JP3964349B2 - 表面加工体及び表面加工方法並びに表面加工装置 - Google Patents
表面加工体及び表面加工方法並びに表面加工装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体中を相対的に運動する表面加工体に関する。
【0002】
【従来の技術】
流体が流れる物体の表面に、ディンプルを設け流体の抵抗を低減する等の流体の流れ状態を改善する技術が知られている。ゴルフボールはディンプルの形成によって飛距離が伸びることはよく知られているし、その他、特許文献1〜特許文献7が公開されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、冷媒を通す部分の面に複数のディンプルを形成した高効率で低騒音の冷凍サイクルが提案されている。又、特許文献2によれば、内周面に多数のディンプルを設け伝熱効率を向上させた伝熱管が開示されている。更には、特許文献3によれば、表面にディンプルを形成し空気抵抗を減らして風圧荷重による横揺れを低減させたパイプ式ジャンパ装置が公に知られている。尚更には、特許文献6によれば管路抵抗を低減させ水平管路として使用可能とした低管路抵抗管が、特許文献7によればディンプルを規則的に配列し流体の抵抗を大きく減少させ得る流体の抵抗緩和装置が、それぞれ提案されている。
【0004】
又、本出願人は、特許文献4において吸気通路の壁面を多数の小さな凹凸状としたエンジン用吸気管を提案し、特許文献5において排気通路の壁面を多数の小さな凹凸状としたエンジン用排気管を提案し、一定の効果を得ることが出来た。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−304300号公報
【特許文献2】
特開平8−247343号公報
【特許文献3】
特開平10−28314号公報
【特許文献4】
特開平5−149204号公報
【特許文献5】
特開平5−149132号公報
【特許文献6】
特開平11−190471号公報
【特許文献7】
特開2000−55014号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、流体の抵抗を低減する等の効果を得ようとする点において、上記従来の技術と目的を同じくし、本発明は、更に大きな効果を得るべくなされたものである。上記従来の技術が、ディンプル乃至凹凸を、プレスや鋳造成形法等により形成して、流体が流れる物体の表面における流体の流れ状態を改善するに対し、本発明は、流体が流れる物体の表面における流体の流れ状態を改善する必要性は、極表面の流体の流れ状態を対象とするだけでよく、表面のディンプル乃至凹凸は、表面の平滑性と併せて具体的条件が定められるべきとの考えの下、研究が重ねられ、なされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、先ず、次の3つの表面加工体が提供される。
【0008】
本発明に係る第1の表面加工体は、流体中を相対的に運動する表面加工体であって、その表面に、径が10〜2500μmであり深さが50μm以下であり且つ連続して形成されたディンプルを有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係る第2の表面加工体は、流体中を相対的に運動する表面加工体であって、その表面に、径が10〜2500μmであり深さが50μm以下であり且つ連続して形成されたディンプルを有するとともに、表面粗さRaが10μm以下であることを特徴とするものである。
【0010】
上記第1及び第2の表面加工体においては、ディンプルが不定形状であることが好ましい。
【0011】
又、上記第1及び第2の表面加工体は、より具体的には鋳造成形された鋳物であることが好ましい。
【0012】
更に、上記第1及び第2の表面加工体は、壁部により形成された中空部を有するものであって、上記特徴を発現する表面が、その中空部を形成する壁部の表面であることが好ましい。
【0013】
本発明に係る第3の表面加工体は、流体中を相対的に運動する表面加工体であって、鋳造成形された鋳物であり、壁部により形成された中空部を有し、中空部を形成する壁部の表面は、表面粗さRaが10μm以下であることを特徴とするものである。
【0014】
上記第1、第2及び第3の表面加工体は、鋳鉄又は鋳造用軽合金を主材料としてなることが好ましい。
【0015】
本発明によれば、上記第1、第2及び第3の表面加工体であって鋳鉄又は鋳造用軽合金を主材料としてなるものとして、インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド、エアーダクトからなる車両用通気系部品群から選ばれる何れか1の部品が提供される。
【0016】
次に、本発明によれば、流体中を相対的に運動する表面加工体の、表面を加工する方法であって、径がφ5mm以上の多面体又は球状体が少なくとも含まれる表面加工材を、表面に衝突させることを特徴とする表面加工方法が提供される。
【0017】
本発明に係る表面加工方法においては、表面加工材が、2種以上で構成されることが好ましい。更に、衝突が、表面加工体及び表面加工材の何れか又は双方の揺動によって生じることが好ましい。
【0018】
本発明に係る表面加工方法においては、表面加工体が壁部により形成された中空部を有し、表面加工体の加工される表面が中空部を形成する壁部の表面である場合には、中空部に表面加工材を投入して、表面加工体を揺動させて衝突を生じさせることが出来る。このとき、表面加工材の投入量は、中空部に対し、体積比で概ね5〜70%であることが好ましい。
【0019】
本発明に係る表面加工方法においては、表面加工体が壁部により形成された中空部を有し、表面加工体の加工される表面が中空部を形成する壁部の表面である場合には、上記揺動にかかる振動数は概ね5〜20Hzであることが好ましい。又、揺動にかかる揺れ幅は概ね30〜200mmであることが好ましい。更に、揺動の延べ揺動時間は概ね3〜120分であることが好ましい。
【0020】
本発明に係る表面加工方法においては、表面加工体を構成する主材料が鋳鉄又は鋳造用軽合金であることが好ましい。この場合には、上記表面加工材の少なくとも一部が、金属材料からなることが好ましい。
【0021】
次に、本発明によれば、物体の表面を人工的に加工する装置であって、その表面を構成面として含む密閉空間に表面加工材が投入された物体を任意の向きに固定し得る固定手段と、その固定手段を揺動させる揺動手段と、を有することを特徴とする表面加工装置が提供される。このとき、揺動手段は、原動機と、その原動機に接続されたクランクとを有することが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の表面加工体及び表面加工方法並びに表面加工装置について、順次、実施形態を詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0023】
先ず、本発明に係る表面加工体について説明する。本発明に係る表面加工体は、流体中を相対的に運動するものである。ここで、流体とは原則として気体又は液体を指すが、表面加工体と相対的に運動し得るものであれば限定されず、例えば気体又は液体中に粒状乃至粉状の固体が混合されていてもよく、粒状乃至粉状の固体のみでもよい。相対的に運動するとは、流体と流体中に存在する表面加工体との何れか一方又は両方が運動することをいう。位置を変えていない表面加工体に対し流体がその位置を変えてもよく、位置を変えていない流体に対し表面加工体がその位置を変えてもよく、位置を変える流体に対し表面加工体がその位置を変えてもよい。
【0024】
表面加工体とは、表面に人工的に加工が施された物体をいう。表面とは流体と接し得る全ての面をいい、物体の外に露わにされているものに限定されない。例えば、表面加工体に中空部がある場合に、外から見えなくても、その中空部を形成する壁部の表面は、本明細書にいう表面に該当する。本発明に係る表面加工体は、その表面に特徴を有し、特徴によって3つの表面加工体がある。
【0025】
第1の表面加工体は、表面に径が10〜2500μmであり深さが50μm以下であり且つ連続して形成されたディンプルを有することを特徴としている。ディンプルとは凹みをいい、ディンプルの形成によって表面加工体の表面には凹凸状領域が形成され、良好な乱流発生要因となり、この凹凸状領域を通過する流体の圧力損失を低下させ得る。この点において本発明は従来技術と同じ作用効果を有する。
【0026】
しかしながら、本発明は、上記したように、表面にディンプルが極浅く連続的に形成されている点において従来技術と異なる。従来技術は、ディンプルの径や深さが特定されていないか、又は、その製法(プレスや鋳造成形等)から径や深さはmmオーダーであると推定される。更に、従来技術は、ディンプルの非連続性が図面等で明示されているか、又は、少なくとも連続性を肯定していない。本発明は、これらの点において従来技術とは技術的思想を明確に異にするものである。ディンプルが極浅く連続的に形成されている表面とは、換言すれば、きさげ面のような面である。きさげ面とは、金属を削る手持ち工具の一種であるきさげを用いて精密に仕上げられた面を指す。又、本発明に係る第1の表面加工体では、ディンプルが極浅く連続的に形成されているため、ディンプルを形成する前の面がディンプル形成後に明確に存在しない。更には、ディンプルがその縁を含めて全体が滑らかに形成される。従って、例えば、このような面を流体が流れた場合に、抵抗になる乱流の層は極めて薄いものとなり、表面直近まで容易に流体が移動出来る。これに対し、従来技術では、ディンプルを形成する前の面がディンプル形成後にも明確であり、ディンプルが非連続的に形成されていて、更に、ディンプルが深く、その縁が尖っているため、抵抗になる乱流が出来易く、流体全体に乱流を起こすわけではないが、表面直近の流体の流れを鈍らせる。
【0027】
第1の表面加工体では、ディンプルの形状は、例えば円形状等の一定形状であってもよく不定形状であってもよい。より好ましくは不定形状である。尚、ディンプルが一定の円形状ではない場合、即ち不定形状の場合において、径とはディンプルの輪郭線に内接する最大の幾何学的に正しい円の直径をいう。ディンプルの連続的な形成は、少なくとも連続的に形成される部分があればよく、表面加工体の表面におけるディンプルの占める割合は限定されるものではないが、好ましくは、ディンプルの占める割合が、面積比で80%以上であることが好ましい。より好ましくは95%以上である。
【0028】
第2の表面加工体は、表面が、径が10〜2500μmであり深さが50μm以下であり且つ連続して形成されたディンプルを有するとともに、表面粗さRaが10μm以下であることを特徴としている。表面粗さとは、JIS B0601”表面粗さ−定義及び表示”による表面粗さを指し、表面粗さRaとは、JIS B0601に定義される算術平均粗さをいう。
【0029】
第2の表面加工体は、その表面に第1の表面加工体と同様のディンプルを有し、且つ、表面粗さRaが10μm以下という表面の平滑性が大変高いものである。このような態様により、表面を流れる流体の圧力損失を極小さくする。尚、ディンプルの仕様、効果等は、第1の表面加工体に準じるので、再述しない。
【0030】
上記第1及び第2の表面加工体は、より具体的には鋳造成形された鋳物であることが好ましい。これは、鋳物は後述する本発明に係る表面加工方法を施し易いからであり、その結果、本発明に係る第1及び第2の表面加工体としての鋳物を容易に得ることが出来るからである。又、上記第1及び第2の表面加工体は、壁部により形成された中空部を有するものであって、上記特徴を発現する表面が、その中空部を形成する壁部の表面であることが好ましい。尚、本明細書において、壁部により形成された中空部を有する表面加工体を中空体とよび、中空部に対する壁部表面を、中空体内面と記す。
【0031】
次に、本発明に係る第3の表面加工体は、鋳造成形された鋳物であり、壁部により形成された中空部を有し、中空部を形成する壁部の表面は、表面粗さRaが10μm以下であることを特徴としている。尚、本明細書において、壁部により形成された中空部を有する鋳物を中空鋳物とよび、中空部に対する壁部表面を、中空鋳物内面と記す。即ち、本発明に係る第3の表面加工体は、中空鋳物内面の表面粗さRaが10μm以下である中空鋳物である。
【0032】
第3の表面加工体は、上記第1及び第2の表面加工体のようにディンプルを有することが条件としない。鋳物の表面は元々凸凹状であり、又、中空鋳物の内面は加工が施し難く、従来、中空鋳物内面の表面粗さRaが10μm以下である中空鋳物は存在していなかった。この点において、本発明に係る第3の表面加工体は優位性を有する。又、上記した如く鋳物の表面は元々凸凹状であり、表面粗さRaを10μm以下としても、連続した極浅い凸凹は残り、流体が流れるその表面における流体の流れ状態は改善され得る。
【0033】
上記の如く本発明に係る第3の表面加工体は中空鋳物であることを条件とする。そして、限定されるものではないが本発明に係る第1及び第2の表面加工体も中空体又は中空鋳物とすることが出来る。このような態様の本発明に係る第1及び第2の表面加工体は、流体が流れる物体の表面における流体の流れ状態を改善する必要性が多く求められる様々な配管、樋状体、ダクト類等として好適に用いることが出来る。
【0034】
更に、本発明に係る第1及び第2の表面加工体が中空体であって鋳物(即ち中空鋳物)である場合では、及び、本発明に係る第3の表面加工体では、鋳物であるから鋳型により所望の形状に成形され得て、種々の用途が考えられる。中空鋳物としての好適な用途としては、車両用通気系部品を挙げることが出来る。車両用通気系部品とは、エンジンシリンダに至るまでの空気乃至燃料と空気の混合気体を供給又は排出する系の部品であり、例えば、インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド(給排気用のポート)、エアーダクト、等である。
【0035】
本発明に係る第1、第2及び第3の表面加工体(単に本発明に係る表面加工体ともいう)の特徴を備えたこれら部品により、エンジンシリンダに至るまでの給排気抵抗を小さく出来、同一のエンジンであっても、その出力を、より向上させることが可能である。特に、高回転型のエンジンには、本発明に係る第1、第2及び第3の表面加工体からなる車両用通気系部品が有効である。混合気体の流速が増すほどに通気抵抗は増加するが、相対的に圧力損失低下効果が顕著になるからである。
【0036】
図1に、本発明に係る表面加工体の一例であるインテークマニホールドの一例を斜視図で示す。インテークマニホールド40は、サージタンク48から、エンジンのシリンダの各吸気ポートに接続される4つの分岐管49が分かれて形成される4気筒エンジン用の給気管である。インテークマニホールド40においては、その役割から、エンジンからみた混合気体(ガソリンと空気等)の吸入効率を向上させるために、中空部46における通気抵抗が小さくなるように、中空部46に対する壁部の表面を滑らかにすることが要求される。
【0037】
又、図2は、本発明に係る表面加工体の一例であるエンジンのシリンダヘッドを中心とした断面図である。ピストンが上下動するシリンダブロック51上に、吸気ポート54と排気ポート55とを有するシリンダヘッド52が設けられ、更に、インテークマニホールド53が接続されている。例えば、図示しないエアクリーナで濾過された空気は、インテークマニホールド53を通り、図示しない燃料噴射装置等により燃料と混合され混合気体となる。混合気体は、シリンダヘッド52の吸気ポート54を経てインテークバルブの開動作によりシリンダブロック51内に供給され、図示しない点火プラグにより燃焼する。
【0038】
更に、エアダクトは、エアクリーナとインテークマニホールドとを接続する給気管路であり、タービンハウジングとは、ターボチャージャーを備える自動車における排気ガスを回転動力に変えるための翼車室である。コンプレッサカバーとは、吸入気体を圧送する翼車室である。
【0039】
本発明に係る表面加工体が、上記の如く中空鋳物である場合を含み鋳造成形された鋳物である場合には、鋳鉄又は鋳造用軽合金を主原料としてなることが好ましい。軽合金とは、アルミニウム合金、マグネシウム合金その他である。
【0040】
鋳鉄とは、所定量の炭素を含む鉄−炭素合金をいう。鋳鉄の種類は限定されるものではないが、より優れる機械的性質を有する球状黒鉛鋳鉄を用いることが、より好ましい。鋳造用軽合金のうち鋳造用アルミニウム合金は、熱処理の有無、含有する他元素及びその組成比、等により種々存在するが、その種類は限定されるものではない。日本工業規格により、JIS記号AC等で規定されているものを用いることが好ましく、例えば、AC4C、AC3A等を例示することが出来る。
【0041】
本発明に係る第1及び第2の表面加工体は、流体中を相対的に運動する表面加工体であればよく、相対的な運動対象となる流体や、表面加工体自体の構成材料等は限定されるものではない。勿論、形状は中空体に限定されない。中空鋳物ではない場合の本発明に係る第1及び第2の表面加工体の好適な用途としては、例えば、特許文献1〜特許文献5に例示されたものであり、冷凍サイクル、伝熱管、パイプ式ジャンパ装置、鋳物ではない吸気管や排気管、等である。その他、種々の気体又は液体が通過する樹脂や金属やセラミックやコンクリート等からなる各種の配管、ダクト、樋、側溝等や、一部を空気中に現し一部を水中に浸し移動する船体や部品、あるいは空気中を移動する飛行機や自動車や電車等の本体や部品等が挙げられる。
【0042】
続いて、本発明に係る表面加工方法について説明する。本発明に係る表面加工方法は、流体中を相対的に運動する表面加工体の、表面を加工する方法である。本発明に係る表面加工方法においては、径がφ5mm以上の多面体又は球状体である表面加工材を、表面に衝突させるところに特徴を有する。それによって、表面加工材が、表面を摺動による研磨乃至僅かに押し潰し変形させて、平滑性を向上させる。
【0043】
本発明に係る表面加工方法においては、表面加工材は限定されるものではないが、2種以上で構成されることが、より好ましい。ここで2種以上とは、材料が2種以上及び形状が2種以上の何れか又は両方をいう。形状を2種以上とすることで表面加工材が衝突し難い表面部分をより少なくすることが出来る。又、材料を2種以上とすることで表面の変形の程度を調節することが出来る。
【0044】
更に、上記衝突は、表面加工体及び表面加工材の何れか又は双方の揺動によって生じることが好ましい。例えば、一定の密閉空間に表面加工体と表面加工材とを混在させて何れか又は双方を揺動させるか、あるいは、表面加工体の加工対象である表面を含む閉空間を設け、そこに表面加工材を入れて表面加工体を揺動させるの方法、その他を採用することが出来る。この手段によれば、表面加工体の表面に砂又は粉体からなる表面加工材を投射する等の従来の手段による梨地肌と比較して、より速く、滑らかなくぼみ肌、あるいは、肌触りのよい平滑表面、が形成される。
【0045】
以下に、表面加工体が壁部により形成された中空部を有し、その中空部を形成する壁部の表面(中空体の中空体内面)を加工対象とする場合について説明する。この場合には、中空部に表面加工材を投入して密閉し、表面加工体を揺動させて衝突を生じさせることが可能である。
【0046】
中空体を形成する材料に適した硬さを有する表面加工材を、中空部に投入し、その中空部の開口を閉じて、好ましい揺れ幅、振動数、揺動時間で、例えば後述する表面加工装置を用いて、中空体を揺動させる。そうすると、表面加工材は中空体内面に対し衝突を繰り返す。
【0047】
このとき、表面加工材の投入量は、中空部に対し、体積比で概ね5〜70%であることが好ましい。表面加工材が中空部の中で自由に動き、表面加工材と中空体内面との衝突回数が確保されることを担保するためである。5体積%未満では、表面加工材は中空部の中で自由に動くものの、中空体内面の面積に対し表面加工材が少なすぎる結果、表面加工材と中空体内面との衝突回数及び加圧力が確保されずに、中空体内面が平滑になり難く、好ましくない。70体積%より多いと、表面加工材が中空部の中で自由に動く範囲が限定され、表面加工材と中空体内面との衝突回数及び加圧力が確保されずに、同じく中空体内面の全面が平滑になり難く、好ましくない。
【0048】
以下、表面加工材と中空体内面とを衝突させる場合における揺動条件について記載する。本発明に係る表面加工方法は、表面加工体が中空体であり揺動により衝突を生じさせる場合に、揺動条件を限定するものではないが、より好ましい条件としては、以下の通りである。尚、表面加工体が中空体でない場合の揺動条件も限定されない。
【0049】
振動数は、概ね5〜20Hzであることが好ましい。表面加工材と中空体内面との単位時間あたりの衝突回数を確保するためである。振動数が5Hz未満では、表面加工材と中空体内面との衝突回数が確保されず、表面加工材が中空体内面を平滑しきれずに、表面粗さが向上せず、好ましくない。又、表面加工材の数にもよるが、振動数が20Hzより多くても、表面粗さの向上効果は小さく、振動数を上げるために費やすエネルギー対効果は低下するため、好ましくない。尚、本明細書において、振動数とは時間あたり繰り返される揺動の回数を指し、単位はヘルツ(Hz)である。
【0050】
又、揺動の揺れ幅は、概ね30〜200mmであることが好ましい。中空部内での表面加工材の移動範囲を適切に設定することを通して、表面加工材と中空体内面との単位時間あたりの衝突回数を確保するためである。揺れ幅が30mm未満では、表面加工材と中空体内面との衝突回数が確保されず、表面加工材が中空体内面を平滑しきれずに、表面粗さが向上せず、好ましくない。又、揺れ幅が200mmより大きくても、表面加工材が中空体内面に接している時間が長くなるだけで、表面加工材と中空体内面との衝突回数は増加せず、表面粗さの向上効果は大きくはない。
【0051】
更には、揺動の延べ揺動時間は、概ね3〜120分であることが好ましい。表面加工材と中空体内面との延べ衝突回数を確保するためである。延べ揺動時間が3分未満では、表面加工材と中空体内面との延べ衝突回数が確保されず、表面加工材が中空体内面の全面を平滑しきれずに、表面粗さにバラツキが生じ、好ましくない。又、延べ揺動時間が120分より多くても、表面粗さの向上効果は小さく、時間対効果は向上しないため、好ましくない。
【0052】
以下に、表面加工体が中空鋳物であり加工される表面が中空鋳物内面である場合について説明する。上記したように、表面加工体が中空体であり、中空体の中空体内面を加工対象とし、中空部に表面加工材を投入して密閉し、表面加工体を揺動させて、表面加工材と中空体内面とを衝突させる方法は、表面加工体が中空鋳物であり加工される表面が中空鋳物内面である場合に、特に有用である。
【0053】
従来、中空鋳物内面を加工を施すことは困難であったので、中空鋳物内面を平滑にするために、例えば表面が滑らかな中子を使用する等の手段を用いていた。この場合には、中空鋳物内面の表面粗さRaは、下限において概ね8.8μm、平均して概ね12.5〜15μmであった。上記した本発明に係る表面加工方法を採用すると、中空鋳物内面の表面粗さRaを10μm以下にすることが容易である。
【0054】
又、従来は、中空鋳物内面の平滑性を向上させるために、特別小さい粒度の砂により成形し塗型剤を塗布する等を施して中子を用意していたが、この必要がなく中子の作製にかかるコストが低減される。その上、従来は、塗型剤塗布によりガスが抜け難くなることに起因して薄い中空中子を採用する結果、中子の強度が低下し亀裂が発生し易く、それに伴いバリが形成されることがあったが、そのような問題が生じる確率も格段に低減され得る。
【0055】
中空鋳物を対象とする本発明に係る表面加工方法は、中空鋳物内面に対し表面加工材が衝突を繰り返すことによって中空鋳物内面の表面粗さを改善することから、表面加工された中空鋳物内面には滑らかなディンプルが形成される。図7(a)(倍率10倍)、図9(a)(倍率20倍)、図11(a)(倍率50倍)は表面加工を施していない中空鋳物の鋳肌表面を上からみた光学顕微鏡写真であり、図7(b)(倍率10倍)、図9(b)(倍率20倍)、図11(b)(倍率50倍)は表面加工を施していない中空鋳物の鋳肌表面の断面を表す光学顕微鏡写真である。対して、図6(a)(倍率10倍)、図8(a)(倍率20倍)、図10(a)(倍率50倍)は本発明に係る表面加工方法により平滑化された中空鋳物の鋳肌表面を上からみた光学顕微鏡写真であり、図6(b)(倍率10倍)、図8(b)(倍率20倍)、図10(b)(倍率50倍)は本発明に係る表面加工方法により平滑化された中空鋳物の鋳肌表面の断面を表す光学顕微鏡写真である。図示されるように、ディンプルは、従来技術(プレス又は鋳造成形)でみられる、型で成形された凹部又は凸部の如く、一定形状ではなく、不定形状を呈している。
【0056】
中空鋳物を揺動させるにあたり、中空部の開口を閉じる必要があるが、端部には中空部に続く外部空間を形成することが好ましい。外部空間を形成せずに中空部の開口を閉じると、開口端部まで表面加工材が移動し難くなり、開口端部の表面粗さが向上しないので好ましくない。
【0057】
外部空間を、図3に例示する。図3は、図1に示すインテークマニホールド40の分岐管49の開口を、覆蓋61で閉じたところを表す断面図である。覆蓋61により外部空間62が形成されているので、中空部46に投入された表面加工材は、インテークマニホールド40を揺動させることによって、中空部46の開口端部においても自由に運動し、壁部45の表面を均一に加工し得る。尚、全ての開口端部は閉塞される。又、外部空間の形成は、表面加工体が鋳物ではない中空体の場合にも適用される。
【0058】
又、中空鋳物を揺動させるにあたり、中空鋳物を揺動させる方向を、表面加工材と中空鋳物内面との衝突回数が確保されるように、選定することが好ましい。好ましい方向は中空鋳物の中空部の形状により異なる。
【0059】
例えば、図1及び図3に示すサージタンク48と分岐管49とが交錯した形状を有するインテークマニホールド40を揺動させる場合には、インテークマニホールド40の中空部46の何れかの長手方向、即ち、図3に示す矢印Q乃至矢印Pで示される方向に揺動させることは好ましくない。中空部46での移動距離が長くなる側の表面加工材の比率が増えて、揺動による表面加工材と中空鋳物内面との衝突回数が減じられるからある。インテークマニホールド40を揺動させる場合に好ましい揺動方向は、例えば、図3に示す矢印S乃至図1に示される矢印Rで示される方向である。尚、揺動中に方向を変えることも好ましい。又、揺動方向の選定は、表面加工体が鋳物ではない中空体の場合にも適用される。
【0060】
本発明に係る表面加工方法においては、記述の如く、表面加工材は限定されるものではないが、中空鋳物を加工対象とし、中空鋳物を構成する材料が、鋳鉄又は鋳造用アルミニウムである場合には、砂除去を兼ねることが多いことから、表面加工材として、少なくとも一部に金属材料からなる多面体又は球状体(塊状体ともいう)を含むことが好ましい。
【0061】
表面加工材は、例えば金属球又はカットワイヤを含むものが好ましい。金属球又はカットワイヤを単独で用いてもよく混合して用いてもよい。更に、金属粒、研削剤乃至研磨剤、乾燥砂、等を混合し、2以上の混合物として、用いることも出来る。又、塊状体として大小の異なる金属球を用いることも好ましい。大きさの異なる表面加工材を混在させることにより、それら表面加工材が、より均一に漏れなく中空鋳物内面に対し衝突及び擦り動きを繰り返すとともに、加圧されコイニング状態になり、中空鋳物内面の平滑性を向上させ得るものと考えられるからである。
【0062】
金属球の径若しくはカットワイヤの長さ、あるいは、金属球若しくはカットワイヤを構成する材料等は、中空鋳物を構成する材料、中空鋳物の中空部の断面積、等を考慮して決定すればよく、限定されるものではない。より具体的に例示すると、中空鋳物がアルミニウム合金からなる車両用通気系部品の場合には、φ5〜20mmの鋼球乃至ステンレス球、及び、φ0.6〜1.2mm×長さ0.6〜1.2mmのステンレス製カットワイヤを、好適に用いることが出来る。
【0063】
次に、本発明に係る表面加工装置について説明する。本発明に係る表面加工装置は、物体の表面を人工的に加工する装置である。物体としては中空体が例示され、その場合に加工対象は中空体内面、外面を含むあらゆる面である。本発明に係る表面加工装置においては、表面を構成面として含む密閉空間に表面加工材が投入された物体を任意の向きに固定し得る固定手段と、固定手段を揺動させる揺動手段と、を有することに特徴がある。
【0064】
図4は、表面加工装置の一実施形態を示す斜視図である。表面加工装置70は、揺動手段74と、中空体を載せて固定する固定手段である架台73とから構成される。揺動手段74は原動機71と、原動機71に接続されたクランク72からなり、原動機71による回転運動をクランク72で往復運動に変え、架台73を矢印S2方向に揺動させることが出来る。架台73は、中空鋳物の形状と、揺動方向とが固定している場合には、特定の形状を呈してもよいが、平板でも構わず、中空鋳物を任意の向きに固定出来ればよく、限定されない。更に、架台73に中空体を固定する治具を設けてもよい。
【0065】
例えば、図1及び図3に示すインテークマニホールド40を、表面加工装置70を用いて揺動させるには、中空部46に所定の表面加工材を投入して、外部空間を形成しつつ中空部46の各開口を閉じたインテークマニホールド40を、表面加工装置70の揺動方向である矢印S2方向に対して斜めとなる矢印S方向(図3)とが一致するように、架台73に固定して、原動機71を稼動させればよい。
【0066】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
【0067】
表面加工体として中空鋳物である6気筒V型エンジン用のインテークマニホールドを、鋳造用アルミニウム合金を原料として、鋳造法により4体成形し用意した。
【0068】(実施例1)
【0069】
成形されたインテークマニホールドについて、振動衝撃を与えて中子を崩し除去した後に、気体供給管路である中空部の中へ表面加工材としてφ10mmの鋼球41個とφ20mmの鋼球3個とを投入し、振動数8Hz、揺れ幅60mmで100分間、揺動させ、中空部の加工を試みた。結果を表1に示す。尚、インテークマニホールドの形状を図5に示す(図5は中空部を切断して露わにした図である)。又、揺動方向は、図5中の矢印S3で示す方向とした。
【0070】
(比較例1)
【0071】
表面加工材としてφ0.6mmのステンレス製ショット玉を用い、揺動時間を120分間とした以外は、実施例1と同様にして、中空部の加工を試みた。結果を表1に示す。
【0072】
(比較例2)
【0073】
表面加工材としてホーニング砂の硅砂を用い、揺動時間を120分間とした以外は、実施例1と同様にして、中空部の加工を試みた。結果を表1に示す。
【0074】
(比較例3)
【0075】
表面加工材として砥石くずを用い、揺動時間を120分間とした以外は、実施例1と同様にして、中空部の加工を試みた。結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、流体中を相対的に運動し表面に特徴を有する表面加工体が提供される。又、そのような表面加工体を得ることが出来る表面加工方法、表面加工装置が提供される。本発明に係る表面加工体によれば、流体が表面を流れる際の流れ状態が改善され、流体の抵抗を低減することが可能である。本発明に係る表面加工体である中空鋳物として、例えばインテークマニホールド等の車両用通気系部品を作製することが出来、この車両用通気系部品の提供を通して、例えばエンジンの出力アップを図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る表面加工体の一例であるインテークマニホールドの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る表面加工体の一例であるシリンダヘッド、インテークマニホールドの一実施形態を示す断面図である。
【図3】 本発明に係る表面加工方法の一実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明に係る表面加工装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図5】 実施例で用いた表面加工体を水平面で切断し中空部を露わにした図である。
【図6】 本発明に係る表面加工方法により加工された中空鋳物内面の一例を示す図であり、図6(a)は表面を上からみた光学顕微鏡写真(倍率10倍)であり、図6(b)は表面の断面を示す光学顕微鏡写真(倍率10倍)である。
【図7】 従来の中空鋳物内面の一例を示す図であり、図7(a)は表面を上からみた光学顕微鏡写真(倍率10倍)であり、図7(b)は表面の断面を示す光学顕微鏡写真(倍率10倍)である。
【図8】 本発明に係る表面加工方法により加工された中空鋳物内面の一例を示す図であり、図8(a)は表面を上からみた光学顕微鏡写真(倍率20倍)であり、図8(b)は表面の断面を示す光学顕微鏡写真(倍率20倍)である。
【図9】 従来の中空鋳物内面の一例を示す図であり、図9(a)は表面を上からみた光学顕微鏡写真(倍率20倍)であり、図9(b)は表面の断面を示す光学顕微鏡写真(倍率20倍)である。
【図10】 本発明に係る表面加工方法により加工された中空鋳物内面の一例を示す図であり、図10(a)は表面を上からみた光学顕微鏡写真(倍率50倍)であり、図10(b)は表面の断面を示す光学顕微鏡写真(倍率50倍)である。
【図11】 従来の中空鋳物内面の一例を示す図であり、図11(a)は表面を上からみた光学顕微鏡写真(倍率50倍)であり、図11(b)は表面の断面を示す光学顕微鏡写真(倍率50倍)である。
【符号の説明】
40,53…インテークマニホールド、45…壁部、46…中空部、48…サージタンク、49…分岐管、51…シリンダブロック、52…シリンダヘッド、54…吸気ポート、55…排気ポート、61…覆蓋、62…外部空間、70…表面加工装置、71…原動機、72…クランク、73…架台、74…揺動手段。
Claims (13)
- 流体と接する内表面に、径が10〜2500μmであり深さが50μm以下であるディンプルが、φ5mm以上の径の多面体又は球状体を少なくとも含む表面加工材を衝突させることによって、連続して形成されており、前記ディンプルの前記内表面に占める割合は面積比で80%以上であり、且つ、前記ディンプルはその縁を含めてその全体が滑らかに形成されてなる中空鋳物。
- 前記ディンプルが、不定形状である請求項1に記載の中空鋳物。
- 鋳鉄又は鋳造用軽合金を主材料としてなる請求項1又は2に記載の中空鋳物。
- インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド、エアーダクトからなる車両用通気系部品群から選ばれる何れか1の部品である請求項1〜3の何れか一項に記載の中空鋳物。
- 前記内表面の表面粗さRaが10μm以下である請求項1〜4の何れか一項に記載の中空鋳物。
- 中空鋳物の内表面を加工する方法であって、
前記中空鋳物の内部に、径がφ5mm以上の多面体又は球状体が少なくとも含まれる表面加工材を投入し、前記中空鋳物を、5〜20Hzの振動数で揺動をさせ、前記表面加工材を前記内表面に衝突をさせて、表面研磨と表面変形を同時に行う中空鋳物の内表面加工方法。 - 前記表面加工材が、2種以上の表面加工材の組み合わせからなる請求項6に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
- 前記衝突が、中空鋳物及び前記表面加工材の何れか又は双方の揺動によって生じる請求項6又は7に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
- 前記中空鋳物の内部に、その中空鋳物の内部の体積の5〜70%の体積の前記表面加工材を投入する請求項6〜8の何れか一項に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
- 前記中空鋳物を、30〜200mmの揺れ幅で揺動をさせる請求項6〜9の何れか一項に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
- 前記中空鋳物を、延べ時間で、3〜120分間揺動をさせる請求項6〜10の何れか一項に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
- 前記中空鋳物を構成する主材料が、鋳鉄又は鋳造用軽合金である請求項6〜11の何れか一項に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
- 前記表面加工材に、金属材料が含まれる請求項6〜12の何れか一項に記載の中空鋳物の内表面加工方法。
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