JP3957292B2 - 画像処理プログラムおよびその記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラスター画像上にベクター図形を配置する画像処理プログラムおよびその記録媒体に関するものであり、特にマスキングオブジェクトを効果的に扱う画像処理プログラムおよびその記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナなどから入力した画像データを外部に配布する場合、そのままでは見られたくない情報がその画像データに含まれている場合に、それをいったん印刷し、該当部分をマジックなどで塗りつぶすなどして情報を隠し、配布してきた。
【0003】
また上記塗りつぶし作業を、画像編集ソフトウェアや、画像編集装置において電子的に行う場合、画像の該当箇所を矩形選択して、その部分を塗りつぶすといったマスキング処理を行うことで情報を隠していた。
【0004】
マスキング処理に関する従来技術としては、例えばファクシミリ装置において編集作業後に、相手に送信する前に確認するときにマスキングされた部分を可視化することで不完全な画像を送ってしまう状況を回避するものがあるが、何れもマスキング処理が指定された場合の色づけを行うにとどまっている(特許文献1〜3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平08−307651号公報
【特許文献2】
特許第2774402号公報
【特許文献3】
特許第2899010号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の方法では、画像データをディスプレイなどで表示する場合も該当箇所が見えない状態になってしまい、その情報の内容の確認が困難になってしまう。特許文献1〜3に記載の技術でもこの点を解消できていない。
【0007】
そのために、本発明は、画像データ上に電子的にマスキング機能を持ったオブジェクトを配置するが、編集途中のデータではマスキングオブジェクト下にある画像データを確認する形で記録しておき、それをプリンタなどで出力するときには、マスキングオブジェクト下にある画像データを確認できないようにする画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、データの作成と保存ができるように拡張する画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、図形オブジェクトをより具体的に定義する画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、表示パターンをより具体的に定義する画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、表示パターンの別バージョンをより具体的に定義する画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0013】
また、図形オブジェクトが必ずしもマスキング機能を持つ必要が無く、通常の四角形や円形や文字などのオブジェクトである場合も考えられる。そこで、本発明は、通常の図形オブジェクトと、マスキングオブジェクトを扱う画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、データ保持方法を明らかにする画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0017】
一般的にグローバルスタンダードなイメージフォーマットしてJPEG、BITMAP、TIFFなどのフォーマットがあり、それを表示することができるソフトウェアは多数存在する。しかしながらそれらはラスターデータを保存するためのフォーマットであり、請求項10で示したようなデータを保存することは出来ず、そのようなデータ構造をもつ場合は、本プログラムおよびシステムでの特化されたデータということになる。ベクターデータをラスターデータに変換して、画像データのラスターデータと重ね合わせることは、従来からある技術で容易に実現できる。またラスター画像上にベクター図形を描画してディスプレイに表示するときもその技術が使われている。
そのため、本発明は、マスクされて重なった部分が確認できない画像データを電子データとして配布する画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0018】
また、本発明は、画像データ上に電子的にマスキング機能を持ったオブジェクトを配置するが、編集途中のデータではマスキングオブジェクト下にある画像データを確認する形で記録しておき、それをプリンタなどで出力するときには、マスキングオブジェクト下にある画像データを確認できないようにする画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、データの作成と保存ができるように拡張する画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0020】
また、本発明は、図形オブジェクトをより具体的に定義する画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明は、表示パターンをより具体的に定義する画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0022】
また、本発明は、表示パターンの別バージョンをより具体的に定義する画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0024】
また、図形オブジェクトが必ずしもマスキング機能を持つ必要が無く、通常の四角形や円形や文字などのオブジェクトである場合も考えられる。そこで、本発明は、通常の図形オブジェクトと、マスキングオブジェクトを扱う画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0027】
また、本発明は、データ保持方法を明らかにする画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0028】
一般的にグローバルスタンダードなイメージフォーマットしてJPEG、BITMAP、TIFFなどのフォーマットがあり、それを表示することができるソフトウェアは多数存在する。しかしながらそれらはラスターデータを保存するためのフォーマットであり、請求項21で示したようなデータを保存することは出来ず、そのようなデータ構造をもつ場合は、本プログラムおよびシステムでの特化されたデータということになる。ベクターデータをラスターデータに変換して、画像データのラスターデータと重ね合わせることは、従来からある技術で容易に実現できる。またラスター画像上にベクター図形を描画してディスプレイに表示するときもその技術が使われている。
そのため、本発明は、マスクされて重なった部分が確認できない画像データを電子データとして配布する画像処理プログラムの記録媒体を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像データ上に、電子的なマスキング機能を備えてない第1図形オブジェクトと、電子的なマスキング機能を備えた第2図形オブジェクトとが配置されているデータに対し、データを出力デバイスに出力する出力処理を備えたコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムにおいて、コンピュータに、画像データと第1図形オブジェクトとが重なった領域について、第1図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトが持つ特徴通りに画像データに重ね合わせて描画させ、画像データと第2図形オブジェクトとが重なった領域について、該領域内の画像データおよび第2図形オブジェクトをマスキング機能により定められた表示パターンで描画させる第1表示処理と、画像データと第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトとが重なった領域について、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトまたは該第2図形オブジェクトが持つ特徴通りに画像データに重ね合わせて描画させる第2表示処理と、を有し、出力デバイスがディスプレイの場合、第1図形オブジェクトを読み込んだときに第1図形オブジェクトを第1表示処理により描画させ、第2図形オブジェクトを読み込んだときに該領域内の画像データおよび第2図形オブジェクトを第1表示処理により描画させ、出力デバイスがプリンタの場合、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトを第2表示処理により描画させることを特徴とする。
【0030】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、画像データに対して第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトを配置する配置処理と、画像データと第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトとを記憶手段に保存する保存処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0031】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第1図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色のいくつか、あるいは全てをもち、第1図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色もしくは塗りつぶしパターンのどちらか、あるいは両方を該特徴と合わせてもつオブジェクトであり、第2図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色をもち、第2図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色を該特徴と合わせてもつオブジェクトであり、第1表示処理は、第2図形オブジェクトの特徴をさらに反映させた表示パターンで描画することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0032】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第2図形オブジェクトの第1表示処理での表示パターンにおいて、第2図形オブジェクトの形状下にある画像を反転することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0033】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第2図形オブジェクトの第1表示処理での表示パターンにおいて、第2図形オブジェクトが点滅表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0034】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第2図形オブジェクトの第1表示処理での表示パターンにおいて、第2図形オブジェクトが透過表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0038】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6の何れか1項に記載の発明において、画像データはラスター(raster)データ形式であり、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトはベクター(vector)データ形式であることを特徴とする。
【0039】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトをラスターデータに変換する変換処理と、画像データと第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトとの重なった領域において、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトはそのままに画像と重ね合わされてラスターデータとして合成する合成処理と、合成処理により合成されたラスターデータを保存する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0040】
請求項9に記載の発明は、画像データ上に、電子的なマスキング機能を備えてない第1図形オブジェクトと、電子的なマスキング機能を備えた第2図形オブジェクトとが配置されているデータに対し、データを出力デバイスに出力する出力処理を備えたコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体において、コンピュータに、画像データと第1図形オブジェクトとが重なった領域について、第1図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトが持つ特徴通りに画像データに重ね合わせて描画させ、画像データと第2図形オブジェクトとが重なった領域について、該領域内の画像データおよび第2図形オブジェクトをマスキング機能により定められた表示パターンで描画させる第1表示処理と、画像データと第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトとが重なった領域について、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトまたは該第2図形オブジェクトが持つ特徴通りに画像データに重ね合わせて描画させる第2表示処理と、を有し、出力デバイスがディスプレイの場合、第1図形オブジェクトを読み込んだときに第1図形オブジェクトを第1表示処理により描画させ、第2図形オブジェクトを読み込んだときに該領域内の画像データおよび第2図形オブジェクトを第1表示処理により描画させ、出力デバイスがプリンタの場合、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトを第2表示処理により描画させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0041】
請求項10に記載の発明は、画像データに対して第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトを配置する配置処理と、画像データと第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトとを記憶手段に保存する保存処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0042】
請求項11に記載の発明は、第1図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色のいくつか、あるいは全てをもち、第1図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色もしくは塗りつぶしパターンのどちらか、あるいは両方を該特徴と合わせてもつオブジェクトであり、第2図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色をもち、第2図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色を特徴と合わせてもつオブジェクトであり、第1表示処理は、第2図形オブジェクトの特徴をさらに反映させた表示パターンで描画することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0043】
請求項12に記載の発明は、第2図形オブジェクトの第1表示処理での表示パターンにおいて、第2図形オブジェクトの形状下にある画像を反転することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0044】
請求項13に記載の発明は、第2図形オブジェクトの第1表示処理での表示パターンにおいて、第2図形オブジェクトが点滅表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0045】
請求項14に記載の発明は、第2図形オブジェクトの第1表示処理での表示パターンにおいて、第2図形オブジェクトが透過表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0049】
請求項15に記載の発明は、画像データはラスター(raster)データ形式であり、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトはベクター(vector)データ形式であることを特徴とする請求項9から14の何れか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0050】
請求項16に記載の発明は、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトをラスターデータに変換する変換処理と、画像データと第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトとの重なった領域において、第1図形オブジェクトまたは第2図形オブジェクトはそのままに画像と重ね合わされてラスターデータとして合成する合成処理と、合成処理により合成されたラスターデータを保存する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体である
【0051】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しながら述べる。
【0052】
本実施形態における機能構成例は図1のようになる。
画像処理プログラムがあり、入力デバイスとして、キーボードやマウスなど、UI(ユーザーインターフェース)にかかわるものや、スキャナなどのデータ入力デバイスなどが利用できる。また出力デバイスとしてはディスプレイやプリンタなどが利用できる。画像処理プログラムは、データを実際にはデータ記憶媒体(主にHDDなどがこれにあたる)に保管してあるものを用いる。
【0053】
画像処理プログラム内では、大きく3つのブロックに分かれており、処理データを管理するデータ管理部と、実際にデータの処理を行うデータ処理部と、ユーザからの指示を受けたり、ユーザに情報を表示したりするユーザーインターフェース部がある。
【0054】
画像処理プログラムのユーザーインターフェースの例を図2を用いて示す。ユーザーインターフェースはディスプレイ上ではGUI(グラフィカルユーザインターフェース)として操作者に提示される。GUIのデータ表示エリアにデータ内の画像データ(図3)を表示した上で、データに含まれる図形オブジェクトを画像データの描画イメージ上に配置していく。そのときの処理フローを図8に示す。
【0055】
図形オブジェクトには、オブジェクト種が2種類あり、標準図形オブジェクトとマスキングオブジェクトとがある。
【0056】
標準図形オブジェクトは、
・形状(線、直線、矩形、楕円など)
・位置(座標)、サイズ
・線種(実線、点線、破線など)
・線の色(透明、RGB)
というような特徴をもち、さらに多角形、変形の場合のみ
・塗りつぶしの色(透明、RGB)
・塗りつぶしパターン(一様、ドット、斜線など)
というような特徴ももち、ディスプレイに表示する場合や、プリンタにデータを出力する場合にもかかわらず、定義された特徴どおりに画像データの描画イメージ上に配置される。
【0057】
マスキングオブジェクトはディスプレイ上に表示されるときはそのオブジェクトに定義されている表示パターン、例えば、反転、点滅、透過(図5)といったような表示パターンで、上述した特徴のうちの形状、位置(座標)にしたがって配置される。そのようにしてディスプレイに表示された結果が図2となる。
【0058】
一方プリンタに出力されるときは、前記の表示パターンではなく、標準図形オブジェクトと同様な定義された特徴にしたがって描画し、この場合マスキングを目的としたオブジェクトなので、塗りつぶしの色が黒で矩形内を一様に塗りつぶすように定義されていると、その出力結果は図4となる。
【0059】
ここでマスキングオブジェクトとしているが、同様の性質を持ったオブジェクトとしてメモオブジェクトといったオブジェクトも考えられる。このオブジェクトの場合、プリンタに出力するときの線の色や塗りつぶしの色を透明色に定義しておくと、ディスプレイで表示したときは表示されるが、プリンタに出力したときは表示されないオブジェクトになる。
【0060】
画像データ上に図形オブジェクトを配置するには、GUIにあるメニューやツールバーにより図形オブジェクトを配置することを指示して、その後にGUI上に表示された画像データの描画イメージ上において、ポインティングデバイス(マウスなど)を用いて図形オブジェクトの座標を定義していく。
【0061】
例えば直線であれば、直線の始点をポイントした後に終点をポイントすればよいし、長方形であれば、左上の点をポイントした後に右下の点をポイントすればよい。画像処理部は図形オブジェクトの形状をUIから受けた後に、ポイントされた点をUIから受け取ってそれをオブジェクトの特徴として記録することになる。
【0062】
このように記録されたデータは、画像データと複数の図形オブジェクトを一つのデータとしてまとめてデータ記憶媒体に保存する。
【0063】
前記データのデータ構造例としては、図6のようになる。
画像の各点の色が定義されたラスター(raster)データといわれるイメージを点(ピクセル)の集まりとして表現するグラフィックスの手法で表された画像データ存在しており、これはおもにスキャナなどの入力デバイスから読み込まれた画像や、コンピュータ上で操作者が画像編集ソフトなどで作成したデータがこのようなデータになる。ラスターデータは、画像のピクセルでのサイズ(Xピクセル×Yピクセル)や、画像解像度、使用されている色数、カラーパレットなどの画像情報を表すデータと、実際の画像データであるピクセルマトリックスからなる。
【0064】
画像データの後には、それには位置された図形オブジェクトのデータ群からなる。一つの画像データに対し、複数の図形オブジェクトを配置することが出来る。図形オブジェクトのデータは、ベクター(vector)データと呼ばれるデータ形式で、その形状や、位置(座標情報)、線種、線の色、多角形や楕円形などの場合はそれに加えて、塗りつぶしの色や、塗りつぶしパターンが情報として記述されている。
【0065】
また図形オブジェクトの中で、オブジェクト種がマスキングオブジェクトであるものは、マスキングの表示パターンが定義されている。
【0066】
ラスターデータと、ベクターデータの例を図7に示す。
この例では10×10のモノクロのデータで、直線を表現している。ラスターデータでは、直線を示す点が1になり、それ以外の点は0になる。ベクターデータでは直線であるという形状と、直線の端点2点の座標、線の太さや線種、色がデータとして記述されている。図6での図形オブジェクトであるベクターデータを、ラスターデータに変換するのは、図7に示されたベクターデータのオブジェクトの特徴を、図7に示されたラスターデータのように0と1の点に直す作業にあたる。このようにラスターデータ化された図形オブジェクトを図6のデータの先頭部分である画像データに重ね合わせることにより、全体のデータをラスターデータ化することができる。このようなラスターデータはJPEGや、TIFF、BITMAPといったグローバルスタンダードな画像フォーマット形式で保存することが可能となり、電子データとして配布することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、マスキングオブジェクトを配置した画像データを、ディスプレイ上で確認するときはマスキングオブジェクトで隠された部分の情報を確認することができ、外部配布用にプリンタなどで出力するときには、マスキングオブジェクトで隠された部分の情報は確認できなくなるようになり、従来のマスキング作業よりも効率的な作業を提供できる。
【0068】
また、本発明によれば、データの作成と保存ができるように拡張することが可能になる。
【0069】
また、本発明によれば、図形オブジェクトをより具体的に定義することが可能になる。
【0070】
また、本発明によれば、表示パターンをより具体的に定義することが可能になる。
【0071】
また、本発明によれば、表示パターンの別バージョンをより具体的に定義することが可能になる。
【0072】
また、本発明によれば、表示パターンの別バージョンをより具体的に定義することが可能になる。
【0073】
また、本発明によれば、一般的な図形オブジェクトと、マスキングオブジェクトとを同じ画像データ上に配置することが出来るようになる。
【0076】
また、本発明によれば、画像データがラスターデータであるということは、スキャナなどから入力された画像を扱えることを意味し、図形オブジェクトがベクターデータであるということは、あとから配置場所や、大きさ、形状などを自由に変えることができるので、データ保持方法を明らかにすることが可能になる。
【0077】
また、本発明によれば、マスクされて重なった部分が確認できない画像データを電子データとして配布することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の画像処理プログラムとしての機能構成例である。
【図2】GUIとしてディスプレイ上に表示される描画イメージの一例である。
【図3】ディスプレイ上に表示される画像データである。
【図4】マスキングオブジェクトを持つ描画イメージをプリンタ出力したものである。
【図5】反転、点滅、透過の表示パターンを施したときの描画イメージである。
【図6】画像データと複数の図形オブジェクトデータをまとめたデータのデータ構造例である。
【図7】ラスターデータとベクターデータの一例である。
【図8】データに含まれる図形オブジェクトを画像データの描画イメージ上に配置するときの処理フローである。

Claims (16)

  1. 画像データ上に、電子的なマスキング機能を備えてない第1図形オブジェクトと、電子的なマスキング機能を備えた第2図形オブジェクトとが配置されているデータに対し、前記データを出力デバイスに出力する出力処理を備えたコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記画像データと前記第1図形オブジェクトとが重なった領域について、前記第1図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトが持つ特徴通りに前記画像データに重ね合わせて描画させ、前記画像データと前記第2図形オブジェクトとが重なった領域について、前記領域内の画像データおよび前記第2図形オブジェクトを前記マスキング機能により定められた表示パターンで描画させる第1表示処理と、
    前記画像データと前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトとが重なった領域について、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトまたは該第2図形オブジェクトが持つ特徴通りに前記画像データに重ね合わせて描画させる第2表示処理と、を有し、
    前記出力デバイスがディスプレイの場合、前記第1図形オブジェクトを読み込んだときに前記第1図形オブジェクトを前記第1表示処理により描画させ、前記第2図形オブジェクトを読み込んだときに前記領域内の画像データおよび前記第2図形オブジェクトを前記第1表示処理により描画させ、前記出力デバイスがプリンタの場合、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトを前記第2表示処理により描画させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  2. 前記画像データに対して前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトを配置する配置処理と、前記画像データと前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトとを記憶手段に保存する保存処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  3. 前記第1図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色のいくつか、あるいは全てをもち、前記第1図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色もしくは塗りつぶしパターンのどちらか、あるいは両方を前記特徴と合わせてもつオブジェクトであり、
    前記第2図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色をもち、前記第2図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色を前記特徴と合わせてもつオブジェクトであり、
    前記第1表示処理は、前記第2図形オブジェクトの前記特徴をさらに反映させた表示パターンで描画することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  4. 前記第2図形オブジェクトの前記第1表示処理での表示パターンにおいて、前記第2図形オブジェクトの形状下にある画像を反転することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  5. 前記第2図形オブジェクトの前記第1表示処理での表示パターンにおいて、前記第2図形オブジェクトが点滅表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  6. 前記第2図形オブジェクトの前記第1表示処理での表示パターンにおいて、前記第2図形オブジェクトが透過表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  7. 前記画像データはラスター( raster )データ形式であり、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトはベクター( vector )データ形式であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  8. 前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトをラスターデータに変換する変換処理と、前記画像データと前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトとの重なった領域において、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトはそのままに前記画像と重ね合わされてラスターデータとして合成する合成処理と、前記合成処理により合成されたラスターデータを保存する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラム。
  9. 画像データ上に、電子的なマスキング機能を備えてない第1図形オブジェクトと、電子的なマスキング機能を備えた第2図形オブジェクトとが配置されているデータに対し、前記データを出力デバイスに出力する出力処理を備えたコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体において、
    コンピュータに、
    前記画像データと前記第1図形オブジェクトとが重なった領域について、前記第1図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトが持つ特徴通りに前記画像データに重ね合わせて描画させ、前記画像データと前記第2図形オブジェクトとが重なった領域について、前記領域内の画像データおよび前記第2図形オブジェクトを前記マスキング機能により定められた表示パターンで描画させる第1表示処理と、
    前記画像データと前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトとが重なった領域について、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトを、該第1図形オブジェクトまたは該第2図形オブジェクトが持つ特徴通りに前記画像データに重ね合わせて描画させる第2表示処理と、を有し、
    前記出力デバイスがディスプレイの場合、前記第1図形オブジェクトを読み込んだときに前記第1図形オブジェクトを前記第1表示処理により描画させ、前記第2図形オブジェクトを読み込んだときに前記領域内の画像データおよび前記第2図形オブジェクトを前記第1表示処理により描画させ、前記出力デバイスがプリンタの場合、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトを前記第2表示処理により描画させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  10. 前記画像データに対して前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトを配置する配置処理と、前記画像データと前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトとを記憶手段に保存する保存処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  11. 前記第1図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色のいくつか、あるいは全てをもち、前記第1図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色もしくは塗りつぶしパターンのどちらか、あるいは両方を前記特徴と合わせてもつオブジェクトであり、
    前記第2図形オブジェクトは、自身の特徴として、位置、形状、線種、線の色をもち、前記第2図形オブジェクトの形状が多角形や楕円である場合、さらに塗りつぶしの色を前記特徴と合わせてもつオブジェクトであり、
    前記第1表示処理は、前記第2図形オブジェクトの前記特徴をさらに反映させた表示パターンで描画することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  12. 前記第2図形オブジェクトの前記第1表示処理での表示パターンにおいて、前記第2図形オブジェクトの形状下にある画像を反転することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  13. 前記第2図形オブジェクトの前記第1表示処理での表示パターンにおいて、前記第2図形オブジェクトが点滅表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  14. 前記第2図形オブジェクトの前記第1表示処理での表示パターンにおいて、前記第2図形オブジェクトが透過表示することをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  15. 前記画像データはラスター( raster )データ形式であり、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトはベクター( vector )データ形式であることを特徴とする請求項9から14の何れか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  16. 前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトをラスターデータに変換する変換処理と、前記画像データと前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトとの重なった領域において、前記第1図形オブジェクトまたは前記第2図形オブジェクトはそのままに前記画像と重ね合わされてラスターデータとして合成する合成処理と、前記合成処理により合成されたラスターデータを保存する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能な画像処理プログラムを記録した記録媒体。
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