JP3952209B2 - Wc基超硬合金部材 - Google Patents

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Description

本願発明は、平均粒径が0.8μm以下のWC粒子、結合相にVとWとCrを含む複炭化物相を有するWC基超硬合金に関する。
平均粒径が0.8μm以下のWC粒子を含有する微粒超硬合金は、高い硬さと靭性を併せ持つため、エンドミル、プリント基板用ドリル、各種せん断刃などに広範囲に用いられている。近年加工の微細化及び高速化の傾向が著しく、それとともに微粒超硬合金の平均粒径も益々小さくなり、耐折損性、硬さ及び耐摩耗性の高いものが要求されている。これらの具体的例は以下の特許文献1〜6に開示されている。
特許文献1は電子顕微鏡による組織観察で硬質分散相の面積率が70〜93面積%で該硬質分散相は、WCをVとWとCrの析出複合炭化物の薄層で全面被覆及び/又は部分被覆してなる被覆WCからなり、かつ1.0μm以下の平均粒径を有する超硬合金製ミニチュアドリルを開示している。特許文献2は特許文献1と同様の組織を有する表面被覆超硬合金製エンドミルを開示している。特許文献3は電子顕微鏡による組織観察で第一硬質分散相65〜92.5面積%、第2硬質分散相0.5〜5面積%、Coを主体とする結合相からなり、該第1硬質分散相は、WCをVとWとCrの析出複合炭化物の薄層で全面被覆及び/又は部分被覆してなる被覆WCからなる靭性の高い超硬合金製ミニチュアドリルを開示している。特許文献4は特許文献3と同様の組織を有する靭性の高い表面被覆超硬合金製エンドミルを開示している。特許文献5は第1硬質分散相の面積率が67〜94面積%、第2硬質分散相の面積率が0.01〜0.5面積%、残部Co及び/又はNiを含む金属結合相からなる組織を示し、該第1硬質分散相はWCをVとWとCrの析出複合炭化物の薄層で全面被覆及び/又は部分被覆してなる被覆WCからなる強靭性微粒超硬合金を開示している。特許文献6は粒径0.9μm以下のWCを主成分とし粒成長抑制剤として0.2〜2.0重量%のVN単独又は、その他の粒成長抑制剤として更にNb、Ta、Crの炭化物又は窒化物を1種又は2種以上用いる高強度、高靭性、高硬度の超硬合金を開示している。
特許3451940号公報 特許3451949号公報 特許3291562号公報 特許3451950号公報 特開2004−162080号公報 特開平9−184042号公報
特許文献1、2はいずれもWCをVとWとCrの析出複合炭化物の薄層で全面被覆及び/又は部分被覆してなる硬質分散相についての記載はあるが、他の硬質分散相についての記載はなく、特許文献3、4、5はいずれも第1硬質分散相及び第2硬質分散相に関わる記載があるが、第2硬質分散相は結合相中に微細に分散したVとWとCrの析出複合炭化物からなると記載され、それらの成分についての記載はなく、特許文献6にはVNを添加した超硬合金が開示されているが、Nは1部がCo中に固溶するとの記載はあるが、析出物についての記載はない。
本発明が解決しようとする課題は、微粒超硬合金が具備する高靭性、耐折損性に加え、難削性を示す被加工物に対応するための高硬度、耐摩耗性をもつWC基超硬合金部材を提供することである。特にエンドミル、ドリルなどの小径化を可能とすることである。
本発明のWC基超硬合金は、WCの平均粒径は0.8μm以下であり、Co含有量は重量%で、4〜11%、Cr含有量は0.3〜1.0%、V含有量は0.2〜0.5%、更に、該Cr、Vは、窒化物、炭窒化物等窒素を含む化合物を用い、残部がWC及び不可避不純物からなるWC基超硬合金であって、該WC基超硬合金は、Coを主体とした結合相と、WCを主体とした炭化物相と、VとWとCrを含む複炭化物相(VCr)Cとを有し、該複炭化物相の金属成分は、重量%で、47≦X≦70、20≦Y≦52、1≦Z≦30、X+Y+Z=100からなり、複炭化物相は、前記結合相中への窒素の溶解により、冷却過程における液相存在下の複炭化物の晶出、析出が早められ、該複炭化物相は該炭化物相と隣接し、WC粒子とWC粒子との間の領域にあり、通常結合相が存在する領域の一部に存在し、且つ該炭化物相のWC粒子とWC粒子の間を埋めるような置換形態で存在して、その平均粒径は0.8μm以下、その面積率M(%)は、30μm×30μmを1視野として、20視野以上の画像より求めた平均値で0<M<0.5であることを特徴とするWC基超硬合金部材である。更に、該複炭化物相は該結合相、該炭化物相と隣接し、WC粒子とWC粒子との間の領域にあり、通常結合相が存在する領域の一部に存在し、且つ該炭化物相のWC粒子とWC粒子の間を埋めるような置換形態で存在させたWC基超硬合金部材である。本構成を採用することによって、微粒超硬合金が具備する高靭性、耐折損性に加え、高硬度、難削性を示す被加工物に対応するための高硬度、耐摩耗性をもつWC基超硬合金及び硬質皮膜被覆WC基超硬合金部材を提供することが可能である。特にエンドミル、ドリルなどの小径化が可能となる。
本発明のWC基超硬合金部材のロックウェルAスケール(以下、HRAと記す。)での硬さは、93以上、95以下であることが好ましい。該WC基超硬合金部材は、ドリル、小径ドリル、エンドミル、エンドミル加工用刃先交換型チップ、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切り工具、ガンドリル、リーマ、ブローチ及びタップの何れかであることが好適である。特に直径2mm以下の金属加工用エンドミル、直径0.2mm以下のプリント基板用ドリル、直径1.5mm以下のプリント基板用ルーターエンドミルであることが、より好適である。本発明のWC基超硬合金部材に硬質皮膜を被覆し、該硬質皮膜は、金属成分に周期律表4a、5a、6a族元素、Al、Siから選択される1種以上の元素を有し、非金属成分にC、N、O、Bから選択される1種以上の元素を有することが好ましい。
本願発明により、微粒超硬合金が具備する高靭性、耐折損性に加え、難削性を示す被加工物に対応するための高硬度、耐摩耗性をもつWC基超硬合金及び被覆WC基超硬合金部材を提供することが出来た。特にエンドミル、ドリルなどの小径化を可能とし、これらの工具寿命が大幅に改善され、産業上の利用について効果が得られた。
本発明のWC基超硬合金は高靭性、耐折損性に加え、高硬度、耐摩耗性の改善を可能とする。例えば工具等の部材の特性向上を可能にする。以下に本発明の数値限定の理由を述べる。
WCの平均粒径を0.8μm以下にした理由は、超硬合金の硬さを硬くするために有効であるからである。一方、0.8μmを超えて大きい場合、Co量を少なくして硬さを上げようとしても、耐摩耗性を確保するための硬さを確保することができないためである。WC基超硬合金部材の耐摩耗性を向上させるためには、硬さを一定以上に硬くしておく必要があり、WC平均粒径を0.8μm以下とすることが必要である。
Coは焼結性向上に寄与し、結合相を形成して靭性を改善させ、耐欠損、耐折損性を向上する作用をもつ。しかしCo含有量が4%未満では十分な靭性、耐折損性を得ることが出来ず、またCo含有量が11%を超えると、硬さの低下が顕著となり、耐摩耗性が著しく低下する。従ってCo含有量を4〜11%とした。好ましくは5〜10%である。
CrはWCの粒成長を抑制する効果をもつほか、結合相Co中に固溶し、その強度を向上させ、耐食性の向上にも寄与する。Cr含有量が0.3%未満では目的の改善効果を得ることが出来ず、またCrの含有量が1%を超えると、結合相中の一部を置換する形態で存在するVとWとCrを含む複炭化物相の粒径が粗大化し、靭性を著しく低下させる。従ってCr含有量を0.3〜1%とした。
VはWCの粒成長抑制に最も効果の大きい元素であり、V添加によりWCの粒径を0.8μm以下とすることが可能となる。また本発明の結合相の一部を置換した形態をしたVとWとCrを含む複炭化物相の構成元素であり、これらを構成することにより、硬さ、耐摩耗性の改善に寄与するものである。V含有量が0.2%未満では粒成長抑制作用を十分に発揮させることが困難となる。原料のWC粉末の粒径を0.8μmとしても、焼結時に粒成長することにより、焼結体中のWC粒径が0.8μmを超えてしまう。またV含有量が0.5%を超えると、結合相の一部を置換した形態をしたVとWとCrを含む複炭化物相の粒径が粗大化し、その量も増加するため靭性を著しく低下させる。よってV含有量は0.2〜0.5%とした。
本発明のWC基超硬合金部材は、VとWとCrを含む複炭化物相(VCr)Cを有し、但し該複炭化物相の金属成分は重量%で、47≦X≦70、20≦Y≦52、1≦Z≦30、X+Y+Z=100からなる。Xが47%未満では、複炭化物相の硬さが低くなり耐摩耗性向上の効果が少なくなる。一方、70%を超えて大きい場合は、複炭化物相が脆化し不都合である。従って、Xは47≦X≦70に規定する。Yが20%未満では、複炭化物相の硬さが低くなり耐摩耗性向上の効果が少なくなる。一方、52%を超えて大きい場合は、炭化物が脆化し不都合である。従って、Yは20≦Y≦52に規定する。Zが1%未満では、複炭化物相の硬さが低くなり耐摩耗性向上の効果が少なくなる。一方、30%を超えて大きい場合は、複炭化物相が脆化し不都合である。従って、Zは1≦Z≦30に規定する。即ち複炭化物相の金属成分の重量%が本発明範囲にあるときに、耐摩耗性向上の効果が顕著に現れるものである。
本発明のWC基超硬合金部材は、電子顕微鏡による組織観察により、複炭化物相がWC粒子と隣接して存在する。或いは複炭化物相が結合相及び該WC粒子と隣接して存在する。この存在形態を図1の模式図に示す。図1では複炭化物相1がWC粒子2と結合相3に隣接して存在する。VとWとCrを含む複炭化物相1が、結合相3の一部を置換した形態で存在している。そこで以降は、複炭化物相1の存在形態を置換形態と記す。本発明の置換形態は、複炭化物相1がWC粒子とWC粒子との間の領域にあり、通常Co相が存在する領域の一部に存在し、WC粒子とWC粒子の間を埋めるような形態をいう。複炭化物相1が置換形態で存在することにより、硬さ、耐摩耗性の改善に寄与する。ここで言う複炭化物相1の置換形態は、図2の模式図に示す様に、微細分散複炭化物相4が結合相3に分散分布した形態でも、或いはWC粒子2の表面の少なくとも1部を被覆した表面被覆複炭化物相5の様な形態でもない。図2の様に、微細分散複炭化物相4が結合相3に微細に分散分布した状態は、WC粒子とWC粒子の間の領域に存在するCo相の中に、微細分散複炭化物相4がCo相に囲まれた状態で存在する形態である。また表面被覆複炭化物相5がWC粒子の表面の少なくとも一部を被覆した形態とは、数原子レベル程度の極めて薄い被覆である。これより本発明の複炭化物相1の置換形態と、従来例の微細分散複炭化物相4が分散分布した形態、或いは表面被覆複炭化物相5が被覆した形態とは全く異なるものである。但し、本発明の複炭化物相が結合相の一部を置換した形態に加え、V、W、Crを含む複炭化物相がWC粒子の表面の少なくとも一部を被覆した形態として存在してもかまわない。
複炭化物相の粒径は0.8μm以下とする。0.8μmを超えるとWCの粒径と同等又は大きくなるため、靭性が低下する。複炭化物相の面積率M(%)は、30μm×30μmを1視野として、20視野以上の画像より求めた平均値で0<M<0.5とする。M値が0の場合はその効果がなく、また0.5%以上となると複炭化物相の量が多くなるため靭性が低下する。
本発明のWC基超硬合金部材におけるV及び/又はCrの添加は、V、Crの窒化物及び/又は炭窒化物等窒素を含む化合物を原料として用いることが好ましい。その理由は、VとWとCrを含む複炭化物相が結合相の一部を置換した形態となり、平均粒径を0.8μm以下とすることができるからである。窒素を含む化合物を用いた場合、焼結時にこれらの化合物の解離により生じた窒素の一部がCoを主体とする液相中に溶解する。その結果、窒化物の標準生成自由エネルギーが正であり安定な窒化物を形成し得ない。即ち窒素との親和性がないWは、Co中に固溶し難くなる。WはVと並び複炭化物の主成分であり、Co中へのNの溶解により、冷却過程における液相存在下の複炭化物の晶出、析出が早められる結果になる。結合相中にNが存在しない場合に比べ、早期に晶出、析出することになる。そのため、これら化合物の液相存在下での溶解析出による成長が、窒素が存在しない場合に比べ、長時間にわたり可能となるため、窒素を含まない場合の複炭化物の存在形態である結合相中に微細に分散分布した形態ではなく、それよりも成長した形態である結合相を置換した形態となる。またこの場合、VとWとCrを含む複炭化物相が、液相状態の結合相中に存在する窒素の一部を取込み、窒素を含む炭窒化物相であっても良い。更に、V、W、Crの金属成分以外に、周期律表4a、5a、6a族より選択される1種以上の他の金属成分が微量に含有されていても良い。
本発明に用いた面積率の測定方法により、WC基超硬合金に存在するVとWとCrを含む複炭化物相の面積率を正確に測定することが可能である。更にこれに類する複炭化物相等の面積率も測定が出来る。例えば(VCr)C相、TaC相、(TaV)C相その他の炭化物、炭窒化物などの微量含まれる相の面積率の測定、TiC基サーメットの微量炭化物相、炭窒化物相の面積率の測定にも適用できる。
本発明に用いた面積率の測定方法は、WC基超硬合金を研摩し、その研摩面を撮像し、その画像からWC基超硬合金に存在するVとWとCrを含む複炭化物相の面積率を測定する方法であって、(1)〜(4)の手順による。
(1)EPMAの元素マッピング機能により複炭化物相を特定し、該複炭化物相のラインプロファイルを採取する。この時の観察倍率は2000〜3000倍が好ましい。
(2)該複炭化物相の形態をTEM観察により観察し、その寸法値を測定する。この時の観察試料は、EPMAで特定した複炭化物相を、電界放射型走査顕微鏡(以下、FE−SEMと記す。)にて場所を確認後、試料中から集束イオンビーム(以下、FIBと記す。)加工により切り出して作成する。
(3)(1)の複炭化物相のEPMAラインプロファイルと(2)のTEMによる複炭化物相の測定寸法とを照合し、複炭化物相に相当するラインプロファイルのカウント数である閾値を設定する。更に別の複炭化物相にて(1)〜(3)を繰り返し、閾値にばらつきのないことを確認し、それらの平均値として閾値を設定することが好ましい。EPMAマッピングを無作為に多数視野実施する。例えば2000倍の場合30μm×30μmを1視野としてマッピングし、130μm横へ移動後次のマッピングをするという方法により無作為に100μm離れた視野をマッピングする。これを4回繰り返し、合計5視野のマッピングを行い、続いて最初の視野に戻り、そこから下へ130μm移動し、上記と同じ方法にて5視野のマッピングを行う。これらを連続しておこなうことにより無作為に選んだ複数視野のマッピング像を得る。視野数は20視野以上実施することが好ましい。
(4)前記画像手段により得られた複数の画像を(3)で設定した閾値により2値化し、画像処理することにより複炭化物相の面積率を演算することによって求める。面積率は複数の画像から求め、平均値を用いることが好ましい。
本発明のWC基超硬合金部材は、ドリル、小径ドリル、エンドミル、エンドミル加工用刃先交換型チップ、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切り工具、ガンドリル、リーマ、ブローチ及びタップ等に好適であり、工具の長寿命化が計られる。より好ましくは、直径0.2mm以下のプリント基板用ドリル又は、直径1.5mm以下のプリント基板用ルーターエンドミル、直径2mm以下の金属加工用エンドミルに適用されることである。この理由は、これらの用途においてはWC基超硬合金部材の硬さ、耐摩耗性等の特性が、被削材の難削化、高硬度化に有効に対応し、工具寿命向上に有効だからである。
本発明のWC基超硬合金部材は硬質皮膜が被覆されることが好ましい。該硬質皮膜は、金属成分に周期律表4a、5a、6a族元素、Al、Siから選択される1種以上の元素を有し、非金属成分にC、N、O、Bから選択される1種以上の元素を有する。高硬度な硬質皮膜によって部材の耐摩耗性は更に向上し、高靭性、耐折損性を備えた硬質皮膜被覆WC基超硬合金部材が得られる。より好ましくは、(AlCr)(NO)系皮膜、(AlCrSi)(NO)系皮膜、(TiSi)(NO)系皮膜、(CrSi)(NB)系皮膜、Ti(NBO)系皮膜から選択される1種以上の単層、積層膜を採用することによって、耐摩耗性の向上に加えて耐酸化性や潤滑性能の向上が得られる。以下本発明を実施例により更に詳細に説明する。実施例では本発明の一部の例を示すものであり、本発明は実施例により制約されるものではない。
(実施例1)
原料粉末として、平均粒径約0.4μmのWC粉末、同約1〜2μmのCo、VC、VN、Cr、CrN各原料粉末を用いて所定の組成に配合した。粉末は成形バインダーを含んだアルコール中アトライターで12時間混合し、スプレードライヤーで造粒乾燥した。得られた造粒粉末を押出し成形して圧粉体とした。この圧粉体を10Paの真空雰囲気中において1400〜1450℃で焼結し、焼結体を作製した。得られた焼結体を研摩し、研摩面にてロックウェルAスケールにて硬さを測定した。更に、本発明で示した方法にてVとWとCrを含む複炭化物相の組成、形態、寸法及び面積率を求めた。それらの測定結果を、配合組成と併せて表1に示す。
焼結体のWCの平均粒径は、焼結素材の断面を鏡面研磨した後、村上試薬で0.5分、王水で0.5分間エッチングすることにより結晶粒界を明確にした後、走査電子顕微鏡(日立製作所製、S−4200、以下、SEMと記す。)によって倍率10k倍で撮影した画像を拡大コピーし、これを画像解析ソフトにより解析することにより算出した。上記方法により測定したWC平均粒径はいずれも0.3〜0.4μmであった。
図3は本発明例1について、複炭化物相の面積率を測定する方法の手順(1)のEPMAの元素マッピング機能によるミクロ組織である。EPMAの測定条件は対象元素をVとし、加速電圧:25kV、ビーム径:1μm、スキャン方法:ステップスキャン、ステップサイズ:x:0.2μm、y:0.2μm、サンプリングタイム:10ms、データポイント:150×150、分析エリア:30μm×30μm、マッピング:各点におけるカウント数の積算値を表示した。次に手順(2)によって、同一視野内の複炭化物相の形態をTEM観察により観察し、その寸法値を測定した。更に手順(3)によって閾値を設定した。同一視野内の30μm×30μmのEPMAの元素マッピング機能によるミクロ組織より、WC平均粒径とほぼ同じ大きさの複炭化物相を通るラインを設定した。次に、図3のラインプロファイルにおいて、縦軸の目盛27付近の横軸に平行な細い実線で表示したラインを設定し、ライン上の各点におけるカウント数の積算値を求めた。図3のEPMAのラインプロファィルでは、複炭化物相の存在する箇所に縦軸のカウント数が略66程度と大きな値を示す所と、バックグラウンドの極大点で、縦軸のカウント数が20から28のノイズと同程度のものとがあった。先に手順(2)で求めた寸法値を、図3のラインプロファィルのデータと照合した。ここで、複炭化物相の寸法値が0.6μmの場合には、EPMAのステップサイズの測定条件より、3ステップ分のピーク幅を有する事となる。そこで3ステップ分のピーク幅の縦軸のカウント数を閾値として求めた。その結果を図3内に、縦軸の目盛40付近の横軸に平行な太い実線で表示した。最後に手順(4)によって、手順(2)により得られた複数の画像を手順(3)で設定した閾値により2値化し、画像処理することにより複炭化物相の面積率を演算によって求めた。その結果を表1に併記した。
次にこれらの焼結体を加工して、φ4.0×45mmの丸棒からφ1.0mm(R0.5mm)の高硬度材加工用ボールエンドミルを作製した。得られたエンドミルにアークイオンプレーティングにて(TiAl)N皮膜を3.0μm、(TiSi)N皮膜を1.0μmとして成膜した。これらのエンドミルを用いて下記の条件にて底面切削加工を行い、刃先逃げ面摩耗量が0.015mmになるまでの切削距離で評価した。結果を併せて表1に示す。
(加工条件1)
被削材:SKD11(熱処理材 硬さHRC60)
回転数:13000回転/分
送り量:560mm/min
切込量:径方向0.07mm、深さ方向 0.21mm
本発明例1から9のエンドミルはいずれも上記寿命基準における切削寿命が30m以上であるのに対し、Co量が本発明規定の範囲外の比較例10、11については、比較例10はCo量が少なすぎるため焼結性が劣り、また比較例11はCo量が多すぎるため硬さが93.0より低くなり、エンドミル切削時の上記寿命基準における切削距離が20m以下と短くなった。Cr量が本発明規定の範囲外の比較例12、13については、比較例12はCr量が少なくその結果硬さが低くなり切削可能距離も短くなった。また比較例13はVとWとCrを含む炭化物の粒径及び面積率が大きくなるため、靭性が低下し、チッピングにより切削距離が短くなった。V量が本発明規定の範囲外となる比較例14、15、16については、V量が少ない比較例14はVが少ないためWC粒子が粒成長し、硬さが低くなり切削距離も短くなった。またV量が多い比較例15、16はVとWとCrを含む炭化物の粒径及び面積率が大きくなるため、靭性が低下し、チッピングにより切削距離が短くなった。V、Crの添加方法として窒素を含まない化合物を使用した比較例17はVとWとCrを含む炭化物が結合相を一部置換するのではなく、結合相中に分散するため、添加量は同じで窒素を含む化合物を添加した本発明例7に比べ硬さが低くなり、切削距離も短くなった。またVとWとCrを含む複炭化物相の組成も比較例10から17においては、本発明規定の範囲から外れたものとなった。これらより高硬度被削材のエンドミル切削において本発明例のエンドミルの優位性が明らかである。
(実施例2)
原料粉末として、平均粒径約0.6μmのWC粉末、実施例1の原料粉末を用い、表2に示す組成に配合し、成形バインダーを含んだアルコール中アトライターで12時間混合後、スプレードライヤーで造粒乾燥した。得られた造粒粉末を押出しプレス成形して圧粉体とした。これらの圧粉体を10Paの真空雰囲気中において1400〜1450℃で焼結したのち、同一温度に保持したまま4.9MPaでガス加圧し焼結体を作製した。得られた焼結体につき実施例1と同様の方法にて各種の測定を実施した。それらの測定結果を配合組成と併せて表2に示す。
焼結体のWC平均粒径はいずれも0.3〜0.6μmであった。次にこれらの焼結体を加工して、φ2.0×31.8mmの丸棒からφ0.15mmのプリント基板用ドリルを作製した。これらのドリルを用いて下記の条件にて穴明を実施し、2000穴加工時点での刃先から0.1mmの位置の径減量を評価した。結果を表2に示す。
(加工条件2)
基板:0.1mmt、両面板、銅厚さ5μm×6枚重ね
回転数:300、000回転/分
送り量:5μm/回転
本発明例18から23に示す様に、ドリルの径減量はいずれも10μm以下と摩耗量が少なくなった。一方、Cr量が本発明規定の範囲外の比較例24、25については、比較例24はCr量が少ないため粒成長を生じたため硬さが低く、径減量も20μmと大きくなった。また比較例25はCrが多すぎるためVとWとCrを含む炭化物の粒径及び面積率が大きくなるため、おそらく靭性が低下したためにチッピングにより径減量が大きくなった。V量が本発明規定の範囲外となる比較例26、27については、V量が少ない比較例26はVが少ないためWC粒子が粒成長し、硬さが低くなり摩耗量が大きく径減量も大きくなった。またV量が多い比較例27はVとWとCrを含む炭化物の粒径及び面積率が大きくなるため、靭性の低下のためチッピングが大きくなり径減量が大きくなった。V、Crの添加方法として窒素を含まない化合物を使用した比較例28は、VとWとCrを含む炭化物が本発明の形態ではなく、結合相中に分散するため、添加量が同じで窒素を含む化合物を添加した本発明例20に比べ硬さが低くなり、摩耗量が大きく径減量が大きくなった。またVとWとCrを含む複炭化物相の組成も比較例24から27においては、本発明規定の範囲から外れたものとなった。これらよりプリント基板用の小径ドリルによる穴明加工において本発明ドリルの優位性が明らかである。
(実施例3)
原料粉末として、平均粒径約0.4μmのWC粉末、実施例1の原料粉末を用い、表3に示す組成に配合し、成形バインダーを含んだアルコール中アトライターで12時間混合後、スプレードライヤーで造粒乾燥した。得られた造粒粉末を押出しプレス成形して圧粉体とした。これらの圧粉体を10Paの真空雰囲気中において1400〜1450℃で焼結したのち、同一温度に保持したまま4.9MPaでガス加圧し焼結体を作製した。得られた焼結体につき実施例1と同様の方法にて各種の測定を実施した。それらの測定結果を配合組成と併せて表3に示す。
これら焼結体のWC平均粒径はいずれも0.3〜0.4μmであった。これらの焼結体を加工して、φ3.175×38mmの丸棒からφ1.5mmのプリント基板用ルーターエンドミルを作製した。これらルーターエンドミルを用いて溝加工を行い、20m切削後の径減量を評価した。結果を併せて表3に示す。
(加工条件3)
基板:1.6mmt、銅なし、FR4×2枚重ね
回転数:30、000回転/分
送り量:1000mm/min、
Z軸切込速度:200mm/min
本発明例29から31のルーターエンドミルはいずれも径減量が10μm以下の良好な耐摩耗特性を示した。一方、比較例32のルーターエンドミルはV、Crの添加化合物に窒素を含まないため、VとWとCrを含む炭化物が結合相を一部置換するのではなく、結合相中に分散するため、V、Crの添加量が等しく窒素を含む化合物を添加した本発明例29から31に比べ硬さが低くなり、摩耗量が大きくなり径減量が20μmと大きくなった。これらよりプリント基板用の小径ルーターエンドミルによる溝入れ加工において本発明のルーターエンドミルの優位性が明らかである。
図1は、本発明のVとWとCrを含む炭化物の形態の模式図を示す。 図2は、従来例のVとWとCrを含む炭化物の形態の模式図を示す。 図3は、本発明例1のEPMAによる測定結果を示す。
符号の説明
1:VとWとCrを含む複炭化物相
2:WC粒子
3:結合相
4:微細分散複炭化物相
5:表面被覆複炭化物相

Claims (8)

  1. WCの平均粒径は0.8μm以下であり、Co含有量は重量%で、4〜11%、Cr含有量は0.3〜1.0%、V含有量は0.2〜0.5%、更に、該Cr、Vは、窒化物、炭窒化物等窒素を含む化合物を用い、残部がWC及び不可避不純物からなるWC基超硬合金であって、該WC基超硬合金は、Coを主体とした結合相と、WCを主体とした炭化物相と、VとWとCrを含む複炭化物相(VCr)Cとを有し、該複炭化物相の金属成分は、重量%で、47≦X≦70、20≦Y≦52、1≦Z≦30、X+Y+Z=100からなり、複炭化物相は、前記結合相中への窒素の溶解により、冷却過程における液相存在下の複炭化物の晶出、析出が早められ、該複炭化物相は該炭化物相と隣接し、WC粒子とWC粒子との間の領域にあり、通常結合相が存在する領域の一部に存在し、且つ該炭化物相のWC粒子とWC粒子の間を埋めるような置換形態で存在して、その平均粒径は0.8μm以下、その面積率M(%)は、30μm×30μmを1視野として、20視野以上の画像より求めた平均値で0<M<0.5であることを特徴とするWC基超硬合金部材。
  2. WCの平均粒径は0.8μm以下であり、Co含有量は重量%で、4〜11%、Cr含有量は0.3〜1.0%、V含有量は0.2〜0.5%、更に、該V、Crは、窒化物、炭窒化物等窒素を含む化合物を用い、残部がWC及び不可避不純物からなるWC基超硬合金であって、該WC基超硬合金は、Coを主体とした結合相と、WCを主体とした炭化物相と、VとWとCrを含む複炭化物相(V Cr )Cとを有し、該複炭化物相の金属成分は、重量%で、47≦X≦70、20≦Y≦52、1≦Z≦30、X+Y+Z=100からなり、該複炭化物相は、前記結合相中への窒素の溶解により、冷却過程における液相存在下の複炭化物の晶出、析出が早められ、該複炭化物相は該結合相、該炭化物相と隣接し、WC粒子とWC粒子との間の領域にあり、通常結合相が存在する領域の一部に存在し、且つ該炭化物相のWC粒子とWC粒子の間を埋めるような置換形態で存在して、その平均粒径は0.8μm以下、その面積率M(%)は、30μm×30μmを1視野として、20視野以上の画像より求めた平均値で0<M<0.5であることを特徴とするWC基超硬合金部材。
  3. 請求項1又は2記載のWC基超硬合金部材において、該WC基超硬合金部材のロックウェルAスケールでの硬さが93以上、95以下であることを特徴とするWC基超硬合金部材。
  4. 請求項1乃至3何れかに記載のWC基超硬合金部材において、該WC基超硬合金部材は、ドリル、小径ドリル、エンドミル、エンドミル加工用刃先交換型チップ、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切り工具、ガンドリル、リーマ、ブローチ及びタップの何れかであること特徴とするWC基超硬合金部材。
  5. 請求項記載のWC基超硬合金部材において、該エンドミルの直径が2mm以下であることを特徴とするWC基超硬合金部材。
  6. 請求項記載のWC基超硬合金部材において、該エンドミルの直径が1.5mm以下のプリント基板用ルーターエンドミルであることを特徴とするWC基超硬合金部材。
  7. 請求項記載のWC基超硬合金部材において、該ドリルの直径が0.2mm以下のプリント基板用ドリルであることを特徴とするWC基超硬合金部材。
  8. 請求項1乃至7何れかに記載のWC基超硬合金部材において、該WC基超硬合金部材は硬質皮膜が被覆され、該硬質皮膜は、金属成分に周期律表4a、5a、6a族元素、Al、Siから選択される1種以上の元素を有し、非金属成分にC、N、O、Bから選択される1種以上の元素を有することを特徴とする被覆WC基超硬合金部材。
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