JP3960338B2 - 二重構造核燃料焼結体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は二重構造核燃料焼結体に関する。より詳しくは焼結時UO2-Gd2O3のような円柱形内心部とUO2-Er2O3またはUO2のような環形外郭部との緻密化速度の差による亀裂発生を防止できる二重構造核燃料焼結体の製造方法に関する。
一般に、二酸化ウラニウム(UO2)焼結体(sintered pellet)は核燃料として最も広く用いられる焼結体であって、主に約10mmの長さと直径を有する円柱形の焼結体として用いられる。UO2焼結体はU235を1〜5重量%含んでおり、原子炉において使用中U235が中性子により崩壊しながら核分裂エネルギーを発生する。原子炉内にはUO2焼結体の他にも、中性子の調節のためにUO2と共にガドリニウム(gadolinium: Gd)またはエルビウム(erbium:Er)のような中性子吸収物質を含む可燃性吸収焼結体が使用される。
上記可燃性吸収焼結体はUO2焼結体とほぼ同じ大きさを有し、GdまたはErは焼結体全体に均一に分散されている。通常こうした可燃性吸収焼結体は(U、Gd)O2または(U、Er)O2で表示され、上記(U、Gd)O2または(U、Er)O2焼結体の製造方法は次のとおりである。
先ず、UO2粉末をGd2O3粉末またはEr2O3粉末と混合してから粉砕し、UO2-Gd2O3粉末またはUO2-Er2O3粉末を用意する。この際、Gd2O3の含量は約15重量%以内で用いられ、Er2O3の含量は4重量%以内で用いられる。
次いで、上記粉砕した粉末を圧縮成形して成形体(compact)を形成し、上記成形体を還元性気体雰囲気において加熱し1600℃〜1800℃の温度において2〜4時間焼結する。上記成形体の密度は理論密度の約50〜70%で、焼結体の密度は理論密度の約95%である。焼結中GdまたはErがUO2格子構造に固溶される。上記還元性気体は水素気体または水素に水蒸気、不活性気体、二酸化炭素の中から選ばれた一種以上の気体を混合した気体であることができる。
また、特許文献1と特許文献2によると、可燃性吸収焼結体として(U、Gd)O2または(U、Er)O2焼結体を単独で用いる構造よりも相異する物質を用いて円柱形内心と環形外郭を構成する二重構造が原子炉の運転性能を向上させるのに有利であるとの記載がある。図1には、従来の一例として円柱形内心部(1)と環形外郭部(2)とで成る二重構造核燃料焼結体(10)が示してある。
こうした二重構造可燃性吸収核燃料焼結体の製造工程は、先ず成形体の内心と外郭に相異する核燃料粉末を装入した二重構造成形体を形成した後にその二重構造成形体を焼結する工程を含む。
しかし、二重構造成形体の焼結工程は、二重構造核燃料焼結体の内心部と外郭部とが相異な物質で構成される特殊性のため、多くの問題点を抱えている。つまり、環形外郭はUO2-Er2O3混合粉末で形成され、円柱形内心はUO2-Gd2O3混合粉末で形成されるので、各成形体が収縮しながら密度が高くなる焼結過程(これを(緻密化)ともいう)において、相異する物質から成る円柱形内心部と環形外郭部とは緻密化速度の差が生じ、これによりその界面において望まない内部応力が発生する。結果として、最終の二重構造核燃料焼結体は内部に発生した応力により界面に隙ができたり深刻なひび割れが起こる。
こうした問題を解決する従来の方案としては、特許文献2に円柱形内心(UO2-Gd2O3)と環形外郭(UO2)とを夫々分離焼結した後に挟め込む方法が提案されている。しかし、こうした方案は各焼結体の精密な製造及び加工が要されるので、効果的な解決案としての実用化には問題がある。
また、他の従来の方案として、非特許文献1には、外郭にThO2、内心にUO2を配置した二重構造焼結体を2段階の焼結によって製造する方案が提案されている。上記文献には、UO2内心のみを先ず1次焼結した後、ThO2成形体に挿入し、これを同時に2次焼結して亀裂の無い焼結体を製造したと記載しているが、焼結後に焼結体を挿入する過程が追加されるので全体工程が複雑となり、円柱形内心と環形外郭の緻密化の速度差を根本的に解決できないので、未だ界面における亀裂の発生を免れることができず、結果として焼結体強度が低下し、取扱い中に損傷が発生するばかりでなく、原子炉の使用中には亀裂により 熱伝達効率が劣り原子炉運転性能が低下する問題を起こすことができる。
したがって、当技術分野においては、相異する物質の円柱形内心と環形外郭との焼結時発生する緻密化の速度差による内部応力が生じることを防止できる二重構造可燃性吸収核燃料焼結体の製造方法が要求されてきた。
韓国登録特許第0281169号(登録日付:2000.11.15、特許権者:韓国原子力研究所) 米国登録特許第4678629号(公告日付:1987.7.7、譲受人:Westinghouse electric corp.) M. Fisher(J. Nucl. Mater.、138 242-247 (1986))
本発明は上述した従来の技術の問題点を解決するためのものであって、その目的は内心のUO2-Gd2O3粉末と外郭のUO2またはUO2-Er2O3粉末の焼結中緻密化の速度差を緩和することにより内心と外郭の界面に亀裂が発生することを防止できる二重構造核燃料焼結体の製造方法を提供することにある。
上記課題を成し遂げるために本発明は、UO2及びUO2-Er2O3で成る群から選ばれた物質から成る第1粉末と、UO2〜Gd2O3及びマンガンを含んだ焼結促進剤で成る第2粉末とを夫々用意する段階と、上記第1粉末から成る環形外郭部と上記第2粉末から成る円柱形内心部とを含んだ二重構造成形体を形成する段階と, 還元性雰囲気において上記二重構造成形体を焼結する段階とを含み、上記焼結促進剤は上記第2粉末(即ち、円柱形内心部)の全体重量を基準に約0.001〜約2重量%のマンガンを含むことを特徴とする二重構造核燃料焼結体の製造方法を提供する。
好ましくは、上記第1粉末を構成するUO2-Er2O3混合物中Er2O3の含量は約4重量%以下であることができ、上記第2粉末を構成するUO2-Gd2O3混合物中Gd2O3の含量は約4〜約15重量%であることができる。
好ましくは、上記二重構造核燃料焼結体の密度は理論密度の94%以上である。さらに好ましくは、上記焼結促進剤は純粋マンガン酸化物(MnO)、マンガン硫化物(MnS)、マンガンフッ化物、マンガン塩化物で成る群から選ばれた一種以上の化合物であることができる。また、融点の高いマンガン化合物を使用することが好ましく、したがって相対的に高い融点(例えば、夫々1785℃、1610℃)を有するマンガン酸化物(MnO)、マンガン硫化物(MnS)がより好ましく使用されることができる。
上記還元性雰囲気は水素気体または水蒸気、不活性気体、二酸化炭素で成る群から選ばれた少なくとも一種の気体と水素との混合気体を使って形成でき、上記二重構造成形体は約1600℃〜約1800℃の温度範囲において焼結されることができる。
本発明の他実施形態においては、UO2の一部をPuO2に代替した二重構造核燃料焼結体を提供することができる。
本発明は、円柱形内心部にその全体重量(または第2粉末重量)に対して約0.001〜約2重量%のマンガンを含んだ焼結促進剤(純粋マンガンまたはマンガン化合物)を添加することを特徴とする。この際、マンガンは焼結過程においてUO2-Gd2O3の格子に固溶され、原子価の差によりウラニウムベーカンシー(Vacancy)のような格子結合を生成する。こうしたメカニズムに基づき円柱形内心を構成するUO2-Gd2O3の緻密化を促し環形外郭部との内部応力の発生を緩和することに主な特徴がある。
一般に、環形外郭部のUO2-Er2O3は純粋UO2の緻密化挙動と大変似ているが、円柱形内心部を構成するUO2-Gd2O3は所定の焼結温度区間において緻密化が大変遅くなり、これにより焼結体の界面に望まない応力のため亀裂が起こりかねないとの従来の技術の問題があったが、本発明においては、焼結促進剤の純粋マンガンまたはマンガン化合物を円柱形内心部を構成する粉末に添加して緻密化速度の差を緩和する方法を提案している。本発明の純粋マンガンまたはマンガン化合物はUO2格子に固溶され焼結を促す役目を果たし緻密化速度を向上させ、環形外郭部を構成するUO2-Er2O3または純粋UO2との緻密化速度の差を低減させることができる。
本発明のマンガン化合物はマンガン酸化物(MnO)、マンガン硫化物(MnS)、マンガンフッ化物、及びマンガン塩化物で成る群から選ばれた少なくとも一種のマンガン化合物であることができ、これもやはり純粋マンガンと類似する焼結促進効果が得られる。
また、本発明はUO2と同一な格子構造を有する核物質である二酸化プルトニウム(PuO2)がUO2と一部置換された二重構造核燃料焼結体の製造方法に適用することができる。
上述したように、本発明によると、円柱形内心部と環形外郭部から成る二重構造核燃料焼結体において内心部のUO2-Gd2O3混合粉末に焼結促進剤として純粋マンガンまたはマンガン化合物を微量添加することにより亀裂が殆ど発生しない優れた 二重構造核燃料焼結体を製造でき、こうした欠陥無し二重構造核燃料焼結体は高い機械的強度を有するばかりでなく、熱伝達効率が優れるので、結果として原子炉の運転性能を画期的に向上させることが期待される。
以下、添付の図に基づき本発明の原理と作用についてより詳しく説明する。図2は本発明によるマンガン添加剤の作用を説明するために、二重核燃料焼結体に使用できる各化合物の温度に応じた緻密化速度を示すグラフである。
図2によると、環形外郭部に使用されるUO2-2重量%Er2O3(a)の場合、1220℃付近において緻密化速度が最も速いことが分かるが、円柱形内心部に使用されるUO2-10重量%Gd2O3(b)の場合には1510℃付近において最も速い緻密化速度を示し、両化合物は焼結中温度上昇時に大きい緻密化速度の差を示す。つまり、一般に円柱形内心部が環形外郭部より遅く、且つより高い温度において緻密化が起こる。
しかし、本発明によりマンガン酸化物(MnO)を全体重量の0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%及び0.1重量%を添加したUO2-10重量%Gd2O3(夫々c、d、e、f)の場合に、その添加量の増加につれて緻密化挙動がUO2-2重量%Er2O3(a)と類似してくることが分かる。即ち、マンガン酸化物の添加量が0.01重量%から0.1重量%に増加するほど、最も速い緻密化速度を示す温度区間が1220℃に近づく。
このように、マンガンをUO2-Gd2O3混合粉末に添加する場合に、成形体の緻密化が急速に促進されることを実験から確認でき、焼結中温度上昇時内心と外郭との緻密化の速度差が漸次減少することが分かる。これは、マンガンは焼結過程においてUO2-Gd2O3の格子に固溶され、原子価の差によりウラニウムベーカンシー(Vacancy)のような格子結合を生成するということから説明される。
したがって、内心部の構成物質であるUO2-Gd2O3混合粉末にマンガンを添加した二重構造成形体を製造した後に、焼結すると内心と外郭の界面に亀裂の無い二重構造焼結体を製造することができる。本発明に使用する焼結促進剤は内心部の全体重量に対して0.001〜2重量%のマンガンを含む。マンガンのMn含量が0.001重量%未満であると焼結促進剤として所望の効果が微々しく、2重量%を超過すると内心部を構成するUO2-Gd2O3の固有物性を阻害するおそれがある。上記焼結促進剤として、好ましくは純粋マンガンまたは上述のようなマンガン化合物を使用することができる。
以下、本発明を(U、Gd)O2の内心部と(U、Er)O2の外郭部から成る二重構造核燃料焼結体の製造方法に具現した具体的な実施例に基づきより詳しく説明する。
先ず、UO2粉末に2重量%のEr2O3粉末を装入しチューブラ(tubular)混合機において1時間混合し二重構造核燃料の環形外郭部のための粉末を用意し、次いでマンガン酸化物(MnO)をGd2O3粉末に添加した後に、ジルコニアボールを利用して12時間ボールミルを施しマンガン酸化物が添加されたGd2O3粉末を用意し、上記Gd2O3粉末をUO2粉末にGd2O3粉末を入れてチューブラ混合機において1時間混合した後、乳鉢において10分ほど軽く粉砕しUO2-10重量%のGd2O3-0.1重量%のMnOである円柱形内心粉末を用意した。
環形外郭部に2重量%のEr2O3を添加したUO2粉末を詰め円柱形内心部にUO2-10重量%のGd2O3-0.1重量%のMnO粉末を装入した後、圧縮成形して図1に示すような二重構造成形体を製造した。こうした成形体の成形工程は諸成形方法が知られているが、本実施例においては韓国登録特許第0354544号(登録日付:2002.9.16、特許権者:韓国原子力研究所外1名)に開示された成形方法を利用した。上記文献は本明細書に一部引用されている。
次に、上記二重構造成形体に対する焼結工程を施した。上記成形体を5K/minで1700℃まで加熱し、4時間保持してから焼結した。焼結中の雰囲気気体には水素気体または水蒸気、不活性気体、二酸化炭素で成る群から選ばれた少なくとも一種の気体と水素の混合気体などを用いることができるが、本実施例においてはH2-3%CO2混合気体を使用した。焼結体の理論密度は約97%となる。
上記工程を経て最終的に得た核燃料焼結体を、軸方向に平行な面を研磨して界面の亀裂あるいは欠陥が生成されたか否かを検査した。図3は本実施例により製造した二重構造核燃料焼結体の全体断面写真で、図4はその二重構造核燃料焼結体の界面付近を撮影した光学顕微鏡写真である。図3及び図4に示すように、マンガン酸化物を内心部に添加することにより界面が亀裂無くきれいに結合された二重構造核燃料焼結体を製造することができた。
即ち、図2のグラフに説明するように、マンガン酸化物を0.1重量%(即ち、マンガン含量0.077%)添加したUO2-10重量%のGd2O3粉末成形体はUO2-2重量%のEr2O3粉末成形体の緻密化速度が最大となる温度(約1220℃)に近い1280℃において最大緻密化速度を示し、これにより界面亀裂の無い優れた二重構造核燃料焼結体を製造することができる。
比較例
先ず、実施例と同様にUO2粉末に2重量%のEr2O3粉末を装入しチューブラ混合機において1時間混合し二重構造核燃料の環形外郭部のための粉末を用意した。但し、内心部用粉末はUO2粉末にジルコニアボールを利用して12時間ボールミルを行いGd2O3粉末を10重量%入れチューブラ混合機において1時間混合した後に乳鉢において10分ほど軽く粉砕して用意した。このように、本比較例の内心部用粉末の組成は上述した実施例と異なりUO2-10重量%のGd2O3である。 即ち、比較例において外郭部と内心部に使用された粉末はマンガン酸化物を添加しないことを除けば実施例と同一な方法で用意された。
外郭領域に2重量%のEr2O3を添加したUO2粉末を入れて内心領域にUO2-10重量%のGd2O3粉末を装入し実施例と同一な方法で二重構造に成形してから焼結した。
こうして得た核燃料焼結体を、軸方向に平行な面を研磨して界面の亀裂あるいは欠陥が生成したか否かを検査した。図5は本比較例により製造した二重構造核燃料焼結体の全体断面写真で、図6はその二重構造核燃料焼結体の界面付近を撮影した光学顕微鏡写真である。図5、とりわけ図6に示すように、従来の方式により得られた二重構造核燃料焼結体は内心と外郭全てにおいて界面付近に発生した亀裂が多く見られた。
本比較例による二重核燃料焼結体に生じた亀裂は先に説明したとおり、外郭と内心の焼結速度の差による不均一な緻密化によるものである。
より具体的に、図2に示すように、二重構造核燃料の内心粉末組成であるUO2-10重量%のGd2O3粉末成形体の場合は1510℃において緻密化速度の最大値を示すが、二重構造核燃料外郭部粉末組成であるUO2-2重量%のEr2O3粉末成形体は1220℃において緻密化速度の最大値を示すので、焼結温度上昇時界面の収縮程度の差により該界面に応力が作用し、それに応じて亀裂が発生し成長したものと考えられる。
図6に示すように、亀裂が内心部/外郭部の界面から始まり内心部に向かって界面に垂直な方向へ伝播され、外郭部には界面に略平行な方向へ伝播される挙動が見られる。これは内心部には長手方向に平行に引張応力が作用し、外郭部には長手方向に平行に圧縮応力が作用しているものと推測される。したがって、亀裂は焼結速度が速い外郭の焼結が起こってから、相対的に緻密化が遅れる内心が収縮しながらできる応力により発生するものと思われる。
しかし、本発明による実施例においては、焼結促進剤のマンガン酸化物を円柱形内心部を構成する粉末に添加し焼結することにより緻密化速度の差を緩和させ、比較例のような亀裂が殆ど発生しない優れた二重構造核燃料焼結体を得ることができる。こうした焼結促進剤はマンガン酸化物の外にも、純粋マンガン、マンガン硫化物、マンガンフッ化物、マンガン塩化物またはそれらの組合を使用でき、本実施例と同様な焼結促進効果が得られる。とりわけ、焼結促進剤として高い融点を有するマンガン化合物を使用することが好ましい。
本発明は上述した実施例と添付の図により限定されるものではなく、添付の請求範囲により限定されるものである。したがって、添付の請求範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内において多様な形態の置換、変形及び変更が可能なことは当技術分野において通常の知識を有する者にとっては自明であり、それもまた本発明の範囲に含まれるものといえよう。
例えば、本実施例と添付の図においてはUO2を含んだ二重構造核燃料焼結体についてのみ記載されているが、本発明は他物質を用いた二重構造核燃料焼結体にも同一に適用することができる。例えば、UO2と同一な格子構造を有する核物質の二酸化プルトニウム(PuO2)でUO2の一部が置換された二重構造核燃料焼結体にも同様に適用され同じく亀裂防止効果を図ることができ、添付の請求範囲に記載のようにこうした変形実施形態も本発明の思想と範囲に属するものといえよう。
従来の二重構造核燃料焼結体を示す概略図である。 温度による緻密化速度を示すグラフである。 本発明による二重構造核燃料焼結体を示す断面図である。 本発明による二重構造核燃料焼結体を示す断面図である。 従来の方式による二重構造核燃料焼結体を示す断面図である。 従来の方式による二重構造核燃料焼結体を示す断面図である。
符号の説明
1 円柱形内心部
2 環形外郭部
10 二重構造核燃料焼結体

Claims (8)

  1. UO2及びUO2-Er2O3から成る群から選ばれた物質から成る第1粉末と、UO2-Gd2O3と焼結促進剤とから成る第2粉末とをそれぞれ用意し、上記第1粉末から成る環形外郭部と、上記第2粉末から成る円柱形内心部とを含んだ二重構造成形体を形成し、還元性雰囲気において、上記二重構造成形体を焼結して二重構造核燃料焼結体を製造する方法において、上記焼結促進剤は上記円柱形内心部の全体重量に対し0.001〜2重量%のマンガンを含むことを特徴とする二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  2. 上記第1粉末を構成するUO2-Er2O3混合物中、Er2O3の含量が4重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  3. 上記第2粉末を構成するUO2-Gd2O3混合物中、Gd2O3の含量が4〜15重量%であることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  4. 上記二重構造核燃料焼結体の密度が理論密度の94%以上であることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  5. 上記焼結促進剤がマンガン酸化物、マンガン硫化物、マンガンフッ化物及びマンガン塩化物で成る群から選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  6. 上記還元性雰囲気が水素気体または水蒸気、不活性気体、二酸化炭素から成る群から選ばれた少なくとも一種の気体と水素との混合気体を利用して形成されることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  7. 上記二重構造成形体が約1600℃〜約1800℃の温度範囲において焼結されることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。
  8. 上記環形外郭部と上記円柱形内心部を構成するUO2中、一部はPuO2で置換できることを特徴とする請求項1に記載の二重構造核燃料焼結体の製造方法。

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