JP3960402B2 - 田植機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば苗載台及び植付爪を備えて連続的に苗植作業及び側条施肥作業を行う田植機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来肥料搬送ホースに空気逃し口を分岐形成して,搬送ホースの先端施肥部に肥料の詰まり事故など発生した場合には空気逃し口より空気を逃がして搬送ホース内に空気が溜まるのを防止するようにした手段がある。
しかし乍ら空気逃し口は通常短く,肥料の詰まり事故が発生した場合には即時に空気は逃し口より排出されて効率が悪く,またこの逃し口より空気排出時には肥料の粉粒も一緒に排出される状態となって,この周囲の部品などに粉粒を付着させて,錆を発生させたり,装置の作動不良を起こさせるなどの不都合があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は,施肥ホッパ内の肥料を施肥ホース内を流通させ施肥位置まで空気搬送して施肥を行うようにした田植機において,前記施肥ホースのうち前記施肥位置に向かって下向きに傾斜する途中部分に,空気逃しジョイントを介設して,この空気逃しジョイントに空気逃し口を上向きに開口するように設けて,この空気逃し口に,空気逃しホースの一端を取り外し自在に接続して,この空気逃しホースの他端に大気への排気口を設け,更に,前記空気逃しジョイントには,前記空気逃しホースを挿着保持するホース取付体を固設し,このホース取付体に,前記空気逃しホースにおける他端を,前記空気逃しホースを当該他端の排気口が下向きになるように逆U字状に曲げた状態にして取外し自在に嵌着したことにより,施肥ホースの出口側で肥料詰まりなど発生した場合,逆U字状に曲げた空気逃しホースにて,肥料がこの空気逃しホースから大気中に排出するまでの時間を遅らして作業の効率と安定性を良好とさせると共に,前記空気逃しホースの他端の下向き排気口によって,雨水などの侵入も防止して施肥精度を安定維持させ,当該空気逃しホースから肥料飛散時の肥料飛散域も最小に狭めてこの周囲の部品に肥料が飛散するのを最大防止する。
【0004】
また,前記空気逃しホースは,その両端において前記空気逃しジョイントに対して取付けられていることで,前記空気逃しジョイントとは別途に,前記空気逃しホースに対する保持部材を設ける必要もなく,確実に空気逃しジョイントに保持させ,しかも,前記空気逃しジョイントより前記空気逃しホースを容易に取外して,空気逃しホース内に付着した肥料のブラシなどによる除去が容易に可能とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図,図2は同平面図を示し,図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり,エンジン(2)を車体フレーム(3)前部上方に搭載させ,ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に,前記ギヤ変速ケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し,前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に,乗降ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い,前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け,その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。
【0006】
また,図中(15)は10条植え用の苗載台(16)並びに10条分の植付爪(17)などを具備する植付部であり,前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に,一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ,該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し,その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側に支持フレーム(23)を設け,該フレーム(23)をヒッチフレーム(24)に連結させ,トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含むリンク機構(27)後部にヒッチフレーム(24)を取付け,走行車(1)後側にリンク機構(27)を介して植付部(15)を連結させ,前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ,前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に,左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し,連続的に苗植え作業を行うように構成する。
【0007】
また,図中(29)は走行変速レバー,(30)は植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー,(31)は植付け感度調節レバー,(32)は主クラッチペダル,(33)(33)は左右ブレーキペダル,(34)は2条分均平用センターフロート,(35)は2条分均平用サイドフロート,(36)は10条用の側条施肥機である。
【0008】
さらに,図3,図4に示す如く,前記運転席(13)両側の車体カバー(12)両外側にステップである左右補助デッキ(37)(37)を固定させ,該デッキ(37)(37)前部に前記乗降ステップ(11)(11)を固定させると共に,前記補助デッキ(37)(37)後部の機外側に左右サイドデッキ(38)(38)を起伏自在かつ脱着自在に連結させている。
【0009】
またさらに,6条用の中央施肥部(39)と,各2条用の左右施肥部(40)(40)とに,前記施肥機(36)を分割して構成すると共に,右施肥部(40)機外側に送肥ブロワ(41)を配設させる。また,6条分の施肥ホッパ(42)と肥料繰出ケース(43)…と施肥ホース(44)…と合成樹脂パイプ製エアタンク(45)を中央施肥部(39)の中央施肥フレーム(46)に配設させると共に,2条分の施肥ホッパ(42)と肥料繰出ケース(43)(43)と施肥ホース(44)(44)と合成樹脂パイプ製エアタンク(45)を左右施肥部(40)(40)の左右施肥フレーム(47)(47)に配設させる。
【0010】
そして,前記中央施肥フレーム(46)両端部の左右側板(48)(48)に支点アーム(49)(49)を一体固定させ,支点アーム(49)に回動支点軸(50)を介して回動アーム(51)を水平方向に回転自在に連結させ,左右施肥フレーム(47)(47)の側板(52)(52)に回動アーム(51)(51)を一体固定させ,中央施肥部(39)両側に左右施肥部(40)(40)を連設させて10条施肥機(36)を作業状態に組立てる一方,左右施肥フレーム(47)(47)を回動支点軸(50)回りに前方側に略180度回転させ,中央施肥フレーム(46)前側に左右施肥フレーム(47)(47)を折畳み収納し,運転席(13)両側にレバー(29)(30)(31)取付け位置を隔てて左右施肥部(40)(40)を収納し,左右補助デッキ(37)(37)の最大幅内に施肥機(36)を支持させるように構成している。
【0011】
また,図4にも示す如く,右施肥部(40)の略180度回転させての折畳み収納時は,送肥ブロワ(41)も右施肥部(40)外側に固定維持させたまま支点軸(50)を中心に右施肥部(40)と一体に回転させて,ブロワ(41)の折畳みを削減した右施肥部(40)の折畳みを行うもので,右施肥部(40)を一定高さ持上げるリフトカム(53)を中央施肥部(39)の右側板(48)に固設させ,右施肥部(40)の折畳み時に回動アーム(51)の最下面をリフトカム(53)の上部カム面(53a)上を摺接移動させて右施肥部(40)を持上げ,折畳み終了時にあっては車体カバー(12)最上面となる副変速レバー(30)のレバーガイド(12a)とブロワ(41)の最下面となる空気吸込口(41a)との間に一定の隙間(t)を形成確保させて,これらブロワ(41)と車体カバー(12)との干渉を回避させるように構成している。なおこれらブロワ(41)或いは車体カバー(12)側の接触面にゴムなどの弾性保護部材を敷設させても良い。
【0012】
図6に示す如く,前記繰出ケース(43)の上面前側の取入口(54)に前記ホッパ(42)の下部出口(55)を嵌着させると共に,前記繰出ケース(43)前面下側に取出口(56)を形成し,着脱自在なキャップ(57)によって取出口(56)を閉塞している。
【0013】
また,前記繰出ケース(43)下面に底蓋(58)を着脱自在に固定させると共に,硬質合成樹脂製の前記底蓋(58)下面に出口(59)を形成するもので,エアタンク(45)に前端部を嵌着させる軟質合成樹脂製の接合パイプ(60)を備え,該パイプ(60)後端に硬質合成樹脂製のホースジョイント(61)前端を着脱自在に嵌着させると共に,前記ジョイント(61)後端に前記搬送ホース(44)を嵌着させ,前記ブロワ(41)の送風をエアタンク(45)から各パイプ(60)…及びホース(44)に送出させ,底蓋(58)の出口(59)からジョイント(61)中間に落下する肥料を搬送ホース(44)に送り出すもので,T字形フランジを形成する前記ジョイント(61)中間に入口(62)を上向き開放に形成し,底蓋(58)の出口(59)に嵌合キャップ(63)を固定させ,該キャップ(63)を前記入口(62)の外壁に着脱自在に嵌着させ,出口(12)を入口(59)に接続させると共に,前記エアタンク(45)に取付板(64)を介しジョイント(84)を一体接続させている。
【0014】
また,取入口(65)及び吹出口(66)を有する入口板(67)と,同一円周上に略四角形の複数の繰出口(68)…を有する繰出ロールである繰出板(69)と,排出口(70)を有する出口板(71)を備え,略円形平板製の前記各板(67)(69)(71)を繰出ケース(43)と底蓋(58)の間に多層状に配設させると共に,繰出ケース(43)に繰出軸(72)を略垂直に回転自在に軸支させ,各板(67)(69)(71)の中央部に繰出軸(72)下端部を貫通させ,出口板(71)下面に下方側からバネ(73)を弾圧させ,各板(67)(69)(71)を下方に抜出し自在に繰出軸(72)に支持させるもので,入口板(67)と出口板(71)を繰出ケース(43)に係止させ,各板(67)(71)に対して繰出軸(72)を遊転させると共に,繰出板(69)を繰出軸(72)に係合軸支させ,繰出軸(72)によって繰出板(69)を強制的に回転させ,取入口(65)から繰出口(68)に入った肥料を排出口(70)に移動させて出口(59)方向に落下させ,エアタンク(45)からの空気流に混合させて搬送ホース(44)内を移動させ,各フロート(34)(35)に固着する肥料放出部である側条作溝器(74)より肥料を植付田面内に放出して側条施肥を行うように構成している。
【0015】
また図7に示す如く,前記繰出ケース(43)に条止めクラッチケース(75)を固定させると共に,前記繰出軸(72)上端側にベベルギヤ(76)を介してクラッチ軸(77)を常時連結させるもので,繰出軸(72)を前記クラッチ軸(77)に継断自在に連結させる条止めクラッチ(図示省略)を前記クラッチケース(75)に内設させると共に,前記ケース(75)の条止めクラッチを継断操作するクラッチアーム(78)をクラッチケース(75)の外側に配設させ,前記植付部(15)の苗載台(16)上側背面部に設ける植付け条止め用ユニットクラッチレバー(79)にクラッチワイヤ(80)を介して前記クラッチアーム(78)を連結させる。
【0016】
図11,図12に示す如く,前記クラッチワイヤ(80)は1ユニット2条分のクラッチアーム(78)に円柱形タイコ部(81)を取外し自在に連結させるもので,前記クラッチアーム(78)は一端側のワイヤ連結部(78a)をV形状に折曲形成し,本体板部(82)と折曲板部(83)との隙間(a)をワイヤ径(d)より若干大(a>b)に形成すると共に,折曲板部(83)に折曲基端側を開放とするワイヤ挿通溝(84)を形成して,該溝(84)の横巾(b)をワイヤ径(d)より大で,タイコ部(81)の直径(D)より小とさせるように形成し(d<b<D),挿通溝(84)の略中央位置にタイコ部(81)の円形状より若干大形の楕円孔(85)を,また楕円孔(85)に対応する本体板部(82)にタイコ部(81)の挿入する嵌合孔(86)を形成している。
【0017】
そしてクラッチアーム(78)に対するワイヤ(80)の取付時にあっては,図12に示す如く,(イ)前記クラッチアーム(78)の操作方向に対し,隙間(a)の下側よりワイヤ(80)の挿入方向を直交させてワイヤ(80)を挿入する。
(ロ)挿通溝(84)に沿わせる如くワイヤ(80)を略90度回転させて起立させる。
(ハ)楕円孔(85)及び嵌合孔(86)位置となるまでタイコ部(81)を上下移動させて,ワイヤ(80)及びタイコ部(81)を挿通溝(84)及び楕円孔(85)内に侵入する状態に傾けながら嵌合孔(86)にタイコ部(81)一端側を嵌入させる。
(ニ)ワイヤ(80)を隙間(a)と略平行状態とさせ,その後ワイヤ(80)を逆方向に略90度回転させて元の姿勢に戻す。
【0018】
このようにクラッチアーム(78)に対しワイヤ(80)の装着が行われて,タイコ部(81)のクラッチアーム(78)の操作方向及びこれに直交する上下方向への移動規制が行われる結果,ワイヤ(80)に弛みが発生した場合でもクラッチアーム(78)よりタイコ部(81)が自然離脱することが防止されて,クラッチアーム(78)に対する多連ワイヤ(80)(1本のワイヤ(80)で複数のクラッチアーム(78)を同時に操作する)のワンタッチ脱着自在にして取扱い容易で自然外れのない確実な連結が行われるものである。
【0019】
図7,図14にも示す如く,前記クラッチ軸(77)を回転する施肥モータ(87)を設けて,前記繰出板(69)をモータ(87)により回転させて,肥料の繰出しを行うもので,リレー回路(88)を介しモータ(87)を正逆転駆動するコントローラ(89)を備えると共に,施肥作業スイッチ(90)と,植付ケース(20)に設けて植付アームである爪ケース(22)の回転速度を検出する植付爪回転センサ(91)と,植付クラッチの入切を検出する植付クラッチセンサ(92)と,施肥モータ(87)の回転速度を設定する施肥量調節器(93)とをコントローラ(89)に接続させて,植付クラッチの入時にモータ(87)を駆動制御して,必要時に必要とするだけの肥料を正確に供給するように構成している。
【0020】
図4,図8乃至図10に示す如く,前記施肥ホース(44)のうち中間部で,且つ,斜 め下向きに傾斜する部分に,空気逃しジョイント(94)を介設するもので,空気逃しジョイント(94)は直管本体(95)の上下端にホース(44)の挿入接続部(96)を有すると共に,管本体(95)の略中央に空気逃し管(97)を分岐形成して,空気逃し管(97)上端の空気逃し口(97a)を上向きに開口するように設けている。
【0021】
また,前記空気逃し管(97)の上端外周にゴムなど弾性材の空気逃しホース(98)の一端側を取外し自在に嵌着させると共に,前記空気逃しジョイント(94)の上端接続部(96)外側に空気逃しホース(98)の他端側を挿着保持する輪状のホース取付体(99)を固設して,空気逃し管(97)に一端を接続した空気逃しホース(98)の他端をホース取付体(99)に上方より取外し自在に嵌着させ,空気逃しホース(98)を逆U状に湾曲させると共に,空気逃しホース(98)他端の排気口(98a)を下方に臨ませて,前記作溝器(74)に肥料詰まりなど発生時には,施肥ホース(44)内を流通する空気を空気逃しホース(98)を介し外側に逃がすように構成している。
【0022】
そして,この場合空気逃し管(97)と空気逃しホース(98)とで空気逃し路を長く抵抗を有するものに形成して,即時には空気及び肥料を排出させないで排出までに時間を要するように設けて,作業の安定性を向上させ,また空気逃し管(97)に対し空気逃しホース(98)を下向きで接続させて振動などで外れることのない確実な空気逃しホース(98)の取付けを可能とさせ,さらに排気口(98a)の排出方向を下方とさせて肥料の飛散拡大域を狭めて,周囲の部品などに肥料が付着し,錆が発生したり,装置に作動不良が発生するなどの不都合を防止すると共に,排気口(98a)からの雨水などの侵入も防止し,さらには,前記空気逃しジョイント(94)より空気逃しホース(98)を容易に取外して,ホース(98)内に付着した肥料のブラシなどによる除去を容易に可能とさせるように構成している。
【0023】
また,空気逃しジョイント(94)の上下接続部(96)に挿入接続させるホース(44)は,苗載用支柱(20a)及び植付ケース(20)側にそれぞれ連結する取付板(100)(101)に各ホース取付金具(102)を介して支持させて,これらホース(44)及びジョイント(94)の位置固定を行うように構成している。
【0024】
図13に示す如く,苗載台(16)上方に除草(防虫)剤散布装置(103)を装備可能とさせるもので,苗載台(16)左右両端のリブ(16a)に取付板(104)を介して除草剤タンク(105)を固定させ,該タンク(105)下部の溝付ローラ(106)の回転でもって余分な薬を除去し適正な薬量の散布を植付直前の苗(直前でないと薬害がでる)に行うように設けたもので,苗載台(16)上の苗の縦送りを行う縦送りベルト(107)上端の縦送りホイル(108)のホイル軸(109)に,伝動チェン或いはベルト(110)を介して溝付ローラ(106)のローラ軸(106a)を連動連結させて,縦送り駆動力を利用して溝付ローラ(106)の駆動を行うと共に,タンク(105)の下部放出口を開閉する電動シャッタ(111)と,苗載台(16)の苗の残量を検出する苗残量センサ(112)とを設け,該残量センサ(111)をシャッタ(112)を連動連結させて,苗の残量が一定以下のとき電動シャッタ(111)を閉とさせて,除草剤の散布を中止させるように構成している。
【0025】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は,施肥ホッパ(42)内の肥料を施肥ホース(44)内を流通させ施肥位置まで空気搬送して施肥を行うようにした田植機において,前記施肥ホース(44)のうち前記施肥位置に向かって下向きに傾斜する途中部分に,空気逃しジョイント(94)を介設して,この空気逃しジョイント(94)に空気逃し口(97a)を上向きに開口するように設けて,この空気逃し口(97a)に,空気逃しホース(98)の一端を取り外し自在に接続して,この空気逃しホース(98)の他端に大気へ の排気口(98a)を設け,更に,前記空気逃しジョイント(94)には,前記空気逃しホース(98)を挿着保持するホース取付体(99)を固設し,このホース取付体(99)に,前記空気逃しホース(98)における他端を,前記空気逃しホース(98)を当該他端の排気口(98a)が下向きになるように逆U字状に曲げた状態にして挿着したことにより,施肥ホース(44)の出口側で肥料詰まりなど発生した場合,逆U字状に曲げた空気逃しホース(98)にて,肥料がこの空気逃しホースから大気中に排出するまでの時間を遅らして作業の効率と安定性を良好とさせると共に,前記空気逃しホース(98)の他端の下向き排気口(98a)によって,雨水などの侵入も防止して施肥精度を安定維持させ,当該空気逃しホース(98)から肥料飛散時の肥料飛散域も最小に狭めてこの周囲の部品に肥料が飛散するのを最大防止できる。
【0026】
また,前記空気逃しホース(98)は,その両端において前記空気逃しジョイント(94)に対して取付けられていることで,前記空気逃しジョイント(94)とは別途に,前記空気逃しホース(98)に対する保持部材を設ける必要もなく,確実に空気逃しジョイント(94)に保持させることができ,しかも,前記空気逃しジョイント(94)より前記空気逃しホース(98)を容易に取外して,空気逃しホース(98)内に付着した肥料のブラシなどによる除去が容易に可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図である。
【図2】田植機の全体平面図である。
【図3】施肥部の折畳み説明図である。
【図4】植付部の側面説明図である。
【図5】施肥部の折畳み説明図である。
【図6】肥料繰出ケース部の説明図である。
【図7】肥料繰出部の説明図である。
【図8】空気逃しジョイントの側面説明図である。
【図9】空気逃しジョイントの背面説明図である。
【図10】空気逃しホースの取外し説明図である。
【図11】クラッチアームの説明図である。
【図12】クラッチワイヤの取付説明図である。
【図13】除草剤散布装置の装着説明図である。
【図14】施肥モータの駆動回路図である。
【符号の説明】
(42)施肥ホッパ
(44)施肥ホース
(94)空気逃しジョイント
(97a)空気逃し口
(98)空気逃しホース
(99)取付体

Claims (1)

  1. 施肥ホッパ内の肥料を施肥ホース内を流通させ施肥位置まで空気搬送して施肥を行うようにした田植機において,
    前記施肥ホースのうち前記施肥位置に向かって下向きに傾斜する途中部分に,空気逃しジョイントを介設して,この空気逃しジョイントに空気逃し口を上向きに開口するように設けて,この空気逃し口に,空気逃しホースの一端を取り外し自在に接続して,この空気逃しホースの他端に大気への排気口を設け,更に,前記空気逃しジョイントには,前記空気逃しホースを挿着保持するホース取付体を固設し,このホース取付体に,前記空気逃しホースにおける他端を,前記空気逃しホースを当該他端の排気口が下向きになるように逆U字状に曲げた状態にして取外し自在に嵌着したことを特徴とする田植機。
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