JP3967721B2 - 豆腐製造用豆乳攪拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、豆腐製造用豆乳攪拌装置に関し、より詳しくは、短時間で豆乳とにがりを確実に攪拌し、全く斑のない豆腐を提供することのできる豆腐製造用豆乳攪拌装置に関する。
豆乳から豆腐を製造する際に最も難しいことは、豆乳に好適な量のにがりを加えた後に、このにがりを豆乳全体に均一に拡散させることである。もし、豆乳全体ににがりを均一に拡散されなければ、製造された豆腐が均一に凝固せず、凝固に斑が生じる豆腐が製造されていた。
何故なら、豆乳を凝固するために加えられるにがり(凝固剤)は、加えられるにがりの量が増加すればするほど、豆乳を凝固させる時間を短くすることができる。つまり、多量のにがりを使用して豆乳を凝固させると、短時間で豆乳を凝固させ豆腐を製造することができる。しかしながら、この場合、短時間で豆乳が凝固してしまうため、にがりが豆乳全体に拡散する前に、にがりが加えられた豆乳の部分のみが先に凝固してしまい、凝固した部分と凝固しない部分が存在し、凝固斑ができてしまう問題点を有していた。
このため、従来装置では、にがりの量を少量として、凝固時間を遅延させることによって、にがりを豆乳全体に拡散する時間を稼ぎ出し、にがりの混合攪拌を行っていた。
しかしながら、このようににがりを少量にして使用し時間をかけて攪拌することは、製造時の豆腐の味を劣悪なものにするに至る問題となっている。
このような問題点を解決し、豆乳とにがりの攪拌を効率良く行い、製造される豆腐の硬さが一定で、且つ大量生産することを目的とした豆腐製造装置(豆乳凝固装置)が創出されている。
例えば、特許文献1に記載される豆乳凝固装置は、容積が可変調節できる単一の計量室を用い、これに豆乳を入れ、自動的に豆乳量が設定値分だけ計量され、同じ計量室内で豆乳とこれの量に見合うにがり(凝固剤)を添加し、混合攪拌を行うことを目的とした豆乳凝固装置である。
しかしながら、上記するような豆乳凝固装置では、豆乳及びにがりをそれぞれ別々に収納する2つの収納室と、豆乳とにがりを撹拌するための撹拌室を設けなければならない点、又撹拌室を密閉にしなければならない点に於いて複雑な装置の構成を必要としていた。
又、豆乳を収納した撹拌室を密閉する工程を必要とするため、撹拌室を密閉にする時間的な損失を生じていた。
更に、特許文献1に記載される装置では、豆乳が収納室から撹拌室へ流動して、にがりと混合攪拌されて流出するので、夫々の場所(攪拌室、攪拌室から延設されるパイプなど)を豆乳及び/又はにがりが流動する必要があり、例えば、抹茶、しそや胡麻味の豆腐を製造するためには、味を変更する度毎に、装置全体を清掃する必要があった。このため、別の味の豆腐を製造する度毎に、大掛りな清掃を行わなければならず、効率の極めて悪いものであった。
特開2001−17109号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、無駄な装置や収納室を組み込む必要なしに、本装置は豆乳ににがりを均一に且つ短時間で混合撹拌することができる豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供する。
又、装置が単純な構成で作成されているので、清掃時に於いて極めて効率よく清掃することができるので、他の味の豆腐を製造する際にも、無駄な時間を必要とすることなく、極めて短時間で次の別の味を有する豆腐を製造することができる。
請求項1記載の発明は、豆乳とにがりが収納される収納箱を載置する台板部と、該台板部の端部から略垂直に立設される保持部と、該保持部と当接する部分を支点軸とし上下に回動可能に設けられる攪拌棒保持板と、該攪拌棒保持板に着脱自在に設けられるとともに前記台板部に向かって突設される複数の攪拌棒を有し、前記攪拌棒には該攪拌棒の下端に軸着されるとともに前記攪拌棒保持板と平行面内に於いて回転する撹拌羽が設けられることを特徴とする豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供する。
請求項2記載の発明は、前記攪拌棒は該攪拌棒の下端から下方に向かって延設される略半球状の被覆体を有し、該被覆体は前記撹拌羽を覆うように配置されるとともに表面に複数の孔部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供する。
請求項3記載の発明は、前記攪拌棒保持板が平面視略長方形に形成され、少なくとも4つの前記攪拌棒が該攪拌棒保持板の四隅近傍に夫々設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供する。
請求項4記載の発明は、前記台板部に載置された前記収納箱の底面表面と前記攪拌棒の下方先端の垂直距離が、0.5cm〜2.0cmに設定されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供する。
請求項5記載の発明は、前記撹拌羽の回転を制御するタイマーが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供する。
これらの発明を提供することによって、上記課題を悉く解決する。
請求項1記載の発明によって、無駄な装置や収納室を組み込む必要がなく、豆乳ににがりを均一に且つ短時間で混合撹拌することが可能な豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供することができる。この装置は、家庭や料亭等の製造業として大量に豆腐を製造する必要はないが、手軽に多種多様な豆腐を製造することを必要とする場所で絶大な利用価値を有している。
更に、この豆腐製造用豆乳攪拌装置は豆乳ににがりを均一に混合撹拌させることができるので、製造時の豆腐が確実に均一に凝固された豆腐を製造することができる。
又、本装置が単純な構成で作成されているので、清掃時に於いて極めて効率よく清掃することができるので、他の味の豆腐を製造する際にも、無駄な時間を必要とすることなく、極めて短時間で次の別の味を有する豆腐を製造することができ、次々にあらゆる豆腐を製造することができる。
請求項2記載の発明によって、撹拌羽を覆う被覆体及び被覆体に設けられる複数の孔部が設けられることによって、豆乳とにがりを撹拌する際に、液体である豆乳及びにがりが飛び散ることなく、豆乳とにがりが攪拌羽から下方に押しやられるように攪拌されるので、確実に撹拌を行うことができるとともに、空気が混入すること防止することができる豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によって、撹拌羽が攪拌棒保持板の四隅近傍に設けられることによって、収納箱に収納される豆乳及びにがりを、隅々まで確実に攪拌することができる豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供することができる。
請求項4記載の発明によって、収納箱が台板部に載置された際に、攪拌棒の撹拌羽の位置が極めて撹拌効率の良い高さに調整されている豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供することができる。
請求項5記載の発明によって、タイマーを設けることによって、撹拌羽の回転を時間によって制御することができるので、豆乳とにがりの混合撹拌に最適な時間をセットすることができる豆腐製造用豆乳攪拌装置を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)の構成を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置の斜視図であり、図2は、本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置の側面図であり、(a)は攪拌棒保持板が閉状態を示し、(b)は攪拌棒保持板が開状態を示す。図3は、本発明に係る他の保持の動作を示す。図4は、攪拌棒と攪拌棒保持板の位置関係を示す概略断面図であり、図5は、攪拌棒を示し、(a)は底面図を示し、(b)は下端部の側面図を示し、図6は、攪拌棒と台板部の位置関係を示す概略平面図であり、図7は、収納箱を載置した場合に於ける概略側面図を示し、図8は、収納箱が載置された際の斜視図である。
本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)は、台板部(2)、保持部(3)、攪拌棒保持板(4)、攪拌棒(5)を有している。
尚、豆乳及びにがりを収納する収納箱の形状は、特に限定されず、平面視に於いて、円形状、楕円形状、多角形状等の容器で構わないが、直方体が最も頻繁に使用される形状であるので、本実施形態に於いて、収納箱(11)の形状の指定がされない場合は、直方体形状を示す。
又、この収納箱(11)は、上方が開口している箱であり、混合攪拌終了後にはこのまま放置され、豆腐が製造される。
台板部(2)は、豆乳とにがりが収納される収納箱(11)を載置する台である。
この台板部(2)の形状は、上記した収納箱(11)を載置することのできる形状であれば特に限定されるものではないが、本実施形態では、板状に設けられるとともに平面視略長方形状に形成されている。この台板部(2)が板状で且つ平面視長方形の形状に形成されることで、収納箱(11)を最も安定に載置することができるからである。
保持部(3)は、平面視長方形状の台板部(2)の短辺に沿って略垂直に立設されている。この保持部(3)は、棒状の形状又は板状の形状を有していればよく、棒状の形状であれば複数の保持部(3)を短辺に沿って立設し、板状の形状であればこの短辺の長さと略等しい幅を有する板状の保持部(3)をこの短辺に沿って立設させる。尚、本実施例では、断面略L字状の形状の棒が2本使用されている。
この保持部(3)は、後述する攪拌棒保持板(4)や複数の攪拌棒(5)を保持することになるので、十分に強度を有することが必要である。
尚、この保持部(3)は、図3で示す如く、上下動可能に設けられても構わない。この保持(3)が上下動可能に設けられることによって、収納箱内の豆乳及びにがりを攪拌し終え、この装置(1)から収納箱を取り外す際に、収納箱の大きさを気にすることなく、容易に取り出すことができる。
攪拌棒保持板(4)は、保持部(3)と当接する部分を支点軸(31)とし回動可能に設けられる(図2(b)参照)。この攪拌棒保持板(4)の形状は、特に限定されないが、本実施形態では略長方形の形状に設けられている。尚、この攪拌棒保持板(4)は、略直方体形状の蓋(40)で覆われている。
この攪拌棒保持板(4)は、後述する複数の攪拌棒(5)を保持する部材である。
この攪拌棒保持板(4)は、保持(3)との当接部を支点軸(31)として上下に回動するが、下は台板部(2)と平行になる位置であり、この位置から上方向に回転角(θ)が略30〜70度となるまで回動することができる。この回動角(θ)は、特に限定されるものではないが、収納箱(11)を取り入れ又は取り出す際に、後述する攪拌棒(5)が邪魔にならない程度の回転角を有していればよい。
図1で示す如く、この攪拌棒保持板(4)には、この攪拌棒保持板(4)を上下に回動する際に、使用者が利用する把手(41)が設けられている。この把手(41)の大きさや形状は、特に限定されず、使用者が適宜設定すれば構わない。この攪拌棒保持板(4)が回動して最上部にある場合を開状態、台板部(2)と平行な状態を閉状態とする。
この攪拌棒保持板(4)の開閉を自動で行えるようにモータを設けても構わない。このモータを設ける際には、このモータの動作を制御するためのスイッチを蓋(40)に設け、攪拌棒保持板(4)の開閉を制御することが好ましい。
尚、図2で示す如く、保持部(3)と攪拌棒保持板(4)は、夫々に当接する補助棒(42)が設けられている。この補助棒(42)は、攪拌棒保持板(4)が回動にともなう衝撃力を吸収することができるとともに、保持部(3)が攪拌棒保持板(4)を補助的に支持することができる。この補助棒(42)は、ダンパーやシリンダー等を利用すれば構わない。
攪拌棒(5)は、図4で示す如く、回転動力部(51)、筒部(52)、攪拌羽(53)と被覆体(54)をこの順番に上から有している。
この回転動力部(51)は、回転運動を行うモータを内蔵している。この回転動力部(51)が有する回転力は、特に限定されるものではないが、豆乳とにがりを確実に混合攪拌するためにも、回転数が10,000rpm以上の回転数であれば構わない。
筒部(52)は、図4で示す如く、先細りする円柱状の形状を有している。この筒部(52)の長さは、特に限定されるものではないが、5〜30cmで設けられていることが好ましい。5cm未満になると、台板部(2)と攪拌棒保持板(4)の距離が十分に確保できず、収納箱(11)の深さが浅い物しか利用できない問題点を有し、30cmを超えると不必要に装置(1)が縦長となる問題点を有している。
攪拌羽(53)は、上記した筒部(52)の下端に軸着して、攪拌棒保持板(4)と平行な平面内で回転するように設けられている。この攪拌羽(53)は、回転動力部(51)が有する回転軸が筒部(52)を貫通してこの攪拌羽(53)まで延設され、この回転軸に撹拌羽(53)が、直角になるように設けられている。尚、図4では、撹拌羽(53)が点線で示されている。
この攪拌羽(53)の大きさや形状は、後述する被覆体(54)内に撹拌羽(53)が収納されていれば構わず特に限定されないが、図5(a)では2枚の羽(55)で撹拌羽(53)が構成され、この2枚の羽(55)の夫々の先端部が回転方向と逆方向に延設する延設部(57)が設けられている。この延設部(57)は、図5の紙面垂直方向に所定の角度を有して傾斜させても構わない。
上記するように撹拌羽(53)を設けることによって、撹拌羽(53)が回転することによって、液体である豆乳及びにがりを効率よく撹拌混合することができるからである。
被覆体(54)は、撹拌棒(5)の下端より下方向に向かって、略半球状に延設され、該撹拌羽(53)を覆うように設けられている(図5(b)参照)。
この被覆体(54)は、図5(b)で示す如く、表面に複数の孔部(56)が側面視に於いて、撹拌羽(53)の位置する高さよりも僅かに上方に配置されている。
この撹拌棒(5)は、図4で示す如く、攪拌棒保持板(4)に該撹拌棒(5)が貫通することのできる孔と略同じ形状の貫通孔(43)が設けられている。この貫通孔(43)に撹拌棒(5)を通し、固定具(44)を利用して所定の長さだけ攪拌棒保持板(4)から下方向に突出するように固定する。
撹拌棒(5)を固定する固定具(44)は、撹拌棒(5)を所定の長さだけ突出して固定することのできるものであれば特に限定されないが、リング状の形状を有し、このリングの形状を大小に変化させることのできる留め具であることが好ましい。
この固定具(44)が形状を変化させることのできるリング状の留め具を利用することによって、撹拌棒(5)の筒部(52)が先細りする形状であるので、利用者がリングの大きさを調整することによって、撹拌棒(5)の突出する長さを適宜調整することができるからである。
尚、この撹拌棒(5)は、回転動力部(51)と筒部(52)が分離することができるように設けられ、回転動力部(51)が攪拌棒保持板(4)に固定されている。
本実施形態の豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)は撹拌棒(5)を4つ有し、これらの攪拌棒(5)は攪拌棒保持板(4)の四隅近傍に夫々設けられている(図6参照)。
4つの撹拌棒(4)を夫々攪拌棒保持板(4)の四隅近傍に設けることによって、台板部(2)の形状と略同じ底面を有する収納箱(11)を載置して混合撹拌する際に、この収納箱(11)の四隅にまで確実に豆乳及びにがりが撹拌混合することができ、撹拌による斑が全くない撹拌混合を行うことができるからである。
尚、図6では、4つの攪拌棒(5)が夫々攪拌棒保持板(4)の四隅近傍に設けられているが、四隅近傍にこれら攪拌棒(5)が設けられていれば、この四隅近傍の攪拌棒(5)とは別に、更に攪拌棒(5)を設けても構わない。更に設けられる攪拌棒(5)の数は、限定されず、攪拌棒保持(4)の形状や大きさに従って適宜調整すれば構わない。
この撹拌棒(5)の下方先端部(A)と収納箱(11)の底面表面(B)の垂直距離(D)が、0.5〜2.0cmに設けられることが好ましい。更に好ましくは、0.7〜1.3cmに設けられる。この垂直距離(D)が0.5cm未満であると、撹拌羽(53)による撹拌力が十分に生じず、垂直距離(D)が2.0cmを超えると攪拌される豆乳内に空気が混入する恐れが生じるからである。
攪拌棒保持板(4)の蓋(40)には、各撹拌(5)の撹拌羽(53)を回転させる回転動力部(51)のモータの出力を制御するスイッチ(12)が設けられることが好ましい。
また、回転動力部(51)を経過時間でオン・オフ制御するタイマー(13)が設けられていることが好ましい。タイマー(13)を設けることによって、撹拌羽(53)の回転を時間によって制御することができるので、豆乳とにがりの混合撹拌に最適な時間をセットすることができるからである。
又、タイマーが終了したことを通知するブザー(14)やランプ(15)が設けられても構わない。
尚、スイッチ(12)、タイマー(13)、ブザー(14)やランプ(15)は、利用者の視界に入りやすいように蓋(40)の一部を傾斜させ、この傾斜部(45)に夫々設けてもよい。
にがりを収納箱(11)に供給するための供給手段(6)を設けても構わない。この供給手段(6)は、上方が開口されたタンク(61)とこのタンクの下端から延設される供給パイプ(62)から構成されている。
このタンク(61)の大きさや形状は、特に限定されるものではなく、収納箱(11)に収納される豆乳に加えられるにがりの量よりも大きい容積を有していればよい。
又、この供給手段(6)は、蓋(40)の中央部に、蓋(40)と攪拌棒保持板(4)を貫通するように設けられても構わない。
以上が本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)の構成の説明である。
本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)の動作を図面を参照しつつ説明する。
実施例では、13ブリックス(brix)糖度の豆乳と、32ブリックス糖度のにがりを使用した。
先ず、豆乳6リットルを収納箱(11)に収納する。この時、豆乳は70〜90℃の温度を有しているが本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)は豆乳を冷却する必要なく利用できる。尚、この時使用される収納箱(11)は、特に限定されないが、本装置(1)に於いて最も好適に使用される、台板部(2)と同じ底面を有するとともに上方が開口された直方体形状である。
次に、豆乳が載置された収納箱(11)を台板部(2)に載置する。この時、撹拌棒保持(4)は開状態にされている。
次いで、撹拌棒保持板(4)を開状態から支点軸を中心に下方に回動させて閉状態とする。この時、撹拌棒(5)の下方先端と収納箱(11)の底面表面の垂直距離(D)が0.5〜2.0cmになるように撹拌棒(5)を固定する固定具(44)を利用して調整しておく。図8は、実施例に於ける収納箱を載置した状態の斜視図である。
本装置(1)の攪拌棒保持板(4)を閉状態にして、所定の時間だけスイッチをオンにし、撹拌棒(5)の撹拌羽(53)を5秒間回転させる。この時、撹拌羽(53)の有する出力は、約12,500rpmである。
この時、豆乳及びにがりは撹拌混合されるが、この撹拌羽(53)の配置される高さと、この撹拌羽(53)を覆う被覆体(54)及び孔部(56)によって、空気が混入することなく、確実に撹拌されることになる。
尚、この時、タイマー(13)をセットしておき、所定の時間だけ撹拌羽(53)を回転させて、所定時間経過後、ブザー(14)及び/又はランプ(15)で利用者に通知するようにしておくと好ましい。
尚、第1実施例では、豆乳6リットルに対して約400gの豆腐が16丁できる。
攪拌が終了した後、この装置(1)の攪拌棒保持板(4)を開状態として、収納箱(11)を取り出す。
本装置(1)から取り出された収納箱(11)は、所定時間(約10分)放置された後、収納箱(11)中で豆乳が凝固し豆腐が製造される。
以上が本発明を利用した豆腐製造方法である。
この装置(1)は、例えば、収納箱が、第1実施例で使用した収納箱の底面積が半分の縮小された収納箱であれば、4つある撹拌棒(5)を半分の2つにし(2つを取り除く)、利用することで最も効果的な撹拌を提供することができる(図9参照)。
Figure 0003967721
表1は、本発明を実施する際の主な撹拌時間を示している。豆乳及びにがりが攪拌される温度は75℃である。
本装置(1)を利用する際には、例えば、最初に抹茶味の豆腐を製造した際であっても、撹拌棒(5)を外し、この撹拌棒(5)を綺麗に清掃することだけで、直ぐに、他の味(例えば、黒ゴマ味)の豆乳をにがりと混合撹拌することができる。つまり、豆乳をにがりと撹拌した後、直ぐに、撹拌棒(5)のみを清掃して、次の味の豆乳を撹拌することができる。
この豆腐製造用豆乳攪拌装置(1)を使用することによって、収納箱に仕切り板をすることによって、攪拌棒(5)の数だけ他の味の豆腐を同時に製造することができる。例えば、収納箱の中央に仕切り板をして2種類の豆乳(例えば、抹茶味の豆乳と黒ゴマ味の豆乳)を同時に攪拌することができ、2種類の味を有する2色豆腐を製造することができる。
本装置を利用することによって、絹ごし豆腐、ソフト豆腐、木綿豆腐、寄せ豆腐、ざる豆腐を製造する時に使用することができる他、くみ湯葉や生湯葉等を製造する際にも利用することができる。
本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置の斜視図である。 本発明に係る豆腐製造用豆乳攪拌装置の側面図であり、(a)は攪拌棒保持板が閉状態を示し、(b)は攪拌棒保持板が開状態を示す。 本発明に係る他の保持の動作を示す。 攪拌棒と攪拌棒保持板の位置関係を示す概略断面図である。 攪拌棒を示し、(a)は底面図を示し、(b)は下端部の側面図を示す。 攪拌棒と台板部の位置関係を示す概略底面図である。 収納箱を載置した場合に於ける概略側面図を示す。 実施例に於ける収納箱を載置した状態の斜視図である。 他の実施例を示す側面図である。
符号の説明
1・・・・豆腐製造用豆乳攪拌装置
11・・・収納箱
13・・・タイマー
2・・・・台板部
3・・・・保持
4・・・・攪拌棒保持板
5・・・・撹拌棒
53・・・撹拌羽
54・・・被覆体
56・・・孔部

Claims (5)

  1. 豆乳とにがりが収納される収納箱を載置する台板部と、
    該台板部の端部から略垂直に立設される保持部と、
    該保持部と当接する部分を支点軸とし上下に回動可能に設けられる攪拌棒保持板と、
    該攪拌棒保持板に着脱自在に設けられるとともに前記台板部に向かって突設される複数の攪拌棒を有し、
    前記攪拌棒には該攪拌棒の下端に軸着されるとともに前記攪拌棒保持板と平行面内に於いて回転する撹拌羽が設けられることを特徴とする豆腐製造用豆乳攪拌装置
  2. 前記攪拌棒は該攪拌棒の下端から下方に向かって延設される略半球状の被覆体を有し、該被覆体は前記撹拌羽を覆うように配置されるとともに表面に複数の孔部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置
  3. 前記攪拌棒保持板が平面視略長方形に形成され、
    少なくとも4つの前記攪拌棒が該攪拌棒保持板の四隅近傍に夫々設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置
  4. 前記台板部に載置された前記収納箱の底面表面と前記攪拌棒の下方先端の垂直距離が、0.5cm〜2.0cmに設定されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置
  5. 前記撹拌羽の回転を制御するタイマーが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の豆腐製造用豆乳攪拌装置
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