JP3965498B2 - 原子力発電における原子炉の運転支援方法及び装置 - Google Patents

原子力発電における原子炉の運転支援方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電における原子炉の運転支援方法及び装置である。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の運転状況を監視し出力を制御したり、一次系配管大破断による一次冷却材喪失や一次冷却材ポンプ停止による流量減少等による事故が発生した場合スクラムさせたりする、プラント監視制御装置に関わるブロック図を図1に示す。図中の矢印は情報の伝わる方向を示す。原子炉等機械室(2)にある原子炉の水位等を測定している主測定器(8)からの状態量を中央操作室(1)にあるプラント総合制御装置(3)に導き常時観測していて、或る設定値を超えるとスクラム等制御機械(7)に制御棒自動挿入信号が発信され、スクラムと呼ばれる原子炉自動停止が人の判断の介在無しに実施される。そこには、思惑といったような人間の個人的判断が一切入らない。発電所を所有する団体の現場担当者、発電所責任者、経営者、発電所を監督する国や地方自治体の関係者への意向や思惑が一切入らない。自動停止に関わるプラント総合制御装置(3)は大掛かりであり、過去の実績に基づく改良によりほぼ完成されている。大幅な改造は新たな問題が発生する恐れがあるため原子炉の安全性を損なう。
一方、自動停止にいたらないような冷却水循環ポンプモータの軸振動増大等の各種異常事象に関しては緊急には大事故に至らないため原子炉の自動停止をさせない。緊急には大きな事故にはならないが、放置しておくと場合によっては大事故になりかねない異常事象に対してはモーター軸振動等を測定しているその他測定器(9)からの測定量は記録装置(19)で監視されて警報信号は出る。運転員や保守員といった現場担当者が判断して制御棒操作ハンドル群(4)操作や原子炉手動停止ボタン(5)を押して原子炉出力を制御していた。なお、中央操作室(1)には外部との連絡のために電話(6)が設置されている。
一般に、設備を停止させると稼働率が下がりコストが上昇する。原子力発電においても停止させると稼働率が下がり発電コストが上昇する。設備が大きくなると金額が大きくなる。判断を誤って停止させた場合責任問題となる。一方、判断を誤って停止させなかったために大事故になる場合が起こりうる。このように原子炉停止時期に関して個人的思惑が介在してくる。その他、混乱が生じている場合には連絡をとるべき相手に連絡することを忘れた場合、後日問題となることがある。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は、異常事象が発生していることを判別し、原子炉出力低下から原子炉手動停止までの措置をその都度自動的に決定し適宜原子炉出力を制御することを目的とする。更に、自動的に状況に応じて適宜外部との連絡をとることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
図2は本発明のプラント運転支援装置に関わるブロック図である。図中の矢印は情報の伝わる方向を示す。原子力発電所のプラント総合制御装置(3)の制御棒操作ハンドル群(14)と原子炉手動停止ボタン(15)に本発明の制御補助装置(11)を結合することにより、観測対象機器に設置された主検出器(8)とその他検出器(9)からの測定量を元に異常事態の発生を判別しその都度判別結果を逐次確認しつつ原子炉出力を制御することを目的とする。更に、状況に応じて電力供給指令所FAX(16)や関連自治体、監督官庁FAX(12)や解除責任者携帯電話(13)に連絡をすることを目的とする。
図3は本発明の制御補助装置(11)の概観図である。なお、図中の矢印は信号が伝わる方向を示す。主測定器(8)とその他測定器(9)からの測定量を長2点鎖線で囲まれたコンピュータ(20)が測定量入力装置(26)を介して常時入力し、演算、信号送受信制御部(21)に内蔵しているソフトウエアーによって演算監視することによって異常であると判別とした場合、画像、音声、印刷表示器(22)とランプスイッチ操作器(23)と外部の関連自治体、監督官庁FAX(12)と解除責任者携帯電話(13)と電力供給指令所FAX(16)への送信を制御して警告を発すると共に、プラント総合制御装置(3)の制御棒操作ハンドル(14)と原子炉手動停止ボタン(15)を制御して原子炉出力を自動的に操作する。技術者の詳細な検討により正常運転継続に問題がないと判明した場合には、解除責任者から解除暗証番号を手入力キー(29)により入力し、警報を解除できる。ランプスイッチ操作器(23)は測定量が正常ならば対象機器が正常であることを緑ランプ(24)点滅で知らせ、異常ならば赤ランプ(25)を点滅させる。
【0005】
【発明の実施の形態】
コンピュータ(20)は監視対象機器に設置した主測定器(8)とその他測定器(9)からのスクラムには至らない測定量を常時入力し、監視対象機器に異常がなければ緑ランプ(24)を点滅させる。
測定量から監視対象機器が異常であるとコンピュータ(20)が判断すると緑ランプは消え赤ランプ(25)が点滅する。異常が短時間で終了し、偶然であると判断した場合は赤ランプ点滅が消え、緑ランプが再び点滅する。
異常が進展した場合は画像、音声、印刷表示器(22)と解除責任者携帯電話(13)と電力供給指令所FAX(16)へ自動的に一定時間例えば24時間以内に制御棒操作ハンドル群(14)が制御されてゼロ出力温態待機になるとの警報11を発する。コンピュータ(20)に内蔵している時計によるカウントダウンでの所定時間内に事象が把握できて問題がないことが判明した場合には所長等の解除責任者から知らされた暗証番号の手入力キー(29)入力により警報11は解除され正常運転とみなし通常監視に戻る。
放置された場合は制御棒操作ハンドル群(14)に信号が送られ自動的にゼロ出力温態待機状態に至る。画像、音声、印刷表示器(22)と解除責任者携帯電話(13)へ自動的に一定時間例えば48時間以内に原子炉手動停止ボタン(15)が押されて原子炉手動停止になるとの警報12を発する。事象が把握できて問題がないことが判明した場合には所長等の解除責任者から知らされた暗証番号の手入力キー(29)入力により警報12は解除されるが、制御棒を原子炉から取り出して出力を上昇させる準備を発信して監視は終了する。
所定の48時間以上放置された場合は原子炉手動停止ボタン(15)に信号が送られ自動的に原子炉手動停止に至る。画像、音声、印刷表示器(22)と関連自治体、監督官庁FAX(16)に警報13が送信される。監視は終了する。
図4、図5、図6は本発明の運転支援装置のコンピュータ(20)のソフトウエアーを示すフローチャートである。
ステップ{71}は、演算に使用する条件設定値を入力する。測定量の許容範囲は最大値AU0と最小値AL0により定められる。時々刻々入る測定量を格納するコンピュータ(20)のファイル名をFILEAIと指定する。
ステップ{72}は、演算に使用する値を初期化する。
NG=0:正常状態入力回数。
NR=0:異常状態入力回数。0は正常で赤ランプ点滅が切れていて、緑ランプは点滅している。正になると異常状態の兆候を示す。
NRI1=10:NRがNRI1=10以上になると赤ランプ点滅。緑ランプの点滅は切れる。
NRI2=40:NRがNRI2=40を越えると警報を発信する。
TT0=200:異常状態入力を示し始めてから途中正常値を含むTT0=200回入力の内NRがNRI2=40回以下であれば偶然事象と判断する。ステップ{72}の初期化に戻り正常とみなす。
H1=24:最初の警報が出てから24時間以内に事象が把握できて問題無しと判断されたら正常とみなす。
H2=48:2度目の警報が出てから48時間以内に事象が把握できて問題無しと判断されたら正常とみなす。
ステップ{73}は、演算に使用する時間Tiを、コンピュータ(20)に内蔵されている時計から入力する。
ステップ{74}は、演算に使用する時間Tiの測定量Aiを、コンピュータ(20)のFILEAIから入力する。
ステップ{75}は、測定量Aiが最大値AU0と最小値AL0の範囲内に入っているかどうかを判別し、入っていればYESでステップ{76}に進み、入っていなければNOでステップ{77}に進む。
ステップ{76}は、正常状態入力回数NGを演算する。
ステップ{77}は、異常状態入力回数NRを演算する。
ステップ{78}は、異常状態を示してからの全入力回数TTを演算する。
ステップ{79}は、異常状態入力回数NRがNRI1-1以下かどうかを判別し、以下ならばYESでステップ{80}に進み、そうでなければNOでステップ{81}に進む。
ステップ{80}は、ランプスイッチ操作器(23)に緑ランプ点滅スイッチ入れを発信し定常状態を示す。赤ランプは消える。
もし、NR=1ならNG=0として最初に異常を感知してからの総入力回数TT=NR+NGを演算開始する。
ステップ{81}は、異常状態入力回数NRがNRI1-1以下でなくNOであり、異常状態と判別した。ランプスイッチ操作器(23)に赤ランプ点滅スイッチ入れを発信し異常状態を示す。緑ランプは消える。
ステップ{82}は、異常状態入力回数NRがNRI2+1以上かどうかを判別し、以上ならば異常状態らしさが高まりYESでステップ{85}に進み、そうでなければNOでステップ{83}に進み更に様子を見る。
ステップ{83}は、最初に異常を感知してからの総入力回数TT=NR+NGがTT0-1以下かどうかを判別し、以下ならば更に異常状態らしいとしてYESでステップ{73}に進み監視を続行する。そうでなければ正常状態であると判断しNOでステップ{84}に進む。
ステップ{84}は、正常状態であると判断し、その時刻Tiと正常を画像、音声、印刷表示器(22)に信号を送る。ステップ{72}に戻り通常監視を続行する。
ステップ{85}は、異常状態入力回数NRがNRI2+1以上で異常状態らしさが高まり、警報11発信に関わる時期を演算するためにコンピュータ(20)に内蔵している時計を初期化しスタートさせる。
ステップ{86}は、演算に使用する時間Tjを、コンピュータ(20)に内蔵している時計から入力する。
ステップ{87}は、時間Tjの測定量Ajを、コンピュータ(20)のFILEAIから入力する。
ステップ{88}は、次段階の警報12までの最大残り時間H1から残り時間HOUR1をカウントダウンする。
ステップ{89}は、自動的にコンピュータ(20)から画像、音声、印刷表示器(22)と解除責任者携帯電話(13)と電力供給指令所FAX(16)へ発信する。例えば「警報11。偶然ではない。異常である。故障の可能性1」「検出値Aj」「20時間以内に制御棒挿入準備せよ。ゼロ出力予想せよ。電力供給指令所へFAX確認せよ」「事態が把握できて問題がないと判ったら、社長から全権を委託された発電所所長とかの解除責任者は警報解除の暗証番号を本発明のコンピュータ(20)や中央操作室(1)に電話(6)せよ」
ステップ{90}は、解除番号の照合である。正しい番号ならYESでステップ{91}に進み、誤りならNOでステップ{92}に進む。
ステップ{91}は、正しい解除番号が手入力キー(29)から入力されたため正常と判断され画像、音声、印刷表示器(22)に「解除1」が発信される。ステップ{72}で初期化され通常監視が続行される。
ステップ{92}は、事態が把握できないため、次段階の警報12までの残り時間HOUR1があればYESでステップ{86}に戻り警報11を発信する。HOUR1がゼロになりNOでステップ{93}に進む。
ステップ{93}は、次段階の警報12発信に関わる時期を演算するためコンピュータ(20)に内蔵している時計を初期化しスタートさせる。
ステップ{94}は、演算に使用する時間Tkを、コンピュータ(20)に内蔵している時計から入力する。
ステップ{95}は、時間Tkの測定量Akを、コンピュータ(20)のFILEAIから入力する。
ステップ{96}は、次段階の警報13までの最大残り時間H2から残り時間HOUR2をカウントダウンする。
ステップ{97}は、自動的にコンピュータ(20)からプラント総合操作装置(3)の制御棒操作ハンドル群(14)に制御棒挿入信号と画像、音声、印刷表示器(22)と解除責任者携帯電話(13)へ警告を発信する。例えば「警報12。制御棒挿入ハンドル操作しました。ゼロ出力だが温態待機」「36時間以内に原子炉手動停止せよ」「事態が把握できて問題がないと判ったら、社長から全権を委託された発電所所長とかの解除責任者は警報解除の暗証番号を中央操作室(1)に電話(6)せよ」「検出値Ak」
ステップ{98}は、解除番号の照合である。正しい番号ならYESでステップ{99}に進み、誤りならNOでステップ{100}に進む。
ステップ{99}は、正しい解除番号が手入力キー(29)から入力されたため正常と判断され画像、音声、印刷表示器(22)に「解除2」が発信される。出力ゼロのため原子炉から制御棒引き出しにより「出力上昇準備」が示される。ゼロ出力ながらも高温高圧の温態待機であるため定常出力への復帰は単時間で済むが複雑な手順を踏む必要がある。したがって、ステップ{100}で計算は終了となり監視も終了する。
ステップ{101}は、事態が把握できないで、次段階の警報13までの残り時間HOUR2があればYESでステップ{94}に戻り警報12を発信する。HOUR2がゼロになりNOでステップ{102}の警報13に進む。
ステップ{102}は、自動的にコンピュータ(20)からプラント総合操作装置(3)の原子炉手動停止ボタン(15)押し信号と画像、音声、印刷表示器(22)と解除責任者携帯電話(13)と関連自治体と監督官庁FAX(12)へ
警告を発信する。例えば「警報13。原子炉手動停止ボタン押しました。原子炉手動停止」「検出値Ak」
ステップ{103}は、ゼロ出力で室温近傍の原子炉手動停止であるため定常出力への復帰は長時間かかり複雑な手順を踏む必要がある。したがって、計算は終了となり監視も終了する。
【0006】
【発明の効果】
本発明は従来のプラント総合制御装置(3)を殆ど変えることがないため工事に伴う誤りから生じる安全性の低下を生じることなく、原子力発電所の諸機器の異常を自動的に監視判別し原子炉出力を制御することにより安全性を一層向上させると共に、関連箇所へ自動的に警告を発することにより、電力供給指令所FAX(16)への通報は電力供給への信頼性を向上させ、関連自治体、監督官庁FAX(12)への通報は地域住民の安心感をもたらし原子力発電所の信頼感を増す。
温態待機状態では種々の点検が可能になるため事象を把握する可能性が高くかつ通常運転に戻し易く、解除責任者携帯電話(13)との連絡が迅速であることと相俟って、無意味な運転停止を未然に防ぐことができるため、原子力発電所の信頼性を向上させることができる。
【0007】
【その他実施例1】
異常判別の条件として、試験運転中に観測対象機器に設置した検出器の検出値A(t)を十分長期間例えば100時間記録取得し、その期間での最大値を1.0〜2.0倍にしたAU0と最小値を1.0〜0.5倍にしたAL0を異常判別の条件とする。
なお、100%出力、75%出力、50%出力で記録取得したAU0とAL0の値から、出力の2次関数とすることにより任意出力での異常判別の条件とすることができる。
【0008】
【その他実施例2】
異常判別の条件として、試験運転中に観測対象機器に設置した検出器の検出値A(t) を十分長期間例えば100時間記録取得し、単位時間当たりの例えば1分間当たり平均値A0を求め、A0の1.0〜2.0倍を上限値AUM0としA0の1.0〜0.5倍を下限値ALM0として異常判別の条件とする。
なお、100%出力、75%出力、50%出力で記録取得したAUM0とALM0の値から、出力の2次関数とすることにより任意出力での異常判別の条件とすることができる。
【0009】
【その他実施例3】
その他実施例1および2において、試験運転後の定常運転に入ってからの値を記録取得することにより、条件を更新することができる。
【0010】
【その他実施例4】
その他測定器(9)として、原子炉等機械室(2)にマイクロフォンを設置し、原子炉等機械室(2)に納められている全機器の異常を音波により監視する。なお、指向性マイクロフォンの方向をかえることにより異常な機器の場所を絞りこむ。
【0011】
【その他実施例5】
主測定器(8)として、沸騰水型原子炉における炉内構造物であるシュラウド部材や炉心指示板、また加圧水型原子炉における炉内構造物である原子炉容器上部蓋や上部指示板や下部指示板や炉心バッフル部材や熱遮蔽板に振動検出器を設置することにより既存亀裂の進展をその他実施例2により監視し、新規亀裂の発生をその他実施例1により監視することを特徴とする原子炉制御補助装置。
上記炉内構造物は一次系圧力バウンダリーではなく、原子炉安全性には大きな問題が生じない構造物ではあるが放置すると大事故になりかねない。既存亀裂の進展は時間経過と共に滑らかに平均的振動の変化として現れるからその他実施例2により平均的振動を監視することにより既存亀裂の進展を監視できる。新規亀裂の発生は突然パルス的であるから、その他実施例1により瞬時値を監視することにより新規亀裂の発生を観測することができる。前回定期点検と監視終了後の点検検査結果と監視装置での監視結果とを比べることにより亀裂に関する相関を得ることができる。
【0012】
【その他実施例6】
図7は沸騰水型原子炉の炉心平面図である。原子炉出力を制御する十字型の制御棒(40)は燃料集合体(41)の4体に1本の割合で配置されている。高出力運転時においては、図8に示すように運転中に挿入されている制御棒(40)は1本おきに挿入されている。炉心中心に制御棒(40)が挿入できる配置をAパターンと呼び、他をBパターンと呼んでいる。Aパターンで高出力運転をするためにはまずBパターンの制御棒は全て炉心から引き出され、次に炉心周辺部のAパターンに属する制御棒が炉心から引き出される。ゼロ出力温態待機状態にするためには予め、温態待機用挿入予定制御棒(42)を当該運転中のパターン例えばAパターンに属する制御棒の中から決めておき、制御棒操作ハンドル群(14)に信号を送ることにより温態待機用挿入予定制御棒(42)が挿入されてゼロ出力温態待機状態にすることができる。
原子炉手動停止では、図7に示す制御棒(40)の全てを炉心に挿入する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラント制御監視装置に関わるブロック図
【図2】本発明のプラント運転支援装置に関わるブロック図
【図3】本発明の制御補助装置(11)の概観図
【図4】本発明のプラント運転支援装置のコンピュータ(20)のソフトウェアーを示すフローチャート
【図5】図4の続き
【図6】図5の続き
【図7】沸騰水型原子炉における制御棒配置を示す炉心平面図
【図8】高出力運転時運転中挿入されている制御棒(40)の配置例と温態待機用挿入予定制御棒(42)の配置例
【符号の説明】
1は中央操作室
2は原子炉等機械室
3はプラント総合制御装置
4は制御棒操作ハンドル群
5は原子炉手動停止ボタン
6は電話
7はスクラム等制御機械
8は主測定器
9はその他測定器
10は記録装置
11は本発明の制御補助装置
12は関連自治体、監督官庁FAX
13は解除責任者携帯電話
14は制御棒操作ハンドル群
15は原子炉手動停止ボタン
16は電力供給指令所FAX
20はコンピュータ
21は演算、信号送受信制御部
22は画像、音声、印刷表示器
23はランプスイッチ操作器
24は緑ランプ
25は赤ランプ
26は測定量入力装置
29は手入力キー
40は制御棒
41は燃料集合体
42は温態待機用挿入予定制御棒
{71}〜{103}はフローチャートステップ

Claims (2)

  1. 監視対象機器に設置した主測定器(8)とその他測定器(9)からの測定量が常時入力されるコンピュータ(20)による演算監視により異常が判別されると、プラント総合制御装置(3)の制御棒操作ハンドル群(14)及び原子炉手動停止ボタン(15)を制御することにより原子炉出力を制御するとともに、画像、音声、印刷表示器(22)とランプスイッチ操作器(23)と外部の関連自治体、監督官庁FAX(12)と解除責任者携帯電話(13)と電力供給指令所FAX(16)への警告送信を制御して状況を連絡するものであって、問題が把握され問題がないことが判明した場合は解除責任者から判明後に知らされた解除暗証番号の入力により正常監視に戻すことを特徴とする原子力発電における原子炉の運転支援装置。
  2. コンピュータ(20)に監視対象機器に設置した測定器からのスクラムには至らない主測定量やその他測定量を常時入力し、監視対象機器に異常がなければ緑ランプを点滅させ、測定量から異常であるとコンピュータ(20)に内蔵するソフトウエアーが演算し判断すると緑ランプは消え赤ランプを点滅させ、
    異常が短時間で終了し偶然であると判断した場合は赤ランプ点滅を消し緑ランプを再び点滅させ、
    異常が進展した場合は解除責任者携帯電話と電力供給指令所FAXへ第1の所定時間以内に制御棒操作ハンドル群(14)を制御してゼロ出力温態待機にせよとの警報を同時に画像、音声、印刷表示器(22)にも発し、
    第1の所定時間内に事象が把握できて問題がないことが判明した場合には所長等の解除責任者から判明後に知らされた暗証番号の入力により警報は解除され正常運転とみなし通常監視に戻り、
    第1の所定時間放置された場合は制御棒操作ハンドル群(14)を制御してゼロ出力温態待機にし解除責任者携帯電話へ第2の所定時間以内に原子炉手動停止ボタン(15)を押して原子炉手動停止にせよとの警報を同時に画像、音声、印刷表示器(22)にも発し、
    事象が把握できて問題がないことが判明した場合には所長等の解除責任者から判明後に知らされた暗証番号の入力により警報を解除すると共に制御棒を制御して出力を上昇させる準備警告を関連箇所に発信して支援を終了するが、
    第2の所定時間放置された場合は原子炉手動停止ボタン(15)を押して原子炉手動停止にしたとの警告を関連箇所に発し支援を終了することを特徴とする原子力発電における原子炉の運転支援方法。
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