JP3952654B2 - 塩素化ポリオレフィン粉末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は耐ブロッキング性に優れ、かつ、粉体流動性に優れた塩素化ポリオレフィン粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
塩素化ポリオレフィンは主鎖に不飽和結合を持たない塩素含有高分子であり、耐熱老化性、耐油性、耐候性、耐薬品性、耐オゾン性、難燃性等に優れており、種々の産業分野で利用されている。
【0003】
これらの用途として、例えば、塩化ビニル樹脂、あるいは難燃ABS樹脂の耐衝撃性改質剤として用いられる場合があるが、これらに塩素化ポリオレフィン粉末を使用する際の工程として、一般には、先ず、サイロ(充填場所)より空気輸送され、ドライブレンド(粉末状でのコンパウンド化)工程を経て成形加工される。このため、常に粉末状のまま取り扱われることになる。
しかしながら粉末状の塩素化ポリオレフィンはゴム的性質を持っているためにフレキシブルコンテナ等での搬送時、あるいは保管時にブロッキング(粒子の凝集)が起こるという問題がある。その結果、フレキシブルコンテナ等からの円滑な排出やサイロからの空気輸送に困難を期したり、あるいはドライブレンド工程におけるホッパー内での粉末状コンパウンドの分散が不均一となり物性等にばらつきが生じるおそれがある。上記の理由から塩素化ポリオレフィン粉は、耐ブロッキング性に優れ、かつ、粉体流動性に優れることが重要とされている。このため、このブロッキングを防止する目的で、従来、金属石鹸、炭酸カルシウム、クレー、タルク、ホワイトカーボン等を添加する方法が提案されている。
【0004】
例えば、特開平11−140252には、塩素化ポリオレフィン100重量部に対して、金属石鹸0.1〜5.0重量部、および珪酸または珪酸塩0.1〜5.0重量部を併用し、配合することによりブロッキング防止を図っている。しかしながらこの方法では必要とするブロッキング防止効果を十分に満足しうるものを得ることが出来ない上、ブロッキング防止効果を向上させようとさらに珪酸の配合量を増加させると、例えば難燃ABS樹脂の耐衝撃性改質剤として用いた場合、成形物の光沢性が損なわれたり、耐衝撃性が低下する、あるいはロングラン成形時に金型汚染が起こりやすい等の問題が生じた。(比較例1、9参照)
【0005】
また、特開平8−41211には粘着性を有する塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に塩素化ポリオレフィンを含浸させた後ペレットもしくはストランドとし、該樹脂表面をポリオキシアルキレングリコール、および粘着防止剤としてハイドロタルサイト類等で被覆することによりブロッキング防止を図っているが、これは、ペレットもしくはストランド化した後でのブロッキング防止に関するもので、本発明で言う粉体流動性については、何ら開示されていない。一方、本発明はあくまでも粉末状塩素化ポリオレフィンのブロッキング防止に関するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は耐ブロッキング性に優れ、かつ、粉体流動性に優れた塩素化ポリオレフィン粉末を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため種々検討を行った結果、(a)塩素化ポリオレフィン100重量部に対して、(b)ハイドロタルサイト類0.1〜5.0重量部を配合した塩素化ポリオレフィン粉末が耐ブロッキング性に優れ、かつ、粉体流動性に優れることを見出だし、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において使用される(a)塩素化ポリオレフィンは、ポリエチレン粉末または粒子を水性懸濁液中もしくは有機溶媒中で塩素化することにより得らるものであり、本発明においては水性懸濁液中での塩素化によって得られるものの方が好ましい。原料となるポリエチレンはエチレン単独重合体、またはエチレンと共重合可能なコモノマーとの共重合体である。コモノマーの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−ペンテン−1等のα−オレフィン類;ビニルアセテート、エチルアセテート等のアセテート類;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。ポリエチレンの重量平均分子量は一般的に4万〜70万である。
【0009】
塩素化ポリオレフィンとしての塩素含有量は一般的に20〜50重量%である。
【0010】
塩素化ポリオレフィンとしての硬さは一般的にJIS K 6253に規定される硬さ試験方法に準じて測定し、JIS A(タイプAデュロメータ)で50以上であり、JIS D(タイプDデュロメータ)で50以下である。特にJISAで50〜80の軟質塩素化ポリオレフィンに対して本発明の効果は大きい。
【0011】
塩素化ポリオレフィンとしての粒径は一般的に75μm〜850μmであり、105μm〜250μmに中心値を持つ場合が多い。
【0012】
本発明において使用される、(b)ハイドロタルサイト類は、下記一般式(I)で示される。
Mgx Zny AlZ (OH)2(x+y)+3Z-2 CO3・wH2O (I)
(但しx、yは0〜10、x+y=1〜10、zは1〜5、wは実数を表す)
(b)ハイドロタルサイト類は一般式(II)で示されるものであって良い。
Mgx Aly (OH)2x+3y-2 CO3・wH2O (II)
(但しxは1〜10、yは1〜10、wは実数を表す)
これらの化合物を例示すれば、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)1
3CO3、Mg4Al2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg3A
l2(OH)10CO3・1.7H2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3・wH2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3等を挙げることができる。
【0013】
本発明において使用される、(b)ハイドロタルサイト類の配合量は、(a)塩素化ポリオレフィン100重量部に対して、0.1〜5.0重量部であり、好ましくは0.3〜4.5重量部、より好ましくは0.5〜4.0重量部である。また、(b)ハイドロタルサイト類は単独で用いてもよいし、あるいは、(c)成分として金属石鹸及びまたは無機化合物と併用して用いても何らかまわない。この場合(c)成分は(a)塩素化ポリオレフィン100重量部に対して、0.1〜5.0重量部であり、好ましくは0.3〜4.5重量部、より好ましくは0.5〜4.0重量部である。また(a)塩素化ポリオレフィン100重量部に対して、(b)成分および(c)成分の合計量は0.2〜6.0重量部であり、好ましくは0.6〜5.0重量部、より好ましくは1.0〜4.5重量部である。
【0014】
(b)成分の配合量が0.1重量部未満では耐ブロキング防止効果が十分に発揮されないし、5.0重量部を超えても使用量に見合う効果の向上が得られず、むしろ経済的に不利となる上、成型物表面へのブリード、あるいは耐衝撃性、引っ張り強度等の機械的物性の低下を生じるため好ましくない。
【0015】
なお、上記、金属石鹸としては特に限定するものはなく、一般に安定剤、または滑剤として使用されているものであり、具体的にはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等を挙げることができ、これらは1種類でもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でもステアリン酸カルシウムが好ましい。また、無機化合物としては特に限定されるものではないが、好ましくは炭酸カルシウム、タルク、クレー、ホワイトカーボン等を挙げることができる。
【0016】
本発明の塩素化ポリオレフィン粉末は上記(a)成分、および(b)成分をそれぞれ所定の割合で、混合装置を用いて混合することによって得られる。混合装置については特に限定すのものはなく一般的な粉体混合用に用いられる装置が使用される。具体的にはヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ナウターミキサー、リボンブレンダー等がある。
【0017】
【実施例】
本発明の構成につき詳細に説明する。本発明を実施するための具体的な形態を以下に実施例を挙げて説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例1〜5、比較例1〜5(耐ブロッキング性試験)
20Lヘンシェルミキサーを用いて、表1に示す塩素化ポリオレフィンを各5kg仕込み、表1に示す各配合物を所定の割合で配合し、2分間混合した。得られた各塩素化ポリオレフィン粉末について耐ブロッキング性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0019】
なお、耐ブロッキング性試験は塩素化ポリオレフィン粉末130gをチャック付きポリエチレン袋に詰め、室温(23℃)で1日間放置した後、40℃条件下で7kPa の荷重をかけ5日間保持し、取り出した後、再び、室温(23℃)で1日間放置し、9メッシュ(目開き2mm)の振動篩い(160回/分)で5分間振とうし、篩い上の残量パーセント(重量%)により次の4段階で評価を行った。
◎…3%未満
○…3%以上10%未満
△…10%以上20%未満
×…20%以上
【0020】
【表1】
【0021】
*1 塩素化ポリオレフィン;(ダイソー社製)、塩素含有量35重量%、硬度JIS A 60、平均粒径200μm
*2 塩素化ポリオレフィン;(ダイソー社製)、塩素含有量30重量%、硬度JIS A 75、平均粒径200μm
*3 ハイドロタルサイト類;(協和化学工業株式会社製)、DHT4A
*4 金属石鹸;(正同化学工業株式会社製)、ステアリン酸カルシウム
*5 炭酸カルシウム;(白石工業株式会社製)、白艶華CC
*6 珪酸;(日本シリカ工業株式会社製)、ニップシールE220A
*7 粉末塩化ビニルレジン;(鐘淵化学工業株式会社製)、S1001
*8 粉末ABSレジン;(東レ株式会社製)、トヨラック600
【0022】
実施例1〜3は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を表1に示す割合で配合した例であり、耐ブロッキング性は明らかに改善され、良好であることが判る。また、実施例4、5は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類および金属石鹸、または炭酸カルシウムを表1に示す割合で併用し、配合した例であるが、ここでも耐ブロッキング性は明らかに改善され、良好であることが判る。一方、比較例1〜5は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を欠き、金属石鹸、炭酸カルシウム、珪酸、各々を表1に示す割合で配合した例であり、いずれも、耐ブロッキング性の改善は見られない。
【0023】
実施例6、比較例6(フレキシブルコンテナでの粉体流動性試験)1.5m3ナウターミキサーを用いて、表2に示す塩素化ポリオレフィンを500kg仕込み、表2に示す各配合物を所定の割合で配合し、30分間混合した。得られた各塩素化ポリオレフィン粉末についてフレキシブルコンテナでの粉体流動性試験を行った。その結果を表2に示す。
【0024】
なお、粉体流動性試験は塩素化ポリオレフィン粉末500kgをフレキシブルコンテナ袋(直径100cm、高さ90cm、底部排出口:直径30cm)に詰め(最底部荷重:7kPa )、1ヶ月間保管倉庫にて保持した後、フレキシブルコンテナ最底部からの排出作業を行い粉末の排出状態の観察を行った。
【0025】
【表2】
【0026】
実施例6は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類、および金属石鹸を表2に示す割合で併用し配合した例であるが、フレキシブルコンテナ底部でのブロッキングは確認されず、円滑な排出が行われ、粉体流動性に優れることが判る。一方、比較例6は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を欠き、金属石鹸を表2に示す割合で配合した例であるが、フレキシブルコンテナ底部でのブロッキングが激しく、排出に困難を期した。
【0027】
実施例7、8、および比較例7、8(硬質塩化ビニル樹脂の耐衝撃性改質効果)
20Lヘンシェルミキサーを用いて、表3に示す各塩素化ポリオレフィンを5kg仕込み、表3に示す各配合物を所定の割合で配合し、2分間混合した。得られた各塩素化ポリオレフィン粉末について硬質塩化ビニル樹脂の耐衝撃性改質剤として一般的な下記配合で、20Lヘンシェルミキサーを用いて粉末塩化ビニルレジンを5kg仕込み、各成分を所定の割合で配合し2分間混合した。得られた粉末状コンパウンドを直径47mmの二軸斜軸異方向押出機(バレル温度:160℃〜180℃、ダイス温度180℃〜190℃)に供給し、厚さ3mmの板状体(成型物)を得て、これを試験体として、物性試験を行った。
シャルピー衝撃値はJIS K 7111に準じて
引っ張り強度はJIS K 7113に準じて測定した。
その結果を表3に示す。
【0028】
硬質塩化ビニル樹脂組成物の配合処方
粉末塩化ビニルレジン *7 100重量部
各塩素化ポリオレフィン粉末 6重量部
錫系安定剤 1重量部
加工助剤(ワックス類) 2重量部
【0029】
【表3】
【0030】
実施例7は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を表3に示す割合で配合した例であり、また、実施例8は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類、および炭酸カルシウムを表3に示す割合で併用し、配合した例であるが、いずれにおいても、シャルピー衝撃値、引っ張り強度ともに良好な値を示していることが判る。一方、比較例7、8は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を欠き、炭酸カルシウムを表3に示す割合で過剰に配合した例であり、シャルピー衝撃値、引っ張り強度ともに低下の傾向が見られる。
【0031】
実施例9(難燃ABS樹脂の耐衝撃性改質効果)
20Lヘンシェルミキサーを用いて、表4に示す塩素化ポリオレフィンを5kg仕込み、表4に示す(b)ハイドロタルサイト類を所定の割合で配合し、2分間混合した。得られた塩素化ポリオレフィン粉末について難燃ABS樹脂の耐衝撃性改質剤として一般的な下記配合で20Lヘンシェルミキサーを用いて粉末ABSレジンを5kg仕込み、各成分を所定の割合で配合し2分間混合した。得られた粉末状コンパウンドを先ず、直径30mmの二軸同方向押出機(バレル温度:170℃〜190℃、ダイス温度190℃〜200℃)に供給し、ペレット状に加工した。得られたペレット状コンパウンドを型締め圧20トンの射出成型機(バレル温度:190℃〜220℃、金型温度50℃)に供給し、厚さ3mmの板状体(成型物)を得て、これをアイゾット衝撃値測定用の試験体とした。成型物の光沢性、あるいは上記射出成型時の金型への汚染性の評価も併せて行った。
【0032】
アイゾット衝撃値:JIS K 7110に準じて測定した。
成型物の光沢性:射出成形された成型物の表面を目視観察し表面の光沢性が良好なものを ◎ とし、光沢性が劣るものを × とした。
金型への汚染性:上記射出成型機によるロングラン成型時(8時間)における金型への汚染性について金型表面を目視観察し、汚れ、曇りがないものを ◎ とし、汚れ、曇りが確認されたものを × とした。
その結果を表4に示す。
【0033】
難燃ABS樹脂組成物の配合処方
粉末ASBレジン *8 100重量部
各塩素化ポリオレフィン粉末 6重量部
三酸化アンチモン 7重量部
TBA系難燃剤 25重量部
錫系安定剤 1重量部
加工助剤(ワックス類) 1重量部
【0034】
比較例9(難燃ABS樹脂の耐衝撃性改質効果)
表4に示す塩素化ポリオレフィンに金属石鹸、および珪酸を表4に示す割合で併用し配合したことを除いて、実施例9と同様の方法で成型物を得て、同様の試験を行った。その結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】
実施例9は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を表4に示す割合で配合した例であり、アイゾット衝撃値は良好な値を示し、成形品の光沢性、金型への汚染性についても問題なく、良好であった。一方、比較例9は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を欠き、金属石鹸、および珪酸を表4に示す割合で併用し配合した例であり、アイゾット衝撃値は低下する傾向が見られた。また、成形品の光沢性が損なわれたり、あるいはロングラン成形時に金型汚染が起こりやすい等の問題が生じた。
【0037】
実施例10、および比較例10(難燃ABS樹脂の耐衝撃性改質効果の安定性)表5に示す塩素化ポリオレフィンに表5に示す各配合物を所定の割合で配合したことを除いて、実施例9と同様の方法で成型物を得て、アイゾット衝撃値の測定を行った。その結果を表5に示す。
【0038】
なお、ここでは、ペレット状に加工する際において押出しペレット化の初期頃、中頃、終了頃と3段階に分割しペレット状コンパウンドを採取し、各々採取されたペレット状コンパウンドについて射出成型を行い成型物を得てこれを用いて、アイゾット衝撃値のばらつきを見た。
【0039】
【表5】
【0040】
実施例10は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を表5に示す割合で配合した例であり、アイゾット衝撃値は安定し、良好であることが判る。これは耐ブロッキング性の改善された塩素化ポリオレフィン粉末を用いたことにより、均一に分散されたペレット状コンパウンドが得られ、その結果、安定したアイゾット衝撃値が得られたものと考えられる。一方、比較例10は本発明における構成要素である(b)ハイドロタルサイト類を欠き、金属石鹸を表5に示す割合で配合した例であるが、アイゾット衝撃値にばらつきが生じた。これはブロッキングを起こした塩素化ポリオレフィン粉末を用いたことによるものでペレット状コンパウンドに加工する際、押出機ホッパー内での粉末状コンパウンドの分散が不均一となりその結果、アイゾット衝撃値にばらつきが生じたものと考えられる。
【0041】
【発明の効果】
以上の結果から、本発明による塩素化ポリオレフィン粉末は、耐ブロキング性に優れ、かつ、粉体流動性に優れるので粉体での取り扱いが容易である。その結果、硬質塩化ビニル樹脂の耐衝撃性改質剤として用いた場合、耐衝撃性改質効果に非常に優れている。また、難燃ASB樹脂の耐衝撃性改質剤として用いた場合、粉末ABSレジンとのドライブレンド性に優れ、難燃ASB樹脂組成物を得る押し出し加工に際して安定した組成物が得られ物性値のばらつきが非常に小さく。また成型物の光沢性に優れ、金型への汚染性も問題なく良好な成型物が得られるという、意外な効果も見られた。
Claims (2)
- (a)塩素化ポリオレフィン100重量部
(b)ハイドロタルサイト類0.1〜5.0重量部
からなる塩素化ポリオレフィン粉末。 - 請求項1に記載の塩素化ポリオレフィン粉末からなる耐衝撃性改質剤。
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