JP3967832B2 - 防音性温水暖房床 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防音性温水暖房床に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂発泡体は、一般に、柔軟性、断熱性にすぐれ、従来より、建築材料、車両の天井、ドア、インストルメントパネル等の内装材として用いられている。特に近年、床暖房の需要の増加により、樹脂発泡体に配管溝を設け、温水供給用パイプを通した床暖房パネルとして用いられることが多くなっている。
【0003】
これら床暖房パネルは、その表面にフローリング床仕上げ、コルクタイル仕上げ、畳仕上げ、カーペット仕上げ等を施して防音性温水暖房床として使用される。
【0004】
これらのうち、フローリング床仕上げされた防音性温水暖房床を集合住宅向けに用いる場合、階下への騒音問題が発生するため、床に防音性能を付与させることが必要である。防音性能を有効に付与させるために、床暖房パネルは、通常は更にその下部に遮音材を貼付して用いられる。
【0005】
図4は、従来の防音性温水暖房床の一例を示した説明図であり、aはポリエチレン発泡体、bはこのポリエチレン発泡体aに形成された配管溝、cは、この溝b内に配管された架橋低密度ポリエチレン製の放熱(温水供給用)パイプ、dは小根太、eはポリエチレン発泡体aの表面全体に貼り付けられたアルミニウム箔製の放熱板であって、伝熱性を挙げるために敷設、貼着されている。fはフローリング床、gは不織布であり、この不織布gはフローリング床fからの衝撃音を遮断する目的としている。なお、hは下地合板、iは根太である(特開平8─327707公報、従来の技術の欄参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の床暖房パネルは、不織布gの遮音効果が小さいため、高い遮音効果を得ようとすると、不織布g層の厚みを充分とる必要があり、そうすると荷重に対する沈み込みが大きくなり、床材上面の歩行時に「船酔い現象」と称される違和感を覚えるという新しい問題が発生した。
さらに、ポリエチレン発泡体aとして通常の発泡体を使用しているから、上記歩行時の違和感はさらに大きくなるといった問題もあり、さらに小根太dからの放熱もあり、熱効率も不十分であった。
【0007】
なお、防音性能及び歩行時の違和感は、フローリング床fと、放熱板eとの間に設けることにより、幾分解消されるが、その場合、暖房効率が低下して防音性温水暖房床としては満足できるものではなかった。
【0008】
本発明は上記の課題を解決し、高い暖房効率と高い防音性能を有し、かつ歩行感の良好な防音性温水暖房床を提供することを目的とする。
【0009】
【発明を解決するための手段】
請求項1記載の防音性温水暖房床(以下、「本発明の暖房床」という)は、硬質板状体、放熱板、硬質発泡体がこの順に積層され、該硬質発泡体内に温水供給用パイプが配管されている床材であって、上記硬質発泡体の曲げ弾性率が50〜300kgf/cm 2 であり、上記硬質発泡体が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡体と、高発泡体の外表面を被覆する熱可塑性樹脂よりなる低発泡薄膜とを備え、上記複数の高発泡体が互いに上記低発泡薄膜を介して熱融着されている熱可塑性樹脂発泡体であることを特徴とする。
【0010】
本発明の暖房床に使用される硬質板状体は、床材に通常負荷される荷重で容易に破損、損傷を起こさない材料であれば特に限定されず、例えば、木単板、合板、パーティクルボード、高密度繊維板(HDF)、中密度繊維板(MDF)等の木質材料;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂;ポリエステル、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;及びこれらの積層体などが挙げられ、防音性、加工性及び質感などの点で、合板;HDF、MDF等の繊維板単板;又は、これらの積層体が好ましい。
【0011】
上記硬質板状体には、必要に応じて、突板、合成樹脂又は合成樹脂発泡シート、化粧紙、合成樹脂含浸シートなどの表面化粧材を接着、積層し、例えば、木目調や大理石調に加装してもよい。この場合、反りが発生しないように、硬質板状体の両面に接着、積層するのが好ましい。さらに意匠性、木質感、耐傷性などを付与するために、印刷、塗装、着色、コーティング等を行ってもよい。
【0012】
本発明の暖房床に使用される放熱板としては、アルミニウム及びその合金、鉄及び鋼材、銅及びその合金などが使用され、通常はテープ状として用いられる。
【0013】
本発明の暖房床に使用される硬質発泡体は、曲げ弾性率が小さすぎると、発泡体の柔軟性が高すぎ、圧縮方向の弾性率も不足するため、床下に施工した場合、歩行する際に、「船酔い現象」が生じ、きわめて歩行感が悪いものとなる。また、曲げ弾性率が大きすぎると、床材を含めた床暖房パネル構成体全体の柔軟性、制振性が低下し、遮音層を硬質発泡体を介した下部に貼り付けても十分な防音効果が得られないため、防音性能を付与させるために硬質板状体と放熱板の間に直接防音材を貼付する必要があり、この場合、床暖房パネルの上部に防音層が積層する構造になるため、暖房効率がきわめて悪くなる。従って、曲げ弾性率が50〜300kgf/cm2 に限定され、好ましくは100〜250kgf/cm2 である。
【0014】
上記曲げ弾性率の測定方法は、JIS K7203に準拠し、23℃、50%RHにおける12mmの厚みの発泡体を、支点間距離192mmで支持し、その中点を上部より6mm/minの速度で下降し、その際の変位−応力曲線より求めるものである。
【0015】
上記硬質発泡体は、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡体と、高発泡体の外表面を被覆する熱可塑性樹脂よりなる低発泡薄膜とを備え、前記複数の高発泡体が互いに前記低発泡薄膜を介して熱融着されている熱可塑性樹脂発泡体である。
【0016】
上記熱可塑性樹脂発泡体を構成する連続発泡層、高発泡体、及び低発泡薄膜に用いられる樹脂としては、発泡可能な熱可塑性樹脂であれば、特に限定されるものではなが、得られる熱可塑性発泡体の平滑性を高め得るので、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂又はこれらの混合物が好ましく、表面平滑性と、得られる床仕上げ材の歩行時の沈み込みの防止を両立するためには、高密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン又はこれらの少なくとも一方を含む混合物が特に好ましい。
【0017】
上記熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、発泡剤を含有した発泡性熱可塑性樹脂組成物を所定の容器中で発泡させ、一面を除いた外表面が熱可塑性樹脂よりなる低発泡薄膜が被覆されている高発泡体を製造し、これを上記低発泡薄膜を介して熱融着し、別途製造した熱可塑性樹脂よりなる連続発泡シート層を熱融着等により積層してもよいが、発泡性熱可塑性樹脂粒状体が平面的に配置され、上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を介して一体的に連結されている発泡性熱可塑性樹脂シート状体を、発泡剤の分解温度以上に加熱し発泡させることにより得る方法が好ましい。
【0018】
上記発泡性熱可塑性樹脂シート状体を構成する発泡性熱可塑性樹脂粒状体及び発泡性熱可塑性樹脂薄膜に用いられる熱可塑性樹脂としては、上記熱可塑性樹脂樹脂発泡体に使用される樹脂と同様のものが使用される。
【0019】
上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体に用いられる熱可塑性樹脂と、発泡性熱可塑性樹脂薄膜に用いられる熱可塑性樹脂とは、同一の樹脂である必要性はないが、発泡性及び接着性等の観点から、同種の樹脂を用いることが好ましい。
上記連続発泡層を構成する熱可塑性樹脂粒状体及び発泡性熱可塑性樹脂薄膜に用いられる熱可塑性樹脂としては、発泡可能な熱可塑性樹脂であれば、特に限定されるものではない。これらは、単独で用いられても、併用されてもよい。
【0020】
上記熱可塑性樹脂の中でも、得られる発泡体の表面平滑性を高め得るので、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂またはこれらの混合物が好ましく、表面平滑性と圧縮強度を両立するためには、高密度ポリエチレン、ホモポリプロピレンまたはこれらの少なくとも一方を含む混合物が特に好ましい。
【0021】
上記発泡性熱可塑性樹脂シート状体等に用いられる熱可塑性樹脂は、必要に応じて架橋されていてもよい。架橋されることによって、発泡時の破泡が防止でき、発泡倍率が増加し、床仕上げ材の軽量化につながるからである。
架橋方法としては、特に限定されず、例えば、▲1▼シラン架橋性樹脂を熱可塑性樹脂に溶融混練後、水処理を行い、架橋する方法、▲2▼熱可塑性樹脂に過酸化物を該過酸化物の分解温度より低い温度で溶融混練後、過酸化物の分解温度以上に加熱して架橋する方法、▲3▼放射線を照射して架橋する方法等が挙げられる。但し、後述する高架橋樹脂と、低(無)架橋樹脂を得るためには、▲1▼シラン架橋性樹脂、就中、シラン架橋性ポリプロピレン樹脂を用いた架橋方法が好ましい。
【0022】
上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体に用いられる熱可塑性樹脂は、上述したように特に限定されないが、発泡剤と、互いにほとんど相溶性を有しない高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂との混合物であることが好ましい。この場合、発泡時には低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂が流動し易いので、得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑性が高められる。
【0023】
上記互いにほとんど相溶性を有さない上記2種類の樹脂に使用される熱可塑性樹脂(架橋前)としては、前述した熱可塑性樹脂の内2種類〔以下、樹脂そのものの架橋性能には拘泥されず、高架橋熱可塑性樹脂を形成する樹脂を「高架橋性樹脂」、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂を形成する樹脂を「低(無)架橋性樹脂」という〕を適宜選択して用いることができる。
【0024】
上記、高架橋性樹脂と、低(無)架橋性樹脂のメルトインデックス(MI)の差が、大きくなると、架橋して得られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂とが非常に粗く分散するため、得られる発泡体の発泡倍率が低下し、小さくなると、架橋して得られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂の相溶性が高くなり、得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑性が低下することがあるため、高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂とが互いに相溶せずに均一微細に分散し、かつ高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体を得るには、MIの差は5〜13g/10分が好ましく、7〜11g/10分がより好ましい。
なお、本明細書におけるMIは、JIS K7210に従って、測定された値である。
【0025】
架橋して得られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂とが均一微細に分散し、かつ表面平滑性に優れた高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体を得るためには、高架橋性樹脂と、低(無)架橋性樹脂との混合比率は重量比で、2:8〜8:2であることが好ましい。
【0026】
高架橋熱可塑性樹脂の架橋度が高すぎると、架橋がかかりすぎ、得られる熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率が低下し、逆に、低すぎると発泡時にセルが破泡し、均一なセルが得られないことがあるので、架橋度の指標となる到達ゲル分率で熱可塑性樹脂全体の5〜40重量%とするのが好ましく、10〜35重量%がより好ましい。
【0027】
低架橋または無架橋熱可塑性樹脂の架橋度が高いと、架橋がかかりすぎ、得られる熱可塑性樹脂発泡体の流動性が低下し、熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑性が低くなることがあるので、架橋度の指標となるゲル分率で5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。
【0028】
なお、本明細書におけるゲル分率とは、架橋樹脂成分を120℃のキシレン中に24時間浸漬した後の残渣重量のキシレン浸漬前の架橋樹脂成分の重量に対する重量百分率をいう。
【0029】
高架橋性樹脂のみを、または低(無)架橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋する方法としては、例えば、▲1▼高架橋性樹脂のみを、または低(無)架橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋する架橋剤を用いて架橋する方法、▲2▼第1段階で、架橋性官能基を有する、高架橋性樹脂と同種の架橋性樹脂とを混合し架橋して、高架橋熱可塑性樹脂を形成させた後、第2段階で、これを低(無)架橋性樹脂と混合する方法等が挙げられる。
【0030】
もっとも、高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂とが均一微細に分散できること、高架橋性樹脂を優先的に架橋し易いこと、並びに熱可塑性樹脂を容易に調製し得ることから、高架橋性樹脂とほとんど同じメルトインデックスを有し、かつ架橋性官能基を有する、高架橋性樹脂と同種の架橋性樹脂を、高架橋性樹脂及び低(無)架橋性樹脂と共に混合した後、架橋させる方法が最も好ましい。
【0031】
高架橋性樹脂とほとんど同じメルトインデックスを有した、架橋性官能基を有する、高架橋性樹脂と同種の架橋性樹脂としては、反応性官能基を有し、架橋することができる熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。このような官能基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基等の不飽和基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、シラネート基等を有する前述した熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0032】
架橋性官能基を有する、高架橋性樹脂と同種の架橋性樹脂の具体的な例としては、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、シラン変性ポリエチレン、シラン変性ポリプロピレン等が挙げられる。高架橋性樹脂のみに、または低(無)架橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋することが容易なこと、及び混合後の架橋が容易なことから、シラン変性ポリエチレン、シラン変性ポリプロピレンがさらに好ましい。
【0033】
高架橋性樹脂と、架橋性官能基を有する架橋性樹脂とのメルトインデックスの差は、大きすぎると高架橋性樹脂のみに、または低(無)架橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋することが困難になるので、2g/10分以下が好ましく、1g/10分以下がさらに好ましい。
【0034】
架橋性官能基を有する架橋性樹脂として、シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂を使用する場合、シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂の配合量が多すぎると、架橋が過度に進行し、得られる発泡体の倍率が不足したり、賦型性が悪くなるといった問題が生じ、逆に少なすぎるとセルが破泡し、均一な発泡セルが得られなくなるので、シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂の配合量は、全樹脂組成物中の5〜55重量%、好ましくは20〜35重量%である。
【0035】
シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂の製造方法としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系樹脂に、R1 SiR2 Y2 (式中R1 は、オレフィン性の不飽和な1価の炭化水素基またはハイドロカーボンオキシ基であり、各Yは、加水分解しうる有機官能基であり、R2 は基R1 か基Yである)で表される不飽和シラン化合物及び有機過酸化物を反応させ、シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂を得る方法が挙げられる。
【0036】
シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂の架橋方法は、例えば、上記Yがメトキシ基であれば、水と接触することにより、加水分解して水酸基となり、分子間の水酸基が反応し、Si−O−Si結合を形成し、シラングラフト重合体同士が架橋する。このような水処理方法は、水中に浸漬する方法の他、水蒸気にさらす方法が挙げられ、100℃以上で処理する場合には、加圧下で行う。この際の温度は、高すぎると樹脂が溶融する不具合が生じ、低すぎると架橋反応速度が低下するので、90〜120℃が好ましい。また、このようなシラン架橋を促進する目的で、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸錫、ナフテン酸鉛、カブリル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。このようなシラン架橋触媒は、通常、樹脂成分全体に対し、100重量部に対して0.01〜1重量部添加して用いられる。
【0037】
上記シラン架橋性ポリプロピレン系樹脂の架橋方法により得られるポリプロピレンの架橋度は、通常、3〜45%が好ましい。架橋度が3%未満では、耐熱性、強度が低すぎ、逆に45%を越えると架橋度が過剰となり、高倍率の発泡体が得られない。
【0038】
発泡剤
本発明において、上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体及び発泡性熱可塑性樹脂薄膜に含有される発泡剤として熱分解型の発泡剤が用いられる。
【0039】
上記熱分解型発泡剤としては、用いられる熱可塑性樹脂の溶融温度より高い分解温度を有するものであれば、特に限定されず、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アジド化合物、ほう水素化ナトリウム等の無機系熱分解型発泡剤;アゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸バリウム、ジアゾアミノベンゼン、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P−トルエンスルホニルヒドラジド、P,P´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、トリヒドラジノトリアジン等が挙げられ、熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系エチレン樹脂を用いる場合は、分解温度や分解速度の調整が容易でガス発生量が多く、衛生上優れているアゾジカルボンアミドが好ましい。
【0040】
上記熱分解型発泡剤の添加量が多すぎると、破泡し、均一なセルが形成されず、逆に少なすぎると十分に発泡しなくなることがあるため、熱分解型発泡剤は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、1〜25重量部の割合で含有させることが好ましい。
【0041】
発泡性熱可塑性樹脂シート状体は、発泡性熱可塑性樹脂粒状体が平面的に略均一に配置しており、上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を介して一体的に連結されているものである。
【0042】
上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体の形状は、特に限定されず、例えば、六方体、円柱状、球状体などが挙げられるが、発泡性熱可塑性樹脂粒状体が発泡する際に、発泡を均一に行わせるには、円柱状が最も好ましい。
【0043】
発泡性熱可塑性樹脂粒状体が円柱状の場合、その径は、目的とする発泡体の発泡倍率や厚さによっても異なるため特に限定されるものではないが、大きすぎると発泡速度が低下し、小さすぎると発泡時の加熱で円柱が溶融し、変形し易く一次元発泡性を発現できなくなり、厚み精度、重量精度のばらつきが大きくなる。また表面平滑性も低下する。従って、発泡性熱可塑性樹脂粒状体が円柱の場合、その径は、1〜30mmが好ましく、2〜20mmの範囲が特に好ましい。
【0044】
上記発泡性熱可塑性樹脂シート状体の製造方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、1)発泡性熱可塑性樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂及び発泡剤などを射出成形機に供給し、熱分解型発泡剤の分解温度より低い温度で溶融混練し、発泡性熱可塑性樹脂粒状体の形状に応じた凹部を有する金型に射出した後冷却する方法等が挙げられるが、2)発泡性熱可塑性樹脂シート状体を構成する熱可塑性樹脂及び発泡剤などを押出機に供給し、熱分解型発泡剤の分解温度より低い温度で溶融混練した後、軟化状態のシート状発泡性熱可塑性樹脂を、該シート状発泡性熱可塑性樹脂の厚みより狭いクリアランスを有し、少なくとも一方の外周面に多数の凹部が均一に配設された異方向に回転する一対の賦形ロールに導入し、前記凹部に軟化状態のシート状発泡性熱可塑性樹脂の一部を圧入した後、冷却、離型する方法が最も好ましい。
【0045】
本発明の暖房床において、上記硬質発泡体側の表面に、不織布、制振ゴム等の硬質発泡体以外の制振剤、防音剤が積層されていてもよい。この場合、請求項3に記載のように、軟質発泡体が積層されているものが好ましい。
【0046】
上記軟質発泡体としては特に限定されないが、例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン等の軟質発泡体など、が挙げられ、この中でも発泡ポリウレタンが最も防音効果が高く、好適に用いられる。またこのような緩衝層には、床下地材との接着を良好にする意味で、架橋ポリオレフィン系発泡体の如き独立気泡発泡体を貼着して用いることが好ましい。このような発泡体層は、接着を良好にする他、止水層としての効果もあるため好ましく用いられる。
【0047】
(作用)
本発明の暖房床は、硬質板状体、放熱板、硬質発泡体がこの順に積層され、該硬質発泡体内に温水供給用パイプが配管されている床材であって、上記硬質発泡体の曲げ弾性率が50〜300kgf/cm2 となされているから、硬質発泡体が適度の柔軟性を有するため、床材の暖房効率がよく、高い防音性能を有するものである。さらに、発泡体が柔らかすぎるといった問題もないため、歩行時の沈み込み量も僅かであり、歩行感も良好であるという、優れた性能を有す
【0048】
さらに、上記硬質発泡体が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡体と、高発泡体の外表面を被覆する熱可塑性樹脂よりなる低発泡薄膜とを備え、前記複数の高発泡体が互いに前記低発泡薄膜を介して熱融着されている熱可塑性樹脂発泡体であるから防音性能、歩行感がさらに優れたものとなる。
【0049】
さらに、請求項2記載の発明のように、防音性温水暖房床の硬質発泡体側の表面に、さらに軟質発泡体が積層されていると、暖房効率、防音性能がさらに優れたものとなる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は請求項2において引用された本発明の防音性温水暖房床の一例を示す断面図である。
図1に示すように本発明1の防音性温水暖房床暖房機能付防音床仕上げ材は、表面側から、硬質板状体1、平板状発熱体2、及び硬質樹脂発泡体3がこの順に積層され、硬質樹脂発泡体3の裏面には軟質樹脂発泡体4が積層されている。この場合において、硬質発泡体3には所定の寸法の溝6が形成され、温水供給用パイプ5が挿入されている。
【0051】
図2は本発明に使用される熱可塑性樹脂発泡体の一例を示す略図的縦断面図である。
図2に示すように、熱可塑性樹脂発泡体3は、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層3cの少なくとも片面上に発泡倍率の高い熱可塑性樹脂よりなる高発泡体3aが複数配置されており、この高発泡体3aの外表面は発泡倍率の低い熱可塑性樹脂よりなる低発泡薄膜3bにより被覆されている。また隣接する高発泡体3aは、低発泡薄膜3bを介して熱融着されている。
【0052】
【実施例】
以下、本発明の詳細を実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
低(無)架橋性樹脂として、高密度ポリエチレン(三菱化学社製;品番「HY340」、密度0.952g/cm3 、MI=1.5g/10分、融点133℃)25重量部、高架橋性樹脂として、高密度ポリエチレン(三菱化学社製;品番「HJ381P」、密度0.951g/cm3 、MI=9.0g/10分、融点132℃)25重量部、ポリプロピレン(三菱化学社製;品番「MA3」、密度0.900g/cm3 、MI=11g/10分、融点151℃)29重量部、シラン架橋性ポリプロピレン(三菱化学社製;品番「XPM800HM」)21重量部、シラン架橋触媒(三菱化学社製;品番「PZ−10S」)1重量部、熱分解型発泡剤として、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製;品番「SO−20」)9重量部の混合物を、2軸押出機(径44mm)にて180℃で溶融混練し、面長300mm、リップ1.5mmのTダイにより軟化状態のシート状発泡性熱可塑性樹脂を押出した。
【0053】
さらに、高さ5mm、直径4mmの凹部が千鳥状に配置された、径250mm、面長300mmの該発泡性熱可塑性樹脂シート状体を賦型しつつ冷却し、さらに発泡性熱可塑性シート状体を98℃の熱水中に2時間浸漬した後乾燥させることにより、発泡性熱可塑性樹脂シート状体(架橋度15%)を得た。
上記のようにして得た発泡性熱可塑性樹脂シート状体では、上記賦型ロールの凹部に対応する部分において発泡性熱可塑性樹脂粒状体が構成されており、該発泡性熱可塑性樹脂粒状体がその端部にて厚み0.4mmの発泡性熱可塑性樹脂薄膜により連結されて、全体として発泡性熱可塑性樹脂シート状体が構成されていた。
【0054】
得られた発泡性熱可塑性樹脂シート状体を、ポリテトラフルオロエチレンシート上に配置した状態で加熱装置を有する無端ベルトに供給し、硬質発泡体3を得た。なお、発泡性熱可塑性樹脂シート状体の送り速度は0.5mm/min、加熱装置長さ5mm、温度210℃であった。また、冷却装置16は長さ5mm、温度30℃であった。得られた硬質発泡体3の厚みは12mmであった。
【0055】
得られた硬質発泡体3(倍率20倍)を、310×910mmに切断した後、ピッチ間100mmで凹溝6(幅、深さ10mm)をルーター加工法により付け、溝にポリエチレン管5(イノアック社製、直径10mm、厚み1.5mm)を挿入し、さらに硬質発泡体3の上面にアルミテープ2(イノアック社製モジュラーパネル用灼熱アルミテープ、雛板DMTA470−25)を貼付し、その上面に厚み9mmの合板1を貼付し、さらに、硬質発泡体3の下面に軟質発泡体4(ブリジストン製ウレタンフォーム、発泡倍率50倍、厚み3mm)を貼付し、図1に示した防音性温水暖房床を作成した。
【0056】
(実施例2)
低(無)架橋性樹脂36重量部、高架橋性樹脂として、高密度ポリエチレン(三菱化学社製;品番「HJ381P」、密度0.951g/cm3 、MI=9.0g/10分、融点132℃)36重量部、ポリプロピレン(三菱化学社製;品番「MA3」、密度0.900g/cm3 、MI=11g/10分、融点151℃)7重量部、シラン架橋性ポリプロピレン(三菱化学社製;品番「XPM800HM」)21重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして防音性温水暖房床を作成した。
【0057】
(比較例1)
軟質発泡体4を図3に示したように合板1とアルミテープ2の間に配置したこと以外は実施例1と同様にして防音性温水暖房床を作成した。
【0058】
(比較例2)
硬質発泡体3として、ダウ化工社製、商品名「スタイロフォームRB−GK」を用いたこと以外は実施例1と同様にして防音性温水暖房床を作成した。
【0059】
(比較例3)
軟質発泡体4を図3に示したように合板1とアルミテープ2の間に配置したこと以外は比較例1と同様にして防音性温水暖房床を作成した。
【0060】
(比較例4)
硬質発泡体3に代えて、東レ社製の架橋ポリエチレン発泡体(倍率20倍、厚み4mmを3枚重ね)を用いたこと以外は実施例1と同様にして防音性温水暖房床を作成した。
【0061】
発泡体の弾性率
得られた硬質発泡体3及び、東レ社製の架橋ポリエチレン発泡体を、JIS K7203に準拠し、23℃、50%RHにおける12mmの厚みの発泡体を、支点間距離192mmで3点曲げ試験を6mm/minの速度で変位−応力曲線より求め、その勾配から弾性率を測定し、表1に示した。
【0062】
実施例1、2、比較例1〜4で得られた防音性温水暖房床を以下の評価に供し、表1に示した。
【0063】
防音性温水暖房床の評価
【0064】
(熱効率)
得られた防音性温水暖房床のポリエチレン管5に80℃の温水を流し、製熱流量計(英弘精機社製)を用いて、熱効率(総熱量中の、上面に伝わった熱量の比率)を測定した。
【0065】
(防音性)
JIS A1418に準拠して軽量床衝撃レベルLLを測定した。
【0066】
(歩行感)
直径50mmの鋼球を硬質板状体側に80kgfの力で押し付けた時の沈み込み量を測定した。
なお、1.4〜2.6mmが良好とされ、。4mm以上では歩行時にフカフカした不快感が生じ、0mmではコンクリートの上を歩くように足の裏が痛くなる。
以上の結果を表1にまとめて示した。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】
請求項1記載の防音性温水暖房床は、上述の如き構成となされているのであるから、良好な熱効率と防音性能を両立し、かつ、歩行感もすぐれるというものとなる。
【0070】
請求項2記載の防音性温水暖房床は、上述の如き構成となされているのであるから、暖房効率、防音性能がさらに優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項2において引用された本発明の防音性温水暖房床の一例を示す断面図である。
【図2】 熱可塑性樹脂発泡体の一例を示す断面図である。
【図3】 比較例1、3の防音性温水暖房床の一例を示す断面図である。
【図4】 従来の防音性温水暖房床の一例を示す説明図である。
Claims (2)
- 硬質板状体、放熱板、硬質発泡体がこの順に積層され、該硬質発泡体内に温水供給用パイプが配管されている床材であって、上記硬質発泡体の曲げ弾性率が50〜300kgf/cm2 であり、上記硬質発泡体が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡体と、高発泡体の外表面を被覆する熱可塑性樹脂よりなる低発泡薄膜とを備え、上記複数の高発泡体が互いに上記低発泡薄膜を介して熱融着されている熱可塑性樹脂発泡体であることを特徴とする防音性温水暖房床。
- 請求項1記載の防音性温水暖房床の硬質発泡体側の表面に、さらに軟質発泡体が積層されていることを特徴とする防音性温水暖房床。
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