JP3960423B2 - 情報処理装置、プログラム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、印刷中にセクション毎に任意に印刷属性を変更可能にする情報処理装置、プログラムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、印刷システムにおいて、アプリケーションプログラム側で用意されたセクション区切り情報を利用して印刷属性情報をプリンタドライバに与え、セクション毎に印刷属性を変更することが行われている。
図５は、先行技術文献ではないが、本発明の前提となるこのような印刷システムの構成を概略的に示したものである。
この印刷システムはＰＣ（Personal Computer）等のホストコンピュータとプリンタ４０とからなっており、ホストコンピュータは、アプリケーションプログラム機能部１６、プリンタドライバ２０及びハードディスク３０からなっている。また、プリンタドライバ２０は現在の設定値２３を設定する印刷設定部２１及び印刷データ生成部２４を備えている。更に、印刷データ生成部２４はセクション区切り検出機能部２５と設定コマンド生成部２７とを備え、セクション区切り検出機能部２５は文書中のセクションの区切りを検出し、設定コマンド生成部２７は検出されたセクションに対応する設定値（現在の設定値）に基づき、プリンタを制御するコマンドを生成する。
この構成において、セクション毎の印刷属性の設定は、アプリケーションプログラム機能部１６のページ設定画面を開き、同プログラムに備わった一連の設定内容（例えば、印刷の向き、給紙トレイ、印刷用紙サイズ）のうち任意のものを選択することで、全てアプリケーションソフト内で行っている。
【０００３】
プリンタドライバでの設定は、アプリケーションプログラムから印刷文書のセクション毎に印刷設定を指令することで、ＯＳ（Operation System）［１例としてＭＳWindows（登録商標）］は、プリンタドライバ２０に、例えば、関数ResetＰＤＥＶ（以前の印刷設定、新規印刷設定）の呼び出しをかけ、プリンタドライバ２０は、前記関数の以前の印刷設定、新規印刷設定の引数情報を基に、アプリケーションプログラムの指令により前記印刷属性が変わったことを理解し、その印刷属性を現在の設定値２３として設定することで行っている。
【０００４】
印刷は、ユーザがアプリケーションプログラムでハードディスク３０から文書ファイル３２の文書データ１４を取り込み、この文書データ１４について印刷ダイアログ１２から印刷を指令することで行う。この印刷指令により、プリンタドライバ２０の印刷データ生成部２４は、セクション区切り検出機能部２５が印刷文書のセクションの区切りを検出する毎に、印刷設定部２１の設定情報から渡された現在の設定値２３に基づき設定コマンドを生成し、その設定コマンドをプリンタ４０に出力し設定された印刷属性に従った印刷を行う。
セクションの区切り位置は、既存のアプリケーションプログラムで文書の適切な位置に任意に設定できる機能であるため、従来の印刷システムでもユーザが設定した印刷属性により印刷中にその属性を変更することが可能である。
【０００５】
しかしながら、従来の印刷システムには以下のような問題がある。
即ち、従来の印刷システムは、上述のようにアプリケーションプログラムに備えられたセクション毎の印刷属性指定機能を用いて印刷属性を指定しているため、その属性指定の範囲は各アプリケーションに備わった範囲内のものとなり、その属性指定は上述のように、せいぜい印刷の向き、給紙トレイ、印刷用紙サイズに限られており、プリンタドライバ独自の機能や設定をセクション毎に指定できず、従ってセクション毎に多様な印刷属性に従った印刷、例えば、カラー・モノクロ、変倍、集約、両面、画質などを、文書のセクション毎に自由に切り替えた印刷を行うことは出来ない。
更に、従来のシステムでは、そもそもアプリケーションプログラムにセクション毎の印刷属性指定の機能等がない場合には、以上のような印刷中における印刷属性の変更による印刷は不可能である。
【０００６】
また、セクション毎に異なる設定が可能な他の従来技術として、印刷配布の効率化を目的としたドキュメントプリンタの印刷制御方法が知られている（特許文献１参照）。
この印刷制御方法は、同じような内容のドキュメントでその一部が配布先によって異なる場合、プリンタにはそのドキュメントの全体を包括するデータと、どの配布先部署にどのドキュメントのセクションをどういう順番で組み立てて新たなドキュメントとして構成するかの情報を含んだドキュメント制御リストを転送し、プリンタ側では、ドキュメント制御リストを解釈して、配布先毎に印刷するセクションを印刷順序に並べ替えて配布先毎の処理手順リストを作成し、その処理手順リストに従って各セクションの印刷データにアクセスして印刷を行うものである。
しかしながら、この印刷制御方法でセクション別に印刷を管理し異なる設定を行うためには、アプリケーションプログラムを含め独自のシステムを構築することが必要であり通常の印刷システムに容易に適用することはできない。
【０００７】
【特許文献１】
特開平１１−８５４２７号公報（要約、段落（０００９）及び（００１２））。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の問題を解決すべくなされたものであって、その第１の目的は、アプリケーションプログラムのセクション毎の印刷属性指定機能に依存することなく、プリンタドライバ側で印刷文書のセクション毎に印刷属性を自由に設定できるようにすることである。
第２の目的は、セクション毎に最適な印刷属性を設定することにより、多様な印刷属性に従った印刷、例えば、文書のセクション毎にカラー・モノクロ、変倍、集約、両面、画質などを自由に切り替えて印刷を行うことができるようにすることである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明は、プリンタに接続するコンピュータのＯＳ上で動作するプログラムであって、前記コンピュータに、印刷文書のセクション毎に印刷情報を設定する手順と、設定したセクション別印刷情報をセクション毎に記憶する手順と、記憶したセクション別設定情報を読み出す手順と、読み出したセクション別設定情報に基づきセクション毎の印刷を制御する手順であって、印刷文書のセクションの区切りを検出したときのカウント値と関連付けたセクション別印刷情報を前記記憶手段から読み出す手順と、読み出したセクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成する手順を備えた前記セクション毎の印刷を制御する手順と、印刷文書のセクションの区切りを検出したときのカウント値と関連付けたセクション別印刷情報が前記記憶手段に存在するか否かを判別する手順と、該セクション別印刷情報が前記記憶手段に存在しないとき、既にプリンタドライバ内に設定されているセクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成する手順を、前記コンピュータに実行させるためのプログラムである。
請求項２の発明は、印刷文書のセクション毎に印刷情報を設定する印刷情報設定手段と、設定したセクション別印刷情報をセクション毎に記憶する記憶手段と、記憶したセクション別設定情報に基づきセクション毎の印刷を制御する手段と、印刷文書のセクションの区切りをカウントするカウンタ手段と、印刷文書のセクションの区切りを検出したときのカウント値に関連付けたセクション別印刷情報が前記記憶手段に存在するか否かを判別する手段と、を備え、前記記憶手段は該カウンタのカウント値に関連付けて前記セクション別印刷情報を記憶し、読み出したセクション別設定情報に基づきセクション毎の印刷を制御する手段は、印刷文書のセクションの区切りを検出したとき、前記セクションの区切りのカウント値に関連付けた前記セクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成し、かつ当該セクション別印刷情報が前記記憶手段に存在しないとき、既にプリンタドライバ内に設定されているセクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成することを特徴とする情報処理装置である。
【００１０】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明に基づく印刷システムの１実施形態の構成を概略的に示した図である。
本実施形態の印刷システムは、図５に示した従来の印刷システムに対し、プリンタドライバ２０内の印刷設定部２１にセクション別設定機能部２２を備え、セクション別に設定した設定情報を現在の設定値とするとともに、ハードディスク３０のセクション設定情報ファイル３４に保存する手段、及び印刷データ生成部２４内に設定情報読み込み機能部２６を設け、印刷時にセクション区切り検出機能部２５からのセクション区切り信号により、ハードディスク３０に保存した該当セクションの設定情報を現在の設定値として読み出す（コピーする）手段を付加した構成となっている。
【００１１】
即ち、本印刷システムは、情報処理装置としてのＰＣ等のホストコンピュータ１０とプリンタ４０とからなり、ホストコンピュータ１０は、アプリケーションプログラム機能部１６、プリンタドライバ２０及びハードディスク３０を備えている。
プリンタドライバ２０は印刷設定部２１及び印刷データ生成部２４を備え、印刷設定部２１は現在の設定値２３を設定するセクション別設定機能部２２を備えている。印刷設定部２１は、セクション別設定機能部２２により現在の設定値を各セクション毎にハードディスクのセクション設定情報ファイル３４に格納する。
印刷データ生成部２４は、セクション区切り検出機能部２５、設定情報読み込み機能部２６及び設定コマンド生成部２７を備え、セクション区切り検出機能部２５は文書中のセクションの区切りを検出し、設定コマンド生成部２７は検出されたセクションに対応する当該セクション設定情報をハードディスク３０のセクション設定情報ファイル３４から読み出し、それを現在の設定値２８とし、この設定値に基づきプリンタを制御するコマンドを生成する。
【００１２】
以上の構成においてセクション毎に印刷属性を設定する場合について説明する。
まず、アプリケーションプログラムからプリンタドライバ２０を選択する。続いて印刷ダイアログ画面１２を開き、その画面内において更にプリンタドライバ２０のプロパティを開くボタンを押すと、プリンタドライバ２０の印刷設定部２２が呼び出され、印刷設定部２２は図２に示すプリンタドライバ２０独自のプロパティ画面を表示する。
ユーザはプリンタドライバ２０のプロパティ画面で基本、画質、給紙先などの様々な印刷の設定を変更し、それによって、現在の設定値の内部が書き替えられ、ＵＩ（ユーザインテーフェース）画面の表示も設定が変わったことを示す表示に変わる。
ユーザは、印刷設定部２１のセクション別設定機能部２２により、１からｎまでのセクションのうちどのセクションへの設定として現在の設定値２３を反映させるかを指定することが出来る。
【００１３】
図２は単純化して示したプリンタドライバのプロパティ画面を示しており、この画面は、給紙先をどこにするか及びその設定を全文書（＝全セクション）に反映するか、個別セクションに反映するかのラジオボタン型の選択肢と、個別セクションに反映する場合は、どのセクションに反映するかを指定するスピンボックス型のセクション番号選択肢と、指定セクションのみかそれ以降のセクション全てに反映するかを選ぶラジオボタン型の選択肢を用意している。
例えば給紙先の設定画面２２２において、設定対象２２４を３番目のセクション以降に適用するという設定を選び、ＯＫボタンを押すと、セクション３以降の全ての設定情報に現在の設定値２３の値がコピーされる。つまり、図１に示すハードディスク３０のセクション３設定情報からセクションｎ設定情報までに現在の設定値がコピーされ保存される。
【００１４】
以上の設定の意味について図１のアプリケーションプログラム機能部１０の枠内の文書データ１４の概念図で説明すると、アプリケーションプログラムで４つのセクションに分かれた８頁の文書を開いているとき、３番目のセクションに当たる薄いグレーのページから濃いグレーのページまでがその設定で印刷されることを表している。
ここで、ＯＫボタンを押してプロパティ画面（設定画面）２２１を閉じたのち、再びプロパティ画面２２１を開き、前記の設定を変更してセクション１に対して同様に操作することで、セクション１は他のセクションとは異なる設定で保存される。
なお、とくに設定を行なわなかったセクションについては、最後に行った設定が適用されるようにしてもよいし、ＯＳ内に保持されるドライバの初期設定が適用されるようにしてもよい。
【００１５】
図３は以上で説明した印刷設定処理手順を説明するフロー図である。
印刷設定を行う場合は、まず、アプリケーションプログラムでプロパティ画面２１１を開き（Ｓ１０１）、ユーザはプロパティ画面から各種印刷属性［ここでは例えば用紙の種類（紙の色、厚さ、など）、仕上げ状態（ステープル、パンチなど）の指定、排紙先、印刷品質（解像度、色補正、ディザの種類など）、印刷レイアウト（変倍、集約、両面、ポスター印刷、印刷ページ順序操作など、）、特殊印刷（合成／スタンプ／ヘッダー／フッターなど）、その他のプリンタ固有の機能は全て対象となる］の設定を変更する（Ｓ１０２）。次にその設定内容を例えばハードディスク３０の指定セクションに対応するセクション設定情報ファイル３４に格納し（Ｓ１０３、ＹＥＳ）、指定された各セクション設定情報ファイル３４に現在の設定内容を書き出す（又はコピーする）（Ｓ１０４）。ここでＯＫボタンを操作することで画面を閉じ（Ｓ１０５）印刷設定操作を終了する。
【００１６】
次に、必要な設定が終わった後、アプリケーションプログラムから印刷を開始する印刷処理について説明する。
一般には、アプリケーションプログラムの印刷ダイアログ画面１２から印刷ボタンを押すことで印刷が開始されるが、印刷開始後は、主にプリンタドライバ２０の印刷データ生成部２４が呼び出される。つまり印刷を開始すると、印刷データ生成部２４のセクション区切り検出機能部２５が働き、印刷ジョブのどのページからセクションの区切りが発生するか検出し、区切りを検出したら設定情報読込み機能部２６に対し、ハードディスクのセクション設定情報ファイル３４中のセクションに該当する設定情報つまり現在の設定値２８を読み込ませる。
なお、ジョブの先頭ページでは、区切り情報は来ないと見なして、セクション１設定情報を印刷データ生成部内の現在の設定値として読み込む。
設定コマンド生成部２７は、セクション区切り検出機能部２５でのセクション区切り検出の都度、現在の設定値２８の設定値に応じた印刷設定コマンドを生成し、プリンタポートに出力してプリンタ４０を制御する。
【００１７】
図４は本発明による印刷実行処理手順を示すフロー図である。
印刷の開始に当たりまず初期設定を行う、具体的にはＯＳから印刷設定データがプリンタドライバ２０に渡されるのでこの設定を現在の設定２３に反映させる（Ｓ２０１）。次に、セクション区切り検出機能２５で印刷文書中にセクションの区切りを検出したら、図示しないセクションカウンタに１を加算し（Ｓ２０２）、セクションカウンタのカウント値に対応するセクション設定情報ファイル３４がハードディスク３０内にあるか否かを判断し（Ｓ２０３）、あれば（Ｓ２０３、ＹＥＳ）、そのセクション設定情報ファイル３４の内容を現在の設定２８に読み込む（Ｓ２０４）。セクションカウンタに対応するセクション設定情報ファイル３４がハードディスク３０内になければ（Ｓ２０３、ＮＯ）、ＯＳから渡された（即ち、既にプリンタドライバ２０に設定された）印刷設定データを現在の設定２８とし、それぞれ、現在の設定２８の設定値に対応する印刷設定コマンドを発行し（Ｓ２０５）、印刷画像のプリンタコマンドへの変換と送出を行い（Ｓ２０６）、ページの区切り検出と改頁コマンドを送出する（Ｓ２０７）。
セクション区切り検出機能部２５が印刷文書中に次のセクションの区切りを検出すると（Ｓ２０８、ＹＥＳ）、そのセクションの区切りの検出によりＯＳから与えられる新しい印刷設定を現在の設定２３に読み込み（Ｓ２０９）、セクションカウンタに１を加算し（Ｓ２１０）、ステップＳ２０３に戻る。以下、セクションカウンタに対応するセクション情報設定ファイルがあるか否かの判断（Ｓ２０３）からセクションカウンタに１を加算する処理（Ｓ２１０）までの処理を、セクションの区切りを検出する間繰り返し、検出しなくなり（Ｓ２０８、ＮＯ）かつ印刷ジョブを終了したら（Ｓ２１１、ＹＥＳ）処理を終了する。
【００１８】
本発明では、以下に示すような設定及び印刷が可能である。
（実施例１）
印刷文書内に写真、一般文書、図面などが混在している場合、セクション毎にカラー、モノクロの印刷が可能であり、同時にその印刷品質を例えば写真は高品質に文書はそれよりも低品質に設定することができる。
例えば、最初のセクション（１〜２ページ）についてはカラー印刷を設定し、次のセクション（３ページ以降）はモノクロ印刷、また同時に印刷品質（解像度、色補正、ディザの種類など）を設定する。
（実施例２）
文書のセクション毎に印刷レイアウト（変倍、集約、両面、ポスター印刷、印刷ページ順序操作など）を変えて設定し印刷を行う。
例えば、あるセクション（１〜３ページ）を変倍印刷し、また他のセクション（４ページ）を集約印刷するなどして、複数の図や表等と共にその説明を加えるなどの多彩な印刷が可能である。
（実施例３）
セクション毎に用紙の種類（紙の色、厚さ、縦、横、サイズなど）と給紙先を設定する。例えば、セクション１（１〜２ページ）は印刷の向き縦、用紙サイズＡ４、給紙トレイは自動トレイを、セクション２（３〜５ページ）は印刷の向き横、用紙サイズＡ３、自動トレイを、セクション３（６頁）は印刷の向き縦、用紙サイズＡ５、給紙トレイ１を設定し、或いは、セクション１は、厚紙で白紙のトレイから給紙し、セクション２は、薄紙で白紙のトレイから給紙し、セクション３以降は色付の紙のトレイから給紙する等の設定と印刷が可能である。
（実施例４）
仕上げ状態（ステープル、パンチなど）をセクション毎に設定し、セクション毎にその仕上げ状態を変更して、かつ排紙先をセクション毎に分けて設定しかつ実行することができる。例えば、セクション１（１〜１０ページ）はステープルで排紙トレイ１を、セクション２（１１〜２０ページ）にはパンチで排紙トレイ２設定し処理する。
（実施例５）
セクション毎に印刷レイアウト特殊印刷（合成／スタンプ／ヘッダー／フッターなど）の設定をして印刷を行うことができる。
なお、以上の設定を適宜組み合わせて設定し印刷を行うことも当然可能である。
【００１９】
本発明のプリンタドライバは、以上で説明した印刷文書の各セクション毎に印刷情報（印刷属性）を設定し、保存しかつ保存した印刷情報に基づき印刷制御を行う各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムによって実現可能であり、そのプリンタドライバ用のプログラムは、フレキシブルディスク、ＣＤＲOＭ，ＭＯ、ＤＶＤＲＯＭ、ハードディスク等の任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供できる他、ネットワーク等の電気通信回線を通じて提供することができる。
なお、以上の実施形態ではセクション設定情報を格納する記録媒体はハードディスクとして説明したが、必要に応じて他の記録媒体を用いることができることは勿論である。
【００２０】
【発明の効果】
請求項１〜２に対応する効果：プリンタドライバ独自の機能や設定を印刷文書のセクション毎に指定できるため、セクションを意識して指定が出来る既存のアプリケーションプログラムの機能を更に向上することでき、セクション毎に変倍、集約、両面などを設定できることでレイアウトの自由度と資源節約の両立が可能である。
また、既存のプリンタドライバは、文書の種類に応じた印刷品質設定画面を有するものの、一つの文書の印刷を一律に同じ設定で印刷することしかできないが、本発明では、セクション毎に最適な印刷品質の設定を行なうことにより、より最適な画質を得ることができる。
更に、印刷の向き、給紙トレイ、印刷用紙サイズなどについて、アプリケーションプログラムが一部対応していなかったり、先頭頁のみといった制限を設けている場合があるが、このような場合でもプリンタドライバ側でも印刷属性の設定ができるため、アプリケーションプログラムに依存することなく自由度の高い設定が可能である。
このように、プリンタドライバがそのセクション情報を検出してセクション毎に異なる印刷を行なうことが出来るため、印刷設定のバラエティが大幅に広がる。
具体的には、例えば、最初のセクションはカラーで印刷するが、次のセクションはモノクロで印刷するなどの制御が可能となるため、不要なページまでカラーで印刷する必要がなく、経費節減・省資源につながる。写真／一般文書／図面など一つの文書内に種類の異なるページが混在する場合、ページ毎にセクションを区切って印刷品質の設定を変えることで、ページごとに画像に最適な印刷を得ることが出来る。他、例えば、最初のセクションはＡ４等倍片面で印刷し、次のセクションはＡ４→Ａ４への２ｉｎ１両面を使用して印刷したりすることが出来るため、経費節減・省資源につながり、かつ印刷書類のレイアウト構成の自由度が高まる。更に、例えば、最初のセクションは白い紙のトレイから給紙し、次のセクションは色のついた紙のトレイから給紙して印刷することで、印刷結果自体が各セクションの仕切りとして判り易くなる。
また、例えば、通常は白い紙のトレイから給紙して印刷するが、各セクションの先頭ページのみ色のついた紙のトレイから給紙して印刷できることで、印刷結果自体がセクションの仕切りとして判り易くなる。
更に、印刷時、アプリケーションプログラムがＯＳの仕組みを利用してドライバに伝えてくる情報をセクションの区切りとして利用するため、ＯＳやアプリケーションプログラムとの親和性も損なわれにくく、汎用性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の印刷システムの１実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。
【図２】 プリンタドライバの印刷設定画面の１例を示す図である。
【図３】 印刷設定処理手順を説明するためのフロー図である。
【図４】 印刷実行処理手順を説明するためのフロー図である。
【図５】 本発明の前提となる印刷システムの構成を概略的に示した図である。
【符号の説明】
１０…ホストコンピュータ、１２…印刷ダイアログ、１４…文書データ、１６…アプリケーションプログラム機能部、２０…プリンタドライバ、２１…印刷設定部、２２…セクション別設定機能部、２３…現在の設定値、２４…印刷データ生成部、２５…セクション区切り検出機能部、２６…設定情報読み込み機能部、２７…設定コマンド生成部、２８…現在の設定値、３０…ハードディスク、３２…文書ファイル、３４…セクション設定情報ファイル、４０…プリンタ、２２１…プロパティ画面、２２２…設定画面。

Claims (2)

1. プリンタに接続するコンピュータのＯＳ上で動作するプログラムであって、
   前記コンピュータに、印刷文書のセクション毎に印刷情報を設定する手順と、設定したセクション別印刷情報をセクション毎に記憶する手順と、記憶したセクション別設定情報を読み出す手順と、読み出したセクション別設定情報に基づきセクション毎の印刷を制御する手順であって、印刷文書のセクションの区切りを検出したときのカウント値と関連付けたセクション別印刷情報を前記記憶手段から読み出す手順と、読み出したセクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成する手順を備えた前記セクション毎の印刷を制御する手順と、印刷文書のセクションの区切りを検出したときのカウント値と関連付けたセクション別印刷情報が前記記憶手段に存在するか否かを判別する手順と、該セクション別印刷情報が前記記憶手段に存在しないとき、既にプリンタドライバ内に設定されているセクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成する手順を、前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
2. 印刷文書のセクション毎に印刷情報を設定する印刷情報設定手段と、設定したセクション別印刷情報をセクション毎に記憶する記憶手段と、記憶したセクション別設定情報に基づきセクション毎の印刷を制御する手段と、印刷文書のセクションの区切りをカウントするカウンタ手段と、印刷文書のセクションの区切りを検出したときのカウント値に関連付けたセクション別印刷情報が前記記憶手段に存在するか否かを判別する手段と、を備え、
   前記記憶手段は該カウンタのカウント値に関連付けて前記セクション別印刷情報を記憶し、読み出したセクション別設定情報に基づきセクション毎の印刷を制御する手段は、印刷文書のセクションの区切りを検出したとき、前記セクションの区切りのカウント値に関連付けた前記セクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成し、かつ当該セクション別印刷情報が前記記憶手段に存在しないとき、既にプリンタドライバ内に設定されているセクション別印刷情報に基づき印刷用設定コマンドを生成することを特徴とする情報処理装置。

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