JP3962067B2 - 移動機、管理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、移動機から移動通信網を介して情報を効率よく送信するための技術に関する。
近年普及している携帯電話機には、従来の通話機能の他にも、例えばメーラやWWW(World Wide Web)ブラウザまたはスケジューラなどの多種多様な機能が実装されている。このように携帯電話機の多機能化が進んで構造が複雑になればなるほど、ハードウェアやソフトウェアの障害や故障が発生する確率も高くなる。携帯電話機に障害等が発生した場合、ユーザはその携帯電話機を持参してサービスセンタに出向き、修理や検査を依頼しなければならない。しかし、このような手続きは煩雑なので、不具合があるのにも関わらず携帯電話機をそのまま使用し続けるユーザも少なくない。
このような状況を改善するため、特許文献1には、携帯電話機のアプリケーションプログラムに障害が発生したときの動作履歴を通信網経由でサーバ装置に通知することが開示されている。この動作履歴は、アプリケーションプログラムで障害が発生したときの時刻やメモリの使用状況、或いはそのアプリケーションプログラムのIDなどを含んでいる。特許文献1に記載の技術は、このような障害発生時の動作履歴を通信事業者にいち早く通知することによって、発生した障害に対して速やかに対処しようとしたものである。
特許文献1に記載の技術では、アプリケーションプログラムに障害が発生するたびに携帯電話機からサーバ装置に動作履歴を送信するようになっている。携帯電話機がサーバ装置との間で通信を行う場合、まず最初に通信網経由でサーバ装置とネゴシエーションを行って通信リンクを確立しなければならないし、携帯電話機から送信される動作履歴にはヘッダ等の制御データをも付加する必要がある。また、例えば我が国ではおおよそ数千万台もの携帯電話機が普及しているため、ほぼ同時期に障害が発生する携帯電話機は相当の数になることが予想される。これらの携帯電話機が障害発生時に一斉にサーバ装置にアクセスすると、通信網に輻輳が発生したり、サーバ装置の処理負担が大きくなり、最悪の場合、システムダウンとなってしまう可能性も否定できない。
そこで、障害発生時の動作履歴を携帯電話機から通信網経由でサーバ装置に送信するような場合であっても、これらの通信網やサーバ装置の処理負担をより軽くすることが可能な仕組みが望まれている。そして、このような仕組みがあれば、単なる障害発生時の動作履歴だけにとどまらず、例えばアプリケーションプログラムの使用状況や基地局からの無線信号の受信状況などのように、移動機によって蓄積可能な様々な動作履歴をサーバ装置に通知する際にも同様の仕組みを適用することが可能となる。
特開2003−179541号公報
そこで、本発明の目的は、各種の動作履歴を携帯電話機のような移動機から通信網経由でサーバ装置のような管理装置に送信する場合に、これらの通信網や管理装置の処理負担を従来よりも低減させることが可能な技術を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、親機モードで動作している間は、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機は、移動通信網を使用せずに、子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。
また、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、前記広域通信手段が前記移動通信網を介して親機指定信号を受信した場合には、動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機が移動通信網を使用せずに子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。また、親機モードで動作する移動機は親機指定信号によって定めることができるので、親機としての処理負担をそれぞれの移動機の間でできるだけ公平に負わせることも実現可能となる。
また、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記近距離通信手段によって他の移動機から親機指定信号を受信した場合には、動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信し、前記親機モードにおいて一定時間が経過するか、一定量のログデータを送信するか、または一定回数のログデータの送信処理を終えた後は、他の移動機に親機指定信号を送信してから、自機の動作モードを親機モードから子機モードに遷移させ、子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機が移動通信網を使用せずに子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。また、親機として動作する移動機は、一定時間が経過するか、一定量のログデータを送信するか、または一定回数のログデータの送信処理を終えた後は、他の移動機に親機としての役割を交代してもらえるので、親機としての処理負担をそれぞれの移動機の間でできるだけ公平に負わせることが実現可能となる。
また、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信し、前記近距離通信手段によって他の移動機から親機指定信号を受信した場合には、自機の動作モードを子機モードから親機モードに遷移させ、親機モードで動作している間は、前記近距離通信手段を用いて移動機に対してログデータを要求し、その要求に応答してきた移動機の数が所定数未満であればこれら移動機からログデータを収集し、これを決められた宛先に広域通信手段によって送信する一方、要求に応答してきた移動機の数が所定数以上であれば、これら移動機のうち特定の移動機に対して前記近距離通信手段により親機指定信号を送信してから、所定数未満の移動機からログデータを収集し、当該ログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機が移動通信網を使用せずに子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。また、親機モードで動作する移動機の周りに、子機モードで動作する移動機が所定数を超えて存在する場合、親機から親機指定信号を送信することによって、その送信先の移動機を子機モードから親機モードに遷移させることができる。これにより、親機としての処理負担を移動機の間で、ある程度公平に負うことが実現可能となる。
また、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、ユーザが操作を行うための操作手段と、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、ユーザが前記操作手段を用いて親機モードに遷移するよう指示した場合には、動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機が移動通信網を使用せずに子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。また、ユーザに希望に応じて移動機は親機として動作することができる。
また、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、子機モードで動作している間に前記記憶手段によって記憶されているログデータの量が閾値を超えると、親機モードで動作している他の移動機を前記近距離通信手段によって探索し、当該移動機が居た場合には、前記記憶手段に記憶されているログデータを前記近距離通信手段によって当該移動機に送信する一方、当該移動機が居なかった場合には、自機の動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、前記記憶手段に記憶されているログデータを前記近距離通信手段を用いて決められた宛先に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機が移動通信網を使用せずに子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。また、子機として動作している移動機であっても、自機の周りに親機として動作する移動機が居ない場合には、自ら親機モードに遷移して、ログデータを決められた宛先に送信することができる。
また、本発明は、動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、日または時刻をカウントする計時手段と、前記計時手段によってカウントされた日または時刻に応じて、動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、親機モードで動作している間は、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信する移動機を提供する。このように、親機モードで動作する移動機が移動通信網を使用せずに子機モードの移動機からログデータを収集し、これを移動通信網経由で決められた宛先に送信する。よって、移動通信網上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機からログデータの宛先に対するアクセス数自体を従来よりも少なくすることが可能となる。また、移動機は日または時に応じて親機モードに遷移するので、親機としての処理負担をそれぞれの移動機の間である程度公平に負うことも実現可能となる。
また、本発明は、各々の移動機に割り当てられた移動機識別子を記憶する記憶手段と、移動通信網を介して前記移動機と通信を行う通信手段と、前記記憶手段によって記憶されている複数の移動機識別子の中から、決められたアルゴリズムに従って特定の移動機識別子を抽出し、抽出した移動機識別子が割り当てられた移動機に対し、当該移動機を親機モードに遷移させるための親機指定信号を前記通信手段によって送信する制御手段とを備えた管理装置を提供する。前記記憶手段は、各々の前記移動機が親機モードである場合にはオン設定され、子機モードである場合にはオフ設定される親機設定フラグを、前記移動機識別子に対応付けて記憶しており、前記制御手段は、前記移動機から送信されてくる親機設定信号を前記通信手段が受信した場合には、当該移動機の移動機識別子に対応付けられて記憶されている前記親機設定フラグをオン設定し、前記移動機から送信されてくる親機解除信号を前記通信手段が受信した場合には、当該移動機の移動機識別子に対応付けられて記憶されている前記親機設定フラグをオフ設定するようにしてもよい。
また、前記記憶手段は、各々の移動機の属性を示す属性情報を前記移動機識別子に対応付けて記憶しており、前記制御手段は、或る属性が指定されると、当該属性を示す属性情報に対応付けられて記憶されている移動機識別子の中から特定の移動機識別子を抽出し、抽出した移動機識別子が割り当てられた移動機に対し、当該移動機を親機モードに遷移させるための親機指定信号を前記通信手段によって送信するようにしてもよい。なお、管理装置は、前記通信手段が前記移動機から受信したログデータを記憶するログデータ記憶手段と、前記ログデータ記憶手段によって記憶されているログデータを出力する出力手段とを備えることが望ましい。
また、本発明は、コンピュータに、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させる機能と、子機モードを維持している間は、メモリに記憶されているログデータを、前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する機能と、親機モードを維持している間は、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、移動通信網を介して通信を行う広域通信手段を用いて収集したログデータを決められた宛先に送信する機能と実現させるためのプログラムを提供する。
次に本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(1)実施形態の構成及び原理
(1−1)全体構成
図1は、本発明の実施形態に係るシステム全体の構成を示すブロック図である。図1において、移動通信網1は、基地局や交換局などの各種の通信ノードと、これら通信ノードを相互に接続する通信線によって構成されている。この移動通信網1は、例えばPDC(Personal Digital Cellular)方式やIMT−2000(International Mobile Telecommunications-2000)方式或いはPHS(Personal Handy-phone System;登録商標)方式に従って、通話やデータ通信等の広域通信サービスを移動機101〜108に提供する。移動機101〜108は、このような移動通信サービスを受けるユーザ端末であり、例えば携帯電話機やPHS端末である。移動通信網1には、これら移動機101〜108の動作履歴を表すログデータを管理するための管理装置10が接続されている。なお、図1では、図面が煩雑になるのを防ぐため、移動機を8機しか図示していないが、実際にはこれらはもっと多数存在する。
移動機101〜108は、通話やデータ通信における各種の動作履歴を示すログデータ生成して記憶する機能を備えるほか、2種類の通信機能を備えている。1つ目の通信機能は、比較的広域なエリアにおいて、移動通信網1を介した通話やデータ通信を行う機能であり、以下では「広域通信機能」と呼ぶ。2つ目の通信機能は、移動通信網1を経由するのではなく、例えば数センチから数メートル或いは数十メートル程度の比較的近距離に存在する移動機同士でデータ通信を行う機能である。以下では、この通信機能を「近距離通信機能」と呼ぶ。近距離通信機能に用いられる通信方式は、特に限定されるものではないが、例えばIrDA(Infrared Data Association)やブルートゥース(登録商標)、或いはDSRC(Dedicated Short Range Communication)方式などを利用すればよい。図1に示した点線a1によって囲まれた領域は、移動機101が近距離通信を行うことが可能なエリアを意味しており、このエリアには、移動機101の他に移動機102、103が存在している。また、点線a2によって囲まれた領域は、移動機104が近距離通信を行うことが可能なエリアを意味しており、このエリアには、移動機104の他に移動機105〜107が存在している。そして、点線a3によって囲まれた領域は、移動機108が近距離通信を行うことが可能なエリアを意味しており、このエリアには、移動機108以外の移動機は存在していない。
(1−2)実施形態の原理
移動機101〜108の動作モードには、親機モードと子機モードとがある。以下の説明では、親機モードで動作している移動機を「親機」と呼び、子機モードで動作している移動機を「子機」と呼ぶ。親機と子機の違いは、子機は自身が記憶しているログデータを上述した近距離通信機能を用いて親機に送信するのに対し、親機は複数の子機から送信されてくるログデータを蓄積しておき、これを自機のログデータと合わせて広域通信機能によって管理装置10に送信(アップロード)する、という点である。つまり、親機は子機から収集したログデータをその子機に代わって管理装置10にアップロードするという役割を担うわけである。図1では、移動機101、104、108が親機であり、それ以外の移動機102〜103,105〜107が子機である例を示している。
このように、本実施形態では、移動通信網1を使用せずに複数の子機から親機にログデータを集中させておき、その親機にある程度の量のログデータが蓄積された段階で、これらをまとめて移動通信網1経由で管理装置10にアップロードする。従来のようにそれぞれの移動機が自身のログデータを移動通信網経由で個別に管理装置にアップロードするような方法では、各々の移動機が移動通信網経由で管理装置とネゴシエーションを行って通信リンクを確立した後に、それぞれの移動機がヘッダ等の制御データをログデータに付加して送信するなどの手順を踏まなければならない。この方法に比べると、本実施形態では、移動通信網上を伝送されるデータの量を相対的に低減させることができるし、移動機から管理装置に対するアクセス数自体も抑えられるので、移動通信網のトラヒックや管理装置の処理負担を軽くすることが可能となる。
ただし、移動機は本来、その移動機を所有しているユーザの用に供せられるものであるから、常に他のユーザ(子機)のための親機として動作しているのでは、親機だけが多大な電力を消費するなどの不都合が生じてしまう。そこで、本実施形態では、親機としての処理負担を全ての移動機間で可能な限り公平に負うようにしている。具体的な仕組みは以下のとおりである。
(i)管理装置10は、決められたアルゴリズムに従って親機となる移動機を指定し、その移動機に親機指定信号を送信する。親機指定信号を受信した移動機は親機モードに遷移する。
管理装置10が親機を指定する場合とは、例えば、移動機の総数に対して適切な親機の数を閾値として予め決めておき、実際の親機の数がその閾値を下回ったような場合である。親機モードと子機モードとの切替を完全に移動機側に任せてしまうと、子機に対する親機の数が、管理装置の運営者の意図に反して、多くなったり少なくなったりするというリスクがある。そこで、管理装置10は親機の数を常に把握しておき、移動機全体の数に対する親機の数に応じて、新たに親機を指定したり、親機の役割を解除したりする。また、もちろん本実施形態に係るシステムが動作を開始する時には、親機は1台も存在していないはずであるから、親機の数が閾値に達するまで親機を次々と指定し続ける必要がある。また、例えば或る機種の移動機に不具合が発生する可能性が高いことが判明したときには、製造メーカ等がその機種の移動機の動作履歴を入手したいというケースがある。このような場合には、管理装置10は、その機種の移動機の中から、必要とされる数の移動機を親機として指定することもできる。
また、本実施形態では、上記(i)のように管理装置10が能動的に親機を指定するほか、次のような条件を満たす場合には、移動機が自ら能動的に親機になることが許されている。
(ii)子機モードの移動機のユーザが、親機モードに遷移することを指示する操作を行った場合には、その移動機は親機モードに遷移したのち、親機設定信号を管理装置10に送信して親機となった旨を報告する。
(iii)子機モードの移動機に記憶されているログデータのデータ量が閾値を超えた場合であって、かつ、その移動機によって近距離通信可能な範囲に親機が存在していない場合には、その移動機は親機モードに遷移する。親機モードに遷移した移動機は、親機設定信号を管理装置10に送信して親機となった旨を報告する。
(iv)親機の近距離通信可能なエリアに存在する子機があまりにも多い場合、それらの子機のいずれかに対し、親機となることを依頼する。依頼された子機は親機モードに遷移し、親機設定信号を管理装置10に送信して親機となった旨を報告する。このような状況は、例えば繁華街や催し物会場など、多数のユーザ(移動機)が密集するようなエリアで発生することが予想される。
なお、親機は子機のための処理を負担するわけであるから、例えば上記(ii)のようにユーザ自身が自発的に移動機を親機モードに遷移させた場合には、その負担の代償として、管理装置10の運営者(例えば通信事業者や製造メーカー)が、例えばその移動機に係る通信料金やリース料をディスカウントするとか、還元可能なポイントを付与するなどの何らかの特典をそのユーザに与える仕組みがあることが望ましい。
そして、移動機が親機モードから再び子機モードに戻るための条件は、以下のとおりである。
(v)親機モードにおいて、一定時間が経過するか、一定量のログデータをアップロードするか、または一定回数のログデータのアップロード処理を終えた後は子機モードに戻り、管理装置10に親機解除要求信号を送信して子機に戻ったことを報告する。
(vi)親機モードにおいて、一定時間が経過するか、一定量のログデータをアップロードするか、または一定回数のログデータのアップロード処理を終えた後に、自らの近距離通信可能なエリアに最初に進入してきた移動機と親機の役割を交代する。この場合、親機モードから子機モードに遷移する移動機は、管理装置10に親機解除要求信号を送信して子機に戻ることを報告する。一方、子機モードから親機モードに遷移する移動機は、親機設定信号を管理装置10に送信して親機になることを報告する。
なお、これらの(v)及び(vi)における「一定時間」や「一定量」及び「一定回数」の値は管理装置10の運営者が任意に定めてよいが、特に上記(iv)のように緊急的に親機になった場合には、ログデータのアップロード回数が1回限りで子機モードに戻るようにしてもよい。
(vii)管理装置10は、親機の数が多すぎる場合には、親機から子機に戻ってもよい移動機を特定し、その移動機に対して親機解除信号を送信する。これを受信した移動機(親機)は子機モードに遷移する。
以上が本実施形態の原理である。
(1−3)装置構成
続いて、図1における移動機101〜108及び管理装置10の構成について説明する。
図2は、移動機101の構成を示すブロック図である。制御部101aは例えばCPUであり、移動機101の各部を制御することによって、例えば前述したような動作モードの遷移処理や、それぞれのモード応じた各種処理を実行する。無線通信部101bは、広域通信機能を実現する手段であり、図示せぬアンテナや通信回路を備えている。近距離通信部101cは、近距離通信機能を実現する手段であり、図示せぬアンテナや通信回路を備えている。不揮発性メモリ101dは、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリである。この不揮発性メモリ101dには、例えばWWWブラウザやメーラ或いは計時プログラム等の各種アプリケーションプログラムのほか、ログデータを管理するためのログ管理プログラムが記憶されている。
また、この不揮発性メモリ101dには、フラグ情報を記憶するためのフラグ記憶領域と、ログデータを記憶するためのログ記憶領域とが設けられている。フラグ記憶領域には、図3に示したように、親機設定フラグと、異常電源断フラグとが記憶されている。親機設定フラグは、移動機が親機モードである場合にはオン設定(「1」)され、親機モードでない場合、つまり子機モードの場合にはオフ設定(「0」)される。異常電源断フラグは、移動機101において電源を切るための処理が正常に終了した場合にはオフ設定(「0」)され、例えば突然の不具合発生などで意図しない電源断となるなど、異常な状態で電源断した場合にはオン設定(「1」)される。ログ記憶領域には、自機の動作履歴を表すログデータが記憶されるが、このほかにも、移動機101が親機である場合には子機から収集したログデータも記憶されることになる。
バッファメモリ101eは、高速で読み書き可能な不揮発性のメモリであり、例えばバックアップ電源が確保されたSRAM(Static Random Access Memory)である。メモリコントローラ101fはバス101j上を伝送される16進数のデータを常時取り込んでおり、このデータをバッファメモリ101eにFIFO(First in First out)形式で読み書きする。このデータは異常電源断時のログデータとして用いられる。表示部101gは液晶ディスプレイや液晶駆動回路を備えており、制御部101aからの指示に応じて各種情報を表示する。操作部101hは各種のキーやボタンを備えており、ユーザによる操作に応じた信号を制御部101aに供給する。通話部101iは、小型のマイクロホンやスピーカを備えている。
以上が、移動機101の構成であるが、これ以外の移動機102〜108の構成も移動機101と同様である。なお、以下の説明では、上述した移動機101の各構成に付された符号と同様に、例えば移動機102の各構成については、制御部102a、無線通信部102b、近距離通信部102c・・・というように表現する。
次に、図4に示すブロック図を参照しながら、管理装置10の構成について説明する。図4に示す制御部10aは、例えばCPUなど演算装置や、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの各種メモリを備えている。制御部10aの演算装置は、これらのメモリや不揮発性記憶部10cに記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、管理装置10の各部を制御する。通信部10bは、移動通信網1に接続するための接続インタフェースや通信制御回路を備えており、制御部10aによる制御の下で移動通信網1を介して移動機101〜108とデータ通信を行う。
不揮発性記憶部10cは、例えばハードディスクなどの大容量の記憶装置である。この不揮発性記憶部10cには、移動機からアップロードされてきたログデータを管理するための手順が記述されたログ管理プログラムが記憶されている。また、この不揮発性記憶部10cには、各々の移動機101〜108の各種属性を表す移動機情報を記憶するための移動機情報格納領域と、移動機(親機)からアップロードされてきたログデータを記憶するためのログ格納領域とが設けられている。
ここで、図5は、移動機情報格納領域に記憶された移動機情報の一例を示す図である。図5において、「移動機識別子」は、各々の移動機101〜108に割り当てられた識別子である。図5ではこの移動機識別子を「MS01、MS02・・・」というように簡易的な文字列で表現しているが、具体的には、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)やTMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)であってもよいし、電話番号や、移動機の製造番号ないしシリアルナンバー等を代用してもよい。「親機設定フラグ」は、移動機101〜108によって記憶された親機設定フラグ(前述)と同種の情報である。制御部10aは、移動機からの親機設定信号や親機解除要求信号に基づいて、その移動機の移動機識別子に対応する親機設定フラグをオンオフする。また、「機種」は、移動機101〜108の機種を意味している。移動機情報格納領域には、これらの他にも、例えば「電話番号」、「ユーザ名」、「住所」など、移動機に関する様々な属性情報が記憶されている。
(2)動作
次に、本実施形態の動作について、次のような順番に従って説明する。
(a)移動機によるログデータの記憶処理
(b)管理装置による親機の指定・登録処理
(c)移動機による動作モードの遷移処理
(d)管理装置による親機の解除処理
(e)親機による子機からのログデータ収集処理
(f)親機から管理装置へのログデータのアップロード処理
(2−1)移動機によるログデータの記憶処理
まず、移動機が自身のログデータを記憶する動作について説明する。この動作は親機であっても子機であっても同じように行われる。
図6は、移動機が異常な電源断に関するログデータを記憶するためのサブルーチンを示している。このサブルーチンは、移動機101〜108の不揮発性メモリに記憶されているログ管理プログラムに含まれている(以降の図7〜9,13,14,16〜18に示すサブルーチンも同様)。図6において、移動機(ここでは移動機101とする)の操作部101hにおいて電源の投入操作がなされると、制御部101aは、まず最初に、不揮発性メモリ101d(フラグ記憶領域)に記憶されている異常電源断フラグがオン設定されているか否かを判断する(ステップS11)。前回の電源オフ時に障害や故障が無ければ正常にその電源オフ処理がなされているはずから、この異常電源断フラグがオフ設定されているはずである(ステップS11;No)。
この場合、制御部101aは、この異常電源断フラグをオフ設定からいったんオン設定に切り替えてから(ステップS12)、いわゆる待ち受け状態に遷移する(ステップS13)。この後、ユーザによって電源オフの操作がなされた場合には(ステップS14;Yes)、制御部101aは、オン設定されている異常電源断フラグをオフ設定してから(ステップS15)、電源オフのための処理を行う(ステップS16)。これが正常な電源オフまでの処理の流れである。
これに対し、前回の電源断時においてユーザが電源オフの操作を行ってもいないのに突然電源断となるなど、異常な事態が発生していると、前回ステップS12でオン設定した異常電源断フラグは今回の電源投入時にもオン設定のままである(ステップS11;Yes)。この場合、制御部101aは、バッファメモリ101eに格納されているデータを、計時プログラムによってカウントされている現在日時とともに圧縮して、不揮発性メモリ101d(ログ格納領域)に記憶してから(ステップS17)、待ち受け状態に遷移する(ステップS13)。
この際に不揮発性メモリ101dに記憶されるデータは、例えば図10(a)に示すような内容である。この図10(a)では、2004年10月19日午前10時の時点でバッファメモリ101eに格納されていた16進数のデータ「000a0f9824e・・・」がログデータに含まれている例が示されている。制御部101aは、このようなログデータをファイル形式で不揮発性メモリ101のログ記憶領域に記憶するが、そのファイル名に自身の移動機識別子と、動作履歴の種別(ここでは「電源断」という動作履歴種別)を含めて記述しておく。このように移動機識別子や動作履歴種別をファイル名に記述しておけば、他の移動機(親機)や管理装置10が複数のログデータを取り扱う場合であっても、そのファイル名を参照することによって、それぞれのログデータがどの移動機のどの動作履歴に関するものであるかを識別することができる。
次に、図7は、移動機の制御部が上述したような電源断以外の障害に関するログデータを記憶するためのサブルーチンを示している。ここでいう「電源断以外の障害」とは、例えば、データ通信や通話中において雑音が混入した場合であるとか、データ通信や通話のための回線接続に失敗したような場合である。図7において、移動機(ここでは移動機101とする)の制御部101aは、上記のような電源断以外の障害が発生したことを検知すると(ステップS21;Yes)、その障害に関連したデータを、計時プログラムによってカウントされている現在日時と共に圧縮して不揮発性メモリ101d(ログ格納領域)に記憶する(ステップS22)。
ここで、図10(b)は雑音の発生に関するログデータの一例を示す図である。図10(b)に示す「エリアID」は、障害が発生したときに(つまりログデータを記憶した日時)において、無線通信部101bが移動通信網1の基地局から受信したエリアIDのことである。周知の通り、移動通信網1の基地局からは、各々の無線セルまたは位置登録エリアに固有のエリアIDがセル内に常時報知されているが、このようなエリアIDをログデータに含めることで、例えば、或るエリアにおいてだけ通話中に雑音が混入する事態が頻繁に発生している、といったことを解析することが可能となる。また、「ベアラ種別」は、障害が発生したときのベアラ種別であり、「エラー値」は、雑音が混入したときの雑音レベルを表す値である。
次に、図10(c)は接続失敗に関するログデータの一例を示す図である。この図10(c)において、「接続失敗理由」は、移動通信網1側から移動機に通知される接続失敗の理由であり、この内容を見れば、なぜ回線を接続できなかったのかを知ることができる。また、移動通信網1がこの「接続失敗理由」を移動機に通知してこない場合には、例えば、その接続失敗した直前の通信において移動機101が送信したデータの内容であるとか、或いは、その直前の通信において移動通信網1から移動機が受信したデータの内容をログデータに含めるようにしてもよい。
次に、図8は、移動機の制御部がアプリケーションプログラムの起動回数をログデータとして記憶するためのサブルーチンを示している。図8において、移動機(移動機101とする)の制御部101aは、例えばWWWブラウザやメーラ等のいずれかのアプリケーションプログラムが起動されたことを検知すると(ステップS31;Yes)、起動回数をインクリメントし、そのときの時間帯やそのアプリケーションプログラムに付与されたIDと共に不揮発性メモリ101d(ログ格納領域)に記憶する(ステップS32)。
図10(d)は、アプリケーションプログラムの起動回数を含むログデータの一例を示す図である。図10(d)の例は、2004年10月10日午前10時から10月19日午前12時までにおいて、アプリケーションID「AP001」のアプリケーションプログラムが、10時から18時までの時間帯に25回起動され、18時から24時までの時間帯に12回起動され、24時から10時までの時間帯に1回起動されたことを意味している。このようなアプリケーションプログラムの起動回数を時間帯別に管理することで、どのような性質のアプリケーションプログラムがどのような時間帯に利用されたかを解析することができ、アプリケーションの開発者はこれらの解析結果をマーケティング等に利用することが可能となる。
次に、図9は、移動機が移動通信網1の基地局から受信した報知信号の受信電界強度をログデータとして記憶するためのサブルーチンを示している。図9において、移動機(移動機101とする)の制御部101aは、例えば30分毎とか1時間毎というように一定期間が経過するたびに(ステップS41;Yes)、基地局から受信した報知信号に含まれるエリアIDを、計時プログラムによってカウントされている日時や受信電界強度と共に不揮発性メモリ101d(ログ格納領域)に記憶する(ステップS42)。図10(e)は、この際記憶されるログデータの一例を示す図であり、2004年10月19日午前10時にエリアID「AREA111111」を含む報知信号を受信電界強度40dB(デシベル)で受信したことを意味している。このようなログデータを解析することで、基地局から報知される信号の強弱をエリア別に把握することが可能となる。
(2−2)管理装置による親機の指定・登録処理
次に、図11は、管理装置10が親機を指定するためのサブルーチンを示している。このサブルーチンは、管理装置10の不揮発性記憶部10cに記憶されているログ管理プログラムに含まれている(以降の図12,15,19に示すサブルーチンも同様)。ここでいう親機の指定とは、前述した(i)のように、管理装置10が能動的に親機を指定する
場合である。なお、以下では、図5に示した移動機識別子「MS01」が割り当てられた移動機を、図1の移動機101と仮定して説明を行う。
図11において、制御部10aは、親機を新たに指定すべきか否かを定期的に判断しており、指定すべきだと判断した場合は(ステップS51;Yes)、特定の移動機を親機として選択する(ステップS52)。具体的には、制御部10aは、不揮発性記憶部10c(移動機情報格納領域)に記憶されている移動機識別子の中から、決められたアルゴリズムに従って特定の移動機識別子を抽出する。このアルゴリズムは、特定の移動機にのみ親機の指定が集中しないような、アトランダムな指定が可能なものであればよい。例えば、ある一定の順番で満遍なく親機を指定していくとか、過去に親機に指定されたことがない移動機から優先的に親機に指定していく、といったアルゴリズムであればよい。ここではステップS51において、例えば図5の移動機識別子「MS01」が抽出されたとする。
次いで、制御部10aは、抽出した移動機識別子「MS01」に対応する電話番号を不揮発性記憶部10c(移動機情報格納領域)から読み出し、通信部10bによってその移動機101を呼び出して親機指定信号を送信する(ステップS53)。この親機指定信号は、移動機に対して親機モードに遷移するよう指示するための信号である。この親機指定信号に応答して移動機101から親機設定信号が送信されてくると(ステップS54;Yes)、管理装置10の通信部10bはこれを受信する。この親機設定信号は、移動機が動作モードを親機モードに遷移したことを示す信号であり、その移動機の移動機識別子(ここでは「MS01」)が含まれている。制御部10aは、この移動識別子に基づいて、不揮発性記憶部10c(移動機情報格納領域)に記憶されている移動機情報を更新する。つまり、制御部10aは、親機設定信号に含まれている移動機識別子「MS01」に対応する親機設定フラグをオフ設定からオン設定に切り替える(ステップS55)。この後、制御部10aはステップS51の処理に戻り、上述した一連の処理を繰り返す。
なお、管理装置10が能動的に親機を解除するような場合は、制御部10aは、親機を解除すべき移動機の移動機識別子に対応する電話番号を不揮発性記憶部10c(移動機情報格納領域)から読み出し、通信部10bによってその移動機を呼び出して親機解除信号を送信すればよい。移動機は、この親機解除信号を受信すると、子機モードから親機モードに遷移することになる。
図11のような管理装置10が能動的に親機を指定する場合以外に、前述した(ii)、
(iii)、(iv)のように、移動機が能動的に親機モードに遷移する場合もある。図12は、移動機が能動的に親機モードに遷移したときの、管理装置10の制御部10aが実行するサブルーチンを示している。この場合、移動機からは親機モードに遷移したことを示す親機設定信号が送信されてくるから、管理装置10の通信部10bは移動通信網1を介してこの親機設定信号を受信する(ステップS61;Yes)。そして、制御部10aは、上述したステップS55と同様に、親機設定信号に含まれている移動機識別子に対応する親機設定フラグをオフ設定からオン設定に切り替えればよい(ステップS62)。
(2−3)移動機による動作モードの遷移処理
管理装置10の動作は上述したとおりである。一方、移動機側の動作は次のようになる。図13は、移動機の制御部が動作モードを子機モードから親機モードに遷移させるためのサブルーチンを示している。図13において、移動機(移動機101とする)の制御部101aは、管理装置10から親機指定信号を無線通信部101bによって受信すると(ステップS71;Yes)、不揮発性メモリ101d(フラグ記憶領域)の親機設定フラグをオフ設定からオン設定に切り替える(ステップS72)。次いで、制御部101aは、無線通信部101bを用いて親機設定信号を管理装置10に送信し(ステップS73)、ステップS71に戻る。これによって、移動機101の動作モードは、子機モードから親機モードに遷移することになる。
また、親機指定信号を受信しない場合であっても(ステップS71;No)、前述した(ii)のように、ユーザによって親機となることを指示する操作がなされた場合には(ス
テップS74;Yes)、制御部101aは、親機設定フラグをオン設定し(ステップS72)、無線通信部101bを用いて親機設定信号を管理装置10に送信する(ステップS73)。
さらにユーザによって親機となることを指定する操作がなされない場合であっても(ステップS74;No)、前述した(iii)のように、不揮発性メモリ101d(ログ記憶領域)に記憶しているログデータのデータ量が閾値を超えた場合には(ステップS75;Yes)、制御部101aは、自機の近距離通信可能なエリアに親機が居るか否かを問い合わせるための信号を近距離通信部101cによって送信する(ステップS76)。この問い合わせ信号に対して応答がない場合には(ステップS77;No)、制御部101aは、自らの親機設定フラグをオン設定し(ステップS72)、無線通信部101bを用いて親機設定信号を管理装置10に送信する(ステップS73)。このようにすれば、移動機101は自ら親機となって自身のログデータを管理装置10に送信することができる。
一方、問い合わせ信号に対する応答があった場合には(ステップS77;Yes)、後述するようなログデータの送信処理に移行する。なお、図13において、不揮発性メモリ101d(ログ記憶領域)に記憶しているログデータのデータ量が閾値を超えていない場合には(ステップS75;No)、制御部101aの処理はステップS71に戻る。
次に、図14に示すサブルーチンを参照しながら、移動機が親機モードから子機モードに遷移する場合の動作について説明する。図14において、移動機(移動機101とする)の制御部101aは、現在の親機モードから子機モードに遷移するべきか否かを判断する(ステップS81)。ここで、子機モードに遷移すべき場合とは、前述した(v)、(vi)、(vii)のような場合である。制御部101aは、子機モードに遷移すべきだと判断すると(ステップS81;Yes)、不揮発性メモリ101d(フラグ記憶領域)に記憶されている親機設定フラグをオン設定からオフ設定に切り替える(ステップS82)。そして、制御部101aは、無線通信部101bを用いて、親機モードから子機モードに遷移したことを示す親機解除要求信号を管理装置10に送信する(ステップS83)。これによって、移動機101の動作モードは、子機モードから親機モードに遷移することになる。
(2−4)管理装置による親機の解除処理
これに対し、上記親機解除要求信号を受信した管理装置10の動作は次のとおりである。
つまり、図15のサブルーチンに示すように、制御部10aは通信部10bによって親機解除要求信号を受信すると(ステップS91;Yes)、不揮発性記憶部10c(フラグ記憶領域)に記憶されている親機設定フラグをオン設定からオフ設定に切り替える(ステップS92)。
(2−5)親機による子機からのログデータ収集処理
次に、親機が子機からログデータを収集する動作について説明する。
図16は、移動機(親機)の制御部が移動機(子機)からログデータを収集するためのサブルーチンを示している。図16において、親機(移動機101とする)の制御部101aは、まず、ポーリング信号を送信する時機が到来したか否かを判断する(ステップS101)。この送信時期は、例えば1時間毎とか半日毎というように一定間隔であってもよいし、例えばユーザがログデータを収集することを指示したような時であってもよい。送信時期が到来すると(ステップS101;Yes)、制御部101aは、近距離通信部101cからポーリング信号を送信する(ステップS102)。
そして、制御部101aは、このポーリング信号を受信した移動機(子機)から応答信号が送信されてくるか(ステップS103)、タイムアウトになる(ステップS108)まで待機する。応答信号を受信しないままタイムアウトになれば(ステップS108;Yes)、親機の周りに子機が一台も居ないか、或いは、子機が居たとしてもその子機には送信すべきログデータが記憶されていない場合であるから、制御部101aの処理はステップS101に戻る。
応答信号を受信すると(ステップS103;Yes)、制御部101aは、受信した応答信号の数が許容範囲に収まるか否かを判断する(ステップS104)。前述した(iv)
のケースのように、親機の周りに子機が多数存在するような場合には親機の負担が非常に大きくなる。よって、ここでは、例えば親機がログデータを一度に収集することが可能な子機の数を最大5機とし、この「5」機(所定数)以上の子機が存在する場合には、親機は周りの子機のいずれかにも親機となってもらうよう依頼する。
例えば図1に図示したように、親機である移動機101の近距離通信可能な範囲に2機の移動機102,103しか居ない場合、ステップS103で受信する応答信号の数は2つになるから(ステップS104;Yes)、制御部101aは、近距離通信部101cからこれら移動機102,103に対してログ送信要求信号を送信する(ステップS105)。そして、このログ送信要求信号を受信した移動機102,103からログデータが送信されてくるから、制御部101aはこれを受信して不揮発性メモリ101d(ログ記憶領域)に自らのログデータとともに記憶する(ステップS106)。そして制御部101aの処理はステップS101に戻る。
これに対し、ステップS103で受信した応答信号の数が例えば7つであれば、許容範囲である所定数「5」を超えているので、制御部101aは、周りの子機のいずれかを親機と指定する必要がある。具体的には、制御部101aは、その応答信号の数である「7」を所定数「5」で除算して「1」を得る。この「1」は、新たに親機として機能しなければならない移動機の数を意味している。制御部101aは、応答信号の送信元である7機の移動機の中から適当な1機を選択し、その移動機に対して近距離通信部101cから親機指定信号を送信する(ステップS107)。この後、制御部101aは、応答信号の送信元である7機の移動機の中から5機を選択し、それらの移動機に対しログ送信要求信号を送信する(ステップS105)。このログ送信要求信号を受信した子機からはそれぞれログデータが送信されてくるから、制御部101aは、これを不揮発性メモリ101d(ログ格納領域)に記憶すればよい(ステップS106)。
なお、ステップS107において親機として選択された移動機(子機)の制御部は、既に説明した図13に示す手順に従って、親機指定信号を無線通信部101bが受信すると(ステップS71;Yes)、不揮発性メモリ101d(フラグ記憶領域)に記憶されている親機設定フラグをオン設定する(ステップS72)。次いで、その制御部は、親機設定信号を管理装置10に送信し(ステップS73)、ステップS71に戻る。この後、その制御部は、図16に示した手順に従って、親機モードでの動作を実行すればよい。
以上は親機がログデータを収集する動作であるが、これに対して、子機側の動作は図17に示すサブルーチンのようになる。図17において、子機(ここでは移動機102とする)の制御部102aは、親機(移動機101とする)からのポーリング信号を無線通信部102bが受信すると(ステップS111;Yes)、不揮発性メモリ102d(ログ記憶領域)に、送信すべきログデータが記憶されているか否かを判断する(ステップS112)。送信すべきログデータが記憶されていれば(ステップS112;Yes)、制御部102aは、そのログデータを親機(移動機101)に送信し(ステップS113)、不揮発性メモリ101d内のログデータを全て消去してから、ステップS111の処理に戻る。一方、送信すべきログデータが記憶されていなければ(ステップS112;No)、そのまま何もせずに、制御部102aの処理はステップS111に戻る。なお、前述した図13のステップS77において、子機から送信された問い合わせ信号に親機が応答すると(ステップS77;Yes)、その子機の制御部は図17のステップS113の処理に移行し、ログデータを親機に送信する。
次に、図18は、親機が子機から収集したログデータを管理装置10にアップロードするためのサブルーチンを示しており、図19は、管理装置10が親機からアップロードされてくるログデータを記憶するためのサブルーチンを示している。図18において、親機(移動機101とする)の制御部101aは、一定期間が経過するたびに(ステップS121;Yes)、不揮発性メモリ101d(ログ記憶領域)からログデータを読み出して管理装置10に送信する(ステップS122)。もちろん、この時読み出されるログデータは移動機101が子機から収集したログデータだけではなく、移動機101自身のログデータも含まれる。なお、ログデータをアップロードする際の通信方法は、特に限定されるものではないが、例えば移動機101から管理装置10宛ての電子メールにログデータを添付したり、GETメソッドやPOSTメソッドを用いたHTTPリクエストにログデータを含めて送信すればよい。一方、図19に示すように、管理装置10は移動機101からログデータを受信すると(ステップS131)、これを不揮発性記憶部10c(ログ格納領域)に格納し(ステップS132)、格納完了信号を移動機101に送信する(ステップS133)。移動機101はこれを受信し(図18のステップS123)、一連の処理が終了する。
管理装置10の運営者は、管理装置10によって記憶されたログデータに基づいて、移動機における故障や障害の原因を究明したり、故障等が判明した移動機のユーザに連絡して、その移動機をサービスセンタに持参或いは郵送してもらうように促したりすることができる。また、遠隔で故障を修理できるような場合は(例えばソフトウェアのバグ除去など)、その移動機に対し移動通信網経由で修理プログラムを送信するなどの対策も採り得る。また、例えばアプリケーションプログラムの使用頻度に基づいて、マーケティングや各種の調査を行うことも可能である。さらに、基地局から報知されている信号の受信電界強度のログデータを解析して、基地局における信号信号の出力コントロールに役立てることも可能である。
以上説明したように、本実施形態では、親機が移動通信網1を使用せずに複数の子機からログデータを収集し、これを自身のログデータと合わせて移動通信網1経由で管理装置10に送信する。よって、移動通信網1上を伝送されるデータの量を従来よりも相対的に低減させることができるし、移動機から管理装置に対するアクセス数自体を抑えられるので、移動通信網1を構成する通信ノードや管理装置10の処理負担を軽くすることが可能となる。また、親機として動作する移動機は適宜交代するので、親機としての処理負担をそれぞれの移動機の間で公平に負うことができる。
(3)変形例
本発明は上述した実施形態に限定されず、次のような変形が可能である。
(3−1)変形例1
移動機は、携帯電話機やPHSに限らず、移動通信網を介した通信と、移動通信網を介さない通信が可能な通信装置であればよく、例えばこれら双方の通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)であってもよい。電話機以外の移動機を利用する場合、その移動機が実装しているソフトウェアやハードウェアに割り当てられたシリアルナンバーないし製造番号などを移動機識別子として利用すればよい。
(3−2)変形例2
管理装置10は、実施形態で述べたように単体の装置によって構成される必要はなく、複数の装置群によって構成されていてもよい。例えば、親機の指定や解除などの親機・子機の管理機能を担う管理装置と、親機からログデータを受信し、記憶する機能を担う管理装置とを別々に構成し、これらの管理装置同士が連携することで上記実施形態の管理装置10と同等の機能を実現してもよい。この場合、親機からみれば、親機を指定する装置と、ログデータの送信先となる装置は必ずしも一致しないことになるが、ログデータの送信先は、要するに、移動機から見て決められた宛先であればよい。また、実施形態では、管理装置10が移動機に記憶されているのと同様の親機設定フラグを記憶しておき、これによって、親機の数を全体的に統括管理するようにしていた。ただし、親機の数がある程度の範囲で増減してもよいような場合には、管理装置10は上記のような全体的な統括管理を行わなくてもよい。
(3−3)変形例3
子機モードから親機モードに遷移するための条件や、親機モードから子機モードの遷移するための条件は、実施形態で述べたもの以外にも考えられる。例えば、移動機が計時している現在日時に基づき、例えば一日単位とか1週間毎に親機を交代で行うようにしてもよい。具体的には、移動機の製造番号(例えば「11253685487」とする)を365で除算すると、その余りは必ず365未満(この場合は5)になる。そこで、移動機の制御部は、1月1日から数えた日が上記の除算後の余りに一致する日に親機になる、という方法を採ってもよい。また、実施形態では、(i)〜(vii)の遷移条件を全て適用し
ていたが、これらを選択して適用してもよい。例えば(i)だけ適用するとか、(ii)だ
け適用するとか、或いは(i)と(v)だけ適用するといった具合に、遷移条件は自由に
組み合わせることが可能である。
(3−4)変形例4
ログデータの内容は、実施形態で例示したものに限らず、移動機が行った動作の履歴を表すデータであればよい。また、それぞれのログデータを識別する方法は、ファイル名に移動機識別子や動作履歴種別を記述する方法以外にも、例えば、1つのファイル内に移動機識別子や動作履歴種別を書き込むなど、様々な方法がある。また、ログデータのアップロードを行うタイミングは、例えば親機がいわゆる位置登録処理などを行うために移動通信網1に何らかのデータを送信するようなタイミングに合わせてもよい。また、親機は、不揮発性メモリに記憶しているログデータを全て一度にアップロードする必要はなく、適宜、これらを分割してアップロードしてもよい。
(3−5)変形例5
また、ログデータを記憶するためのログ記憶領域は、専用の記憶領域である必要はなく、例えば、他の目的に利用される領域(例えば移動通信網からダウンロードしたコンテンツの記憶領域等)を使用してもよい。このような場合、移動機は、コンテンツのダウンロードを実施するときには、一時的に親機モードに遷移してログデータを管理装置10にアップロードしてから、コンテンツのダウンロード処理に移行するようにしてもよい。また、周りに存在する親機を探索し、その親機にログデータを転送して記憶領域を空にしてから、コンテンツのダウンロード処理に移行するようにしてもよい。また、コンテンツの記憶領域としての役割を優先するべく、ログデータを全て消去してからコンテンツのダウンロード処理に移行するようにしてもよい。
(3−6)変形例6
上述した移動機101〜108や管理装置10において実行されるコンピュータプログラム(ログ管理プログラム)は、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、RAMなどの記録媒体に記録した状態で提供し得る。
本発明の実施形態に係るシステムの全体構成を示すブロック図である。 同実施形態における移動機の構成を示すブロック図である。 同移動機のフラグ記憶領域に記憶されている内容の一例を示す図である。 同実施形態における管理装置の構成を示すブロック図である。 同管理装置の移動機情報記憶領域に記憶されている内容の一例を示す図である。 同実施形態における移動機のログ保存動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機のログ保存動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機のログ保存動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機のログ保存動作を示すサブルーチンである。 同実施形態におけるログデータの一例を示す図である。 同実施形態におけるログデータの一例を示す図である。 同実施形態におけるログデータの一例を示す図である。 同実施形態におけるログデータの一例を示す図である。 同実施形態におけるログデータの一例を示す図である。 同実施形態における管理装置の親機指定動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における管理装置の親機登録動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機のモード遷移動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機のモード遷移動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における管理装置の親機解除動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機(親機)のログ収集動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機(子機)のログ送信動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における移動機(親機)のログアップロード動作を示すサブルーチンである。 同実施形態における管理装置のログ記憶動作を示すサブルーチンである。
符号の説明
1・・・移動通信網、10・・・管理装置、10a・・・制御部(制御手段)、10b・・・通信部(通信手段)、10c・・・不揮発性記憶部(記憶手段)、101〜108・・・移動機、101a・・・制御部(制御手段)、101b・・・無線通信部(広域通信手段)、101c・・・近距離通信部(近距離通信手段)、101d・・・不揮発性メモリ(記憶手段)。

Claims (10)

  1. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、
    親機モードで動作している間は、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信することを特徴とする移動機。
  2. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、
    前記広域通信手段が前記移動通信網を介して親機指定信号を受信した場合には、動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信することを特徴とする移動機。
  3. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記近距離通信手段によって他の移動機から親機指定信号を受信した場合には、動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信し、
    前記親機モードにおいて一定時間が経過するか、一定量のログデータを送信するか、または一定回数のログデータの送信処理を終えた後は、他の移動機に親機指定信号を送信してから、自機の動作モードを親機モードから子機モードに遷移させ、
    子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信することを特徴とする移動機。
  4. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信し、
    前記近距離通信手段によって他の移動機から親機指定信号を受信した場合には、自機の動作モードを子機モードから親機モードに遷移させ、
    親機モードで動作している間は、前記近距離通信手段を用いて他の移動機に対してログデータを要求し、その要求に応答してきた移動機の数が所定数未満であればこれら移動機からログデータを収集し、広域通信手段によって当該ログデータを決められた宛先に送信する一方、前記要求に応答してきた移動機の数が所定数以上であれば、これら移動機のうち特定の移動機に対して前記近距離通信手段により親機指定信号を送信してから、所定数未満の移動機からログデータを収集し、当該ログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信することを特徴とする移動機。
  5. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    ユーザが操作を行うための操作手段と、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、
    ユーザが前記操作手段を用いて親機モードに遷移するよう指示した場合には、動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信することを特徴とする移動機。
  6. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    子機モードで動作している間に前記記憶手段によって記憶されているログデータの量が閾値を超えると、親機モードで動作している他の移動機を前記近距離通信手段によって探索し、当該移動機が居た場合には、前記記憶手段に記憶されているログデータを前記近距離通信手段によって当該移動機に送信する一方、当該移動機が居なかった場合には、自機の動作モードを子機モードから親機モードに遷移させた後、前記記憶手段に記憶されているログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信することを特徴とする移動機。
  7. 動作履歴を表すログデータを記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して通信を行う広域通信手段と、
    前記移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段と、
    日または時刻をカウントする計時手段と、
    前記計時手段によってカウントされた日または時刻に応じて、自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させ、それぞれのモードに応じた処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    子機モードで動作している間は、前記記憶手段に記憶されているログデータを、前記近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する一方、
    親機モードで動作している間は、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、収集したログデータを前記広域通信手段を用いて決められた宛先に送信することを特徴とする移動機。
  8. 各々の移動機に割り当てられた移動機識別子を記憶する記憶手段と、
    移動通信網を介して前記移動機と通信を行う通信手段と、
    前記記憶手段によって記憶されている複数の移動機識別子の中から、決められたアルゴリズムに従って特定の移動機識別子を抽出し、抽出した移動機識別子が割り当てられた移動機に対して、当該移動機を親機モードに遷移させるための親機指定信号を前記通信手段によって送信する制御手段と
    を備えたことを特徴とする管理装置。
  9. 前記記憶手段は、各々の移動機の属性を示す属性情報を前記移動機識別子に対応付けて記憶しており、
    前記制御手段は、或る属性が指定されると、当該属性を示す属性情報に対応付けられて記憶されている移動機識別子の中から特定の移動機識別子を抽出し、抽出した移動機識別子が割り当てられた移動機に対し、当該移動機を親機モードに遷移させるための親機指定信号を前記通信手段によって送信することを特徴とする請求項8記載の管理装置。
  10. コンピュータに、
    自機の動作モードを親機モードまたは子機モードに遷移させる機能と、
    子機モードを維持している間は、メモリに記憶されているログデータを、移動通信網を介さずに通信を行う近距離通信手段を用いることによって、親機モードで動作している移動機に送信する機能と、
    親機モードを維持している間は、子機モードで動作している移動機から前記近距離通信手段によってログデータを収集し、当該ログデータを前記移動通信網経由で通信を行う広域通信手段を用いて決められた宛先に送信する機能と
    実現させるためのプログラム。
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