JP3958462B2 - 無線通信システムにおける周波数間ハンドオフのための方法および装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には、無線通信システム、より詳細には、無線符号分割多重アクセス(CDMA)システムおよび他のタイプの無線システム内で用いる周波数間ハンドオフを遂行するための技法に関する。
【0002】
【従来の技術】
IS-95 CDMAセルラおよびパーソナル通信サービス(Personal Communication Service、PCS)無線通信システムにおける一つの重要な問題に隣接するセルあるいは隣接するアンテナセクタ間の周波数ハンドオフの問題がある。このようなシステム内の各セルは、通常は、基地局を含み、ある与えられたセルと関連する基地局は携帯電話のハンドセット等の移動局と通信するための全指向性アンテナあるいはマルチセクタ指向性アンテナを含む。ある移動局がシステム内を移動すると、その移動局のシステムの基地局に対する相対位置が変化し、進行中の呼あるいは他の通信は、ある基地局から別の基地局へあるいはあるアンテナセクタから別のアンテナセクタにハンドオフされる必要がある。隣接する基地局あるいはアンテナセクタは、典型的には、同一チャネル干渉などの影響を最小に押さえるために、異なる通信周波数を用いるように構成される。あるセル/セクタから別のセル/セクタへのハンドオフは、従って、通信チャネル周波数の現周波数から新たな周波数への変更を伴う。このようなハンドオフは、通常、周波数間ハンドオフあるいは他周波数ハンドオフと呼ばれる。
【0003】
IS-95 CDMAシステム内で行なわれる周波数間ハンドオフの効率および成功率を向上させるために様々な技法が提唱されている。これら技法は、周波数間ハンドオフを実現するために、拡張ハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Messages、EHDMs)、他周波数ネーバーリストメッセージ(Other Frequency Neighbor List Messages、OFNLMs)、他周波数ネーバーリスト応答メッセージ(Other Frequency Neighbor List Response Messages、OFNLRMs)、および他周波数報告メッセージ(Other Frequency Report Messages、OFRMs)を用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
提唱されているこれらメッセージに基づく技法は、周波数遷移の際の呼の脱落の数を低減することはできるが、ただし、これら技法はまだ幾つかの欠点を持つ。例えば、現在のOFRMメッセージは、移動局によって、信号対雑音比測度を報告することができるように構成されている。ただし、こうして報告される信号対雑音比測度は、これが典型的には移動局が同一周波数セル境界を横切って移動する際に低減するという意味で干渉の制約を受ける“干渉リミテッド(interference limited)”測度であると同時に、これが移動局が他周波数セル境界を横切って移動する際も低減するという意味で雑音の制約を受ける“雑音リミテッド(noise limited)”測度でもある。干渉リミテッド測度の場合は、他のセルによって生成された信号に起因する干渉の方が雑音レベルより大きく、雑音リミテッド測度の場合は、雑音レベルの方が他のセルによって生成される信号に起因する干渉より大きい。同一周波数セル境界は、両方が同一周波数を持つあるセルからのパイロット信号の強度が、隣接セルからのパイロット信号の強度を超えるセットのポイントによって定義される。他周波数セル境界は、あるセルからの指定される周波数の信号の強度が、隣接セルからの別の周波数の信号の強度を指定されるデシベル数だけ超えるセットのポイントによって定義される。従来の信号対雑音比測度を用いるOFRMメッセージは、同一周波数セル境界と他周波数セル境界とを区別することはできず、このため周波数間ハンドオフに対する最適なトリガとはならない。
【0005】
加えて、上述のメッセージに基づく技法においては、基地局は、通常、移動局に対して、移動局が新たなセル/セクタの端付近の遷移エリアに入ると直ちに新たな周波数に対して定期的なサーチを遂行することを指令する。ただし、この定期的なサーチは、進行中の呼の音声品質を劣化させる傾向を持つことに加え、現周波数における新たな潜在的な基地局に対するサーチの速度を低減させる。さらに、多くの実際の用途においては、新たな周波数に対する定期的にサーチは、移動局があるタイプの無線周波数(RF)状態下で動作している場合は不要である。上述の技法と関連するさらにもう一つの重大な問題は、この技法では、新たな周波数と現周波数との間で“ピンポン現象(ping-ponging)”、すなわち、これらの間で急速なスイッチングが起こる可能性が増加することである。より具体的には、システムの幾つかのエリア内では、新たな周波数と現周波数が両方とも良好なRFカバレッジを持ち、このため、例えば、移動局が受信電力と信号対雑音比の測度を新たな周波数に対してのみ報告した場合、ピンポン現象が発生する可能性がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、CDMAおよび他のタイプの無線通信システムにおいて用いる周波数間ハンドオフプロセスを向上させるための方法および装置を提供する。本発明の第一の面によると、通常は干渉制約を受ける同一周波数セル境界と通常は雑音制約を受ける他周波数セル境界とを区別することができる雑音リミテッドカバレッジトリガ(noise limited coverage trigger)が提供される。このカバレッジトリガは周波数間ハンドオフを制御するために用いられ、このカバレッジトリガは移動局にて遂行される信号対雑音比測定を用いて実現(生成)される。一つの実施例においては、このカバレッジトリガは、全ての重要なパイロット(信号)に対する平均送信信号対雑音比測度と、重要なパイロットに対する信号対雑音比測度の線形和との間の差(の関数)として生成され、移動局から基地局に送信される電力測定報告メッセージ(Power Measurement Report Message、PMRM)あるいはパイロット強度測定メッセージ(Pilot Strength Measurement Message、PSMM)に入れて基地局に報告される。
【0007】
もう一つの実施例においては、移動局受信電力のみがトリガメトリック(計量)として用いられる。例えば、パイロット強度測定メッセージ(PSMM)に挿入して送られる移動局受信電力の測度が、“データベース”アプローチを用いる別の周波数へのハンドオフをトリガするために用いられる。この実施例においては、ある与えられたセル内の移動局受信電力が小さくなり、移動局が主境界セルからパイロット信号を受信した場合、そのセルに対するデータベース内に格納されている隣接パイロット信号のリストから特定のパイロット信号が選択され、移動局は、新たな周波数を持つ選択されたパイロット信号へのブラインドハンドオフ(blind handoff)を遂行するように指示される。こうして、移動局は、新たな周波数におけるパイロット信号のIc/Io測定を行なうことなく、新たな周波数へのハンドオフを遂行するように指令される。さらに、移動局内は、移動局受信電力を定期的な報告をフィルタするために用いることもできる。この方法では、移動局は、例えば、移動局受信電力が現セルサイトによって指定されるある閾値以下に落ちたときのみにPSMMメッセージによる報告を行なう。
【0008】
本発明の別の面によると、無線通信システムにおいて用いる周波数間ハンドオフプロセスを制御するための代替の技法が提供される。この代替の技法においては、周波数遷移エリアにおける不要な定期的なサーチが実質的に排除され、同時に、現周波数と新たな周波数との間でピンポン現象が発生する可能性が低減される。本発明による一つの代替実施例においては、追加のフィールドパラメータが、IS-95 CDMAシステムの拡張ハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message、EHDM)に追加される。これら追加のフィールドパラメータには、一つあるいは複数の閾値が含まれ、これによって、移動局が新たな周波数に対するサーチを、例えば、現周波数における受信電力がある閾値以下である場合、あるいはアクティブなパイロット信号に対する現周波数における信号対雑音比の総和がある閾値以下である場合にのみ開始されることが確保される。さらに、移動局が、新たな周波数における受信電力が現周波数における受信電力をある指定されるヒステリシス量を超えない場合は、新たな周波数におけるサーチは遂行しないように構成することもできる。本発明は、こうして、周波数間ハンドオフにおいて用いるための不要な同調および新たな周波数におけるサーチを回避するための追加のチェック基準を提供する。
【0009】
本発明の他の実施例においては、周波数間ハンドオフのさらなる向上が達成される。例えば、移動局は、現周波数から新たな周波数への遷移が行なわれるべきエリア内では新たな周波数と現周波数の両方に対して受信電力と信号対雑音比の値を報告するように構成される。そして、これら値によって移動局が現周波数において許容できるRF状態の下で動作していることが示される場合は、周波数間ハンドオフは遂行されない。本発明のこの面は上述の従来の周波数間ハンドオフ技術と比較して、現周波数と新たな周波数との間でピンポン現象が発生する可能性を大幅に低減する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を一例としてのIS-95符号分割多重(CDMA)無線通信システムとの関連で説明する。ただし、本発明は、特定のタイプの通信システムに用いることに制限されるものではなく、より一般的に、周波数ハンドオフの性能の向上が求められる任意のタイプの無線システムに適用できる。例えば、本発明の技法は、ここでは、IS-95 CDMAセルラおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムとの関連で説明されるが、当業者においては明らかなように、本発明の技法は、他のCDMAシステムや他のタイプの広帯域/狭帯域無線システムにも適用できる。ここで用いられる“主基地局(primary base station)”なる用語は、一般的に、ある与えられた移動局と直接通信を行なっている基地局、例えば、その移動局に向けられた進行中の呼を扱っている基地局を指し、“新たな周波数(new frequency)”なる用語は、ある無線システム内で移動局が移動した際に進行中の呼あるいは他の通信がそれにハンドオフされることとなるチャネル周波数を指す。
【0011】
図1は、一例としてのセルラあるいはパーソナル通信サービス(PCS)システム10を示す。システム10は、TIA/EIA/IS-95A,“Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System",June 1996と、ANSI J-STD-008,“Personal Station-Base Station Compatibility Requirements for 1.8 to 2.0 GHz Code Division Multile Access (CDMA) Personal Communication Systems"、に準じて構成されているために、これら両方の文献も参照されたい。システム10は、移動局(MS)12と、複数の基地局BS1、BS2、BS3、BS4を含む。図1の基地局BS1は、移動局12と実線の双方向矢印24によって示される経路を介して通信しており、このため移動局12にとって現在の主基地局であり、周囲の基地局BS2、BS3、BS4は、副基地局として機能し、これらは、基地局からダッシュの片方向矢印26によって示される経路を介して送信された信号を検出することができる。主基地局BS1は、移動局12と上述の標準文書において規定されていCDMA技法を用いて通信する。移動局12がシステム10内で移動すると、ハンドオフが発生し、基地局BS1以外の基地局が移動局12と通信するための主基地局となる。システム10は、この一例としての実施例においては、さらに、第一の移動体交換センタ(MSC)14−1と第二の移動体交換センタ(MSC)14−2を含む。ある与えられたMSCは、典型的には、複数のBSを公衆交換電話網(PSTN)16と接続する。例えば、MSC14−1は基地局BS1、BS2をPSTN16と接続し、MSC14−2は基地局BS3、BS4をPSTN16と接続する。システム10は、さらに、メモリ18を含む。メモリ18は複数のレジスタを持ち、これらレジスタには、ホームロケーションレジスタ(HLR)20とビジタロケーションレジスタ(VLR)22が含まれる。HLR20とVLR22は、システム10の各移動局12に対してユーザのデータと課金情報を格納する。
【0012】
図2は、移動局12をより詳細に示す。移動局12は、アンテナ32を含み、これは、システム10の基地局から信号を受信あるいは基地局に信号を送信する。受信信号は、ダイプレクサフィルタ33によって受信機34の入力に向けられる。受信機34は、受信信号の従来のダウン変換、復調、デジタル/アナログ変換、および他の処理を遂行する。送信機35は、これとは反対の動作、例えば、アナログ/デジタル変換、変調、およびアップ変換を遂行することで、送信信号を生成する。送信信号は、次に、ダイプレクサフィルタ33を介して、アンテナ32に向けられ、ここから送信される。プロセッサ36が受信機34と送信機35の両方に結合される。プロセッサ36は、メモリ38と協同して、移動局12の通信機能を制御する。例えば、受信信号の一部分を構成するメッセージ内に含まれるデータあるいは他の情報がプロセッサ36に供給され、プロセッサ36はこれを用いて図3Aおよび図3Bとの関連で後に説明するプロセスステップを遂行する。プロセッサ36は、さらに、受信信号に対する電力と信号対雑音比の測定を遂行し、これからメッセージを生成し、これを送信信号に組み込み(挿入し)、一つあるいは複数の基地局に送信する。
【0013】
本発明の第一の面は、従来の周波数間ハンドオフトリガとは異なり、“干渉リミテッド(interference limited)”同一周波数セル境界と、“雑音リミテッド(noise-limited)”他周波数セル境界との間を区別することができる雑音リミテッドカバレッジトリガ(noise-limited coverage trigger)に関する。このカバレッジトリガは、周波数間ハンドオフを制御するために用いられ、移動局内で遂行される信号対雑音比の測定を用いて実現(生成)される。後に詳細に説明するように、本発明によると、一例としてのカバレッジトリガは、全ての重要なパイロット信号に対する平均送信信号対雑音測度と、重要なパイロット信号に対する信号対雑音比の測度の線形和との間の差として生成され、これが他の点においては従来と同一の電力測定報告メッセージ(Power Measurement Report Message、PMRM)あるいはパイロット強度測定メッセージ(Pilot Strength Measurement Message、PSMM)に入れて移動局から基地局に報告される。例えば、本発明によると、この一例としてのトリガメトリック(計量)Tnは、以下のように定義される:
【数1】
ここで、Feは、全ての重要なパイロット信号に対する平均送信Ec/Io値をデシベ ル単位で表し、Esは、全ての重要なパイロット信号Ec/Io値の線形和を表し、これらが移動局からPMRMあるいはPSMMメッセージに入れて基地局に報告される。ここで、“重要なパイロット信号(significant pilot)”なる用語は、一般的に、移動局において測定されたとき最大パイロット信号よりXdB以上は低くないパイロット信号を指し、Xは、概ね6あるいは他の適当な値とされる。ある与えられたパイロット信号に対するEc/Io値とは、パイロット周波数における信号エネルギー対干渉プラス雑音比の測度を表す。トリガメトリック(Tn)に対するハンドオフ閾値は、典型的には、約3db〜5dBの間とされる。
【0014】
説明のこの部分においては、表記上の約束として、対数量(つまり、dB)にて表現される値は、上段活字ケース(大文字)から開始し、線形量にて表現される数字は、下段活字ケース(小文字)から開始するものとする。例えば、パイロット信号の送信電力の平均割合feは、fe=10Fe/10のように表す。平均割合feは、以下によって与えられる:
【数2】
ここで、eは、重要なパイロット信号に対する全てのEc/Io値を含む分級(1、n)ベクトルを表し、fは、eの要素に対応する全ての送信Ec/Io値の(1、n )ベクトルを表し、nは、移動局から見たときの重要なパイロット信号の数を表し、e./fは、eの各要素をf内の対応する要素にて割る演算子を表す。eとfが1なる長さを持つ場合は、fe=fとなる。送信Ec/Io値のベクトルfは、以下によって表される:
【数3】
ここで、gpは、eの要素に対応する各セルサイトに対するパイロット利得設定値の(1、n)ベクトルを表し、gaとgsは、ページ(page)チャネルと同期(sync)チャネルの(1、n)ベクトルをデジタル利得単位(DGU)にて表し、gvは、音声チャネル利得の(m、n)マトリックスを表し、Σ()は、(m、n)マトリックスに適用されたとき、カラムを総和して、結果として、(1、n)ベクトルを与える。こうして、上述のEc/Io値の線形和は以下によって与えられる:
【数4】
【0015】
トリガメトリックTnの計算は、移動局が周波数遷移エリア内に位置するときは、例えば、2〜5秒間隔で、周期的に反復される。こうして計算されたトリガメトリックは、周波数間ハンドオフが行なわれるべきか否かを決定するために用いられる。例えば、トリガメトリックがある閾値を超えた場合、これは、特定の周波数間ハンドオフが必要であることを示す。従来のハンドオフトリガとは異なり、上述のトリガは、同一周波数セル境界と他周波数セル境界とを区別することができ、このために、周波数間ハンドオフの制御に用いるのに特に適する。
【0016】
代替の実施例として、移動局受信電力のみに基づくハンドオフトリガを用いることもできる。例えば、PSMN内に移動局受信電力の測度を組み込み、これを用いて、データベース内に格納された隣接情報に基づくアプローチを用いる別の周波数へのハンドオフプロセスをトリガすることもできる。このアプローチにおいては、ハンドオフは、ある与えられたセル内の移動局受信電力が小さくなり、移動局が主境界セルからのパイロット信号を受信しはじめたときに始動される。ここで、境界セルとは、同一周波数上の幾つかの隣接パイロット信号が失われているようなセルを言う。このアプローチによると、その与えられたセルに対するデータベース内に格納されている隣接パイロット信号のリストからある特定のパイロット信号が選択され、移動局は、新たな周波数を持つ選択されたパイロット信号へのブラインドハンドオフ(blind handoff)を遂行するように指示される。こうして、移動局は、新たな周波数におけるパイロット信号のEc/Io測定を行なうことなく、新たな周波数へのハンドオフを遂行するように指令される。移動局は移動局受信電力を用いて定期的な報告をフィルタすることもできる。例えば、移動局は移動局受信電力が現セルサイトによって指定される閾値以下に落ちたときにのみPSMMの報告を行うこともできる。
【0017】
図3Aと3Bは、本発明のもう一つの面によるシステム10の移動局12によって周波数遷移エリアにおいて遂行される周波数間ハンドオフプロセスを解説する流れ図である。周波数遷移エリアとは、例えば、移動局12が主基地局との進行中の呼あるいは他の通信を維持しながら一つあるいは複数の基地局の周辺に接近するようなエリアである。図3Aのステップ40において、移動局12は、CDMAトラヒックチャネルを用いて基地局と通信している。ステップ42において、移動局12は、基地局から他周波数ネーバーリストメッセージ(Other Frequency Neighbor List Message、OFNLM)を受信し、ステップ44において、このOFNLMメッセージに応答して、他周波数ネーバーリスト応答メッセージ(Other Frequency Neighbor List Response Message、OFNLRM)を送信し、ステップ46において、拡張ハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message、EHDM)を受信する。これら、OFNLM、OFNLRM、EHDMメッセージについては、上述のIS-95標準文書に詳細に述べられており、これらメッセージは、CDMAシステム10内での周波数間ハンドオフに関する情報を提供する。
【0018】
移動局12は、ステップ48において、そのCDMAトラヒックチャネルによって利用されている現周波数における受信電力が閾値MIN_RX_PWR_CURRより大きいかチェックし、ステップ50において、アクティブなパイロット信号に対するEc/Io値の総和が閾値MIN_SUM_ECIO_CURRより大きいかチェックする。これらチェックのいずれかがパスしない場合は、プロセスは、ステップ52に進み、ここで、移動局は、潜在的なハンドオフの機会を得るために、新たな周波数に同調する。他方、ステップ48とステップ50の両方にパスした場合は、ステップ52における新たな周波数への同調動作は、移動局が現周波数において許容できるRF状態にあるために遂行されない。許容できるRF状態とは、移動局による受信Ec/Io値が送信Ec/Io値のYdB以内であるような状態として定義される。ここで、Yは、典型的には、3以下とされる。ステップ48とステップ50におけるこれらチェックによって、従来の周波数間ハンドオフ技法においてしばしば見られる不要な同調およびサーチ動作が排除される。
【0019】
ステップ48あるいはステップ50のチェックのいずれかにパスできず、ステップ52において移動局が潜在的なハンドオフの機会を得るために新たな周波数に同調した場合は、次に、移動局は、ステップ54において、新たな周波数における受信電力が閾値MIN_RX_PWR_NEWFより大きいかチェックする。移動局は、さらに、ステップ56において、新たな周波数における受信電力と現周波数における受信電力との間の差が、閾値HYSTERESYS_RX_PWRより大きいかチェックする。このチェックにより、不要な同調およびサーチ動作が遂行される可能性がさらに低減され、同時に、現周波数と新たな周波数との間のピンポン現象も低減される。ステップ54あるいはステップ56のいずれかにパスしない場合は、移動局は、次に、ステップ55において、同調を現周波数に戻し、他周波数報告メッセージ(Other Frequency Report Message、OFRM)を送信し、これによって:(1)現周波数における受信電力(RX_PWR_CURR);(2)新たな周波数における受信電力(RX_PWR_NEWF);および(3)新たな周波数において測定される全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値を報告する。ここで、この実施例においては、ある与えられたパイロット信号に対するEc/Io値は、そのパイロット周波数におけるそのパイロット信号の信号エネルギー対雑音プラス干渉比の測度とされるが、ただし、他のタイプの信号対雑音比の測度を用いることもできる。
【0020】
ステップ54とステップ56における両方のチェックにパスした場合、移動局は、次に、新たな周波数に対する新たなアクティブなセットの周波数および/あるいはネーバーパイロット信号のリストのサーチを遂行する。つまり、移動局は、ステップ58において、新たなアクティブなセットが空であるか否か決定する。新たなアクティブなセットが空である場合は、移動局は、ステップ59において、ステップ42において受信したOFNLMメッセージ内の標識が立てられた他のパイロットをサーチする。IS-95 CDMAシステムにおいて用いられるこのタイプのサーチの詳細については、上述のIS-95標準文書や、E.Tiedemamm and T.Chen,“Inter-Frequency Hard Handoff Improvements (Rev.2)",Qualcomm contribution to TR45.5,TR45.5.3.1/97.03.20.02,March 20,1997や、P.Jain et al.,“Proposed IS-95-B Text for Inter-Frequency Hard Handoff Improvements ",Qualcomm contribution to TR45.5/97.03.20.03,March 17〜21,1997において述べられているために、これらも参照されたい。
【0021】
新たなアクティブなセットが空でない場合は、移動局は、次に、ステップ60において、新たなアクティブなセット内の全てのアクティブなパイロットに対するEc/Io値の総和が閾値MIN_SUM_ECIO_NEWFより大きいかチェックする。ステップ60のチェックがパスしない場合は、このプロセスは、ステップ59に進み、OFNLMメッセージ内の標識が立てられている他のパイロット信号をサーチする。他方、ステップ60のチェックがパスした場合は、次に、移動局は、ステップ62において、その新たなアクティブなセットを用い、同時に、OFNLMメッセージ内の標識の立てられている他のパイロットをサーチする。次に、ステップ64において、移動局が指定される待期間MAX_WAIT以内に“良好(good)”なフレームを受信したか否か決定される。MAX_WAITなる期間内に良好なフレームが受信された場合は、移動局は、ステップ66において、HCM(メッセージ)を送信することで周波数間ハンドオフが完結し、この新たな周波数を用いて進行中の呼を継続する。
【0022】
ステップ64においてMAX_WAITなる期間内に良好なフレームが受信されない場合、あるいは、ステップ59において他のパイロット信号のサーチを開始した後に、このプロセスは、図3Bのステップ70に進む。ステップ70においてその他のパイロット信号のサーチが、移動局がEHDMを受信した後の最初のサーチであることが決定された場合は、移動局は、ステップ71において、同調を現周波数に戻し、OFRMメッセージを送信し、これによって:(1)現周波数における受信電力(RX_PWR_CURR);(2)新たな周波数における受信電力(RX_PWR_NEWF);(3)現周波数における全てのアクティブなパイロットのEc/Io値;および(4) 新たな周波数における全てのアクティブなパイロットのEc/Io値を報告する。これら情報をOFRMメッセー ジに挿入して供給することで、基地局によるハンドオフトリガの制御がより向上することが確保される。ステップ71は、ステップ72において“常に報告(always report)する”なる状態が存在することが決定された場合、あるいは、ステップ74においてOFNLMメッセージ内で標識が立てられているパイロット信号のEc/Io値の総和が閾値MIN_SUM_ECIO_NEWFより大きなことが決定された場合も遂行される。“常に報告(always report)する”なる状態の場合は、標識が立てられており、移動局に対して、新たな周波数のパイロット信号の総和が上述の閾値より大きいか否かに関係なく、OFRMを送信することが指示される。ステップ70、72、74のいずれにもパスしない場合は、移動局は、ステップ76において、同調を現周波数に戻し、次に、ステップ78において、現周波数を用いて呼を継続する。
【0023】
上述のように、ステップ48とステップ50の両方にパスした場合は、ステップ52における新たな周波数への同調は、移動局が現周波数において許容できるRF状態にあるために遂行されない。この場合は、プロセスは、ステップ52に進むのではなく、図3Bのステップ80に進む。ステップ80において、このプロセスが、移動局がEHDMを受信した後の標識を立てられた他のパイロット信号の最初のサーチであることが示された場合は、次に、移動局は、ステップ82において、OFRMメッセージを送信し、これによって:(1)現周波数における受信電力(RX_PWR_CURR);および(2)現周波数における全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値を報告する。
【0024】
次に、ステップ84において、定期的なサーチを遂行すべきか否か決定される。定期的なサーチの遂行は、標識によって指定され、この標識が立てられている場合、これは、移動局がサーチに対するさらなるインストラクションがなくても、新たな周波数を定期的にサーチすべきであることを示す。定期的なサーチが遂行されない場合は、移動局は、ステップ86において、現周波数を用いて呼を継続する。定期的なサーチが遂行される場合は、移動局は、ステップ78において現周波数を用いて呼を継続する。次に、ステップ88において、現時間を指定されるサーチ期間で割った値が0であるか調べられ、ステップ88において現時間を指定されるサーチ期間で割った値が0である場合は、このプロセスは、図3Aのステップ48に戻る。ステップ84およびその後の動作は、ステップ54とステップ56のチェックのどちらかにパスせず、ステップ55において移動局が同調を現周波数に戻し、上述のOFRMを送信することで:RX_PWR_CURR、RX_PWR_NEWF、および新たな周波数において測定された全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値を報告した後にも遂行される。
【0025】
図A3と3Bとの関連で上に説明の周波数間ハンドオフプロセスは、従来のIS-95 EHDMおよびOFRMメッセージを修正すること、つまり、これらに上述の閾値を供給するための幾つかの追加のフィールドを加えることで実現される。例えば、EHDMメッセージには、ステップ48において用いられる閾値MIX_RX_PWR_CURR、ステップ50において用いられる閾値MIN_SUM_ECIO_CURR、およびステップ56において用いられる閾値HYSTERESIS_RX_PWRが追加され;OFRMメッセージには、ステップ71において用いられるRX_PWR_CURR、RX_PWR_NEWF、現周波数における全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値、および新たな周波数における全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値が追加される。図3Aと図3Bに示す周波数間ハンドオフプロセスは、こうして、メッセージフォーマットに単純な変更を施し、これに合わせて移動局12のプロセッサ36とメモリ38のソフトウエア、フォームウエアあるいはハードウエアを適当にプログラミングあるいは修正することで実現することができる。
【0026】
本発明の上の説明は、もっぱら解説を目的とするものである。例えば、上の説明において用いられるEHDM、OFRMその他のメッセージは、もっぱら解説のためのものであり、本発明による周波数間ハンドオフ技法は、他のタイプのメッセージあるいはシグナリングを用いて実現することも、あるいは他のタイプの無線システム内で用いることもできる。加えて、移動局によって報告されるEc/Io測度の代わりに、他のタイプの信号対雑音比の測定値あるいは移動局受信電力の測定値を用いることもできる。当業者においては、これらおよび他の多くの代替が特許請求の範囲から逸脱することなく可能であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による周波数間ハンドオフプロセスが用いられる一例としての符号分割多重アクセス(CDMA)無線通信システムを示す図である。
【図2】本発明による周波数間ハンドオフプロセスを遂行することができる一例としての移動局を示す図である。
【図3A】本発明の一面による図2の移動局内で実現される周波数ハンドオフプロセスを解説する流れ図である。
【図3B】本発明の一面による図2の移動局内で実現される周波数ハンドオフプロセスを解説する流れ図である。
【符号の説明】
10一例としてのセルラ/パーソナル通信サービス(PCS)システム
12 移動局(MS)
BS1、BS2、BS3、BS4 基地局
14 移動体交換センタ(MSC)
16 公衆交換電話網(PSTN)
18 メモリ
20 ホームロケーションレジスタ(HLR)
22 ビジタロケーションレジスタ(VLR)
32 アンテナ
33 ダイプレクサフィルタ
34 受信機
35 送信機
36 プロセッサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には、無線通信システム、より詳細には、無線符号分割多重アクセス(CDMA)システムおよび他のタイプの無線システム内で用いる周波数間ハンドオフを遂行するための技法に関する。
【0002】
【従来の技術】
IS-95 CDMAセルラおよびパーソナル通信サービス(Personal Communication Service、PCS)無線通信システムにおける一つの重要な問題に隣接するセルあるいは隣接するアンテナセクタ間の周波数ハンドオフの問題がある。このようなシステム内の各セルは、通常は、基地局を含み、ある与えられたセルと関連する基地局は携帯電話のハンドセット等の移動局と通信するための全指向性アンテナあるいはマルチセクタ指向性アンテナを含む。ある移動局がシステム内を移動すると、その移動局のシステムの基地局に対する相対位置が変化し、進行中の呼あるいは他の通信は、ある基地局から別の基地局へあるいはあるアンテナセクタから別のアンテナセクタにハンドオフされる必要がある。隣接する基地局あるいはアンテナセクタは、典型的には、同一チャネル干渉などの影響を最小に押さえるために、異なる通信周波数を用いるように構成される。あるセル/セクタから別のセル/セクタへのハンドオフは、従って、通信チャネル周波数の現周波数から新たな周波数への変更を伴う。このようなハンドオフは、通常、周波数間ハンドオフあるいは他周波数ハンドオフと呼ばれる。
【0003】
IS-95 CDMAシステム内で行なわれる周波数間ハンドオフの効率および成功率を向上させるために様々な技法が提唱されている。これら技法は、周波数間ハンドオフを実現するために、拡張ハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Messages、EHDMs)、他周波数ネーバーリストメッセージ(Other Frequency Neighbor List Messages、OFNLMs)、他周波数ネーバーリスト応答メッセージ(Other Frequency Neighbor List Response Messages、OFNLRMs)、および他周波数報告メッセージ(Other Frequency Report Messages、OFRMs)を用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
提唱されているこれらメッセージに基づく技法は、周波数遷移の際の呼の脱落の数を低減することはできるが、ただし、これら技法はまだ幾つかの欠点を持つ。例えば、現在のOFRMメッセージは、移動局によって、信号対雑音比測度を報告することができるように構成されている。ただし、こうして報告される信号対雑音比測度は、これが典型的には移動局が同一周波数セル境界を横切って移動する際に低減するという意味で干渉の制約を受ける“干渉リミテッド(interference limited)”測度であると同時に、これが移動局が他周波数セル境界を横切って移動する際も低減するという意味で雑音の制約を受ける“雑音リミテッド(noise limited)”測度でもある。干渉リミテッド測度の場合は、他のセルによって生成された信号に起因する干渉の方が雑音レベルより大きく、雑音リミテッド測度の場合は、雑音レベルの方が他のセルによって生成される信号に起因する干渉より大きい。同一周波数セル境界は、両方が同一周波数を持つあるセルからのパイロット信号の強度が、隣接セルからのパイロット信号の強度を超えるセットのポイントによって定義される。他周波数セル境界は、あるセルからの指定される周波数の信号の強度が、隣接セルからの別の周波数の信号の強度を指定されるデシベル数だけ超えるセットのポイントによって定義される。従来の信号対雑音比測度を用いるOFRMメッセージは、同一周波数セル境界と他周波数セル境界とを区別することはできず、このため周波数間ハンドオフに対する最適なトリガとはならない。
【0005】
加えて、上述のメッセージに基づく技法においては、基地局は、通常、移動局に対して、移動局が新たなセル/セクタの端付近の遷移エリアに入ると直ちに新たな周波数に対して定期的なサーチを遂行することを指令する。ただし、この定期的なサーチは、進行中の呼の音声品質を劣化させる傾向を持つことに加え、現周波数における新たな潜在的な基地局に対するサーチの速度を低減させる。さらに、多くの実際の用途においては、新たな周波数に対する定期的にサーチは、移動局があるタイプの無線周波数(RF)状態下で動作している場合は不要である。上述の技法と関連するさらにもう一つの重大な問題は、この技法では、新たな周波数と現周波数との間で“ピンポン現象(ping-ponging)”、すなわち、これらの間で急速なスイッチングが起こる可能性が増加することである。より具体的には、システムの幾つかのエリア内では、新たな周波数と現周波数が両方とも良好なRFカバレッジを持ち、このため、例えば、移動局が受信電力と信号対雑音比の測度を新たな周波数に対してのみ報告した場合、ピンポン現象が発生する可能性がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、CDMAおよび他のタイプの無線通信システムにおいて用いる周波数間ハンドオフプロセスを向上させるための方法および装置を提供する。本発明の第一の面によると、通常は干渉制約を受ける同一周波数セル境界と通常は雑音制約を受ける他周波数セル境界とを区別することができる雑音リミテッドカバレッジトリガ(noise limited coverage trigger)が提供される。このカバレッジトリガは周波数間ハンドオフを制御するために用いられ、このカバレッジトリガは移動局にて遂行される信号対雑音比測定を用いて実現(生成)される。一つの実施例においては、このカバレッジトリガは、全ての重要なパイロット(信号)に対する平均送信信号対雑音比測度と、重要なパイロットに対する信号対雑音比測度の線形和との間の差(の関数)として生成され、移動局から基地局に送信される電力測定報告メッセージ(Power Measurement Report Message、PMRM)あるいはパイロット強度測定メッセージ(Pilot Strength Measurement Message、PSMM)に入れて基地局に報告される。
【0007】
もう一つの実施例においては、移動局受信電力のみがトリガメトリック(計量)として用いられる。例えば、パイロット強度測定メッセージ(PSMM)に挿入して送られる移動局受信電力の測度が、“データベース”アプローチを用いる別の周波数へのハンドオフをトリガするために用いられる。この実施例においては、ある与えられたセル内の移動局受信電力が小さくなり、移動局が主境界セルからパイロット信号を受信した場合、そのセルに対するデータベース内に格納されている隣接パイロット信号のリストから特定のパイロット信号が選択され、移動局は、新たな周波数を持つ選択されたパイロット信号へのブラインドハンドオフ(blind handoff)を遂行するように指示される。こうして、移動局は、新たな周波数におけるパイロット信号のIc/Io測定を行なうことなく、新たな周波数へのハンドオフを遂行するように指令される。さらに、移動局内は、移動局受信電力を定期的な報告をフィルタするために用いることもできる。この方法では、移動局は、例えば、移動局受信電力が現セルサイトによって指定されるある閾値以下に落ちたときのみにPSMMメッセージによる報告を行なう。
【0008】
本発明の別の面によると、無線通信システムにおいて用いる周波数間ハンドオフプロセスを制御するための代替の技法が提供される。この代替の技法においては、周波数遷移エリアにおける不要な定期的なサーチが実質的に排除され、同時に、現周波数と新たな周波数との間でピンポン現象が発生する可能性が低減される。本発明による一つの代替実施例においては、追加のフィールドパラメータが、IS-95 CDMAシステムの拡張ハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message、EHDM)に追加される。これら追加のフィールドパラメータには、一つあるいは複数の閾値が含まれ、これによって、移動局が新たな周波数に対するサーチを、例えば、現周波数における受信電力がある閾値以下である場合、あるいはアクティブなパイロット信号に対する現周波数における信号対雑音比の総和がある閾値以下である場合にのみ開始されることが確保される。さらに、移動局が、新たな周波数における受信電力が現周波数における受信電力をある指定されるヒステリシス量を超えない場合は、新たな周波数におけるサーチは遂行しないように構成することもできる。本発明は、こうして、周波数間ハンドオフにおいて用いるための不要な同調および新たな周波数におけるサーチを回避するための追加のチェック基準を提供する。
【0009】
本発明の他の実施例においては、周波数間ハンドオフのさらなる向上が達成される。例えば、移動局は、現周波数から新たな周波数への遷移が行なわれるべきエリア内では新たな周波数と現周波数の両方に対して受信電力と信号対雑音比の値を報告するように構成される。そして、これら値によって移動局が現周波数において許容できるRF状態の下で動作していることが示される場合は、周波数間ハンドオフは遂行されない。本発明のこの面は上述の従来の周波数間ハンドオフ技術と比較して、現周波数と新たな周波数との間でピンポン現象が発生する可能性を大幅に低減する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を一例としてのIS-95符号分割多重(CDMA)無線通信システムとの関連で説明する。ただし、本発明は、特定のタイプの通信システムに用いることに制限されるものではなく、より一般的に、周波数ハンドオフの性能の向上が求められる任意のタイプの無線システムに適用できる。例えば、本発明の技法は、ここでは、IS-95 CDMAセルラおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムとの関連で説明されるが、当業者においては明らかなように、本発明の技法は、他のCDMAシステムや他のタイプの広帯域/狭帯域無線システムにも適用できる。ここで用いられる“主基地局(primary base station)”なる用語は、一般的に、ある与えられた移動局と直接通信を行なっている基地局、例えば、その移動局に向けられた進行中の呼を扱っている基地局を指し、“新たな周波数(new frequency)”なる用語は、ある無線システム内で移動局が移動した際に進行中の呼あるいは他の通信がそれにハンドオフされることとなるチャネル周波数を指す。
【0011】
図1は、一例としてのセルラあるいはパーソナル通信サービス(PCS)システム10を示す。システム10は、TIA/EIA/IS-95A,“Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System",June 1996と、ANSI J-STD-008,“Personal Station-Base Station Compatibility Requirements for 1.8 to 2.0 GHz Code Division Multile Access (CDMA) Personal Communication Systems"、に準じて構成されているために、これら両方の文献も参照されたい。システム10は、移動局(MS)12と、複数の基地局BS1、BS2、BS3、BS4を含む。図1の基地局BS1は、移動局12と実線の双方向矢印24によって示される経路を介して通信しており、このため移動局12にとって現在の主基地局であり、周囲の基地局BS2、BS3、BS4は、副基地局として機能し、これらは、基地局からダッシュの片方向矢印26によって示される経路を介して送信された信号を検出することができる。主基地局BS1は、移動局12と上述の標準文書において規定されていCDMA技法を用いて通信する。移動局12がシステム10内で移動すると、ハンドオフが発生し、基地局BS1以外の基地局が移動局12と通信するための主基地局となる。システム10は、この一例としての実施例においては、さらに、第一の移動体交換センタ(MSC)14−1と第二の移動体交換センタ(MSC)14−2を含む。ある与えられたMSCは、典型的には、複数のBSを公衆交換電話網(PSTN)16と接続する。例えば、MSC14−1は基地局BS1、BS2をPSTN16と接続し、MSC14−2は基地局BS3、BS4をPSTN16と接続する。システム10は、さらに、メモリ18を含む。メモリ18は複数のレジスタを持ち、これらレジスタには、ホームロケーションレジスタ(HLR)20とビジタロケーションレジスタ(VLR)22が含まれる。HLR20とVLR22は、システム10の各移動局12に対してユーザのデータと課金情報を格納する。
【0012】
図2は、移動局12をより詳細に示す。移動局12は、アンテナ32を含み、これは、システム10の基地局から信号を受信あるいは基地局に信号を送信する。受信信号は、ダイプレクサフィルタ33によって受信機34の入力に向けられる。受信機34は、受信信号の従来のダウン変換、復調、デジタル/アナログ変換、および他の処理を遂行する。送信機35は、これとは反対の動作、例えば、アナログ/デジタル変換、変調、およびアップ変換を遂行することで、送信信号を生成する。送信信号は、次に、ダイプレクサフィルタ33を介して、アンテナ32に向けられ、ここから送信される。プロセッサ36が受信機34と送信機35の両方に結合される。プロセッサ36は、メモリ38と協同して、移動局12の通信機能を制御する。例えば、受信信号の一部分を構成するメッセージ内に含まれるデータあるいは他の情報がプロセッサ36に供給され、プロセッサ36はこれを用いて図3Aおよび図3Bとの関連で後に説明するプロセスステップを遂行する。プロセッサ36は、さらに、受信信号に対する電力と信号対雑音比の測定を遂行し、これからメッセージを生成し、これを送信信号に組み込み(挿入し)、一つあるいは複数の基地局に送信する。
【0013】
本発明の第一の面は、従来の周波数間ハンドオフトリガとは異なり、“干渉リミテッド(interference limited)”同一周波数セル境界と、“雑音リミテッド(noise-limited)”他周波数セル境界との間を区別することができる雑音リミテッドカバレッジトリガ(noise-limited coverage trigger)に関する。このカバレッジトリガは、周波数間ハンドオフを制御するために用いられ、移動局内で遂行される信号対雑音比の測定を用いて実現(生成)される。後に詳細に説明するように、本発明によると、一例としてのカバレッジトリガは、全ての重要なパイロット信号に対する平均送信信号対雑音測度と、重要なパイロット信号に対する信号対雑音比の測度の線形和との間の差として生成され、これが他の点においては従来と同一の電力測定報告メッセージ(Power Measurement Report Message、PMRM)あるいはパイロット強度測定メッセージ(Pilot Strength Measurement Message、PSMM)に入れて移動局から基地局に報告される。例えば、本発明によると、この一例としてのトリガメトリック(計量)Tnは、以下のように定義される:
【数1】
ここで、Feは、全ての重要なパイロット信号に対する平均送信Ec/Io値をデシベ ル単位で表し、Esは、全ての重要なパイロット信号Ec/Io値の線形和を表し、これらが移動局からPMRMあるいはPSMMメッセージに入れて基地局に報告される。ここで、“重要なパイロット信号(significant pilot)”なる用語は、一般的に、移動局において測定されたとき最大パイロット信号よりXdB以上は低くないパイロット信号を指し、Xは、概ね6あるいは他の適当な値とされる。ある与えられたパイロット信号に対するEc/Io値とは、パイロット周波数における信号エネルギー対干渉プラス雑音比の測度を表す。トリガメトリック(Tn)に対するハンドオフ閾値は、典型的には、約3db〜5dBの間とされる。
【0014】
説明のこの部分においては、表記上の約束として、対数量(つまり、dB)にて表現される値は、上段活字ケース(大文字)から開始し、線形量にて表現される数字は、下段活字ケース(小文字)から開始するものとする。例えば、パイロット信号の送信電力の平均割合feは、fe=10Fe/10のように表す。平均割合feは、以下によって与えられる:
【数2】
ここで、eは、重要なパイロット信号に対する全てのEc/Io値を含む分級(1、n)ベクトルを表し、fは、eの要素に対応する全ての送信Ec/Io値の(1、n )ベクトルを表し、nは、移動局から見たときの重要なパイロット信号の数を表し、e./fは、eの各要素をf内の対応する要素にて割る演算子を表す。eとfが1なる長さを持つ場合は、fe=fとなる。送信Ec/Io値のベクトルfは、以下によって表される:
【数3】
ここで、gpは、eの要素に対応する各セルサイトに対するパイロット利得設定値の(1、n)ベクトルを表し、gaとgsは、ページ(page)チャネルと同期(sync)チャネルの(1、n)ベクトルをデジタル利得単位(DGU)にて表し、gvは、音声チャネル利得の(m、n)マトリックスを表し、Σ()は、(m、n)マトリックスに適用されたとき、カラムを総和して、結果として、(1、n)ベクトルを与える。こうして、上述のEc/Io値の線形和は以下によって与えられる:
【数4】
【0015】
トリガメトリックTnの計算は、移動局が周波数遷移エリア内に位置するときは、例えば、2〜5秒間隔で、周期的に反復される。こうして計算されたトリガメトリックは、周波数間ハンドオフが行なわれるべきか否かを決定するために用いられる。例えば、トリガメトリックがある閾値を超えた場合、これは、特定の周波数間ハンドオフが必要であることを示す。従来のハンドオフトリガとは異なり、上述のトリガは、同一周波数セル境界と他周波数セル境界とを区別することができ、このために、周波数間ハンドオフの制御に用いるのに特に適する。
【0016】
代替の実施例として、移動局受信電力のみに基づくハンドオフトリガを用いることもできる。例えば、PSMN内に移動局受信電力の測度を組み込み、これを用いて、データベース内に格納された隣接情報に基づくアプローチを用いる別の周波数へのハンドオフプロセスをトリガすることもできる。このアプローチにおいては、ハンドオフは、ある与えられたセル内の移動局受信電力が小さくなり、移動局が主境界セルからのパイロット信号を受信しはじめたときに始動される。ここで、境界セルとは、同一周波数上の幾つかの隣接パイロット信号が失われているようなセルを言う。このアプローチによると、その与えられたセルに対するデータベース内に格納されている隣接パイロット信号のリストからある特定のパイロット信号が選択され、移動局は、新たな周波数を持つ選択されたパイロット信号へのブラインドハンドオフ(blind handoff)を遂行するように指示される。こうして、移動局は、新たな周波数におけるパイロット信号のEc/Io測定を行なうことなく、新たな周波数へのハンドオフを遂行するように指令される。移動局は移動局受信電力を用いて定期的な報告をフィルタすることもできる。例えば、移動局は移動局受信電力が現セルサイトによって指定される閾値以下に落ちたときにのみPSMMの報告を行うこともできる。
【0017】
図3Aと3Bは、本発明のもう一つの面によるシステム10の移動局12によって周波数遷移エリアにおいて遂行される周波数間ハンドオフプロセスを解説する流れ図である。周波数遷移エリアとは、例えば、移動局12が主基地局との進行中の呼あるいは他の通信を維持しながら一つあるいは複数の基地局の周辺に接近するようなエリアである。図3Aのステップ40において、移動局12は、CDMAトラヒックチャネルを用いて基地局と通信している。ステップ42において、移動局12は、基地局から他周波数ネーバーリストメッセージ(Other Frequency Neighbor List Message、OFNLM)を受信し、ステップ44において、このOFNLMメッセージに応答して、他周波数ネーバーリスト応答メッセージ(Other Frequency Neighbor List Response Message、OFNLRM)を送信し、ステップ46において、拡張ハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message、EHDM)を受信する。これら、OFNLM、OFNLRM、EHDMメッセージについては、上述のIS-95標準文書に詳細に述べられており、これらメッセージは、CDMAシステム10内での周波数間ハンドオフに関する情報を提供する。
【0018】
移動局12は、ステップ48において、そのCDMAトラヒックチャネルによって利用されている現周波数における受信電力が閾値MIN_RX_PWR_CURRより大きいかチェックし、ステップ50において、アクティブなパイロット信号に対するEc/Io値の総和が閾値MIN_SUM_ECIO_CURRより大きいかチェックする。これらチェックのいずれかがパスしない場合は、プロセスは、ステップ52に進み、ここで、移動局は、潜在的なハンドオフの機会を得るために、新たな周波数に同調する。他方、ステップ48とステップ50の両方にパスした場合は、ステップ52における新たな周波数への同調動作は、移動局が現周波数において許容できるRF状態にあるために遂行されない。許容できるRF状態とは、移動局による受信Ec/Io値が送信Ec/Io値のYdB以内であるような状態として定義される。ここで、Yは、典型的には、3以下とされる。ステップ48とステップ50におけるこれらチェックによって、従来の周波数間ハンドオフ技法においてしばしば見られる不要な同調およびサーチ動作が排除される。
【0019】
ステップ48あるいはステップ50のチェックのいずれかにパスできず、ステップ52において移動局が潜在的なハンドオフの機会を得るために新たな周波数に同調した場合は、次に、移動局は、ステップ54において、新たな周波数における受信電力が閾値MIN_RX_PWR_NEWFより大きいかチェックする。移動局は、さらに、ステップ56において、新たな周波数における受信電力と現周波数における受信電力との間の差が、閾値HYSTERESYS_RX_PWRより大きいかチェックする。このチェックにより、不要な同調およびサーチ動作が遂行される可能性がさらに低減され、同時に、現周波数と新たな周波数との間のピンポン現象も低減される。ステップ54あるいはステップ56のいずれかにパスしない場合は、移動局は、次に、ステップ55において、同調を現周波数に戻し、他周波数報告メッセージ(Other Frequency Report Message、OFRM)を送信し、これによって:(1)現周波数における受信電力(RX_PWR_CURR);(2)新たな周波数における受信電力(RX_PWR_NEWF);および(3)新たな周波数において測定される全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値を報告する。ここで、この実施例においては、ある与えられたパイロット信号に対するEc/Io値は、そのパイロット周波数におけるそのパイロット信号の信号エネルギー対雑音プラス干渉比の測度とされるが、ただし、他のタイプの信号対雑音比の測度を用いることもできる。
【0020】
ステップ54とステップ56における両方のチェックにパスした場合、移動局は、次に、新たな周波数に対する新たなアクティブなセットの周波数および/あるいはネーバーパイロット信号のリストのサーチを遂行する。つまり、移動局は、ステップ58において、新たなアクティブなセットが空であるか否か決定する。新たなアクティブなセットが空である場合は、移動局は、ステップ59において、ステップ42において受信したOFNLMメッセージ内の標識が立てられた他のパイロットをサーチする。IS-95 CDMAシステムにおいて用いられるこのタイプのサーチの詳細については、上述のIS-95標準文書や、E.Tiedemamm and T.Chen,“Inter-Frequency Hard Handoff Improvements (Rev.2)",Qualcomm contribution to TR45.5,TR45.5.3.1/97.03.20.02,March 20,1997や、P.Jain et al.,“Proposed IS-95-B Text for Inter-Frequency Hard Handoff Improvements ",Qualcomm contribution to TR45.5/97.03.20.03,March 17〜21,1997において述べられているために、これらも参照されたい。
【0021】
新たなアクティブなセットが空でない場合は、移動局は、次に、ステップ60において、新たなアクティブなセット内の全てのアクティブなパイロットに対するEc/Io値の総和が閾値MIN_SUM_ECIO_NEWFより大きいかチェックする。ステップ60のチェックがパスしない場合は、このプロセスは、ステップ59に進み、OFNLMメッセージ内の標識が立てられている他のパイロット信号をサーチする。他方、ステップ60のチェックがパスした場合は、次に、移動局は、ステップ62において、その新たなアクティブなセットを用い、同時に、OFNLMメッセージ内の標識の立てられている他のパイロットをサーチする。次に、ステップ64において、移動局が指定される待期間MAX_WAIT以内に“良好(good)”なフレームを受信したか否か決定される。MAX_WAITなる期間内に良好なフレームが受信された場合は、移動局は、ステップ66において、HCM(メッセージ)を送信することで周波数間ハンドオフが完結し、この新たな周波数を用いて進行中の呼を継続する。
【0022】
ステップ64においてMAX_WAITなる期間内に良好なフレームが受信されない場合、あるいは、ステップ59において他のパイロット信号のサーチを開始した後に、このプロセスは、図3Bのステップ70に進む。ステップ70においてその他のパイロット信号のサーチが、移動局がEHDMを受信した後の最初のサーチであることが決定された場合は、移動局は、ステップ71において、同調を現周波数に戻し、OFRMメッセージを送信し、これによって:(1)現周波数における受信電力(RX_PWR_CURR);(2)新たな周波数における受信電力(RX_PWR_NEWF);(3)現周波数における全てのアクティブなパイロットのEc/Io値;および(4) 新たな周波数における全てのアクティブなパイロットのEc/Io値を報告する。これら情報をOFRMメッセー ジに挿入して供給することで、基地局によるハンドオフトリガの制御がより向上することが確保される。ステップ71は、ステップ72において“常に報告(always report)する”なる状態が存在することが決定された場合、あるいは、ステップ74においてOFNLMメッセージ内で標識が立てられているパイロット信号のEc/Io値の総和が閾値MIN_SUM_ECIO_NEWFより大きなことが決定された場合も遂行される。“常に報告(always report)する”なる状態の場合は、標識が立てられており、移動局に対して、新たな周波数のパイロット信号の総和が上述の閾値より大きいか否かに関係なく、OFRMを送信することが指示される。ステップ70、72、74のいずれにもパスしない場合は、移動局は、ステップ76において、同調を現周波数に戻し、次に、ステップ78において、現周波数を用いて呼を継続する。
【0023】
上述のように、ステップ48とステップ50の両方にパスした場合は、ステップ52における新たな周波数への同調は、移動局が現周波数において許容できるRF状態にあるために遂行されない。この場合は、プロセスは、ステップ52に進むのではなく、図3Bのステップ80に進む。ステップ80において、このプロセスが、移動局がEHDMを受信した後の標識を立てられた他のパイロット信号の最初のサーチであることが示された場合は、次に、移動局は、ステップ82において、OFRMメッセージを送信し、これによって:(1)現周波数における受信電力(RX_PWR_CURR);および(2)現周波数における全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値を報告する。
【0024】
次に、ステップ84において、定期的なサーチを遂行すべきか否か決定される。定期的なサーチの遂行は、標識によって指定され、この標識が立てられている場合、これは、移動局がサーチに対するさらなるインストラクションがなくても、新たな周波数を定期的にサーチすべきであることを示す。定期的なサーチが遂行されない場合は、移動局は、ステップ86において、現周波数を用いて呼を継続する。定期的なサーチが遂行される場合は、移動局は、ステップ78において現周波数を用いて呼を継続する。次に、ステップ88において、現時間を指定されるサーチ期間で割った値が0であるか調べられ、ステップ88において現時間を指定されるサーチ期間で割った値が0である場合は、このプロセスは、図3Aのステップ48に戻る。ステップ84およびその後の動作は、ステップ54とステップ56のチェックのどちらかにパスせず、ステップ55において移動局が同調を現周波数に戻し、上述のOFRMを送信することで:RX_PWR_CURR、RX_PWR_NEWF、および新たな周波数において測定された全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値を報告した後にも遂行される。
【0025】
図A3と3Bとの関連で上に説明の周波数間ハンドオフプロセスは、従来のIS-95 EHDMおよびOFRMメッセージを修正すること、つまり、これらに上述の閾値を供給するための幾つかの追加のフィールドを加えることで実現される。例えば、EHDMメッセージには、ステップ48において用いられる閾値MIX_RX_PWR_CURR、ステップ50において用いられる閾値MIN_SUM_ECIO_CURR、およびステップ56において用いられる閾値HYSTERESIS_RX_PWRが追加され;OFRMメッセージには、ステップ71において用いられるRX_PWR_CURR、RX_PWR_NEWF、現周波数における全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値、および新たな周波数における全てのアクティブなパイロット信号のEc/Io値が追加される。図3Aと図3Bに示す周波数間ハンドオフプロセスは、こうして、メッセージフォーマットに単純な変更を施し、これに合わせて移動局12のプロセッサ36とメモリ38のソフトウエア、フォームウエアあるいはハードウエアを適当にプログラミングあるいは修正することで実現することができる。
【0026】
本発明の上の説明は、もっぱら解説を目的とするものである。例えば、上の説明において用いられるEHDM、OFRMその他のメッセージは、もっぱら解説のためのものであり、本発明による周波数間ハンドオフ技法は、他のタイプのメッセージあるいはシグナリングを用いて実現することも、あるいは他のタイプの無線システム内で用いることもできる。加えて、移動局によって報告されるEc/Io測度の代わりに、他のタイプの信号対雑音比の測定値あるいは移動局受信電力の測定値を用いることもできる。当業者においては、これらおよび他の多くの代替が特許請求の範囲から逸脱することなく可能であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による周波数間ハンドオフプロセスが用いられる一例としての符号分割多重アクセス(CDMA)無線通信システムを示す図である。
【図2】本発明による周波数間ハンドオフプロセスを遂行することができる一例としての移動局を示す図である。
【図3A】本発明の一面による図2の移動局内で実現される周波数ハンドオフプロセスを解説する流れ図である。
【図3B】本発明の一面による図2の移動局内で実現される周波数ハンドオフプロセスを解説する流れ図である。
【符号の説明】
10一例としてのセルラ/パーソナル通信サービス(PCS)システム
12 移動局(MS)
BS1、BS2、BS3、BS4 基地局
14 移動体交換センタ(MSC)
16 公衆交換電話網(PSTN)
18 メモリ
20 ホームロケーションレジスタ(HLR)
22 ビジタロケーションレジスタ(VLR)
32 アンテナ
33 ダイプレクサフィルタ
34 受信機
35 送信機
36 プロセッサ
Claims (6)
- 移動局が一つあるいは複数の基地局と通信する無線通信システム内で用いる周波数ハンドオフを制御する方法であって、
複数のパイロット信号に対する平均送信信号対雑音比測度と複数のパイロット信号の少なくとも1つのサブセットに対する信号対雑音比測度の総和の関数として、トリガメトリックを生成するステップと、
前記トリガメトリックを用いて、進行中の呼の現周波数から新たな周波数へのハンドオフを制御するステップとを含むことを特徴とする方法。 - 前記生成ステップは、前記複数のパイロット信号に対する平均送信信号対雑音比測度と、前記複数のパイロット信号に対するパイロット信号対雑音比測度の線形和との間の差として前記トリガメトリックを生成することを特徴とする請求項1の方法。
- 前記トリガメトリックが、他周波数セル境界から同一周波数セル境界を区別するように構成されることを特徴とする請求項1の方法。
- 移動局が一つあるいは複数の基地局と通信する無線通信システム内で用いる周波数ハンドオフを制御する装置であって、
複数のパイロット信号に対する平均送信信号対雑音比測度と複数のパイロット信号の少なくとも1つのサブセットに対する信号対雑音比測度の総和の関数として、トリガメトリックを生成するプロセッサと、
前記トリガメトリックの表現を少なくとも一時的に格納するメモリを含み、前記トリガメトリックを用いて、システム内で進行中の呼の現周波数から新たな周波数へのハンドオフを制御することを特徴とする装置。 - 移動局が一つあるいは複数の基地局と通信する無線通信システム内で用いる周波数ハンドオフを制御する方法であって、
現周波数と新たな周波数の各々に対するパイロット信号対雑音比の測度を生成するステップと、
少なくとも前記測度のサブセットを用いて、システムの他周波数境界からシステムの同一周波数境界を区別するよう構成されるトリガメトリックを得るステップとを含み、前記トリガメトリックは、複数のパイロット信号に対する平均送信信号対雑音比測度と複数のパイロット信号の少なくとも1つのサブセットに対する信号対雑音比測度の総和を用いて生成されるものであり、そして前記トリガメトリックを用いて、前記移動局を伴う進行中の呼が、現周波数にて続けて動作されるべきか、あるいは新たな周波数にハンドオフされるべきかを決定することを特徴とする方法。 - 移動局が一つあるいは複数の基地局と通信する無線通信システム内で用いる周波数ハンドオフを制御する装置であって、
(i)現周波数と新たな周波数の各々に対するパイロット信号対雑音比の測度を得、そして(ii)少なくとも前記測度のサブセットを用いて、システムの他周波数境界からシステムの同一周波数境界を区別するよう構成されるトリガメトリックを得るよう動作するプロセッサを含み、前記トリガメトリックは、複数のパイロット信号に対する平均送信信号対雑音比測度と複数のパイロット信号の少なくとも1つのサブセットに対する信号対雑音比測度の総和を用いて生成されるものであり、そして前記トリガメトリックを用いて、前記移動局を伴う進行中の呼が、現周波数にて続けて動作されるべきか、あるいは新たな周波数にハンドオフされるべきかを決定するものであり、前記装置はさらに、
前記進行中の呼が、現周波数において継続すべきか、あるいは新たな周波数にハンドオフされるべきかを決定する前記プロセッサによって用いられる一つあるいは複数の閾値を少なくとも一時的に格納するメモリを含むことを特徴とする装置。
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