JP3967682B2 - 信号間の相互相関係数を測定する装置および方法 - Google Patents

信号間の相互相関係数を測定する装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばクロック信号のような繰り返し信号に対し、複数の信号間の相互相関係数を測定する相互相関係数測定装置および相互相関係数測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、2つのクロック信号間の相互相関係数の推定は、クロック信号間のクロックスキューを測定し、クロックスキューのRMS値(二乗平均値)の代償を判断することにより間接的に行われていた。
クロックスキューは、タイムインターバルアナライザや周波数カウンタを用いて統計的に推定されている。すなわち、図1に示すように、例えばクロック信号源11からの基準クロック信号CLKをレジスタ12j、12kに分配供給した場合、レジスタ12j、12kにおける被測定クロックCLK、CLKのそれぞれをタイムインターバルアナライザ13に入力し、タイムインターバルアナライザ13は、被測定クロック信号CLKとCLKとのゼロクロス点の各タイミング差を測定し、タイミング差の揺らぎをヒストグラム解析によりクロックスキューとして測定する。タイムインターバルアナライザ13を用いたクロックスキュー測定の例は、例えば、Wavecrest Corp. "Jitter Analysis Clock Solutions", 1998に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、クロック信号間の相互相関係数を直接測定する装置や方法は知られていない。
本発明の目的は、信号間の相互相関係数を測定することができる相互相関係数測定装置およびその方法とを提供することにある。
本発明の他の目的は、同一周波数に限らず、周波数の異なるクロック信号間の相互相関係数ρを推定することができる相互相関係数測定装置およびその方法を提供することにある。
上記目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の形態によると、前記第1の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第1タイミングジッタ系列として推定する第1タイミングジッタ推定器と、前記第2の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第2タイミングジッタ系列として推定する第2タイミングジッタ推定器と、前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する相互相関係数推定器とを備え、前記相互相関係数推定器は、前記第1タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第1RMS推定器と、前記第2タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第2RMS推定器と、前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、これらの間の共分散を求める共分散推定器と、前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値、および前記共分散が入力され、これらより前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する乗除算器とを備えることを特徴とする装置が提供される。
【0005】
前記装置は、前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、これらのタイミング差系列を計算してスキュー系列を出力するスキュー推定器をさらに備えており、前記相互相関係数推定器は、前記第1タイミングジッタ系列、前記第2タイミングジッタ系列、および前記スキュー系列を入力として、前記相互相関係数を算出する推定器であってもよい。
【0006】
前記相互相関係数推定器は、前記第1タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第1RMS値推定器と、前記第2タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第2RMS値推定器と、前記第スキュー系列が入力され、その二乗平均値を求める第3RMS値推定器と、前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第スキュー系列の二乗平均値とが入力され、これらより前記相互相関係数を算出する乗除加減算器とを備えていてもよい。
前記装置は、前記相互相関係数が入力され、前記第1および第2の被測定信号間の信号対雑音比を算出する信号対雑音比推定器をさらに備えていてもよい。
前記装置は、前記第1タイミングジッタ系列が入力され、前記第1の被測定信号を周波数逓倍した信号のタイミングジッタ系列を作って前記スキュー推定器へ出力する周波数逓倍器をさらに備えていてもよい。
【0007】
前記タイミングジッタ推定器は、被測定信号を複素数の解析信号に変換する解析信号変換器と、前記解析信号の瞬時位相を求める瞬時位相推定器と、前記瞬時位相を連続な瞬時位相に変換する連続位相変換器と、前記連続な瞬時位相からそのリニア瞬時位相を推定するリニア位相推定器と、前記連続な瞬時位相から前記リニア瞬時位相を除去して、瞬時位相雑音を得る減算部と、前記瞬時位相推定器と前記連続位相変換器との間、前記連続位相変換器と前記リニア位相推定器および前記減算器との間、および前記減算部の出力側のいずれか1つに直列に挿入させ、前記解析信号の実数部のゼロクロスタイミング近くで、その入力をサンプリングして出力するゼロクロスサンプラとを備えており、前記タイミングジッタ系列推定部の出力を前記被測定クロック信号のタイミングジッタ系列として出力してもよい。
前記解析信号変換器は、被測定信号の通過帯域を変更できてもよい。
【0008】
前記タイミングジッタ推定器は、前記瞬時位相雑音を入力とし、前記瞬時位相雑音の低周波成分を除去して、前記低周波成分の除去された瞬時位相雑音を出力する低周波成分除去器を含んでもよい。
前記装置は、被測定信号が入力され、その位相変調成分を保持した状態で前記被測定信号の振幅変調成分を除去して、前記振幅変調成分が除去された被測定信号を前記タイミングジッタ推定器へ供給する波形クリッパをさらに備えていてもよい。
【0009】
本発明の第2の形態によると、第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を測定する方法であって、前記第1の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第1タイミングジッタ系列として推定するステップと、前記第2の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第2タイミングジッタ系列として推定するステップと、前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列から前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する相互相関係数推定ステップとを包含し、前記相互相関係数推定ステップは、前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値を求めるステップと、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値を求めるステップと、前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列間の共分散を求めるステップと、前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値、および前記共分散を乗除算して前記相互相関係数を算出するステップとを有することを特徴とする方法が提供される。
【0010】
前記方法は、前記第1タイミングジッタ系列と前記第2タイミングジッタ系列とのタイミング差系列を計算してスキュー系列を求めるステップをさらに包含しており、前記相互相関係数推定ステップは、前記スキュー系列を求めて前記相互相関係数を算出するステップであってもよい。
前記相互相関係数推定ステップは、前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値を計算するステップと、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値を計算するステップと、前記第スキュー系列の二乗平均値を計算するステップと、前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第スキュー系列の二乗平均値とを乗除加減算して前記相互相関係数を算出するステップとを有してもよい。
【0011】
前記方法は、前記相互相関係数を用いて前記第1および第2の被測定信号間の信号対雑音比を算出するステップをさらに包含してもよい。
前記方法は、前記第1タイミングジッタ系列をコピーして前記第1の被測定信号の周波数を逓倍したときのタイミングジッタ系列を推定するステップをさらに包含し、前記スキューを推定するステップは、前記周波数逓倍したときのタイミングジッタ系列と前記第2タイミングジッタ系列とを用いてスキュー系列を作るステップであってもよい。
【0012】
前記タイミングジッタ系列を推定するステップは、被測定信号を複素数の解析信号に変換するステップと、前記解析信号から前記被測定信号の瞬時位相を求めるステップと、前記瞬時位相を連続な瞬時位相に変換するステップと、前記連続な瞬時位相からそのリニア瞬時位相を推定するステップと、前記連続な瞬時位相から前記リニア瞬時位相を除去して瞬時位相雑音を得るステップと、前記瞬時位相、前記連続な瞬時位相、前記位相雑音波形のいずれか1つを、前記解析信号の実数部のゼロクロスタイミングに近いタイミングでサンプリングするステップとを有し、最終的に前記被測定信号のタイミングジッタ系列を求めるステップであってもよい。
前記方法は、前記瞬時位相雑音の低周波成分を除去するステップをさらに包含してもよい。
【0013】
前記方法は、前記被測定信号の位相変調成分を保持した状態で波形クリッピングを行い、前記被測定信号の振幅変調成分を除去して前記タイミングジッタ系列を推定するステップに移るステップをさらに包含していてもよい。
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の原理を説明する。本発明においては、被測定クロック信号として、マイクロプロセッサユニットにおけるクロック信号を用いる。
【0015】
クロックスキュー測定法
最初に、クロックスキューを定義する。クロックスキューは、図2に示すように、例えばクロック分配ネットワークのクロック信号源11の基準クロック信号CLKgを基準時間点として、クロック信号CLKとCLKとがそれぞれレジスタ12j、12kへ到達するまでの遅れ時間τcd jとτcd kの差、つまり式(1)で与えられる。
TSkew j,k(nT)=τcd k(nT)-τcd j(nT) (1)
図3に、基本周期Tの基準クロック信号CLKと、クロック信号CLKおよびCLKをそれぞれ点線で示し、基準クロック信号CLKの実際の立ち上がりとクロック信号CLKの実際の立ち上がりとの差τcd j(nT)(n=0、1、2、・・・)、基準クロック信号CLKの立ち上がりとクロック信号CLKの立ち上がりとの差τcd k(nT)(n=0、1、2、・・・)と、これらτcd j(nT)とτcd k(nT)との差、つまりクロックスキューTSkew j,k(nT)とを示す。
【0016】
図4に示すように各クロック信号CLK、CLKおよびCLKの立ち上がりエッジ時刻をそれぞれtcd (nT)、tcd j(nT)およびtcd k(nT)とし、また、各クロック信号CLK、CLKおよびCLKの理想クロックエッジ時刻(ジッタをもたないときのクロックエッジ時刻)をそれぞれ(nT)、(nT)および(nT)とすると、各クロック信号CLKおよびCLKがそれぞれレジスタ12j、12kに到達する遅れ時間τcd j(nT)およびτcd k(nT)は、それぞれ次式で表される。
【0017】
【数1】
Figure 0003967682
【数2】
Figure 0003967682
ここで、
τSkew g,j=(nT)j-(nT)g [sec] (4)
τSkew g,k=(nT)k-(nT)g [sec] (5)
は、それぞれ、クロック信号CLKおよびCLKの理想クロックエッジ時刻と基準クロック信号CLKの理想クロックエッジ時刻との時間差であり、クロック信号の経路で決まるクロックスキューの確定的成分(確定的クロックスキュー値)に対応する。また、Δφ[n](T/2π)(=tcd g(nT)−(nT))、Δφ[n](T/2π)(=tcd j(nT)−(nT))およびΔφ[n](T/2π)(=tcd k(nT)−(nT))は、それぞれ、クロック信号CLK、CLKおよびCLKのタイミングジッタ系列(単位は秒)を表している。式(2)および(3)を式(1)へ代入すると、クロック信号CLKおよびCLK間のクロックスキューTSkew j,kは次式で表される。
【0018】
【数3】
Figure 0003967682
式(6)の第2項
【数4】
Figure 0003967682
は、各クロック信号がもつタイミングジッタによるクロックスキューのランダムなばらつき(不規則成分)に対応する。ここで、一般に、分配されたクロック信号CLKおよびCLKの基本周期は互いに等しい(T=T)としている。また、
τSkew j,k=(nT)k-(nT)j [sec] (7)
はクロック信号CLKおよびCLKの理想クロックの立ち上がりエッジ時刻の差であり、このτSkew j,kはクロック分配ネットワークの経路から決まるクロックスキューの確定的成分である。
【0019】
本発明の被測定信号間の相互相関係数の推定は、クロックスキューのランダムなばらつきに対応する。したがってクロックスキューの確定的成分については、この後論じない。
本発明の信号間の相互相関係数測定方法は、例えば、図5に示す二つの被測定クロック信号x(t)およびx(t)のタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]をそれぞれ求める。求められたタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]は、例えば、それぞれ図6(a)および(b)に示すようになる。これらのタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]の差を計算することにより、クロックエッジのタイミング差を求め、被測定クロック信号x(t)およびx(t)間のクロックスキューの不規則成分TSkew j,k[n]を求める。求められたクロックスキュー系列TSkew j,k[n]を図7に示す。クロックスキュー系列TSkew j,k[n]から、クロックスキューの二乗平均(RMS)値ρSkewを求める。
【0020】
【数5】
Figure 0003967682
ここで、Nは測定されたクロックスキューデータの標本数である。図8に、測定したクロックスキューTSkew j,k[n]の確率密度関数を示す。
【0021】
いま、図9に示すクロック分配ネットワークにおいて、外部のシステムクロック源14からのシステムクロック信号CLKがPLL(Phase Locked Loop)回路よりなるクロック信号源11に入力されて、M倍に周波数が逓倍される。この逓倍されたクロック信号CCLKがクロック信号CLKおよびCLKとしてネットワーク、例えばレジスタ12j、12kに分配される。図10(a)はシステムクロックCLKを、図10(b)はCLKがM倍(図ではM=2)に周波数逓倍された理想クロック信号を示し、図10(c)葉周波数が逓倍され、分配されたクロック信号CLKを示す。図10(a)において、システムクロック信号CLKのΔθ[1] [rad]は、そのエッジの理想クロックエッジ(破線)からのタイミング変動を表す。したがって、図10(a)に示したシステムクロック信号CLKを周波数M倍した図10(b)に示すクロックは、図示例においてはシステムクロック信号CLKを周波数2倍した場合であるから、クロックエッジの数が2倍となり、新しく増加したクロックの立ち上がりエッジに対し、元のシステムクロックの立ち上がりエッジのジッタΔθ[1]をコピーしてやればよい。周波数をM倍した場合は、Δθ[1]を(M−1)個コピーするとΔθ[{n/M}]とΔφ[n]とは1対1対応となる。ここで{x}は、xを超えない最大の整数を表す。式(6)を用いて、クロック信号CLKおよびCLK間のクロックスキューを求めると、式(9)が得られる。
【0022】
【数6】
Figure 0003967682
したがって、次に説明する式(11)や式(15)を用いて、クロック信号間の相互相関係数を算出することができる。
【0023】
本発明による信号間の相互相関係数測定方法は、上記のようにマイクロプロセッサユニットの分配クロック信号間の相互相関係数を推定するだけでなく、その他の正弦波信号のような繰り返し信号間の立ち上がり点または立ち下がり点・ゼロクロス点の相互相関係数の推定にも適用することができる。
【0024】
相互相関係数推定法:直接法
タイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]から、クロック信号間の相互相関係数ρを計算する手順を明らかにする。一般的に、相互相関係数ρは次式により与えられる。
ρ=σtj,tk/(σtjσtk) (10)
この関係は、例えば、J. S. Bendat and A. G. Piersol, "Engineering Applications of Correlation and Spectral Analysis", John Wiley & Sons, Inc., 1976に記載されている。ここで、σtj,tkはΔφ[n]とΔφ[n]との間の共分散であり、次式により定義される。
【数7】
Figure 0003967682
【数8】
Figure 0003967682
また、σtjはΔφ[n]の標準偏差であり、次式により与えられる。
【数9】
Figure 0003967682
【0025】
したがって、Δφ[n]とΔφ[n]を推定することができれば、式(10)〜(13)を用いてクロック信号間の相互相関係数ρを計算することができる。ところで、タイミングジッタの平均値<Δφ>、<Δφ>はゼロであるから、式(12)を用いて推定する平均値はゼロとして扱ってもよい。即ち、式(11)と(12)の<Δφ>、<Δφ>をゼロとして、次式(11)’、(13)’に示すように共分散σtj,tkや標準偏差σtjを計算してもよく、σtjはΔφ[i]の二乗平均値(RMS値)の計算と等価になる。
【0026】
【数10】
Figure 0003967682
【数11】
Figure 0003967682
【0027】
相互相関係数推定法:間接法
タイミングジッタ系列Δφ[n]とΔφ[n]のRMS値とクロックスキューTSR j,k[n]のRMS値とからクロック信号間の相互相関係数ρを計算する手順を明らかにする。クロックスキューTSR j,k[n]の分散σSkew 2は、Δφ[n]とΔφ[n]との差の二乗平均を次式により計算して、求めることができる。
σSkew 2 = E({Δφ[n]−Δφ[n]}
= σtj 2 +σtk 2 −2ρσtjσtk
この式から、両クロック信号x(t)およびx(t)のタイミングエッジ(例えば立ち上がりエッジ)間の相互相関係数ρは次式により与えられる。
【数12】
Figure 0003967682
【0028】
したがって、Δφ[n]およびΔφ[n]のRMS値σtjおよびσtk 、ならびにクロックスキューTSkew j,k[n]のRMS値σSkew を推定することができれば、式(14)を用いてクロック信号x(t)およびx(t)間の相互相関係数ρを計算することができる。
【0029】
信号対雑音比推定法
タイミングジッタΔφ[n]に対し、その変動と線形的な関係のみに因り変動するタイミングジッタΔφ[n]の分散σj,kL 2
σj,kL 2 =ρσtk (15)
と表される。
【0030】
タイミングジッタΔφ[n]に対し、その変動と非線形な関係を含めた他の雑音に因り変動するタイミングジッタΔφ[n]の分散σj,kNL 2
σj,kNL 2 =(1−ρ)σtk (16)
で表される。タイミングジッタΔφ[n]の線形的変動(信号成分)に因るタイミングジッタΔφ[n]の変動とΔφ[n]の変動に無関係なΔφ[n]の変動(雑音)との比、つまり量クロック信号x(t)およびx(t)のタイミングエッジ間の信号対雑音比は、式(15)および(16)から、式(17)に示すように相互相関係数ρにより求めることができる。
【数13】
Figure 0003967682
【0031】
相互相関係数推定の効果
具体例を用いて、相互相関係数推定の効果を示す。MPUのオンチップPLLのみが動作している「quiet」モードでは、クロック信号x(t)およびx(t)間のクロックスキュー系列TSR j,k[n]とその確率密度関数は、それぞれ、図7および8に示したようになる。このときは雑音が小さいので、相互相関係数は1に近い値をとると予想される。一方、MPUのオンチップ全回路や入出力回路がトグル動作している「noisy」モードでは、クロック信号x(t)およびx(t)間のクロックスキュー系列TSR j,k[n]とその確率密度関数はそれぞれ図11および12に示すようになった。「quiet」モードでは雑音が小さいので、相互相関係数ρは1に近い値をとることが予想され、「noisy」モードでは雑音が大きいので、相互相関係数ρは1より小さい値をとると予想される。
【0032】
図13は、本発明によるクロック信号間の相互相関係数測定方法を用いて測定した相互相関係数ρを示している。「quiet」モードの値0.9973は、式(10)を用いて求めた相互相関係数である。括弧の中に示した値0.9974は、式(14)を用いて求めた。どちらの方法も、ほぼ同じ値を推定できることがわかる。このとき、式(17)を用いて信号対雑音比を求めると、37dBとなる。
【0033】
一方、「noisy」モードのときは、相互相関係数ρは0.9821と小さくなっている。式(17)を用いて信号対雑音比を求めると、29dBとなる。したがって信号対雑音比は、「quiet」モードから8dB小さくなっていることが定量的に把握できる。なお、図13中のTSR PPは、クロックCLKおよびCLK間のスキューの不規則成分のピークツゥピーク値を示し、|τSkew j,k ?はクロックCLKおよびCLK間のスキュー中の経路に基づく確定的成分を示す。
【0034】
以上におけるクロック信号間の相互相関係数の推定およびそのSN比の推定は、周波数がほぼ整数M(M≧1)倍関係にある正弦波のような繰り返し信号のゼロクロスタイミングの相互相関係数の推定およびSN比の推定にも適用することができる。つまり、本発明は、クロック信号以外の信号も対象とするものである。
【0035】
タイミングジッタ推定法
次に、本発明による信号間の相互相関係数測定方法で用いられるタイミングジッタ推定方法を説明する。以下の説明もクロック信号以外の信号にも適用することができるが、説明の便宜上クロック信号を対象として説明する。なお、以下の説明は発明者らが提案したT. J. Yamaguchi, M. Soma, M. Ishida, T. Watanabe and T. Ohmi, "Extraction of Peak-to-Peak and RMS Sinusoidal Jitter Using an Analytic Signal Method", Proceedings of 18th IEEE VLSI Test Symposium, pp. 395-402, 2000および国際公開WO00/46606(2000年8月10日公開)公報に示されている。
【0036】
ジッタのないクロック信号は、基本周波数fをもつ方形波である。この信号は、フーリエ解析によって周波数f、3f、5f、・・・からなる高調波に分解することができる。ジッタは被測定クロック信号の基本周波数の揺らぎに対応するため、ジッタ解析においては、基本周波数付近の信号成分のみを取り扱う。
ジッタをもつクロック信号(被測定クロック信号)の基本サイン波成分は、振幅をA、基本周期Tとすると、次式
【数14】
Figure 0003967682
で表される。ここで、φ(t)は被測定クロック信号の瞬時位相であり、基本周期Tを含むリニア瞬時位相成分2πt/Tと、初期位相角φ(計算上はゼロとできる)と、瞬時位相雑音成分Δφ(t)との和で表される。
瞬時位相雑音成分Δφ(t)がゼロのとき、被測定クロック信号の立ち上がりゼロクロス点間は一定周期Tだけ隔たっている。ゼロでないΔφ(t)は、被測定クロック信号のゼロクロス点を揺るがせる。すなわち、ゼロクロス点nTにおけるΔφ(nT)はゼロクロス点の時間変動を表し、タイミングジッタと呼ばれる。したがって、被測定クロック信号の瞬時位相φ(t)を推定し、ゼロクロス点における瞬時位相とリニア位相(ジッタのない理想クロック信号の位相波形に対応する)2πt/T+φとの差、すなわち瞬時位相雑音Δφ(t)を求めることにより、被測定クロック信号のタイミングジッタを求めることができる。
【0037】
本発明で用いられるタイミングジッタ推定方法では、例えば、最初に被測定クロック信号x(t)を複素数の解析信号z(t)に変換し、その解析信号z(t)から被測定クロック信号x(t)の瞬時位相φ(t)を推定する。推定された瞬時位相波形データに対して最小二乗法による直線適合を行って、ジッタのない理想信号の瞬時位相波形に相当するリニア瞬時位相φlinear(t)を求める。そして瞬時位相φ(t)とリニア瞬時位相φlinear(t)との差分を計算することにより、被測定クロック信号の瞬時位相雑音Δφ(t)を求める。解析信号z(t)の実数部x(t)の各ゼロクロス点に最も近いタイミング(近似ゼロクロス点)で瞬時位相雑音Δφ(t)をサンプリングし、ゼロクロスタイミングnTにおける瞬時位相雑音、すなわちタイミングジッタΔφ[n](=Δφ(nT))を推定する。このように瞬時位相雑音Δφ(t)を求めてタイミングジッタΔφ[n]を推定する。
【0038】
このタイミングジッタ推定法では、波形クリップ手段を用いて、被測定クロック信号のジッタに対応する位相変調成分を保持した状態で振幅変調成分を取り除くことにより、タイミングジッタを高精度に推定することもできる。また、低周波成分除去手段を用いて、瞬時位相雑音の低周波数成分を取り除くことが望ましい。
【0039】
解析信号を用いた瞬時位相推定法
被測定クロック信号x(t)の解析信号z(t)は、次式の複素信号で定義される。
z(t)≡ x(t)+j^x(t) (19)
ここで、jは虚数単位であり、複素信号z(t)のある虚数部^xは実数部x(t)のHilbert変換である。
【0040】
一方、時間波形x(t)のHilbert変換は次式で定義される。
【数15】
Figure 0003967682
ここで、^xは関数x(t)と(1/πf)の畳み込みである。すなわち、Hilbert変換は、x(t)を全帯域通過フィルタを通過させたときの出力と等価である。ただしこのときの出力^xは、スペクトル成分の大きさは変わらないが、その位相はπ/2だけシフトする。
【0041】
解析信号およびHilbert変換については、例えば、A. Papoulis, "Probability, Random Variables, and Stochastic Processes", 2nd edition, McGraw-Hill Book Company, 1984に記載されている。
被測定クロック信号x(t)の瞬時位相波形φ(t)は、解析信号z(t)から次式を用いて求められる。
【数16】
Figure 0003967682
【0042】
次に、Hilbert変換を用いて瞬時位相を推定するアルゴリズムを説明する。はじめに、被測定クロック信号
【数17】
Figure 0003967682
にHilbert変換を適用して複素信号z(t)の虚数部に対応する信号
【数18】
Figure 0003967682
を求めることにより、被測定クロック信号x(t)を解析信号
【数19】
Figure 0003967682
に変換する。ここで、得られた解析信号には帯域通過フィルタ処理が施されている。これは、ジッタが被測定クロック信号の基本周波数の揺らぎに対応するため、ジッタ解析において被測定クロック信号の基本周波数付近の信号成分のみを扱うためである。次に、求められた解析信号z(t)から式(21)を用いて位相関数φ(t)を推定する。
【数20】
Figure 0003967682
ここで、φ(t)は、−πから+πの範囲の位相の主値を用いて表され、+πから−πに変化する付近で不連続点をもつ。最後に、不連続な位相関数φ(t)をアンラップする(すなわち、主値φ(t)に2πの整数倍を適切に加える)ことにより不連続を取り除き、連続な瞬時位相φ(t)を得ることができる。
【数21】
Figure 0003967682
位相アンラップ法は、Donald G. Childers, David P. Skinner and Robert C. Kemerait, "The Cepstrum: A Guide to Processing", Proceedings of IEEE, vol. 65, pp. 1428-1442, 1977に記載されている。
【0043】
高速フーリエ変換を用いた解析信号への変換
被測定クロック信号から解析信号への変換は、高速フーリエ変換等の時間領域信号の周波数領域信号への変換を用いたデジタル信号処理により実現することができる。
【0044】
はじめに、図14に示す離散化された被測定クロック信号x(t)にFFTを適用し、被測定クロック信号の両側スペクトル(正と負の周波数をもつ)X(f)を得る。得られた両側スペクトル信号X(f)の正の周波数成分における基本周波数付近のデータのみを残して、残りのデータをゼロとし、さらに正の周波数成分を二倍する。周波数領域におけるこれらの処理が、時間領域において被測定クロック信号を帯域制限し、解析信号Z(f)に変換することに対応する。最後に、帯域制限して得られた信号Z(f)に逆FFTを適用することにより、帯域制限された解析信号z(t)を得ることができる。
【0045】
FFTを用いた解析信号への変換については、例えば、J. S. Bendat and A. G. Piersol, "Random Data: Analysis and Measurement Procedure", 2nd edition, John Wiley & Sons, Inc., 1986に記載されている。
また、瞬時位相推定が目的であるとき、正の周波数成分を二倍する処理を省略することができる。
【0046】
近似ゼロクロス点の検出法
次に近似ゼロクロス点の検出法を述べる。はじめに、入力された被測定クロック信号の解析信号の実数部x(t)の最大値を100%レベル、最小値を0%レベルとし、ゼロクロスのレベルとして50%レベルの信号値V50%を算出する。x(t)の隣り合うサンプル値のそれぞれと50%レベル信号値V50%との差(x(j−1)−V50%)および(x(j)−V50%)を求め、さらにこれらの積(x(j−1)−V50%)・(x(j)−V50%)を計算する。x(t)が50%レベル、つまりゼロクロスレベルを横切るときは、(x(j−1)−V50%)、(x(j)−V50%)の符号が負から正、または正から負となるから、前記積が負となったときはx(t)がゼロクロスレベルを横切ったことになり、その時点におけるサンプル値(x(j−1)−V50%)および(x(j)−V50%)の絶対値の小さい方のッ時刻(j−1)またはjが近似ゼロクロス点として求められる。
【0047】
波形クリップ
波形クリップ手段は、入力信号からAM成分を取り除き、ジッタに対応するPM成分のみを残す。波形クリップは、アナログあるいはデジタルの入力信号に対し、1)信号の値を定数倍し、2)予め決めたしきい値Th1より大きい信号値はしきい値Th1と置き換え、3)予め決めたしきい値Th2より小さい信号値はしきい値Th2と置き換えることにより行われる。ここで、しきい値Th1はしきい値Th2より大きいと仮定する。
【0048】
実施形態の説明
図16は本発明による装置の一実施形態を示す。入力端子21j、21kからの各測定信号x(t)、x(t)は、それぞれ、タイミングジッタ推定器22j、22kに入力され、タイミングジッタ推定器22j、22kにより被測定信号x(t)、x(t)の各タイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]が推定される。これらタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]が相互相関係数推定器23に入力されて、入力信号x(t)、x(t)のゼロクロス点の相互相関係数ρが推定される。
【0049】
相互相関係数推定器23においては、入力されたタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]は、それぞれ、RMS値(二乗平均値)推定器24j、24kで式(13)’によりRMS値σtj、σtkが計算される。また、タイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]が共分散推定器25に入力されて、両タイミングジッタ系列の共分散σtj,tkが式(11)’により計算される。つまり両ジッタΔφ[n]、Δφ[n]が乗算器26で乗算され、その乗算結果の系列の平均値1/NΣj=1 NΔφ[n]・Δφ[n]が平均値計算器27で計算され、その計算結果が共分散σtj,tkとして出力される。
【0050】
RMS値推定器24j、24kからのRMS値σtj、σtkおよび共分散推定器25からの共分散σtj,tkがρ計算器(乗除算器)28に入力されて、乗除算器28により式(10)が計算され、その結果が被測定信号x(t)、x(t)のゼロクロス点の相互相関係数ρとして出力端子29に出力される。
【0051】
さらに、必要に応じて、相互相関係数ρは信号対雑音比(SNR)推定器31に入力されて、SNR推定器31により式(17)が計算され、その結果が被測定信号x(t)、x(t)のゼロクロス点の信号対雑音比として出力端子32に出力される。
【0052】
次に、図16に示した実施形態を使用して被測定信号x(t)、x(t)間の相互相関係数測定を行うときの動作を説明する。つまり、本発明による相互相関係数測定方法の一実施形態の処理手順を、図17を参照して説明する。はじめに、第1タイミングジッタ推定器22jおよび第2タイミングジッタ推定器22kによって、それぞれステップ201および202において、被測定信号のタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]を推定する。
【0053】
続いて、相互相関係数推定器23により、ステップ203において、推定されたタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]から被測定信号x(t)、x(t)間の相互相関係数を求めて、処理を終了する。
【0054】
この相互相関係数を推定するステップ203においては、RMS値推定器24jおよび24kにより、ステップ203−1および203−2において、式(13)’を用いてタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]のそれぞれの二乗平均値(またはRMS値)σtj、σtkを求める。また、共分散推定器25により、ステップ203−3において式(11)’を用いてタイミングジッタ系列Δφ[n]およびΔφ[n]間の共分散σtj,tkを求める。続いて、乗除算器28により、ステップ203−4において、タイミングジッタ系列の二乗平均値(またはRMS値)σtjと、タイミングジッタ系列の二乗平均値(またはRMS値)σtkと、これらタイミングジッタ系列間の共分散値σtj,tkとを用いて式(10)を計算して、被測定信号間の相互相関係数ρを算出する。最後に、必要に応じて、ステップ204において、信号対雑音比推定器31によりρを用いて式(17)を計算して、被測定信号のゼロクロス点(タイミングエッジ)間の信号対雑音比を求める。
【0055】
図18に、本発明による装置のほかの実施形態を示す。図18において図16と対応する部分には同一参照番号をつけて、説明を簡略化する。被測定信号x(t)、x(t)はタイミングジッタ推定器22j、22kにより、それぞれ、タイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]が推定される。これらのタイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]はスキュー推定器35に入力され、スキュー推定器35において、被測定信号x(t)、x(t)間のスキューの不規則成分の系列TSR j,k[n]が式(6)または式(9)の右辺第2項により計算される。タイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]およびスキュー不規則成分系列TSR j,k[n]が相互相関係数推定器23に入力される。
【0056】
この相互相関係数推定器23においては、入力されたタイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]およびスキュー不規則成分系列TSR j,k[n]は、それぞれ、RMS値推定器24j、24kおよび36によりRMS値(二乗平均値)が計算されて、σtj、σtkおよびσSkewがそれぞれ出力される。σtj、σtkおよびσSkewはそれぞれ二乗器37j、37kおよび37sで二乗演算される。これら二乗値σtj 2、σtk 2、σSkew 2および各RMS値σtj、σtk、σSkewがρ計算器(乗除加減算器)38に入力される。乗除加減算器38で式(14)が計算され、その結果が相互相関係数ρとして出力端子29へ出力される。この場合も、必要に応じてSNR推定器31でρを用いてSNR値が計算されて出力端子32に出力される。
【0057】
次に、図18に示した装置を使用して被測定信号間の相互相関係数を測定する。本発明によるクロック相互相関係数測定方法の他の実施形態の処理手順を、図19を参照しながら説明する。図19において図17と対応するステップは同一参照番号で示して、説明を簡略化している。ステップ201および202において、被測定信号x(t)、x(t)のタイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]を推定し、クロックスキュー推定器35により、ステップ301において、タイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]から被測定信号x(t)、x(t)間のゼロクロス点スキューの不規則成分系列TSR j,k[n]を推定する。さらに、相互相関係数推定器23により、ステップ203において、推定されたタイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]とスキュー系列TSR j,k[n]とから被測定信号x(t)、x(t)間の相互相関係数ρを求め、処理を終了する。
【0058】
このステップ203においては、ステップ203−1および203−2でタイミングジッタ系列Δφ[n]、Δφ[n]の二乗平均値(またはRMS値)を求め、またRMS値推定器26によりステップ302で式(8)を用いて被測定信号のスキュー系列の二乗平均値(またはRMS値)σSkewを求める。次にステップ303において、各二乗平均値σtj、σtk、σSkewの二乗値を求め、ステップ304において、σtj、σtk、σtj 2、σtk 2、σSkew 2を用いて乗除加減算器37により式(14)を計算して、被測定信号間の相互相関係数ρを算出する。
最後に、必要に応じて、ステップ204で被測定信号のタイミングジッタ間の信号対雑音比を計算する。
【0059】
図17および19において、ステップ201および202の順はいずれを先にしてもよい。ステップ203−1、203−2および303の順番は任意でよい。ステップ201および203−1とステップ202および203−2とのいずれかを先に行ってもよい。
例えば一方の被測定信号のx(t)が他方の被測定信号x(t)より周波数がほぼM倍である場合には、図18中に破線で示すようにタイミングジッタ系列Δφ[n]を周波数逓倍器41で例えば(M−1)個コピーして被測定信号x(t)をM倍に逓倍したときのタイミングジッタ系列を求めて、求めたタイミングジッタ系列をスキュー推定器35に供給する。このようにすれば、先に図10を参照して説明したクロックの分配システムにおいて、図18中の被測定信号x(t)は図10中のシステムクロック信号CLKに対応し、信号x(t)はクロック信号CLK(x(t))をM倍周波数逓倍したものである。この場合のクロック信号CLK(x(t))とクロック信号x(t)との間のクロックスキューの不規則成分系列TSR j,k[n]を式(9)の右辺第2項により求めることができる。
【0060】
この場合の相互相関係数測定方法の処理手順は、図19に示すようにステップ202でタイミングジッタ系列を求めた後、破線で示すようにステップ305で周波数逓倍器41により、タイミングジッタ推定器22kで推定されたタイミングジッタ系列を、例えば(M−1)個コピーして被測定クロック信号を周波数M倍に逓倍したときのタイミングジッタ系列を求めて、ステップ203に移ればよい。
【0061】
図20は、本発明による相互相関係数測定装置で用いられるタイミングジッタ推定器22j、22kの構成の一例を示している。このタイミングジッタ推定器900は、例えば被測定信号を帯域制限された複素数の解析信号に変換する解析信号変換器901と、解析信号変換器901で変換された解析信号の瞬時位相を求める瞬時位相推定器902と、瞬時位相推定器902で推定された瞬時位相からリニア瞬時位相を除去して瞬時位相雑音を得るリニア位相除去器903と、解析信号変換器901から解析信号中の実数部が入力されて、そのゼロクロスタイミングに近い点(近似ゼロクロス点)でサンプリングパルスを発生するゼロクロス点検出器904と、リニア位相除去器903で推定された瞬時位相雑音を入力とし、ゼロクロス点検出器904からのサンプリングパルスにより瞬時位相雑音をサンプリングしてタイミングジッタ系列を出力するゼロクロスサンプラ905とによって構成されている。解析信号変換器901は、信号の通過帯域を自由に変更できるように構成されてもよい。
【0062】
このタイミングジッタ推定器900における処理手順を、図21を参照しながら説明する。解析信号変換器901により、ステップ1001において、入力された被測定信号を所定の周波数成分を選択的に通過させた解析信号に変換する。瞬時位相推定器902により、ステップ1002において、上記解析信号を用いて被測定信号の瞬時位相を推定する。リニア位相除去器903により、ステップ1003において、上記瞬時位相から、ジッタがない理想的な被測定信号に対応するリニア瞬時位相を推定する。リニア位相除去器903により、ステップ1004において、上記瞬時位相から上記リニア瞬時位相を除去して瞬時位相雑音Δφ(t)を推定する。これと同時に、ゼロクロス点検出器904により、ステップ1005において、先に説明した近似ゼロクロス点の検出法を用いて上記解析信号の実数部からそのゼロクロス点に最も近いタイミング(近似ゼロクロス点)を検出する。最後に、ゼロクロスサンプラ905により、ステップ1006において、上記瞬時位相雑音から近似ゼロクロス点における瞬時位相雑音データのみをサンプリングして、タイミングジッタ系列Δφ[n]を推定して処理を終了する。
【0063】
タイミングジッタ推定器900で用いられる解析信号変換器901は、例えば、図20中に示すように、帯域通過フィルタ1001により被測定信号から基本周波数付近の成分のみを取り出し、被測定信号を帯域制限する。そして帯域制限した信号をHilbert変換器1102に入力してこの信号をHilbert変換する。帯域通過フィルタ1101からの出力信号を解析信号の実数部とし、Hilbert変換器1102の出力を解析信号の虚数部として出力する。帯域通過フィルタ1101は、アナログフィルタでもデジタルフィルタでもよいし、FFT等のデジタル信号処理を用いて実装してもよい。また、帯域通過フィルタ1101は、信号の通過帯域を自由に変更できるように構成されてもよい。
【0064】
タイミングジッタ推定器900で用いられる解析信号変換器901の他の構成例を図21に示す。周波数領域変換器1301により、被測定信号に例えばFFT(高速フーリエ変換)を施して、時間領域の信号を周波数領域の両側スペクトル信号(例えば図15(a))に変換する。帯域制限器1302により、この変換された周波数領域の両側スペクトル信号の負の周波数成分をゼロに置き換え、片側スペクトル信号とする。この片側スペクトル信号において、上記被測定信号の基本周波数付近の成分のみを残してその他の周波数成分をゼロに置き換え、周波数領域の信号を帯域制限する。時間領域変換器1303により、帯域制限された片側スペクトル信号に逆FFTを施し、周波数領域の信号を時間領域の解析信号に変換する。
【0065】
図23は、タイミングジッタ推定器900で用いられる解析信号変換器901のさらに他の構成例を示している。この解析信号変換器1500は、被測定信号を蓄積するバッファメモリ1501と、バッファメモリ1501から信号を前回取り出した分と一部重複させながら順次取り出す信号取り出し器1502と、その取り出された信号に窓関数を乗算する窓関数乗算部1503と、窓関数を乗算された部分信号を周波数領域の両側スペクトル信号に変換する周波数領域変換器1504と、周波数領域に変換された両側スペクトル信号から被測定信号の正の基本周波数付近の成分のみを取り出す帯域制限器1505と、帯域制限器1505の出力を時間領域の信号に逆変換する時間領域変換器1506と、その時間領域に変換された信号に上記窓関数の逆数を乗じて、帯域制限された解析信号を得る振幅補正器(逆窓関数乗算器)1507とによって構成されている。周波数領域変換器1504および時間領域変換器1506は、それぞれ、例えばFFTおよび逆FFTを用いて実装してもよい。また、帯域制限処理器1505は、信号の通過帯域を自由に変更できるように構成されてもよい。
【0066】
この解析信号変換器1500を使用して被測定信号を帯域制限された解析信号に変換する場合の動作を、図24を参照しながら説明する。はじめに、ステップ1601において、被測定信号をバッファメモリ1501に蓄積する。次に、信号取り出し器1502により、ステップ1602において、バッファメモリ1501から蓄積された信号の一部を取り出す。窓関数乗算器1503により、ステップ1603において、取り出された部分信号に窓関数を乗算する。周波数領域変換器1504により、ステップ1604において、窓関数を乗算された部分信号にFFTを施し、時間領域の信号を周波数領域の両側スペクトル信号に変換する。帯域制限処理器1505により、ステップ1605において、変換された周波数領域の両側スペクトル信号において負の周波数成分をゼロに置き換える。さらに、帯域制限処理器1505により、ステップ1606において、負の周波数成分をゼロに置き換えられた片側スペクトル信号において、上記被測定信号の基本周波数付近の成分のみを残しその他の周波数成分をゼロに置き換え、周波数領域の信号を帯域制限する。時間領域変換器1506により、ステップ1607において、帯域制限された周波数領域の片側スペクトル信号に逆FFTを施し、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換する。逆窓関数乗算器1507は、ステップ1608において、逆変換された時間領域の信号にステップ1603で乗算した窓関数の逆数を乗算し、帯域制限された解析信号を求める。最後に、ステップ1609において、バッファメモリ1501に処理されていないデータが存在するか否かを確認する。処理されていないデータが存在するならば、信号取り出し器1502が、ステップ1610において、バッファメモリ1501から信号を、前回取り出した分と一部重複させながら順次取り出した後、ステップ1603、1604、1605、1606、1607、1608および1609を繰り返す。処理されていないデータが存在しないならば、処理を終了する。上記ステップ1605および1606は、処理の順番を入れ替えてもよい。つまり、被測定信号の基本周波数付近の成分のみを残してその他の周波数成分をゼロに置き換えて周波数領域の信号を帯域制限した後に、両側スペクトル信号における負の周波数成分をゼロに置き換えてもよい。
【0067】
図20中で示したタイミングジッタ推定器900中のリニア位相除去器903では、例えばその図中に示すように、入力された瞬時位相が連続位相変換器91により連続な瞬時位相に変換される。その連続瞬時位相に対し、リニア位相推定器92においてリニア瞬時位相、すなわちジッタのない理想信号の瞬時位相が、例えば線形トレンド推定法を用いて、つまり連続瞬時位相に対して最小二乗法による直線適合を行って推定される。また減算器93において連続瞬時位相からリニア瞬時位相が減算されて、瞬時位相雑音Δφ(t)が出力される。
【0068】
図16中に破線で示すように、アナログの被測定信号x(t)、x(t)をAD変換器1701a、1701bにより離散化(デジタル化)し、デジタル信号の変換してタイミングジッタ推定器22j、22kに入力してもよい。また図16中に破線で示すように、波形クリッパ1901a、1901bを設けて、被測定信号x(t)、x(t)を、そのジッタ成分である位相変調成分を保持した状態でAM成分を除去してAD変換器1701a、1701bまたはタイミングジッタ推定器22j、22kに供給してもよい。波形クリッパ1901a、1901bはAD変換器1701a、1701bの出力側に設けてもよい。これらAD変換器、波形クリッパは、図18に示した実施形態にも適用することができる。
【0069】
さらに図20中に破線で示すように、リニア位相除去器903から出力された瞬時位相雑音Δφ(t)からその低周波成分を低周波成分除去器2101により除去して、低周波成分が除去された瞬時位相雑音をゼロクロスサンプラ905に供給するようにしてもよい。
上述では瞬時位相雑音Δφ(t)を、近似ゼロクロス点でサンプリングしてタイミングジッタ系列Δφ[n]を求めたが、リニア位相除去器903は図20に示した構成を有しており、近似ゼロクロス点でのサンプリングは、例えば図25中に破線で示すように瞬時位相推定器902と連続位相変換器91との間に直列に挿入してもよい。あるいは、連続位相変換器91とリニア位相推定器92および減算器93との間に直接に挿入してもよい。これらのようにしても、減算器93からタイミングジッタ系列Δφ[n]が得られる。
また、瞬時位相からの瞬時位相雑音Δφ(t)推定は図20中のリニア位相除去器903に示した構成により行うため、その処理手順は図26に示すように、図21中のステップ1002で瞬時位相を求めた後、ステップ1003aで連続位相変換器91により瞬時位相を連続な瞬時位相に変換し、ステップ1003bでリニア位相推定器92により連続瞬時位相からそのリニア瞬時位相を推定し、その後、ステップ1004で減算器93により連続瞬時位相からリニア瞬時位相を除去して瞬時位相雑音Δφ(t)を求めることになる。
【0070】
したがって、図25に示したと同様に近似ゼロクロスサンプリングを、図26には線で示すように、ステップ1002の後に、ステップ2001で瞬時位相に対して行い、瞬時位相のサンプル系列を求めて、ステップ1003aに移り、そのサンプル系列を連続名瞬時位相に変換するようにしてもよい。あるいは、ステップ1003aで得られた連続瞬時位相を、ステップ2002において近似ゼロクロス点でサンプリングして連続瞬時位相のサンプル系列を求めて、ステップ1003bに移って、その連続瞬時位相サンプル系列からリニア瞬時位相を推定してもよい。いずれの場合も、ステップ1004で瞬時位相雑音を近似ゼロクロス点でサンプリングしたタイミングジッタ系列Δφ[n]が得られる。
図16および図18に示した装置は、コンピュータによりプログラムを実行させて機能させることもできる。
【0071】
本発明の相互相関係数測定装置および相互相関係数測定方法によれば、被測定信号間の相互相関係数を測定することができ、さらに必要に応じて、信号対雑音比を同時に測定することを可能とすることができる。これは、信号間スキューを測定するだけの従来の装置や方法では解決できなかった次の課題に対するソリューションを与える。最初に、相互相関係数は基準化量であるから、−1と+1との間の値をとることに注意する。このため、性能限界(ρ=1)までどれだけ改良の余地があるか、あるいは性能限界からどれだけ劣化しているかを、相互相関係数により定量的に把握することができる。また、信号対雑音比を測定できるようにすれば、信号対雑音比から信号間スキューのエラー率等の品質尺度も推定可能である。
さらに、同一周波数に限らず、周波数の異なるクロック間の相互相関係数ρも推定できるようにした場合は、今後重要になる異なるクロックドメインのクロックの品質尺度も測定できる。
【0072】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0073】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によればクロック信号間の相互相関係数を測定する装置および方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイムインターバルアナライザによるクロックスキュー測定の一例を示す図である。
【図2】 クロック分配ネットワークを模式的に示す図である。
【図3】 クロックスキューのタイミングを模式的に示す図である。
【図4】 タイミングジッタとクロックスキューとの関係を模式的に示す図である。
【図5】 被測定クロック信号の一例を示す図である。
【図6】 (a)は被測定クロック信号x(t)のタイミングジッタΔφ[n]の一例を示す図であり、(b)はx(t)のタイミングジッタΔφ[n]の一例を示す図である。
【図7】 測定された被測定クロック信号間のクロックスキューの一例を示す図である。
【図8】 図7に示した被測定クロック信号間のクロックスキューのヒストグラムを示す図である。
【図9】 異なるクロックドメインをもつクロック分配ネットワークを模式的に示す図である。
【図10】 周波数逓倍を用いたクロックスキュー測定の原理を模式的に示す図である。
【図11】 「noisy」モードで測定された被測定クロック信号間のクロックスキューの例を示す図である。
【図12】 図11に示したクロックスキューのヒストグラムを示す図である。
【図13】 「quiet」モードおよび「noisy」モードのそれぞれにおいて、測定されたタイミングジッタΔφ[n]、Δφ[n]のそれぞれのRMS値、クロック間スキューのピークツゥピーク値TSR PP、そのRMS値σSkew、相互相関係数ρの各測定値の例を示す図である。
【図14】 離散化された被測定クロック信号の一例を示す図である。
【図15】 (a)はFFTにより得られた被測定クロック信号x(t)の両側パワースペクトルの一例を示す図であり、(b)は帯域制限された片側パワースペクトルの一例を示す図である。
【図16】 本発明による相互相関係数測定装置の一実施形態の機能構成を示すブロック図である。
【図17】 本発明による相互相関係数測定方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図18】 本発明による相互相関係数測定装置の他の実施形態の機能構成を示すブロック図である。
【図19】 本発明による相互相関係数測定方法の他の実施形態を示すフローチャートである。
【図20】 本発明による相互相関係数測定装置で用いられるタイミングジッタ推定器の機能構成例を示すブロック図である。
【図21】 本発明による相互相関係数測定方法で用いられるタイミングジッタ推定方法の一例を示すフローチャートである。
【図22】 本発明による相互相関係数測定装置で用いられる解析信号変換器の機能構成の他の例を示すブロック図である。
【図23】 本発明による相互相関係数測定装置で用いられる解析信号変換器の機能構成のさらに他の例を示すブロック図である。
【図24】 本発明による相互相関係数測定方法で用いられる解析信号変換方法のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図25】 本発明による装置の他の実施形態の一部を示すブロック図である。
【図26】 本発明による方法の他の実施形態の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
22j、22k タイミングジッタ推定器
23 相互相関係数推定器
24j、24k RMS値推定器
25 共分散推定器
26 乗算器
27 平均値計算器
28 ρ計算器
31 SNR推定器
35 スキュー推定器
36 RMS値推定器
37j、37k、37s 二乗器
38 ρ計算器
41 周波数逓倍器
91 連続位相変換器
92 リニア位相推定器
93 減算器
900 タイミングジッタ推定器
901 解析信号変換器
902 瞬時位相推定器
903 リニア位相除去器
904 ゼロクロス点検出器
905 ゼロクロスサンプラ
1101 帯域通過フィルタ
1102 Hilbert変換器
1301 解析信号変換器
1302 帯域制限器
1303 時間領域変換器
1500 解析信号変換器
1501 バッファメモリ
1502 信号取り出し器
1503 窓関数乗算部
1504 周波数領域変換器
1505 帯域制限器
1506 時間領域変換器
1507 振幅補正器
1701a、1701b AD変換器
1901a、1901b 波形クリッパ

Claims (15)

  1. 第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を測定する装置であって、
    前記第1の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第1タイミングジッタ系列として推定する第1タイミングジッタ推定器と、
    前記第2の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第2タイミングジッタ系列として推定する第2タイミングジッタ推定器と、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する相互相関係数推定器と
    を備え、
    前記相互相関係数推定器は、
    前記第1タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第1RMS推定器と、
    前記第2タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第2RMS推定器と、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、これらの間の共分散を求める共分散推定器と、
    前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値、および前記共分散が入力され、これらより前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する乗除算器と
    を備えることを特徴とする装置。
  2. 第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を測定する装置であって、
    前記第1の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第1タイミングジッタ系列として推定する第1タイミングジッタ推定器と、
    前記第2の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第2タイミングジッタ系列として推定する第2タイミングジッタ推定器と、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する相互相関係数推定器と、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列が入力され、これらのタイミング差系列を計算してスキュー系列を出力するスキュー推定器と
    を備え、
    前記相互相関係数推定器は、前記第1タイミングジッタ系列、前記第2タイミングジッタ系列、および前記スキュー系列を入力として、前記相互相関係数を算出する推定器であり、
    前記相互相関係数推定器は、
    前記第1タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第1RMS値推定器と、
    前記第2タイミングジッタ系列が入力され、その二乗平均値を求める第2RMS値推定器と、
    前記スキュー系列が入力され、その二乗平均値を求める第3RMS値推定器と、
    前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記スキュー系列の二乗平均値とが入力され、これらより前記相互相関係数を算出する乗除加減算器と
    を備えることを特徴とする装置。
  3. 前記相互相関係数が入力され、前記第1および第2の被測定信号間の信号対雑音比を算出する信号対雑音比推定器をさらに備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記第1タイミングジッタ系列が入力され、前記第1の被測定信号を周波数逓倍した信号のタイミングジッタ系列を作って前記スキュー推定器へ出力する周波数逓倍器をさらに備えていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
  5. 前記タイミングジッタ推定器は、
    被測定信号を複素数の解析信号に変換する解析信号変換器と、
    前記解析信号の瞬時位相を求める瞬時位相推定器と、
    前記瞬時位相を連続な瞬時位相に変換する連続位相変換器と、
    前記連続な瞬時位相からそのリニア瞬時位相を推定するリニア位相推定器と、
    前記連続な瞬時位相から前記リニア瞬時位相を除去して、瞬時位相雑音を得る減算部と、
    前記瞬時位相推定器と前記連続位相変換器との間、前記連続位相変換器と前記リニア位相推定器および前記減算器との間、および前記減算部の出力側のいずれか1つに直列に挿入させ、前記解析信号の実数部のゼロクロスタイミング近くで、その入力をサンプリングして出力するゼロクロスサンプラと
    を備えており、前記タイミングジッタ系列推定部の出力を前記被測定クロック信号のタイミングジッタ系列として出力することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の装置。
  6. 前記解析信号変換器は、被測定信号の通過帯域を変更できることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
  7. 前記タイミングジッタ推定器は、前記瞬時位相雑音を入力とし、前記瞬時位相雑音の低周波成分を除去して、前記低周波成分の除去された瞬時位相雑音を出力する低周波成分除去器を含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
  8. 前記被測定信号が入力され、その位相変調成分を保持した状態で前記被測定信号の振幅変調成分を除去して、前記振幅変調成分が除去された被測定信号を前記タイミングジッタ推定器へ供給する波形クリッパをさらに備えていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の装置。
  9. 第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を測定する方法であって、
    前記第1の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第1タイミングジッタ系列として推定するステップと、
    前記第2の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第2タイミングジッタ系列として推定するステップと、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列から前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する相互相関係数推定ステップと
    を包含し、
    前記相互相関係数推定ステップは、
    前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値を求めるステップと、
    前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値を求めるステップと、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列間の共分散を求めるステップと、
    前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値、および前記共分散を乗除算して前記相互相関係数を算出するステップと
    を有することを特徴とする方法。
  10. 第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を測定する方法であって、
    前記第1の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第1タイミングジッタ系列として推定するステップと、
    前記第2の被測定信号のゼロクロスタイミング近くにおけるタイミングジッタ系列を第2タイミングジッタ系列として推定するステップと、
    前記第1タイミングジッタ系列および前記第2タイミングジッタ系列から前記第1および第2の被測定信号間の相互相関係数を算出する相互相関係数推定ステップと
    前記第1タイミングジッタ系列と前記第2タイミングジッタ系列とのタイミング差系列を計算してスキュー系列を求めるステップと
    を包含し、
    前記相互相関係数推定ステップは、前記スキュー系列を求めて前記相互相関係数を算出するステップであり、
    前記相互相関係数推定ステップは、
    前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値を計算するステップと、
    前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値を計算するステップと、
    前記第スキュー系列の二乗平均値を計算するステップと、
    前記第1タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第2タイミングジッタ系列の二乗平均値と、前記第スキュー系列の二乗平均値とを乗除加減算して前記相互相関係数を算出するステップと
    を有することを特徴とする方法。
  11. 前記相互相関係数を用いて前記第1および第2の被測定信号間の信号対雑音比を算出するステップをさらに包含することを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記第1タイミングジッタ系列をコピーして前記第1の被測定信号の周波数を逓倍したときのタイミングジッタ系列を推定するステップをさらに包含し、
    前記スキューを推定するステップは、前記周波数逓倍したときのタイミングジッタ系列と前記第2タイミングジッタ系列とを用いてスキュー系列を作るステップであることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  13. 前記タイミングジッタ系列を推定するステップは、
    被測定信号を複素数の解析信号に変換するステップと、
    前記解析信号から前記被測定信号の瞬時位相を求めるステップと、
    前記瞬時位相を連続な瞬時位相に変換するステップと、
    前記連続な瞬時位相からそのリニア瞬時位相を推定するステップと、
    前記連続な瞬時位相から前記リニア瞬時位相を除去して瞬時位相雑音を得るステップと、
    前記瞬時位相、前記連続な瞬時位相、前記位相雑音波形のいずれか1つを、前記解析信号の実数部のゼロクロスタイミングに近いタイミングでサンプリングするステップと
    を有し、
    最終的に前記被測定信号のタイミングジッタ系列を求めるステップであることを特徴とする、請求項9から12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 前記瞬時位相雑音の低周波成分を除去するステップを含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記被測定信号の位相変調成分を保持した状態で波形クリッピングを行い、前記被測定信号の振幅変調成分を除去して前記タイミングジッタ系列を推定するステップに移るステップをさらに包含していることを特徴とする、請求項9から12のいずれか1つに記載の方法。
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