JP3955646B2 - バイオセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、共振回路としての圧電素子を有し、この圧電素子の測定表面がテストに必要な試薬と反応することによって検査しようとしている流体の成分にさらされており、圧電素子の測定表面に付着することにより検査しようとしている流体の粘度および/または密度の変化および/または質量の変化が共振回路パラメータの変化となり、対応する電子評価回路によって評価されるようになっているバイオセンサに関する。
【0002】
水晶共振器についての一般的なコメントは、Anal. Chem. 1994, 66, p.1955〜1964の、Zack A. Shana、Fabien Josse共著の論文「Quartz Crystal Resonators as Sensors in Liquids Using the Acoustoelectric Effect(音響電気的効果を使用する液体中センサとしての水晶発振器)」に見出される。
【0003】
EP−A−0,177,858が血液の凝固時間を測定することを意図したバイオセンサに関する構成を記載している。水晶が固定周波数のオシレータに共振回路として接続してあり、蓋で密閉することのできる測定室内に配置してある。測定室内へ導入する前、検査しようとしている血液は凝固に必要な試薬と入念に混ぜ合わされてから測定室に導入される。次いで、凝固血液によって共振回路の減衰または離調により水晶のところでの振幅の減少を評価することによって凝固時間を測定する。凝固前に経過する時間は、電子ストップウォッチを用いて測定する。この公知のバイオセンサは、測定プロセスが完了した後、測定室または水晶の測定表面を清掃するのが非常に難しく、加えて、誤った測定を避けるべく、血液を凝固に必要な試薬と混合してから測定面に塗布するまでにかかる時間に特に注意を払い、モニタしなければならないという欠点を有する。
【0004】
Biosensors & Bioelectronics 6 (1991), p.353〜358のMuramatsu等著の論文「A quartz crystal viscosity sensor for monitoring coagulation reaction and its application to a multichannel coagulation detector(凝固反応監視のための水晶粘度センサ及びその多チャンネル凝固検出器への応用)」が、試験規格成分を混合し、それを所定の温度で予めインキュベートし、この混合物を水晶の質量感知テスト面に塗布する必要のある血液凝固測定装置を記載している。この方法の欠点は、手作業での取り扱いの影響が不正確さに通じる可能性があるということである。
【0005】
圧電素子、例えば水晶を用いて作動する抗原−抗体反応検出用バイオセンサも記載されている。このようなバイオセンサの場合、抗原−抗体を圧電素子の測定面に塗布してから、圧電素子を検査しようとしている流体内に浸漬し、共振回路としての圧電素子に生じる離調を測定、評価する。このようなバイオセンサは、例えば米国特許第4,236,893号、同第4,735,906号に記載されている。しかしながら、測定面に免疫成分を有するこれらに記載されているバイオセンサは、圧電素子すなわちクォーツの測定面がコーティングによって改質されてしまい、もはや未負荷状態における圧電素子の振動数を測定することが不可能となるという欠点を有し、これは圧電素子を質量感知素子として用いる測定法では非常に不利である。
このグループのバイオセンサ(生物学的成分の塗布を用いる)としては以下のものもある。
【0006】
EP−A−0,494,896には、圧電結晶を有する修正した水晶ミクロ天秤を有する免疫測定装置が記載されている。これらは結晶面あるいはポリマー中間層に生物学的成分を塗布することによって修正されている。検出は酵素増幅機構によって行われ、この機構は吸着あるいはポリマー中間層との反応による結晶面で質量の変化を生じる生成物を生じさせる。EP−A−0,408,578には、質量感知面上方のスペーサによって固定された基体面に検体固定試薬が結合する免疫測定装置が記載されている。次いで検出はEP−A−0,494,896に記載されているように行われる。EP−A−0,295,965には、粒子強化テストを実施する免疫測定法が記載されている。粒子強化免疫複合体は、バインディング・パートナーを固定した修正センサ面上で、免疫反応後に、このセンサ面での乾燥あるいは磁性粒子の場合には磁界の付与によって圧縮される。
【0007】
Anal. Chem. 1992, 46のp.2483〜2487にある、Muratsugu等による論文「Detection of Antistreptolysin O Antibody: Application of an Initial Rate Method of Latex Piezoelectric Immunoassay(抗ストレプトリシンO抗体の検出:ラテックス圧電イムノアッセイの始発速度法の応用)」には、「ラテックス圧電イムノアッセイ」と呼ばれる方法が記載されており、この方法では、混濁度測定法、比濁分析法によってラテックス凝集を視覚検出する普通の方法の代わりに、反応溶液の粘度または密度の変化を検出する圧電結晶を使用する。
【0008】
これらの構成は、センサ面および増幅機構を改造しなければ必要な感度、検出限界を達成できないという欠点を有する。さらに、操作が複雑であり、煩雑である。免疫測定法を使用するには多くの手作業を必要とし、これは不正確さに通じる可能性がある。特に、凝固診断で用いられる圧電構造の場合、非常に複雑な手作業(試薬の混合、予備インキュベーション、サンプル塗布)があり、これがサンプルの凝固時間の測定での不正確さに通じる。
【0009】
本発明の目的は、共振回路としての圧電素子を有するバイオセンサであって、検査しようとしている流体における粘度および/または密度の変化および/または圧電素子への付着による質量の変化を可能にし、簡単な設計であり、操作中に複雑な手順段階を必要とせず、測定しようとしているサンプルとの反応成分の事前の混合を必要とせず、そして測定精度が向上する結果となるバイオセンサを得ることにある。
【0010】
この目的は、本発明によれば、請求項1の前文部分に記載したバイオセンサであって、凝固開始面を備えており、a)この面がテストに必要な試薬を含有する支持体となることができ、b)さらに凝固開始コーティングを備え、あるいは、c)支持体そのものがそのまま前記表面であり、d)検査しようとしている流体をこの支持体に塗布することができ、試薬および測定面と接触するようになっているバイオセンサによって達成される。
【0011】
本発明によるバイオセンサの有利な具体例では、支持体は測定面と反対の側にテストの妨げとなる物質を分離するためのフィルタ層を備えるか、あるいは、支持体は測定面と反対の側にサンプル状態調整層を備える。その結果、検査しようとしている流体内のいかなる妨害浮遊物質も保持することができるし、あるいは、流体をテストに合わせて状態調整することができる。例えばpH値を調整することができる。
【0012】
変形例としては、センサ面は付加的なコーティングなしに凝固活性化体として用いられるか、あるいは、支持体自体が、凝固活性化試薬を含むことなく、既に凝固活性化作用を有し、検査しようとしている流体を支持体に塗布し、試薬および測定面と接触させることができる。
さらに有利な具体例が請求項に記載されている。
【0013】
こうして、いわゆる「乾燥テスト」を実施できるバイオセンサを得ることができる。すなわち、検査しようとしている流体を付加的な試薬を必要とすることなくテストのためにバイオセンサ内に導入することができる。これはすべての試薬成分が既にバイオセンサ内に含まれているからである。既にバイオセンサ内に存在するテストに必要な試薬は圧電素子の測定面に負担をかけることがなく、したがって、正確な測定またはテストが可能となる。
【0014】
本発明によるバイオセンサは、単純な構造でかつそれに伴う低コストの故に経済的である使い捨て物品として設計すると好ましい。好ましくは、このバイオセンサは血液凝固装置のパラメータを決定するために使用できる。しかしながら、免疫測定法にも大きな利益をもって使用できる。
【0015】
凝固活性化体支持体を使用する場合、有利には、材料はガラス玉、ガラス粒子、ガラス微粒子、ガラス繊維、不織ガラス材またはセンサ表面に直接付着させる同様の粒状系からなるか、または薄膜の形体またはばらの形体で測定スペース内に置かれる。また、当業者にとって公知の他の凝固活性化物質、例えばカオリン、長石、シリケートその他、負の表面電荷を有する活性化物質も使用できる。このような解決策の場合、物質が圧電素子の測定面に載ることが有害とはならない。驚くべきことには、この接触が圧電素子の公称プレローディングに通じることがなく、その結果、検査しようとしている流体を充填する前にまだ振動パラメータを完全に正確に測定することができるのである。
【0016】
支持体をテストに必要な試薬のために使用する場合、支持体が不織材料または紙からなると好ましく、別の有利な解決策として、支持体が合成織成布または合成編成布からなることもある。
【0017】
本発明によるバイオセンサのさらに別の具体例では、凝固活性化体が、測定面と反対の側に、テストの妨げとなる物質を分離するフィルタ層を備えているか、あるいは、支持体が、測定面と反対の側にサンプル状態調整層を備えている。その結果、検査しようとしている流体内の任意の妨害浮遊物質を保持することができ、または、流体をテストに合わせて状態調整することができる。例えばpH値を調節することができる。
【0018】
本発明によるバイオセンサを血液凝固センサとして用いる場合、支持体が凝固開始試薬を含有するか、あるいは圧電素子それ自体を凝固開始体として用いる。本発明によるバイオセンサの、血液凝固センサとしてのさらなる変形例としては、試薬を担持する支持体の代わりに、凝固開始物質を圧電素子上に置くか、あるいはそれに塗布する例がある。
【0019】
免疫測定用途の場合、支持体は試薬として免疫成分を含有する。免疫成分は、混濁度測定法、比濁分析法から当業者に知られている粒子に結合すると有利である。これらの粒子は、凝固活性化体と同様の要領で、測定面に直接おいてもよいし、あるいは測定室内に易水溶性フィルムとして塗布してもよい。
【0020】
本発明によるバイオセンサを持つ好ましい測定構成では、電子評価回路としてオシレータ回路とマイクロプロセッサ回路を備え、圧電素子を振動数測定要素としてオシレータ回路に挿入し、振動数変化をマイクロプロセッサ回路によってディジタル方式で測定し、評価する。このような場合、マイクロプロセッサ回路は測定に際して時間成分を考慮に入れ、対応するプログラミングによって定性アセスメントまたは定量アセスメントあるいはこれら両方を実施することができる。特に安定した測定値を得るためには、バイオセンサは温度を一定値に維持するための温度制御装置を備えると好ましい。マイクロプロセッサ回路を備えた測定構造では、圧電素子の温度依存性を用いてバイオセンサの温度を順次に測定し、その一機能として、評価を制御したり、バイオセンサの温度を一定値に調整したりすることができる。
【0021】
本発明のさらなる有利な展開はサブクレームに見出すことができる。
以下、添付図面を参照しながら具体例によってより詳しく本発明を説明する。
【0022】
第1図に示すサンドイッチ構造のバイオセンサは5つの層を包含する。第1層1はバイオセンサ2の底部を形成し、第2層2はそのくぼみによって圧電素子8下方の自由空間6を形成し、第3層3は圧電素子8の支持体として役立ち、第4層はそのくぼみ9によって圧電素子8上方の測定室7を形成し、最後に、第5層8は圧電素子8上方の測定室7のシールを形成し、この第5層は測定室7に検査しようとしている流体を充填するための孔の形をしたアクセスホール11を有する。孔11を備えたカバー層5の代わりに、検査しようとしている流体に対して透過性のある膜を設けてもよい。
【0023】
第2図からわかるように、圧電素子8は第3層3を形成している支持体板上に配置される。特に、圧電素子8は接着剤12によって第3層3にある対応したくぼみ内に結合している。圧電素子8の両面は電極14を備えており、これらの電極は第3層3に塗布された導体トラック15を介して端子面16に接続してある。第2図において参照符号18で示す上面(第1図で見た場合)は圧電素子8の測定面を形成しており、電極14の面は密度感知面あるいは粘度感知面あるいは質量感知面として作用するようになっている。
【0024】
圧電素子8の測定面18上に緩く載った支持体13はバイオセンサ10の測定室7(第1図参照)内へ、すなわち、くぼみ9内に嵌合している。支持体13はテストに必要な試薬を保持するのに用いられるものであり、試薬と検査しようとしている流体とが反応するようになっている。アクセスホールすなわち孔11を通しての検査しようとしている流体の導入中、流体は支持体13にある試薬と反応し、試薬と一緒に圧電素子8の測定面18に達する。このことは、測定開始が検査しようとしている流体の導入によって正確に確立され、検査しようとしている流体を試薬と混合し、バイオセンサに導入する速度が従来のように操作者の技量に依存するということがないことを意味する。
【0025】
第1、2図に示すサンドイッチ構造のバイオセンサ10は、適当な方法で、例えば個々の層1〜5を相互に接合することによって製造できる。個々の層1〜5は、合成フィルムからなると好ましいが、いくつかの層に紙を使用してもよい。さらに、層1〜5のいくつか、例えば層1と2、層4と5を結合し、自由空間6と測定室7それぞれのためのくぼみを設けてもよい。
【0026】
バイオセンサ10は非常に簡単であり、安価に製造できるので、使い捨てバイオセンサとして設計し、使用することができる。使い捨て形態では、主として、バイオセンサ10は使用の準備が整い、テストに必要な試薬を備えた状態で頒布することができるという利点を有する。このような設計では再使用は不便である。
【0027】
第3図に示す測定構造はオシレータ回路21と、マイクロプロセッサ回路22と、バイオセンサ10とを有する評価回路20を包含し、バイオセンサ10の圧電素子8は端子面16を介してオシレータ回路21に接続してある。オシレータ回路21は圧電素子8(水晶であると都合が良い)を振動数測定素子として使用し、マイクロプロセッサ回路22はオシレータ回路21の振動数を評価するための振動数評価構造を有する。マイクロプロセッサは、さらに、圧電素子8またはオシレータ回路21の振動数変化その他のパラメータを、対応する変化の時間成分を考慮しながら評価するようにプログラムし、設計することができる。対応するプログラミングによって、測定値に基づいて適当な評価を実施することができ、それをディスプレイその他の出力ユニット(図示せず)に出力することができる。
【0028】
振動パラメータ、特に圧電素子8の振動数が温度依存性であるため、圧電素子の温度を一定値に維持すると好都合である。この目的のために、圧電素子用の適当な温度制御回路を設け、圧電素子8の温度依存性を実際の温度を測定するのに利用すると有利である。適当な制御回路(現存のマイクロプロセッサで構成するとよい)によって、適当な制御を行って、テストの合間に圧電素子の作動パラメータを一定に保つことができる。このような制御回路は詳しくは示していない。
これらの具体例に関連した実施例を以下に説明する。
【0029】
凍結乾燥した正常なヒトの血漿プールと凍結乾燥した対照の凝固時間(プロトロンビン時間)の測定に関する実施例
予備含浸:Macherey and Nagelの紙(MN 215)を0.5%ゼラチン溶液に浸漬してから支持体13のための支持材料として用いる。2つの金属ロールに通すことによって余分な液体を除去し、ペーパーを50℃で60分間乾燥する。同じ手順に従って0.1M塩化カルシウム溶液を含浸させる。次いで、再び50℃で30分間乾燥を行う。
凝固試薬の付与:100μlのホスホリポン25P(100g/l,Natterman)と100μlの組織ファクタ(1g/l,Behringwerke AG)を25μlの20%Triton×100と混ぜ、−20℃で2時間インキュベートする。この溶液を含浸緩衝剤(0.1%HSA、0.1%Haemaccel、20mM Hepes pH7.3 中 0.1%Thiocid)で1:5に希釈し、これを、好ましくは浸漬によって紙に塗布する。次に、37℃で20分間乾燥を行う。
血漿サンプルの凝固時間(プロトロンビン時間)の測定(急速テスト):
このようにして調製した紙を適当な表面積を持つように裁断し、それを圧電素子8の測定面18に直接置く。圧電素子8を励起および固有振動数測定のために適当な電子回路に接続する。振動数は、例えばデータ収集PCへのデータリンクを持つKeithley(Model 775)の振動数カウンタで得ることができる。
【0030】
急速テストを用いて凝固時間を測定するために、Standard Human Plasma(Ch.−B. 502 546, Behringwerke AG)、Pathoplasma I(Ch.−B. 502 876, Behringwerke AG)およびII(Ch.−B. 502 969, Behringwerke AG)を用いた。サンプル(20μl)を支持体13に塗布し、時間あたりの振動数の低下をモニタする。血漿サンプルの凝固系はトロンボプラスチンとカルシウムイオンで活性化する。或る遅延時間後、圧電素子8の振動数の低い値への減少を通じて凝固の開始を観察することができるようになる。公知の代表的な曲線プロフィールの助けによって認識される評価方法を用いてサンプルの凝固時間を測定することができる。
一連の測定中、使用した血漿サンプルについて種々の凝固時間を得ることができた。測定結果を以下の表に示す。
【0031】
バイオセンサ10によるPathoplasma Iのプロトロンビン時間の測定値とStandard Human PlasmaおよびPathoplasma IIについての指定セットポイント値との比較(2種の測定値の平均値は指定されている)
【表1】
Figure 0003955646
【0032】
全血の測定値についての実施例
Whatman(GFF)からの不織ガラス繊維マットを支持体の凝固活性化体として用いた。
全血(カルシウム再添加クエン酸塩加の全血液)の凝固時間の測定:
不織マットを適当な表面積を持つように裁断し、圧電素子8の測定面18に直接載せる。圧電素子8を励起および固有振動数測定のために適当な電子回路に接続する。振動数は、例えばデータ収集PCへのデータリンクを持つKeithley(Model 775)の振動数カウンタで得ることができる。
80μlの全血を測定室にピペットで移し、時間あたりの振動数の低下をモニタする。サンプルの凝固系は不織マットの凝固活性化面によって活性化される。或る遅延時間後、圧電素子8の振動数の低い値への低下を通して開始凝固カスケードを観察できるようになる。公知の代表的な曲線プロフィールの助けによって認識される評価方法を用いてサンプルの凝固時間を測定することができる。
【0033】
全血の凝固時間の測定に関する実施例
圧電素子8を励起および固有振動数測定のために適当な電子回路に接続する。振動数は、例えばデータ収集PCへのデータリンクを持つKeithley(Model 775)の振動数カウンタで得ることができる。
80μlの全血(カルシウム再添加クエン酸塩加の全血)を、なんら凝固活性化物質あるいは支持体材料を含んでいない測定室にピペットで移し、時間あたりの振動数の低下をモニタする。サンプルの凝固系はセンサの凝固活性化面によって活性化される。或る遅延時間後、圧電素子8の振動数の低い値への低下を通して開始凝固カスケードを観察できるようになる。公知の代表的な曲線プロフィールの助けによって認識される評価方法を用いてサンプルの凝固時間を測定することができる。
【0034】
リウマチ因子を測定するためのラテックス拡張面積測定法(Rfテスト)の実施例
予備含浸した支持体材料に第1実施例で述べたようにしてRfラテックス試薬を含浸させ、同じ構造で用いる。Rf−ポジティブ・サンプルを添加したとき凝集反応が生じ、これを圧電素子8の振動数の低下によってモニタする。次に、エンドポイントを決定するか、反応率(時間関数として振動数変化に関連している)かによってRf含有量を決定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】サンドイッチ構造の本発明によるバイオセンサの横断面図である。
【図2】第1図に示すバイオセンサの、圧電素子を支持する層をしめす平面図である。
【図3】本発明によるバイオセンサを備えた測定構造のブロック図である。
【符号の説明】
1…第1層
2…第2層
3…第3層
4…第4層
5…第5層
6…自由空間
7…測定室
8…圧電素子
9…くぼみ
10…バイオセンサ
11…孔
12…接着剤
13…支持体
14…電極
16…端子面
18…測定面
20…評価回路
21…オシレータ回路
22…マイクロプロセッサ回路

Claims (17)

  1. 共振回路としての圧電素子を有し、この圧電素子の測定面がテストに必要な試薬と反応することによって検査しようとしている流体の成分に露出しており、圧電素子の測定面への付着による検査しようとしている流体の粘度および/または密度の変化および/または質量変化が共振回路のパラメータの変化に変換され、対応する電子評価回路によって評価される、血液凝固センサとして用いるバイオセンサであって、凝固開始面を備え、検査しようとしている流体を支持体(13)に塗布し、試薬および測定面(18)と接触させ、そして支持体(13)それ自体が凝固活性化作用を有し、凝固活性化試薬を含ませる必要がないか、あるいは凝固開始試薬を支持体(13)に含ませてあり、かつ支持体(13)が不織材料、紙、合成織成布または合成編成布からなることを特徴とするバイオセンサ。
  2. 支持体(13)を圧電素子(8)の測定面(18)の上に置くことを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
  3. 支持体(13)を測定室(7)に嵌合させることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
  4. 使い捨て物品として設計したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  5. 支持体(13)がガラス球、ガラス繊維、ガラス粒子またはガラス微粒子からなることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
  6. 支持体(13)がカオリン、長石あるいはシリケートからなることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
  7. 支持体(13)が負表面電荷を有する物質からなることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
  8. 支持体(13)が、測定面(18)と反対の側にテストを妨げる物質を分離するためのフィルタ層を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  9. 支持体(13)が測定面と反対の側にサンプル状態調整層を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  10. 圧電素子(8)が剪断モード・オシレータとして設計した水晶であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  11. 複数の層(1,2,3,4,5)の、特にそれらを一緒に結合したサンドイッチ構造からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  12. 5つの層(1〜5)を包含し、第1層(1)が閉じた基部を形成し、第2層(2)が圧電素子(8)下方に自由空間(6)を残し、第3層(3)が圧電素子(8)を保持し、第4層(4)が圧電素子(8)上方に測定室(7)を形成し、同時に支持体(13)を保持し、第5層(5)が蓋として圧電素子(8)上方の測定室(7)を閉ざし、また、検査しようとしている流体を測定室(7)に充填するためのアクセスホール(11)を有することを特徴とする請求項11記載のバイオセンサ。
  13. 検査しようとしている流体を導入するためのアクセスホールが測定室(7)と連絡する孔(11)からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  14. 検査しようとしている流体を導入するためのアクセスホールが、測定室(7)を覆い、流体に対して透過性である膜からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のバイオセンサを有する測定構造であり、オシレータ回路(21)と電子評価回路(20)としてのマイクロプロセッサ回路(22)とを包含し、圧電素子(8)を振動数測定素子としてオシレータ回路(21)に挿入し、マイクロプロセッサ回路(22)によって振動数変化をディジタル方式で測定し、評価することを特徴とする測定構造。
  16. 温度を一定値に保つための温度制御装置を備えていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  17. 圧電素子(8)の温度依存性を用いて温度を測定することを特徴とする請求項15記載の測定構造。
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