JP3956016B2 - 電子レンジ調理用有頭殻付海老と、その製造方法 - Google Patents

電子レンジ調理用有頭殻付海老と、その製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱処理前の有頭殻付きの海老を電子レンジによって加熱調理可能とする電子レンジ調理用有頭殻付海老とその製造方法に関する
近年、電子レンジを用いて食材に加熱処理を施すことで、調理の際に火を使わず、キッチンを汚してしまうことなく、また、手間を無くして一人前の食事でも容易に所望の量だけ簡単に調理出来るようにした電子レンジ調理用食品が重宝がられている。このような電子レンジ調理用食品には、加熱調理済み冷凍食品やレトルト食品、弁当、惣菜、等といった、加熱調理済みの食材を単に温めることで適切に食することを可能としたものがある。
ところが、電子レンジを用いたマイクロ波(以下、単に「電波」という。)照射による調理方法では、食材によっては均一に加熱調理することが出来ないことがある。たとえば、加熱処理前の有頭殻付き海老を調理対象の食材とした場合、頭部と身部は水分率が異なっているので、同時に加熱すると加熱具合に差が生じ、身部がちょうど良く加熱された状態だと、頭部は未だ加熱不十分な生っぽい状態であり、中のみそを食すことが出来ない。一方、頭部がちょうど良く加熱調理された状態だと、身部は加熱し過ぎてしまった状態となり、身部は硬くなって海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られなくなってしまう。しかも、身部は加熱し過ぎてしまうと、タンパク質の凝固より身部と殻とが強固に貼り付き、殻が身部から剥がし辛く食べ難いものとなってしまう。
したがって、加熱処理前の有頭殻付き海老の場合は、電子レンジによって頭部と身部とを均一に加熱調理することが出来ないことから、予めオーブン等で焼いたり、湯がいたりした、加熱調理済みの海老を電子レンジで温め直すようにした、調理ではない単なる加熱処理を施すものしかなかった。しかしながら、加熱調理済みの海老の場合、その製造工程中に海老の水分(体液)が失われ、海老本来の旨味の残らない、硬い海老しか製造できなかった。これは、お正月のおせち料理やお弁当のおかずとして食されている海老の塩焼きの場合に顕著である。
そのため、現在では、電子レンジによって食品を加熱する場合、加熱室内の電波の強さが部分的に異なることや、食材の形状や性質が必ずしも均一でないことによる加熱むらが生じる場合のことを考慮し、加熱室の中に電波を攪拌する羽根を設けて電波の分布を均一化したり、加熱室内で回転するターンテーブルを設けて食品を回転することによって電波が食材に均一に照射されるようにしたりするなど、数多くの改善や努力がなされているが、加熱処理前の有頭殻付き海老を電子レンジで加熱調理する手段は何ら提案されていない。
そこで、電子レンジでの簡単な加熱処理によって、適切に調理された有頭殻付き海老を提供する技術の開発が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、電子レンジでの簡単な加熱調理によって加熱ムラなく頭部と身部とが均一に加熱され、身部は硬くならずジューシで海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られることは勿論のこと、頭部の中のみそも食することが出来、しかも、殻が身部から剥がし易い、電子レンジ調理用有頭殻付海老とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老は、電子レンジによって加熱調理される加熱処理前の有頭殻付きの海老であって、前記有頭殻付き海老の少なくとも身部が、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆われていると共に、前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部が、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材で覆われていることを特徴とする。
本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老では、前記第一部材と前記第二部材は、一体化されたものとしても良い。
また、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老では、前記有頭殻付き海老は、少なくとも身部の殻表面に予め焦げ目が付与されているものとしても良い。
さらに、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老では、前記第一部材と前記第二部材とで覆われた前記有頭殻付き海老を、第三部材で密封包装したり、冷凍したりするようにしても良いものである。
また、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法は、電子レンジによって加熱調理される電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法であって、加熱処理前の有頭殻付きの海老の少なくとも身部を、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆う工程と、前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部を、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材でさらに覆う工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
また、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法は、電子レンジによって加熱調理される電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法であって、加熱処理前の有頭殻付きの海老を、該海老の少なくとも身部を覆って該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材と、該海老の頭部を除く少なくとも身部を覆って該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材とを一体化した被覆部材で覆う工程、を少なくとも有するものとしても良い。
したがって、その後、何れの場合も第三部材で密封包装する工程、または冷凍工程を有していても良い。
さらに、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法では、前記第一部材で覆う前に、前記有頭殻付き海老の少なくとも身部の殻表面に焦げ目を付与する工程を有するものとしても良いものである。
さらに、本発明に係る電子レンジを用いた有頭殻付海老の調理方法は、加熱処理前の有頭殻付きの海老を電子レンジによって加熱する調理方法であって、前記海老の少なくとも身部を、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆う工程と、前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部を、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材でさらに覆う工程と、前記第一部材及び前記第二部材で覆われた前記海老を、電子レンジによって加熱処理する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
したがって、その後、第三部材で密封包装する工程、または冷凍工程を有していても良い。
本発明に係る電子レンジを用いた有頭殻付海老の調理方法では、前記第一部材覆う工程と前記第二部材で覆う工程が、同時に行なわれるものとしても良い。
そして、前記第一部材で覆う前に、前記有頭殻付き海老の少なくとも身部の殻表面に焦げ目を付与する工程を有するものとしても良いものである。
本発明に係る調理用有頭殻付海老は、少なくとも身部が、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆われ、かつ、該海老の頭部を除く少なくとも身部が、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材によって覆われているので、電子レンジによる加熱の際、頭部は直接電波を受けて加熱されると共に、身部は第二部材によって電波が反射、吸収等されることにより電波量が調整される。これによって、頭部と身部とで異なる電波量が照射されるものとなり、両方ともちょうど良く加熱出来るものとなる。しかも、身部は第一部材によっても覆われているので、電子レンジでの加熱によって身部の内側から殻へ向かって出た水分が必要以上に奪われることなく、身部と殻との間に留まって身部と殻との貼り付きを防止すると共に、外部から身部に不要な水分が付与され水っぽくなってしまうといった身部における水分変化が抑制される。
したがって、電子レンジでの簡単な加熱調理によって加熱ムラなく頭部と身部とが均一に加熱され、身部は硬くならずジューシで海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られるこをは勿論のこと、頭部の中のみそも食することが出来、しかも、殻が身部から剥がし易い、電子レンジ調理用有頭殻付海老とすることが可能となる。
また、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法は、海老の少なくとも身部を、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆う工程と、前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部を、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材でさらに覆う工程と、を少なくとも有するので、第一部材によって身部における水分変化を抑制し、第二部材によって電波量が調整された、電子レンジでの簡単な加熱調理によって加熱ムラなく頭部と身部とが均一に加熱され、身部は硬くならずジューシで海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られることは勿論のこと、頭部の中のみそも食することが出来、しかも、殻が身部から剥がし易い、電子レンジ調理用有頭殻付海老を容易に製造することが出来る。
また、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法は、加熱処理前の有頭殻付きの海老を、該海老の少なくとも身部を覆って該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材と、該海老の頭部を除く少なくとも身部を覆って該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材とを一体化した被覆部材で覆う工程、を少なくとも有するものであるので、第一部材によって身部における水分変化を抑制し、第二部材によって電波量が調整された、電子レンジでの簡単な加熱調理によって加熱ムラなく頭部と身部とが均一に加熱され、身部は硬くならずジューシで海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られることは勿論のこと、頭部の中のみそも食することが出来、しかも、殻が身部から剥がし易い、電子レンジ調理用有頭殻付海老を容易に、効率良く製造することが出来る。
さらに、本発明に係る電子レンジを用いた有頭殻付海老の調理方法は、加熱処理前の有頭殻付きの海老の少なくとも身部を、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆う工程と、前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部を、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材でさらに覆う工程と、前記第一部材及び前記第二部材で覆われた前記海老を、電子レンジによって加熱処理する工程と、を少なくとも有するので、第一部材によって身部における水分変化が抑制され、また、第二部材によって電波量が調整され、電子レンジでの簡単な加熱調理によって加熱ムラなく頭部と身部とを均一に加熱し、身部は硬くならずジューシで海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られることは勿論のこと、頭部の中のみそも食することが出来、しかも、殻が身部から剥がし易いように、電子レンジを用いて簡単に有頭殻付きの海老を加熱調理することが出来る。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第一の構造を説明する断面図である。
図1に示すように、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Aは、有頭殻付き海老2と、前記有頭殻付き海老2の身部2bを覆う第一部材3と、前記身部2bを前記第一部材3の上からさらに覆う第二部材4と、から構成するものである。
すなわち、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Aは、少なくとも身部2bが第一部材3で覆われ、かつ、前記有頭殻付き海老2の頭部2aを除く少なくとも身部2bが第二部材4によって覆われているものである。
海老2は、電子レンジによって加熱調理される加熱処理前の有頭殻付き状態のものであり、頭部2aと身部2bと尾部2cとから構成されている。この有頭殻付き海老2の大きさや種類は特に限定されないが、たとえば、車海老やブラックタイガーなど、少なくとも身部2bが5cm以上のものが望ましい。
第一部材3は、前記有頭殻付き海老2の少なくとも身部2bを包むように覆うものであり、該身部2bにおける水分変化を抑制する機能を有する。
身部2bにおける水分変化とは、身部2bに対して水分付与したり、または身部2bから水分吸収したりすることによる変化をいい、第一部材3としては、身部2bとの間で水分の移行が殆ど無く、電子レンジでの加熱時の包装体内温度である100〜120℃に耐え、かつ、水分に強いシート状の部材が望ましい。具体的には、たとえば、パルプを主原料としたクラフト紙、上質紙、レーヨン紙、硫酸パルプ紙(グラシン)、化繊紙、奉書紙、シリコンコーティング紙、耐水・耐油加工紙、といった紙類や、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル(PET:ポリエチレンテレフタレート)ポリプロピレン、塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、等の単体(単層フィルム)またはこれらの複合体(積層フィルム)、といった耐熱性合成樹脂フィルム、レーヨン繊維、アセテート繊維、パルプ、ポリエステル(PET)、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等からなる不織布、及び上質紙、パルプ、硫酸パルプ紙等の紙類又は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン繊維、アセテート繊維などの不織布と、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等などの単体又は複合体からなる耐熱性合成樹脂フィルムとを貼り合わせたラミネートシート木や植物の葉を薄く剥いだ経木や竹皮、竹の葉、笹の葉、バナナの葉、トウモロコシの皮、サイホウの葉、等の薄葉紙、昆布、わかめ、ケルプ等の海草、などが挙げられる。
このように、身部2bが第一部材3で包むように覆われることで、電子レンジでの加熱によって身部2bの内側から殻へ向かって出た水分が必要以上に外部へ奪われ失われてしまうことが抑制されると共に、身部2bに対して外部から不要な水分が付与されてしまうことが防止されるものとなる。そのため、有頭殻付き海老2の身部2bを第一部材3で包むように覆うことなく、直接加熱もしくは第二部材4だけで覆って加熱した場合のように、身部2bから水分が失われ身部2bが硬くなったり、身部2bと殻とが必要以上に貼り付いて剥がし辛かったりすることが無い。したがって、身部2bと殻との間に存在する適度な水分によって身部2bと殻との剥離が起き、殻が剥き易く、殻を剥いた時に身部2bはしっとりとジューシ感を保ったものとなる。また、身部2bが水っぽくなってしまうといった身部2bにおける水分変化も抑制される。
第二部材4は、前記有頭殻付き海老2の頭部2aを除く少なくとも身部2bを覆うものであり、該身部2bに対して照射される電波量を調整する機能を有する。したがって、第二部材4は、頭部2aには電波は照射されるように必ず頭部2aを除いて有頭殻付き海老2を覆う。なお、第二部材4による身部2bの覆い方は、身部2bに対して電波が照射されなければ良いので、たとえば、包んだり、被せたり、塗布したりすることにより行なう。
身部2bに対して照射される電波量の調整とは、身部2bに当たる電波量を減少させる調整をいい、第二部材4としては、身部2bの外側で電波を吸収、反射または比熱を下げるように発熱することで、身部2bとの温度差を生じる部材が望ましい。具体的には、たとえば、水、塩や砂糖といった粒体、ナトリウムやカリウム、カルシウムなどの塩類の単体、及びこれら塩類を含んだ水溶液またはゲルもしくは粘土状物、金属などが挙げられる。そして、第二部材4の場合、性状によってこれらをシートに含浸させたり、フィルムに付着または蒸着させたり、袋内に収容して用いる。
この第二部材4を、含浸、付着または蒸着、収容する部材としては、具体的には、たとえば、パルプを主原料としたクラフト紙、上質紙、レーヨン紙、硫酸パルプ紙(グラシン)、化繊紙、奉書紙、和紙、シリコンコーティング紙、耐水・耐油加工紙、といった紙や、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル(PET:ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、等の単体(単層フィルム)またはこれらの複合体(積層フィルム)といった耐熱性合成樹脂フィルム、及びこれら耐熱性合成樹脂フィルムにアルミニウム等の金属を蒸着したシート、レーヨン繊維、アセテート繊維、パルプ、ポリエステル(PET)、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等からなる不織布、及び上質紙、パルプ、硫酸パルプ紙等の紙類又は、パルプ、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン繊維、アセテート繊維等の不織布と、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の単体又は複合体からなる耐熱性合成樹脂フィルムとを貼り合わせたラミネートシート、木や植物の葉を薄く剥いだ経木や竹皮、竹の葉、笹の葉、バナナの葉、トウモロコシの皮、サイホウの葉、等の薄葉紙、昆布、わかめ、ケルプ等の海草、などが挙げられる。
したがって、有頭殻付き海老2を上記第一部材3で包むように覆って、その上から第二部材4を覆うことで、外側で発生した熱が身部2bへ伝わりにくくなり、頭部2aと身部2bとで電波の照射量が異なることとなって、ちょうど良く一緒に加熱調理することが出来るものとなる。
このように、身部2bが第二部材4で覆われることで、電波が第二部材によって反射、吸収、発熱等することにより電波量の調整が可能となる。そのため、有頭殻付き海老2の身部2bを第二部材4で包むように覆うことなく、第一部材3だけで覆って加熱した場合のように、頭部2aも身部2bも均一に同量の電波が照射されて水分量の違いから加熱ムラが生じてしまうことが無い。したがって、頭部2aと身部2bとで異なる電波量が照射されるものとなり、電子レンジでの簡単な加熱調理によって頭部2aと身部2bとが均一に加熱され、頭部2aは中のみそを食することが出来、また、身部2bは硬くならずジューシで、海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある食感が得られるものとなる。
上記第一の構造の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Aは、たとえば、次のように製造することが出来る。
まず、加熱処理前の有頭殻付きの海老2を準備する。次に、この有頭殻付き海老2の少なくとも身部2bを第一部材3で包むように覆う。次いで、該第一部材3で身部2bが覆われた有頭殻付き海老2の頭部2aを除く少なくとも身部2bを第二部材4で覆う。これにより、電子レンジ調理用有頭殻付海老1Aとすることが出来る。
また、本発明の第一部材3は、前記有頭殻付き海老2の少なくとも身部2bを覆うものであるので、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老は、図2に示すように構成しても良い。
図2は、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第二の構造を説明する断面図である。
図2に示すように、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Bは、有頭殻付き海老2と、前記有頭殻付き海老2を全体的に覆う第一部材13と、前記身部2bを前記第一部材13の上からさらに覆う第二部材4と、から構成するものである。
以下、その構造について、上記第一の構造と同様の説明は省略しながら説明する。
第一部材13は、有頭殻付き海老2の頭部2a、身部2b、尾部2cの全体を包むように覆うものであり、上記第一の構造における第一部材3とは大きさが異なるだけで、同様の機能を有するものであり、上記例示した部材を用いることが出来る。
このように、第一部材13で有頭殻付き海老2を全体的に覆うことで、第一部材13内に水分がより多く留まるものとなり、蒸し焼き風またはボイル風の海老に仕上げることが出来る。
なお、第一部材13は、有頭殻付き海老2全体を覆うことなく、頭部2aと身部2bもしくは身部2bと尾部2cだけを一緒に覆うようにしても良い。
上記第二の構造の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Bは、たとえば、次のように製造することが出来る。
まず、加熱処理前の有頭殻付きの海老2を準備する。次に、この有頭殻付き海老2の頭部2aと身部2bと尾部2cを全体的に第一部材13で包むように覆う。次いで、該第一部材13で身部2bが覆われた有頭殻付き海老2の頭部2aを除く少なくとも身部2bを第二部材4で覆う。これにより、電子レンジ調理用有頭殻付海老1Bとすることが出来る。
また、本発明の第一部材と第二部材は、一体化されたものであっても良く、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老は、図3に示すように構成しても良い。
図3は、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第三の構造を説明する断面図である。
図3に示すように、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Cは、有頭殻付き海老2と、前記有頭殻付き海老2の身部2bを覆う被覆部材27と、から構成するものである。
被覆部材27は、身部2bにおける水分変化を抑制すると共に、身部に対して照射される電波量を調整する機能を有する。すなわち、上記第一の構造における第一部材3と同様の機能を有する第一部材23と、第二部材4と同様の機能を有する第二部材24とを一体化したものである。
第一部材23と第二部材24が一体化されているとは、本形態の場合、シート状の第一部材23に第二部材24を吸収または付着等させたものを言う。したがって、第一部材23も第二部材24も、上記例示した部材を用いることが出来る。
このように、第一部材23と第二部材24が一体化された被覆部材27で有頭殻付き海老2の身部2bを覆うことで、より簡単な構成で上記第一の構造における電子レンジ調理用有頭殻付海老1Aと同様の電子レンジ調理用有頭殻付海老とすることが出来る。
上記第三の構造の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Cは、たとえば、次のように製造することが出来る。
まず、加熱処理前の有頭殻付きの海老2を準備する。次に、第一部材23に対して第二部材24を吸収または付着等させることにより一体化した被覆部材27を作製する。次いで、この有頭殻付き海老2の身部2bだけを前記被覆部材27で覆う。これにより、電子レンジ調理用有頭殻付海老1Cとすることが出来る。
また、本発明の第一部材と第二部材とを一体化したものは、図4に示すように構成しても良い。
図4は、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第四の構造を説明する断面図である。
図4に示すように、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Dは、有頭殻付き海老2と、前記有頭殻付き海老2の身部2bを覆う被覆部材37と、から構成するものである。
被覆部材37は、上記第三の構造における被覆部材27と同様に、身部2bにおける水分変化を抑制すると共に、身部2bに対して照射される電波量を調整する機能を有する。すなわち、本形態の場合、上記第一の構造における第一部材3と同様の機能を有する袋状とした第一部材33内に、第二部材4と同様の機能を有する第二部材34を充填することにより、一体化したものである。したがって、第一部材33も第二部材34も、上記例示した部材を用いることが出来る。
このように、第一部材33と第二部材34が一体化された被覆部材37で有頭殻付き海老2の身部2bを覆うことで、より簡単な構成で上記第一の構造における電子レンジ調理用有頭殻付海老1Aと同様の電子レンジ調理用有頭殻付海老とすることが出来る。
上記第四の構造の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Dは、たとえば、次のように製造することが出来る。
まず、加熱処理前の有頭殻付きの海老2を準備する。次に、第一部材33の中に第二部材34を充填することにより一体化した被覆部材37を作製する。次いで、この有頭殻付き海老2の身部2bだけを前記被覆部材37で覆う。これにより、電子レンジ調理用有頭殻付海老1Dとすることが出来る。
また、以上のような第一から第四の構造を有する本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老は、図5に示すように、何れも密封包装するように構成しても良い。
図5は、本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第五の構造を説明する断面図である。
図5に示すように、本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老1Eは、有頭殻付き海老2と、前記有頭殻付き海老2の身部2bを覆う第一部材3と、前記身部2bを前記第一部材3の上からさらに覆う第二部材4と、前記第一部材3と前記第二部材4が覆われた有頭殻付き海老2を全体的に包み込む第三部材5と、から構成するものである。
第三部材5は、前記第一部材3と前記第二部材4が覆われた有頭殻付き海老2を全体的に収容し、密封包装する機能を有する。すなわち、本形態の場合、上記第一の構造とした電子レンジ調理用有頭殻付海老を袋状とした第三部材5内に収容して脱気し、ヒートシールすることにより密封したものである。この第三部材5は、電子レンジでの加熱時に、部材内の空気が熱せられて膨張しても、所定箇所が破裂することで、必要以上に食材が加熱され破裂してしまうことを防止する減圧機構が具備されたものとすると望ましい。
第三部材5としては、具体的には、たとえば、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル(PET:ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、等の単体(単層フィルム)またはこれらの複合体(積層フィルム)、といった耐熱性合成樹脂フィルムなどが挙げられる。
このように、上記第一から第四の構造を有する本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老を第三部材5によって密封包装することで、扱い易く、長期保存可能な電子レンジ調理用有頭殻付海老とすることが出来る。
また、以上のような第一から第五の構造を有する本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老は、図示しないが、何れも冷凍するように構成しても良い。
冷凍は、第一部材及び第二部材で覆った有頭殻付き海老を、たとえば、冷凍装置により高電位電場を与えながら行なう。温度は−20〜−50°Cの範囲で、高電位電場発生手段の電位は5〜100KVの範囲とするのが好ましい。得られた有頭殻付き海老の冷凍食品は、−18°C以下で保存すればよく、冷凍保存装置においても−18°C以下で保存できるものであれば特に限定されるものではない。
このように、上記構造を有する本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老を冷凍することで、扱い易く、より一層長期保存可能な電子レンジ調理用有頭殻付海老とすることが出来る。
さらに、以上のような第一から第四の構造を有する本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老は、図示しないが、何れも第一部材または被覆部材で覆う前に、予め少なくとも身部2bの殻表面に焦げ目が付与されたものとしても良い。
殻表面への焦げ目は、たとえば、1300℃の温度を有するバーナを、身部2bが加熱調理されない程度に数秒当てることで付与することが出来る。
このように、上記構造を有する本発明の電子レンジ調理用有頭殻付海老における身部2bの殻表面に焦げ目を付与することで、より簡単な構成で焦げの香りを有する焼き海老風に仕上げることが出来る。
以上のように構成された電子レンジ調理用有頭殻付海老は、何れもそのまま電子レンジで加熱処理を施すことにより、頭部と身部とで加熱ムラが生じることなく均一に加熱調理され、身部は硬くならずジューシで海老の特長ともいえるプリプリとした弾力感ある海老本来の食感が得られることは勿論のこと、頭部の中のみそも食することが出来、しかも、殻が身部から剥がし易いものとすることが出来る。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、市販されている加熱処理前の43gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)の身部に切れ目を入れると共に、殻の表面に、1300℃のガスバーナーを用いて軽く焦げ目を付した。次に、第一部材である30cm×20cmの大きさをした硫酸パルプ紙(グラシン)で、焦げ目を付した海老全体を包むように覆った。次いで、硫酸パルプ紙で覆った海老の身部のところに、第二部材として10%の食塩水を含浸させた硫酸パルプよりなる7cm×15cmの大きさをした不織布を巻き付けるように覆うことで、電子レンジ調理用有頭殻付海老とした。
そして、この電子レンジ調理用有頭殻付海老を500ワットの電子レンジで2分30秒間加熱処理した。
その結果、加熱調理された電子レンジ調理用有頭殻付海老は、殻が剥がし易く身部からきれいに剥くことができた。また、頭部も身部も均一に満足いく状態に加熱調理され、身部はプリプリで食感が良く、海老の香りは勿論のこと、焼いたような焦げた香りが十分に有り、甘みのあるものであると共に、頭部もみそと呼ばれる部分を食べることが出来た。
(実施例2)
実施例1と同様に、市販されている加熱処理前の42.4gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)の身部に切れ目を入れると共に、殻の表面に、1300℃のガスバーナーを用いて軽く焦げ目を付した。次に、第一部材である30cm×20cmの大きさをした硫酸パルプ紙(グラシン)で、焦げ目を付した海老全体を包むように覆った。次いで、硫酸パルプ紙で覆った海老の身部のところに、第二部材として10%の食塩水を含浸させたポリプロピレンよりなる7cm×15cmの大きさをした不織布を巻き付けるように覆った。そして、不織布を巻き付けた後の海老を、第三部材である24.5cm×13cmの大きさをした減圧機構付密封包装体であるナイロンポリ袋に入れて脱気し、ヒートシールし、密封包装後、冷凍して電子レンジ調理用有頭殻付海老とした。
そして、この電子レンジ調理用有頭殻付海老を500ワットの電子レンジで2分30秒間加熱処理した。
その結果、加熱調理された電子レンジ調理用有頭殻付海老は、冷凍保存しても実施例1と同様に、殻が剥がし易く身部からきれいに剥くことができた。また、頭部も身部も均一に満足いく状態に加熱調理され、身部はプリプリで食感が良く、海老の香りは勿論のこと、焼いたような焦げた香りが十分に有り、甘みのあるものであった。しかも、頭部のみそと呼ばれる部分も安心して食べることが出来た。
(実施例3)
市販されている加熱処理前の38.7gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)の身部に切れ目を入れると共に、殻の表面に、1300℃のガスバーナーを用いて軽く焦げ目を付した。次に、第二部材として水を含浸させた、第一部材である7cm×15cmの大きさをしたレーヨン繊維からなる不織布とポリエチレン製合成樹脂とを貼り合わせたラミネートシートを、焦げ目を付した海老の身部のところに巻き付けるように覆った。そして、前記水を含浸させたラミネートシートからなる被覆部材を巻き付けた後の海老を、第三部材である24.5cm×13cmの大きさをした減圧機構付密封包装体であるナイロンポリ袋に入れて脱気し、ヒートシールし、密封包装後、冷凍して電子レンジ調理用有頭殻付海老とした。
そして、この電子レンジ調理用有頭殻付海老を500ワットの電子レンジで1分20秒間加熱処理した。
その結果、加熱調理された電子レンジ調理用有頭殻付海老は、殻が剥がし易く身部からきれいに剥くことができた。また、頭部も身部も均一に満足いく状態に加熱調理され、身部はプリプリで食感が良く、海老の香りは勿論のこと、焼いたような焦げた香りが十分に有り、甘みのあるものであった。さらに、頭部のみそと呼ばれる部分も安心して食べることが出来た。
(実施例4)
市販されている加熱処理前の67.1gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)の身部に切れ目を入れ、第二部材として水を吸水させた、第一部材である9cm×20cmの大きさをした14.0gの昆布からなる被覆部材を、海老の身部のところに巻き付けるように覆った。そして、昆布を巻き付けた後の海老を、第三部材である24.5cm×13cmの大きさをした減圧機構付密封包装体であるナイロンポリ袋に入れて脱気し、ヒートシールし、密封包装後、冷凍して電子レンジ調理用有頭殻付海老とした。
そして、この電子レンジ調理用有頭殻付海老を500ワットの電子レンジで2分30秒間加熱処理した。
その結果、加熱調理された電子レンジ調理用有頭殻付海老は、殻が剥がし易く身部からきれいに剥くことができた。また、頭部も身部も均一に満足いく状態に加熱調理され、身部はプリプリで食感が良く、海老の香りは勿論のこと、昆布の香りが十分に有り、甘みのあるものであった。さらに、頭部のみそと呼ばれる部分も安心して食べることが出来た。
(実施例5)
市販されている加熱処理前の41.0gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)の身部に切れ目を入れると共に、殻の表面に、1300℃のガスバーナーを用いて軽く焦げ目を付した。次に、第二部材として塩を、第−部材である7cm×15cmの大きさをしたグラシン紙袋で包んだ被覆部材を、焦げ目を付した海老の身部のところに巻き付けるように覆った。そして、前記塩をグラシン紙袋で包んだ被覆部材を巻き付けた後の海老を、冷凍して電子レンジ調理用有頭殻付海老とした。
そして、この電子レンジ調理用有頭殻付海老を500ワットの電子レンジで2分00秒間加熱処理した。
その結果、海老に巻き付けた被覆部材の温度上昇が高く110℃を超えたが、海老の身部の加熱温度には影響が無く加熱調理され、殻が剥がし易く身部からきれいに剥くことができた。また、頭部も身部も均一に満足いく状態に加熱調理され、身部はプリプリで食感が良く、海老の香りは勿論のこと、焼いたような焦げた香りが十分に有り、甘みのあるものであった。さらに、頭部のみそと呼ばれる部分も安心して食べることが出来た。
(実施例6)
市販されている加熱処理前の34.8gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)の身部に切れ目を入れると共に、殻の表面に、1300℃のガスバーナーを用いて軽く焦げ目を付した。次に、第二部材として塩を、第一部材である6cm×15cmの大きさをしたレーヨン繊維不織布製袋で包んだ被覆部材を、焦げ目を付した海老の身部のところに巻き付けるように覆った。そして、前記塩をレーヨン繊維不織布製袋で包んだ被覆部材を巻き付けた後の海老を、第三部材である30cm×20cmの大きさをした減圧機構付密封包装体であるナイロンポリ袋に入れて脱気し、ヒートシールし、密封包装後、冷凍して電子レンジ調理用有頭殻付海老とした。
そして、この電子レンジ調理用有頭殻付海老を500ワットの電子レンジで1分30秒間加熱処理した。
その結果、実施例5と同様に、海老に巻き付けた被覆部材の温度上昇が高く110℃を超えたが、海老の身部の加熱温度には影響が無く、第三部材の影響により熱が第三部材内こもることで実施例5より短時間で加熱調理され、殻が剥がし易く身部からきれいに剥くことができた。また、頭部も身部も均一に満足いく状態に加熱調理され、身部はプリプリで食感が良く、海老の香りは勿論のこと、焼いたような焦げた香りが十分に有り、甘みのあるものであった。さらに、頭部のみそと呼ばれる部分も安心して食べることが出来た。
(比較例1)
なお、比較例として、市販されている加熱処理前の44.7gの有頭殻付きの車海老(以下、単に「海老」という。)を、何の被覆もせずにそのまま500ワットの電子レンジで1分40秒間加熱処理した。
その結果、海老の身部の細い尾部側から熱が入り始め赤く変色し、少しずつ身部の太い頭部との接合部に向かって加熱され、最後に頭部が赤くなり、身部は加熱調理され食べることが出来たが硬く少しパサついた感じであり、頭部は水分が多く生煮えの状態であった。しかも、殻が身部に貼り付いて、剥がし辛くきれいに剥くことが出来なかった。
なお、上記実施例は何れも東海老を用いて行なったが、本発明はこれに限らず、ブラックタイガーなどのクルマエビ類、イセエビなどのイセエビ類、ボタンエビなどのコエビ類、など他の有頭殻付き海老を用いても良いものである。
本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第一の構造を説明する断面図である。 本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第二の構造を説明する断面図である。 本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第三の構造を説明する断面図である。 本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第四の構造を説明する断面図である。 本発明に係る電子レンジ調理用有頭殻付海老の第五の構造を説明する断面図である。
符号の説明
1A,1B,1C,1D,1E 電子レンジ調理用有頭殻付海老
2 海老(有頭殻付き海老)
2a 頭部
2b 身部
2c 尾部
3,13,23,33 第一部材
4,24,34 第二部材
5 第三部材
27,37 被覆部材

Claims (8)

  1. 電子レンジによって加熱調理される加熱処理前の有頭殻付きの海老であって、
    前記有頭殻付き海老の少なくとも身部が、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆われていると共に、前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部が、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材で覆われていることを特徴とする電子レンジ調理用有頭殻付海老。
  2. 前記第一部材と前記第二部材は、一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ調理用有頭殻付海老。
  3. 前記有頭殻付き海老は、少なくとも身部の殻表面に予め焦げ目が付与されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子レンジ調理用有頭殻付海老。
  4. 前記有頭殻付き海老は、第三部材で密封包装されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の電子レンジ調理用有頭殻付海老。
  5. 前記有頭殻付き海老は、冷凍されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の電子レンジ調理用有頭殻付海老。
  6. 電子レンジによって加熱調理される電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法であって、
    加熱処理前の有頭殻付きの海老の少なくとも身部を、該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材で覆う工程と、
    前記第一部材で覆われた前記海老の頭部を除く少なくとも身部を、該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材でさらに覆う工程と、
    を少なくとも有することを特徴とする電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法。
  7. 電子レンジによって加熱調理される電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法であって、
    加熱処理前の有頭殻付きの海老を、該海老の少なくとも身部を覆って該身部における水分変化を抑制するシート状の第一部材と、該海老の頭部を除く少なくとも身部を覆って該身部に対して照射される電波量を調整する第二部材とを一体化した被覆部材で覆う工程、を少なくとも有することを特徴とする電子レンジ調理用有頭殻付海老の製造方法。
  8. 前記第一部材で覆う前に、前記有頭殻付き海老の少なくとも身部の殻表面に焦げ目を付与する工程を有することを特徴とする請求項6または7に記載の電子レンジ調理用有頭殻 海老の製造方法。
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