JP3959026B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、出願人らによりこれに先立って1999年8月18日に出願された米国特許出願No.09/377,332、及び1999年8月18日に出願された米国特許出願No.09/377,333の一部継続出願である。
【0002】
(技術分野)
本発明は、個人使用向けに設計された可搬静電噴霧装置に関する。特に、本発明は、感電の可能性の低減/解消をもたらし、これによって使用者のための装置の安全性を改善する、電気回路及び機械設計両面の改善を提供することを中心とする。
【0003】
(発明の背景)
米国特許第4,549,243号において、オーエン(Owen)は、噴霧が塗布される領域が正確に制御できることが望ましいグラフィック作業のような用途のために、人の手で保持できる噴霧装置を記述している(第1欄、5〜9行)。オーエン(Owen)は、使用中のパルス間にもノズルでの所望の電気勾配が維持される十分なキャパシタンスを高電圧回路が有するが、一方好ましくは10mJ未満の低い貯蔵エネルギーを有して、例えば使用者が間違ってノズルに接触する又はノズルを接地表面に接触させることによって使用者に安全上の問題を及ぼすことがないようにすべきであると記述していることから、貯蔵キャパシタンスに関連する利益及び危険性の両方を認識している(第5欄、52〜59行)。オーエン(Owen)は、火花放電の発生について更に記述し、かかる放電を減少する解決策として「・・・高電位を印加されたノズルを接地表面に近づけると、ノズルから接地表面へ向かって噴霧の代わりに火花放電発生することがあるので、火花放電が発生する接地表面からのノズル最大距離が5mm未満であるようなノズルにおける電界強度が好ましい」と提案している(第6欄、14〜20行)。オーエン(Owen)は、装置内貯蔵キャパシタンスに関連する危険性を認識しながら、前記キャパシタンスを消散させる手段を提案することを怠り、その周辺の設計を試みることを選択している。内部キャパシタンス周辺の設計手法すなわち10mJ以下への制限により、回路内のコンデンサの大きさ/数が制限され、これが今度は出力高電圧を安定値に維持する能力を制限している。更に、装置運転中又はその直後のいずれかに、蓄えられた電荷が装置から消散する前に消費者がノズル域(すなわち5mm未満の距離)に直接接触することが十分あり得るので、火花放電が発生する距離を制限するというオーエン(Owen)の電気勾配設計は、消費者に適した解決策ではない。
【0004】
米国特許第5,222,664号において、ノークス(Noakes)が、周波数10Hz以下の二極出力を有する高電圧回路による感電抑制の追加利益を有する静電噴霧装置を提供している。ノークス(Noakes)が記述する装置は、高圧電位を作り出すために交互極性電力供給源を使用する。ノークス(Noakes)は、例えば、完全に手持ち式の直流静電噴霧装置が使用され(従って、操作者を通して以外大地への経路がなく)、及び操作者が噴霧の間に大地から実質的に絶縁(例えば、合成繊維カーペットの上に立つ又は絶縁材料の靴底を有する靴を履いた結果)されている、あるいはそうなった場合、電荷は操作者上に蓄積され、操作者がその後接地導体に触ると感電を経験するであろうことを認めている(第1欄、46〜56行)。オーエン(Owen)は、(反対極間を交代する高電圧供給源の)周波数をこのように適切に選択することにより操作者の感電の感覚を解消する、又は少なくとも操作者による無意識反応の結果から事故の起きるおそれが減少する程度まで感覚を低減させることが可能であると、そのような問題の解決策を提案している(第2欄、26〜30行)。しかし、使用者に電荷が蓄積し、その後この電荷を感電の形態で放電する可能性を減少する手段としてノークス(Noakes)が提案する解決策は、交互極性電力供給源の切替え周波数の仕様を提供することである。これは幾つかの場合には実行可能な解決策を意味するが、単一極の出力を使用する整流器を使用する高圧電力を作り出す静電噴霧装置には用途がない。
【0005】
米国特許第5,337,963号においては、ノークス(Noakes)が、液体を噴霧するための静電噴霧装置を提供し、特に液体を環境中へ噴霧するための装置に対して懸念している。ノークス(Noakes)により示された装置の一態様は、カートリッジが区画内の所定の位置に置かれて発生器の高電圧出力に接続されると、管の細い穴の中の液体カラムを通じて電圧が印加されることによって、液体の固有抵抗並びに管穴の断面及び長さ寸法の効力により高抵抗経路(従って、そうでなければ管先端に触ることにより経験したはずの電撃の抑制)を提供する(第10欄、22〜30行)。この設計は、電撃抑制の幾つかの手段を提供するものの、帯電場所と放出点の間の液体カラムがもはや製品で満たされておらず、従ってもはや抵抗経路を提供しない場合のシナリオを無視しているという点で、消費者に適する装置ではない。これは、使用者がこのような装置から感電する場合があり得るシナリオである。
【0006】
(発明の概要)
製品を静電的に帯電させ、供給部から散布点へ分配するように構成され配置されている静電噴霧装置。静電噴霧装置は、製品の供給部を含んで構成される貯蔵器と、製品を散布するノズルとを有する。ノズルは散布点に配置される。ノズルは出口オリフィスを有する。チャネルが貯蔵器とノズルとの間に配置され、製品がチャネル内を移動する時に製品の静電的帯電を可能にする。容積流量機構が使用され、製品を貯蔵器からノズルへ移動させる。電源が電荷を供給する。高電圧供給源、高電圧接点、及び高圧電極が使用される。貯蔵器とノズルとの間に配置された高圧電極の一部が、チャネル内の製品を帯電場所において静電的に帯電させることに使用される。帯電場所とノズル出口オリフィスとの間の距離は、以下の関係式によって決定される。Vo/d<100,000、式中、Vo=前記高電圧供給源の出力電圧、及びd=帯電場所と前記ノズル出口オリフィスとの間の直線距離。可動電極カバーを使用して、使い捨てカートリッジを装置から取り外した時に、高電圧接点を実質的に隠すことができる。高圧電極は、使い捨てカートリッジが装置から取り外された時に引っ込み、又は使い捨てカートリッジが装置内へ挿入された時に再び出現することができる。
【0007】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本明細書は、本発明を特定して指摘し明確に請求する請求項をもって結論とするが、本発明は、添付図面と連係してなされる以下の説明からより良く理解される。
【0008】
図1及び2を参照すると、使い捨てカートリッジ200を有する手持ち式自蔵型の静電噴霧装置5が示されている。使い捨てカートリッジ200は、化粧品、皮膚クリーム、及び皮膚ローションを含むが、これに限定されない様々な製品を含有することができる。使い捨てカートリッジ200内の製品は、積極的に移動することができ(以下で検討)、歯車箱/電動機構成要素10により動力を供給されてもよい。歯車箱/電動機構成要素10は、左又は第一のハウジング30の上に固定することができる。歯車箱/電動機構成要素10は、機械的に、接着剤で、又はいずれか他の適切な技法でも、所定の場所に取り付けることができる。歯車箱/電動機構成要素10は、歯車箱10bに連結された精密電動機10aを具備するのが好ましい。電源20が、装置に電力を提供する。適切な電源20の例は、2つの「AAA」型電池を含むが、これに限定されない。電源20は、制御回路60から高電圧供給源40、次いで使い捨てカートリッジ200に接触する高電圧接点50を通して、装置へ電力を供給する。高電圧供給源40は、制御回路60(以下で検討)により動力供給され制御される。入力スイッチ80により、使用者は、電源20と制御回路60の間を中断することができる。入力スイッチ80は、スイッチ80が「オン」又は閉位置にある時にだけ、電圧が回路の残部へ供給されるように設計される。塗布スイッチ70により、使用者は、電動機10aを選択的に作動させることができ、これにより製品の送出及び噴霧を作動させる。歯車箱/電動機構成要素10は、歯車箱10bの軸(図1及び2には示さず、図3参照)に例えば止めねじ(図示せず)で固定された駆動体90を有する。駆動体90は、突き出した幾つかの例えば3つの指部を有し、指部はアクチュエータ240の後側の一致する窪みへ嵌入することができる。
【0009】
ここで図4を参照すると、本発明の第一の態様は、帯電場所310(例えば、使い捨てカートリッジ200の開放チャンバ内であって高圧電極210の近傍の一点)とノズル出口オリフィス280(例えば、噴霧が装置5を出る点)の間の火花ギャップ300を定義することを対象とする。使用者が触知できる放電形態の感電の危険性を最小化するために、帯電場所310とノズル出口オリフィス280との間の距離を最大化することが必須である。現状では、従来技術は、感電の危険性を最小化するために必要なこの重要な関係を教えることに失敗していると考えられる。
【0010】
帯電場所310とノズル出口オリフィス280との間の好ましい間隙は、以下の関係式で決定される。
o/d<100,000
式中、
o=高電圧供給源40の出力電圧(ボルト)、
d=火花ギャップ300(帯電場所310とノズル出口オリフィス280との間の直線距離(インチ))。
【0011】
示されるように、この商(Vo/d)は、好ましくは39,370V/cm(100,000V/in.)未満、より好ましくは27,559V/cm(70,000V/in.)未満、最も好ましくは19,685ボルト/cm(50,000V/in.)未満に制限することが望ましい。制限ではないが、「Vo」は10,000ボルト〜20,000ボルトの範囲、「d」は約0.3cm〜約1.3cm(0.1インチ〜0.5インチ)の範囲であるのが好ましい。当業者ならば、これらの範囲を外れる「Vo」及び「d」値であっても、上記商が維持される限り価値を認めることができる。
【0012】
本発明の第一の実施形態では図3及び4に例示するように、使い捨てカートリッジ200は、製品貯蔵器220の外側周辺をほぼ取り巻いて配置される導電性遮蔽体210を有する。導電性遮蔽体210は、導電性プラスチック(例えば、炭素繊維を10%充填したアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS))、金属(例えば、アルミニウム)、又は他の適切な物質を使用して構築することができる。導電性遮蔽体210は、共射出成形、2ショット成型、又は他の製造技法により、カートリッジ絶縁体260の一体部品として形成することができる。あるいは、導電性遮蔽体210は、別個に形成して、圧入嵌合を含むがこれに限定されないいかなる適切な技法によっても、後にカートリッジ絶縁体260に連結することができる。アクチュエータ240は、使い捨てカートリッジ200の非放電端部に配置される。アクチュエータ240は、ねじ付き軸250の一端を通すための内側ねじ(図示せず)と、製品貯蔵器220の開放端部へ嵌り込むためのスナップビード245とを有することができる。ねじ付き軸250の反対側端部は、回転して移動するピストン230を有することができる。ねじ付き軸250は、これによりピストン230をアクチュエータ240と連結して、アクチュエータ240が歯車箱/電動機構成要素10により廻されるのに応じて、ピストン230は製品貯蔵器220の内側表面に沿ってノズル270へ向かって滑ることができる。このように、ピストン230のこの移動が、製品を製品貯蔵器220から移動させることができる。
【0013】
使用者が触知できる放電形態の感電は、火花ギャップ300内に製品が置かれていない時に発生しがちである。そのような状態は、例えば、使用者が初めて使い捨てカートリッジ200を使用している時(すなわち、最初の製品塗布中、火花ギャップ300に製品が満たされる前)にあり得る。この状態においては、操作者の指などの接地された対象物がノズル出口オリフィス280の直近内へ入った時に空気の破壊電圧を超えるのを防ぐために、上述の関係が最適化(すなわち、商値が最小化)される。
【0014】
導電性流体の場合には、使用者が触知できる放電形態の感電は、製品が火花ギャップ300を満たした時にも発生しがちである。そのような状態は、例えば、使用者が既に使い捨てカートリッジ200から製品を完全に分配し、従って製品通路が充満している時に存在する。この状態においては、感電が生じるのを防ぐために、上述した関係式は100,000未満の商値に設定する必要がある。実際の減少した商値は、導電性流体の導電率によって決まる(すなわち、流体の導電率値がより高ければ、より低い商値を必要とする)。
【0015】
上述の関係を使用するには、ノズル出口オリフィス280におけるある一定の電圧を維持する必要性ともつり合いが取れなければならないことも又、当業者は認めることができる。すなわち、理想的には、流体の帯電がノズルから離れた点(例えば、帯電場所310)で生じる静電噴霧装置の場合、理想的な状況は、流体の帯電が前記ノズル出口オリフィス280から最大距離で離れて生じ、これにより最大級の安全性が提供される場合である。しかし、ある距離があって、帯電がこの距離を越えて生じる時には、前記帯電場所310と前記ノズル出口オリフィス280との間の流体体積中の電圧降下は、噴霧形成をもたらすのに十分大きい。ノズル出口オリフィス280における電圧が最適噴霧を形成するのに必要とされる電圧より低いので、噴霧形成に影響が及ぼされる。従って、この距離は、噴霧品質に顕著な影響を与えないように最適化されなければならない。
【0016】
本発明の更に別の態様では図1及び10に例示するように、可動電極カバー400が追加される。電極カバー400は、使い捨てカートリッジ200を装置5から取り外すと、高電圧接点50を実質的に隠すように設計される。電極カバー400は、挿入スリーブ110へ連結することができる。挿入スリーブ110は、使い捨てカートリッジ200を格納することができる。電極カバー400は、スライドチャネル410内に移動可能に連結される。使い捨てカートリッジ200が挿入スリーブ110内にない時には、偏向ばね420が電極カバー400を常時閉の位置に滑らせて高電圧接点50を遮蔽するように、偏向ばね420を配置する。使い捨てカートリッジ200が挿入溝110の中に設置されると、電極カバー400はスライドチャネル410内を滑り戻って高電圧接点50を暴露し、その結果次に使い捨てカートリッジ200上の導電性遮蔽体210に接触することができる。電極カバー400は、高電圧接点50から電極カバー400を通って使用者への放電を防ぐのに十分な絶縁品質とする。
【0017】
電極保護の更なる実施形態は、カートリッジを取り外すと前記高圧電極が引っ込み、カートリッジを適切に取り付けた(図示せず)時にのみカートリッジ電極と適切に接触するように配置された、装置内の高圧電極の形態とすることもできる。
【0018】
図5は、静電噴霧装置の一実施形態の電気回路略図を示す。示される電源510は、電池又は当技術分野で既知の他の電源とすることができる。例えば、電源は、2つの標準「AAA」電池のような、使用者が交換可能な1つ又はそれ以上の電池とすることができる。あるいは、電源は、使用者が再充電可能な電池、使用者以外により処理可能な再充電式パワーパック、又は外部源(すなわち、「電力線」供給)とすることができる。回路の少なくとも1つの配置では、電源510は、電源スイッチ520により回路の他の部分から分離することができる。電源スイッチ520は、電池などの自蔵型電源510の有効寿命を伸ばすことができる。電源スイッチ520は又、電源スイッチ520が閉じられた時にだけ回路の他の部分に電力を供給することにより、線間電圧供給源に対して安全余裕を加えることができる。一実施形態では、電源スイッチ520は、後の作動までその設定を維持可能なトグルスイッチとすることができる。スイッチ520が「オン」位置に入れられると、直流−直流変換器530に電力が供給される。
【0019】
直流−直流変換器530は、電源510からの入力電圧供給、例えば従来の2つの「AAA」型電池からの公称3.0ボルト供給を受け取って、5.0ボルト供給などのより高い電圧信号に変換する。直流−直流変換器530は、例えば、リニア・テクノロジー社(Linear Technology Corporation)から入手可能な3ボルトから5ボルトへの直流変換器(部品番号LT1317BCMS8−TR)とすることができる。直流−直流変換器30は又、表示器540へ信号を送ることにも使用できる。この信号は、電源10からの供給信号の一部、又は出力信号、例えば5.0ボルトの一部のいずれかとすることができる。表示器540は、例えば、可視電磁(EM)スペクトルのオレンジ範囲の光を発するLEDとすることができる。図5に示すように、表示器540は、電源スイッチ520が「オン」位置にあって十分な電圧が直流−直流変換器530から表示器540へ供給される時にだけ、可視光を発するように配置することができる。使用者が制御する塗布スイッチ545は、使用するスイッチの型により「オン」位置に押し下げられる又は回されて電力供給回路を完成させ、電圧調整器550へ電力を供給することができる。電圧調整器550は、必要ならば、電動機560への入力電圧を制御することができる。電圧調整器からの公称電圧出力は、約3.3ボルトとすることができる。電圧調整器550は、高電圧スイッチ570へも出力信号を送ることができる。高電圧スイッチ570は、例えば、日本電気(株)の部品番号2SA812トランジスタのような、トランジスタ又はダイオード素子とすることができる。
【0020】
高電圧スイッチ570は、電圧調整器550からの信号に応じて残りの高電圧発生回路へ電力を供給する。高電圧スイッチ570は、高電圧制御ブロック580と方形波発生器590などの信号発生器の両方へ信号を送る。高電圧制御ブロック580は、蓄積コンデンサ610からの信号と電流制限器670からの信号を、内部設定の基準電圧と比較する。蓄積コンデンサ110からのフィードバック信号及び/又は電流制限器670からの信号の値により、高電圧制御ブロック580は、「オン」又は「オフ」いずれかの信号を直流−直流変換器600へ送る。高電圧制御ブロック580は、例えば、(株)東芝の部品番号TC75W57FUのようなオペアンプとすることができる。
【0021】
直流−直流変換器600は、より低い入力電圧をより高い出力電圧に変換する。例えば、直流−直流変換器600は、約5.0ボルトの公称入力電圧を約25.0ボルトのより高い公称出力電圧に変換することができる。直流−直流変換器600からの出力が、蓄積コンデンサ610を荷電する。蓄積コンデンサ610は、高電圧変圧器620の一次コイルへ入力電圧を提供する。直流−直流変換器600のより高い電圧の出力周波数は、後に詳しく説明するようにフィードバックループにより制御され、ほぼ一定の例えば25.0ボルトなどの供給が蓄積コンデンサ610から高電圧変圧器620へ確実に利用できるようにする。直流−直流変換器600は、例えば、(株)東芝の部品番号TC75W57FUのような直流−直流変換器とすることができる。高電圧スイッチ570は又、方形波発生器590へ「オン」信号を送ることもでき、後者は、高電圧変圧器620の一次コイルにも接続されている。これにより、約25.0ボルトの波高値交流パルスが高電圧変圧器620の一次コイルを通って発生することになる。方形波発生器90は、例えば、(株)東芝の部品番号TC75W57FUのようなオペアンプ素子とすることができる。高電圧変圧器620の巻数比は、例えば約100:1として、一次コイルで約25.0ボルトの入力電圧が二次コイルからの約2.5kV(2500ボルト)の出力電圧となるようにすることができる。高電圧変圧器620の出力電圧は、次に、電圧増倍器630へ供給することができる。
【0022】
電圧増倍器630は、高電圧変圧器620の出力信号を整流化し、より高電圧の直流出力電圧を提供するように増倍する。例えば、高電圧変圧器620の出力電圧が約2.5kVの交流信号の場合、電圧増倍器630は、この信号を整流化し、より高電圧の直流出力、例えば14.0kVの直流出力電圧などを提供するように増倍することができる。一実施形態では、電圧増倍器630は、6段のコックロフト−ウォルトン・ダイオード電荷ポンプとすることができる。コックロフト−ウォルトン・ダイオード電荷ポンプの1段は普通、回路内の1つのコンデンサ及び1つのダイオードの組合せとして定義される。電圧増倍器に必要とされる段数は、入力交流電圧源の絶対値の関数であると共に、必要な出力電圧にも左右されることを、当業者は認識するであろう。一実施形態では、高電圧変圧器620及び電圧増倍器630は、信越化学工業(株)から部品番号KE1204(A.B)TLVとして入手可能なもののような、シリコーン封止剤などの封止剤中に封入可能である。高電圧変圧器620及び電圧増倍器630を封止剤中に封入することにより、これら高電圧構成要素からの電気漏れ及びコロナ放電が減少し、これらの効率を増大させることができる。
【0023】
減流抵抗器640を、高電圧増倍器630の出力端子と高圧電極650の間に置くことができる。減流抵抗器640を使用して、高圧電極650が利用可能な高電圧増倍器630からの電流出力を制限することができる。1つの特定の実施形態では、減流抵抗器640は、例えば約20メガオームとすることができる。しかしながら、より大きい出力電流を望む場合には、より小さい抵抗を有する減流抵抗器が望ましいことを当業者は認識するであろう。逆に、より小さい出力電流を望む場合には、より大きい抵抗を有する減流抵抗器が望ましい。高圧電極650は、適切な金属又は導電性プラスチック、例えば炭素繊維を10%充填したアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)で製作することができる。以下で更に詳細に説明するブリーダー抵抗器660も又、図5に示すように、接続することができる。電流制限器670も又、高電圧増倍器630の出力回路に接続されている。
【0024】
また接地接点680を設けて、静電噴霧装置回路と使用者の間に共通接地を確立し、使用者が感電する危険性を減少させることができる。更に、パーソナルケア用途では、接地接点680は、帯電した粒子が使用者の皮膚上に堆積するにつれて電荷が使用者の皮膚上に蓄積されるのを防ぐこともできる。接地接点680は、使用者が装置と同時に自分自身を接地させることなく電動機560及び高電圧供給回路へエネルギー供給できないように、塗布スイッチ545と一体化及び/又は塗布スイッチ545にほぼ隣接することができる。例えば、塗布スイッチ545は金属で作ることができ、及び/又は接地接点は導電性接点とすることができ、又は接地する電極は塗布スイッチ545の隣に配置することができる。
【0025】
本発明の更なる態様により、静電噴霧装置は、後噴霧を低減することができる。後噴霧は、高電圧供給源への電力が停止された後、静電噴霧装置がしばらく製品噴霧を続ける場合として定義される。一体型高電圧供給源を有する静電噴霧装置は、通常、一次高電圧変圧器からの出力電圧を昇圧するためにコンデンサ−ダイオード・ラダーを使用する。1つの適切なコンデンサ−ダイオード・ラダーは、コックロフト・ウォルトン型ダイオード電荷ポンプである。コンデンサは又、高電圧出力の品質を改善し、ばらつき又はノイズを減少させるために、静電噴霧回路で使用される。使用者が装置を止めた後、そのコンデンサが蓄電素子として機能して、電荷が大気へのコロナ漏れ又は低電位点への火花放電(例えば、使用者の感電)などにより消散するまで、高電圧電荷を蓄える。この蓄積電荷は、高圧電極650へ電力を供給し続けることができ、高電圧供給源への電力を切った後もコンデンサ内の電荷が十分に消散するまで、製品を噴霧するのに十分な電位差を製品と近傍表面の間に作り出すことがある。
【0026】
後噴霧状態が望ましくないのは、使用者が装置を止めた後も装置が製品を噴霧し続け、電荷−質量比が顕著に変化するので噴霧品質が一定しないからである。所望の電荷−質量比が維持されないのは、製品を完全に霧化して噴霧にするために利用できる高圧電流の一定供給がないからである。装置内に蓄えられた電荷は、電荷が後噴霧を作り出して消散するしばらくの間、製品を部分的に霧化することができる。製品を霧化する供給電圧が一定でないので、得られる噴霧の電荷−質量比が変化し、結果は変化する噴霧品質を有する噴霧の生成となる。更に、後噴霧状態は、使用者が装置をハンドバックや収納キャビネットの中にしまった後に噴霧を続けるなど、意図しない時及び/又は場所で噴霧を作り出し得る。これにより、予期しない及び望ましくない失敗が生じることがある。
【0027】
高電圧供給源への電力を停止した後に容量素子を速やかに放電させることにより、後噴霧を低減又は解消することができる。本発明の第一の実施形態では、図5に示すブリーダー抵抗器660などの高電圧抵抗器を、高圧出力電極650と装置内のより低い電位点の間に接続することができる。ブリーダー抵抗器660は経路を提供することができ、それによって電圧増倍器630内のコンデンサに蓄えられたエネルギーなどの装置内過剰貯蔵エネルギーが、使用者が噴霧作業を完了した後の比較的短い時間で消散できるので、後噴霧の発生が低減する。ブリーダー抵抗器660のインピーダンスが出力電流制限抵抗器と噴霧負荷と比較して極めて大きくなるように、ブリーダー抵抗器660を十分に大きな抵抗を有するように選択し、正常運転中に噴霧品質又は高電圧発生器出力に劇的に影響しないようにすべきである。ブリーダー抵抗器660の値が低すぎると、ブリーダー抵抗器660は、噴霧作業で表される抵抗よりも低い抵抗の経路を提供することになる。この場合、ブリーダー抵抗器160は、正常な噴霧作業中に望まれるよりも大きな電流を排出することになる。正常な噴霧運転中にブリーダー抵抗器660を通過する電流が大き過ぎる時には、製品の霧化及び帯電に利用可能な電流が不十分となる。更に、ブリーダー抵抗器が、電池などの可搬電源の寿命を縮め得る。しかし、ブリーダー抵抗器660は、蓄えられたエネルギーが比較的短い時間で消散できるように十分小さい抵抗を有するべきである。装置に蓄えられたエネルギーが消散するのに必要な時間は、前記静電容量をブリーダー抵抗器160の値で掛けた値を使用して見積もり、RC時定数値を決定することができる。この関係式は以下のように与えられる。
τA=CD×RB
式中、
τA=蓄積静電容量の約63%が噴霧装置から排出される時間(秒)、
D=装置静電容量(F)、
B=ブリーダー抵抗器の値(Ω)。
【0028】
このRC時定数τAは、貯蔵デバイスの電荷の約63%が消散するのに必要なおおよその時間を表す。項CDは、高電圧供給源回路内の従来型コンデンサ素子からの静電容量、並びに製品貯蔵器の静電容量及び装置内のその他の漂遊容量の合計を表す。従って、従来回路で採用されたこの関係式を適用してはいるが、実際には、τAは、63%より多くの蓄積電荷が消散する時間を表すことが理解される。
【0029】
場合によっては、τA内に消散する電荷は、後噴霧を低減又は解消する点まで装置内の電荷を減少するのに十分である。しかし時として、時間τAは、後噴霧を低減又は完全に解消するまで電荷を排出するには不十分なことがある。これらの場合に、設計者は、全ての貯蔵電荷を装置内から排出することを望んでもよい。この場合、以下の関係式によって、いかなる蓄積電荷も確実に完全に消散する時間τBが推算されることを理解されるであろう。この関係式は以下のように与えられる。
τB=5×τA=5×CD×RB
式中、
τB=蓄積電荷の100%が噴霧装置から排出される時間(秒)、
D=装置静電容量(F)、
B=ブリーダー抵抗器の値(Ω)。
【0030】
典型的なブリーダー抵抗器の1つの適切な範囲は約1MΩ〜約100GΩの間、別の適切な範囲は約500MΩ〜約50GΩの間、更に別の適切な範囲は約1GΩ〜約20GΩの間である。一実施形態では、例えば、電力供給源の蓄積電荷を完全に排出するのが、約60秒未満後、好ましくは約30秒未満後、最も好ましくは約5秒未満後であるのが望ましいことがある。説明のために例を用いると、約500pFの静電容量を有する静電噴霧装置(装置静電容量は、高電圧供給源内の静電容量、製品貯蔵器内の静電容量及び装置の推定漂遊容量の合計により見積ることができる)の蓄積電荷の少なくとも約63%を約5秒以内に消散することを望む場合、約10Ω以下の抵抗を有するブリーダー抵抗器を必要とする。RB=5.0秒/500pF=10GΩ
10GΩ抵抗器は、蓄積静電容量の少なくとも63%を消散するものではあるが、静電容量の分布(電圧増倍器630内、製品貯蔵器静電容量、及び他の漂遊容量)によっては、実際必ずしも後噴霧状態を解消することはできない。それ故に、装置静電容量の100%を同じ5秒間に確実に排出するためには、ブリーダー抵抗器660の抵抗は、約2GΩ以下であることを必要とする。
B=(5.0秒/500pF)/5=2GΩ
少なくとも1つの実施形態では、例えば、ブリーダー抵抗器660は、日本ヒドラジン工業(株)から部品番号LM20S−M10Gにて入手可能な高電圧抵抗器のような、約10GΩの抵抗を有する高電圧抵抗器とすることができる。
【0031】
図6に示す本発明の別の実施形態では、後噴霧の影響を低減するために、機械的スイッチ690を備えることができる。高電圧機械的スイッチ690は、ブリーダー抵抗器660と同様の機能を果たすが、高電圧機械的スイッチ690が正常な噴霧作業中には能動回路素子でないことだけが異なる。むしろ、機械的スイッチは、正常な噴霧作業中には開放位置にあり、いかなる電流も引かないように配置されている。しかし、使用者が噴霧作業をやめて装置へのエネルギー供給を切ろうとすると、高電圧機械的スイッチ690は開放位置から閉鎖位置へ変わって、出力電極から装置回路の接地側の間に直接の導電路ができ、これにより装置内のいかなる蓄積電荷も殆ど直ちに放出することができる。高電圧機械的スイッチ690設計の1つの利点は、接地のための導電路が抵抗器を含む必要がないので、より早い放電速度が可能なことである。更に、導電路は、装置へのエネルギー供給が切られている、すなわちオフ位置にある時のみ利用可能であるので、高圧電極650からのエネルギー排出による正常な噴霧作業への干渉がなく、及びブリーダー抵抗器660に関連する電力損失を補償するために高電圧発生回路が過剰な電力を発生することを必要としない。
【0032】
図7に示す更に別の実施形態では、本装置は、図5に示すブリーダー抵抗器660の代わりに、トランジスタなどの高圧電気的スイッチ700を具備する。正常な噴霧作業中は、そのスイッチは開放位置にあって、回路のより低電位点への導電路は不活性である。しかし、操作者が装置へのエネルギー供給を切るとスイッチが閉じ、回路のより低電位点への導電路が利用可能になって装置内の蓄積電荷を排出する。再び、高圧電気的スイッチ700は、ブリーダー抵抗器660よりも低い抵抗を提供できるので、装置内蓄積電荷のより早い排出が可能になる。更に、高圧電気的スイッチ700は、装置へのエネルギー供給が切られている、すなわちオフ位置にある時のみ利用可能な導電路を提供するので、高圧電極650からのエネルギー排出による正常な噴霧作業への干渉がなく、及びブリーダー抵抗器660に関連する電力損失を補償するために高電圧発生回路が過剰な電力を発生することを必要としない。
【0033】
当業者は、図6又は図7に示す配置のいずれかが、図8に示すようなブリーダー抵抗器660も具備することができるのを理解するであろう。場合によっては、貯蔵静電容量の放電速度を制御するのが望ましいことがある。そのような場合、ブリーダー抵抗器660は、図8に示すように、高電圧機械的スイッチ690又は高圧電気的スイッチ700いずれかに接続することができる。更に、ブリーダー抵抗器及び/又は機械的若しくは電気的スイッチは他の構成に配置できることも、当業者は認識するであろう。例えば、図9は1つの代替構成を示しており、ここでは、ブリーダー抵抗器660が、電圧増倍器630と電流制限抵抗器670の間、及びより低い電位の点に接続されている。
【0034】
本発明の更に別の態様は、図5に例示するように、高電圧供給手段からの出力電流を制御する電流制限制御回路を提供する。電流制限器570が、電圧倍増器530の第一段階の出力電流を監視する。電流制限器は、その型のオペアンプ素子、例えば(株)東芝の部品番号TC75W57FUとすることができる。電流制限器は、示されるように、電圧増倍器630の接地回帰ループの電流を追跡する。出力電流が所定値を超えると(前記所定値の組はオペアンプへの基準電圧を使用する)、電流制限器670は高電圧制御ブロック580へオーバーライド信号を送る。高電圧制御ブロック580へ送られたオーバーライド信号は、接地回帰ループ630からの信号を無効にし、直流−直流変換器600の出力を「オン」から「オフ」に変え、これにより電圧増倍器630を通る電流の更なる増加を阻止する。フィードバックループ710の電流が所定の設定点より下に下がると、電流制限器670から高電圧制御ブロック680への信号が変わり、これによって高電圧制御ブロック580はフィードバックループ710の監視及び直流−直流変換器600への「オン」信号の送信を再開することができる。電流制限器670の必要性は、例えば調整可能な出力電力供給源を有する回路を使用する時に非常に重要である。説明したように、高電圧制御ブロック580は、装置の電圧出力を監視するように設計されており、必要な時(例えば高湿度条件)には電圧増倍器630の電流出力を増加して高圧電極650における所望電圧を維持する。電流制限器670がなければ、極端な負荷条件(例えば、高湿度)の場合に、電圧増倍器630の電流出力が安全でないレベルにまで増加し、これによって触知できる放電が使用者に感電する可能性が増加することがある。
【0035】
以上、本発明の好ましい実施形態を示し説明したが、本明細書で説明した本発明の更なる改変は、当業者が適切な変更を加えることにより、本発明の範囲を逸脱することなく達成することができる。これらの可能な変更及び代替案の幾つかは既に説明済みであり、その他は当業者には明白であろう。例えば、本発明の代表的な実施形態を説明の目的で検討したが、説明した要素は、技術的な進歩により絶えず更新され改良されることを理解する必要がある。従って、本発明の範囲は請求項に関して考察されるべきであり、明細書及び図面に示して説明する構成、操作又は工程の詳細事項に限定されないことが理解される。
【0036】
参考としての組み入れ
関連する静電噴霧装置及びカートリッジは、同時に出願し共に譲渡された以下の米国特許出願に記載されており、参考として本明細書に組み入れる。
代理人整理番号8394に指定された「静電噴霧装置」。
代理人整理番号8395に指定された「静電噴霧装置」。
代理人整理番号8397に指定された「静電噴霧装置用使い捨てカートリッジ」。
【図面の簡単な説明】
【図1】 使い捨てカートリッジを有する手持ち式自蔵型の静電噴霧装置の組立分解等角図である。
【図2】 図1の装置の組立等角図である。
【図3】 図1の使い捨てカートリッジの組立分解等角図である。
【図4】 図1の装置の出口部分の断面図である。
【図5】 本発明の静電噴霧装置の一実施形態の電気回路の略図である。
【図6】 本発明の静電噴霧装置の別の実施形態の電気回路の一部の略図である。
【図7】 本発明の静電噴霧装置の別の実施形態の電気回路の一部の略図である。
【図8】 本発明の静電噴霧装置の別の実施形態の電気回路の一部の略図である。
【図9】 本発明の静電噴霧装置の別の実施形態の電気回路の一部の略図である。
【図10】 図1内の挿入スリーブ及び付随部品の組立分解等角図である。

Claims (8)

  1. 製品を静電的に帯電させ、供給部から散布点へ分配するように構成され配置されている静電噴霧装置であって、前記装置が、
    製品の該供給部を含んで構成される貯蔵器と、
    該散布点に配置され且つ該製品を散布するためのノズルであって、出口オリフィスを有するノズルと、
    前記貯蔵器と前記ノズルとの間に配置されたチャネルであって、前記製品が前記チャネル内を移動する時に該製品の静電的帯電を可能にするチャネルと、
    該製品を前記貯蔵器から前記ノズルへ移動させるための機構と、
    電荷を供給する電源と、
    前記電源に電気的に接続されている高電圧供給源と、
    前記高電圧供給源に電気的に接続されている高電圧接点と、
    前記高電圧接点に接触する使い捨てカートリッジと、
    前記高電圧供給源に電気的に接続された高圧電極であって、前記高圧電極の一部が前記貯蔵器と前記ノズルとの間に配置されており、前記チャネル内の該製品を帯電場所において静電的に帯電させて噴霧を形成する高圧電極と、
    前記使い捨てカートリッジが前記装置から取り外された時に、前記高電圧接点を実質的に隠す可動電極カバーと備え
    該帯電場所と前記ノズル出口オリフィスとの間の距離が以下の関係式、
    /d<100,000
    式中、
    =前記高電圧供給源の出力電圧(ボルト)、
    d=該帯電場所と前記ノズル出口オリフィスとの間の直線距離(インチ(1インチは2.54センチメートルである。))、
    によって決定されことを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 該関係式V/dが、70,000未満であることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
  3. 該関係式V/dが、50,000未満であることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
  4. 「V」が、10,000ボルト〜20,000ボルトの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
  5. 「d」が、0.1インチ〜0.5インチの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
  6. 前記電極カバーは、前記使い捨てカートリッジを格納する挿入スリーブ内に移動可能に連結されていることを特徴とする請求項に記載の静電噴霧装置。
  7. 前記使い捨てカートリッジが前記装置から取り外された時に前記電極カバーを閉位置に置くために、少なくとも1つのばねが使用されることを特徴とする請求項に記載の静電噴霧装置。
  8. 前記高圧電極は前記使い捨てカートリッジが前記装置から取り外された時に引っ込み、前記使い捨てカートリッジが前記装置内へ挿入された時に再び出現することを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
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