JP3965377B2 - 鉄骨ユニット建物 - Google Patents

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Description

本発明は、箱型のユニット構造体を複数結合して構成される鉄骨ユニット建物に関するものである。
ユニット建築工法は既に知られているように、複数の部屋からなる建物において、浴室・台所・便所などの各部屋なす部分を独立した箱型のユニット構造体として工場にて独立して量産体制で製作し、前記ユニット構造体を個別にトラックなどの陸上輸送手段にて施工の現場に搬送し、現場にて所定の結合手段にて前記複数のユニット構造体を結合して一軒の住宅(ユニット建物)を完成させる工法であり、従来例としては、特許文献1、2等がある。
ところで、工場で組み立てを行い、建設地まで運搬するユニット建物では、箱型のユニット構造体をトラックで搬送する都合上、建物の総高さが制限される。すなわち、各種物品のトラックでの運搬には、道路交通法規による高さ制限があり、通常は地上3800mmまでは許可が不要であるが、3800mm以上は許可が必要である。他方、トラックの床の高さは通常1200mm程度以下で、特別な低床車でも900mm以上あり、トラックの床高さを、地上からの制限高さから差し引いた高さ寸法が、実際にトラックで搬送できるユニット構造体の最大高さでる。
このようなトラック運搬における高さ制限の問題は、当該トラックで運搬するユニット建物のユニット構造体では、比較的大きなマイナスの影響を受けることになる。
ユニット建物に限らず、どんな建物でも部屋の高さ(つまり、床から天井までの高さ)が高いほうが開放感があり居住性に優れていることは周知であり、建築基準法で許容された制限内で、できるだけ天井の高さを高くするのが望ましいのであるが、特に、トラックで搬送の面から総高さに制約をうけるユニット構造体にあっては、当該ユニット構造体の総高さを変えないで、天井材の高さを少しでも高くすることが切実な問題である。いま少し具体的には、近年、日本人の平均身長が伸びてきた現在、建物の室内有効高さは、2500〜2600mmに増えているに対し、ユニット構造体では、建物を運搬する場合の内部の天井高さに制限があり、一般に2300mm程度しか確保できない。
本発明者は前記の問題点に着目して従来のユニット構造体を検討したところ、次のことがわかった。
図10は、従来のユニット建物におけるユニット構造体の天井部と屋根部を示す図であって、天井部1にはH形鋼からなる大梁2が配置され、大梁2の下側には、当て材3を介して天井下地材4と天井材5(両者を合わせて天井部材6という)が構成され、大梁2の上に母屋材7と屋根材8が配設されている。
ユニット建物における前記の従来工法によると、天井から屋根までの高さ(H)は、天井部材6の高さ(h)+大梁2の高さ(Dh)+母屋材7高さ(h)+屋根材8の高さ(h)の合計高さである。
ユニット構造体の総高さが一定のもとで、床から天井までの室内空間高さを最大に確保するためには、天井から屋根までの高さ(H)の寸法を短縮する以外ないが、上下に直列配置の前記4つの部材の高さ(Dh)と、(h)〜(h)の何れかの高さ寸法を減少させる以外にないが、そうするとユニット構造体の天井から屋根までの各部材の剛性、強度が低下するという別の問題が生じる。結果として、ユニット建物の室内有効高さが、十分確保するのが困難になる。

特開平6−248707号公報 特開2002−155577号公報
トラック搬送上から制約されるユニット構造体の総高さを変えないで、室内空間の高さを高くするには、天井から屋根までの高さを最小に抑え、相対的に天井材の配置位置を上げる以外にない。本発明者は、天井から屋根に至る部位の構造上の強度を低下させないで、天井から屋根までの高さ寸法を最小に抑える新規な手段を見出したもので、本発明は、それに基づいて創案されたものである。
前記の目的を達成するため、本発明は次のように構成する。
第1発明は、床、柱、小屋の各フレームによって鉄骨骨組を構築し、前記小屋フレームを構成する大梁によって天井材と母屋材と屋根材を支持させており、前記大梁は、所定の梁背高さ(Dh)を具備してなる鉄骨ユニット建物において、前記大梁をその梁背高さ(Dh)の寸法内で上弦材と下弦材とに2分割して構成し、間隔をおいて配置する複数の母屋材を、前記上弦材と下弦材の間に直交方向から挿入して支持させ、かつ、前記下弦材に設けた支持部に天井材を支持させることで、前記天井材と母屋材を、前記大梁の梁背高さ(Dh)の範囲内に配置したことを特徴とする。
また第2発明は、第1発明において、2分割して構成される前記大梁の上弦材と下弦材は、形鋼、溝形鋼、H形鋼、鋼管等の鋼材にて構成したことを特徴とする。
第3発明では、第1または第2発明において、2分割して構成される大梁の上弦材と下弦材に前記母屋材とを溶接またはボルト接合で結合したことを特徴とする。
第4発明では、第1〜第3発明において、前記下弦材を、溝開口部を内側に向けて配置した溝形鋼で構成し、前記溝開口部に天井材を嵌め込み支持させたことを特徴とする。
第5発明は、第1発明〜第4発明に記載する、大梁の上弦材と下弦材の間で母屋材を支持させることにより、母屋材の上面よりも上方に上弦材が位置する構成において、屋根材の谷部を前記母屋材の上面レベル付近まで落し込んで配置すると共に、屋根材の山部を前記大梁の上部を覆うように配置したことを特徴とする。
本発明によると、大梁における所定の梁背高さ(Dh)の範囲内に母屋材と天井材と屋根材を設けることができ、ユニット構造体の総高さを変えることなく天井の位置を高くでき、トラックによる搬送の都合上、総高さが制限されるユニット建物を、その制限高さ内において室内高さを最大限有効に活用できる。また、ユニット構造体は、大スパンになるほど大梁の強度と剛性の大きなものが構成されるが、下弦材と上弦材の中間に母屋材を配設するので、この母屋材がラチス梁の弦材の役割を果たし、大梁を下弦材と上弦材に2分割してなり、その間に母屋材の支持間隙を形成したにも拘わらず、大梁全体の強度と剛性が向上し、加えて、母屋材のせいを調整することにより、大梁の強度と剛性の調整ができる。
また、大梁の高さの内に天井材を納めることで、天井高さを最大限にすることができる効果がある。さらに、大梁の高さの内に屋根材を納めることで、室内有効高さを最大限確保した上で、建物高さを最小限にすることができる効果がある。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1において、ユニット建物10は、工場で製作された多数のユニット構造体11をトラックにて現場に搬送し、施工現場にてこのユニット構造体11を並列連棟すると共に、上下に積み重ねることにより構成されている。各ユニット構造体11は、浴室・台所・便所などの各室を構成する機能を具備しており、出入口や窓12などを有している。
図2(a)に示すユニット構造体11の鉄骨フレーム13は、同図2(b)、(c)、(d)に示す床フレーム14と柱フレーム15と小屋フレーム16をボルト接合にて所定の部位に組立てて構成されている。なお、窓サッシと、出入口サッシと天井パネルと、床材と壁材と屋根材は、図では省略している。
図3(a)、(b)は、図2(a)の鉄骨フレーム13における妻側(矢印イ)の正面図、図(c)、(d)は、図2(a)の鉄骨フレーム13における桁側(矢印ロ)の正面図である。
図2、図3において、床フレーム14と柱フレーム15と小屋フレーム16は、何れも溝形鋼、軽量形鋼、H形鋼等の各種形鋼で構成される。床フレーム14では、両側フレームの間に根太22が所定の間隔で複数配設されている。また、小屋フレーム16では、両側の鉄骨大梁(以下、大梁という)20の間に母屋材21が所定の間隔で複数配設されている。特に、本発明では、大梁20が上下に2分割されて構成されており、かつ、この上下の大梁20の間に前記母屋材21の両端部が挿入支持されている点にある。2分割された大梁20の上部材を大梁上弦材20a、下部材を大梁下弦材20bという(詳細は図4以下に示す)。
大梁20を上弦材20aと下弦材20bに分割して構成したことに伴い、これに関連する各部の構造が従来と相異するので、以下それを説明する。
図4は、柱脚部分と床フレーム14とのボルト接合構造および、柱頭部分と小屋フレーム16のボルト接合構造の縦断面図を示し、図5は、柱脚部分と床フレーム14とのボルト接合構造の横断平面図を示、図6は、柱頭部分と小屋フレーム16とのボルト接合構造の横断平面図を示す。
図4〜図6によって説明すると、柱フレーム15は図にはH形鋼の柱部材15aが示されているが、角形鋼管など各種形鋼でもよい。この柱フレーム15は、図では箱形のユニット構造体11における隅部(コーナ部)に配置されており、柱フレーム15の上下にそれぞれ床フレーム14と小屋フレーム16の隅部を固着するために、柱部材15aの下端部と上端部には、それぞれ柱脚部接合プレート24と、柱頭部接合プレート15を高張力ボルト27により固着している。柱脚部接合プレート24は第1プレート24aと第2プレート24bの横断平面が直交する、平面T字形状である。柱頭部接合プレート25も第1プレート25aと第2プレート25bの横断平面が直交する、平面T字形状である。何れの柱脚部接合プレート24と柱頭部接合プレート25は、いずれもH形の柱部材15aの下端と上端から所定長突出して設けてある。
図5に示すように、床フレーム14の直角2辺が交差する隅部において、各辺のフレームは、それぞれ溝形鋼で構成された内側床フレーム14aと外側床フレーム14bのウエブを背中合わせに接合してなり、直角一辺に配置の内外側床フレーム14a、14bはT字状の柱脚部接合プレート24の第1プレート24aに密着させ両側面を挟み、高張力ボルト27で固着されている。直角他辺に配置の内外側床フレーム14a、14bはT字状の柱脚部接合プレート24の第2プレート24bに密着させて両側面を挟み、高張力ボルト27で固着されている。内外側床フレーム14a、14bの組み合わせは、図示のようにリップ付き軽量溝形鋼と形鋼との組み合わせでもよいし、その他各種断面形状の形鋼の組み合わせでもよい。根太22は内側床フレーム14aの上部に載置されて溶接接合などで一体に固着されている。
また図6で示すように、小屋フレーム16は、矩形フレームの平方な2辺のフレームに、所定の間隔をおいて平行に配置の母屋材21を直角方向から支持するが、この2辺のフレームを特に大梁20という。また、この大梁20と背中合わせに一体にボルト接合されるフレームを大梁外側フレーム26という。また、平行な大梁20および大梁外側フレーム26の両端部の間に架け渡すフレームも内外部材からなりこれを内側小屋フレーム28aと外側小屋フレーム28bという。小屋フレーム16の構成を前記のように定義したうえ、以下説明する。
図6に示す、大梁20と大梁外側フレーム26および、内外小屋フレーム28a、28bが直角に交わる小屋フレーム16の隅部と柱頭部の接合構造において、大梁20と外側大梁フレーム26はT字状の柱頭部接合プレート25の第1プレート25aの両側面を挟み、高張力ボルト27で固着されている。
図4に示すように、大梁20と大梁外側フレーム26とは、何れも軽量溝形鋼または溝形鋼などの溝部を有する形鋼を背中合わせに配置し、かつ、高張力ボルト27で一体的に結合して構成されていると共に、上下に分割されていて、内側上弦材20a、内側下弦材20bと、外側上弦材26a、外側下弦材26bの4部材が組み合わされている。大梁外側フレーム26(つまり、外側上弦材26a、外側下弦材26b)は、上下に2分割された大梁20の梁背を高くしないで、かつ、小屋フレームの強度を一層増強するために設けられる。
図6に示すように、大梁20および大梁外側フレーム26に対して、直角他辺に配置の内外側小屋フレーム28a、28bはT字状の柱頭部接合プレート25の第2プレート25bに密着されてその両側面を挟み、高張力ボルト27で固着されている。内外側床フレーム28a、28bの組み合わせは、リップ付き軽量溝形鋼と形鋼との組み合わせでもよいし、その他各種断面形状の形鋼の組み合わせでもよい。
大梁20は、本発明の主要素をなし、2分割された上弦材20aと下弦材20bの間には母屋材挿入間隙30(図4に示す)が構成されていて、この母屋材挿入間隙30に溝形鋼からなる母屋材21の端部が挿入されて支持されている。母屋材21の端部と大梁20との固定手段は任意であり、溶接接合でもボルト接合でも何れでもよい。
大梁20の梁背高さ(Dh)は上弦材20aの高さ(h)と母屋材挿入間隙30の高さ(h)と下弦材20b(h)の高さの合計高さであり、梁背高さ(Dh)は、従来の図10に示す大梁の高さ(Dh)と同じ梁背高さに設けられている。したがって、本発明では、母屋材21は、母屋材挿入間隙30で支持されることで、前記大梁20の高さ(Dh)の範囲内に納められ、従来の大梁の上部に直列的配置で支持される場合の母屋材21の高さ寸法分が低くでき、その分天井材を高い部位に配置できる。
また、ユニット構造体11は、大スパンになるほど大梁の強度と剛性が大きなものが使用される。本発明では母屋材21が、大梁20の上弦材20aと下弦材20bの中間にあるので、この母屋材21がラチス梁の弦材として機能し、従来の大梁の梁背高さ(Dh)の範囲内で、大梁20を2分割することによっても、当該大梁20の強度が低下しない。さらに、母屋材21のせいを調整することにより、大梁20の強度と剛性の調整ができる。
さらに、大梁20の上弦材20aおよび下弦材20bと、大梁外側上弦材26aおよび下弦材26aとを背中合わせにし高力ボルト27で接合しているので、大梁20の梁背高さ(Dh)を高くすることなく、一層大きな強度を付与することができる。
次に、母屋材21を大梁20の梁背高さ(Dh)の範囲内に納めると共に、天井材31と屋根材32も大梁20の高さ(Dh)の範囲内に納めて支持させる。その手段は任意でよいが、例えば、図7に示す構造とするのがよい。すなわち、大梁20において、母屋材21の下側に位置する溝形鋼からなる内側下弦材20bの溝開口部33を利用し、当該溝開口部33に天井材31の端部を差込み支持させる。これにより、大梁20の高さ(Dh)の範囲内に天井材31を納めて支持させることができる。
図7に示すように屋根材32も大梁20の梁背高さ(Dh)の範囲内に納めることができる。すなわち、本発明では、大梁20の上下に分割された内側上弦材20aと内側下弦材20bの間で母屋材21を支持することにより、大梁20の上端部は母屋材21の上面よりも高い位置にあり、したがって、図のような折版構造の屋根材32の谷部32aを母屋材21の上面に配置するとき、その山部32bは、大梁20の上端部と略同じ高さになるので、図10に示す従来の屋根材のように山部が、母屋材の上部から高い位置に配置されることがない。
屋根材32の端部においては、山部32bが大梁20の上部を覆うように配置されるが、屋根材32の谷部32aが母屋材21の上面レベル付近まで落し込しまれているので、この端部では、屋根材32の鋼板の厚みのみの考慮でよく、実質的に、屋根材32も大梁20の梁背高さ(Dh)の範囲内に納めて配置されることになる。屋根材32がフラット鋼板からなる場合も前記と同様に機能し、フラット屋根材を母屋材21の上面レベルに配置し、その端縁部に形成した盛り上がり部が大梁20の上部を覆うようにを配置することで前記と同様の機能が奏される。
前記のように、大梁20の梁背高さ(Dh)の範囲内に屋根材32を納めることで、室内有効高さを最大限確保した上で、建物高さを最小限にすることができる効果がある。
図8(a)〜(d)と図9(a)〜(f)は、大梁20を構成する上弦材20aと下弦材20bおよび、母屋材21との組み合わせ変形例を示す図である。図8(a)、(b)は、角鋼管からなる上弦材20aと溝形鋼からなる下弦材20bとを組み合わせ、母屋材21は角鋼管で構成した例を示す。図8(c)、(d)は、角鋼管からなる上弦材20aとリップ溝形鋼からなる下弦材20bと、同じくリップ溝形鋼からなる母屋材21を組み合わせた例を示す。また、長手方向に所定間隔おいて上弦材20aと下弦材20bの間に腹材プレート34を溶接接合して上下両弦材を補強している。
図9(a)、(b)は、角鋼管からなる上弦材20aとリップ溝形鋼を背中合わせに接合してなる下弦材20bと、同じくリップ溝形鋼を背中合わせに接合してなる母屋材21を組み合わせた例を示す。図9(c)、(d)は、リップ溝形鋼を背中合わせに接合してなる上弦材20aとリップ溝形鋼を背中合わせに接合してなる下弦材20bと、角鋼管から母屋材21を組み合わせた例を示す。図9(e)、(f)は、溝形鋼からなる上弦材20aと同じく溝形鋼からなるる下弦材20bと、リップ溝形鋼からなる母屋材21を組み合わせた例を示す。また、長手方向に所定間隔おいて上弦材20aと下弦材20bの間に腹材プレート34を溶接接合して上下両弦材を補強している。
本発明に係る実施形態の作用効果は、次のとおりである。
(1)ユニット建物の高さを有効に活用するためには、天井と屋根のデッドスペースを小さくすることである。この観点から、実施形態では、ユニット構造体における大梁を上下に分割し、鉄骨ユニット建物の高さを最低限に抑え、かつ、室内空間を最大限に確保するために、大梁20の上弦材20aと下弦材20bの間に大梁20と直交する母屋(屋根の支持材)21を挿入している。そして、上弦材20aと下弦材20bと母屋材21をボルトまたは溶接で強固に接合することで、上弦材20aと下弦材20bからなる大梁20と屋根材21と一体化でき、大きな鉛直方向の断面2次剛性を確保している。
(2)屋根材(折版)32の山部32bを大梁20の上部を覆うように配置し、谷部32aを母屋材21の上面レベル付近まで落し込んだことで、大梁20の梁背(Dh)の範囲に設置している。
(3)大梁20の下弦材20bとして溝形鋼を用い、天井材31を溝形鋼の溝開口部33に嵌め込むことで、天井材31を大梁20の梁背の範囲に設置している。
(4)前記(1)+(2)+(3)の相乗効果で、大梁20の梁背の範囲内に、屋根材32と母屋材21と大梁20と天井材31の4部材を全て設置することができる。具体的には、従来技術に比べて、[1]屋根材32のせいと、[2]母屋材21のせいと、[3]天井材31の厚さを削減できる。(概算として、[1]100mm+[2]100mm+[3]25mm=225mmの削減となる)このため、本発明では、同じ外部高さのユニット建物の場合、従来構造に比べ、室内空間の有効高さを最大限に確保することができる。
なお、本発明は、実施形態を適宜設計変更して実施しても構わない。
本発明に係るユニット建物の概略全体図である。 (a)はユニット構造体の鉄骨フレームの斜視図、(b)はユニット構造体の単位ユニット要素である床フレームの斜視図、(c)、(c−1)は同じく、ユニット構造体の単位ユニット要素である柱フレームの斜視図、(d)は同じく、ユニット構造体の単位ユニット要素である小屋フレームの斜視図である。 (a)は、図2(a)の鉄骨フレームの妻側(矢印イ側)の正面図、(b)は、図1(a)の鉄骨フレームの桁側(矢印ロ側)の正面図である。 柱脚部分と床フレームとのボルト接合構造および、柱頭部分と小屋フレームのボルト接合構造の縦断面図である。 柱脚部分と床フレームとのボルト接合構造の横断平面図である。 柱頭部分と小屋フレームとのボルト接合構造の横断平面図である。 (a)、(b)は、小屋フレームと屋根材との納まり、および天井材の支持構造を示す断面図と、大梁の梁背を示す正面図である。 (a)〜(d)は、大梁の上弦材と下弦材および、母屋材の組み合わせ変形例の第1例と第2例を示す正面図と側面図である。 (a)〜(f)は、大梁の上弦材と下弦材および、母屋材の組み合わせ変形例の第3例〜第5例を示す正面図と側面図である。 (a)、(b)は、従来のユニット建物におけるユニット構造体の天井部から屋根部に至る部位の正面図と側面図である。
符号の説明
1 天井部
2 大梁
3 当て材
4 天井材下地材
5 天井材
6 天井材部材
7 母屋材
8 屋根材
10 ユニット建物
11 ユニット構造体
12 窓
13 鉄骨フレーム
14 床フレーム
14a 内側床フレーム
14b 外側床フレーム
15 柱フレーム
15a 柱部材
16 小屋フレーム
20 大梁
20a 上弦材
20b 下弦材
21 母屋材
22 根太
23 外側小屋フレーム
24 柱脚部接合プレート
24a 第1プレート
24b 第2プレート
25 柱頭部接合プレート
26 大梁外側フレーム
26a 外側上弦材
26b 外側下弦材
27 高張力ボルト
28a 内側小屋フレーム
29 外側小屋フレーム
30 母屋材挿入間隙
31 天井材
32 屋根材
32a 谷部
32b 山部
33 溝開口部
34 腹材プレート

Claims (5)

  1. 床、柱、小屋の各フレームによって鉄骨骨組を構築し、前記小屋フレームを構成する大梁によって天井材と母屋材と屋根材を支持させてなり、前記大梁は、所定の梁背高さ(Dh)を具備してなる鉄骨ユニット建物において、前記大梁をその梁背高さ(Dh)の寸法内で上弦材と下弦材とに2分割して構成し、間隔をおいて配置する複数の母屋材を、前記上弦材と下弦材の間に直交方向から挿入して支持させ、かつ、前記下弦材に設けた支持部に天井材を支持させることで、前記天井材と母屋材を、前記大梁の梁背高さ(Dh)の範囲内に配置したことを特徴とする鉄骨ユニット建物。
  2. 2分割して構成される前記大梁の上弦材と下弦材は、形鋼、溝形鋼、H形鋼、鋼管等の鋼材にて構成したことを特徴とする請求項1記載の鉄骨ユニット建物。
  3. 2分割して構成される大梁の上弦材と下弦材に前記母屋材とを溶接またはボルト接合で結合したことを特徴とする請求項1または2記載の鉄骨ユニット建物。
  4. 前記下弦材を、溝開口部を内側に向けて配置した溝形鋼で構成し、前記溝開口部に天井材を嵌め込み支持させたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の鉄骨ユニット建物。
  5. 大梁の上弦材と下弦材の間で母屋材を支持させることにより、母屋材の上面よりも上方に上弦材が位置する構成において、屋根材の谷部を前記母屋材の上面レベル付近まで落し込んで配置すると共に、屋根材の山部を前記大梁の上部を覆うように配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の鉄骨ユニット建物。
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