JP3956725B2 - データ通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、端末部における複数のスイッチの作動状態を示すデータを、所定の負荷の作動を制御する制御部に送信するに好適なデータ通信システムに関する。
【0002】
【関連する背景技術】
近時、自動車に搭載されたLANシステムを用いてモータ等からなる各種の負荷の作動を制御することが普及している。この種のLANシステムは、一般的には所定の負荷の作動を制御する制御部と複数のスイッチやセンサを備えた端末部とをデータ通信媒体であるワイヤーハーネスを介して結び、スイッチの作動状態やセンサによるセンシングデータを前記制御部に送信するように構築される。
【0003】
しかしながら制御対象の増加に伴い、そのデータ通信量の増大や、ワイヤーハーネスの敷設量が増加することが否めない。そこでワイヤーハーネスの削減を図るべく、例えば車両における座席シートの位置や姿勢を該座席シートに組み込まれたスイッチの作動状態に応じて可変するような場合、座席シート駆動用モータの動作を制御する制御部に対して、上記スイッチの作動状態を検出する端末部から、その検出データを赤外線光等を用いた空間伝播により光通信することが試みられている。
【0004】
ちなみにこの種のシステムにおける端末部は、複数のスイッチの状態に応じて赤外線発光ダイオード等の発光素子を駆動して所定のフレーム構成の光信号を送信する演算処理装置(CPU)を主体として構成される。また制御部はフォトトランジスタ等の受光素子を用いて上記光信号を受信して前記複数のスイッチの作動状態を検出し、この検出結果に応じて座席シート駆動用モータの動作を制御する電子制御ユニット(ECU)からなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのようなシステムにおいては、例えば座席シートの近傍におかれた手荷物が上述した発光素子と受光素子との間の光信号の伝播空間に入り込む虞がある。すると上記手荷物(障害物)によって前記端末部から送信された光信号が遮られるので、制御部においてはスイッチの状態を検出することができなくなる言う問題点がある。また端末部における演算処理装置(CPU)が故障し、正常に機能しなくなった場合においても、制御部においてはスイッチの状態を検出することができなくなる。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、端末部と制御部との間の光信号を用いたデータ通信が妨げられるような事態が生じた場合であっても、制御部において端末部側のスイッチの作動状態を確実に検出することのできるデータ通信方式を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係るデータ通信システムは、受信した光信号に応じて駆動信号を出力して所定の負荷の作動を制御する制御部と、この制御部から電源線を介して電源供給されて動作して複数のスイッチの動作状態に応じた、例えば赤外線光による光信号を発生して前記制御部に送信する端末部とからなり、例えば自動車における座席シートの位置や姿勢を制御するに好適なものであって、前記端末部は、前記スイッチの動作に応じた電気信号を発生して前記電源線を介して前記制御部に、前記光信号と共に並列的に送信する電気信号送信手段を備え、前記制御部は、さらに前記電源線を介して前記電気信号送信手段が送信した電気信号を検出した時点から所定の遅れ時間を経て駆動信号を出力して前記負荷の作動を制御する電気信号検出手段を備えることを特徴としている。
【0008】
ちなみに前記電源線は、対をなして前記制御部から前記端末部に直流電力を供給する電力線と接地線とからなり、この接地線は前記制御部において第1の抵抗体を介して接地される。そして前記端末部における前記電気信号送信手段は、前記電力線と接地線との間に介挿される前記複数のスイッチにそれぞれ直列に接続された互いに抵抗値を異にする複数の第2の抵抗体からなり、前記各スイッチの動作に応じて前記接地線の電位を変化させるように構成される(請求項2)。
【0009】
また或いは前記電源線は、対をなして前記制御部から前記端末部に直流電力を供給する電力線と接地線とからなり、前記制御部は、上記電源線とは別に所定の電圧を第3の抵抗体を介して前記端末部に供給する専用線を備える。そして前記端末部における前記電気信号送信手段は、前記専用線と前記接地線との間に介挿される前記複数のスイッチにそれぞれ直列に接続された互いに抵抗値を異にする複数の第4の抵抗体からなり、前記各スイッチの動作に応じて前記専用線の電位を変化させるように構成される(請求項3)。
【0010】
このようにして複数のスイッチの作動状態に応じて前記電源線(接地線)や専用線の電位を変えて、該スイッチの作動状態を電気信号として制御部に送信する電気信号送信手段を備えてなるデータ通信システムによれば、光信号によるデータ通信に障害が発生した場合であっても、上記電気信号からスイッチの作動状態を検出することができるので、負荷に対する作動制御を確実に実行することが可能となる。
【0011】
特に端末部に設けられた複数のスイッチの中の、負荷の作動制御に欠くことのできない重要度の高いスイッチの作動状態を、上述した電気信号として前述した光信号と共に並列的に制御部に送信するように構成することで、データ通信の信頼性を容易に高めることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るデータ通信システムについて、自動車等における座席シートの移動制御(いわゆるパワーシート)に適用されるシステムを例に説明する。尚、座席シートの移動は、例えばシート全体の前後方向へのスライド(SLD)、背もたれ部のリクライニング(RCL)、座席部のフロントバーチカル(FRV)およびリフタ(LFT)からなり、それぞれ専用のモータにより移動駆動される。
【0013】
図1は第1の実施形態に係るシステムの要部概略構成図で、10は座席シート(図示せず)に組み込まれた複数(8個)のスイッチ11,12,〜18の作動状態に応じた光信号を発生して送信する端末部、30は上記端末部10から送られてくる前記各スイッチ11,12,〜18の作動状態を示すデータに応じて、所定の負荷である座席シート移動用のモータMの作動を制御する制御部である。尚、ここでは座席シートを前後にスライドさせるモータMと、その制御回路部だけを示している。
【0014】
端末部10は、複数のスイッチ11,12,〜18の作動状態を検出する演算処理装置(CPU)21を主体として構成され、該演算処理装置(CPU)21の制御の下で上記各スイッチ11,12,〜18の作動状態に応じて、発光素子である赤外線発光ダイオード(LED)22を発光駆動するLED駆動回路23を備えている。またこの端末部10は、電力線51と接地線52とからなる一対の電源線を介して該制御部30から供給される、例えば12Vの直流電力を受けて作動する。特に前記演算処理装置(CPU)21は、電源回路24により上記12Vの直流電力から生成される5Vの安定化電源を受けて作動するものとなっている。
【0015】
しかして座席シートの前移動(SLD+)を検出するスイッチ11および座席シートの後移動(SLD−)を検出するスイッチ12は、前記電力線51と接地線52との間に抵抗値を異にする抵抗体(第2の抵抗体)R1,R2をそれぞれ直列に介して設けられている。そしてこれらのスイッチ11,12は、導通(オン)によって前記各抵抗体R1,R2との直列接続点の電位を接地線52の電位に落とし、遮断(オフ)時には上記接続点の電位を電力線51の電位(12V)にプルアップするものとなっている。前記演算処理装置21は、このようなスイッチ11,12の上記各接続点の電位をそれぞれ検出することで、該スイッチ11,12の作動状態を検出する。尚、これらのスイッチ11,12は、座席シートの前移動(SLD+)と後移動(SLD−)とを選択的に指定するものであり、従って同時に導通(オン)することはない。
【0016】
また座席シートのリクライニング方向(RCL+/RCL+)等を検出する他のスイッチ13,〜18は、前記演算処理装置21の複数のセンシングポートと接地線52との間にそれぞれ介挿されている。そして演算処理装置21は、スイッチ13,〜18を介して各センシングポートが接地線52の電位に落とされるか(スイッチの導通)、或いは各センシングポートがオープンであるか(スイッチの遮断)に応じて、各スイッチ13,〜18の作動状態を検出している。
【0017】
演算処理装置21は、このようにして検出される前記各スイッチ11,〜18の作動状態に応じてLED駆動回路23の作動を制御し、LED22を発光駆動することで光信号を送信する。このLED22の発光駆動による光信号の送信は、例えば図2に示すフレーム構成のデータ系列として行われる。具体的にはこの送信フレームは、赤外線通信を実行する上での前処理に用いられる所定ビット長のリーダパルスAと、2バイトのデータB,Cと、データB,Cに対するCRCコード等の誤り訂正符号D、および予備としてのアイドル領域Eとからなる。
【0018】
この実施形態においては、前述したスライド(SLD)、リクライニング(RCL)、フロントバーチカル(FRV)およびリフタ(LFT)の前後/上下移動(+/−)をそれぞれ検出する8個のスイッチ11,12,〜18が設けられるだけなので、例えば図3に示すようにデータBの各ビットに上記各スイッチ11,12,〜18がそれぞれ対応付けられる。そして各スイッチ11,12,〜18がオン(ON)状態であるときには該当ビットを[1]とし、オフ(OFF)状態であるときには該当ビットを[0]にすることで、各スイッチ11,12,〜18の作動状態をそれぞれ示すデータを時系列に送信するものとなっている。尚、データCについては、座席シートの移動制御とは無関係なデータとして、その全てのビットに[1]なるデータが格納される。
【0019】
基本的には上述したように構成されて光信号を送信する端末部10に対して、前記制御部30は該端末部10から送信されてくる光信号を受光する受光素子としてのフォトダイオード(PD)31と、光信号に応じて上記PD31が光電変換出力する受信信号を増幅器32を介して入力する演算処理装置(CPU)33とを備える。この制御部30は、バッテリBATから供給される12Vの直流電力を受けて動作すると共に、該直流電力を前述した電力線51と接地線52とからなる一対の電源線を介して前記端末部10に対して給電する役割を担っている。また前記演算処理装置(CPU)33や増幅器32、および後述するコンパレータ回路35等は、電源回路35により前記直流電力から生成される5Vの安定化電源を受けて作動するものとなっている。
【0020】
しかして前記演算処理装置33は、前記フォトダイオード(PD)31を介して受信されたデータに従って前記モータMの通電(駆動)を制御するリレー36,37を選択的に駆動し、これによってモータMを正転駆動または逆転駆動している。尚、リレー36,37は、前記バッテリBATから供給される直流電力を前記モータMに選択的に印加する役割を担うもので、特にリレー36は上記直流電力をそのままモータMに印加することで該モータMを正転駆動し、またリレー37は上記直流電力の極性を反転させてモータMに印加することで該モータMを逆転駆動する。またここでは座席シートを前後にスライドさせるモータMの駆動を制御するリレー36,37だけを示しているが、座席シートをリクライニング、フロントバーチカルおよびリフトする各モータ用のリレーも同様に設けられ、前記演算処理装置33によりそれぞれその作動が制御される。
【0021】
ここで本発明に係るシステムが特徴とするところは、制御部30において前記接地線52を抵抗(第1の抵抗体)R0を介して接地し、該接地線52の電位をフローティングとしている点にある。しかして接地線52の電位(抵抗R0に生じる電圧)は、端末部10(CPU21)に定常的に流れる電流、前記端末部10におけるスイッチ11,12の導通(オン)により前記抵抗R1,R2に流れる電流、およびLED22の発光駆動時に流れる電流により変化する。
【0022】
具体的には端末部10(CPU21)に定常的に流れる電流を無視するものとすると、スイッチ11,12が遮断(オフ)状態にあるときの接地線52の電位V0は、
V0 ≒ 0
と看做し得る。これに対してスイッチ11が導通(オン)したときには、前記電力線51に印加された電源電圧Vccが該スイッチ11に直列に接続された抵抗R1(抵抗値;r1)と接地線52に接続された抵抗R0(抵抗値;r0)とにより分圧されるので、接地線52の電位V11は
V11 = Vcc・r0/(r1+r0)
となる。またスイッチ12が導通(オン)したときには、前記電力線51に印加された電源電圧Vccが、該スイッチ12に直列に接続された抵抗R2(抵抗値;r2)と接地線52に接続された抵抗R0とにより分圧されるので、接地線52の電位V12は
V12 = Vcc・r0/(r2+r0)
となる。
【0023】
しかして前述したように上記各スイッチ11,12にそれぞれ直列に接続された抵抗R1,R2は、その抵抗値r1,r2が互いに異なっているので、該スイッチ11,12がそれぞれ導通(オン)したときの接地線52の電位V11,V12は、互いに異なることになる。従って制御部30において上記接地線52の電位をモニタすれば、その電位からスイッチ11,12の作動状態を検出することが可能となる。
【0024】
換言すれば前記スイッチ11,12にそれぞれ直列に接続された抵抗R1,R2は、該スイッチ11,12の作動状態に応じて接地線52の電位を変化させ、該スイッチ11,12の作動状態を電気信号として制御部30に送信する機能を担っている。そして前記制御部30に組み込まれたコンパレータ回路34は、このような接地線52の電位(抵抗R0に生じる電圧)を、予め設定された閾値と比較することでその電位レベルを判定し、これによってスイッチ11,12の作動状態を検出している。そしてこのコンパレータ回路34は、検出したスイッチ11,12の作動状態に応じて前記モータMの通電(駆動)を制御するリレー36,37を選択的に駆動し、モータMを正転駆動または逆転駆動するものとなっている。
【0025】
尚、このコンパレータ回路34から出力されるリレー駆動信号、および前記CPU33から出力されるリレー駆動信号は、オア回路38,39を介して前記リレー36,37にそれぞれ加えられる。従って前記各リレー36,37は、コンパレータ回路34から出力されるリレー駆動信号またはCPU33から出力されるリレー駆動信号の少なくとも一方を受けたときに作動し、例えば前述した光信号によるデータ通信が正常に行われなかった場合であっであっても、接地線52を介して通知された電気信号に従って、スイッチ11,12の作動状態に応じて作動することになる。
【0026】
ここで前述したコンパレータ回路34による接地線52の電位(抵抗R0に生じる電圧)からのスイッチ11,12の作動状態の検出について、図4を参照して今少し詳しく説明する。尚、ここでは前記各抵抗R1,R2の抵抗値r1,r2が(r1>r2)なる関係を有するものとして説明する。
今、端末部10におけるスイッチ11が図4(a)に示すように期間T1に亘って導通(オン)すると、このスイッチ11の導通(オン)に伴って接地線52の電位が前述したように遮断(オフ)時の電位V0から電位V11へと変化する。またこのとき前記CPU21は、複数のスイッチ11,12,〜18の作動状態を検出してLED22を発光駆動して光信号を送信するので、該光信号の送信時にはLED22を流れる電流Idも前記接地線52を介して抵抗R0に流れ込むことになるので、接地線52の電位は(r0×Id=Vd)だけ高くなる。従ってスイッチ11の導通期間T1においては、接地線52の電位は、図4(d)に示すように電位V11と電位(V11+Vd)との間で変化する。
【0027】
これに対して図4(b)に示すように別の期間T2においてスイッチ12が導通(オン)すると、このスイッチ12の導通(オン)に伴って接地線52の電位が前述したように遮断(オフ)時の電位V0から電位V12へと変化し、また光信号の送信に伴って図4(d)に示すように接地線52の電位は電位V12と電位(V12+Vd)との間で変化する。尚、図4(c)に示すように更に別の期間T3において他のスイッチ13,〜18が導通(オン)しても、これによって接地線52の電位が電位V0から変化することはなく、光信号の送信に伴って図3(d)に示すように電位V0と電位(V0+Vd)との間で変化するだけである。
【0028】
しかして前述した抵抗R1,R2の抵抗値r1,r2は、上述した光通信に伴うLED22の通電電流Idによる前記接地線52の電位の変化(電圧Vd)に拘わることなく前記スイッチ11,12の導通(オン)による接地線52の電位の変化(電圧V11,V12)をそれぞれ確実に検出するべく、
(V11−V0) > Vd , (V12−V11) > Vd
なる関係を満たすように設定されている。そして前記コンパレータ回路34においては、これらのスイッチ11,12の各導通(オン)状態をそれぞれ確実に検出するべく、
(V0+Vd) < Vth1 < V11
(V11+Vd) < Vth2 < V12
として、その判定閾値Vth1,Vth2をそれぞれ設定して、接地線52の電位を判定するものとなっている。
【0029】
尚、コンパレータ回路34は、例えば図4(e),(f)にそれぞれ示すように、接地線52の電位の変化を検出した時点から所定の遅れ時間tを経て、その判定出力であるリレー36,37に対する駆動信号を出力するものとなっている。この遅れ時間tは、前述した光信号の通信によりCPU33がスイッチ11,12の作動状態を検出して前記リレー36,37に対する駆動信号を出力するまでに要する時間を見込んだものである。このようなタイミング制御によって、光信号を用いた正規のデータ通信による前記CPU33の制御によるモータMの駆動が行われる前に、コンパレータ回路34の出力だけによってモータMが駆動されるような、いわゆる勇み足的なモータMの駆動による不具合が防止されている。
【0030】
かくして上述した如く構成されたシステムによれば、該システムが正常に機能している場合には、端末部10からの光信号によるデータ通信によって制御部30はスイッチ11,12,〜18の作動状態を検出し、これらのスイッチ11,12,〜18の作動状態に応じてリレー36,37等の作動を制御してモータMを駆動する。しかし制御部30と端末部10との間におかれた手荷物等によってその光信号の伝播経路が遮られ、光信号の送受ができなくなった場合や、端末部10におけるCPU21の機能に障害が発生して光信号を送信しなくなったような場合には、前記制御部30は前述した接地線52の電位からスイッチ11,12の作動状態を検出して、少なくともリレー36,37の作動を制御してモータMを駆動することになる。
【0031】
従って接地線52を介して端末部10から与えられる電気信号(電位レベル)を用いて上述した光信号によるデータ通信を効果的にバックアップすることが可能となり、ここに端末部10と制御部30との間のデータ通信の信頼性を高めることが可能となる。特に端末部10における複数のスイッチ11,12,〜18の重要度の高いスイッチ(この例ではスイッチ11,12)の作動状態(導通)に応じて上述した如く電気信号を発生し、これを制御部30に通知するように構成しておくことで、例えば座席シートの前後移動からなる最低限の機能を果たすことが可能となるので、その実用的利点が多大である。
【0032】
ところで本システムは、例えば図5に示すように構築することも可能である。図5は第2の実施形態に係るデータ通信システムの要部概略構成を示しており、先の図1に示すシステムと同一部分には同一符号を付して示してある。
このシステムにおいては前述した座席シートを前後にスライドさせるスイッチ11,12に加えて、上記座席シートのリクライニングを制御するスイッチ13,14についても、その作動状態を電気信号として制御部30に通知するように構成されている。尚、スイッチ11,12については、2つのメイク接点に対して選択的に導通する2極切換型のスイッチ25として実現し、スイッチ13,14についても同様に2極切換型のスイッチ26として実現している。
【0033】
しかしてこのシステムが特徴とするところは、前記各スイッチ25,26の各メイク接点(スイッチ11,12,13,14に相当)にそれぞれ直列に、互いに異なる抵抗値の抵抗(複数の第2の抵抗体)R1,R2,R3,R4を接続し、これらの各抵抗R1,R2,R3,R4の共通接続点を、前記制御部30との間に敷設された前記電源線とは異なる専用線53に接続して構成される。そして前記各スイッチ25,26のコモン接点を前記接地線52を介して接地し、一方、前記制御部30においては所定の抵抗(第1の抵抗体)R0を介して上記専用線53に所定の直流電圧(例えば5V)を印加し、前記各スイッチ25,26の作動状態に応じて前記専用線53の電位(抵抗R0の電圧)を変化させることで、該スイッチ25,26の作動状態を電気信号として制御部30に通知するように構成した点にある。
【0034】
このような構成によれば、スイッチ25,26が遮断(オフ)状態のとき、前記専用線53は抵抗R0を介してプルアップされるので、専用線53の電位は上記所定の印加電圧Vrefとなる。これに対してスイッチ25が第1のメイク接点に導通すると(スイッチ11の導通に相当)、これによって抵抗R1を介して電流が流れ、前記印加電圧Vrefが上記抵抗R1と抵抗R0とにより分圧されるので、このときの専用線53の電位V21は
V21 = Vref・r1/(r0+r1)
となる。またスイッチ25が第2のメイク接点に導通すると(スイッチ12の導通に相当)、前記印加電圧Vrefが抵抗R2と抵抗R0とにより分圧されるので、このときの専用線53の電位V22は
V22 = Vref・r2/(r0+r2)
となる。
【0035】
同様にしてスイッチ26が第1のメイク接点に導通すると(スイッチ13の導通に相当)、これによって前記印加電圧Vrefが上記抵抗R3と抵抗R0とにより分圧されるので、このときの専用線53の電位V31は
V23 = Vref・r3/(r0+r3)
となり、スイッチ26が第2のメイク接点に導通すると(スイッチ14の導通に相当)、これによって前記印加電圧Vrefが上記抵抗R4と抵抗R0とにより分圧されるので、このときの専用線53の電位V41は
V24 = Vref・r4/(r0+r4)
となる。
【0036】
従って前記各抵抗R1,R2,R3,R4の抵抗値r1,r2,r3,r4を、例えば
r1 > r2 > r3 > r4
なる関係に設定しておけば、前記各スイッチ25,26の作動状態に応じて前記専用線53の電位が
Vref > V21 > V22 > V23 > V24
なる関係で変化することになるので、この専用線53の電位を判定することで各スイッチ25,26の作動状態を検出することが可能となる。
【0037】
尚、このシステムにおいてはLED22の発光駆動が前記電源線から供給される直流電力を用いて行われるので、その駆動電流Idが専用線53の電位に影響することはない。但し、座席シートをスライドさせるスイッチ25と、座席シートをリクライニングさせるスイッチ26とが同時に導通(オン)となる場合が想定されるので、これらのスイッチ状態をも検出する必要がある。
【0038】
従ってこの場合には、スイッチ25が第1のメイク接点に導通し(スイッチ11の導通に相当)、且つスイッチ26が第1のメイク接点に導通し(スイッチ13の導通に相当)したときの専用線53の電位V31
V31=Vref・r1・r3/[r0・(r1+r3)+r1・r3]
またスイッチ25が第1のメイク接点に導通し(スイッチ11の導通に相当)、且つスイッチ26が第2のメイク接点に導通し(スイッチ14の導通に相当)したときの専用線53の電位V32
V32=Vref・r1・r4/[r0・(r1+r4)+r1・r4]
スイッチ25が第2のメイク接点に導通し(スイッチ12の導通に相当)、且つスイッチ26が第1のメイク接点に導通し(スイッチ13の導通に相当)したときの専用線53の電位V33
V33=Vref・r2・r3/[r0・(r2+r3)+r2・r3]
そしてスイッチ25が第2のメイク接点に導通し(スイッチ12の導通に相当)、且つスイッチ26が第2のメイク接点に導通し(スイッチ14の導通に相当)したときの専用線53の電位V34
V34=Vref・r2・r4/[r0・(r2+r4)+r2・r4]
が、例えば
V21 > V31 > V22 > V32 > V23 > V33 > V24 > V34
或いは
V21 > V22 > V23 > V24 > V31 > V32 > V33 > V34
なる関係となるように前記各抵抗R1,R2,R3,R4の抵抗値r1,r2,r3,r4をそれぞれ定めるようにすれば良い。
【0039】
そして制御部30においては、上記専用線53の電位をコンパレータ・ロジック回路40にて判定し、その判定結果に応じて座席シートスライド用のリレー36,37およびリクライニング用のリレー41の作動をそれぞれ制御するようにすれば良い。この場合、上記コンパレータ・ロジック回路40から出力されるリレー駆動信号と、光信号に応じて前記CPU33から出力リレー駆動信号とを、それぞれワイヤード・オアして各リレー36,37,40に加えるようにすれば十分である。
【0040】
かくしてこのようにしてスイッチ25,26の作動状態に応じて専用線53の電位を変化させて制御部30に対して電気信号を通知するように構成した場合においても、先の実施形態と同様な効果が奏せられる。但し、この場合には端末部10と制御部30との間に専用線53を余分に敷設することが必要となる。しかし車両のシャーシ等を利用してその接地電位を規定するようにすれば、接地線52の敷設を不要とすることができ、或いは電源線として3芯ケーブルを用いることにより実質的なコスト増大を招くことなくシステムを構築することが可能となる。
【0041】
尚、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。ここでは車両における座席シートの移動制御を例に説明したが、例えば工業用ロボットにおける動作制御を行うような場合にも適用可能である。また光信号に対するバックアップとして伝送する電気信号が示すスイッチの作動状態については、重要度(優先度)の高いものだけとすれば十分である。その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形して実施することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数のスイッチの作動状態に応じた光信号を制御部に対して送信する際、上記スイッチの作動状態を、例えば電源線を利用した電気信号として制御部に通知するので、仮に光信号の送信・受信に支障が生じた場合であっても、制御部においては前記スイッチの作動状態を確実に検出することができるので、モータ等の所定の負荷の作動を確実に制御することができる。従って端末部と制御部との光信号を用いたデータ通信を、簡易にして効果的にバックアップし、システムの動作信頼性を高めることができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムの要部概略構成図。
【図2】光信号によるデータ通信のフレーム構成を示す図。
【図3】複数のスイッチの作動状態を示すデータの送信フレーム上への割り付け例を示す図。
【図4】図1に示すデータ通信システムにおけるスイッチの作動状態と、この作動状態に応じた電気信号(電位)の変化の様子を模式的に示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るデータ通信システムの要部概略構成図。
【符号の説明】
10 端末部
11,12,〜18 スイッチ
21 演算処理装置(CPU)
22 赤外線発光ダイオード(LED)
30 制御部
31 フォトダイオード(PD)
33 演算処理装置(CPU)
34 コンパレータ回路
36,37 リレー
R1,R2,R3,R4 抵抗(第2の抵抗体)
R0 抵抗(第1の抵抗体)
BAT バッテリ
M モータ(負荷)
Claims (3)
- 受信した光信号に応じて駆動信号を出力して所定の負荷の作動を制御する制御部と、この制御部から電源線を介して電源供給されて動作して複数のスイッチの動作状態に応じた光信号を発生して前記制御部に送信する端末部とからなり、
前記端末部は、前記スイッチの動作に応じた電気信号を発生して前記電源線を介して前記制御部に、前記光信号と共に並列的に送信する電気信号送信手段を備え、
前記制御部は、さらに前記電源線を介して前記電気信号送信手段が送信した電気信号を検出した時点から所定の遅れ時間を経て駆動信号を出力して前記負荷の作動を制御する電気信号検出手段を備えることを特徴とするデータ通信システム。 - 前記電源線は、対をなして前記制御部から前記端末部に直流電力を供給する電力線と接地線とからなり、
前記接地線は前記制御部において第1の抵抗体を介して接地され、
前記端末部における前記電気信号送信手段は、前記電力線と接地線との間に介挿される前記複数のスイッチにそれぞれ直列に接続された互いに抵抗値を異にする複数の第2の抵抗体からなり、前記各スイッチの動作に応じて前記接地線の電位を変化させるものである請求項1に記載のデータ通信システム。 - 前記電源線は、対をなして前記制御部から前記端末部に直流電力を供給する電力線と接地線とからなり、
前記制御部は、所定の電圧を第1の抵抗体を介して前記端末部に供給する専用線を備え、
前記端末部における前記電気信号送信手段は、前記専用線と前記接地線との間に介挿される前記複数のスイッチにそれぞれ直列に接続された互いに抵抗値を異にする複数の第2の抵抗体からなり、前記各スイッチの動作に応じて前記専用線の電位を変化させるものである請求項1に記載のデータ通信システム。
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