JP3967100B2 - ジェット推進艇 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェット水流をノズルを介して吐出させることで艇体を前進させ、左又は右へ艇体を旋回させるときはステアリングでノズルの向きを変える形式のジェット推進艇に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジェット推進艇は、ジェット水流を吐出させ推進力を得るとともにジェット水流の方向を変えることで艇体の方向を変えるものである。従って、ジェット水流がなければ、方向転換をすることはできない。
人間の一般的な動作として、例えば、障害物を回避するときには艇速を落とすとともにステアリングを左又は右に操作しがちである。艇速を落とすということはスロットルを閉じることを意味し、このスロットルを閉じた状態でステアリングを左又は右に転舵してもエンジン回転数が低いのでジェット水流が少なく艇体の方向変換を意のままにできないことになる。このことは、特に艇体の速度が速い時に顕著である。
【0003】
このような、ジェット推進艇の特性を補う技術として、例えば米国特許第6159059号が知られている。
上記技術は、同公報の図2及び図3によれば、スロットル・レギュレータ46にスロットル・ケーブル44の一端を繋ぎ、このスロットル・ケーブル44の他端にスロットル・レバー34を繋ぎ、このスロットル・レバー34を元に戻すスロットル戻りスプリング49を配置し、スロットル・レバー34の根元に圧縮性材料52を配置することで、スロットル・レバー34を離したときに、急激にスロットル・レギュレータ46が閉じることを防止し、スロットル・レバー34を戻したときでも所定のジェット水流を少しの間維持できるように配慮したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、所定のジェット水流を維持する「少しの間」が過ぎれば、水量が低下し、旋回性が低下する。これでは使い勝手が悪くなる。
また、艇体の速度が遅い時には、ジェット水流を維持する必要はない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、減速走行時にも一定の条件を満たせば、良い旋回性が維持できるジェット推進艇を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、エンジンを駆動源とするジェット推進機でジェット水流を発生させ、このジェット水流をノズルを介して吐出させることで艇体を前進させ、左又は右へ艇体を旋回させるときはステアリングでノズルの向きを変える形式のジェット推進艇において、所定回転数以上で所定時間以上エンジンが回転し、且つ所定開度以上で所定時間以上スロットルが開いていることを条件として、スロットルを閉じるとともにステアリングを所定角度以上に左又は右に切ったときに、スロットルに関係なくエンジンの回転数を予め定めた回転数に上げるとともに予め定めた維持時間だけそれを維持する制御部を、備えることを特徴とする。
【0007】
艇体の前に出現した障害物を回避するために、スロットルを閉じてステアリングを切ると、ジェット水量が低下するため旋回性が落ちる。そこで、一定の条件下で、エンジンの回転数を予め定めた回転数に上げてジェット水量を高める。
ここで、入港などの微速走行を行なうべくスロットルを閉じたとき並びにエンジンの回転数を下げたときには、エンジンの回転数を増加する必要はない。また、旋回性を問題にしているのでステアリングを切らぬときには、エンジンの回転数を増す必要はない。
従って、所定回転数以上で所定時間以上エンジンが回転し、且つ所定開度以上で所定時間以上スロットルが開いていることを条件として、スロットルを閉じるとともにステアリングを所定角度以上に左又は右に切ったときを前記条件とした。
これにより、必要なときのみに、エンジン回転数を予め定めた回転数に上げることができる。
すなわち、エンジンの回転数を予め定めた回転数に上げるとともに予め定めた維持時間だけそれを維持する制御部を備えることで、ジェット水流の量を確保する。これをもって、ジェット推進艇の操舵性の向上を図る。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るジェット推進艇の側面図であり、本発明に係るジェット推進艇10は、艇体11の前部11aに取付けた燃料タンク14と、この燃料タンク14の後方に設けたエンジン15と、このエンジン15の後方に設けたポンプ室16と、このポンプ室16に設けたジェット推進機17と、エンジン15に吸気側を取付けるとともに排気側をポンプ室16に取付けた排気ユニット18と、燃料タンク14の上方に取付けたステアリング28と、このステアリング28の後方に取付けたシート29とからなる。
【0009】
ジェット推進機17は、艇底12の開口13から後方へ延びたハウジング21を有し、このハウジング21内にインペラ22を回転自在に取り付け、インペラ22をエンジン15の駆動軸23に連結したものである。
ジェット推進機17によれば、エンジン15を駆動してインペラ22を回転させることにより、艇底12の開口13から吸引した水をハウジング21の後端開口を介してノズルとしての操舵管25から艇体11の後方へ噴射することができる。
【0010】
操舵管25は、ハウジング21の後端に左右方向にスイング自在に取付けた部材であり、ステアリング28の操作で左右方向にスイングすることにより艇体11の操舵方向をコントロールする操舵用のノズルである。
【0011】
このジェット推進艇10によれば、燃料タンク14からエンジン15に燃料を供給してエンジン15を駆動し、このエンジン15の駆動力を駆動軸23を介してインペラ22に伝え、インペラ22を回転することにより艇底12の開口13から水を吸引し、吸引した水をハウジング21の後端を通して操舵管25から噴射して推進することができる。
また、後述するように、ジェット推進艇10は、ジェット水流の量又はジェット水流の噴射できる時間を精度よく制御するために制御部を備えた船艇である。さらに、エンジン出力を所定の出力を超えないように制限する制限運転モードに切換えできる船艇でもある。
【0012】
図中、26は艇艇をバックさせるときに操舵管25に被せてジェット水流を前方斜め下方に流すためのリバースバケット、33はリバースバケット26を操作する操作ノブ、34はエキゾーストパイプ、35はエキゾーストボディ、27は艇体11の電源であるバッテリ、36はウォータマフラ、37はウォータロックパイプ、38はテールパイプ、39はレゾネータ、45はランヤードスイッチ付きメインスイッチを示す。
【0013】
図2は本発明に係るジェット推進艇の平面図であり、ステアリング28は、艇体に回転自在に取付けるステアリングシャフト41と、このステアリングシャフト41の上端に取付けるハンドルバー43と、このハンドルバー43の左右端部に取付けた左右のハンドルグリップ44L,44Rと、左のハンドルグリップ44Lの根元に設けたランヤードスイッチ付きメインスイッチ45と、右のハンドルグリップ44Rの根元にスイング自在に取付けたスロットルレバー46と、このスロットルレバー46からスッロトルに延ばしたスロットルケーブル47と、このステアリングシャフト41の下端に設けた転舵検出機構48と、からなる。
【0014】
図3は本発明に係るジェット推進艇の転舵機構の平面図であり、転舵検出機構48は、艇体11(図1参照)に取付けたブラケット51と、ステアリングシャフト41の下端に取付けたスイッチカム52と、このスイッチカム52でON/OFFする転舵スイッチ53と、ステアリングシャフト41の下端に取付けたカムプレート54とからなる。なお、55は、カムプレート54の端部に回転自在に取付けることで操舵管25(図1参照)を駆動する駆動リンク、53aは転舵スイッチ53のスイッチレバー、53bは転舵スイッチ53の本体部を示す。
【0015】
図4は本発明に係るジェット推進艇のOTS制御装置のブロック図である。ここで、OTSとは Off Throttle Steering System の略であり、スロットル64を戻したときでも所定のジェット水流を少しの間維持できるようにする装置である。
ジェット推進艇のOTS制御装置60は、艇体11(図1参照)の操舵をする前記ステアリング28と、エンジン15(図1参照)に燃料を供給する燃料噴射装置61と、艇体11を制御する制御部(ECU)101と、艇体11の状況を表示するコントロールユニットとしての表示制御部74を備えた表示装置70と、から構成するシステムであり、所定回転数以上で所定時間以上エンジン15が回転し、且つ所定開度以上で所定時間以上スロットル64が開いていることを条件として、スロットル64を閉じるとともにステアリング28を所定角度以上に左又は右に切ったときに、スロットル64に関係なくエンジン15の回転数を予め定めた回転数に上げるためのシステムである。
【0016】
燃料噴射装置61は、制御部(ECU)101からの情報で負圧を制御するソレノイド62と、吸気通路63に設けることでエンジン15(図1参照)に供給する混合気の量を調整するスロットル64と、これらのソレノイド62及びスロットル64の間に設けることでスロットル開度を調整するダイヤフラム65と、スロットル開度を検出するスロットルセンサ66と、ソレノイド62及び吸気通路63の間に設けることで負圧の逆流防止及び加圧の侵入防止をするワンウェイバルブ67と、このワンウェイバルブ67及びソレノイド62の間に設けることで負圧変動を緩和するサージタンク68と、燃料を細かい噴霧状にして吸気通路63に供給するインジェクタ69、とから構成する。図中、θはスロットル開度を示す。
【0017】
図5は図1の5矢視図であり、ジェット推進艇の表示装置70(以下、表示装置70」と略記する)の正面を示す。
表示装置70は、運転情報を表示する液晶表示部としての液晶ディバイス71と、各種警告の必要なときに点灯又は点滅させる警告灯72と、切換え操作や入力操作をする操作スイッチ73と、液晶ディバイス71及び警告灯72を駆動するとともに艇体11を制御する表示制御部74と、これらの液晶ディバイス71、警告灯72及び表示制御部74を一括して覆うハウジング75と、警告灯72を点灯又は点滅させるときに警告音を発するブザー79とからなる。
【0018】
液晶ディバイス71は、エンジン15(図1参照)の回転数を表示するタコメータ76と、艇速を表示するスピードメータ77と、運転情報や各種警告を表示する多機能表示部78と、を形成したものである。
【0019】
多機能表示部78は、バッテリ27(図1参照)が所定の電圧を下回ったときに点滅させる充電マーク78aと、冷却水の温度が所定の温度を超えた時に点滅させる水温警告マーク78bと、エンジンオイルの量が所定の量を下回ったとき若しくはエンジンオイルの圧力が所定値以下になった時に点滅させるオイル警告マーク78cと、燃料噴射装置61(図3参照)に異常が発生したときに点滅させる燃料噴射装置警告マーク78d(以下[FI警告マーク78d」と略記する)と、エンジン出力を所定の出力を超えないように制限する制限運転モードに設定したことを表示する表示灯としてのリミットモード表示マーク78eと、燃料の残量を表示する残量表示計78fと、燃料の残量が少ないときに給油を促す給油警告マーク78gと、盗難防止のための暗証番号としてのID(Identification)ナンバーがセットされ施錠されているときに点滅させるIDナンバマーク78hと、盗難防止機能を解除したときに点灯させるキーマーク78iと、時刻表示、航行時間表示、エンジン回転数(以下「Neタコ表示」と略記する)、航行距離表示、若しくは積算航行時間表示に切換えて表示する切換え表示部78jと、から構成する。
【0020】
すなわち、ジェット推進艇10(図1参照)は、IDナンバを入力することで電源をON若しくはOFFすることのできる盗難防止機能を備えた推進艇でもある。
【0021】
操作スイッチ73は、時刻などを設定するときに使用するセットスイッチ73aと、切換え表示部の切換えや前記制限運転モードを設定するときに使用するモードスイッチ73bと、IDナンバを打込み決定するときにに使用するIDセットスイッチ73c及びIDナンバスイッチ73dと、からなる。
【0022】
図6は本発明に係るジェット推進艇の表示装置の平面断面図であり、ハウジング75は、表示制御部74を取付けるロアケース81と、このロアケース81にパッキン82を介して取付けたアッパケース83と、このアッパケース83の開口83aに取付けた表示窓84と、ロアケース81の底81aから束ねたハーネス85を引出すために設けたブッシュ86と、からなる。
81bはロアケース81に立てることで表示制御部74を支持するボス、81cはロアケース81に立てることで表示制御部74を止める止めボス、87a,87bは表示制御部74に接続したコネクタ、88a,88bは表示制御部74から延出した複数のハーネスである。
【0023】
図7は本発明に係るジェット推進艇の電源システムのブロック図であり、電源システム90は、バッテリ27電源に並列に接続したランヤードスイッチ付きメインスイッチ45と、このメインスイッチ45にコイル部91aを直列に接続するとともにバッテリ27にスイッチ部91bを直列に接続することで燃料噴射装置61やその他補機類92(後述するヒュエールポンプ)へ供給するバッテリ27電源をON/OFFするメインリレー91と、このメインリレー91を制御するためにメインスイッチ45に並列に接続する表示制御部74と、燃料噴射装置61などを有するエンジン15(図1参照)を制御する制御部(ECU)101と、からなる。
制御部(ECU)101は、エンジン15を制御するとともに燃料噴射装置61やその他補機類92を制御するジェット推進艇10(図1参照)をコントロールする部分である。
【0024】
表示制御部74は、中核をなすマイクロコンピュータ74Aと、ランヤードスイッチ付きメインスイッチ45の情報及び所定のIDナンバを入力することで表示制御部74自身の電源をON/OFFするスイッチ回路93と、このスイッチ回路93の動作を所定の時間遅延させる遅延手段94とを備え、盗難防止のためのID情報、ランヤードスイッチ付きメインスイッチ情報、艇体の速度情報、燃料の残量を表示するための燃料情報、エンジン回転数情報、図5に示す多機能表示部78や警告灯72を点灯するための警告灯表示情報などを入力し、燃料噴射装置61(図4参照)を制御して制限運転したときの制限運転情報やメインリレー91をOFFしているロック情報などを出力するものである。なお、92はその他補機類を示す。
【0025】
すなわち、電源システム90は、ワイヤで乗員に連結することで非常時に電源をオフすることのできるランヤードスイッチ付きメインスイッチ45を備え、燃料噴射装置61を含む補機類などに電源を供給し、エンジンを制御する制御部を備えた小型艇の電源システムにおいて、補機類へ供給する電源をオン・オフするメインリレー91と、このメインリレー91を制御するためにメインスイッチ45に並列に接続するコントロールユニット(表示制御部74)とを備え、メインスイッチ45のオン・オフ状態をコントロールユニット(表示制御部74)で監視し、オン・オフ状態に基づいてメインリレー91をオン・オフ制御するものであると言える。
【0026】
燃料噴射装置61を含む補機類へ供給する電源をオン・オフするためにメインリレー91を設け、このメインリレー91を制御するためにメインスイッチ45に並列に接続するコントロールユニット(表示制御部74)とを設け、メインスイッチ45のオン・オフ状態をコントロールユニット(表示制御部74)で監視し、前記オン・オフ状態に基づいてメインリレー91をオン・オフするようにするようにしたので、燃料噴射装置61を含む補機類へ供給する電源のON/OFFを一括して管理することができる。この結果、電源システム90の簡素化を図ることができる。
【0027】
また、表示制御部74は、制御部(ECU)101にメインリレー91がOFFのときのロック情報を出力する。従って、制御部(ECU)101にロック情報があるので、メインリレー91を直結してもエンジン15(図1参照)は始動することはできない。
【0028】
すなわち、電源システム90は、コントロールユニット(表示制御部74)に盗難防止機能を備えており、制御部(ECU)101が、コントロールユニット(表示制御部74)からメインリレー91をオフする情報を出力したときは、このオフ情報に基いてエンジン15を停止させる停止信号を出力するようにしたことを特徴とする。
コントロールユニット(表示制御部74)からメインリレー91をオフする情報を出力したときは、このオフ情報に基いてエンジン15を停止させる停止信号を出力することで、例えば、メインリレー91を直結されたときであってもエンジン15は始動することはない。従って、小型艇(ジェット推進艇10)の盗難防止を図ることができる。
【0029】
図8は本発明に係るジェット推進艇のランヤードスイッチ付きメインスイッチの側面図であり、ランヤードスイッチ付きメインスイッチ45は、航行時に乗員に連結するランヤードスイッチ部(スイッチ操作ストラップ)57と、このランヤードスイッチでON/OFF操作をすることのできるメインスイッチ本体部58とからなる。
ランヤードスイッチ部57は、メインスイッチ本体部58に挟む若しくは外すことで電源をON/OFFするクリップ57aと、このクリップ57aから延出した伸び縮み可能なワイヤ57bと、このワイヤ57bの先端に取付けることで乗員の腕部にはめるハンドストラップ57cとからなる。
【0030】
メインスイッチ部58は、艇体11(図1参照)側に取付けるハウジング58aと、このハウジング58aに収納したスイッチ58bと、このスイッチ58bを操作するアウタノブ58cと、このアウタノブ58cの内側に設けたストップボタン58dと、エンジン15(図1参照)を始動するスタートスイッチ58eと、からなる。
【0031】
アウタノブ58cを外方に引張ったときにスイッチ58bをON、ランヤードスイッチ部57のクリップ57aを挟んだときにONを維持し、クリップ57dが外れた時は自動的に初期位置に復帰してOFF、又クリップ57aを挟んだ状態でストップボタン58dを押すことで電源をOFFできるスイッチである。以下、ランヤードスイッチ付きメインスイッチ45の作用を詳細に説明する。
【0032】
図9(a)〜(c)は本発明に係るジェット推進艇のランヤードスイッチ付きメインスイッチの作用図である。
(a)において、メインスイッチ本体部58のハウジング58aとアウタノブ58cとの間にランヤードスイッチ部57のクリップ57aを矢印▲1▼の如く押し込むことで、アウタノブ58cは矢印▲2▼の如く移動し、スイッチ58bをON状態にできる。
【0033】
(b)において、メインスイッチ本体部58にランヤードスイッチ部57を嵌合させた状態で、ストップボタン58dを矢印▲3▼の如く押すことでスイッチ58bをOFF状態にすることができる。
【0034】
(c)において、メインスイッチ本体部58のハウジング58aとアウタノブ58cとの間のランヤードスイッチ部57のクリップ57aを矢印▲4▼の如く抜くと、アウタノブ58cは、ストップボタン58dとともに自動で矢印▲5▼の如く戻りメインスイッチ本体部58はOFFになる。
【0035】
以下、ジェット推進艇10の制御フローを説明する。
図10は本発明に係るジェット推進艇の制御フロー図である。なお、ST××はステップ番号を示す(符号は図4参照)。
ST01:エンジン回転数をNe、所定のエンジン回転数をN1(以下、「所定回転数N1」と記載する)とするときに、エンジン回転数Neが所定回転数N1を超えているか(Ne≧N1)否かを調べる。YESならばST02に進み、NOならば始めに戻る。ここでは、所定回転数N1を3700rpmに設定する。
【0036】
ST02:スロットル開度をθ、所定のスロットル開度をθ1(以下、「所定開度θ1」と記載する)とするときに、スロットル開度θが所定開度θ1を超えているか否かを調べる。YESならばST03進み、NOならばST01に戻る。ここでは、所定開度θ1を13゜に設定する。
【0037】
ST03:時間をT、所定時間をT1とするときに、所定回転数N1以上の状態及び所定開度θ1以上の状態がともに所定時間T1を超えたか否かを調べる。YESならばST04進み、NOならばST01に戻る。ここでは、所定時間T1を2secに設定する。
ST04:スロットル64は閉じたか(スロットル開度θ=0)否かを調べる。YESならばST05進み、NOならばST04を繰り返す。
ST05:転舵スイッチ53はONになったか。YESならばST06進み、NOならばST04に戻る。
【0038】
ST06:所定の遅延時間をTdとするときに、遅延時間Tdは経過したか(T≧Td)。ここでは、遅延時間Tdを0.7secに設定する。YESならばST07進み、NOならばST06を繰り返す。
ST07:所定の維持回転数N2とするときに、エンジン回転数Neを維持回転数N2に上昇させてその回転数に保つ。ここでは、維持回転数N2は2100rpmに設定する。
ST08:所定に維持時間をT2とするときに、維持時間T2は経過したか。YESならば終了し、NOならばST08を繰り返す。ここでは、維持時間T2を7secに設定する。
【0039】
上記制御フローにおいて、所定回転数N1以上で所定時間T1以上エンジン15(図1参照)が回転し、且つ所定開度θ1以上で所定時間T1以上スロットル64(図4参照)が開いていると言う上記条件をスタンバイ状態と呼ぶ時に、艇体11(図1参照)の状態がスタンバイ状態から外れても所定の時間(例えば5秒間)が経過するまではスタンバイ状態を維持するように制御する。
また、スタンバイ状態の維持時間は、スタンバイ状態のエンジン15の回転数Ne、スロットル64の開度θにより変更し制御する。
これにより、艇体11のOTS(Off Throttle Steering System)制御を行なうことができる。
【0040】
すなわち、ジェット推進艇10(図1参照)は、エンジン15を駆動源とするジェット推進機17でジェット水流を発生させ、このジェット水流を操舵管25(ノズル)を介して吐出させることで艇体11を前進させ、左又は右へ艇体11を旋回させるときはステアリング28でノズルの向きを変える形式のジェット推進艇において、所定回転数N1以上で所定時間T1以上エンジン15が回転し、且つ所定開度θ1以上で所定時間T1以上スロットル64(図4参照)が開いていることを条件として、スロットル64を閉じるとともにステアリング28を所定角度以上に左又は右に切ったときに、スロットル64に関係なくエンジンの回転数を予め定めた回転数(維持回転数N2)に上げるとともに予め定めた維持時間T2だけそれを維持する制御部74(図4参照)を、備えたものであると言える。
【0041】
艇体11(図1参照)の前に出現した障害物を回避するために、スロットルを閉じてステアリング28(図4参照)を切ると、ジェット水量が低下するため旋回性が落ちる。そこで、一定の条件下で、エンジンの回転数を予め定めた回転数に上げてジェット水量を高める。
ここで、入港などの微速走行を行なうべくスロットル64を閉じたとき並びにエンジンの回転数を下げたときには、エンジンの回転数Neを増加する必要はない。また、旋回性を問題にしているのでステアリング28を切らぬときには、エンジンの回転数を増す必要はない。
従って、所定回転数N1以上で所定時間T1以上エンジン15(図1参照)が回転し、且つ所定開度θ1以上で所定時間T1以上スロットル64(図4参照)が開いていることを条件として、スロットル64を閉じるとともにステアリング28を所定角度以上に左又は右に切ったときを前記条件とした。
これにより、必要なときのみに、エンジンの回転数Neを予め定めた回転数(維持回転数N2)に上げることができる。
【0042】
すなわち、エンジンの回転数Neを予め定めた回転数(維持回転数N2)に上げるとともに予め定めた維持時間T2だけそれを維持する制御部74(図4参照)を備えることで、ジェット水流の量を確保する。これをもって、ジェット推進艇10(図1参照)の操舵性の向上を図る。
【0043】
図11は本発明に係るジェット推進艇の作用説明図である。なお、ジェット推進艇10の時間経過とともに移動する姿をジェット推進艇10A〜10Dにて示す。
ジェット推進艇10Aにおいて、図10に示すように所定回転数N1及び所定開度をθ1を超えた状態、且つ所定時間T1以上の制御前提条件を満たした状態で航行する様子を示している。その時に、回避ブイMを発見し、この回避ブイMを回避する必要に迫られる。
【0044】
ジェット推進艇10Bにおいて、回避ブイMを回避するためにスッロトル64を閉じ、ステアリング28(図4参照)で転舵操作を行なう。しかし、ジェット推進艇10Bは、前述したようにジェット水流がなければ、方向転換をすることはできない。そこで、スロットル64をOFF、転舵スイッチ53をONをしたことを条件として所定の遅延時間Tdの後に、エンジン回転数NeをN2に上昇させ、ジェット水流を発生させる(制御スタート)。なお、スロットル64のOFF及び転舵スイッチ53のONの時期は、どちらが先でもかまわない。
【0045】
また、ジェット推進艇は10Bにおいて滑走状態で航行する船舶であるから横滑りが多い。従って、所定の遅延時間の後に制御スタートさせることは、有効に艇体11(図1参照)を転舵するためには好ましいことである。
ジェット推進艇は10Cにおいて、方向転換を開始する。この結果、ジェット推進艇は10Dにおいて回避ブイMを操縦者の意に沿って回避することができる。
【0046】
図12(a)〜(e)は本発明に係るジェット推進艇のステアリング操作にともないエンジンの回転数を上昇させる制御中のおける表示装置の表示パターンの説明図である。
(a)において、航行中(以下、ここでは「通常状態」と呼ぶ)の表示装置70におけるタコメータ76の表示パターンを示し、エンジン回転数Neを2000回転に上げたときには0〜2までの間が黒表示、2〜8までの間が白表示に表示することを示す。
【0047】
(b)〜(e)において、制御中(以下、ここでは「非通常状態」と呼ぶ)のタコメータ76の表示パターンを示し、液晶表示部(液晶ディバイス71)のタコメータ76は反転点滅する。
【0048】
詳細には、通常状態から非通常状態に移行したときに、液晶表示部(液晶ディバイス71)の白黒表示を反転させる。そして、通常状態で白表示の部分は非通常状態では黒、白、黒の順に反転点滅させ、通常状態で黒表示の部分は非通常状態では白、黒、白の順に反転点滅させる。
【0049】
すなわち、運転情報を表示する液晶表示部(液晶ディバイス71)を備えた運輸手段(ジェット推進艇10)において、運輸手段の通常の運行を通常状態とし、運輸手段の速度を急激に減速する又は運輸手段の方向を急激に変更する必要が生じた場合などを非通常状態として区別するときに、液晶表示部(液晶ディバイス71)は、運輸手段が通常状態から非通常状態に移行したときに、液晶表示部の白黒表示を反転させるようにしたものであると言える。
運輸手段(ジェット推進艇10)が通常状態から非通常状態に移行したときに、液晶表示部(液晶ディバイス71)の白黒表示を反転させることで、操縦者に運輸手段が非通常状態であることを感覚的且つ直接的に知らせることができる。この結果、艇体11が非通常状態であることを認識しやすくなる。
【0050】
また、通常状態で白表示の部分は非通常状態では黒、白、黒の順に反転点滅させ、通常状態で黒表示の部分は非通常状態では白、黒、白の順に反転点滅させるようにしたものであるとも言える。
すなわち、非通常状態では反転点滅させることで、操縦者に運輸手段(ジェット推進艇10)が非通常状態であることを強く印象づけることができる。
【0051】
図13は本発明に係るジェット推進艇の始業点検の手順を示す説明図である。なお、ST××はステップ番号を示す(符号は図4参照)。
ST11:エンジン15(図1参照)を始動する。
ST12:制御前提条件を満たす。すなわち、所定回転数N1が3700rpm以上及び所定開度θ1を13゜以上で所定時間T1を2sec以上の維持をする。
【0052】
ST13:スロットル64をOFF、転舵スイッチ53をONにする。
ST14:遅延時間Tdは正常か(Td=0.7secで正常)。YESならばST15へ進む。NOならば制御部74の故障の可能性がある。
ST15:エンジン回転数NeはN1=2100rpmに上昇するか。YESならばST16へ進む。NOならばソレノイド62、吸気通路63又はスロットルリンク47(図3参照)の故障の可能性がある。
【0053】
ST16:維持時間T2は正常か(Td=7secで正常)。YESならばST17へ進む。NOならば制御部74の故障の可能性がある。
ST17:NOならば表示装置70は点滅するか。YESならば始業点検を終了する。NOならば表示装置70、転舵スイッチ53又はスロットルセンサ66の故障の可能性がある。
【0054】
図14は本発明に係るジェット推進艇の制御システム図である。
ジェット推進艇の制御システム100は、電源供給源であるバッテリ27と、燃料噴射装置61(図4参照)のインジェクタ69(ここでは、「インジェクタ69A〜69D」と表示する)メインリレー91と、表示装置70(図5参照)に搭載した表示制御部74と、エンジン15(図1参照)の制御をする制御部(ECU)101と、を主要構成とするシステムである。
【0055】
図中、102はスタータ、103はスタータ102をON/OFFするスタータ用リレー、104は発電機、105は発電機で発電した電圧を調整するレギュレータ、107は表示制御部74に接続したブザー、108は表示制御部74に接続した速度センサ、109は表示制御部74に接続したフューエルセンサ、111は制御部(ECU)101に接続した温度センサ、112は制御部(ECU)101に接続した水温センサ、113は制御部(ECU)101に接続した排気温度検出センサ、114は制御部(ECU)101に接続することでエンジンオイルの温度を検出するオイル温度センサ、116A〜116Dは点火系部材(点火プラグ及びイグニションコイル)、117はオイル圧力センサ、118はエンジン15のノッキンングを検出するノックセンサ、121はフューエルポンプ、122はフューエルポンプをON/OFFするリレーを示す。
【0056】
矢印Aで示す流れは、制御部(ECU)101から表示制御部74に送るエンジンオイル情報、温度情報、フューエル情報、エンジン回転数情報、警告灯表示情報、OTS(Off Throttle Steering System)情報を示す。
また、矢印Bで示す流れは、表示制御部74から制御部(ECU)101に送るロック情報、制限運転情報を示す。
【0057】
尚、実施の形態では図10に示すように、維持時間T2を一定にして制御したが、これに限るものではなく、制御前提条件を満たすエンジンの回転数、且つスロットル開度によって変化させるように制御するものであってもよい。これによって、さらなるジェット推進艇の操舵性の向上を図ることができる。また、維持回転数N2を一定にして制御したが、これに限るものではなく、制御前提条件を満たすエンジンの回転数、且つスロットル開度によって維持回転数を調整するように制御したものであってもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、所定回転数以上で所定時間以上エンジンが回転し、且つ所定開度以上で所定時間以上スロットルが開いていることを条件として、スロットルを閉じるとともにステアリングを所定角度以上に左又は右に切ったときに、スロットルに関係なくエンジンの回転数を予め定めた回転数に上げるとともに予め定めた維持時間だけそれを維持する制御部を備えたので、ジェット水流の量を確保できる。この結果、ジェット推進艇の操舵性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェット推進艇の側面図
【図2】本発明に係るジェット推進艇の平面図
【図3】本発明に係るジェット推進艇の転舵機構の平面図
【図4】本発明に係るジェット推進艇のOTS制御装置のブロック図
【図5】図1の5矢視図
【図6】本発明に係るジェット推進艇の表示装置の平面断面図
【図7】本発明に係るジェット推進艇の電源システムのブロック図
【図8】本発明に係るジェット推進艇のランヤードスイッチ付きメインスイッチの側面図
【図9】本発明に係るジェット推進艇のランヤードスイッチ付きメインスイッチの作用図
【図10】本発明に係るジェット推進艇の制御フロー図
【図11】本発明に係るジェット推進艇の作用説明図
【図12】本発明に係るジェット推進艇のステアリング操作にともないエンジンの回転数を上昇させる制御中のおける表示装置の表示パターンの説明図
【図13】本発明に係るジェット推進艇の始業点検の手順を示す説明図
【図14】本発明に係るジェット推進艇の制御システム図
【符号の説明】
10…ジェット推進艇、11…艇体、15…エンジン、17…ジェット推進機、25…ノズル(操舵管)、28…ステアリング、64…スロットル、74…制御部。
Claims (1)
- エンジンを駆動源とするジェット推進機でジェット水流を発生させ、このジェット水流をノズルを介して吐出させることで艇体を前進させ、左又は右へ艇体を旋回させるときはステアリングでノズルの向きを変える形式のジェット推進艇において、
このジェット推進艇は、所定回転数以上で所定時間以上エンジンが回転し、且つ所定開度以上で所定時間以上スロットルが開いていることを条件として、スロットルを閉じるとともにステアリングを所定角度以上に左又は右に切ったときに、スロットルに関係なくエンジンの回転数を予め定めた回転数に上げるとともに予め定めた維持時間だけそれを維持する制御部を、備えることを特徴とするジェット推進艇。
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