JP3951600B2 - 電報用台紙 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電報用台紙に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、電報用紙、特に祝電などのような電報を送る場合、送り手の気持ちをより表すことができるようにするために絵柄などが設けられた電報用台紙が用意されていて、電報用紙にこの電報用台紙を合わせて送り届けるようにしている。そして、この祝電などとして用いるような電報用台紙では、二つ折りされたシートの内面側を電報用紙取付面とするとともに、電報用紙を挟み込むようにして二つ折りしたときに外方となる外表面に絵柄などを設けており、近年においてはその絵柄などを豪華なものとして装飾性を高めるようにしている。
【0003】
しかしながら、電報用台紙の外表面に施す装飾は印刷や刺繍などによる固定の飾り付けであるために、季節感に応じた色彩を有する飾り付けや電報発信者側の要望に沿った飾り付けなどとなるような迅速な変更が行えないという問題があり、これらの要求に応じようとする数多くの種類の電報用台紙を用意しなければならないという不都合が生じている。また、上述したように電報用台紙の表面に装飾性を高めるようにした工夫がなされるようになってきたことから、電報を受けた側ではその豪華な装飾部分を記念として残しておきたいという要望があるものの、装飾部分が一体となっているため、多くの電報用台紙をそのまま保管するという手間を掛けている。
一方、電報では電報文を送り届けることを基本としているため、発信者側から電報文とともに心づくしの品などを送ろうとしても受信者側へは送り届けることができず、よって、電報が無味乾燥的なものとなり易いという不都合があった。そこで本発明は上記した従来の事情に鑑み、電報用台紙に設けられている装飾に変化を持たせ易くするとともに、受信者側への送り物を電報用台紙に予め備えることができるようにすることを課題とし、電報用台紙の有用性を向上させることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、片面を電報用紙取付面とした台紙本体とこの台紙本体の電報用紙取付面側に重ね合わせたときに外方となる片面に板状装飾物が着脱可能に収納された収納凹部を設けた化粧蓋とが背を介して折り畳み可能に連接され、前記収納凹部は、化粧蓋の対向面側に位置する開閉板に開閉可能に覆われて該開閉板の開時に押し出しにより板状装飾物が収納凹部から取り外される押出し口を備えることを特徴とする電報用台紙を提供して、上記課題を解消するものである。
【0005】
そして、本発明において、上記開閉板は、上記背側を回動中心として回動可能に設けられ、開閉板の閉時には該開閉板が化粧蓋の対向面に面一になるものであることが良好であり、また、上記押出し口は、収納凹部の中心を含んだ位置にあることが良好である。
さらに、上記板状装飾物は刺繍装飾された刺繍装飾体を備え、該刺繍装飾体の高さ位置は化粧蓋の表面高さ位置以下であるものとすることが可能であり、その板状装飾物は、刺繍装飾体を縫い付けたメッシュ布地を二層の板紙で挟み込み、一方の板紙の開口部分に刺繍装飾体が位置しているものとすることが可能である。また、上記板状装飾物は、七宝装飾を施してなるものとすることが可能である。
またさらに、台紙本体の外面と化粧蓋の外面とが相対するように台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときに厚さがほぼ一定の板状形態となるものであることが良好である。
【0006】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図5に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1は電報用台紙で、該電報用台紙1は台紙本体2と化粧蓋3とが背4を介して連接されたものであり、前記背4から折り合わせたときに台紙本体2と化粧蓋3との側辺それぞれが位置揃えするようにこの台紙本体2と化粧蓋3とは同じ大きさに設けられている。前記台紙本体2は図示しない一枚の板紙を芯材としているとともに、前記化粧蓋3は二枚の板紙を重ね合わせたものを芯材とし、この二つの芯材を若干離して並べた状態でその芯材の同一面を外皮材5により覆うとともに、他方の面側を内皮材6により覆い、芯材間の外皮材5と内皮材6とを貼り合わせることで、芯材の並設方向に所要の幅を有して柔軟にした前記背4を形成しており、この背4から台紙本体2と化粧蓋3とを容易に重ね合わせることのできる電報用台紙1が形成されている。
【0007】
上記外皮材5が外方となるように電報用台紙1を重ね合わせたときの台紙本体2の内面には、即ち、台紙本体2の内皮材6を張った面には、図示されているように、背4と対向する側辺およびその側辺側の上下辺の三辺に亘るようにして袋部7が形成されており、この袋部7は背4側を出し入れ口として電報用紙を出し入れ可能に収納する。
また、上記化粧蓋3の外面側、即ち、外皮材5が張られた面側にあっては図示されているように収納凹部8が位置していて、この収納凹部8に板状装飾物9が着脱可能に収納されている。前記収納凹部8は、化粧蓋3における外皮材5側の芯材3aを板状装飾物9の形状に対応して打ち抜いてから、内皮材6側の芯材3bを重ねて貼り合わせることで形成されているものであり、収納凹部8における前記芯材3bの表出部分の所要箇所に弱接着力の接着テープなどの取付手段10を設け、この取付手段10を介して板状装飾物9が着脱可能に収納されている。上述したように収納凹部8の形状は収納する板状装飾物9の形状に対応させることで、板状装飾物9の取付の際の位置決めが容易となるようにしたものであり、板状装飾物9の外周を収納凹部8の内周に当てがいながら配置させることで、位置ずれさせることなくその板状装飾物9の収納が完了する。なお、板状装飾物9の平面形状は限定されるものではなく、板状装飾物9の平面形状に応じて収納凹部8の形状が決定される。
【0008】
図2は上記化粧蓋3の内皮材6を張った面側、即ち、内皮材6を内側となるように折り合わせたときに台紙本体2に相対する対向面11を示していて、この対向面11側から上記芯材3aを分断しない深さとしたスリット12を入れることにより、前記芯材3aの一部分からなる開閉板13が区画形成されている。図示されているように、前記スリット12は背4に達する位置を両端として略コ字状にして、かつ所要箇所に繋ぎ12aを配した状態で設けられており、前記繋ぎ12aを分断することで背4側を回動中心として開閉板3を引き起こすことができ、台紙本体2側へ回動させることができる。
また、この開閉板13は上記収納凹部8の中央部分に及ぶ領域を有しているものであり、開閉板13を引き起こすことで収納凹部8に押出し口14が開くように設けられ、前記押出し口14は収納凹部8の中心を含む位置にあるものとなる。即ち、上記板状装飾物9が収納凹部8に収納されている状態で開閉板13を引き起こすようにすれば、この化粧蓋3での対向面11では前記押出し口14から板状装飾物9の中央部分を含む一部分が表出する状態となり、図3に示すように押出し口14から板状装飾物9を押出すことで収納凹部8から板状装飾物9を簡単に取り外すことができる。
なお、上記取付手段10は押出し口14から或る程度の圧力でもって板状装飾物9を押したときに板状装飾物9の保持状態を解除する接着力に調整されたものであり、この電報用台紙1を開いたり閉じたりする程度の操作や板状装飾物9を下にして振った程度では収納凹部8から板状装飾物9が外れないように設けられてる。
【0009】
上記開閉板13を形成するスリット12を不連続にしている上記繋ぎ12aは初めて開閉板13を引き起こすまではその開閉板13が自由に台紙本体2側に回動しないようにするためのものであるが、スリット12の化粧蓋3の側辺側の縦スリット部分12bに位置する抜き15に指を掛けて引き起こした際、比較的容易に切れ易くするため、図示されているように横スリット部分12cにおいて縦スリット部分12bに寄った位置に設定されている。
この繋ぎ12aの位置は限定されるものではないが、前記縦スリット部分12bの位置に設定すると、初めて開閉板13を引き起こすときの抵抗が大きくなりすぎて、繋ぎ幅の設定が難しくなる。また、横スリット部分12cでの開閉板13の回動中心側に寄った位置では、不用意に開閉板13を引き起こす操作をした場合にはテコの原理によって非常に簡単に切断される可能性もあり、逆に繋ぎ幅を大きくした場合、開閉板13を引き起こす適正な力がその繋ぎを切断する力とはならずに開閉板13を大きく反らせるように曲げてしまうような状態になることもある。このような点から繋ぎ12aは横スリット部分12cでの縦スリット部分12bに寄った位置が良好である。
勿論、繋ぎ12aの箇所、個数はスリット12の形状(開閉板の形状)、芯材3bの剛性、引き起こし操作性などを考慮して設定する必要がある。
【0010】
上記開閉板13は芯材3bを区画形成してなるものであるため、閉じた状態の時点では対向面11に面一となって上記押出し口14を覆っており、台紙本体2と化粧蓋3とを内皮材6が内側となるように折り合わせたときにも台紙本体2と化粧蓋3とが密に重なり合い、閉じた状態の電報用台紙1の姿を整える。そして、台紙本体2と化粧蓋3とが密に重なり合うために、袋部7に入れた電報用紙を適切に保持できるようになる。
【0011】
図4は板状装飾物9を示している。この板状装飾物9は、ビーズ飾りからなる刺繍装飾体16を縫い付けたメッシュ布地17を二層の板紙18で挟み込み、一方の板紙18の開口部分に刺繍装飾体16が位置しているものである。そして、この板状装飾物9は収納凹部8に収納したとき、刺繍装飾体16の高さ位置16aが化粧蓋3の表面高さ位置3c以下となるように設けられている。
これによって、図5に示すごとく電報用台紙1をその内皮材6が外面となるように折り合わされた状態となっても、台紙本体2と化粧蓋3との重ね合わせ厚さがほぼ一定の板状形態となる。即ち、電報用台紙の使用形態において、結婚式などでは電報用紙が表出する状態で折り返されており、この状態で複数の電報用台紙が積み重ねられるのが一般的である。そのため、外皮材5が内側となるように折り合わせたときにその厚さがほぼ一定となれば、複数の電報用台紙の積み重ね状態が安定するようになる。
【0012】
上記板状装飾物9はビーズ飾りからなる刺繍装飾体16をメッシュ布地17に形成しこれを二枚の板材18で挟み込んでなるものとして示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばアルミニウム板に七宝装飾を形成したものであってもよいものである。
【0013】
【発明の効果】
以上説明した本発明の電報用台紙によれば、片面を電報用紙取付面とした台紙本体とこの台紙本体の電報用紙取付面側に重ね合わせたときに外方となる片面に板状装飾物が着脱可能に収納された収納凹部を設けた化粧蓋とが背を介して折り畳み可能に連接され、前記収納凹部は、化粧蓋の対向面側に位置する開閉板に開閉可能に覆われて該開閉板の開時に押し出しにより板状装飾物が収納凹部から取り外される押出し口を備えることを特徴とするものである。これによって、収納凹部に収納する板状装飾物を変えることで電報用台紙の外観が大きく変化するようになり、電報用台紙のバリエーションを簡単に増やすことができる。また、板状装飾物を簡単な操作で取り外すことができるようになり、電報発信者側の贈り物を電報文とともに送付できる。そして電報文を受け取った側ではその板状装飾物を飾りものとして利用できることから、電報発信者の真心を記憶に止め易くなる。
また、上記開閉板を上記背側を回動中心として回動可能に設け、開閉板の閉時には該開閉板が化粧蓋の対向面に面一にすることで、台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときにはその間が密に接するようになり、電報文をより適切に保持できるようになる。さらに押出し口を、収納凹部の中心を含んだ位置にあるようにすれば、板状装飾物を押し出す際にその板状装飾物の中心を押すこととなり、板状装飾物側に変形を生じさせ難くできるようになる。
【0014】
そして、上記板状装飾物を刺繍装飾されたものとすれば、色彩豊かなものとなり、さらに、その刺繍装飾体の高さ位置を化粧蓋の表面高さ位置以下とすれば、台紙本体と化粧蓋とを逆方向に折り重ねても、板状装飾物が台紙本体に接触することがなく、板状装飾物を傷つけることを防止できる。
また、上記板状装飾物を、刺繍装飾体を縫い付けたメッシュ布地を二層の板紙で挟み込み、一方の板紙の開口部分に刺繍装飾体が位置しているものとすれば、安価にして軽量のものとすることができる。そして、上記板状装飾物を、七宝装飾を施してなるものとすれば、その板状装飾物を単体としての飾り物の趣をより高めることが可能となる。さらに、台紙本体の外面と化粧蓋の外面とが相対するように台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときに厚さがほぼ一定の板状形態となるようにすれば、逆に折り返した電報用台紙を多く積み上げても、その積み重ね状態が安定するようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電報用台紙の一例を示す説明図である。
【図2】一例を見開いて内皮材側から見た状態を示す説明図である。
【図3】開閉板を開いた状態を示す説明図である。
【図4】収納凹部と板状装飾物を断面で示す説明図である。
【図5】内皮材が外方となるようにして重ね合わせた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…電報用台紙
2…台紙本体
3…化粧蓋
5…外皮材
6…内皮材
8…収納凹部
9…板状装飾物
12…スリット
13…開閉板
14…押出し口
【発明の属する技術分野】
本発明は電報用台紙に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、電報用紙、特に祝電などのような電報を送る場合、送り手の気持ちをより表すことができるようにするために絵柄などが設けられた電報用台紙が用意されていて、電報用紙にこの電報用台紙を合わせて送り届けるようにしている。そして、この祝電などとして用いるような電報用台紙では、二つ折りされたシートの内面側を電報用紙取付面とするとともに、電報用紙を挟み込むようにして二つ折りしたときに外方となる外表面に絵柄などを設けており、近年においてはその絵柄などを豪華なものとして装飾性を高めるようにしている。
【0003】
しかしながら、電報用台紙の外表面に施す装飾は印刷や刺繍などによる固定の飾り付けであるために、季節感に応じた色彩を有する飾り付けや電報発信者側の要望に沿った飾り付けなどとなるような迅速な変更が行えないという問題があり、これらの要求に応じようとする数多くの種類の電報用台紙を用意しなければならないという不都合が生じている。また、上述したように電報用台紙の表面に装飾性を高めるようにした工夫がなされるようになってきたことから、電報を受けた側ではその豪華な装飾部分を記念として残しておきたいという要望があるものの、装飾部分が一体となっているため、多くの電報用台紙をそのまま保管するという手間を掛けている。
一方、電報では電報文を送り届けることを基本としているため、発信者側から電報文とともに心づくしの品などを送ろうとしても受信者側へは送り届けることができず、よって、電報が無味乾燥的なものとなり易いという不都合があった。そこで本発明は上記した従来の事情に鑑み、電報用台紙に設けられている装飾に変化を持たせ易くするとともに、受信者側への送り物を電報用台紙に予め備えることができるようにすることを課題とし、電報用台紙の有用性を向上させることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、片面を電報用紙取付面とした台紙本体とこの台紙本体の電報用紙取付面側に重ね合わせたときに外方となる片面に板状装飾物が着脱可能に収納された収納凹部を設けた化粧蓋とが背を介して折り畳み可能に連接され、前記収納凹部は、化粧蓋の対向面側に位置する開閉板に開閉可能に覆われて該開閉板の開時に押し出しにより板状装飾物が収納凹部から取り外される押出し口を備えることを特徴とする電報用台紙を提供して、上記課題を解消するものである。
【0005】
そして、本発明において、上記開閉板は、上記背側を回動中心として回動可能に設けられ、開閉板の閉時には該開閉板が化粧蓋の対向面に面一になるものであることが良好であり、また、上記押出し口は、収納凹部の中心を含んだ位置にあることが良好である。
さらに、上記板状装飾物は刺繍装飾された刺繍装飾体を備え、該刺繍装飾体の高さ位置は化粧蓋の表面高さ位置以下であるものとすることが可能であり、その板状装飾物は、刺繍装飾体を縫い付けたメッシュ布地を二層の板紙で挟み込み、一方の板紙の開口部分に刺繍装飾体が位置しているものとすることが可能である。また、上記板状装飾物は、七宝装飾を施してなるものとすることが可能である。
またさらに、台紙本体の外面と化粧蓋の外面とが相対するように台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときに厚さがほぼ一定の板状形態となるものであることが良好である。
【0006】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図5に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1は電報用台紙で、該電報用台紙1は台紙本体2と化粧蓋3とが背4を介して連接されたものであり、前記背4から折り合わせたときに台紙本体2と化粧蓋3との側辺それぞれが位置揃えするようにこの台紙本体2と化粧蓋3とは同じ大きさに設けられている。前記台紙本体2は図示しない一枚の板紙を芯材としているとともに、前記化粧蓋3は二枚の板紙を重ね合わせたものを芯材とし、この二つの芯材を若干離して並べた状態でその芯材の同一面を外皮材5により覆うとともに、他方の面側を内皮材6により覆い、芯材間の外皮材5と内皮材6とを貼り合わせることで、芯材の並設方向に所要の幅を有して柔軟にした前記背4を形成しており、この背4から台紙本体2と化粧蓋3とを容易に重ね合わせることのできる電報用台紙1が形成されている。
【0007】
上記外皮材5が外方となるように電報用台紙1を重ね合わせたときの台紙本体2の内面には、即ち、台紙本体2の内皮材6を張った面には、図示されているように、背4と対向する側辺およびその側辺側の上下辺の三辺に亘るようにして袋部7が形成されており、この袋部7は背4側を出し入れ口として電報用紙を出し入れ可能に収納する。
また、上記化粧蓋3の外面側、即ち、外皮材5が張られた面側にあっては図示されているように収納凹部8が位置していて、この収納凹部8に板状装飾物9が着脱可能に収納されている。前記収納凹部8は、化粧蓋3における外皮材5側の芯材3aを板状装飾物9の形状に対応して打ち抜いてから、内皮材6側の芯材3bを重ねて貼り合わせることで形成されているものであり、収納凹部8における前記芯材3bの表出部分の所要箇所に弱接着力の接着テープなどの取付手段10を設け、この取付手段10を介して板状装飾物9が着脱可能に収納されている。上述したように収納凹部8の形状は収納する板状装飾物9の形状に対応させることで、板状装飾物9の取付の際の位置決めが容易となるようにしたものであり、板状装飾物9の外周を収納凹部8の内周に当てがいながら配置させることで、位置ずれさせることなくその板状装飾物9の収納が完了する。なお、板状装飾物9の平面形状は限定されるものではなく、板状装飾物9の平面形状に応じて収納凹部8の形状が決定される。
【0008】
図2は上記化粧蓋3の内皮材6を張った面側、即ち、内皮材6を内側となるように折り合わせたときに台紙本体2に相対する対向面11を示していて、この対向面11側から上記芯材3aを分断しない深さとしたスリット12を入れることにより、前記芯材3aの一部分からなる開閉板13が区画形成されている。図示されているように、前記スリット12は背4に達する位置を両端として略コ字状にして、かつ所要箇所に繋ぎ12aを配した状態で設けられており、前記繋ぎ12aを分断することで背4側を回動中心として開閉板3を引き起こすことができ、台紙本体2側へ回動させることができる。
また、この開閉板13は上記収納凹部8の中央部分に及ぶ領域を有しているものであり、開閉板13を引き起こすことで収納凹部8に押出し口14が開くように設けられ、前記押出し口14は収納凹部8の中心を含む位置にあるものとなる。即ち、上記板状装飾物9が収納凹部8に収納されている状態で開閉板13を引き起こすようにすれば、この化粧蓋3での対向面11では前記押出し口14から板状装飾物9の中央部分を含む一部分が表出する状態となり、図3に示すように押出し口14から板状装飾物9を押出すことで収納凹部8から板状装飾物9を簡単に取り外すことができる。
なお、上記取付手段10は押出し口14から或る程度の圧力でもって板状装飾物9を押したときに板状装飾物9の保持状態を解除する接着力に調整されたものであり、この電報用台紙1を開いたり閉じたりする程度の操作や板状装飾物9を下にして振った程度では収納凹部8から板状装飾物9が外れないように設けられてる。
【0009】
上記開閉板13を形成するスリット12を不連続にしている上記繋ぎ12aは初めて開閉板13を引き起こすまではその開閉板13が自由に台紙本体2側に回動しないようにするためのものであるが、スリット12の化粧蓋3の側辺側の縦スリット部分12bに位置する抜き15に指を掛けて引き起こした際、比較的容易に切れ易くするため、図示されているように横スリット部分12cにおいて縦スリット部分12bに寄った位置に設定されている。
この繋ぎ12aの位置は限定されるものではないが、前記縦スリット部分12bの位置に設定すると、初めて開閉板13を引き起こすときの抵抗が大きくなりすぎて、繋ぎ幅の設定が難しくなる。また、横スリット部分12cでの開閉板13の回動中心側に寄った位置では、不用意に開閉板13を引き起こす操作をした場合にはテコの原理によって非常に簡単に切断される可能性もあり、逆に繋ぎ幅を大きくした場合、開閉板13を引き起こす適正な力がその繋ぎを切断する力とはならずに開閉板13を大きく反らせるように曲げてしまうような状態になることもある。このような点から繋ぎ12aは横スリット部分12cでの縦スリット部分12bに寄った位置が良好である。
勿論、繋ぎ12aの箇所、個数はスリット12の形状(開閉板の形状)、芯材3bの剛性、引き起こし操作性などを考慮して設定する必要がある。
【0010】
上記開閉板13は芯材3bを区画形成してなるものであるため、閉じた状態の時点では対向面11に面一となって上記押出し口14を覆っており、台紙本体2と化粧蓋3とを内皮材6が内側となるように折り合わせたときにも台紙本体2と化粧蓋3とが密に重なり合い、閉じた状態の電報用台紙1の姿を整える。そして、台紙本体2と化粧蓋3とが密に重なり合うために、袋部7に入れた電報用紙を適切に保持できるようになる。
【0011】
図4は板状装飾物9を示している。この板状装飾物9は、ビーズ飾りからなる刺繍装飾体16を縫い付けたメッシュ布地17を二層の板紙18で挟み込み、一方の板紙18の開口部分に刺繍装飾体16が位置しているものである。そして、この板状装飾物9は収納凹部8に収納したとき、刺繍装飾体16の高さ位置16aが化粧蓋3の表面高さ位置3c以下となるように設けられている。
これによって、図5に示すごとく電報用台紙1をその内皮材6が外面となるように折り合わされた状態となっても、台紙本体2と化粧蓋3との重ね合わせ厚さがほぼ一定の板状形態となる。即ち、電報用台紙の使用形態において、結婚式などでは電報用紙が表出する状態で折り返されており、この状態で複数の電報用台紙が積み重ねられるのが一般的である。そのため、外皮材5が内側となるように折り合わせたときにその厚さがほぼ一定となれば、複数の電報用台紙の積み重ね状態が安定するようになる。
【0012】
上記板状装飾物9はビーズ飾りからなる刺繍装飾体16をメッシュ布地17に形成しこれを二枚の板材18で挟み込んでなるものとして示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばアルミニウム板に七宝装飾を形成したものであってもよいものである。
【0013】
【発明の効果】
以上説明した本発明の電報用台紙によれば、片面を電報用紙取付面とした台紙本体とこの台紙本体の電報用紙取付面側に重ね合わせたときに外方となる片面に板状装飾物が着脱可能に収納された収納凹部を設けた化粧蓋とが背を介して折り畳み可能に連接され、前記収納凹部は、化粧蓋の対向面側に位置する開閉板に開閉可能に覆われて該開閉板の開時に押し出しにより板状装飾物が収納凹部から取り外される押出し口を備えることを特徴とするものである。これによって、収納凹部に収納する板状装飾物を変えることで電報用台紙の外観が大きく変化するようになり、電報用台紙のバリエーションを簡単に増やすことができる。また、板状装飾物を簡単な操作で取り外すことができるようになり、電報発信者側の贈り物を電報文とともに送付できる。そして電報文を受け取った側ではその板状装飾物を飾りものとして利用できることから、電報発信者の真心を記憶に止め易くなる。
また、上記開閉板を上記背側を回動中心として回動可能に設け、開閉板の閉時には該開閉板が化粧蓋の対向面に面一にすることで、台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときにはその間が密に接するようになり、電報文をより適切に保持できるようになる。さらに押出し口を、収納凹部の中心を含んだ位置にあるようにすれば、板状装飾物を押し出す際にその板状装飾物の中心を押すこととなり、板状装飾物側に変形を生じさせ難くできるようになる。
【0014】
そして、上記板状装飾物を刺繍装飾されたものとすれば、色彩豊かなものとなり、さらに、その刺繍装飾体の高さ位置を化粧蓋の表面高さ位置以下とすれば、台紙本体と化粧蓋とを逆方向に折り重ねても、板状装飾物が台紙本体に接触することがなく、板状装飾物を傷つけることを防止できる。
また、上記板状装飾物を、刺繍装飾体を縫い付けたメッシュ布地を二層の板紙で挟み込み、一方の板紙の開口部分に刺繍装飾体が位置しているものとすれば、安価にして軽量のものとすることができる。そして、上記板状装飾物を、七宝装飾を施してなるものとすれば、その板状装飾物を単体としての飾り物の趣をより高めることが可能となる。さらに、台紙本体の外面と化粧蓋の外面とが相対するように台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときに厚さがほぼ一定の板状形態となるようにすれば、逆に折り返した電報用台紙を多く積み上げても、その積み重ね状態が安定するようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電報用台紙の一例を示す説明図である。
【図2】一例を見開いて内皮材側から見た状態を示す説明図である。
【図3】開閉板を開いた状態を示す説明図である。
【図4】収納凹部と板状装飾物を断面で示す説明図である。
【図5】内皮材が外方となるようにして重ね合わせた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…電報用台紙
2…台紙本体
3…化粧蓋
5…外皮材
6…内皮材
8…収納凹部
9…板状装飾物
12…スリット
13…開閉板
14…押出し口
Claims (7)
- 片面を電報用紙取付面とした台紙本体とこの台紙本体の電報用紙取付面側に重ね合わせたときに外方となる片面に板状装飾物が着脱可能に収納された収納凹部を設けた化粧蓋とが背を介して折り畳み可能に連接され、
前記収納凹部は、化粧蓋の対向面側に位置する開閉板に開閉可能に覆われて該開閉板の開時に押し出しにより板状装飾物が収納凹部から取り外される押出し口を備えることを特徴とする電報用台紙。 - 上記開閉板は、上記背側を回動中心として回動可能に設けられ、開閉板の閉時には該開閉板が化粧蓋の対向面に面一になる請求項1に記載の電報用台紙。
- 上記押出し口は、収納凹部の中心を含んだ位置にある請求項1または2に記載の電報用台紙。
- 上記板状装飾物は刺繍装飾された刺繍装飾体を備え、該刺繍装飾体の高さ位置は化粧蓋の表面高さ位置以下である請求項1から3の何れか一項に記載の電報用台紙。
- 上記板状装飾物は、刺繍装飾体を縫い付けたメッシュ布地を二層の板紙で挟み込み、一方の板紙の開口部分に刺繍装飾体が位置している請求項4に記載の電報用台紙。
- 上記板状装飾物は、七宝装飾を施してなるものである請求項1、2、3の何れか一項に記載の電報用台紙。
- 台紙本体の外面と化粧蓋の外面とが相対するように台紙本体と化粧蓋とを重ね合わせたときに厚さがほぼ一定の板状形態となる請求項1から6の何れか一項に記載の電報用台紙。
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