JP3964667B2 - アルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを使用するブチルポリマーの製造方法 - Google Patents

アルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを使用するブチルポリマーの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
1つの側面において本発明は、ブチルゴムポリマーを製造するための改良された触媒溶液法に関する。とりわけ本発明は、重合温度−100〜+50℃、低コストの不活性炭化水素溶媒中での向上した収率(触媒効率)を有するブチルゴムポリマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通例のブチルゴムポリマーを溶液中で製造する先行技術の方法(溶液ブチル法)は、主としてアルミニウム三ハロゲン化物触媒系を使用する。即ち、それらはアルミニウムトリクロリドまたはアルミニウムトリブロミドのみを使用する(例えば、米国特許第2,844,569号および同2,772,255号参照)。これら先行技術の手順は、完全に満足いくものではない。なぜならそれらの手順は非常に低温(例えば、−90〜−110℃)で行われ、重合中に高い冷却コストがかかるからである。その上、そのような低温ポリマー溶液は非常に高い粘度を有し、取扱いが困難である。さらに、ポリマー溶液の高粘度は、非常に低い熱伝導速度および貧弱で困難な触媒分散の原因となる。
【0003】
アルミニウムトリクロリドは、多くの望ましい炭化水素溶媒系にほとんど溶けないかまたは不溶性であるという欠点を有し、しばしば塩化メチル溶液として反応原料に導入される。アルミニウムトリブロミドは炭化水素に溶解性であるが、その使用は、望ましくないかなりの量の非常に高分子量画分が形成する原因となり得る(米国特許第2,772,255号(Ernst ら)参照)。
【0004】
アルキルアルミニウム二ハロゲン化物触媒は、アルミニウムハロゲン化物よりも一般に反応性は低いが、炭化水素への優れた溶解性という利点を提供する。その反応性を高めるために、それらはしばしば助触媒と一緒に使用される。
【0005】
カナダ特許第1,019,095号[Scherbakova ら(Scherbakova)]は、溶液中でブチルゴムを製造する工業的方法を教示する。該方法の触媒系は、アルキルアルミニウムハロゲン化物(例えば、エチルアルミニウムセスキクロリド、(C25)2AlCl・Cl2AlC25)を、助触媒として水または硫化水素、および溶媒としてイソペンタンと共に含む。該方法について多くの詳細は知られておらず、該方法は、ほとんどたいてい−85〜−80℃、溶液中の固形分約10質量%で行われる。
【0006】
米国特許第3,361,725号[Parker ら(Parker)]は、ジアルキルアルミニウムハロゲン化物(例えばジアルキルアルミニウムモノクロリド)とモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物(例えばモノアルキルアルミニウムジクロリド)との混合物(後者成分は少量存在する)が、有効な溶液ブチルゴム触媒であり、それまでの通例の方法よりかなり経済的な(高い)温度で作用し、優れた高分子量ゴムを形成することを教示する。通常、上記触媒混合物を使用するゴムの重合は、約−87〜−57℃の範囲の温度、好ましくは−79〜−68℃の温度で行われ、−73℃またはその付近の温度、ほぼ大気圧下で優れた結果が得られる。
【0007】
Parker 法では、ポリマーは未反応モノマーに溶解性であり、比較的少量の希釈剤を使用することができる。合理的で少量の希釈剤、例えば、モノマーおよび飽和触媒溶媒の全体積を基準に0〜50体積%の希釈剤を使用することができる。しかしながら重合中の希釈剤濃度は、通常0〜20体積%の範囲である。好ましくはC5〜C6ノルマルパラフィン、例えば、n-ペンタンおよびn-ヘキサンを使用する。
【0008】
Parker 触媒混合物は、約2〜約10mol%のモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物および約90〜98mol%のジアルキルアルミニウムモノハロゲン化物からなる。Parker によればこれが重合反応に対して、容易な重合と、それと対になる触媒効率および良好な温度制御の最も有利な組合せを達成する好ましい方法である。この後者の特徴が、該方法の重要な利点である。他方、反応時間は好ましい温度範囲内で約50〜100分を必要とする。
【0009】
以前の発明[カナダ特許出願第2,252,295号(Gronowski)]において、Bayer は Parker 法を、微量の水またはアルミノキサンを触媒溶液に直接添加することにより改良した。この改良触媒系の使用により、Parker 触媒を使用して形成したものより高い反応速度が得られ、より高分子量のゴムが形成される。これは、Parker が教示した方法を用いる場合よりさらに経済的な(即ち、高い)温度で重合することを可能とし、得られたゴムはなお望ましい性質を発揮する。さらに、良好な温度制御が重合中に維持される一方で、ゴムのイソプレン含有量が、通例の Parker 触媒を使用する対照反応のものより高くなる。
【0010】
ジアルキルアルミニウムハロゲン化物のみでは、ブチルゴム重合を触媒しない。モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物は単独で重合を開始することができるが、先に述べたように、その活性を高めるためにモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物はしばしば助触媒と一緒に使用される。現在まで、そのような助触媒は有機金属ハロゲン化物または1種若しくは他のハロゲン含有有機化合物であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
アルキルアルミニウム二ハロゲン化物を使用して現在までに得られたものより良好な収率(触媒効率)を有し、得られるポリマーの分子量に悪影響を及ぼさないブチルゴムの製造方法を有することは有用である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
アルキルアルミニウム二ハロゲン化物を、少量のアルミノキサンを直接添加することにより活性化できること、およびこれら2つの化合物の混合物をベースとする効率的な触媒系を、ブチルゴムの製造に使用できることを見出した。
【0013】
本発明の目的は、少量のアルミノキサンを直接添加することにより活性化したアルキルアルミニウム二ハロゲン化物をベースとする触媒系を使用するブチルゴムの新規製造方法を提供することである。
【0014】
従って、本発明は、触媒としてアルキルアルミニウム二ハロゲン化物を基本とし、向上した触媒効率を有するブチルポリマーの製造方法を提供し、該方法は、C4〜C8モノオレフィンモノマーとC4〜C14マルチオレフィンモノマーとを約−100〜約+50℃の範囲の温度において、希釈剤並びにモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを含む触媒混合物の存在下で接触させることを含む。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記のように本発明の方法は、ブチルゴムポリマーの製造に関する。用語「ブチルゴム」は、この明細書中で使用する際に、主要部分、例えば約70〜99.5質量部、通常85〜99.5質量部のイソモノオレフィン(例えばイソブチレン)と、少量部分、例えば約30〜0.5質量部、通常15〜0.5質量部のマルチオレフィン(例えば、イソプレンまたはブタジエンのような共役ジオレフィン)(それぞれ、これらの反応させるモノマー100質量部を基準)とを反応させることにより製造したポリマーを表すことを意図する。イソオレフィンは、一般にC4〜C8化合物、例えば、イソブチレン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテンおよび4-メチル-1-ペンテンである。
【0016】
当業者は、任意の第3モノマーを含めてブチルターポリマーを製造できることを理解し得る。例えば、合成モノマー、好ましくは15質量%までの量のモノマー混合物を含めることができる。好ましい合成モノマーは、p-メチルスチレン、スチレン、α-メチルスチレン、p-クロロスチレン、p-メトキシスチレン、インデン(およびその誘導体)およびこれらの混合物を含む群から選ばれ得る。最も好ましい合成モノマーは、スチレン、p-メチルスチレンおよびこれらの混合物からなる群から選ばれる。他の好適な共重合性ターモノマーは、当業者にとって明らかである。
【0017】
本発明の方法は希釈剤中で行われる。希釈剤は該技術内にある通例のもの(例えば、塩化メチル)であり得る一方、特に好ましくは脂肪族炭化水素を使用する。本発明の方法に従い使用し得る好適な脂肪族炭化水素希釈剤は、C4〜C8飽和脂肪族および脂環式炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサンなどを含むが、これらに限定されない。好ましくは、C5〜C6ノルマルパラフィン、例えば、n-ペンタンおよびn-ヘキサンを使用する。同じ飽和炭化水素は、触媒混合物のための「溶媒」として役立つ。
【0018】
本発明の方法において使用する触媒混合物は、少量のアルミノキサンを直接添加することにより活性化されたモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物を含む。そのような触媒系は均一混合物である。
【0019】
本発明の方法に従い使用するモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物を、C1〜C8モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物から選ぶことができ、好ましくはC1〜C4モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物である。本発明の方法に従い使用し得る好適で好ましい典型的C1〜C4モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物は、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリドなどを含むが、これらに限定されない。
【0020】
本発明の実施において使用するモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物量は、存在するモノマー総量を基準に、約0.002〜約1.0質量%の範囲である。その量は、より好ましくは約0.001〜約0.2質量%の範囲、最も好ましくは約0.01〜約0.05質量%の範囲である。
【0021】
上記のように本発明の方法は、アルミノキサンの存在下で行われる。助触媒として典型的で有用なアルミノキサン成分は、一般式:(R2-Al-O)n(環状化合物)またはR2(R2-Al-O)nAlR2 2(直鎖化合物)で表される有機金属アルミニウム化合物である。アルミノキサンの一般式中において、R2は、C1〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチル)から独立に選ばれ、nは1〜約100の整数である。R2はまた独立に、ハロゲン(フッ素、塩素およびヨウ素を含む)および他の非炭化水素一価配位子(例えば、アミド、アルコキシドなど)であることができる。但し、ここに記載した非炭化水素基がR2の25mol%以下であることを条件とする。最も好ましくは、R2はメチルであり、nは少なくとも4である。
【0022】
アルミノキサンを、該技術において既知の種々の方法により製造することができる。例えば、アルキルアルミニウムを不活性有機溶媒中に溶解させた水で処理するか、またはそれを不活性有機溶媒中に懸濁させた水和塩(例えば水和硫酸銅)と接触させて、アルミノキサンを生じさせ得る。一般に、しかしながら準備した、アルキルアルミニウムと限定量の水との反応により直鎖種および環状種の混合物を生じさせ、さらに鎖間錯体形成(架橋)も起こり得る。アルミノキサンの触媒効率は、所定の調製手順だけでなく、適切に安定化しなければ貯蔵による触媒活性の劣化(「老化」)にも依存する。メチルアルミノキサンおよび改質メチルアルミノキサンが好ましい。さらなる記載については、例えば、1つまたはそれ以上の以下の米国特許:同4,665,208号、同4,952,540号、同5,041,584号、同5,091,352号、同5,206,199号、同5,204,419号、同4,874,734号、同4,924,018号、同4,908,463号、同4,968,827号、同5,329,032号、同5,248,801号、同5,235,081号、同5,157,137号および同5,103,031号を参照。
【0023】
本発明においてアルミノキサンを、アルキルアルミニウム二ハロゲン化物対アルミノキサンの質量比が約50:1〜約1:50の範囲、好ましくは約10:1〜約1:10、最も好ましくは約1:1〜約1:5の比となるような量で、触媒溶液に添加することが好ましい。
【0024】
本発明の適用により、向上した収率を有する、即ち、より高い触媒効率を有するブチルゴムの製造が得られる。さらに該ゴムは、通例の手段を使用して得られたものと匹敵するかまたはより高い分子量を示す。この点は、実施例1と実施例5および6とを比較することにより示され、ここで熱効果も同様である。さらに、該ゴムは狭い多分散性指数(Mw/Mn)を有する。これは驚くべきことである。なぜならジアルキルアルミニウムハロゲン化物、アルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを含む触媒系(即ち、同時係属カナダ特許出願第2,308,257号、2000年5月5日出願、に開示されている触媒系)の使用は、アルミノキサンが存在しない対照反応のものより幅広い多分散性指数を有するゴムを生ずるからである。即ち、同時係属出願の触媒系は、対照のものより幅広い分子量分布を有する生成物を生ずる。
【0025】
以下、本発明の好ましい態様を記載する。
I. C4〜C8モノオレフィンモノマーとC4〜C14マルチオレフィンモノマーとを約−100〜+50℃の範囲の温度において、希釈剤並びにモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを含む触媒混合物の存在下で接触させることを含み、該触媒混合物がジアルキルアルミニウムモノハロゲン化物を含有していないことを条件とするブチルポリマーの製造方法。
II. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物の量が、存在するモノマー総量を基準に約0.0001〜約1.0質量%の範囲である前記 I 項に記載の方法。
III. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物の量が、存在するモノマー総量を基準に約0.001〜約0.2質量%の範囲である前記 II 項に記載の方法。
IV. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物の量が、存在するモノマー総量を基準に約0.01〜約0.05質量%の範囲である前記 III 項に記載の方法。
V. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物が、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリドおよびブチルアルミニウムジクロリドからなる群から選ばれる前記 I 項に記載の方法。
VI. アルミノキサンが、メチルアルミノキサンである前記 I 項に記載の方法。
VII. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物対アルミノキサンの質量比が、約50:1〜約1:50である前記 I 項に記載の方法。
VIII. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物対アルミノキサンの質量比が、約10:1〜約1:10である前記 II 項に記載の方法。
IX. モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物対アルミノキサンの質量比が、約1:1〜約1:5である前記 II 項に記載の方法。
X. アルミノキサンを希釈剤中モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物の溶液に添加し、得られた均一溶液を重合反応を開始させるために使用する前記 I 項に記載の方法。
XI. 希釈剤が、C4〜C8脂肪族炭化水素である前記 I 項に記載の方法。
XII. C4〜C8モノオレフィンモノマーが、イソモノオレフィンである前記 I項に記載の方法。
XIII. C4〜C14マルチオレフィンモノマーが、C4〜C10共役ジオレフィンである前記 I 項に記載の方法。
XIV. 温度が、約−80〜約+20℃の範囲である前記 I 項に記載の方法。
XV. C4〜C8イソモノオレフィンモノマーとC4〜C14共役ジオレフィンモノマーとを約−80〜+20℃の範囲の温度において、C4〜C8脂肪族炭化水素希釈剤、並びに存在するモノマー総量を基準に約0.1〜約0.6質量%のモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物、およびアルミノキサンを含む触媒混合物の存在下で接触させることを含み、モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物対アルミノキサンの質量比が約30:1〜約10:1の範囲であるブチルポリマーの製造方法。
【0026】
【実施例】
本発明の実施態様を、以下の実施例を用いて説明するが、実施例は本発明の範囲を解釈または限定するために使用されるべきではない。
実施例1
50ml三角フラスコに、蒸留ヘキサン9.50mlおよびEtAlCl20.50ml(1.0Mヘキサン溶液)を室温で添加し、触媒溶液を形成した。
オーバーヘッド攪拌機付き250ml三つ口反応フラスコに、−80℃でイソブチレン20.0ml、次いで室温でヘキサン40.0mlおよび室温でイソプレン0.45mlを添加した。反応混合物を−80℃に冷却し、触媒溶液0.400mlを添加して反応を開始させた。
反応を、MBRAUNTM 乾燥ボックス内乾燥窒素雰囲気下で行った。反応中の温度変化を熱電対により追跡した。10分後、エタノール5mlを反応混合物に添加することにより反応を停止させた。
【0027】
ポリマー溶液をテフロン付アルミニウム製タラに注ぎ、溶媒および未反応モノマーを減圧オーブン内70℃で蒸発させた。
重量測定収率は26.9質量%であり、Mn=118,800、Mw=290,900およびイソプレン含有量は1.8mol%であった。
この実施例は通例の方法を表し、比較の目的のためにだけ示す。
【0028】
実施例2
メチルアルミノキサン(MAO、10質量%トルエン溶液)25μlを上記実施例1で調製した触媒溶液に直接添加したこと以外は、実施例1に記載の方法を繰り返した。攪拌後、この溶液0.400mlを直ぐに使用して反応を開始させた。反応時間は5分であった。
ポリマー収率は40.4質量%であり、Mn=150,500、Mw=297,100およびゴム中のイソプレン含有量は1.7mol%であった。
【0029】
実施例3
メチルアルミノキサン(MAO、10質量%トルエン溶液)50μlを上記実施例1で調製した触媒溶液に直接添加したこと以外は、実施例1に記載の方法を繰り返した。攪拌後、この溶液0.400mlを直ぐに使用して反応を開始させた。反応時間は5分であった。
ポリマー収率は52.0質量%であり、Mn=142,900、Mw=293,400およびゴム中のイソプレン含有量は1.6mol%であった。
【0030】
実施例4
メチルアルミノキサン(MAO、10質量%トルエン溶液)75μlを上記実施例1で調製した触媒溶液に直接添加したこと以外は、実施例1に記載の方法を繰り返した。攪拌後、この溶液0.400mlを直ぐに使用して反応を開始させた。反応時間は5分であった。
ポリマー収率は40.0質量%であり、Mn=155,000、Mw=303,200およびゴム中のイソプレン含有量は1.7mol%であった。
【0031】
実施例5
メチルアルミノキサン(MAO、10質量%トルエン溶液)100μlを上記実施例1で調製した触媒溶液に直接添加したこと以外は、実施例1に記載の方法を繰り返した。攪拌後、この溶液0.400mlを直ぐに使用して反応を開始させた。反応時間は5分であった。
ポリマー収率は25.7質量%であり、Mn=165,100、Mw=321,000およびゴム中のイソプレン含有量は1.7mol%であった。
【0032】
実施例6
メチルアルミノキサン(MAO、10質量%トルエン溶液)150μlを上記実施例1で調製した触媒溶液に直接添加したこと以外は、実施例1に記載の方法を繰り返した。攪拌後、この溶液0.400mlを直ぐに使用して反応を開始させた。反応時間は5分であった。
ポリマー収率は17.4質量%であり、Mn=193,700、Mw=339,500およびゴム中のイソプレン含有量は1.4mol%であった。
【0033】
実施例1〜6から得られた結果を表1に示す。これらの結果により、ポリマー収率(触媒効率)および分子量に対して新規触媒系を使用すると有利な効果があることが示される。驚くべきことに、アルキルアルミニウム二ハロゲン化物を活性化させるためのMAOの添加によって幅広い分子量分布が生じない。
【0034】
【表1】
Figure 0003964667
【0035】
本発明を、実施態様および実施例を用いて記載したが、かかる記載は限定の意味に解釈されることを意図していない。即ち、実施例の種々の変形および本発明の他の実施態様は、本明細書の記載を参照することにより当業者に明らかである。それゆえ、特許請求の範囲の記載は、あらゆるそのような変形または実施態様を包含することが企図されている。
【0036】
本明細書中で参照したあらゆる刊行物、特許および特許出願を、それぞれ個々の刊行物、特許または特許出願が個々に具体的にその全体を参照して組込まれる場合と同程度に、それら全体を参照して本明細書に組込む。

Claims (2)

  1. 4〜C8モノオレフィンモノマーとC4〜C14 共役ジオレフィンモノマー−100〜+50℃の範囲の温度において、希釈剤並びにモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを含む触媒混合物の存在下で接触させることを含み、該触媒混合物がジアルキルアルミニウムモノハロゲン化物を含有していないことを条件とするブチルポリマーの製造方法。
  2. 4〜C8イソモノオレフィンモノマーとC4〜C14共役ジオレフィンモノマーと−80〜+20℃の範囲の温度において、C4〜C8脂肪族炭化水素希釈剤、並びに存在するモノマー総量を基準0.10.6質量%のモノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物、およびアルミノキサンを含む触媒混合物の存在下で接触させることを含み、モノアルキルアルミニウム二ハロゲン化物対アルミノキサンの質量比が28.9:1〜4.8:1の範囲であるブチルポリマーの製造方法。
JP2001387648A 2000-12-22 2001-12-20 アルキルアルミニウム二ハロゲン化物およびアルミノキサンを使用するブチルポリマーの製造方法 Expired - Fee Related JP3964667B2 (ja)

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