JP3966411B2 - 人工漁礁とその製造方法 - Google Patents

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  • Artificial Fish Reefs (AREA)
  • Cultivation Of Seaweed (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄されるガラス材を利用して形成される人工漁礁と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような人工漁礁としては、水中に二価の鉄イオンを溶出するガラス質材料を、独立気泡を有する多孔質に形成したものがあった。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ガラスなどの廃棄物粉砕物と鉄含有廃棄物粉砕物とを、バインダーとしての硬化性の合成樹脂ポリマー又はそのモノマーと混合し、成形硬化させたものもあった。(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、その製造方法としては、ガラス破砕片などの廃棄物を、副原料や可塑剤などと共に成形用型枠内に入れ、加圧下で所望の形状に成形し、これを乾燥あるいはか焼した後、さらに、高温(1,000〜1,300℃)で、所定の時間(10〜30時間)焼結するようにしたものがあった。(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特表WO98−24298号公報(第3−17頁)
【特許文献2】
特開平08−131016号公報(第3−6頁)
【特許文献3】
特表2002−521047号公報(第5−6頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のガラスを用いた人工漁礁は、何れも海水中に鉄イオンを溶出させることにより、プランクトンや海草の増殖に適し、また魚などの好むところの漁場環境を造り出すことを目的としていた。しかしながらこの鉄イオンの溶出も程度問題であり、大量にこの種の人工漁礁が設置された場合、プランクトンの大量発生による赤潮などの海洋汚染を引き起こすおそれがあった。また、この人工漁礁は、海水などの浄化機能を有していないので、投棄された周辺海域の環境を変化させ、むしろ汚染を助長するおそれさえあった。
【0007】
また、上述した従来の人工漁礁の製造方法は、ガラス粉砕物などの原料を所望の形状に加圧成形した後、乾燥あるいはか焼し、さらにこれを高温(1,000〜1,300℃)で、長時間(10〜30時間)焼結させるという工程が必要であり、作業工程数が多く、製造に手間と時間を要するばかりか、エネルギーも大量に消費するという問題点があった。さらにこの方法では、原料としてガラス粉砕物などの産業廃棄物だけを用いた場合、十分な物理的/機械的強度が得られず、そのため副原料や添加剤を所定の割合で混入しなくてはならなかった。よって、原料の調整にも手間を要するという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記従来の人工漁礁やその製造方法が有していた問題点の解決を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のうち、請求項1記載の発明は、人工漁礁を、廃ガラスを粉砕したカレットに天然繊維質材を混入し、焼成して得られるガラス粒同士が結晶化ガラスを介して連結された多孔質で、かつ、前記天然繊維質材由来の灰および/又は炭化物が、前記ガラス粒間の間隙内に封入されたものとしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成中、天然繊維質材を籾殻と限定したことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、表面が無機パウダーで覆われたカレットに、粒径が数mm程度の天然繊維質材を添加し、十分に攪拌混合した後、これを所定形状の型枠内に入れ、通常のガラス溶融温度よりもやや低い、700〜800℃の温度で焼成することにより、カレットの尖鋭な角部を溶融させると共に、その接合部分を針状結晶化させて部分的に融着させ、かつ、上記天然繊維質材を炭化させて灰および/又は炭化物を内部に封入するようにしたことを特徴とする人工漁礁の製造方法である。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の製造方法において、用いられる天然繊維質材を、籾殻に限定したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の人工漁礁と、その製造方法について詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明では、人工漁礁の材料として産業廃棄物となる廃ガラスを用いている。この廃ガラスとしては、廃車に伴って発生するものや、寿命が尽きて廃棄される電球や蛍光灯、あるいは空き瓶など、どのようなものであっても良く、ワイン瓶やビール瓶、あるいはブラウン管や食器類などであっても良い。
【0015】
そして、製造に際して、まずこれらのガラス類を、粉砕して細かいガラス粒子(以下、カレットと称する)とし、次いで、その表面を覆うように接着剤などの接着手段を用いて無機パウダーを付着させる。
【0016】
なお、この無機パウダーとしては、ゴミなどの焼却灰や火山灰などの有効利用が可能であり、粒径としては、例えば200メッシュの網を通過する程度、即ち、100〜150μm程度のものが好適に利用できる。
【0017】
次に、このように表面が無機パウダーで覆われたカレットに、粒径が数mm程度の天然繊維質材を添加し、十分に攪拌混合した後、これを素焼きなどで別途用意された所定形状の型枠内に入れ、焼成炉で通常のガラスを溶融させる際の温度よりもやや低い、700〜800℃で焼成する。このことにより、上記カレットは、その表面のみが軟化し、尖鋭な角部が丸まった形状の異形のガラス粒となると共に、このガラス粒同士が接触した個所が融着し、ガラス粒同士の間に間隙を有した状態で一体化するものである。
【0018】
なお、この時、ガラスカレットの表面を覆った無機パウダーは、その内側のガラスと固相反応し、ガラス中に針状結晶を析出させるように作用する。このことにより、各ガラス粒は、結晶とガラスが混在した結晶化ガラスで覆われることとなり、また、その融着部分も結晶化ガラスを介して連結されることとなる。
【0019】
また、同時にこの時、内部に混入された天然繊維質材が炭化し、ガラス粒間に間隙を形成するように作用すると共に、炭化物や灰となってこのガラス粒間の間隙内に封入される。
【0020】
以上のようにして、本発明の人工漁礁は、製造されるものである。なお、カレットに混入する天然繊維質材としては、数mm程度に大きさに粉砕された木片チップや藁などの使用が可能であるが、農業分野で大量に発生し、処理に困っている籾殻を利用することとすれば、加工することなくそのまま使用することができ、粉砕の手間を要さないばかりか、資源の有効利用も図られることとなり望ましい。
【0021】
そして、このように製造された人工漁礁は、ガラス間に多数の間隙を有し、かつ、この間隙内に炭化物が保持されているので、炭化物から有効成分が徐々に溶け出すと共に、通水時に浄化作用も得られ、周囲環境が改善されると共に、稚貝や微小生物の住処として、この間隙が有効に機能するものである。また、本発明の人工漁礁では、その表面や融着接合部分が針状結晶化しているので、その連結が強固であり、亀裂も伝播し難いという特徴があるので、環境汚染を引き起こすおそれのあるバインダーや添加物などを一切、用いなくても長年にわたってその形状を維持し、封入された炭化物が逸脱するおそれもないという特徴がある。
【0022】
さらに、この人工漁礁は、種々の廃ガラスを原料としているため、それぞれの膨張係数が異なる場合も生じるが、本発明の人工漁礁では、上述したようにその表面を結晶ガラス化させているので、このように膨張係数の異なるガラスで製造されていても割れたり、壊れたりし難いという特徴もある。
【0023】
また、その製造時には、自動的にカレットの尖鋭な角部が、丸くなるので、何ら仕上げ加工を施さなくても、その安全性は、十分に確保され、魚介類の繁殖場所として適するばかりか、漁網などを切断するおそれもなく、万一、人に触れるおそれのある浅瀬などに打ち上げられたとしても、安全で、かつ周囲の環境を破壊するおそれもないものである。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち、請求項1記載の発明は、人工漁礁を、廃ガラスを粉砕したカレットに天然繊維質材を混入し、焼成して得られる多孔質で、かつ、前記天然繊維質材由来の灰および/又は炭化物が、内部に封入されたものとしたので、産業廃棄物である廃ガラスの有効利用がはかれると共に、環境に優しく、炭化物や灰からしみ出す有効成分により菌の繁殖が阻止され、プランクトンや海草などの清潔な繁殖環境が造り出されるという効果がある。また、炭化物の吸着性により、周辺環境の浄化がはかられるという効果もある。
【0025】
請求項2記載の発明は、天然繊維質材を籾殻と限定したので、処理に困る籾殻の有効利用がはかられ、農業分野における廃棄処理作業が不要となり、そのための労力が削減されると共に、焼却により生じる環境汚染も生じなくなるという効果がある。
【0026】
請求項3記載の発明は、カレットの表面に無機パウダーを付着させ、これに天然繊維質材を混入した後、型枠に入れて焼成することにより、カレットの尖鋭な角部を溶融させると共に、その接合部分を針状結晶化させて部分的に融着させ、かつ、天然繊維質材を炭化させることとしたので、多孔質で炭化物が封入された強固な構造の人工漁礁を容易、かつ高能率に製造することができる。また、ガラスの角部が製造過程において自動的に丸められるので、何ら特別な手間をかけることなく、廃ガラスを危険のない安全な状態として自然に戻すことができ、環境への悪影響も排除されるという効果がある。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の製造方法において、用いられる天然繊維質材を籾殻に限定したので、木片チップや藁などの天然繊維質材を所定の大きさに加工する手間が不要になると共に、他に利用用途のあるこれらの繊維質材を浪費することがなくなり、一層、能率良く、かつ、コスト低廉に本発明の人工漁礁を製造することができるものである。

Claims (4)

  1. 廃ガラスを粉砕したカレットに天然繊維質材を混入し、焼成して得られるガラス粒同士が結晶化ガラスを介して連結された多孔質で、かつ、前記天然繊維質材由来の灰および/又は炭化物が、前記ガラス粒間の間隙内に封入されてなる人工漁礁。
  2. 上記天然繊維質材が籾殻であることを特徴とする請求項1記載の人工漁礁。
  3. 表面が無機パウダーで覆われたカレットに、粒径が数mm程度の天然繊維質材を添加し、十分に攪拌混合した後、これを所定形状の型枠内に入れ、通常のガラス溶融温度よりもやや低い、700〜800℃の温度で焼成することにより、カレットの尖鋭な角部を溶融させると共に、その接合部分を針状結晶化させて部分的に融着させ、かつ、上記天然繊維質材を炭化させて灰および/又は炭化物を内部に封入するようにしたことを特徴とする人工漁礁の製造方法。
  4. 上記天然繊維質材として籾殻を用いたことを特徴とする請求項3記載の人工漁礁の製造方法。
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