JP3962062B2 - 上下組み合わせ式コンクリートブロック製品及び上下組み合わせ式コンクリートブロック製品の連結構造 - Google Patents

上下組み合わせ式コンクリートブロック製品及び上下組み合わせ式コンクリートブロック製品の連結構造 Download PDF

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Description

本発明は、下水道、導水路、用排水路、道路拡幅用暗渠、地下横断歩道、橋梁用暗渠、ガレージ、貯水槽、共同溝などに用いる上下組み合わせ式コンクリートブロック製品に関するものである。
従来、この種の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1には、底版の両側縁に下部側版を連設してなる略コ字形の下半部材と、頂版の両側縁に各下部側版に突き合う上部側版を連接してなる略コ字形の上半部材とを連結手段により連結するもので、連結手段を構成する線材の上部側版と下部側版との突き合わせ部分に対応する位置に鋼管を被せ、上部側版と下部側版とが横ずれすることを防止している。
特公昭62−54937号公報(図面の第8図及び第9図)
このようなコンクリートブロック製品の連結構造においては、下半部材と上半部材との連結を行っている線材例えばPC鋼材を太径のものにして、しかも大きな緊張力をかけて、上部側版と下部側版との突き合わせ部分において十分な圧接力が作用するようにしている。そして、この突き合わせ部分に作用する圧接力により下半部材と上半部材との横ずれを抑制している。このため、確実に横ずれを抑制するためには、線材がより太径になったり、あるいは緊張力をそれにあわせて大きくすると言ったことが必要になるため、不経済であった。
加えて、上述のように、突き合わせ部分に対応する位置の線材の部分には、鋼管を被せるものであるが、鋼管と線材との間には間隙が存在するので、下半部材と上半部材とを連結した状態で、上部側版と下部側版との突き合わせ部分に外力が加わると、上半部材が下半部材からずれることがあった。
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
すなわち、本発明の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品は、底版の両側縁からそれぞれ上方に延びる左右の側壁を有してなる下ブロックと、頂版の両側縁からそれぞれ下方に延びる左右の側壁を有してなる上ブロックと、上ブロックを下ブロックに連結する連結手段とを備え、上ブロックの左右の側壁の下端面を下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わせて連結した際に上下方向に閉じた空間を形成する上下組み合わせ式コンクリートブロック製品において、連結手段が、少なくとも上ブロックのそれぞれの左右の側壁に形成される凹陥部と、上ブロック及び下ブロックのそれぞれの側壁の内部に配置され上ブロックの凹陥部に露出してその上端を上ブロックの凹陥部内において固定されるとともにその下端を下ブロック内において固定される線材と、上ブロックの左右の側壁の下端面が下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わさる位置に対応する線材の部分に配置される筒体と、上ブロックと下ブロックとに形成されて筒体を収容する凹部と、凹部及び筒体の内部に充填されて線材の筒体内での動きを止める充填材とからなることを特徴とする。
このような構成であれば、上ブロックと下ブロックとは連結手段により連結された際に線材が筒体に充填された充填材により筒体内での動きを止められるので、線材を太径のものにすることなく上ブロックと下ブロックとがずれることを確実に防止することが可能になる。
充填材を容易に筒体内に充填するためには、筒体が、側壁を有する円筒からなり、筒体の側壁に内部と外部とを連通する貫通孔を有してなるものが好ましい。充填材としては、流動性に優れるグラウトが好適である。
線材を容易に筒体に挿入するためには、上ブロックが、上ブロックと下ブロックとを連結した状態において筒体をほぼ半分収納する上凹部を備え、下ブロックが上凹部と組み合わせる下凹部を備え、上凹部が上ブロックの下端面に開口し、下凹部が上凹部とほぼ同じ大きさで下ブロックの上端面に開口するものが好ましい。このような構成において、充填材の充填を容易にするためには、上凹部と下凹部とが上ブロックと下ブロックとの側壁内に設けられ、上凹部と下凹部とのいずれか一方に連通する貫通孔を上ブロックと下ブロックとのいずれか一方の側壁に設けてなるものが望ましい。
また本願の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品の連結構造は、底版の両側縁からそれぞれ上方に延びる左右の側壁を有してなる下ブロックと、頂版の両側縁からそれぞれ下方に延びる左右の側壁を有してなる上ブロックとを、上ブロックの左右の側壁の下端面を下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わせて連結した際に上下方向に閉じた空間を形成するように連結手段により連結する上下組み合わせ式コンクリートブロック製品の連結構造において、連結手段が、少なくとも上ブロックのそれぞれの左右の側壁に形成される凹陥部と、上ブロック及び下ブロックのそれぞれの側壁の内部に配置され上ブロックの凹陥部に露出してその上端を上ブロックの凹陥部内において固定されるとともにその下端を下ブロック内において固定される線材と、上ブロックの左右の側壁の下端面が下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わさる位置に対応する線材の部分に配置される筒体と、上ブロックと下ブロックとに形成されて筒体を収容する凹部と、凹部及び筒体の内部に充填されて線材の筒体内での動きを止める充填材とからなり、上ブロックと下ブロックとを連結した状態において、上ブロックの左右の側壁の下端面と下ブロックの左右の側壁の上端面とにより形成される目地が外力の加わった際に部分的に開き得ることを特徴とする。
このような構成によれば、上ブロックと下ブロックと連結された上下組み合わせ式コンクリートブロック製品に対して外力が加わった場合に、上ブロックの左右の側壁の下端面と下ブロックの左右の側壁の上端面との突き合わせ部分の目地が部分的に開くことになっても、外径の小さな線材を使用することが可能になる。これにより、材料にかかる費用を低減することが可能になり、経済性を向上させることが可能になる。
本発明は、以上説明したように、上ブロックと下ブロックとは連結手段により連結された際に線材が筒体に充填された充填材により筒体内での動きを止められるので、線材を太径のものにすることなく上ブロックと下ブロックとがずれることを確実に防止することができる。
また本発明によれば、上ブロックと下ブロックと連結された上下組み合わせ式コンクリートブロック製品に対して外力が加わった場合に、上ブロックの左右の側壁の下端面と下ブロックの左右の側壁の上端面との突き合わせ部分の目地が部分的に開くことになっても、外径の小さな線材を使用することができる。したがって、材料にかかる費用を低減することができ、経済性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1から図4を参照して説明する。
この実施形態の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品(以下、コンクリートブロック製品と称する)100は、縦方向に連続して敷設することにより、例えば下水道用の暗渠を構築し得るものである。コンクリートブロック製品100は、下ブロック1と、下ブロック1の上に組み合わされる上ブロック2と、下ブロック1と上ブロック2とを連結させる連結手段3とを備えている。そして、コンクリートブロック製品100は、上ブロック2の左右の側壁21,22の下端面21a,22aを下ブロック1の対応する左右の側壁11,12の上端面11a,12aに重ね合わせて連結した際に、前後方向(奥行き方向)に開放されて上下方向に閉じた空間を形成するものである。
下ブロック1は、底版13の両側縁からそれぞれ上方に延びる左右の側壁11,12を有している。この下ブロック1は、右側壁12と左側壁11とが異なる長さ(高さ)をしている。この実施形態の場合は、右側壁12が左側壁11に比べて長いものである。これに対して、上ブロック2は、頂版23の両側縁からそれぞれ下方に延びる左右の側壁21,22を有している。この上ブロック2は、下ブロック1に対応するものであるので、右側壁22と左側壁21との長さ(高さ)が異なっている。すなわち、上ブロック2の右側壁22は左側壁21より長くなっている。このような構造にすることにより、下ブロック1に上ブロック2を連結した場合に、下ブロック1と上ブロック2とのそれぞれの右側壁12,22の合計長さが下ブロック1と上ブロック2とのそれぞれの左側壁11,21の合計長さとが等しくなり、底版13に対して頂版23を平行にすることができるものである。なお、この実施形態においては、底版13と頂版23とにプレストレスを導入できるように、底版13と頂版23とを横断するように貫通孔4が設けてあり、それぞれの貫通孔4に挿入されたPC鋼棒5を所定の張力になるように牽引してその両端を固定し、所定量のプレストレスを導入するものである。
このような上ブロック2及び下ブロック1において、そのそれぞれの左右の側壁11,12,21,22に、上端面11a,12aから、また下端面21a,22aから所定距離離れた位置に、連結手段3を構成する下凹陥部31及び上凹陥部32が形成されている。連結手段3は、この上凹陥部32及び下凹陥部31に加え、後述する線材挿入孔33,34、線材であるPC鋼棒35、筒体である円筒36、上下凹部37,38及び充填材であるグラウト39により構成されるものである。下凹陥部31、上凹陥部32、線材挿入孔33,34及び上下凹部36,37は、上ブロック2と下ブロック1とのそれぞれにおいて、その長手方向(奥行き方向)に所定の間隔をあけて設定された位置に設けるものである。
上凹陥部32及び下凹陥部31は、左右の側壁21,22,11,12の内面に開口するもので、ほぼ直方体形状をしている。下ブロック1の下凹陥部31には、下凹陥部31より上部分の側壁11,12の内部に位置し、側壁11,12の上端面部分に開口する下線材挿入孔33が連通する。同様にして、上ブロック2の上凹陥部32には、上凹陥部32より下部分の側壁21,22の内部に位置し、側壁21,22の下端面部分に開口する上線材挿入孔34が連通する。この実施形態においては、上凹陥部32には上端が頂版23に開口して上凹陥部32に連通するプルロッド挿入孔6が設けてある。このプルロッド挿入孔6は、上ブロック2と下ブロック1との連結の際に、下線材挿入孔33と上線材挿入孔34とに挿入されたPC鋼棒35の上端に連結されるプルロッド7を挿入する挿入孔である。
下線材挿入孔33と上線材挿入孔34とは、側壁11,12,21,22の厚み方向のほぼ中央に位置するもので、連結するために下ブロック1に上ブロック2を積み重ねた場合にほぼ直線をなして、下凹陥部31と上凹陥部32とを連通するものである。この実施形態にあっては、下線材挿入孔33は、左右の側壁11,12内部に設けられた下凹部38に連通するもので、PC鋼棒35の外径とほぼ等しい内径である。この下凹部38は、円錐台を倒立させた形状をしており、下ブロック1の上端面に開口している。下凹部38は、後述する筒体である例えば鋼管製の円筒36の長さのほぼ半分程度の深さであり、その底面38aは、円筒36の外径とほぼ同じ直径の大きさになっており、底面38aのほぼ中心に下線材挿入孔33の上端が開口している。この実施形態では、下ブロック1の側壁11,12の内面に開口して下凹部38に連通する横貫通孔38bが設けてある。この横貫通孔38bは、グラウト39を円筒36内に充填するためのものである。
同様にして、上線材挿入孔34は、左右の側壁21,22内部に設けられた上凹部37に連通するものである。この上凹部37は、下凹部38とほぼ同じ大きさのもので、下凹部38とは異なり円錐台形状であり、上ブロック2の下端面に開口している。上凹部37は、円筒36の長さのほぼ半分程度の高さであり、その天井面37aは、円筒36の外径とほぼ同じ直径の大きさになっており、天井面37aのほぼ中心に上線材挿入孔34の下端が開口している。
円筒36は、周壁36aを有し、その内径が線材35の外径より大きなもので、その周壁36aに、内部に連通する貫通孔36bが、周壁36の下端近傍に設けてある。なお、この実施形態においては、貫通孔36bを一つにしているが、ほぼ同じ高さ位置に複数を設けるものであってよい。
上線材挿入孔34及び下線材挿入孔33に挿入される線材であるPC鋼棒35は、その上端と下端とに雄ねじが形成してある。この実施形態にあっては、PC鋼棒35の外径と下線材挿入孔33の内径とはほぼ等しいので、PC鋼棒35を下線材挿入孔33に挿入した状態で両者の間にほとんど間隙は存在しない。したがって、円筒36内にグラウト39を充填する場合に、グラウト39が下線材挿入孔33に流れ込むことを抑制できるので、充填効率を向上させることができる。なお、PC鋼棒35は、下線材挿入孔33に埋め込まれる形態を取るものであってもよい。すなわち、下ブロック1を製造する際に、PC鋼棒35をブロック製造用型枠の所定位置に配置しておき、コンクリートを型枠に打設して実質的には下線材挿入孔33を形成することなく、PC鋼棒35が下線材挿入孔33に挿入してある状態にするものである。
コンクリートブロック製品100の組立は、次の通りである。まず、下ブロック1を施工現場における施工位置に据え付け、下凹部38を介して全ての下線材挿入孔33にPC鋼棒35を挿入する。挿入されたPC鋼棒35は、その下端が下凹陥部31の内部に達するものである。PC鋼棒35の下端にはアンカープレートPを取り付け、その後に雄ねじに定着用のナットNを螺着する。さらに、PC鋼棒35を円筒36に通して、円筒36を下凹部38内に載置する。この場合、円筒36の周壁36aにある貫通孔36bを下凹部38の横貫通孔38bの方向に位置させることが望ましい。
次に、上ブロック2を下ブロック1に連結するために、下ブロック1の上に積む。この場合に、それぞれのPC鋼棒35は、上ブロック2の上凹部37を介してそれぞれの上線材挿入孔34に挿入する。そして、下ブロック1の上端面12aに上ブロック2の下端面22aを重ね合わせて位置決めする。すなわち、下ブロック1の側壁11,12外面と上ブロック2の側壁21,22外面とがほぼ面一になるよう、また下ブロック1の結合端面15と上ブロックの結合端面25とがほぼ面一になるように、上ブロック2の下ブロック1に対する位置を調整して積み重ねる。この場合に、円筒36は、下凹部38の底面38aに立っており、上ブロック2が降下してくる際に上ブロック2の上凹部37のテーパ面37aに接触して、天井面37bと接触するように案内される。
この後、それぞれのPC鋼棒35の下端に螺合したナットNを、定着位置にあわせて螺着位置を調整し、一方、PC鋼棒35の上端にアンカープレートPを通してナットNを螺着して仮定着する。そして、PC鋼棒35の上端の雄ねじにカプラを介して、プルロッド挿入孔6に挿入したプルロッド7を接続する。プルロッド7はその上端が頂版23に開口するプルロッド挿入孔6の上端から突出しているので、プルロッド7の上端を油圧ジャッキJに接続して、PC鋼棒35が所定の張力になるように牽引する。このPC鋼棒35の牽引作業を、各PC鋼棒35について行う。PC鋼棒35が所定の張力で牽引されている状態で、上凹陥部32において、PC鋼棒35の上端の雄ねじに螺着されたナットNを本締めして固定する。なお、ナットNを本締めした後のPC鋼棒35の張力は、下ブロック1と上ブロック2との組立が完成した後に、外力が加わることにより下ブロック1と上ブロック2との側壁11,12,21,22の継ぎ目が開き得る、すなわち上端面11a,12aと下端面21a22aとの間にコンクリートブロック製品において許容し得る隙間が生じる強さに調整するものである。そして、この後、カプラをゆるめて、PC鋼棒35からカプラとプルロッド7を外す。
以上のようにして、各PC鋼棒35に所定の張力を与えた後、下凹部38と上凹部37とが連結して形成された側壁内の空間に、下ブロック1の横貫通孔38bからグラウト39を充填する(図4に矢印によりグラウトの動きを示す)。横貫通孔38bを介して下凹部38の内部に達したグラウト39は、その充填量が増加するにしたがって円筒36の貫通孔36bから円筒36内部に流れ込む。そして、最終的には、円筒36内部と、下凹部38及び上凹部37内部にグラウト39が充填される(図4に示す状態)。つまり、この実施形態においては、グラウト39が円筒36の内部と円筒36を取り囲んでいる円筒36外の周囲の空間との両方に充填されるものである。
この後、以上に説明したようにして組立及び施工を完了したコンクリートブロック製品100に対して、同型のコンクリートブロック製品100をその前後を逆に、つまり組立を完了したコンクリートブロック製品100の前端を後端となるように方向を定め、施工を完了したコンクリートブロック製品100に連結する。なお、連結に際しては、縦締めPC鋼棒8により締付固定するもので、このためにコンクリートブロック製品100は、ハンチ部Hに縦締めPC鋼棒8を挿入する縦締め鋼棒孔81と、ハンチ部Hの長手方向のほぼ中間位置に設けられて縦締めPC鋼棒8の両端部を固定するための横凹陥部82とを備えている。縦締めPC鋼棒8の緊張及び固定は、上述のPC鋼棒35の場合と同様である。
このように、下ブロック1と上ブロック2とはPC鋼棒35により連結され、そのPC鋼棒35には、下ブロック1と上ブロック2との境界部分において円筒36が被せられ、しかも円筒36内にグラウト39が充填されてPC鋼棒35が円筒36内において位置決め固定される構造である。また、円筒36は、下凹部38と上凹部37とにより形成される空間内に充填されるグラウト39が硬化することにより固定される。
このコンクリートブロック製品100にあっては、下凹部38と上凹部37とによって形成される空間にグラウト39により円筒36が固定され、その内部に所定の張力で下ブロック1と上ブロック2とを連結するPC鋼棒35を、同じくグラウト39により固定している。PC鋼棒35は、所定の張力を発揮している状態において、円筒36のほぼ中心を通る位置に固定される。このような構造であれば、外力が加わった場合に、下ブロック1と上ブロック2との側壁11,12,21,22の継ぎ目あるいは目地に対して、キーとして機能させることができ、下ブロック1に対して上ブロック2がずれることを防止することができる。
したがって、上ブロック2は下ブロック1に対して、上端面11a,12aと下端面21a,22aとにおける摩擦力により位置のずれを防止するように、PC鋼棒35を太径のものにする必要がなく、またそのようなPC鋼棒35に対して張力も低くすることができる。この結果、下ブロック1と上ブロック2との側壁11,12,21,22の継ぎ目は、外力が加わることにより、その内面側において開いて隙間を生じ、このように隙間を生じることになっても、上ブロック2がずれることを防止することができる。また、従来に比較して外径の細い線材を使用することができるようになるので、PC鋼棒35にかかる材料費を低減することができる。
しかも、下ブロック1と上ブロック2との側壁11,12,21,22の継ぎ目が開いた場合であっても、円筒36の周囲にグラウト39が存在すること、及び円筒36の内部にもグラウト39がありPC鋼棒35を被覆した状態になっているので、PC鋼棒35が錆びることを確実に防止することができる。すなわち、上記継ぎ目が開いた場合には、その影響で円筒36の周囲つまり円筒36の外側に存在するグラウト39にはクラックが生じる可能性があるが、円筒36は上ブロック2のずれによって歪むことはほとんどない。したがって、円筒36内のグラウト39にクラックが生じることはなく、PC鋼棒35が錆びることを確実に防止することができる。
なお、上記実施形態においては、左右の側壁11,12,21,22は、長さの異なるものを説明したが、長さが等しいものであってもよい。この場合、下ブロック1の側壁11,12と上ブロック2の側壁21,22との長さは、同じでも異なるものでもよい。
また、筒体として鋼管製の円筒36を説明したが、グラウト39のような充填材を内蔵し得る材質及び形状であれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、アルミニウム製や合成樹脂製の円筒であってよい。これらの材質であれば、軽量化を図ることができる。また、充填剤にあっても、グラウト39以外に、常温硬化性の合成樹脂などであってもよい。
加えて、図5に示すように、下ブロック201にアンボンドPC鋼棒235を配置し、下凹部238においてそのアンボンドPC鋼棒235にカップラCを介してPC鋼棒291を連結し、下ブロック201と上ブロック202とを連結するものであってもよい。すなわち、下ブロック201の側壁211の内部には、下端235aを下ブロック201の側壁211の下端部分において固定する、側壁211の高さ寸法とほぼ同じ長さのアンボンドPC鋼棒235を配置する。このアンボンドPC鋼棒235の上端は、下ブロック235に設けられた下凹部238内に露出する。
そして、下ブロック235に上ブロック202を載置する際に、アンボンドPC鋼棒235の上端にカップラCを螺着し、そのカップラCに上ブロック202の上線材挿入孔234に挿通したPC鋼棒291の下端を螺着する。この時、上線材挿入孔234に挿通したPC鋼棒291の下端から円筒36を通しておく。
この後、上ブロック202の側壁221の上面に開口した上凹陥部232内に露出したPC鋼棒291の上端部に定着板292を介してナットNを仮止めして、上ブロック202を下ブロック201に位置合わせして載置する。そして、PC鋼棒291を所定の牽引力で牽引し、ナットNを締めつけてPC鋼棒291を固定する。この後、上記実施形態同様に、下ブロック201の下凹部238に連通する横貫通孔238bからグラウト(図示しない)を注入して、円筒36内部、下及び上凹部238,237内、上線材挿入孔234内及び上凹陥部232内をグラウトで満たす。なお、図5においては、グラウトを充填する前の状態を示しており、グラウトを注入した場合のグラウトの動きを図中に矢印にて示すものである。また、隣接するコンクリート製品同士の連結すなわち縦締めやプレストレスを導入する構成など、コンクリート製品の基本的な構造、構成については上記実施形態と同じであるので、図示及び説明を省略する。
この例にあっては、下ブロック201にアンボンドPC鋼棒235を配置するので、上記実施形態のようにプルロッドを使用してPC鋼材を牽引する必要がないため、工数を削減することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施形態の斜視図。 同実施形態の一部を断面で示す側面図。 同実施形態の正面から見た断面図。 同実施形態の要部を拡大して示す断面図。 本発明の他の実施形態の要部の断面図。
符号の説明
1…下ブロック
2…上ブロック
3…連結手段
11,12,21,22…側壁
11a,12a…上端面
21a,22a…下端面
31…下凹陥部
32…上凹陥部
33…下線材挿入孔
34…上線材挿入孔
35…アンボンドPC鋼棒
36…円筒
39…グラウト

Claims (6)

  1. 底版の両側縁からそれぞれ上方に延びる左右の側壁を有してなる下ブロックと、頂版の両側縁からそれぞれ下方に延びる左右の側壁を有してなる上ブロックと、上ブロックを下ブロックに連結する連結手段とを備え、上ブロックの左右の側壁の下端面を下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わせて連結した際に上下方向に閉じた空間を形成する上下組み合わせ式コンクリートブロック製品において、
    連結手段が、少なくとも上ブロックのそれぞれの左右の側壁に形成される凹陥部と、上ブロック及び下ブロックのそれぞれの側壁の内部に配置され上ブロックの凹陥部に露出してその上端を上ブロックの凹陥部内において固定されるとともにその下端を下ブロック内において固定される線材と、上ブロックの左右の側壁の下端面が下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わさる位置に対応する線材の部分に配置される筒体と、上ブロックと下ブロックとに形成されて筒体を収容する凹部と、凹部及び筒体の内部に充填されて線材の筒体内での動きを止める充填材とからなる上下組み合わせ式コンクリートブロック製品。
  2. 筒体が、側壁を有する円筒からなり、筒体の側壁に内部と外部とを連通する貫通孔を有してなる請求項1記載の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品。
  3. 充填材が、グラウトである請求項1または2記載の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品。
  4. 凹部が、上ブロックに形成され上ブロックと下ブロックとを連結した状態において筒体をほぼ半分収納する上凹部と、下ブロックに形成され上凹部と組み合わせる下凹部とからなり、上凹部が上ブロックの下端面に開口し、下凹部が上凹部とほぼ同じ大きさで下ブロックの上端面に開口する請求項1、2または3記載の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品。
  5. 上凹部と下凹部とが上ブロックと下ブロックとの側壁内に設けられ、上凹部と下凹部とのいずれか一方に連通する貫通孔を上ブロックと下ブロックとのいずれか一方の側壁に設けてなる請求項4記載の上下組み合わせ式コンクリートブロック製品。
  6. 底版の両側縁からそれぞれ上方に延びる左右の側壁を有してなる下ブロックと、頂版の両側縁からそれぞれ下方に延びる左右の側壁を有してなる上ブロックとを、上ブロックの左右の側壁の下端面を下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わせて連結した際に上下方向に閉じた空間を形成するように連結手段により連結する上下組み合わせ式コンクリートブロック製品の連結構造において、
    連結手段が、少なくとも上ブロックのそれぞれの左右の側壁に形成される凹陥部と、上ブロック及び下ブロックのそれぞれの側壁の内部に配置され上ブロックの凹陥部に露出してその上端を上ブロックの凹陥部内において固定されるとともにその下端を下ブロック内において固定される線材と、上ブロックの左右の側壁の下端面が下ブロックの対応する左右の側壁の上端面に重ね合わさる位置に対応する線材の部分に配置される筒体と、上ブロックと下ブロックとに形成されて筒体を収容する凹部と、凹部及び筒体の内部に充填されて線材の筒体内での動きを止める充填材とからなり、上ブロックと下ブロックとを連結した状態において、上ブロックの左右の側壁の下端面と下ブロックの左右の側壁の上端面とにより形成される目地が外力の加わった際に部分的に開き得る上下組み合わせ式コンクリートブロック製品の連結構造。
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