JP3951596B2 - 通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子メールとファクシミリの通信機能を備えた通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子メール送信機能を備えたファクシミリ装置が開発されている。電子メールを送信するときには、相手のメールアドレスを指定する一方、ファクシミリ送信を行うときは、相手の電話番号(ファクシミリ番号)を指定する。
【0003】
この種の電子メール送信可能なファクシミリ装置は、ファクシミリ送信用の原稿を読み込んで電子メールの形式で送信できるようにすることを目的として開発されたものであるため、従来のファクシミリ装置と同様に簡便な操作によるものが主流となっている。そのため、メールアドレスの入力も簡単な操作方法によるものが多く、たとえば、メールアドレスをワンタッチキーに割り付けるなど事前登録して、送信時にワンタッチで操作させたり、あるいは表示部上で登録した宛先一覧を表示させ、その中から相手先を選択させたりできるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、表示部にメールアドレスの一覧を表示させる場合、メールアドレスを装置の表示部に相手先名称と同時に対応させて表示させることが表示部の大きさの関係で困難であり、そのため表示部上での確認がしづらく、誤って他の電子メールアドレスに送信する場合がある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、メールアドレスを誤りなく指定して送信できる通信端末器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の通信端末装置は、電子メールアドレスと宛先名称を対応させて宛先情報として記憶する記憶部と、該宛先情報を一覧表示する表示部と、宛先情報のうち宛先名称のみを、宛先名称の表示順に一覧表示し、その一覧の中から特定の宛先を操作によりカーソルで指定して選択できるようにした第1モードと、宛先情報のうち上記電子メールアドレスを、電子メールアドレスの表示順に一覧表示し、その一覧の中から特定の宛先を操作によりカーソルで指定して選択できるようにした第2モードとを、相互に切り替える制御部とを備え、制御部は、第1、2いずれかのモードによる一覧表示において特定の宛先にカーソル指定しているときに、他方のモードに切り替えた場合、切り替え前の表示でカーソル指定されていた宛先に対応した宛先表示に対して、カーソル表示させるようにしている。
【0007】
請求項2では、請求項1において、第1モードと第2モードの一覧表示は、表示順のキーが相互に異なることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。
【0009】
図1は、通信端末装置の構成の一例を示したブロック図である。ここには、電子メール機能を備えたファクシミリ装置Fの構成を示したが、本発明はこれには限定されず、電子メールアドレスと電話番号を指定できる装置であって、双方の通信機能を備えた装置であればよい。
【0010】
図において、1はCPU等で構成され以下の各部を制御する制御部、2は電話回線Lにダイヤル信号を送出し、電話回線Lに対する接続制御を行うNCU、3はファクシミリ通信や電子メール通信を行うために信号の変調と復調を行うモデム、4は画像データを一時格納する画像メモリ、5は各種データを記憶するための記憶部を構成するRAM、6は制御プログラムなどを予め記憶したROM、7は液晶ディスプレイやLEDなどで構成される表示部、8は各種操作キーを備えた操作部、9は原稿から画像を読み取る読取部、10はファクシミリ受信した画像や電子メールで受信したデータ、読取部9から読み取った画像を、所定の記録紙に記録(印字出力)する記録部である。
【0011】
なお、通信手段は、この構成には限定されず、モデム3やNCU2などを備えずに、DSU(不図示)を介して、ISDN回線(デジタル回線)等に接続される構成であってもよい。
【0012】
ここでは、RAM5内には、カーソルで選択できるようにした電子メール宛先一覧を表示部7上に表示させるために、メールアドレスと宛先名称等の宛先情報が記憶されている。
【0013】
ファクシミリ装置Fは、モードキー(不図示)によって電子メールモードとファクシミリモードとを切り替えできるようになっている。電子メールモードにおいて電子メールアドレスを指定すれば、画像を電子メール形式に変換して、そのアドレスに電子メールを送信する。一方、ファクシミリモードにおいて電話番号を指定すれば、その電話番号を発呼してファクシミリ送信を実行する。
【0014】
本発明では、RAM5に記憶している宛先情報を名称の50音順に一覧表示させるようにした第1モード宛先一覧と、電子メールアドレスをアルファベット順に一覧表示させるようにした第2モード宛先一覧とを、相互に切り替えて表示させるようにしている(表示例については図6を参照)。そして、いずれかのモードの一覧表示の中から特定の宛先をワンタッチで選択して、電子メール送信を行う。
【0015】
電子メール送信をしようとする者は、メールアドレスを記憶していない場合でも、第1モードで宛先名称を指定して、誤りなく所定のメールアドレスに電子メールを送信することができる。もちろんアドレスを記憶している場合には、第2モードでメールアドレスを指定して送信することができる。
【0016】
図2には、ファクシミリ装置Fが適用される通信ネットワークの形態の一例を示している。
【0017】
ここでは、ファクシミリ装置Fは、電話網N1を介して、アクセスポイントのゲートウェイGWにアクセスできるようになっている。ファクシミリ通信を行う場合は、電話網N1を介して相手方のファクシミリ装置F1〜Fnと画像データの送受信ができるが、電子メール通信を行う場合は、ゲートウェイGWを介して、インターネットN2などの通信ネットワークを通じて、相手方のパソコンPC1〜PCnと通信する。
【0018】
ファクシミリ装置Fは、電子メールを送信する場合は、アクセスポイントのゲートウェイGWに対して発呼して、相手方の電子メールアドレス等とともに、送信データを送出する。そうすれば、ゲートウェイGWが送信データを電子メール形式に変換して、アドレスによって指定された相手先に電子メールを送信する。ここでは、ゲートウェイGWは、ファクシミリ装置Fからのファクシミリ手順信号(IRA:Internet Routing Address)から電子メールアドレスを取得している。
【0019】
なお、通信ネットワークの構成は、これには限定されず、ファクシミリ装置Fにおいて、電子メール形式に変換し、インターネットなどを介して通信するものであってもよい。また、ここでは、電話網N1とインターネットN2によって通信ネットワークを形成した場合を示したが、本発明はこれに限定されることはなく、通信ネットワークには、ISDNなどの公衆網、LAN、専用線、これらの組合せなど、すべての電気通信回線を含んでいる。
【0020】
図3は、メールアドレス入力時のファクシミリ装置Fの基本動作を示すフローチャートである。
【0021】
メールアドレスを直接入力する場合には、テンキーやアルファベットキーで文字をユーザに入力させ、メールアドレス一覧表示の中から選択する場合には、アドレス帳を呼び出してカーソルで特定のアドレスをユーザに選択させる。ユーザが終了キーを操作すると、上記入力/選択が完了し、送信先アドレス用バッファにメールアドレスが格納される(以上、101〜108)。この後、送信キー等の操作により、そのメールアドレスに電子メールが送信される。
【0022】
また、メールアドレスの新規登録や変更も、上記フローと同様の流れで実施され、その後の登録キー等の操作により、電子メール宛先情報の登録・更新が完了する。
【0023】
図4には、RAM5に記憶された電子メール宛先情報を示している。
【0024】
図に示すように、メールアドレスと宛先名称と読み仮名が、登録番号に対応して登録保存されている。ここでは、宛先一覧を50音順に表示するために漢字と読み仮名の両方を対応して記憶保存しているが、いずれか一方のみを登録するようにしてもよい。なお、読み仮名は先頭1文字のみを格納してもよい。また、一覧表示の順は、アルファベット順、50音順表示に限定されるものではない。
【0025】
このように記憶された電子メール宛先情報は、図5のフローチャートに示す制御部1の基本動作にしたがって、第1モードまたは第2モードで宛先の一覧が表示部7に表示され、相互に表示切替が可能となる。
【0026】
すなわち、第1モード(名称モード)を選択したときには、宛先名称の一覧が50音順に表示され、ユーザがカーソルを移動させて特定の宛先を選択できるようになる(図5の201〜203、図6(a))。ここで、切替キーを操作すると、第2モードのメールアドレス一覧表示に切り替わる(図5の204、205、図6(b))。
【0027】
図6に示すように、第1モードから第2モードに切り替えたときには、第2モードにおけるカーソルは、第1モードで指定していた宛先をそのまま指定している。すなわち具体的には、図6(a)においてカーソルは「鈴木」を指定しているが、第2モードに切り替えた場合でも、(b)に示すようにカーソルは、第1モードで指定していた名称「鈴木」に対応するメールアドレス「suzuki@ccc.ccom」の位置を指す。
【0028】
逆に、第2モード(メールアドレスモード)の一覧表示からも第1モードに切り替えることができ(図5の206〜209)、その場合も、切替後カーソルは同一宛先を指し示す。
【0029】
このように、モードを切り替えた後もカーソルが同一宛先を指すため、宛先を慎重に確認しながら選択することができる。特に、図6で示すように同一名称が複数あり漢字の宛先名称だけでは判別不可能な場合には、モードを切り替えて表示させるだけで真に送信したい宛先を容易に見つけることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の請求項1に記載の通信端末装置は、記憶部に宛先名称とメールアドレスを記憶させた宛先情報を、第1モードでは宛先名称で一覧表示させ、第2モードではメールアドレスで一覧表示させているので、ユーザはいずれの一覧表示でも該当の宛先に電子メール送信をすることができる。また、第1、2モード表示は容易に切り替えることができ、操作性に優れているので、宛先名称とメールアドレスを並べて表示されないことの不便は解消できる。
【0031】
宛先名称とメールアドレスの一方のみが表示されることにより、むしろ、表示部には画面スクロールしなくても一度に多くの宛先が一覧表示され、そのため、いち早く目的の送信先を見つけることができる。
【0032】
また、モード切替後には切替前にカーソル指定していた宛先と同一の宛先を示すので、宛先の確認がしやすく誤送信を防止できる。特に、同一名称が複数あり漢字の宛先名称だけでは判別不可能な場合には、モードを切り替えて表示させるだけで真に送信したい宛先を容易に見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通信端末装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図2】通信ネットワークの形態の一例を示す図である。
【図3】メールアドレス入力時のファクシミリ装置の基本動作を示すフローチャートである。
【図4】記憶部に記憶された電子メール宛先情報を示す図である。
【図5】モード切替操作時のファクシミリ装置の基本動作を示すフローチャートである。
【図6】(a)は第1モードの宛先一覧表示の一態様を示す図であり、(b)は第2モードの宛先一覧表示の一態様を示す図である。
【符号の説明】
F…ファクシミリ装置
1…制御部
5…記憶部
7…表示部
Claims (2)
- 電子メールアドレスと宛先名称を対応させて宛先情報として記憶する記憶部と、
該宛先情報を一覧表示する表示部と、
上記宛先情報のうち上記宛先名称のみを、宛先名称の表示順に一覧表示し、その一覧の中から特定の宛先を操作によりカーソルで指定して選択できるようにした第1モードと、上記宛先情報のうち上記電子メールアドレスを、電子メールアドレスの表示順に一覧表示し、その一覧の中から特定の宛先を操作によりカーソルで指定して選択できるようにした第2モードとを、相互に切り替える制御部とを備え、
上記制御部は、第1、2いずれかのモードによる一覧表示において特定の宛先にカーソル指定しているときに、他方のモードに切り替えた場合、切り替え前の表示でカーソル指定されていた宛先に対応した宛先表示に対して、カーソル表示させるようにしたことを特徴とするファクシミリ装置。 - 請求項1において、
第1モードと第2モードの一覧表示は、表示順のキーが相互に異なることを特徴とするファクシミリ装置。
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