21に対応し、パス検出部155は位相特定手段22に対応し、受信部147-1〜147-4は逆拡散処理手段23に対応する。
【0061】
以下、請求項1〜4に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
A/D変換ボード80では、A/D変換器83-1〜83-4は、それぞれフロントエンド部145-1〜145-4によって得られた拡散信号を取り込み、図5に示すように、既述のオーバサンプリング周期(=1/8fc)の4倍の周期(=1/2fc)(以下、「間引きサンプリング周期」という。)で時間軸上で重複することなく、これらの拡散信号をリサイクリックにオーバサンプリングすることによって、個別に離散信号を生成する。
【0062】
マルチプレクサ84は、このようにしてA/D変換器83-1〜83-4によって生成された離散信号を同期信号との同期をとりつつ時間軸上で多重化することによって多重化離散信号を生成し、その多重化離散信号を線路82に送出する。
一方、受信機ボード81では、デマルチプレクサ85は、この多重化離散信号に、マルチプレクサ84が既述の通りに行う多重化の処理とは反対の逆多重化処理を施すことによって上述した4つの離散信号を復元し、これらの離散信号をそれぞれ補間フィルタ86-1〜86-4に与える。
【0063】
さらに、補間フィルタ86-1〜86-4を構成する乗算器88-1〜88-4には、ベースバンド領域において帯域幅がチップレートfc の4倍(既述の「間引きサンプリング周波数)に等しく、かつ理想的な矩形状の通過域を示す周波数関数(図6(a))のフーリエ変換(図6(b))として定義される時間関数Cn =f(n/8fc)に対して、
C-16、C-15、…、C-1、C1、C2、…、C16
で定義される係数の列Cからなる伝達関数が共通に与えられる。
【0064】
また、補間フィルタ86-1〜86-4は、これらの係数Cの列として与えられる伝達関数を有するトランスバーサルフィルタ(例えば、補間フィルタ86-1においては、シフトレジスタ87-1、乗算器88-1および加算器89-1からなる。)として動作する。
すなわち、補間フィルタ86-1〜86-4(加算器89-1〜89-4)では、A/D変換ボード80において間引きサンプリング周期で行われたオーバサンプリングの過程で生成された4つの離散信号は、それぞれ実際には含まれない瞬時値が時間軸上で(1/8fc)毎に補間され、かつ受信部147-1〜147-4の4つの入力に並行して与えられる。
【0065】
なお、受信部147-1〜147-4およびサーチャ148の動作については、従来例と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
このように本実施形態によれば、A/D変換ボード80において 異なる位相および共通の間引きサンプリング周期で生成された離散信号が多重化されつつ伝送路82に送出され、その伝送路82を介して対向する受信機ボード81では、これらの離散信号がデマルチプレクサ85によって行われる逆多重化処理と、補間フィルタ86-1〜86-2によって行われる補間処理(予測処理)との下で復元されると共に、受信部147-1〜147-4に並行して与えられる。
【0066】
したがって、本実施形態によれば、A/D変換ボード80と受信機ボード81との間に形成されるべき線路の数はアンテナ144-1〜144-4の本数未満に削減され、かつ補間フィルタ86-1〜86-4によって行われる補間処理(予測処理)の精度の偏差が許容される限り、伝送品質は高く維持される。
図7は、請求項1〜4に記載の発明に対応した第二の実施形態を示す図である。
【0067】
図において、図4に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
本実施形態と図4に示す実施形態との構成の相違点は、受信機ボード81に代えて備えられた受信機ボード90の構成にある。
受信機ボード90と受信機ボード81との構成の相違点は、補間フィルタ86-1〜86-4に代えて補間フィルタ91-1〜91-4が備えられ、デマルチプレクサ85の4つの出力とこれらの補間フィルタ91-1〜91-4の係数入力端子との間に配置されたサーチャ92がサーチャ148に代えて備えられた点にある。
【0068】
補間フィルタ91-1は、初段に配置され、一段当たりの遅延時間が(1/2fc)である7段のシフトレジスタ93-1と、そのシフトレジスタ93-1の入力端および各段の出力に並行して得られるビット列からなる離散信号が与えられる乗算器94-1と、その乗算器94-1の8個の出力に接続され、かつ最終段として配置された加算器95-1と、入力がサーチャ92の対応する出力に接続され、かつ出力がこの乗算器94-1の係数入力に接続されたROM96-1とから構成される。
【0069】
なお、補間フィルタ91-2〜91-4の構成については、補間フィルタ91-1の構成に等しいので、以下では、対応する構成要素に添え番号「2」〜「4」がそれぞれ付加された同じ符号を付与することとし、ここでは、その説明および図示を省略する。
【0070】
サーチャ92とサーチャ148との構成の相違点は、デマルチプレクサ85の4つの出力に個別に直結されたマッチドフィルタ97-1〜97-4がマッチドフィルタ152に代えて備えられ、これらのマッチドフィルタ97-1〜97-4に個別に縦続接続された平均化部98-1〜98-4が平均化部153に代えて備えられ、これらの平均化部98-1〜98-4の出力に直結されたRAM99がRAM154に代えて備えられ、パス検出部100がパス検出部155に代えて備えられ、クロック入力にそのパス検出部100の第一ないし第四の出力が個別に接続され、かつデータ入力に並行して同期信号が与えられるラッチ(L)101-1〜101-4が備えられ、これらのラッチ101-1〜101-4の出力と補間フィルタ91-1〜91-4にそれぞれ備えられたROM96-1〜96-4の入力との段間に、マッピングROM102-1が配置された点にある。
【0071】
マッチドフィルタ97-1とマッチドフィルタ152との構成の相違点は、一段当たりの遅延時間が(1/2fc)であり、かつ逆拡散符号の語長Lに対して段数が(2L−1)であるシフトレジスタ103-1がシフトレジスタ156に代えて備えられ、そのシフトレジスタ103-1の入力端および全段の出力に後述する重みを乗じる乗算器104-1が乗算器157に代えて備えられ、その乗算器104-3の後段に最終段として配置された加算器105-1が加算器158に代えて備えられた点にある。
【0072】
なお、マッチドフィルタ97-2〜97-4の構成については、マッチドフィルタ97-1の構成と同じであるので、対応する構成要素に添え番号「2」〜「4」がそれぞれ付与された同じ符号を付与することとし、ここでは、その説明および図示を省略する。
また、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、補間フィルタ91-1〜91-4が予測処理手段14-1〜14-Nに対応し、マッチドフィルタ97-1〜97-4、平均化部98-1〜98-4およびRAM99がパス監視手段21に対応し、パス検出部100、ラッチ101-1〜101-4およびマッピングROM102が位相特定手段22に対応する点を除いて、図4に示す実施形態における対応関係と同じである。
【0073】
以下、請求項1〜4に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
受信機ボード90では、補間フィルタ91-1〜91-4に備えられたROM96-1〜96-4には、図8(a) に示すように、既述の関数Cn =f(n/8fc)に対して、
(1) C-16、C-12、C-8、C-4、C1、C5、C9 、C13
(2) C-15、C-11、C-7、C-3、C2、C6、C10、C14
(3) C-14、C-10、C-6、C-2、C3、C7、C11、C15
(4) C-13、C-9、C-5、C-1、C4、C8、C12、C16
と定義される4つの係数の列(1)〜(4)が予め格納される。
【0074】
また、サーチャ92に備えられたマッピングROM102には、図8(b) に示すように、上述した係数の列(1)〜(4)の内、同期信号として与えられる値「0」〜「3」にそれぞれ対応したユニークな係数の列を示す識別情報(ここでは、簡単のため、「(1)」〜「(4)」の何れかであると仮定する。)が予め格納される。受信機ボート90に備えられたサーチャ92では、シフトレジスタ103-1〜〜103-4は、デマルチプレクサ85によって復元された4つの離散信号を並行して順次蓄積し、乗算器104-1〜104-4および加算器105-1〜105-4はこれらの蓄積された離散信号と既述の重みとして予め与えられた逆拡散符号との相関をリサイクリックにとる。
【0075】
平均化部98-1〜98-4は、逆拡散符号の周期の複数倍以上の周期に亘って、その逆拡散符号の周期毎に、かつ時系列の順に上述した相関の結果の平均をとることによって、図9に実線、点線、破線および一点鎖線で示すように、時間軸上で(1/2fc)の間隔で与えられた電力の分布の集合からなる遅延プロファイルを求め、その遅延プロファイルをRAM99に格納する。
【0076】
パス検出部100は、このようにしてRAM99に格納された遅延プロファイルを時系列の順に、かつ逆拡散符号に同期して読み出すことによって、上述した電力を示す数列の内、予め決められた閾値を上回る平均値が検出された時点を示すパルス列からなる「パス検出信号」をその逆拡散符号の周期でリサイクリックに出力する。
【0077】
なお、受信部147-1〜147-4はこれらのパス検出信号に対して基本的に従来例と同様に応答して動作するので、ここでは、これらの受信部147-1〜147-4の動作については、その説明を省略する。
また、ラッチ101-1〜101-4は、デマルチプレクサ85が復元しつつある離散信号がA/D変換器83-1〜83-4によって生成された離散信号の何れであるかを示す同期信号が並行して与えられ、かつパス検出部100によって上述したパス検出信号が出力された時点における同期信号の値(「0」〜「3」の何れか1つ)を保持する。
【0078】
マッピングROM102は、このようにしてラッチ101-1〜101-4の何れかのラッチ(以下、簡単のため、「有効ラッチ」という。)に同期信号の値が保持されると、予め格納された識別情報(1)〜(4)の内、その値に対応した識別情報を取得する。さらに、マッピングROM102は、補間フィルタ91-1〜91-4の内、上述した有効ラッチに対応した補間フィルタ(以下、簡単のため「有効補間フィルタ」と称し、かつ簡単のため、「補間フィルタ91-1」であると仮定する。)にその識別情報を与える。
【0079】
有効補間フィルタ91-1では、ROM96-1が予め格納された係数の列の内、その識別情報に対応した係数の列を読み出して乗算器94-1に与えるので、その系列の列として与えられる伝達関数を有するトランスバーサルフィルタとして動作する。
したがって、本実施形態によれば、補間フィルタ91-1〜91-4では、A/D変換ボード80によって行われたオーバサンプリングの過程で生成された4つ離散信号は、それぞれ乗算器94-1〜94-4の係数が切り替えられることによって、これらの離散信号に実際には含まれない瞬時値の内、パス検出部100によって「パス検出信号」が与えられた時点の瞬時値が位相空間上で補間されると共に、受信部147-1〜147-4の4つの入力に並行して与えられる。
【0080】
また、本実施形態では、図4に示す実施形態との対比においては、サーチャ148には備えられないラッチ101-1〜101-4およびマッピングROM102がサーチャ92に備えられ、補間フィルタ86-1〜86-4には備えられないROM96-1〜96-4がそれぞれ補間フィルタ91-1〜91-4に備えられる。
しかし、これらの補間フィルタ91-1〜91-4に備えられたシフトレジスタ93-1〜93-4の段数の総和と、乗算器94-1〜94-4および加算器95-1〜95-4のハードウエアの規模とは、それぞれ補間フィルタ86-1〜86-4に備えられたシフトレジスタ87-1〜87-4の段数の総和と、乗算器88-1〜88-4および加算器89-1〜89-4のハードウエアの規模の約「1/4」(=((1/8fc)/(1/2fc))に相当する。
【0081】
さらに、マッチドフィルタ97-1〜97-4に備えられたシフトレジスタ103-1〜103-4の段数の和と、乗算器104-1〜104-4および加算器105-1〜105-4のハードウエアの規模とは、それぞれマッチドフィルタ152に備えられたシフトレジスタ156の段数と、乗算器157および加算器158のハードウエアの規模とにほぼ等しい。
【0082】
また、平均化部98-1〜98-4のハードウエアの規模は平均化部153のハードウエアの規模に比べて大きくなるが、補間フィルタ91-1〜91-4およびサーチャ92で行われるべき主要な演算の速度は、補間フィルタ86-1〜86-4およびサーチャ148において同様にして行われるべき演算の速度の「1/4」(=((1/8fc)/(1/2fc))となる。
【0083】
したがって、本実施形態では、図4に示す実施形態に比べて、ハードウエアの規模は大幅には増加せず、かつ動作速度が小さくなるために、LSI化や実装に併せて、EMIの放射にかかわる制約の緩和がはかられる。
なお、本実施形態では、補間フィルタ91-1〜91-4にROM96-1〜96-4がそれぞれ備えられているが、例えば、図10に示すように、図8(a) に示す4通りの係数の列が入力端子に異なる順列で与えられ、かつ選択入力がラッチ101-1〜101-4の出力にそれぞれ接続されたセレクタ105-1〜105-4がマッピングROM102に代えて備えられ、これらのセレクタ105-1〜105-4の出力がROM96-1〜96-4を介することなく乗算器94-1〜94-4に直接接続されてもよい。
【0084】
また、これらのセレクタ105-1〜105-4については、それぞれROM96-1〜96-4に代えて補間フィルタ91-1〜91-4に配置され、あるいは上述した4つの係数の列が並列にロードされ、かつ同期信号に同期して巡回する環状のシフトレジスタとして構成されてもよい。
図11は、請求項5に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【0085】
図において、図7に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
本実施形態と図7に示す実施形態との構成の相違点は、サーチャ92に代えてサーチャ110が備えられ、選択入力に同期信号が与えられ、かつ4つの入力に補間フィルタ91-1〜91-4の出力がそれぞれ接続されたセレクタ111がそのサーチャ110の前段に備えられた点にある。
【0086】
サーチャ110とサーチャ92との構成の相違点は、平均化部98-1に代えて平均化部112が備えられ、特定のアドレス入力にセレクタ111の制御出力が接続されたRAM113がRAM99に代えて備えられ、その平均化部112の制御出力がセレクタ111の制御入力に接続されると共に、RAM113の前段にはマッチドフィルタ97-2〜97-4および平均化部98-2〜98-4が備えられず、かつマッチドフィルタ97-1の入力にセレクタ111の出力が直結された点にある。
【0087】
なお、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、セレクタ111、マッチドフィルタ97-1、平均化部112-1およびRAM113がパス監視手段31に対応し、パス検出部100、ラッチ101-1〜101-4およびマッピングROM102が位相特定手段32に対応する点を除いて、図4および図7に示す実施形態における対応関係と同じである。
【0088】
以下、本実施形態の動作を説明する。
セレクタ111は、上述した制御入力に後述する制御信号が与えられた時点に後続して同期信号が更新される直近の時点で計数を行い、その同期信号に同期した選択信号(「0」〜「3」の何れかの値をリサイクリックにとる。)を生成すると共に、この選択信号をRAM113に与える。
【0089】
さらに、セレクタ111は、補間フィルタ91-1〜91-4によって出力された離散信号の内、上述した選択信号の値の順に予め対応付けられた離散信号を選択する。
サーチャ110では、マッチドフィルタ97-1はこのようにして選択された離散信号と逆拡散信号との相関を請求項7に記載の実施形態と同様にしてとり、かつ平均化部112はその相関の結果として得られる電力の分布を時系列の順にリサイクリックに得ることによって遅延プロファイルを求める。
【0090】
また、平均化部112は、RAMの記憶領域の内、セレクタ111によって与えられている選択信号の値に対応した記憶領域にその遅延プロファイルを格納する。
さらに、平均化部112は、この遅延プロファイルとして時系列の順に与えられる電力が所定の閾値を上回り、あるいはその閾値を上回る電力が所定の期間に亘って得られなかった場合には、セレクタ111にその旨を示す制御信号を与える。
【0091】
セレクタ111は、この制御信号が与えられると、上述したように計数を行うことによって選択信号の値を更新し、その選択信号をRAM113に与える。
すなわち、サーチャ92に代わるサーチャ110が適用され、かつセレクタ111が付加されることによって、図7に示す実施形態と同様にして補間フィルタ91-1〜91-4が作動する。
【0092】
したがって、本実施形態によれば、遅延プロファイルが求められるために要する時間が許容される程度に短い限り、ハードウエアの構成が簡略化される。
図12は、請求項6、7に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、図7に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
【0093】
本実施形態と図7に示す実施形態との構成の相違点は、補間フィルタ91-1〜91-4が備えられず、かつ受信部147-1〜147-4に代わる受信部121-1〜121-4がデマルチプレクサ85の4つの出力に直結された点にある。
受信部121-1は、デマルチプレクサ85の4つの出力に個別に直結された補間・逆拡散フィルタ122-11〜122-14と、これらの補間・逆拡散フィルタ122-11〜122-14に共用される逆拡散符号生成部(CODE)150-1とから構成される。
【0094】
これらの補間・逆拡散フィルタ122-11〜122-14の内、補間・逆拡散フィルタ122-11 は、図12に示すように、図7に示す補間フィルタ91-1〜91-4と受信部147-1とが下記の(a)〜(d)に示す通りに併合されることによって構成される。
なお、補間・逆拡散フィルタ122-11 の構成要素については、以下では、他の補間・拡散フィルタ122-12〜122-14の構成要件との峻別を可能とするために、原則として図7に示す補間フィルタ91-1〜91-4と図14に示す受信部147-1との構成要素の符号の添え番号を第二の添え番号として残し、かつ第一の添え番号として「1」を付加することとする。
【0095】
(a) 乗算器149-11 に代わる乗算器123-11 がROM96-11 と乗算器94
-11 との段間に配置される。
(b) 乗算器123-11 の(被)乗数入力に逆拡散符号生成部150-1の出力が接
続される。
(c) ダンプフィルタ151-1がシフトレジスタ93-11、乗算器94-11 および加
算器95-11 からなるトランスバーサルフィルタに併合される。
【0096】
(d) 乗算器149-11〜149-14およびダンプフィルタ151-11〜155-14は
備えられない。
なお、補間・逆拡散フィルタ122-12〜122-14の構成については、補間・拡散フィルタ122-11 の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素の符号にそれぞれ第一の添え番号として「2」〜「4」を付加して示し、ここでは、その説明および図示を省略する。
【0097】
また、本実施形態と図2に示すブロック図との対応関係については、受信部121-1〜121-4は濾波手段61に対応し、サーチャ92は制御手段62に対応する。
以下、請求項6、7に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
【0098】
ROM96-11〜96-14、…、96-41〜96-44には、図7に示す実施形態に備えられたROM96-1〜96-4と同様にして、図8(a) に示す係数の列が予め格納される。
逆拡散符号生成部150-1〜150-4は、図7に示す実施形態と同様にして、サーチャ92に備えられたパス検出部100が出力するパス検出信号に同期した逆拡散符号を生成する。
【0099】
ROM96-11〜96-14、…、96-41〜96-44は、上述した係数の列の内、サーチャ92に備えられたマッピングROM102が与える識別情報に対応した係数の列を出力し、かつ乗算器123-11〜123-14、…、123-41〜123-44はそれぞれこれらの係数の列と、逆拡散符号生成部150-1〜150-4によってそれぞれ生成された逆拡散符号とを乗じると共に、両者の積を乗算器94-11 〜94-14、…、94-41〜94-44に与える。
【0100】
すなわち、受信部121-1〜121-4では、シフトレジスタ93-11〜93-14、…、93-41〜93-44、乗算器94-11〜94-14、…、94-41〜94-44および加算器95-11〜95-14、…、95-41〜95-44によって構成されるトランスバーサルフィルタの伝達関数は、それぞれROM96-11〜96-14、…、96-41〜96-44によって与えられた係数の列と、逆拡散符号生成部150-1、…、150-4によって与えられた逆拡散符号との積として適宜設定される。
【0101】
このように本実施形態によれば、図7に示す先行する実施形態とは異なる構成で補間処理と逆拡散処理とが一括して行われるので、その先行する実施形態と同様にして、符号「141」で示されるアンテナの数が大きい場合であってもハードウエアの実装にかかわる制約が緩和され、かつセクタゾーン構成やダイバーシチ受信方式に基づく干渉の抑圧が可能となる。
【0102】
なお、本実施形態では、補間・逆拡散フィルタ122-11〜122-14、…、122-41〜122-44にそれぞれROM96-11〜96-14、…、96-41〜96-44が備えられているが、乗算器123-11〜123-14、…123-41〜123-44に与えられるべき係数を確実に保持する手段が備えられる場合には、これらのROM96-11〜96-14、…、96-41〜96-44は、受信部121-1〜121-4の全てあるいはそれぞれに共用のROMとして備えられてもよい。
【0103】
また、本実施形態では、補間・逆拡散フィルタ122-11〜122-14、…、122-41〜122-44にシフトレジスタ93-11〜93-14、…、93-41〜93-44がそれぞれ備えられているが、これらのシフトレジスタ93-11〜93-14、…、93-41〜93-44は、受信部121-1〜121-4のそれぞれに共用のシフトレジスタとして備えられてもよい。
【0104】
図13は、請求項8、9に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、図12に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
本実施形態と図12に示す実施形態との構成の相違点は、受信部121-1〜121-4に代えて備えられた受信部131-1〜131-4の構成にある。
【0105】
受信部131-1と受信部121-1との構成の相違点は、補間・逆拡散フィルタ122-11〜122-14に代えて補間・逆拡散フィルタ132-11〜132-14が備えられた点にある。
補間・逆拡散フィルタ132-11 と補間・逆拡散フィルタ122-11 との構成の相違点は、ROM96-11に代えてROM133-11が備えられ、乗算器123-11が備えられず、ROM133-11 の出力が乗算器94-11に直結されると共に、そのROM133-11 の特定のアドレス入力(ここでは、簡単のため、MSBの1ビットのみであると仮定する。)に、逆拡散符号生成部150-1の出力が接続された点にある。
【0106】
なお、補間・逆拡散フィルタ132-12〜132-14の構成については、補間・逆拡散フィルタ132-11 の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素に第一の添え番号として「2」〜「4」がそれぞれ付加された同じ符号を付与することとし、ここでは、その説明および図示を省略する。
また、受信部131-2〜131-4の構成については、受信部131-1の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素に第一の添え番号として「2」〜「4」がそれぞれ付加された同じ符号を付与することとし、ここでは、その説明および図示を省略する。
【0107】
さらに、本実施形態と図3に示すブロック図との対応関係については、シフトレジスタ93-11〜93-14、…、93-41〜93-44、乗算器94-11〜94-14、…、94-41〜94-44および加算器95-11〜95-14、…、95-41〜95-44は濾波手段61に対応し、ROM133-11〜133-14、…、133-41〜133-44は記憶手段71に対応し、サーチャ92および逆拡散符号生成部150-1〜150-4は制御手段72に対応する。
【0108】
以下、請求項8、9に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
逆拡散符号生成部150-1〜150-4は、それぞれパス検出部100によって出力されたパス検出信号に同期した逆拡散符号を生成する。
また、マッピングROM102は図12に示す実施形態と同様にして識別情報を出力する。
【0109】
一方、ROM131-11〜133-14、…、131-41〜131-44には、図8(a) に示す4通りの係数の列と上述した逆拡散符号の論理値とに対応づけられて、その論理値にそれぞれ対応した2値(ここでは、簡単のため、「−1」と「1」であると仮定する。)とこれらの係数の列との積が予め格納される。
さらに、ROM131-11〜133-14、…、131-41〜131-44は、それぞれ予め格納された積の内、これらの逆拡散符号の論理値と上述した識別情報とに対応した積を乗算器94-11〜94-14、…、94-41〜94-44に与える。
【0110】
すなわち、シフトレジスタ93-11〜93-14、…、93-41〜93-44、乗算器94-11〜94-14、…、94-41〜94-44および加算器95-11〜95-14、…、95-41〜95-44からなるトランスバーサルフィルタは、図12に示す実施形態において与えられる係数の列と同じ係数の列が乗算器123-11〜123-14、…、123-41〜123-44を介することなく与えられ、これらの係数の列に応じて補間処理に併せて逆拡散処理を並行して行う。
【0111】
したがって、本実施形態によれば、ROM133-11〜133-14、…、133-41〜133-44の記憶領域のサイズは、図12に示す実施形態に備えられたROM96-11〜96-14、…、96-41〜96-44の記憶領域の2倍となるが、乗算器123-11〜123-14、…、123-41〜123-44が備えられないので、ハードウエアの構成の簡略化がはかられる。
【0112】
また、本実施形態では、これらの乗算器123-11〜123-14、…、123-41〜123-44によって実時間で行われるべき乗算が省略されるので、図12に示す実施形態に比べて、高速の逆拡散処理が可能となる。
なお、上述した各実施形態では、CDMA方式が適用された無線伝送系の受信端に請求項1〜9に記載の発明が適用されているが、これらの発明は、このようなCDMA方式の無線伝送系に限定されず、FDMA方式やTDMA方式が適用された無線伝送系にも適用可能であり、かつこれらの多元接続方式と共に適用される変調方式の如何にかかわらず適用可能である。
【0113】
また、上述した各実施形態では、無線ゾーンがセクタゾーンとして形成される移動通信システムの無線基地局に請求項1〜9に記載の発明が適用されているが、これらの発明は、このようなゾーン構成が適用された移動通信システムに限定されず、他の無線伝送系にも適用可能である。
さらに、上述した各実施形態では、移動通信システムとして適用されたチャネル構成やチャネル設定の手順が何ら示されていないが、本願発明は、このようなチャネル構成およびチャネル設定の手順の如何にかかわらず適用可能である。
【0114】
また、上述した各実施形態では、マルチプレクサ84によって行われるべき多重化処理の方式と線路82を介して伝送されるべき信号の伝送形式が何ら示されていないが、これらの多重化処理の方式および伝送形式については、公知の如何なる技術が適用されてもよい。
【0115】
さらに、上述した各実施形態では、オーバサンプリング周波数および間引きサンプリング周波数の値が具体的に示されていないが、これらの周波数については、アンテナの数および受信波の占有帯域幅(CDMA方式が適用された場合には、チップレート、拡散処理に先行して施されるべき変調処理)に適応し、かつ補間処理および逆拡散処理がサンプリング定理に基づいてディジタル領域で確実に行われる限り、如何なる値であってもよい。
【0116】
また、上述した各実施形態では、A/D変換器83-1〜83-4は時間軸上で定間隔で設定された異なる位相において共通の間引きサンプリング周波数でA/D変換を行っているが、このようなA/D変換が行われるべき位相については、補間処理が所望の精度で行われる限り、時間軸上で如何なる間隔で設定されてもよい。
【0117】
さらに、上述した各実施形態では、既述のトランスバーサルフィルタによって補間処理、あるいはその補間処理と逆拡散処理とからなる濾波処理が行われているが、このようなトランスバーサルフィルタは、デマルチプレクサ84の出力と乗算器123-11の出力とを乗算する乗算器とダンプフィルタとから構成されてもよい。
【0118】
また、上述した各実施形態では、補間処理、あるいはその補間処理と逆拡散処理との双方がトランスバーサルフィルタによって行われているが、伝達関数を示す係数の切り替えに応じた過渡的な応答が許容される程度に短い場合には、例えば、IIR(Infinite Impulse Responce) フィルタが適用されてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、チャネル設定の手順に基づいて個別にチャネルが割り付けられ、かつ符号「147」、「121」、「131」の何れかが付与された複数の受信部が備えられているが、これらの受信部の数については、例えば、同時に無線伝送路を介して通信路が形成されるべき呼が単一である場合には、「1」であってもよい。
【0119】
また、上述した各実施形態では、所望のセクタゾーンから到来した受信波の成分の抽出を可能とするために、合成処理の対象となるべき復調信号が逆拡散処理の過程で生成されているが、本願発明は、このような合成処理に限定されず、例えば、アンテナ141-1〜141-4によって所望の走査アンテナを形成するために、位相走査、周波数走査および給電点切り替え走査の一部もしくは全てを達成する如何なる合成処理が行われてもよい。
【0120】
【発明の効果】
上述したように請求項1に記載の発明では、受信波の占有帯域が広く、あるいはアンテナの本数が大きい場合であっても、これらのアンテナと受信波に所定の復調処理を施す手段とは、その本数未満の線路を介して接続される。
また、請求項2に記載の発明では、直接拡散方式が適用された無線伝送系に対する請求項1に記載の発明の適用が可能となる。
【0121】
さらに、請求項3に記載の発明では、上述した復調処理に先行して行われるべき予測処理に適用されるべき濾波特性が簡便に設定され、かつハードウエアの構成の標準化が可能となる。
また、請求項4に記載の発明では、直接拡散方式に適応した受信系が請求項2または請求項3に記載の発明の適用の下で実現され、かつアンテナの数Nが大きい場合であってもハードウエアの実装にかかわる制約の緩和と、セクタゾーン構成やダイバーシチ受信方式に基づく干渉の抑圧とが可能となる。
【0122】
さらに、請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明に比べてハードウエアの規模が低減される。
また、請求項6に記載の発明では、請求項4および請求項5に記載の発明と異なる構成の下で予測処理および逆拡散処理が行われる。
さらに、請求項7に記載の発明では、請求項7に記載の発明に比べてハードウエアの規模が低減される。
【0123】
また、請求項8に記載の発明では、請求項4〜7に記載の発明に比べてハードウエアの構成が簡略化され、かつ高いチップレートに対する適応が可能となる。
さらに、請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の発明に比べてハードウエアの規模が低減される。
【0124】
したがって、これらの発明が適用された無線伝送系では、性能が低下し、あるいはハードウエアの規模や価格が大幅に増加することなく、アレーアンテナに適応した所望の合成処理、位相走査、周波数走査および給電点切り替えの何れもが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜9に記載の発明の原理ブロック図である。
【図2】 本発明に関連する第1の逆拡散器の原理ブロック図である。
【図3】 本発明に関連する第2の逆拡散器の原理ブロック図である。
【図4】 請求項1〜4に記載の発明に対応した第一の実施形態を示す図である。
【図5】 A/D変換器がサンプリングを行う時点を示す図である。
【図6】 補間フィルタに設定されるべき係数を示す図である。
【図7】 請求項1〜4に記載の発明に対応した第二の実施形態を示す図である。
【図8】 ROMおよびマッピングROMに格納されるべき情報を示す図である。
【図9】 サーチャによって検出される遅延プロファイルの一例を示す図である。
【図10】 サーチャの他の構成例を示す図である。
【図11】 請求項5に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図12】 請求項6、7に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図13】 請求項8、9に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図14】 CDMA方式の下でアレーアンテナを用いた移動通信システムにおける受信系の構成例を示す図である。
【図15】 遅延プロファイルの一例を示す図である。
Claims (9)
- 複数Nのアンテナに並行して到来した受信波をベースバンド領域においてそれぞれ複数Nの異なる位相で、占有帯域幅の2倍以上の周波数でサンプリングし、これらの受信波に個別に対応した離散信号を生成する複数Nの間引き処理手段と、
前記複数Nの間引き処理手段によって生成された離散信号を多重化して多重信号を出力する多重化手段と、
前記多重化手段によって出力された多重信号を逆多重化し、前記複数Nの離散信号を復元する逆多重化手段と、
前記逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号について、外部から与えられ、あるいは予め設定された共通の時点の瞬時値を個別に予測する予測処理を行い、前記ベースバンド領域で、前記複数Nのアンテナに並行して到来した受信波をそれぞれ示すベースバンド信号を生成する複数Nの予測処理手段と
を備えたことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項1に記載の無線受信装置において、
受信波は、
チップレートがfc である拡散符号が適用された直接拡散方式に基づいて生成され、
複数Nの間引き処理手段は、
周期が(1/2fc)以下であるサンプリングクロックに同期して、それぞれ複数Nのアンテナに並行して到来した受信波をサンプリングする
ことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2に記載の無線受信装置において、
複数Nの間引き処理手段は、
時間軸上で(1/2Nfc)以下の定間隔で設定された異なる位相で、それぞれ複数Nのアンテナに並行して到来した受信波をサンプリングする
ことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、
逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施し、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求めるパス監視手段と、
前記パス監視手段によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段に共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段と、
複数Nの予測処理手段によって生成されたN個のベースバンド信号に、前記位相特定手段によって特定された位相の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る逆拡散処理手段と
を備えたことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、
逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を複数Nの間引き処理手段によってサンプリングが行われる時系列の順に求めるパス監視手段と、
前記パス監視手段によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数の予測処理手段に共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段と、
複数Nの予測処理手段によって生成されたN個のベースバンド信号に、前記位相特定手段によって特定された位相の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る逆拡散処理手段と
を備えたことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、
逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施し、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求めるパス監視手段と、
前記パス監視手段によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段に共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段と、
予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数と、前記位相特定手段によって特定された位相の逆拡散符号との積を求める乗算手段とを備え、
前記複数Nの予測処理手段は、
前記乗算手段によって求められた積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、前記逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号に予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る
ことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、
逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を複数Nの間引き処理手段がサンプリングを行う時系列の順に求めるパス監視手段と、
前記パス監視手段によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段に共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段と、
予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数と、前記位相特定手段によって特定された位相の逆拡散符号との積とを求める乗算手段とを備え、
前記複数Nの予測処理手段は、
前記乗算手段によって求められた積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、前記逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号に予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る
ことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、
逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号に並行して逆拡散処理を施し、伝送帯域内に逆拡散した電力の分布を時系列の順に求めるパス監視手段と、
前記パス監視手段によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段に共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段と、
逆拡散符号がとり得る2値と複数Nの予測処理手段が行い得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、これらの予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達関数との全ての組み合わせの積が予め格納された記憶手段とを備え、
前記複数Nの予測処理手段は、
前記記憶手段に格納された積の内、直列に与えられた逆拡散符号の論理値と、外部から与えられた予測処理の形態とに対応した積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、前記逆多重化手段13によって復元された複数Nの離散信号にその予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る
ことを特徴とする無線受信装置。 - 請求項2または請求項3に記載の無線受信装置において、
逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号について、逆拡散処理とその逆拡散処理に応じて伝送帯域内に逆拡散した電力の計測とを時系列の順に直列に行い、これらの計測された電力の分布を複数Nの間引き処理手段がサンプリングを行う時系列の順に求めるパス監視手段と、
前記パス監視手段によって求められた電力の分布の下で電力が所定の閾値を上回り、かつ外部から指定されたパスに対応する時点を求め、その時点を複数Nの予測処理手段に共通の時点として与えると共に、サンプリングクロックの位相として特定する位相特定手段と、
逆拡散符号がとり得る2値と複数Nの予測処理手段が行い得る予測処理の形態とに対応して、これらの2値に個別に対応付けられた異符号の定数と、予測処理に供されるべき濾波特性を示す伝達特性との全ての組み合わせの積が予め格納された記憶手段とを備え、
前記複数Nの予測処理手段は、
前記記憶手段に格納された積の内、直列に与えられた逆拡散符号の論理値と、外部から与えられた予測処理の形態とに対応した積に等しい伝達関数で与えられる濾波特性に基づいて濾波処理を行うことによって、前記逆多重化手段によって復元された複数Nの離散信号にその予測処理に併せて逆拡散処理を施し、複数Nのアンテナに到来した受信波に個別に対応する復調信号を得る
ことを特徴とする無線受信装置。
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