JP3955950B2 - 音声情報伝達装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声情報を人体に伝達する音声情報伝達装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の音声情報伝達装置として、難聴者用の補聴器が知られている。補聴器には、音の振動が鼓膜を介して脳の聴覚器官に伝達される気導型の補聴器と、音の振動が鼓膜を介さずに頭蓋骨などから直接人体に伝わる骨導型の補聴器とがあり、イヤホン又は振動子を人体の所定部位に取り付けて使用する。最近では、振動子を介して超音波振動を脳の聴覚器官に伝達することにより、音声情報の伝達を可能にした構成も知られている(特許文献1及び2)。
上記特許文献1においては、音声信号をDSB(両側波帯)変調により振幅変調し、超音波振動子を介して人体に伝達する構成が開示されている。また、上記特許文献2においては、音声信号の低周波成分を周波数逓倍し、超音波振動子を介して人体に伝達する構成が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−320799号公報(第1頁、第1図および第4図)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−300700号公報(第1頁および第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の補聴器は、使用者の日常動作や運動などによりイヤホンや振動子が所定の取り付け位置からずれると、伝達効率の低下により音声情報を認識し難くなるという問題があった。例えば、上記特許文献1及び2に開示された構成においては、超音波振動子の位置が乳様突起などの所定部位から僅かにずれるだけで音声情報の認識が非常に困難になることが、本発明者らの実験から明らかになった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決すべくなされたものであって、使用者に対して音声情報を容易且つ確実に伝達することができる音声情報伝達装置及び方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記目的は、音声情報を人体に伝達する音声情報伝達装置であって、入力された音声に基づいて音声信号を生成する音声信号生成手段と、前記音声信号を音声情報として認識する処理を行う音声情報認識手段と、前記音声情報に基づいて振動信号を生成する振動信号生成手段と、前記振動信号に基づく機械的振動を伝達する振動伝達手段とを備え、前記振動信号生成手段は、所定の周波数を有するキャリア信号を、前記音声情報に対応して予め設定された所定のパルス状パターンに基づいて変調することにより、前記振動信号を生成し、前記振動伝達手段は、人体表面に当接させた状態で固定可能な1又は複数の振動子を備え、脳の聴覚機能に振動を伝達可能であることを特徴とする音声情報伝達装置により達成される。
【0008】
また、本発明の前記目的は、音声情報を人体に伝達する音声情報伝達方法であって、入力された音声に基づいて音声信号を生成するステップと、前記音声信号を音声情報として認識する処理を行うステップと、前記音声情報に基づいて振動信号を生成するステップと、前記振動信号に基づく機械的振動を伝達するステップとを備え、前記振動信号を生成するステップは、所定の周波数を有するキャリア信号を、前記音声情報に対応して予め設定された所定のパルス状パターンに基づいて変調するステップを備え、前記機械的振動を伝達するステップは、人体表面に当接させた状態で固定可能な1又は複数の振動子を介して脳の聴覚機能に振動を伝達することを特徴とする音声情報伝達方法により達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実態形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る音声情報伝達装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、この音声情報伝達装置は、外部から入力された音声に基づいて音声信号を生成する音声信号生成部2と、生成された音声信号を音声情報として認識する処理を行う音声情報認識部10と、得られた音声情報に基づいて振動信号を生成する振動信号生成部20と、前記振動信号に基づく機械的振動を伝達する振動伝達部30とを備える。
【0010】
音声信号生成部2は、マイクロホンから構成されており、外部からの音声を検出して音声信号を生成する。
【0011】
音声情報認識部10は、公知の音声認識手段から構成することができ、例えば以下の処理を行う。即ち、入力された音声を高速フーリエ変換などによりスペクトル分析し、その一部を特徴的な時系列パターンとして抽出する。そして、得られた時系列パターンと予め学習した音節モデルとの照合を行い、認識結果を音声情報として出力する。時系列パターンの認識処理においては、隠れマルコフモデル(HMM)などが用いられる。
【0012】
振動信号生成部20は、一定の振幅及び周波数を有するキャリア信号を生成するキャリア信号発生部22と、音声情報に含まれる各音節に対応する所定のパルス状パターンを記憶するパターン格納部24と、音声情報に対応するパルス状パターンに基づいてキャリア信号を変調することにより振動信号を生成するキャリア信号変調部26とを備えている。本実施形態においてはパルス状パターンをモールス信号に基づいて設定しており、短パルスおよび長パルスの所定の組み合わせにより、各音節に対応するパルス状パターンがパターン格納部24に予め記憶されている。
【0013】
振動伝達部30は、振動信号を機械的な振動として外部に伝達する振動子を備えており、例えば、図2に示すように、弾性変形可能なヘアバンド型の取付部材31の両端にそれぞれ振動子32,32を設けた構成とし、取付部材31を頭部に装着することで、振動子32,32を人体表面の所定部位に当接させた状態で固定することができる。
【0014】
次に、本実施形態の音声情報伝達装置の作動について説明する。音声情報伝達装置のスイッチをONにした状態で外部から音声が入力されると、音声信号生成部2は、音声を電気信号に変換して音声信号を生成し、所定のレベルまで増幅した後に、音声情報認識部10に向けて出力する。音声情報認識部10は、入力された音声信号を分析して1又は複数の音節からなる音声情報を生成し、振動信号生成部20に出力する。
振動信号生成部20においては、キャリア信号発生部22が、図3(a)に示すような一定の振幅及び周波数を有するキャリア信号を生成する。本実施形態のように、振動伝達部30が人体に当接させる振動子を備える構成の場合には、キャリア信号の周波数は、人間の皮膚、筋肉または骨を介して脳の聴覚機能に振動が良好に伝達されるように、20〜100kHzであることが好ましく、20〜50kHzであることがより好ましい。キャリア信号の周波数は、キャリア信号発生部22が可変抵抗などを備えることにより、振動子の共振周波数近傍で調節可能であることが好ましい。
【0015】
キャリア信号変調部26は、音声情報認識部10から音声情報が入力されると、音声情報に含まれる各音節に対応するパルス状パターンを、パターン格納部24から時系列に沿って抽出する。例えば、音声情報が「おはよう」の場合、音節「お」,「は」,「よ」及び「う」に対応するパルス状パターンが順次抽出される。このパルス状パターンは、モールス信号に準じて定められており、例えば、音節「お」に対応するパルス状パターンは、図3(b)に示すような所定の短パルス及び超パルスの組み合わせにより構成されている。
【0016】
この後、キャリア信号変調部26は、抽出したパルス状パターンに基づいてキャリア信号を変調し、図3(c)に示すような振動信号を出力する。図3(c)は、図3(b)のパルス状パターンに対応する振動信号であるが、理解を容易にするために概略波形により示しており、パルス幅及びパルス間隔は実際のものと相違している。図3(c)において、短パルスS及び長パルスLのパルス幅は、それぞれモールス信号の短音及び長音に合わせて設定することが好ましい。なお、キャリア信号変調部26は、音声情報が入力されていない期間は、振動信号を出力しないように制御する。
【0017】
振動伝達部30は、入力された振動信号に基づいて1又は複数の振動子を振動させる。この結果、入力された音声に対応する機械的振動が人体に伝達される。このように、本実施形態の音声情報伝達装置によれば、キャリア信号を従来のように振幅変調または周波数変調するのではなく、認識した音声情報に対応する所定のパルス状パターンに基づいて変調することにより音声情報を人体に伝達するように構成しているので、キャリア信号の振動数及び振幅を適宜選択することにより、良好な伝達効率を得ることができる。したがって、例えば振動子が所定の部位からずれた場合でも音声情報の伝達を可能にすることができ、使用者に対して音声情報を容易且つ確実に伝達することができる。
【0018】
また、伝達効率の向上に伴い、音声情報を伝えるための振動エネルギーを低減することができるので、省電力化が可能になり、ひいては小型化、軽量化を図ることができる。
【0019】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様が上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、1又は複数の音節から音声情報を構成しているが、例えば、音声情報認識部10において音素パターンや単語パターン等との照合により音声情報を生成し、パターン格納部24に格納されるパルス状パターンを所定の音素又は単語などに対応させることも可能である。
【0020】
また、本実施形態においては、パターン格納部24に記憶されるパルス状パターンをモールス信号に基づいて設定しているが、パルス状パターンの構成は種々の情報を判別可能であれば必ずしも限定されるものではなく、例えば、単にパルスの個数のみが相違するパルス状パターンを使用することもできる。
【0021】
また、本実施形態においては、振動伝達部30が、人体表面に当接させた状態で固定される振動子32を備えた構成としているが、従来の気導型補聴器に用いられる外耳道に挿入可能なイヤホンを備えた構成とすることもできる。この場合、キャリア信号発生部22が生成するキャリア信号の周波数は、可聴音域であることが好ましい。このような構成においても、イヤホンから出力される音を純音にすることができるので音の通りが良くなり、音声情報を容易且つ確実に伝達可能であると共に、省電力化及び小型化が可能になる。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の音声情報伝達装置によれば、使用者に対して音声情報を容易且つ確実に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る音声情報伝達装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 上記音声情報伝達装置における振動伝達部の構成の一例を示す斜視図である。
【図3】 キャリア信号、パルス状パターン及び振動信号の波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
2 音声信号生成部
10 音声情報認識部
20 振動信号生成部
22 キャリア信号発生部
24 パターン格納部
26 キャリア信号変調部
30 振動伝達部
Claims (4)
- 音声情報を人体に伝達する音声情報伝達装置であって、
入力された音声に基づいて音声信号を生成する音声信号生成手段と、
前記音声信号を音声情報として認識する処理を行う音声情報認識手段と、
前記音声情報に基づいて振動信号を生成する振動信号生成手段と、
前記振動信号に基づく機械的振動を伝達する振動伝達手段とを備え、
前記振動信号生成手段は、所定の周波数を有するキャリア信号を、前記音声情報に対応して予め設定された所定のパルス状パターンに基づいて変調することにより、前記振動信号を生成し、
前記振動伝達手段は、人体表面に当接させた状態で固定可能な1又は複数の振動子を備え、脳の聴覚機能に振動を伝達可能であることを特徴とする音声情報伝達装置。 - 前記キャリア信号の周波数は、20〜100kHzである請求項1に記載の音声情報伝達装置。
- 前記パルス状パターンは、モールス信号に基づいて設定される請求項1又は2に記載の音声情報伝達装置。
- 音声情報を人体に伝達する音声情報伝達方法であって、
入力された音声に基づいて音声信号を生成するステップと、
前記音声信号を音声情報として認識する処理を行うステップと、
前記音声情報に基づいて振動信号を生成するステップと、
前記振動信号に基づく機械的振動を伝達するステップとを備え、
前記振動信号を生成するステップは、所定の周波数を有するキャリア信号を、前記音声情報に対応して予め設定された所定のパルス状パターンに基づいて変調するステップを備え、
前記機械的振動を伝達するステップは、人体表面に当接させた状態で固定可能な1又は複数の振動子を介して脳の聴覚機能に振動を伝達することを特徴とする音声情報伝達方法。
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