JP3956157B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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- F16C35/07—Fixing them on the shaft or housing with interposition of an element
- F16C35/073—Fixing them on the shaft or housing with interposition of an element between shaft and inner race ring
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングコラムの内周に嵌め合わされているベアリングにより支持されているステアリングシャフトを備えるステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
図11に示すステアリング装置100は、ステアリングコラム101と、そのステアリングコラム101の内周101aに嵌め合わされているベアリング102と、そのベアリング102により支持されているステアリングシャフト103とを備える。そのベアリング102とステアリングシャフト103との間には、ベアリング102へのステアリングシャフト103の挿入を容易に行えるように隙間δが設けられ、組み立ての容易性を確保している。
【0003】
しかし、そのような隙間δを設けると、ベアリング102の内輪とステアリングシャフト103との衝突音が発生したり、ステアリングシャフト103の径方向のガタにより操舵フィーリングが低下するという問題がある。
【0004】
そこで、ステアリングコラムとステアリングシャフトとの間のベアリングを構成する外輪、内輪あるいは転動体を弾性変形可能な構造にすることで、その隙間をなくすことが提案されている(実公昭62‐26288号、特開昭54‐59542号)。
【0005】
しかし、そのベアリングそのものを弾性変形可能な構造にすると、その構成部材相互の円滑な相対回転が阻害され、異常音が発生するおそれがある。また、量産品のベアリングを用いることができないためコストが増大する。
【0006】
そこで、そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間、または、そのステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間に挟まれることで、径方向に変形しているゴム製のリング部材を設け、そのリング部材により、その径方向変形量に対応する径方向の弾力をベアリングとステアリングシャフトとに、または、ベアリングとステアリングコラムとに作用させているステアリング装置が提案されている(実開平2‐90186号)。
【0007】
しかし、そのリング部材をゴム製とした場合、その径方向変形量に対応する径方向の弾力は、そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間隔、または、そのステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間隔に比例して変動する。そのため、その間隔が小さ過ぎる場合、そのゴム製リング部材を介してベアリングにステアリングシャフトまたはステアリングコラムを嵌め合わせるのに大きな力を必要とし、組み立てを容易に行うことができない。また、その間隔が過大な場合、ステアリングシャフトの支持剛性が低下するため操舵フィーリングが低下してしまう。その間隔を適正な寸法に設定するためには、ステアリングシャフトの外周径とステアリングコラムの内周径の寸法を高精度に仕上げる必要があり、加工コストが増大してしまう。
【0008】
また、そのゴム製のリング部材を用いることを開示している従来技術において、そのステアリングコラムは、第1コラムと、この第1コラムに衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結された第2コラムとを有し、そのステアリングシャフトは、第1ステアリングシャフトと、この第1ステアリングシャフトに衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結された第2ステアリングシャフトとを有し、そのベアリングと第1コラムとは、衝撃作用方向に軸方向同行移動可能となるように接続され、そのリング部材は、そのベアリングの内周と第1ステアリングシャフトの外周との間に挟まれ、そのベアリングと第1ステアリングシャフトとは、そのリング部材の径方向変形量に対応する径方向力に基づく摩擦抵抗に抗して衝撃作用方向に一定距離だけ軸方向相対移動可能とされ、且つ、その一定距離だけ軸方向相対移動した後に軸方向同行移動可能とされている。
【0009】
そのため、そのリング部材の径方向変形量に対応する径方向力が、そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間隔に比例して変動し、過大になると、衝撃作用時の第1ステアリングシャフトに対するベアリングの軸方向相対移動が円滑になされず、所期の衝撃吸収効果を得られなくなる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決することのできるステアリング装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングコラムと、そのステアリングコラムの内周に嵌め合わされているベアリングと、そのベアリングにより支持されているステアリングシャフトとを備えるステアリング装置において、そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間、または、そのステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間に挟まれることで、径方向に変形しているリング部材が設けられ、そのリング部材により、その径方向変形量に対応する径方向力をベアリングとステアリングシャフトとに、または、ベアリングとステアリングコラムとに作用させ、そのリング部材の径方向変形量と径方向力との関係特性は、径方向変形量が一定値以下では径方向変形量に比例して径方向力が増加し、その径方向変形量が一定値を超える領域においては、径方向変形量に対する径方向力の増加割合が、径方向変形量が一定値以下の領域における増加割合よりも小さくなる領域を有するものとされ、そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間、または、ステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間に挟まれることで径方向に変形されることで、その一定値を超える領域内の値にリング部材の径方向変形量が設定されていることを特徴とする。
【0012】
そのステアリングコラムは、第1コラムと、この第1コラムに衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結された第2コラムとを有し、そのステアリングシャフトは、第1ステアリングシャフトと、この第1ステアリングシャフトに衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結された第2ステアリングシャフトとを有し、そのベアリングと第1コラムとは、衝撃作用方向に軸方向同行移動可能となるように接続され、そのリング部材は、そのベアリング内周と第1ステアリングシャフトの外周との間に挟まれ、そのベアリングと第1ステアリングシャフトとは、そのリング部材の径方向変形量に対応する径方向力に基づく摩擦抵抗に抗して衝撃作用方向に一定距離だけ軸方向相対移動可能とされ、且つ、その一定距離だけ軸方向相対移動した後に軸方向同行移動可能とされているのが好ましい。
【0013】
【発明の作用および効果】
本発明のステアリング装置によれば、ステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間、または、ステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間にリング部材を挟み、そのリング部材がベアリングとステアリングシャフト、または、ベアリングとステアリングコラムとに作用させる径方向力を、そのリング部材の径方向変形量に応じて適正に設定することで、ステアリングシャフトの径方向のガタによる音の発生や操舵フィーリングの低下を防止でき、且つ、そのリング部材を介してベアリングにステアリングシャフトまたはステアリングコラムを嵌め合わせるのに大きな力を必要とせず、組み立てを容易に行うことができる。
【0014】
そのリング部材の径方向変形量に対する径方向力の増加割合が、その径方向変形量に対して径方向力が比例して増加する場合の増加割合よりも小さくされることで、ステアリングシャフトの外径寸法やステアリングコラムの内径寸法の加工公差によりリング部材の径方向変形量が変動しても、その径方向力の変動を小さくできる。これによって、その径方向力が小さくなり過ぎてステアリングシャフトの支持剛性が低下して操舵フィーリングが低下したり、その径方向力が過大になって組み立てが困難になるのを、加工コストを増大させることなく防止できる。
【0015】
また、本発明を衝撃吸収機構を備えたステアリング装置に適用することで、そのリング部材の径方向変形量に対応する径方向力が過大になるのを防止し、衝撃作用時に第1ステアリングシャフトに対してベアリングを円滑に軸方向相対移動させ、その後に軸方向同行移動させることで、所期の衝撃吸収効果を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1、図2に示す衝撃吸収式電動パワーステアリング装置1は、筒状の第1コラム2aと第2コラム2bとを有するステアリングコラムを備える。その第1コラム2aと第2コラム2bとは、衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結されている。すなわち、図3に示すように、その第1コラム2aの一端は筒状部材3を介し第2コラム2bの一端に圧入され、その圧入荷重は適正に衝撃エネルギーを吸収できるように設定される。
【0018】
その第1コラム2aの他端内周に嵌め合わされているボールベアリング4により、筒状の第1ステアリングシャフト5が支持され、その第1ステアリングシャフト5の一端にステアリングホイールHが取り付けられる。図4に示すように、その第1ステアリングシャフト5の外周とベアリング4の内周との間に挟まれることで、径方向に変形しているリング部材51が設けられている。そのリング部材51は、その径方向変形量に対応する径方向力をベアリング4および第1ステアリングシャフト5に作用させている。
【0019】
そのリング部材51として本実施形態では、図5の(1)、(2)に示すように、割り溝51aを有する金属製リング本体51bに、周方向に沿って一定間隔で、径方向外方へ突出する複数の半円筒状突出部51cを一体的に形成したものが用いられている。各突出部51cの径方向変形量に対応する径方向力を、第1ステアリングシャフト5とベアリング4の内輪4aとに作用させる。このようなリング部材51として、例えばトレランスリング(レンコルトレランスリングス社製、SV型)を用いることができる。図6は、そのリング部材51の径方向変形量と径方向力との関係を示し、径方向変形量が一定値δa以下では径方向変形量に比例して径方向力が増加するものとされ、その一定値δaを超える領域において、径方向変形量に対する径方向力の増加割合が一定値δa以下の領域における増加割合よりも小さくなる領域Aを有する。その一定値δaを超える領域A内の値δbにリング部材51の径方向変形量が設定されている。
【0020】
図4に示すように、そのベアリング4の外輪4bのステアリングホイールHとは反対側の端面は、第1コラム2aの内周に形成された段差2a′に当接され、これにより、そのベアリング4と第1コラム2aとは、衝撃作用方向に軸方向同行移動可能に接続されている。
【0021】
そのベアリング4からステアリングホイールH側に離れた位置において、第1ステアリングシャフト5の外周に形成された周溝5′に止め輪52が嵌め込まれている。その止め輪52とベアリング4との間において、第1ステアリングシャフト5の外周に緩衝リング53が軸方向相対移動可能に嵌め合わされている。その緩衝リング53は、ゴム製リング53aの両端面に金属製リング53b、53cを接着することで形成されている。これにより、後述のように衝撃により第1ステアリングシャフト5が軸方向移動する際に、そのベアリング4と第1ステアリングシャフト5とは、そのリング部材51の径方向変形量に対応する径方向力に基づく摩擦抵抗に抗して衝撃作用方向に軸方向相対移動する。また、その軸方向相対移動により、その止め輪52により緩衝リング53がベアリング4の端面に押し付けられ、緩衝リング53が圧縮される。その軸方向相対移動距離が一定距離になると、その緩衝リング53を介して止め輪52によりベアリング4を押す力が、そのリング部材51とベアリング4との間の摩擦抵抗よりも大きくなるものとされ、これにより、その第1ステアリングシャフト5とベアリング4とは軸方向同行移動可能とされている。そのベアリング4と第1コラム2aとは、衝撃作用方向に軸方向同行移動可能に接続されているので、第1ステアリングシャフト5とベアリング4とが軸方向同行移動可能となると、第1ステアリングシャフト5と第1コラム2aとは軸方向同行移動可能となる。
【0022】
図2に示すように、第1ステアリングシャフト5の他端に第2ステアリングシャフト7の一端が挿入される。その第1ステアリングシャフト5と第2ステアリングシャフト7とは、衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結されている。すなわち、図3に示すように、その第2ステアリングシャフト7の外周に一対の周溝8が形成され、その周溝8に連通する通孔9が第1ステアリングシャフト5に形成され、その通孔9と周溝8とに樹脂60が充填される。衝撃が作用すると、その樹脂60が破断され、第1ステアリングシャフト5と第2ステアリングシャフト7とは軸方向相対移動する。図7に示すように、第1ステアリングシャフト5の内周形状と第2ステアリングシャフト7の外周形状とが非円形とされることで、第1ステアリングシャフト5と第2ステアリングシャフト7とは回転伝達可能に連結されている。
【0023】
図2に示すように、その第2コラム2bの他端はトルクセンサ70のセンサハウジング71に圧入されている。
【0024】
その第2ステアリングシャフト7の他端にピン91を介して第3ステアリングシャフト73とトーションバー78とが連結され、そのトーションバー78にピン92を介して第4ステアリングシャフト74が連結され、これにより、その第3ステアリングシャフト73と第4ステアリングシャフト74とは操舵トルクに応じ相対回転可能とされている。その第3ステアリングシャフト73の外周は、その第2コラム2bの内周によりブッシュ(支持部材)94を介し支持される。その第4ステアリングシャフト74の外周は、センサハウジング71の内周により軸受80a、80bを介し支持される。その第4ステアリングシャフト74は操舵用車輪(図示省略)に連結される。
【0025】
そのトルクセンサ70は、その第3ステアリングシャフト73と第4ステアリングシャフト74との操舵トルクに応じた相対回転量から、その操舵トルクを非接触に検知する。すなわち、その第3ステアリングシャフト73の外周に嵌合された磁性材製の第1検出リング81と、第4ステアリングシャフト74の外周に嵌合された磁性材製の第2検出リング82との対向端面を覆うように、そのセンサハウジング71の内周に検出コイル84が取り付けられる。各検出リング81、82の相対向する端面それぞれに周方向等間隔に歯が形成され、その検出コイル84は両検出リング81、82を通過する磁束を発生する。その両検出リング81、82の歯の対向部分の面積が、操舵トルクによる第3ステアリングシャフト73と第4ステアリングシャフト74との相対回転に応じて変化することにより、その検出コイル84の出力が変化し、その出力に対応して伝達トルクが検出される。
【0026】
その第4ステアリングシャフト74の外周にウォームホイール85が嵌合され、このウォームホイール85は、センサハウジング71に取り付けられた操舵補助用モータ86の出力軸に嵌合されたウォームギヤ87に噛み合わされ、そのモータ86がトルクセンサ70により検出されたトルクに応じて駆動されることで、検出トルクに応じた操舵補助力が付与される。
【0027】
その第1コラム2aはアッパーブラケット11を介し車体側部材45に取り付けられている。図3、図7〜図9に示すように、そのアッパーブラケット11は、第1コラム2aに溶接され、一対の側壁11a、11bと、各側壁11a、11bの一端を連結する連結壁11cと、各側壁11a、11bの他端から第1コラム2aの径方向外方に延出する支持部11d、11eとを有する。
各支持部11d、11eに、ステアリングホイール側において開口する切欠11d′、11e′が形成され、各切欠11d′、11e′に連結部材20、21が挿入されている。すなわち、各連結部材20、21に、コラム軸方向に沿う一対の溝20a′、20b′、21a′、21b′が形成され、各溝20a′、20b′、21a′、21b′に、支持部11d、11eの切欠11d′、11e′の周縁に沿う部分がコラムの長手方向に沿って相対移動可能に挿入されている。
その支持部11d、11eの切欠11d′、11e′の周縁に沿う部分に複数の通孔が形成され、この通孔に連通する通孔が連結部材20、21に形成され、両通孔に樹脂61が充填されている。また、車体側部材45に植え込まれたネジ軸40が、連結部材20、21のボルト通孔35に挿通され、そのネジ軸40にねじ合わされるナット41と車体側部材45とで連結部材20、21が挟み込まれる。なお、ボルト通孔35はコラム軸方向が長手方向の長孔とされ、製作誤差による各部材相互の位置ずれに対応可能とされている。
これにより、衝撃の作用時に樹脂61が剪断されると、アッパーブラケット11と連結部材20、21とはコラムの長手方向に沿い相対移動し、アッパーブラケット11と一体の第1コラム2aは第2コラム2bに対し軸方向相対移動する。また、その相対移動距離が大きくなるとアッパーブラケット11は連結部材20、21から抜け出し、アッパーブラケット11を介する第1コラム2aと車体側部材45との連結は解除される。
【0028】
図2、図9に示すように、その第2コラム2b側はロアブラケット46を介し車体側部材45に取り付けられている。そのロアブラケット46は一枚の鋼板から形成され、コラム軸方向に対し直角に配置される第1板状部46aと、コラム軸方向に対し傾斜して配置される第2板状部46bと、コラム軸方向に対し平行に配置される第3板状部46cおよび第4板状部46dを有する。その第1板状部46aはセンサハウジング71にボルトによって連結される。
その第3板状部46cと第4板状部46dとに反ステアリングホイール側が開放された切欠47c、47dが形成され、各切欠47c、47dに車体側部材45に植え込まれたネジ軸55が挿通される。このネジ軸55にねじ合わされるナット56と車体側部材45とによって第3板状部46cと第4板状部46dとが挟み込まれる。
【0029】
上記構成において、車両と車両前方の障害物とが衝突(1次衝突)し、次に、車両の運転者がステアリングホイールに衝突(2次衝突)すると、まず、第1ステアリングシャフト5と第2ステアリングシャフト7とを連結する樹脂60が剪断され、アッパーブラケット11と連結部材20、21とを連結する樹脂61が剪断され、その剪断により衝撃エネルギーが吸収される。次に、第1ステアリングシャフト5が第2ステアリングシャフト7に対し一定距離だけ軸方向相対移動した後に、第1ステアリングシャフト5と同行して第1コラム2aが第2コラム2bに対し軸方向相対移動し、また、アッパーブラケット11が連結部材20、21に対し相対移動し、その相対移動部材間の摩擦により衝撃エネルギーが吸収される。次に、図10に示すように、アッパーブラケット11と車体側部材45との接続が解除され、ロアブラケット46が塑性変形し、その塑性変形により衝撃エネルギーが吸収される。これにより、衝撃吸収初期にドライバーに作用するピーク荷重を大きくすることなく、衝撃エネルギーを充分に吸収することができる。
【0030】
上記構成によれば、第1ステアリングシャフト5の外周とベアリング4の内周との間にリング部材51を挟み、そのリング部材51がベアリング4および第1ステアリングシャフト5に作用させる径方向力を、そのリング部材51の径方向変形量に応じて適正に設定することで、第1ステアリングシャフト5の径方向のガタによる音の発生や操舵フィーリングの低下を防止でき、且つ、そのリング部材51を介してベアリング4に第1ステアリングシャフト5を嵌め合わせるのに大きな力を必要とせず、組み立てを容易に行うことができる。そのリング部材51の径方向変形量に対する径方向力の増加割合が、その径方向変形量に対して径方向力が比例して増加する場合の増加割合よりも小さくされることで、第1ステアリングシャフト5の外径寸法や第1コラム2aの内径寸法の加工公差によりリング部材51の径方向変形量が変動しても、その径方向力の変動を小さくできる。これにより、その径方向力が小さくなり過ぎて第1ステアリングシャフト5の支持剛性が低下して操舵フィーリングが低下したり、その径方向力が過大になって組み立てが困難になるのを、加工コストを増大させることなく防止できる。
【0031】
また、そのリング部材51の径方向変形量に対応する径方向力が過大になるのを防止し、衝撃作用時に第1ステアリングシャフト5に対してベアリング4を円滑に軸方向相対移動させ、その後に軸方向同行移動させることで、所期の衝撃吸収効果を得ることができる。
【0032】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、本発明は衝撃吸収式以外のステアリング装置にも適用できる。また、リング部材はステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間に挟まれ、そのステアリングコラムとベアリングとに径方向力を作用させるものであってもよい。また、リング部材はトレランスリングに限定されず、本発明を実施する上で必要な機能を奏するものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のステアリング装置の部分側断面図
【図2】本発明の実施形態のステアリング装置の部分側断面図
【図3】本発明の実施形態のステアリング装置の部分拡大断面図
【図4】本発明の実施形態のステアリング装置の主要部の断面図
【図5】本発明の実施形態のステアリング装置におけるリング部材の(1)は断面図、(2)は正面図
【図6】そのリング部材の径方向変形量と径方向力との関係を示す図
【図7】図9のVII‐VII線断面図
【図8】図3のVIII‐VIII線断面図
【図9】本発明の実施形態のステアリング装置の平面図
【図10】本発明の実施形態のステアリング装置の衝突後の側面図
【図11】従来のステアリング装置の部分断面図
【符号の説明】
2a 第1コラム
2b 第2コラム
4 ベアリング
5 第1ステアリングシャフト
7 第2ステアリングシャフト
51 リング部材
Claims (2)
- ステアリングコラムと、
そのステアリングコラムの内周に嵌め合わされているベアリングと、
そのベアリングにより支持されているステアリングシャフトとを備えるステアリング装置において、
そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間、または、そのステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間に挟まれることで、径方向に変形しているリング部材が設けられ、そのリング部材により、その径方向変形量に対応する径方向力をベアリングとステアリングシャフトとに、または、ベアリングとステアリングコラムとに作用させ、
そのリング部材の径方向変形量と径方向力との関係特性は、径方向変形量が一定値以下では径方向変形量に比例して径方向力が増加し、その径方向変形量が一定値を超える領域においては、径方向変形量に対する径方向力の増加割合が、径方向変形量が一定値以下の領域における増加割合よりも小さくなる領域を有するものとされ、
そのステアリングシャフトの外周とベアリングの内周との間、または、ステアリングコラムの内周とベアリングの外周との間に挟まれることで径方向に変形されることで、その一定値を超える領域内の値にリング部材の径方向変形量が設定されているステアリング装置。 - そのステアリングコラムは、第1コラムと、この第1コラムに衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結された第2コラムとを有し、
そのステアリングシャフトは、第1ステアリングシャフトと、この第1ステアリングシャフトに衝撃作用方向に軸方向相対移動可能となるように衝撃吸収機構を介して連結された第2ステアリングシャフトとを有し、
そのベアリングと第1コラムとは、衝撃作用方向に軸方向同行移動可能となるように接続され、
そのリング部材は、そのベアリング内周と第1ステアリングシャフトの外周との間に挟まれ、
そのベアリングと第1ステアリングシャフトとは、そのリング部材の径方向変形量に対応する径方向力に基づく摩擦抵抗に抗して衝撃作用方向に一定距離だけ軸方向相対移動可能とされ、且つ、その一定距離だけ軸方向相対移動した後に軸方向同行移動可能とされている請求項1に記載のステアリング装置。
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