JP3956772B2 - ラベルパケットマルチキャスト網及びそれに用いるラベルパケットマルチキャスト方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はラベルパケットマルチキャスト網及びそれに用いるラベルパケットマルチキャスト方法に関し、特にIP(Internet Protorol)トラヒックの転送方式として標準化されたマルチプロトコル・ラベルスイッチング(MPLS:multiprotocol label switching)転送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、IPトラヒックの転送方式としてマルチプロトコル・ラベルスイッチング (MPLS)転送方式が、IETF(Internet Engineering Task Force)にて標準化されており、その一環としてイーサネット(R)パケットをMPLSで転送するEoMPLS[Ethernet(R) Over MPLS]技術が議論されている(draft−martini−l2circuit−encap−mpls−03.txt、draft−martini−l2circuit−trans−mpls−07.txt)。
【0003】
MPLSとは、レイヤ3の転送情報を基に識別されるパケットフローについて、固定長のラベルを割当てて、ラベルに基づいて転送することによって、パケット毎のIP層の転送処理を省略する技術である。
【0004】
具体的に説明すると、この技術では、図8に示すように、20bitのラベルと3bitのCoS(Class of Service)と1bitのS(スタックの最後を指定)と8bitのTTL(Time To Live)とからなるシムヘッダと呼ばれるヘッダをIPパケットに付与する。
【0005】
MPLS機能を持つMPLS装置は、シムヘッダのラベル領域を参照して転送路の決定を行う。MPLS装置には2つのタイプがある。一つはシムヘッダを付加または除去するMPLS網の入口または出口に位置するタイプであり、一つはシムヘッダのラベル領域にしたがってMPLSパケットを転送するタイプである。ここでは、前者をエッジ装置、後者を中継装置と記す。
【0006】
EoMPLSはMPLS技術の拡張であり、IPパケットではなく、イーサネット(R)パケットにシムヘッダを付与して、ラベルによる転送を行う技術である。図9にイーサネット(R)パケットとシムヘッダとの関係を示す。EoMPLSではイーサネット(R)パケットに2つのシムヘッダを付加する。一つをVC(Virtual Channel)ヘッダ、一つをトンネルヘッダと呼ぶ。また、それぞれのヘッダ内のラベルを各々、VCラベル、トンネルラベルと呼ぶ。
【0007】
図10を用いてEoMPLSによるパケット転送について説明する。図10に示すPE1,PE2,PE3は各々エッジ装置、Pは中継装置であり、MPLS網を形成する。A1,A2,A3,B1,B2は端末装置である。また、端末A1,A2,A3はユーザAの所有物であり、端末B1,B2はユーザBの所有物であるものとする。
【0008】
EoMPLSを用いれば、MPLS網に接続された端末は、あたかも同一LAN (Local Area Network)上に接続された端末のように扱うことができ、しかも、ユーザ毎にデータを切離すことができる。
【0009】
例えば、端末A1,A2,A3,B1,B2が同一イーサネット(R)上に接続されているものとすると、端末A1から端末A2宛のイーサネット(R)パケットは端末A3,B1,B2にも届き、各端末が個々にパケットを廃棄しなければならない。EoMPLSを用いればユーザAの端末間のパケットが、ユーザBの端末に転送されることはない。
【0010】
EoMPLSによるパケット転送を実現するためには、次の手順を踏む。まず、図10に示すように、各端末間を結ぶコネクションID(identifier)を定義し、コネクションIDをキーとしたVCテーブルという対応表を各エッジ装置が持つ。
【0011】
宛先PEはコネクションIDに関連付けられるエッジ装置のIPアドレスである。例えば、エッジ装置PE1のVCテーブルでは、コネクションID「120」は端末A1と端末A2との接続を示し、エッジ装置としてはエッジ装置PE1とエッジ装置PE2とを経由する。よって、エッジ装置PE2のIPアドレスが、エッジ装置PE1のVCテーブル内におけるコネクションID「120」の宛先PEとなる。これは管理者によって予め設定される。
【0012】
カスタマポートは端末装置が接続されているエッジ装置の物理ポート番号である。これも管理者によって予め設定される。トンネルラベルはエッジ装置が端末装置からイーサネット(R)パケットを受信した際に付与するトンネルヘッダのラベル値である。このラベル値はIETFで標準化されているLDP(Label Distribution Protocol)等のラベル配布プロトコルを用いて決定することができる。
【0013】
ラベル配布プロトコルはエッジ装置や中継装置間で動作するプロトコルであり、EoMPLSを議論する上では既に動作済みで、トンネルラベルも決定済みである。例えば、エッジ装置PE1は予め、中継装置P、エッジ装置PE3、エッジ装置PE2とラベル配布プロトコルによるパケット交換を自律的に行い、エッジ装置PE2宛に用いるトンネルラベルが「1001」であるということを知っている。
【0014】
図11はVCラベルの決定プロセスを示している。図10に示す設定処理の後、自律的にエッジ装置間でVCラベルに関する情報交換が行われる。VCテーブルにおいて、リモートVCラベルとは他のエッジ装置から配布されるVCラベル値であり、ローカルVCラベルとは他のエッジ装置に対して配布するVCラベル値である。
【0015】
図11ではエッジ装置PE2からエッジ装置PE1に対して、コネクションID 「120」とVCラベル「3005」とを関連付けるメッセージ「1」が転送され、エッジ装置PE1のVCテーブルの該当部分が更新される。この「3005」という値はエッジ装置PE2が任意に採番する。逆に、エッジ装置PE1はコネクションID「120」のためのVCラベルを採番してエッジ装置PE2に転送する(メッセージ「2」)。図11に示す例では、ローカルVCラベルの値は「650」である。
【0016】
以上のように、VCラベル値が決定され、図12に示すように各エッジ装置のVCテーブルが完成される。VCテーブルが構築された後のパケット転送の方法は次の通りである。
【0017】
端末A1から端末A2宛のイーサネット(R)パケットをエッジ装置PE1が受信した場合、エッジ装置PE1はVCテーブルを参照して、コネクションID「120」に該当するVCラベル値とトンネルラベル値とを用いて、イーサネット(R)パケットにVCヘッダとトンネルヘッダとを付与して中継装置Pに転送する。
【0018】
中継装置PはMPLSの標準化仕様にしたがってトンネルラベルのみを参照して経路決定を行い、かつトンネルヘッダを置換してエッジ装置PE2に転送する。エッジ装置PE2ではトンネルヘッダを除去及びVCラベルを参照してコネクションIDを判別する。これによって、どの端末装置に受信パケットを転送すべきかを決定する。この場合、VCラベル「3005」はコネクションID「120」に相当するので、イーサネット(R)パケットは端末A2に転送される。
【0019】
ここで、イーサネット(R)パケットが端末A1からエッジ装置PE1に入力される際、カスタマポート「2」から入力されるので、該当するコネクションIDは「50」と「120」との2つ存在することになる。どちらを選択するかは、イーサネット(R)パケットのMAC(Media Access Control)アドレスから判別するしかないが、エッジ装置PE1は端末A2のMACアドレスを知らない。
【0020】
このため、端末A2のMACアドレスとコネクションID「120」との関連付けは次のように行われる。端末A2から端末A1へのパケットをエッジ装置PE1で監視し、そのVCラベルと送信元MACアドレスから学習する。この学習によって、次回以降、端末A2のMACアドレスがコネクションID「120」に相当することを決定することができる(図13参照)。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のMPLS転送方式では、エッジ装置PE1が未学習の時に端末A1から端末A2宛のイーサネット(R)パケットを受信した場合、図14に示すように、エッジ装置PE1にて、端末A1からのイーサネット(R)パケットを複製し、候補となるコネクションID全てに関してマルチキャストすることになる。
【0022】
ここで問題となるのが、マルチキャストパケットによる帯域の浪費である。現状、EoMPLS技術は1対1接続を基本としており、ユーザAのような多地点接続の場合、図14に示すように、各エッジ装置でパケットが複製されることになってしまう。
【0023】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、イーサネット(R)パケットをMPLS網で効率よく転送することができ、MPLS網のエッジ装置の負荷を軽減することができるラベルパケットマルチキャスト網及びそれに用いるラベルパケットマルチキャスト方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明によるラベルパケットマルチキャスト網は、入り口及び出口のいずれかに位置するエッジ装置と、マルチキャストパケットを中継する中継装置とからなり、端末装置間において前記マルチキャストパケットをそのパケットに付加されたラベルに基づいて前記エッジ装置及び前記中継装置を介して転送するラベルパケットマルチキャスト網であって、
前記中継装置は、前記マルチキャストパケットを複製して転送する手段と、マルチキャストを行うための内部テーブルと、前記エッジ装置で終端されかつ前記エッジ装置間で定期的に送信される空パケットを参照して学習することで前記内部テーブルを構築する手段とを備えている。
【0025】
本発明によるラベルパケットマルチキャスト方法は、入り口及び出口のいずれかに位置するエッジ装置と、マルチキャストパケットを中継する中継装置とからなるラベルパケットマルチキャスト網において、端末装置間でマルチキャストパケットをそのパケットに付加されたラベルに基づいて前記エッジ装置及び前記中継装置を介して転送するラベルパケットマルチキャスト方法であって、
前記中継装置で前記マルチキャストパケットを複製して転送し
前記中継装置において、マルチキャストを行うための内部テーブルを、前記エッジ装置で終端されかつ前記エッジ装置間で定期的に送信される空パケットを参照して学習することで構築している。
【0026】
すなわち、本発明のMPLS(multiprotocol label switching:ラベルパケットマルチキャスト)網は、イーサネット(R)パケットを転送する場合において、マルチキャストパケットを効率よく転送可能としている。
【0027】
より具体的に説明すると、本発明のMPLS網では、マルチキャストパケットをMPLS網の入り口または出口に位置するエッジ装置ではなく、マルチキャストパケットを中継する中継装置で複製して転送するようにしている。これによって、エッジ装置と中継装置との間のトラヒック量を抑えることが可能となる。
【0028】
このような転送メカニズムを実現するために、本発明のMPLS網では、中継装置でパケットを複製するための情報としてVC(Virtual Channel)ヘッダを活用する。VCラベルを階層化することで、マルチキャストすべきコネクションIDで識別されるコネクション群を、一つのドメインとしてカテゴリ化する。中継装置は受信パケットのVCラベル値からマルチキャストすべきコネクションIDを決定可能となる。
【0029】
ここで、中継装置は、VCラベルとコネクションIDとの対応について知る必要がある。エッジ装置は、図11に示す方法で、VCラベルとコネクションIDとの対応を知ることができるが、中継装置はVCラベルに関しての情報を持っていない。
【0030】
そこで、エッジ装置で終端する空パケットをエッジ装置間で定期的に送信するようにし、中継装置はその空パケットの中を参照することで、内部テーブルを学習して構築する。この空パケットのことを学習パケットと呼ぶことにする。この学習の後、中継装置は上記の内部テーブルを用いて、必要に応じてパケットの複製を行ってマルチキャストを行う。
【0031】
以上のように、本発明は、IP(Internet Protocol)マルチキャスト等のように複雑なプロトコルを導入することなく、エッジ装置のカスタマポートの識別に用いられているVCヘッダを、MPLS網内でも積極的に活用することで、EoMPLS[Ethernet(R) Over MPLS]にて効率よいマルチキャストが可能となる。
【0032】
本発明によって、イーサネット(R)パケットをMPLS網で効率よく転送することが可能となり、MPLS網のエッジ装置の負荷が軽減可能となる。また、本発明では、複雑なマルチキャストのためのプロトコル等を導入する必要がなく、簡易な仕組みで実現することが可能となるので、装置コストも抑えられる。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の概念を示す図である。図1において、マルチキャストパケットはMPLS (multiprotocol label switching)網の入り口または出口に位置するエッジ装置PE1ではなく、マルチキャストパケットを中継する中継装置Pで複製されて転送されている。これによって、エッジ装置PE1と中継装置Pとの間のトラヒック量を抑えることができる。
【0034】
このような転送メカニズムを実現するために、本発明の実施の形態では、中継装置Pでパケットを複製するための情報としてVC(Virtual Channel)ヘッダを活用する。VCラベルを階層化することで、マルチキャストすべきコネクションID(identifier)で識別されるコネクション群を、一つのドメインとしてカテゴリ化する。中継装置Pは受信パケットのVCラベル値からマルチキャストすべきコネクションIDを決定することができる。
【0035】
ここで、中継装置PはVCラベルとコネクションIDの対応について知る必要がある。エッジ装置PE1は、図11に示す方法で、VCラベルとコネクションIDとの対応を知ることができるが、中継装置PはVCラベルに関しての情報を持っていない。
【0036】
そこで、エッジ装置PE1で終端する空パケットをエッジ装置間で定期的に送信するようにし、中継装置Pはその空パケットの中を参照することで、内部テーブルを学習して構築する。この空パケットのことを学習パケットと呼ぶことにする。この学習の後、中継装置Pは上記の内部テーブルを用いて、必要に応じてパケットの複製を行ってマルチキャストを行う。
【0037】
以上のように、本発明の実施の形態ではIP(Internet Protocol)マルチキャスト等のように複雑なプロトコルを導入することなく、エッジ装置PE1のカスタマポートの識別に用いられているVCヘッダを、MPLS網内でも積極的に活用することで、EoMPLS[Ethernet(R) Over MPLS]にて効率よいマルチキャストを可能とする。
【0038】
図2は本発明の一実施例によるVCヘッダの形式を示す図であり、図3は本発明の一実施例によるVCテーブルとドメインとの関係を示す図である。図2において、VCヘッダの形式そのものはシムヘッダと同じであるが、VCラベルの領域をドメインラベルとオフセットラベルとの2つの階層に分ける。ここではドメインラベルを16ビット、オフセットラベルを4ビットとする。
【0039】
また、EoMPLSにおいては、VCヘッダのCoS(Class of Service)領域はMPLS網転送において未使用状態なので、バイナリ値が「001」の場合を学習パケットとし、「010」の場合をマルチキャストパケットと定義する。
【0040】
図11に示すように、従来のEoMPLSでは、各エッジ装置が任意のVCラベルを採番して他のエッジ装置に配布している。本発明の一実施例では、オフセットラベルのみを任意に採番できることとする。例えば、図10において、ユーザAのドメイン番号を「10」、ユーザBのドメイン番号を「5」と予め定義して設定する。つまり、コネクションID「50」、「120」、「300」は一つのドメイン「10」に属することになる。
【0041】
エッジ装置PE1がコネクションID「50」に関してVCラベルを採番する場合には、ドメインラベルを「10」固定として、オフセットラベルを任意に採番して配布する。このようにして構築されるVCテーブルの様子を図3に示す。
【0042】
各エッジ装置によるVCラベルの配布の後、各エッジ装置は各コネクションID毎に、VCヘッダのCoS領域を「001」に設定し、学習パケットを数秒単位で定期的に送信する。学習パケットは通常のMPLSパケット同様の形式なので、トンネルラベルにしたがってMPLS網内を転送される。
【0043】
また、学習パケットは最小パケット長でよく、数秒単位の周期送信のため、網内のトラヒック量を圧迫する懸念はない。さらに、エッジ装置にとって、学習パケットの生成はソフトウェアによる実装で容易かつ十分なので、既存のEoMPLS装置を活用することができるという利点がある。
【0044】
図4は本発明の一実施例によるマルチキャストテーブルの形式と学習とを示す図である。図4において、学習パケットをMPLS網内から受信したエッジ装置PE1,PE2,PE3は、VCヘッダのCoS領域が「001」であることから、受信パケットが学習パケットであることを識別することができる。その場合、エッジ装置PE1,PE2,PE3は学習パケットを廃棄する。
【0045】
中継装置Pは、上記と同様に、学習パケットを識別して、図4に示すように、内部でマルチキャストテーブルを構築する。ここでは、各エッジ装置PE1,PE2,PE3のVCテーブルについては、コネクションIDとリモートVCラベルとの対応のみを略記している。
【0046】
中継装置Pは学習パケットを受信した場合、トンネルラベルにしたがってMPLSパケットを転送する。それと同時に、中継装置PはVCラベル値、トンネルラベル値、入力ポート、出力ポートの関係を内部のマルチキャストテーブルに登録または更新する。
【0047】
次に、マルチキャストパケットの転送方法について述べる。例として、端末A1から端末A2及び端末A3へマルチキャストする場合を取り上げる。今、端末A1が端末A3宛のイーサネット(R)パケットを送信した場合、エッジ装置PE1のMACテーブル内に端末A3のMACアドレスのエントリがなければ、エッジ装置PE1は同一ドメイン内のコネクションIDを任意に選択してMPLSパケットを構築して転送する。その際、エッジ装置PE1はVCヘッダのCoS領域を「010」に設定する。
【0048】
中継装置Pは、ルチキャストパケットを受信すると、ブロードキャストテーブル内から、同一ドメインのエントリを検索する。図4に示す例では、受信パケットのVCラベル値が「161」とすると、ドメインラベルは上位16ビットの「10」となり、計6エントリが該当することになる。
【0049】
次に、中継装置Pは検索されたエントリから、受信パケットと同一入力ポートを持つエントリを探す。この場合、表中の1行目及び4行目のエントリが該当することになる。
【0050】
さらに、中継装置Pはそれらの出力ポートが異なるか否かを調べ、異なる場合に受信パケットを複製し、マルチキャストテーブルに記載されているVCラベルとトンネルラベルとを付加して各出力ポートに転送する。出力ポートが同じ場合には受信パケットを複製しないで、受信パケットをそのままトンネルラベルにしたがって転送する。
【0051】
図5は本発明の一実施例による中継装置の構成を示すブロック図である。図5において、中継装置1は回線終端部11−1〜11−3と、回線送信部12−1〜12−3と、CoS領域監視部13と、マルチキャストテーブル更新部14と、マルチキャストテーブル15と、マルチキャスト処理部16と、加算器17と、ラベルスイッチ部18と、ラベル対応表19とから構成されている。
【0052】
回線終端部11−1〜11−3は各物理ポートから入力された受信パケットの物理層を処理する。CoS領域監視部13はMPLSパケットのVCヘッダのCoS領域の値を調べて、その値に応じた処理を実施する。
【0053】
マルチキャストテーブル更新部14はマルチキャストテーブル15を更新する処理を行う。マルチキャストテーブル15は図4に示す内部テーブルである。マルチキャスト処理部16は受信パケットの複製を行う。
【0054】
ラベルスイッチ部18はMPLSパケットのトンネルラベルの置換及び転送先の決定処理を行う。ラベル対応表19はトンネルラベルの置換の対応表である。回線送信部12−1〜12−3は転送パケットの物理層を処理する。
【0055】
この図5を参照して中継装置1における処理の流れについて説明する。各物理ポートから入力されたMPLSパケットは回線終端部11−1〜11−3によって物理層を処理の上、CoS領域監視部13に出力される。この際、入力ポート情報も出力される。
【0056】
CoS領域監視部13は受信パケットのVCヘッダのCoS領域が「001」の場合、受信パケットをラベルスイッチ部18に出力するとともに、MPLSヘッダ情報と入力ポート情報とをマルチキャストテーブル更新部14に通知する。CoS領域監視部13はCoS領域が「010」の場合、マルチキャスト処理部16に受信パケットを出力する。
【0057】
マルチキャストテーブル更新部14は通知されてきた情報の内容をマルチキャストテーブル15に登録するか、もしくはその内容でマルチキャストテーブル15を更新する。更新内容は図4に示す通りである。
【0058】
マルチキャスト処理部16ではマルチキャストテーブル15を検索してパケットの複製を行い、加算器17を介してラベルスイッチ部18に出力する。この場合、VCヘッダのCoS領域は「010」のままにしておく。この処理は図4に示す通りである。
【0059】
ラベル対応表19は、従来のMPLS技術と同様であり、トンネルラベルの対応を示している。このラベル対応表19の更新は、既存のLDP(Label Distribute Protocol)等のラベル配信プロトコルを用いて実現される。
【0060】
ラベルスイッチ部18は入力されたMPLSパケットのトンネルラベルのみを監視し、ラベル対応表19を参照して転送ポート及び置換すべきトンネルラベル値を決定する。ラベルスイッチ部18はその検索結果に基づいてMPLSパケットを各回線送信部12−1〜12−3に出力する。回線送信部12−1〜12−3は入力されたMPLSパケットに対して物理層の処理を施し、他の装置へと転送する。
【0061】
このように、本実施例は、イーサネット(R)パケットをMPLS網で効率よく転送することができ、さらにMPLS網のエッジ装置PE1,PE2,PE3の負荷を軽減することができる。また、本実施例は、複雑なマルチキャストのためのプロトコル等を導入する必要がなく、簡易な仕組みで実現することができ、装置コストも抑えることができる。
【0062】
本実施例では、MPLS網がツリー状である場合を例としている。メッシュ状の場合にはループが発生してしまうため、余計なパケットの複製が発生する場合がある。この状態を図6に示す。
【0063】
今、端末A1,A2,A3,A4は同一ドメインAに属するものとする。端末A1からのイーサネット(R)パケットを端末A2,A3,A4にマルチキャストする場合、本発明の方法を用いれば、実線で示した経路でパケットを複製・転送することができる。
【0064】
一方、端末A2から端末A4宛のパケットの経路が破線のように決定されている場合、中継装置P2から中継装置P3に入力されるMPLSパケットは、端末A1が送信元の場合及び端末A2が送信元の場合の2通り存在することになる。つまり、双方のMPLSパケットのVCラベルは同一ドメインを示すので、中継装置P3は2つのパケットの差を識別することができない。
【0065】
このため、中継装置P3は中継装置P2から入力されたドメインAのマルチキャストパケットに関して、無条件に複製して中継装置P4に送信してしまう。結果として、余分なMPLSパケットの複製が行われ、端末A4には2つ同じパケットが到着することになる。
【0066】
そこで、本発明の他の実施例として、図2に示すVCヘッダのTTL(Time To Live)領域を各エッジ装置のローカルIDとして用いる。各エッジ装置はMPLSパケットを送信する場合、VCヘッダのTTL領域に予め割当てられた各エッジ装置のIDを設定する。VCヘッダのTTL領域は、通常、MPLS網内の転送では使用されないので、このような使い方をしても問題はない。但し、TTL領域に「0」または「1」の値を持つパケットは、網内で廃棄される可能性もあるので、値としては「2」〜「255」を用いるようにする。
【0067】
各中継装置内では、図7に示すように、内部の学習テーブルに新たにTTLの属性を設けて学習の対象とする。そして、マルチキャストパケットを受信した際の検索条件としてTTL値も含める。
【0068】
図6に示す例では、中継装置P3は端末A1からのMPLSパケットのTTL値と、端末A2からのMPLSパケットのTTL値とが異なるので、端末A1からのマルチキャストパケットについては中継装置P4に対して複製転送を行わない。このように、本発明はループが発生するトポロジに対しても適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、マルチキャストパケットをエッジ装置ではなく、中継装置で複製して転送することによって、イーサネット(R)パケットをMPLS網で効率よく転送することができ、MPLS網のエッジ装置の負荷を軽減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概念を示す図である。
【図2】本発明の一実施例によるVCラベルの形式を示す図である。
【図3】本発明の一実施例によるVCテーブルとドメインとの関係を示す図である。
【図4】本発明の一実施例によるマルチキャストテーブルの形式と学習とを示す図である。
【図5】本発明の一実施例による中継装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の他の実施例における網構成を示す図である
【図7】本発明の他の実施例におけるマルチキャストテーブルの構成を示す図である。
【図8】シムヘッダの形式を示す図である。
【図9】EoMPLSのカプセル化形式を示す図である。
【図10】EoMPLSの設定を示す図である。
【図11】EoMPLSのラベル配布を示す図である。
【図12】EoMPLSのパケット転送を示す図である。
【図13】EoMPLSのMAC学習を示す図である。
【図14】EoMPLSにおけるマルチキャストを示す図である。
【符号の説明】
1 中継装置
11−1〜11−3 回線終端部
12−1〜12−3 回線送信部
13 CoS領域監視部
14 マルチキャストテーブル更新部
15 マルチキャストテーブル
16 マルチキャスト処理部
17 加算器
18 ラベルスイッチ部
19 ラベル対応表

Claims (8)

  1. 入り口及び出口のいずれかに位置するエッジ装置と、マルチキャストパケットを中継する中継装置とからなり、端末装置間において前記マルチキャストパケットをそのパケットに付加されたラベルに基づいて前記エッジ装置及び前記中継装置を介して転送するラベルパケットマルチキャスト網であって、
    前記中継装置は、前記マルチキャストパケットを複製して転送する手段と、マルチキャストを行うための内部テーブルと、前記エッジ装置で終端されかつ前記エッジ装置間で定期的に送信される空パケットを参照して学習することで前記内部テーブルを構築する手段とを有することを特徴とするラベルパケットマルチキャスト網。
  2. 前記マルチキャストパケットを複製するための情報としてVC (Virtual Channel)ヘッダを用いることを特徴とする請求項1記載のラベルパケットマルチキャスト網。
  3. 前記VCラベルを階層化し、マルチキャストすべきコネクションID(identifier)で識別されるコネクション群を一つのドメインとしてカテゴリ化することを特徴とする請求項記載のラベルパケットマルチキャスト網。
  4. 前記VCヘッダのTTL(Time To Live)領域を前記エッジ装置のローカルID(identifier)として用いることを特徴とする請求項または請求項記載のラベルパケットマルチキャスト網。
  5. 入り口及び出口のいずれかに位置するエッジ装置と、マルチキャストパケットを中継する中継装置とからなるラベルパケットマルチキャスト網において、端末装置間でマルチキャストパケットをそのパケットに付加されたラベルに基づいて前記エッジ装置及び前記中継装置を介して転送するラベルパケットマルチキャスト方法であって、
    前記中継装置で前記マルチキャストパケットを複製して転送し、
    前記中継装置において、マルチキャストを行うための内部テーブルを、前記エッジ装置で終端されかつ前記エッジ装置間で定期的に送信される空パケットを参照して学習することで構築することを特徴とするラベルパケットマルチキャスト方法。
  6. 前記マルチキャストパケットを複製するための情報としてVC (Virtual Channel)ヘッダを用いることを特徴とする請求項5記載のラベルパケットマルチキャスト方法。
  7. 前記VCラベルを階層化し、マルチキャストすべきコネクションID(identifier)で識別されるコネクション群を一つのドメインとしてカテゴリ化することを特徴とする請求項記載のラベルパケットマルチキャスト方法。
  8. 前記VCヘッダのTTL(Time To Live)領域を前記エッジ装置のローカルID(identifier)として用いることを特徴とする請求項または請求項記載のラベルパケットマルチキャスト方法。
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