JP3961694B2 - 吸湿呼吸装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油入電気機器に取り付けられる吸湿呼吸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸湿呼吸装置は、油入電気機器の温度変化による絶縁油の呼吸に際し、該絶縁油が吸湿して劣化しないようにするためのものである。
【0003】
従来のこの種の吸湿呼吸装置は、図5及び図6に示すように、有底筒状の容器1を有し、該容器1内は前下りに傾斜した受板2で上下に仕切られ、該受板2上の容器1内には吸湿剤収容室3が形成されている。吸湿剤収容室3内には吸湿剤4が充填されている。受板2の中央には通気孔5があけられ、該通気孔5を塞ぐように受板2上には金網6が載置され、ビス7で固定され、通気が行えるようになっている。
【0004】
容器1の前面には、吸湿剤監視窓8と吸湿剤取出部9が設けられている。吸湿剤監視窓8を構成する枠体10の下側構成部材10Aの上面には後下りの傾斜面11が設けられていて、吸湿剤排出時に枠体10の部分に吸湿剤4が取残されないようになっている。
【0005】
吸湿剤取出部9は、基端の下面が受板2の傾斜下端にほぼ一致するようにして該基端を容器1内の吸湿剤収容室3に連通させて先端を斜め下向きにして容器1に気密に取付けられた吸湿剤取出筒体12と、該吸湿剤取出筒体12の先端側内面に周方向に刻設されたネジ部に螺着されて吸湿剤取出筒体12の先端を閉塞する吸湿剤取出蓋13と、吸湿剤取出筒体12の先端と吸湿剤取出蓋13との間に介在されたパッキン14とで構成されている。
【0006】
容器1の底部15の中央には吸排気孔16が設けられ、該吸排気孔16に対応して底部15の下にはオイルポット17が配設されている。該オイルポット17を取付けるために底部15の下面には120度間隔で座板18が取付けられ、該座板18には内周にネジが刻設されている連結リング19が取付けられている。この連結リング19にオイルポット17が着脱自在に取付けられている。該オイルポット17はアクリル樹脂等の透明材で形成されている。オイルポット17の上端には、底部15と連結リング19との間に座板18をスペーサとして通気口20が形成されている。オイルポット17内の底側には油面位置基準線21の位置までシール油22が収容されている。油面位置基準線21はオイルポット17の外周に朱色で刻設されている。オイルポット17内には該オイルポット17の内径より小さな外径の吸排気管23が同心状に配設されている。該吸排気管23の上端は吸排気孔16を包囲して底部15の下面に気密に取付けられ、下端はシール油22中に浸漬されている。吸排気管23の下端には、上向きに切込み24が、油面位置基準線21を越えない高さで設けられている。容器1の下部には油面位置基準線21に対応して覗き窓25が設けられている。
【0007】
容器1の上端外周にはフランジ26が突設され、該フランジ26上にはパッキン27を介して該容器1の上端を閉塞する主蓋28が載置され、ボルト29とナット30とで気密に取付けられている。主蓋28には吸湿剤投入部31と本体連通部32が形成されている。吸湿剤投入部31は、主蓋28に形成された吸湿剤投入孔33と、吸湿剤投入孔33を包囲して主蓋28の上面には気密に取付けられた吸湿剤投入筒体34と、該筒体34の上部に切られた内ネジに螺着されて吸湿剤投入筒体34を閉塞しているキャップ状の吸湿剤投入蓋35と、図示しないが吸湿剤投入筒体34の上端と吸湿剤投入蓋35との間に介在されたパッキンとで構成されている。本体連通部32は、主蓋28に形成された通気孔36と、通気孔36を包囲して主蓋28の上面に気密に取付けられた通気管37と、該通気管37の上端外周に取付けられて図示しない油入電気機器の呼吸口に連結するための接続フランジ38とで構成されている。
【0008】
このような吸湿呼吸装置は、常時はシール油22がシールの役割をはたして内外の空気を遮断しているが、油入電気機器の内圧が下り、外気圧と該油入電気機器の内圧との差が一定値以上に達すると、オイルポット17内で油面が吸排気管23の内外で差が生じて、切込み24のところで空気の流通を許す。矢印で示した如く通気口20から吸気された外気は、シール油22を通って濾過された後、吸排気管23及び吸排気孔16を経て吸湿剤収容室3中を通りながら吸湿剤4で除湿され、乾燥空気となって本体連通部32を通って油入電気機器内に導入される。一方、油入電気機器内の温度が上昇してその内圧が上り、該油入電気機器から排気を行う場合は、吸気と逆の行程で外部に排気される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の吸湿呼吸装置では、外気との密封にシール油(絶縁油)22を使用しているため、定期的にオイルポット17の清掃と、シール油22の取換えが必要となり、保守に手間と時間がかかる問題点がある。
【0010】
本発明の目的は、オイルポットやシール油を使用しないで、外気との密封を行える吸湿呼吸装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、保守に手間と時間がかからない吸湿呼吸装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、排気用弁機構の弁体と吸気用弁機構の弁体とを同じ向きにして連通室側に向けても支障なく作動させることができる吸湿呼吸装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、排気用弁機構の弁体と吸気用弁機構の弁体とをユニットベース体自体でガイドできる吸湿呼吸装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、有底筒状の容器内が通気性の受板で上下に仕切られ、該受板上の容器内には吸湿剤を収容する吸湿剤収容室が形成され、容器の上部には吸湿剤収容室と油入電気機器とを連通させる通気孔が設けられている吸湿呼吸装置を改良するものである。
【0015】
本発明に係る吸湿呼吸装置においては、容器の底部の下には該容器内の圧力の変化により吸気と排気とを行う呼吸弁ユニットが該容器の底部に対して間隔をあけて固定的に配置されている。呼吸弁ユニットの吸排気口と容器の底部の孔とが透明筒体で連通接続されている。透明筒体には、呼吸弁ユニットを経ての呼吸動作状態を表示する呼吸動作表示手段が内蔵されている。呼吸弁ユニットは、ユニットベース体と、該ユニットベース体の上面の中央側に連通室を形成するようにして該ユニットベース体の上部に被せられて該ユニットベース体の周縁部に対して気密にシールされている蓋体とを備えている。蓋体には吸排気口が、連通室を透明筒体内の通路を経て容器内に連通させるように設けられている。ユニットベース体の底部には、呼吸用孔として排気孔と吸気孔とが設けられている。ユニットベース体には、吸湿剤収容室側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に排気用弁体が開となって該吸湿剤収容室側の圧力を排気孔を経て放圧する排気用弁機構と、吸湿剤収容室側の内圧が外気圧より低下して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に吸気用弁体が開となって該吸湿剤収容室側に外気を吸気孔を経て吸込む吸気用弁機構とが設けられている。
【0016】
このように呼吸弁ユニットの排気用弁機構と吸気用弁機構とを用いて吸排気を行うと、オイルポットやシール油を使用しないで、外気との密封を行うことができる。このため従来のように定期的にオイルポットの清掃を行ったり、シール油の取換えを行ったりする必要がなくなり、保守に手間と時間がかからない利点がある。また、容器の底部の下には呼吸弁ユニットを該容器の底部に対して間隔をあけて配置し、この呼吸弁ユニットの吸排気口と容器の底部の孔とを透明筒体で連通接続し、透明筒体には呼吸弁ユニットを経ての呼吸動作状態を表示する呼吸動作表示手段を内蔵させているので、弁タイプであっても呼吸動作の表示を行わせることができる。
【0017】
本発明で排気用弁機構は、ユニットベース体に設けられて両端が異なる位置で連通室側に面するユニットベース体の上面に開口する排気通路と、連通室側に開口する排気通路の一方の開口部の周囲でユニットベース体の表面側に設けられた排気用弁座と、通常は排気用弁座に接触して排気通路を閉じていて吸湿剤収容室側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に排気通路を経て伝わる該内圧で押し上げられて排気通路を開く排気用弁体と、連通室側に面する排気用弁体と排気通路の一方の開口部と排気孔の開口部とを連通室から隔離する隔離体とで構成されていることが好ましい。このように構成すると、吸湿剤収容室側の内圧で作動する排気用弁機構の弁体であっても、連通室側に向けて動作するように構成することができる。
【0018】
また本発明で排気用弁座は、ユニットベース体の表面に開口させて設けられた排気用弁体ガイド凹部の底部に設けられ、該排気用弁体ガイド凹部内に排気用弁体が摺動自在に配置されていることが好ましい。このように構成すると、排気用弁体にガイド軸を設け、このガイド軸を排気通路内のガイド体でガイドさせるような複雑な構造にせずに、排気用弁体をガイドさせることができる。
【0019】
また本発明では、排気孔の出口にフィルターを配置することが好ましい。このように構成すると、排気孔の出口から異物が侵入するのを防止することができる。
【0020】
また本発明で吸気用弁機構は、ユニットベース体を貫通して外部と連通室側とを連通させている吸気孔からなる吸気通路と、連通室側に開口する吸気通路の開口部の周囲でユニットベース体の表面側に設けられた吸気用弁座と、通常は吸気用弁座に接触して吸気通路を閉じていて吸湿剤収容室側の圧力が外気圧より低下して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に外気圧で押し上げられて吸気通路を開く吸気用弁体とで構成されていることが好ましい。このように構成すると、吸気用弁機構の弁体を連通室側に向けて作動させることができる。
【0021】
また本発明で吸気用弁座は、ユニットベース体の表面に開口させて設けられた吸気用弁体ガイド凹部の底部に設けられ、該吸気用弁体ガイド凹部内に吸気用弁体が摺動自在に配置されていることが好ましい。このように構成すると、吸気用弁体にガイド軸を設け、このガイド軸を吸気通路内のガイド体でガイドさせるような複雑な構造にせずに、吸気用弁体をガイドさせることができる。
【0022】
また本発明で吸気孔の入口には、フィルターを配置することが好ましい。このように構成すると、吸気孔の入口から異物が侵入するのを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は本発明に係る吸湿呼吸装置における実施の形態の一例を示したもので、図1は該吸湿呼吸装置の縦断側面図、図2は図1の要部拡大縦断図、図3は図2のフィルター押え板の正面図である。なお、前述した図5及び図6と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0024】
この吸湿呼吸装置においては、容器1の上半部側の構成については前述した図6と同様である。
【0025】
この吸湿呼吸装置にあっては、容器1の底部15の中央に孔39が設けられている。
【0026】
容器1の底部15の下には、該容器1内の圧力の変化により吸気と排気とを行う呼吸弁ユニット40が該容器1の底部15に対して所定の間隔をあけて後述するようにして固定的に配置されている。
【0027】
呼吸弁ユニット40は、ユニットベース体41と、該ユニットベース体41の上面の中央側に連通室42を形成するようにして該ユニットベース体41の上部に被せられて該ユニットベース体41の周縁部に対してシール材43を介して気密にシールされている蓋体44とを備えている。蓋体44の中央には、連通室42と連通する吸排気口45が設けられている。
【0028】
呼吸弁ユニット40の吸排気口45と容器1の底部15の孔39とは、アクリル樹脂等よりなる外側透明筒体46で連通接続されている。この外側透明筒体46の両端は、容器1の底部15と蓋体44とにシール材47,48を介して当接され、かかる状態でユニットベース体41と蓋体44とを貫通する複数本の取付けネジ49を容器1の底部15に締結することにより気密にシールされている。また、かかる状態で、呼吸弁ユニット40が取付けネジ49で容器1の底部15に吊り下げ支持されている。
【0029】
蓋体44の上面には、吸排気口45を包囲してアクリル樹脂等よりなる内側透明筒体50が接着剤による接着で植設されている。この内側透明筒体50は、容器1の底部15の孔39を貫通して容器1内に突出する長さを有している。この内側透明筒体50内の通路51を経て、呼吸弁ユニット40内の連通室42は容器1内と連通されている。内側透明筒体50内の通路51には、呼吸弁ユニット40を経ての呼吸動作状態を表示する呼吸動作表示手段52が内蔵されている。この呼吸動作表示手段52は、内側透明筒体50の上端側を横切って取付けられた支持ピン53と、この支持ピン53に吊り紐54で吊り下げられた例えば鳥の羽よりなる表示体55とで構成されている。
【0030】
連通室42に対応する位置で、ユニットベース体41の底部に隣接して開口させて呼吸用孔として排気孔56と吸気孔57とが設けられている。また、ユニットベース体41には、吸湿剤収容室3側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に排気用弁体58が開となって該吸湿剤収容室3側の圧力を排気孔56を経て放圧する排気用弁機構59と、吸湿剤収容室3側の内圧が外気圧より低下して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に吸気用弁体60が開となって該吸湿剤収容室3側に外気を吸気孔57を経て吸込む吸気用弁機構61とが設けられている。
【0031】
排気用弁機構59は、ユニットベース体41に設けられて両端が異なる位置で連通室42側に面するユニットベース体41の上面に開口する排気通路62と、連通室42側に開口する排気通路62の一方の開口部62aの周囲でユニットベース体41の表面側に設けられた排気用弁座63と、通常は排気用弁座63に接触して排気通路62を閉じていて吸湿剤収容室3側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に排気通路62を経て伝わる該内圧で押し上げられて排気通路62を開く前述した排気用弁体58と、連通室42側に面する排気用弁体58と排気通路62の一方の開口部62aと排気孔56の開口部56aとを連通室42から隔離する隔離体64とで構成されている。
【0032】
特に、この例で排気用弁座63は、ユニットベース体41の表面に開口させて設けられた排気用弁体ガイド凹部65の底部に設けられている。この排気用弁体ガイド凹部65内に排気用弁体58が摺動自在に配置されている。
【0033】
吸気用弁機構61は、ユニットベース体41を貫通して外部と連通室42側とを連通させている吸気孔57からなる吸気通路66と、連通室42側に開口する吸気通路66の開口部の周囲でユニットベース体41の表面側に設けられた吸気用弁座67と、通常は吸気用弁座67に接触して吸気通路66を閉じていて吸湿剤収容室3側の圧力が外気圧より低下して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に外気圧で押し上げられて吸気通路66を開く前述した吸気用弁体60とで構成されている。
【0034】
特に、この例で吸気用弁座67は、ユニットベース体41の表面に開口させて設けられた吸気用弁体ガイド凹部68の底部に設けられている。この吸気用弁体ガイド凹部68内に吸気用弁体60が摺動自在に配置されている。
【0035】
ユニットベース体41の底面に開口する排気孔56と吸気孔57には、これらを共通に覆ってフィルター69があてがわれている。該フィルター69にはフィルター押え板70が当接され、該フィルター押え板70は固定ネジ71でユニットベース体41に固定されている。該フィルター押え板70には、複数の通気孔70aが設けられている。
【0036】
内側透明筒体50の上端にも、通路51を横切ってフィルター72が取付けられている。
【0037】
蓋体44の外周には、ユニットベース体41を保護するように保護筒体73が取付けられている。
【0038】
吸湿呼吸装置の容器1の上端に設けられている通気管37は、コンサベータ74を介して油入変圧器の如き油入電気機器75に接続されている。
【0039】
次に、このような吸湿呼吸装置における呼吸動作について、図4(A)〜(C)を参照して説明する。
【0040】
容器1内の吸湿剤収容室3側の圧力変動がない場合には、図4(A)に示すように、排気用弁機構59と吸気用弁機構61のいずれの弁体58,60もその自重で弁座63,67に接触していて、これら排気用弁機構59と吸気用弁機構61は閉となっていてこれらの弁機構59,61による呼吸作用はない。
【0041】
油入電気機器75側の圧力が上昇すると、コンサベータ74内の絶縁油の油面が上がって吸湿剤収容室3側の圧力が上がり、この吸湿剤収容室3側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に、通路51,連通室42,排気通路62を経て伝わる該内圧で排気用弁体58が図4(B)に示すように押し上げられて該排気通路62が開となる。これにより吸湿剤収容室3側の圧力は、排気孔56を経て外部に放圧されて低下する。この放圧動作時には、内側透明筒体50内の通路51には、下向きに空気が流れ、これにより呼吸動作表示手段52の鳥の羽よりなる表示体55が縮むので、外部から外側透明筒体46と内側透明筒体50を経て表示体55の縮んだ状態を目視することにより、排気動作が行われていることを確認できる。
【0042】
この放圧作用により、吸湿剤収容室3側の圧力と容器1の外部の圧力とに圧力差がほぼなくなると、自重で排気用弁体58が下降して弁座63に接触し、排気用弁機構59が図3(A)に示すような閉状態に戻る。
【0043】
一方、油入電気機器75側の圧力が低下すると、コンサベータ74内の絶縁油の油面が下がって吸湿剤収容室3側の圧力が下がり、この吸湿剤収容室3側の内圧が外気圧より低下して外気圧との差圧が所定値以上になった際に吸気用弁体60が図4(C)に示すように外気圧で押し上げられて吸気通路66が開となる。これにより外気が吸気通路66,連通室42,通路51を経て吸湿剤収容室3側に供給され、吸湿剤収容室3側の圧力が上昇する。この吸気動作時には、内側透明筒体50内の通路51には、上向きに空気が流れ、これにより呼吸動作表示手段52の鳥の羽よりなる表示体55が広がるので、外部から外側透明筒体46と内側透明筒体50を経て表示体55の広がった状態を目視することにより、吸気動作が行われていることを確認できる。
【0044】
この外気の吸込み作用により、吸湿剤収容室3側の圧力と容器1の外部の圧力とに圧力差がほぼなくなると、自重で排気用弁体60が下降して弁座67に接触し、排気用弁機構61が図4(A)に示すような閉状態に戻る。
【0045】
このように排気用弁機構59と吸気用弁機構61とを用いて吸排気を行うと、オイルポットやシール油を使用しないで、外気との密封を行うことができる。
【0046】
このような呼吸動作は、フィルター69,72を経て行われるので、排気孔56と吸気孔57から異物が侵入するのを防止することができる。
【0047】
上記例では、呼吸動作表示手段52を覗く箇所に外側透明筒体46と内側透明筒体50が存在して二重構造になっているが、内側透明筒体50の外周にフランジを一体に設け、このフランジを容器1の底部15の下面にシール材を介してあてがい、取付けネジ49で呼吸ユニット40を容器1の底部15に締結すると、外側透明筒体46を省略することができ、呼吸動作表示手段52を覗く箇所の構造を簡略化することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る吸湿呼吸装置では、呼吸弁ユニットの排気用弁機構と吸気用弁機構とを用いて吸排気を行うので、オイルポットやシール油を使用しないで、外気との密封を行うことができる。このため従来のように定期的にオイルポットの清掃を行ったり、シール油の取換えを行ったりする必要がなくなり、保守に手間と時間がかからない利点がある。また、呼吸弁ユニットは容器の底部の下に間隔をあけて配置し、この呼吸弁ユニットの吸排気口と容器の底部の孔とを透明筒体で連通接続し、透明筒体には呼吸弁ユニットを経ての呼吸動作状態を表示する呼吸動作表示手段を内蔵させているので、弁タイプであっても呼吸動作の表示を支障なく行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸湿呼吸装置における実施の形態の一例の縦断側面図である。
【図2】図1の要部拡大縦断図である。
【図3】図2で使用しているフィルター押え板の正面図である。
【図4】(A)〜(C)は本例の吸湿呼吸装置における呼吸弁ユニットの動作説明図である。
【図5】従来の吸湿呼吸装置の正面図である。
【図6】従来の吸湿呼吸装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 受板
3 吸湿剤収容室
4 吸湿剤
5 通気孔
6 金網
7 ビス
8 吸湿剤監視窓
9 吸湿剤取出部
10 枠体
10A 下側構成部材
11 傾斜面
12 吸湿剤取出筒体
13 吸湿剤取出蓋
14 パッキン
15 底部
16 吸排気孔
17 オイルポット
18 座板
19 連結リング
20 通気口
21 油面位置基準線
22 シール油
23 吸排気管
24 切込み
25 覗き窓
26 フランジ
27 パッキン
28 主蓋
29 ボルト
30 ナット
31 吸湿剤投入部
32 本体連通部
33 吸湿剤投入孔
34 吸湿剤投入筒体
35 吸湿剤投入蓋
36 通気孔
37 通気管
38 接続フランジ
39 孔
40 呼吸弁ユニット
41 ユニットベース体
42 連通室
43 シール材
44 蓋体
45 吸排気口
46 外側透明筒体
47,48 シール材
49 取付けネジ
50 内側透明筒体
51 通路
52 呼吸動作表示手段
53 支持ピン
54 吊り紐
55 表示体
56 排気孔
57 吸気孔
58 排気用弁体
59 排気用弁機構
60 吸気用弁体
61 吸気用弁機構
62 排気通路
62a 開口部
63 排気用弁座
64 隔離体
65 排気用弁体ガイド凹部
66 吸気通路
67 吸気用弁座
68 吸気用弁体ガイド凹部
69 フィルター
70 フィルター押え板
70a 通気孔
71 固定ネジ
72 フィルター
73 保護筒体
74 コンサベータ
75 油入電気機器

Claims (7)

  1. 有底筒状の容器内が通気性の受板で上下に仕切られ、前記受板上の前記容器内には吸湿剤を収容する吸湿剤収容室が形成され、前記容器の上部には前記吸湿剤収容室と油入電気機器とを連通させる通気孔が設けられている吸湿呼吸装置において、
    前記容器の底部の下には該容器内の圧力の変化により吸気と排気とを行う呼吸弁ユニットが該容器の底部に対して間隔をあけて固定的に配置され、
    前記呼吸弁ユニットの吸排気口と前記容器内の下部とが透明筒体で連通接続され、前記透明筒体には前記呼吸弁ユニットを経ての呼吸動作状態を表示する呼吸動作表示手段が内蔵され、
    前記呼吸弁ユニットは、ユニットベース体と、該ユニットベース体の上面の中央側に連通室を形成するようにして該ユニットベース体の上部に被せられて該ユニットベース体の周縁部に対して気密にシールされている蓋体とを備え、前記蓋体には前記吸排気口が前記連通室を前記透明筒体内の通路を経て前記容器内に連通させるように設けられ、
    前記ユニットベース体の底部には呼吸用孔として排気孔と吸気孔とが設けられ、
    且つ前記ユニットベース体には、前記吸湿剤収容室側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に排気用弁体が開となって該吸湿剤収容室側の圧力を前記排気孔を経て放圧する排気用弁機構と、前記吸湿剤収容室側の内圧が外気圧より低下して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に吸気用弁体が開となって該吸湿剤収容室側に外気を前記吸気孔を経て吸込む吸気用弁機構とが設けられていることを特徴とする吸湿呼吸装置。
  2. 前記排気用弁機構は、前記ユニットベース体に設けられて両端が異なる位置で前記連通室側に面する前記ユニットベース体の上面に開口する排気通路と、前記連通室側に開口する前記排気通路の一方の開口部の周囲で前記ユニットベース体の表面側に設けられた排気用弁座と、通常は前記排気用弁座に接触して前記排気通路を閉じていて前記吸湿剤収容室側の内圧が外気圧より上昇して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に前記排気通路を経て伝わる該内圧で押し上げられて前記排気通路を開く前記排気用弁体と、前記連通室側に面する前記排気用弁体と前記排気通路の一方の開口部と前記排気孔の開口部とを前記連通室から隔離する隔離体とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸湿呼吸装置。
  3. 前記排気用弁座は前記ユニットベース体の表面に開口させて設けられた排気用弁体ガイド凹部の底部に設けられ、該排気用弁体ガイド凹部内に前記排気用弁体が摺動自在に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の吸湿呼吸装置。
  4. 前記排気孔の出口にフィルターが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸湿呼吸装置。
  5. 前記吸気用弁機構は、前記ユニットベース体を貫通して外部と前記連通室側とを連通させている前記吸気孔からなる吸気通路と、前記連通室側に開口する前記吸気通路の開口部の周囲で前記ユニットベース体の表面側に設けられた吸気用弁座と、通常は前記吸気用弁座に接触して前記吸気通路を閉じていて前記吸湿剤収容室側の圧力が外気圧より低下して該外気圧との差圧が所定値以上になった際に外気圧で押し上げられて前記吸気通路を開く前記吸気用弁体とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸湿呼吸装置。
  6. 前記吸気用弁座は前記ユニットベース体の表面に開口させて設けられた吸気用弁体ガイド凹部の底部に設けられ、該吸気用弁体ガイド凹部内に前記吸気用弁体が摺動自在に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の吸湿呼吸装置。
  7. 前記吸気孔の入口にフィルターが配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の吸湿呼吸装置。
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