JP3967184B2 - ゴム物品補強用スチールワイヤおよびゴム物品補強用スチールコードとタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気入りタイヤや工業用ベルト等のゴム物品の補強材として使用される、スチールワイヤおよびスチールコード、特にタイヤ内部環境に代表される、高圧空気雰囲気下に長期間曝された場合にも、ゴムとの接着が維持される、ゴム接着性に優れたスチールワイヤおよびスチールコードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴム物品の典型例である空気入りラジアルタイヤでは、そのカーカスに、ブラスめっきが施されたスチールワイヤの複数本を撚り合わせて成るスチールコードをゴムで被覆したものを適用し、タイヤの補強をはかっている。そして、スチールコードをタイヤの補強材として活用するには、該スチールコードを被覆するゴムと確実に接着する必要があり、そのためにスチールコードを構成するワイヤの周面にはブラスめっきが施されている。
【0003】
このブラスめっきに関しては、ゴムとの接着性を確保するために、ブラスにおける銅と亜鉛の割合やめっき厚を適正化すること等が検討され、これらに関する一定の知見が確立している。具体的には、銅の含有率を60mass%以上に規制して、ブラスめっきを施した、スチールワイヤが活用されている。
【0004】
ところが、近年の道路事情の変化や冬タイヤのスタッドレス化の進行と、タイヤの再使用の推進などとが相まって、空気入りラジアルタイヤは更生やスタッドレスへの履き替え交換等を介して、6年以上の長期間にわたり使用されるものも出てきている。中でも、大型のラジアルタイヤは、外傷がなければ多くの場合更生再使用されているが、空気を高圧充填して使われたタイヤの中には、外観上は問題がなくとも、ゴムとコードとの接着が著しく低下し、ゴムとコードとのセパレーションが発生している場合があり、このような場合は、以後の更生使用に耐えられない。
【0005】
このように市場ライフが長期になる傾向の中で発生する、上記の問題を防止する観点から、スチールコードとゴムとの耐久接着性を大幅に改善する技術の開発が社会的な要請となりつつある。
【0006】
ここで、空気入りラジアルタイヤは、一般に 200〜900 kPa 程度の内圧に空気充填して荷重を支えている。この空気圧を保持するために、タイヤの内周面には耐空気透過性に優れるハロゲン化ブチル系のインナーライナーゴムが適用されている。
【0007】
しかしながら、この種のゴムは、極めて高価であること、そして耐発熱性の点で劣ることから、一定の厚さで使用することが余儀なくされる。その結果、耐空気透過性もある範囲でしか得られないため、タイヤの内部に徐々に空気の透過が進行することは避けられない。この透過空気における特に酸素分は、タイヤ内部において、ゴムの劣化、なかんずく接着層中のゴム劣化を進行させ、さらには接着そのものを担っているCuxSを分解させる活性種となる。従って、空気の透過が進行すると、コードとゴムとの接着性が低下し、ひいては両者間でのセパレーションへと発展するのである。さらに、乗用車用ラジアルタイヤのような、ゴムゲージの薄いタイヤでは、タイヤ外側からの水分の浸入もあり、その水分に起因してスチールワイヤの腐食が発生する場合、上記セパレーションに至る確立は格段に上昇する。以上の事情から、タイヤの耐用年数は限られたものとなっていたのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
かかるタイヤ耐用年数に関する制限を排除する、効果的な手段は、コードとゴムとの接着性を、外部から浸入してくる空気(特に酸素)や水に対して、より安定的なものにすることである。これによって、大型タイヤにおいては主に空気(酸素)による長期間劣化を、また小型ラジアルタイヤにおいては主に湿熱による長期間劣化を、それぞれ抑制することができ、長い耐用年数の保証が可能になる。
【0009】
そこで、この発明は、従来スチールコードを構成するワイヤに施されている、めっきを見直し、空気(酸素)や水に起因したゴムとの接着劣化を有利に回避する方途を、ブラスめっきにおいて確立することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記の課題を解決するために、ブラスめっきとゴムとの接着後の空気による劣化反応を支配する因子について鋭意究明したところ、ブラスめっきの銅成分を低く抑えれば、ほぼ一義的に空気や水に対して安定な接着を確保できるが、このような銅含有率の低いめっきは、初期の接着速度が遅いために、実用のタイヤ加硫時間および温度では十分なゴム接着性が得られないこと、またブラスめっきの成分組成やめっき表面の銅含有率が同じ場合は、めっき最表面の燐酸量が接着速度を支配すること、を見出した。
【0011】
すなわち、銅含有率の低いブラスめっきにおいては、Znが多くなるため、めっきに取り込まれる燐酸は、通常の60mass%以上のCu含有率のブラス対比で多くなり、初期接着を一層遅らせる傾向にあるため、燐酸皮膜層が接着速度を100 %支配しているといっても過言ではない。
【0012】
この発明は、以上の知見に基づいて成されたものであり、その要旨構成は、次のとおりである。
(1)ワイヤの周面にブラスめっきを施したスチールワイヤであって、該ブラスめっき層における銅および亜鉛の総量に対する銅の比率が35〜50mass%であり、ブラスめっきの表面からワイヤ半径方向内側に5nmの深さまでの表層領域における、銅および亜鉛の総量に対する銅の比率が15〜30アトミック%、かつ該表層領域における、酸化物として含まれる燐の比率が1.5 アトミック%以下であることを特徴とするゴム物品補強用スチールワイヤ。
【0013】
(2)上記(1)において、ブラスめっき層の平均厚みが0.13〜0.35μmであることを特徴とするゴム物品補強用スチールワイヤ。
【0014】
(3)上記(1)または(2)において、ワイヤの直径が0.40mm以下であることを特徴とするゴム物品補強用スチールワイヤ。
【0015】
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のワイヤの複数本を撚り合わせて成ることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【0016】
(5)1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側にベルトをそなえるタイヤにおいて、該カーカス及びベルトに、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のスチールワイヤまたは上記(4)に記載のスチールコードを適用したことを特徴とするタイヤ。
【0017】
【発明の実施の形態】
上記したように、ブラスめっきの銅成分を低く抑えれば、空気や水に対して安定な接着を確保できるが、従来、タイヤ用スチールコードに供するワイヤでは、ブラスめっきにおける銅含有率が60mass%以上であるのが通常であり、銅含有率が50mass%以下のめっき組成が採用されることは、全くといってない。なぜなら、銅含有率が50mass%以下になると、表面活性が損なわれて、加硫を確保してもコードとの接着を確保できないからである。
【0018】
そこで、発明者は、銅含有率が低いブラスめっきとゴムとの接着を可能にする手立てについて、コード側とゴム側とから鋭意検討したところ、めっき層最表面の燐酸を低減させることによって、現実的な加硫温度と加硫時間内で初期接着を確保できることを、新たに見出した。
【0019】
ここに、上記の知見に基づく技術開発によって、ブラスめっきの銅成分を低く抑えることが可能になった。そこで、ブラスめっきにおける銅および亜鉛の総量に対する銅の比率を50mass%以下に、そしてブラスめっきの表面からワイヤ半径方向内側に5nmの深さまでの表層領域における、銅および亜鉛の総量に対する銅の比率を30アトミック%以下とする。なぜなら、めっき層の銅の比率を50mass%以下かつめっき表層の銅の比率を30アトミック%以下とすることによって、空気や水による接着低下を抜本的に抑制することができるからである。
【0020】
すなわち、図1に模式的に表現されるように、一般には、ブラス組成中の銅含有量を低下させるにつれ、比較例に示されるように、初期接着性は低下するが、5nmの深さまでの表層領域のP量を1.5 アトミック%以下に抑制すれば、銅含有量が50アトミック%以下30アトミック%まで低下しても初期接着性は確保できる。
【0021】
一方、劣化後接着性は、図2に示すように、銅含有量を50アトミック%、そして30アトミック%と低下させるに従って、向上することがわかる。なお、図2に示した内容は、後述する実施例における結果を、湿熱下の雰囲気に晒した期間毎に、銅および亜鉛の含有比に関して整理したものである。
【0022】
また、ブラスめっき層における銅および亜鉛の総量に対する銅の比率が低下するに従って、ブラスめっき層の表層領域の銅の比率も低下するが、めっき層における銅および亜鉛の総量に対する銅の比率を35mass%以上とした上で、該表層領域、具体的にはブラスめっきの表面からワイヤ半径方向内側に5nmの深さまでの表層領域における、銅および亜鉛の総量に対する銅の比率を15アトミック%以上とする必要がある。なぜなら、これらの比率の銅が含有されていないと、後述のように、めっき最表面の燐酸皮膜層を所望の量に抑制することが、潤滑剤や伸線の諸条件を制御しても、難しくなり、また当然、初期接着性の確保も難しくなるからである。
【0023】
すなわち、図3に示すように、ワイヤに施すブラスめっきの平均的な組成、すなわち銅および亜鉛の含有量(mass%)の比率と、該ブラスめっきの表面からワイヤ半径方向内側に5nmの深さまでの表層領域における、銅および亜鉛の含有量(アトミック%)の比率とは、全く自由に制御できるわけではなく、一定の範囲内において制御が可能になる。基本的には、平均組成と表層領域における組成とは対応関係にあり、表層領域における銅の比率を15アトミック%以上にして初期接着性を確保するためには、めっき層における銅および亜鉛の総量に対する銅の比率を35mass%以上とする必要がある。
【0024】
さらに、上記表層領域における酸化物として含まれる燐の比率を、1.5 アトミック%以下に抑制することが肝要である。なぜなら、燐の比率が1.5 アトミック%をこえて増加するにつれて、ゴムとの接着速度は遅くなり、所望のゴム接着性を確保するにはゴム配合を厳密に規制する等の難しい操作が必要となるからである。例えば、ゴム中の水分率の影響が大きくなり、該水分の低下する冬期の製造では初期接着性が確保できなくなるからである。そして、燐の量を1.5 アトミック%以下にすることによって、ゴム中の水分率に関わらずに優れたゴム接着性を安定して得ることが可能になる。
ここで、図4に示すように、表層領域のP量は、表面亜鉛量の増加に連れて増える方向にあるため、表層領域のP量を1.5 アトミック%以下に抑えるためには、めっき層における銅および亜鉛の総量に対する銅の比率を35mass%以上かつ表層領域における銅の比率を15アトミック%以上とする必要がある。
【0025】
なお、上記表層領域における酸化物として含まれる燐の量は、X線光電子分光法に従って計測することができる。すなわち、X線光電子分光法に従って計測される光電子の脱出深さ領域において、全元素の原子数と酸化物中の燐の原子数とを検出し、全元素の原子数を100 としたときの酸化物中の燐の原子数を指数で表示したものを、当該領域における酸化物に含まれる燐のアトミック%とした。なお、酸化物としての燐と他の燐との判別は、燐原子のX線光電子スペクトルで測定されるP=p光電子の結合エネルギーの化学シフトに基づいて行うことができる。また、この5nmの深さまでの表層領域は、固体の光電子分光に関する一般的な文献にて示される、電子の運動エネルギーと脱出深度とによって認識することができる。
【0026】
また、めっき層の平均厚みは0.13〜0.35μmであることが好ましい。すなわち、めっき層の平均厚みが0.13μm未満では、鉄地が露出する部分が増加し初期接着性が阻害され、一方0.35μm をこえると、ゴム物品使用中の熱によって過剰に接着反応が進行し脆弱な接着しか得られなくなるからである。
【0027】
ワイヤの直径は0.40mm以下であることが有利である。なぜなら、0.40mmをこえると、使用したゴム物品が曲げ変形下でくり返し歪みを受けたときに、表面歪が大きくなり、座屈を引き起し易くなるからである。
【0028】
上記したワイヤは、その複数本を撚り合わせることによって、ゴム物品、中でもタイヤのカーカスやベルトの補強材に適した、スチールコードとすることができる。特に、乗用車用タイヤ、中でも乗用車用ラジアルタイヤのベルトに適用する場合は、外部から進入する水分によって引き起こされる接着低下を大幅に改良でき、一方、トラックおよびバス用タイヤ、中でも高圧空気充填大型トラックおよびバス用ラジアルタイヤのカーカスに適用する場合は、インナーライナー層を通過してくる酸素による接着低下を大幅に改良でき、タイヤ耐久性の向上をもはかることが可能である。
【0029】
なお、上記表層領域における酸化物に含まれる燐の量を1.5 アトミック%以下とするには、伸線加工のパススケジュール、ダイスのエントランスやアプローチの形状並びに角度、ダイスの材質および潤滑剤組成などの調整を、単独または適宜組み合わせて行うことによって、上記表層領域における酸化物に含まれる燐の量を抑制することができる。とりわけ、最終伸線工程において、極圧添加剤を含む潤滑剤を通常と同様に用いて、最終伸線工程の概略20パスのダイスのうち最終パスまたは最終パスを含む後段数パス程度に、優れた自己潤滑性に併せて優れた切削性を有する材質から成るダイス、例えば焼結ダイヤモンドダイスを適用して伸線加工を行うとよい。
【0030】
【実施例】
表1および2に示す仕様に従って製造されたスチールコードについて、JISG3510(1992)の参考に規定されたゴム接着試験方法に準拠して、ゴム接着性の試験を行つた。また、表1における湿熱劣化後接着性は、160 ℃,15分の加硫後に、湿度:95%および温度:75℃の大気圧雰囲気中に2〜4週間放置し、その後上記のゴム接着性試験を行って評価した。さらに、表2における空気劣化後接着性は、145 ℃,30分の加硫後に、酸素存在下で湿度:50%以下、温度:75℃および圧力:900kPaの雰囲気中に7〜11日間放置し、その後上記のゴム接着性試験を行って評価した。その結果を、表1および2に併記する。この接着試験で使用したゴムの配合は、表3に示すとおりである。
【0031】
なお、表1および2には被覆ゴムに一般に用いる量のコバルト金属塩を添加した場合の接着性能を示した。また、初期接着性を更に向上させる手立てとして、解離しやすい塩を用いた例も示した。さらに、表1に示すスチールコードは、主に乗用車用タイヤや小型トラック用タイヤなどのベルトコードに用いられ、表2に示すスチールコードは、主にトラックおよびバス用タイヤのベルトコード並びにカーカスプライコードに用いられている。
【0032】
また、めっき層の表層領域における燐の定量は、X線光電子分光法を用いて、ワイヤの曲率の影響を受けないように20〜30μmφの分析面積にて、ワイヤのめっき表層領域に存在する原子、つまりC,Cu,Zn,O,PおよびNの原子数を計測し、C,Cu,Zn.O,PおよびNの合計原子数を100としたときの、Pの原子数の比率を求めた。各原子の原子数は、C:C1S、0:01S、P:P2P、Cu:Cu2P3/2 、Zn:Zn2P3/2 およびN/N1SSの光電子のカウント数を用いて、それぞれの感度係数で補正して求めた。
例えば、燐の検出原子数(P)は下式にて求めることができる。
〔P〕=FP (P2Pの感度係数)×(一定時間当たりのP2P光電子のカウント)
そして、他の原子についても同様に検出原子数を求めれば、それらの結果から燐の相対原子%を次式
P%={〔P〕=〔Cu〕+〔Zn〕+〔C〕+〔O〕+〔N〕+〔P〕}×100
に従って求めることができる。
【0033】
なお、分析前のワイヤの表面がオイル等で覆われていたり有機物で汚染されている場合には、適切な溶媒で洗浄し、さらに必要に応じて表面を改質しない程度の軽度の乾式クリーニングを施す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】
この発明によれば、スチールコードを構成するワイヤに施すブラスめっきの表層領域における酸化物として含まれる燐量を抑制し、かつ銅の含有率を規制することによって、被覆ゴムとの間に優れた初期接着性は勿論、その後の環境による劣化後の接着性をも確保されるから、特に空気入りタイヤに最適の補強材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 初期接着性とめっき組成との関係を示す図である。
【図2】 劣化後接着性とめっき組成との関係を示す図である。
【図3】 表層領域の銅含有量とめっき組成との関係を示す図である。
【図4】 表層領域の燐含有量とめっき組成との関係を示す図である。
Claims (5)
- ワイヤの周面にブラスめっきを施したスチールワイヤであって、該ブラスめっき層における銅および亜鉛の総量に対する銅の比率が35〜50mass%であり、ブラスめっきの表面からワイヤ半径方向内側に5nmの深さまでの表層領域における、銅および亜鉛の総量に対する銅の比率が15〜30アトミック%、かつ該表層領域における、酸化物として含まれる燐の比率が1.5 アトミック%以下であることを特徴とするゴム物品補強用スチールワイヤ。
- 請求項1において、ブラスめっき層の平均厚みが0.13〜0.35μmであることを特徴とするゴム物品補強用スチールワイヤ。
- 請求項1または2において、ワイヤの直径が0.40mm以下であることを特徴とするゴム物品補強用スチールワイヤ。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のワイヤの複数本を撚り合わせて成ることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
- 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側にベルトをそなえるタイヤにおいて、該カーカス及びベルトに、請求項1ないし3のいずれかに記載のスチールワイヤまたは請求項4に記載のスチールコードを適用したことを特徴とするタイヤ。
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