JP3951403B2 - 再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生装置に関し、例えばミニディスク装置に適用することができる。本発明は、記録した順序によりオーディオデータが連続してなるオーディオデータ群が、記録した順序と逆の順序により連続してオーディオデータの欠落が無いようにトラックジャンプを繰り返してオーディオデータを再生し、各オーディオデータ群でオーディオデータの配列を変更した後、所定の回転操作子の操作量に対応する再生速度によるディジタルオーディオ信号に変換して出力することにより、光ディスクにおいても、レコードと同様にスクラッチの操作を実行することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来、ミニディスク装置においては、連続するオーディオ信号を所定ブロック単位でデータ圧縮することにより、情報記録面を有効に利用して効率良くオーディオ信号を記録するようになされている。
【0003】
すなわち図8に示すように、ミニディスク装置は、連続するオーディオ信号DAを11.6〔msec〕の時間間隔により区切ってブロック化し(図8(A))、各ブロックを順次データ圧縮する。これによりミニディスク装置は、11.6〔msec〕に相当する圧縮データにより1のサウンドグループを形成する。
【0004】
ミニディスク装置は、右及び左チャンネルによる11のサウンドグループにより2のセクタを形成する(図8(B))。さらに32のセクタに接続用の4個のセクタを付加してクラスタを形成し、このクラスタを単位にしてオーディオ信号をミニディスクに記録する(図8(C)及び(D))。
【0005】
これによりミニディスク装置は、記録時の再生速度により再生する場合、クラスタを単位にして光ピックアップより得られる再生信号を信号処理して、オーディオ信号を再生するようになされている。
【0006】
また早送り再生の場合、クラスタを単位にしてミニディスクより間欠的に再生信号を入力し、この再生信号を信号処理して出力するようになされている。すなわち分〔m〕、秒〔s〕、フレーム〔f〕のアドレスにより再生位置を特定して例えば図9に示すように、2mOOsOOfを再生している時点で早送り再生が指示されると、ミニディスク装置は、この2mOOsOOfから2mOOs30fまでミニディスクを再生した後、2mOOs31fから2m1Os14fまで内周側より外周側にトラックジャンプし、2m1Os15fから2m1Os45fまでミニディスクを再生する(図9(A))。さらに続いて2m1Os46fから2m20s29fまで同様にトラックジャンプし、続いて2m20s30fから2m21sO5fまでミニディスクを再生する。これらの処理を繰り返すことによりミニディスク装置は、間欠的にミニディスクを再生して再生信号を生成する。
【0007】
さらにミニディスク装置は、このようなミニディスクの間欠的な再生により得られる再生信号よりオーディオ信号を復号して記録時の順序により出力し(図9(B))、これによりミニディスクに記録されたオーディオ信号DAを、記録順に、間欠的に再生して出力する。
【0008】
これに対して逆転再生による早送り再生の場合、トラックジャンプの方向を切り換えて、同様に間欠的にミニディスクを再生して得られる再生信号を信号処理してオーディオ信号を出力する。
【0009】
すなわち図10に示すように、例えば2m20s30fを再生している時点で逆転再生による早送り再生が指示されると、ミニディスク装置は、2m20s30fから2m21sO5fまでミニディスクを再生した後、2m21sO6fから2m1Os14fまでミニディスクの内周側にトラックジャンプし、2m1Os15fから2m1Os45fまでミニディスクを再生し、続いて内周側にトラックジャンプを繰り返す(図10(A))。
【0010】
さらにミニディスク装置は、このようなミニディスクの間欠的な再生により得られる再生信号よりオーディオ信号を復号して再生順序により出力し(図10(B))、これによりミニディスクに記録されたオーディオ信号DAを間欠的に再生して出力するようになされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところでアナログ信号によりオーディオ信号を記録してなるレコードにおいては、いわゆるスクラッチの操作によりオーディオ信号を再生することができる。
【0012】
すなわちこのスクラッチの操作は、レコードの盤面上に針をおいたまま、手でレコードを右方向又は左方向に所望の速度で回転させるものである。この場合オーディオ信号は、レコードの回転方向と回転速度に応じて連続的に再生される。
【0013】
ミニディスク装置においても、同様の操作を実行することができれば、ミニディスク装置の適用範囲を拡大できると考えられる。
【0014】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、光ディスクにおいても、レコードと同様にスクラッチの操作を実行することができる再生装置を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、光ピックアップにおいて、記録した順序によりオーディオデータが連続してなるオーディオデータ群が、オーディオデータを記録した順序と逆の順序により連続し、かつ連続するオーディオデータ群間で、オーディオデータの欠落が無いように、トラックジャンプと、光ディスクの短時間の走査とを繰り返し、記憶手段において、各オーディオデータ群におけるオーディオデータの順序を並び替え、補正手段において、回転操作子の回転操作量に対応する転送速度によるオーディオデータに対応するように、オーディオデータを補正して一定の転送速度により出力する。この構成を前提に、ノーマル再生モードにおいて記オーディオデータを再生している状態で、回転操作子が所定方向に回転操作されると、ノーマル再生モードによる再生速度を基準にした回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、回転操作子の回転速度が増大するに従って、オーディオデータの再生速度がノーマル再生の再生速度から増大するように各部の動作を制御し、ノーマル再生モードにおいてオーディオデータを再生している状態で、回転操作子が所定方向とは逆方向に回転操作されると、ノーマル再生モードによる再生速度を基準にした回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、回転操作子の回転速度が増大するに従って、ノーマル再生モードによる再生速度から再生速度が低減した後、逆方向再生モードにより再生速度を増大させてオーディオデータを再生するように各部の動作を制御し、ノーマル再生モードにおいてポーズ入力手段が操作された後、回転操作子が所定方向に回転操作されると、一時停止の再生速度を基準にした回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、回転操作子の回転速度が増大するに従ってオーディオデータの再生速度が増大するように各部の動作を制御し、ノーマル再生モードにおいてポーズ入力手段が操作された後、回転操作子が所定方向とは逆方向に回転操作されると、一時停止の再生速度を基準にした回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、回転操作子の回転速度が増大するに従って逆方向再生モードにより再生速度を増大させてオーディオデータを再生するように各部の動作を制御する
【0016】
光ピックアップにおいて、記録した順序によりオーディオデータが連続してなるオーディオデータ群が、オーディオデータを記録した順序と逆の順序により連続し、かつ連続するオーディオデータ群間で、オーディオデータの欠落が無いように、トラックジャンプと、光ディスクの短時間の走査とを繰り返し、記憶手段において、各オーディオデータ群におけるオーディオデータの順序を並び替えれば、所定のブロック単位の符号化データを記録した光ディスクにおいても、記録時と逆の順序によりオーディオデータを再生することができる。これにより補正手段において、回転操作子の回転操作量に対応する転送速度によるオーディオデータに対応するように、記憶手段より出力されるオーディオデータを補正して一定の転送速度により出力すれば、この回転操作子の操作により再生速度を可変してなるオーディオデータを一定の転送速度により出力することができ、レコードと同様のスクラッチの操作を実行することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0018】
(1)実施の形態の構成
図2は、本発明の実施の形態に係るミニディスク装置の再生系を示すブロック図である。このミニディスク装置1は、ノーマル再生モード、順方向可変速再生モード、逆方向可変速再生モードによりミニディスク2を再生し、オーディオ信号SAを出力する。
【0019】
なおここでノーマル再生モードは、ミニディスク2に記録されたオーディオ信号SAを通常の再生速度により再生して出力する動作モードである。また順方向可変速再生モードは、ダイヤルDの回転速度に対応する再生速度により、ミニディスク2に記録されたオーディオ信号SAを記録時の順序で再生して出力する動作モードであり、レコードにおいて、回転方向を通常の回転方向に保持したまま、回転速度を種々に変更した場合に対応する。また逆方向可変速再生モードは、ダイヤルDの回転速度に対応する再生速度により、ミニディスク2に記録されたオーディオ信号SAを記録時の順序とは逆の順序により再生して出力する動作モードであり、レコードにおいて回転方向を逆転させて回転速度を種々に変更した場合に対応する。
【0020】
このミニディスク装置1において、スピンドルモータ3は、サーボ回路4の制御によりミニディスク2を回転駆動する。さらにこの回転駆動において、スピンドルモータ3は、後述するデータ伸長において、通常の再生速度に対応するデータ転送速度の2倍の転送速度によりデータ伸長したオーディオデータを送出できるように、高速度の回転速度によりミニディスク2を回転駆動する。
【0021】
光ピックアップ5は、ミニディスク2にレーザービームを照射して戻り光を受光し、この戻り光に応じて信号レベルが変化する再生信号RFを生成する。このとき光ピックアップ5は、サーボ回路4によるトラッキング制御により、ミニディスク2に形成されたトラックを内周側より外周側に走査するように、レーザービームを照射する。
【0022】
さらに光ピックアップ5は、後述するメモリ6又はメモリ14に一時保持されるデータ量が所定値以上になると、レーザービームの走査を一時中止し、その後メモリ6又は14に一時保持されるデータ量が所定値以下になると、走査を中止した箇所よりレーザービームの走査を再開する。これにより光ピックアップ5は、高転送速度によりオーディオデータを間欠的に再生し、この間欠的な再生により発生する待ち時間を有効に利用してデトラック等の異常に対応できるようになされている。
【0023】
さらに光ピックアップ5は、逆方向可変速再生モードにおいて、図3に示すように、短時間の走査とトラックジャンプとを交互に繰り返す(図3(A))。ここで光ピックアップ5は、短時間の走査において、ノーマル再生モードの場合と同様に、ミニディスク2に形成されたトラックにレーザービームを走査させ、約100クラスタ分、オーディオデータを再生する。またトラックジャンプにおいては、連続する短時間の走査において、ミニディスク2に記録されたオーディオデータを漏れなく再生できるように、直前の短時間の走査開始位置から続く短時間の走査開始位置までレーザービーム照射位置を変位させる。
【0024】
これにより光ピックアップ5は、ミニディスク2に時系列で記録されたオーディオ信号SAについて、記録時の順序で100クラスタ分のオーディオデータが連続してなるデータ群が、記録時とは逆の順序により連続するように、レーザービームを走査する。
【0025】
RFアンプ7は、再生信号RFを波形等化した後、2値化して2値化信号を生成する。さらに2値化信号を基準にして再生クロックを生成し、この再生クロックを基準にして2値化信号を順次ラッチすることにより、再生データD1を生成する。
【0026】
アドレスデコーダ8は、この再生データD1より、サブコードデータを取得し、これによりレーザービーム照射位置のアドレス(図9及び図10について上述した分、秒、フレームのアドレスでなる)を取得する。ミニディスク装置1では、このアドレスを基準にしてサーボ回路4により光ピックアップ5におけるレーザービーム照射位置を制御し、また続くメモリ6をアドレス制御する。
【0027】
デコーダ9は、この再生データD1をEFM復調した後、記録時に付加された誤り訂正符号により誤り訂正処理し、これによりオーディオデータをデータ圧縮してなる圧縮符号化データD2を復調する。なおここでデコーダ9は、ミニディスク2の回転速度に対応した1.4〔Mbps〕の転送速度によりこの圧縮符号化データD2を出力する。
【0028】
メモリ制御回路10は、メモリ6の動作を制御するコントローラにより構成され、デコーダ9より出力される圧縮符号化データD2をメモリ6に一時格納する。さらにこの格納した圧縮符号化データD2を入力順に読み出してデータ伸長回路12に出力する。このときメモリ制御回路10は、1.4〔Mbps〕の転送速度により入力される圧縮符号化データD2を、0.6〔Mbps〕の転送速度によりメモリ6より読み出して出力する。なおここで0.6〔Mbps〕の転送速度は、通常の再生速度により圧縮符号化データD2を連続して処理してオーディオデータを再生する場合の2倍の転送速度である。
【0029】
さらにメモリ制御回路10は、このように圧縮符号化データD2をメモリ6に入出力してメモリ6のデータ量が所定値以上になると、システム制御回路15を介して光ピックアップ5に再生動作の停止を指示し、その後データ量が所定値以下になると、同様にして光ピックアップ5に動作の再開を指示する。これによりメモリ制御回路10は、メモリ6のオーバーフロー、アンダーフローを有効に回避する。かくするにつきメモリ6は、圧縮符号化データD2のバッファメモリを構成する。
【0030】
データ伸長回路12は、メモリ制御回路10を介して、メモリ6に一時保持された圧縮符号化データD2をセクタ単位で受け、この圧縮符号化データD2をデータ伸長する。これによりデータ伸長回路12は、オーディオデータD4を復調して出力する。このときデータ伸長回路12は、高転送速度により入力される圧縮符号化データD2に対応してサンプリング周波数88.2〔kHz〕によりオーディオデータD4を出力する。
【0031】
ディジタルシグナルプロセッサー(DSP)13は、データ伸長回路12より出力されるオーディオデータD4をメモリ14に格納する。さらにシステム制御回路15の制御により、このメモリ14に保持したオーディオデータを所定順序、所定のサンプリング周期により読み出し、これらオーディオデータを補正して44.1〔kHz〕でなる一定のサンプリング周波数により出力する。なおここでメモリ14は、約3秒分のオーディオデータを蓄積可能な容量を有する。
【0032】
すなわちディジタルシグナルプロセッサー13は、ノーマル再生モードにおいて、記録時の順序で順次入力されるオーディオデータD4を、この入力の順にメモリ14より順次読み出して出力する。すなわち図4において符号A、B、……によりオーディオデータを示すように、ディジタルシグナルプロセッサー13は、書き込み用のポインタWPを順次循環的に更新することにより、メモリ14のメモリ空間を順次循環的に使用してオーディオデータD4を格納する。また読み出し用のポインタRPを順次循環的に更新することによりオーディオデータD4を入力順に順次メモリ14より読み出す。
【0033】
さらにディジタルシグナルプロセッサー13は、ノーマル再生モードにおいて、書き込み用のポインタWPの値より読み出し用のポインタRPの値が所定時間分だけ遅延するように、これらポインタWP及びRPを更新し、これにより読み出し用のポインタRPの更新方向を逆転させて、オーディオデータD4の読み出し順序を逆転させた場合でも、所定時間の間は、メモリ14に保持したオーディオデータD4により賄い得るようになされている。
【0034】
このようにしてサンプリング周波数88.2〔kHz〕で入力するオーディオデータをメモリ14に蓄積して蓄積順にサンプリング周波数44.1〔kHz〕で出力するにつき、ディジタルシグナルプロセッサー13は、書き込み用のポインタWPが読み出し用のポインタRPに追いついて一定値以上近接すると、システム制御回路15を介して光ピックアップ5に動作の中止を指示する。またこれとは逆に、この光ピックアップ5の動作の中止により、読み出し用のポインタRPが書き込み用のポインタWPに追いついて一定値以上近接すると、システム制御回路15を介して光ピックアップ5に動作の再開を指示する。
【0035】
ディジタルシグナルプロセッサー13は、順方向可変速再生モードにおいては、これらの動作に加えて、システム制御回路15より指示される再生速度に従って、メモリ14の読み出し処理を変更し、また読み出したオーディオデータを補正してサンプリング周波数44.1〔kHz〕により出力する。すなわちディジタルシグナルプロセッサー13は、内蔵の発振回路により、メモリ14の読み出し用クロックを生成し、この読み出し用クロックの周波数をシステム制御回路15より指示される再生速度により可変する。
【0036】
ディジタルシグナルプロセッサー13は、順方向可変速再生モードにおいては、この読み出し用クロックにより読み出しポインタRPを順次更新し、この読み出し用クロックによりメモリ14に保持したオーディオデータD4を順次読み出す。さらにディジタルシグナルプロセッサー13は、この読み出したオーディオデータD4をシステムクロックによりゲートして出力し、さらにこのようにシステムクロックによりゲートして、欠落するデータについては補間処理により補って出力する。これによりディジタルシグナルプロセッサー13は、システム制御回路15の指示する再生速度によりメモリ14から読み出したオーディオデータを間引き及び補間演算処理により補正し、一定のサンプリング周波数により出力する。
【0037】
これに対してディジタルシグナルプロセッサー13は、逆方向可変速再生モードにおいては、図5に示すように、光ピックアップ5における短時間の走査、トラックジャンプに対応するように、書き込みポインタWPを更新する。すなわち図5においては、矢印Aにより示すように、ノーマル再生モードで符号A’、B’、C’、……により示すオーディオデータを順次メモリ14に格納している所定の時点で、逆方向可変速再生モードに設定されると、光ピックアップ5のトラックジャンプに対応して矢印Bにより示すように、書き込みポインタWPを所定値だけ更新する。ここでディジタルシグナルプロセッサー13は、矢印Cにより示すように、更新した書き込みポインタWPを順次更新して続く光ピックアップ5の短時間の走査で得られるオーディオデータX、Y、Zをメモリ14に格納したとき、既にメモリ14に格納されているオーディオデータA’、B’、C’、……と時系列により連続するように、書き込みポインタWPを更新する。
【0038】
これによりディジタルシグナルプロセッサー13は、更新した書き込みポインタWPを順次更新して続く光ピックアップ5の短時間の走査で得られるオーディオデータX、Y、Zをメモリ14に格納した後、続く光ピックアップ5のトラックジャンプに対応して、同様に、書き込みポインタWPを更新する。これらの処理を繰り返すことにより、ディジタルシグナルプロセッサー13は、光ピックアップ5の短時間の走査及びトラックジャンプに対応して、記録時の順序でオーディオデータの連続するデータ群が、記録時とは逆の順序で連続してなるオーディオデータD4について、各データ群でオーディオデータの順序を逆転させてメモリ14に格納する。
【0039】
ディジタルシグナルプロセッサー13は、読み出しポインタRPにおいては、矢印Dにより示すように、逆方向可変速再生モードに設定されると、更新の方向を逆転させ、これにより記録時とは逆の順序でオーディオデータD4を読み出して出力する(図3(C))。
【0040】
ディジタルシグナルプロセッサー13は、この逆方向可変速再生モードにおいても、書き込みポインタWP及び読み出しポインタRPの接近を監視して光ピックアップ5の動作の停止を指示し、また動作の再開を指示する。また順方向可変速再生モードの場合と同様に、システム制御回路15より出力される再生速度に従って、読み出し用クロックの周波数を可変し、また読み出したオーディオデータを間引き、補間して一定のサンプリング周波数により出力する。
【0041】
ディジタルアナログ変換回路17は、ディジタルシグナルプロセッサー13より出力されるオーディオデータD5をディジタルアナログ変換処理し、これによりアナログ信号によるオーディオ信号SAを出力する。
【0042】
表示部18は、このミニディスク装置1の操作パネルに配置されたEL管により構成され、システム制御回路15の制御により、動作モード等を表示する。キー19は、表示部18と共に操作パネルに配置されたポーズ等の押圧操作子により構成され、動作モード等を設定できるようになされている。
【0043】
ダイヤルDは、大型の回転操作子であり、底面に配置されたロータリーエンコーダにより回転検出機構20が形成され、この回転検出機構20により回転方向、回転速度を検出できるようになされている。
【0044】
システム制御回路15は、コンピュータにより構成され、キー19等の操作により、サーボ回路4、ディジタルシグナルプロセッサー13等に制御コマンドを発行し、ミニディスク装置1全体の動作を切り換える。すなわちシステム制御回路15は、再生開始のキー19が操作されると、全体の動作モードをノーマル再生モードに設定し、ミニディスク2の再生開始を指示する。この状態でダイヤルD、ポーズのキー19等が操作されると、ダイヤルDの操作に応動して、動作モードを順方向可変速再生モード又は逆方向可変速再生モードに切り換える。
【0045】
図1は、このシステム制御回路15の処理手順を示すフローチャートである。システム制御回路15は、全体の動作モードをノーマル再生モードに設定すると、ステップSP1からステップSP2に移り、ポーズのキー19が操作されたか否か判断する。ここで否定結果が得られると、システム制御回路15は、ステップSP3に移り、再生速度の制御モードを第1の速度制御モードに設定する。
【0046】
ここで図6に示すように、この第1の速度制御モードは、何らダイヤルDが操作されない場合、ノーマル再生モードの再生速度によりミニディスクを再生し、ダイヤルDの回転方向及び回転速度に応じて、このノーマル再生モードの再生速度を基準にして再生方向及び再生速度を切り換え制御するモードである。すなわちこの第1の速度制御モードは、ダイヤルDが右方向に回転操作されると、順方向可変速再生モードにより、その回転速度に応じた再生速度によりミニディスク2を再生してなるオーディオ信号SAを出力するものである。またこれとは逆に、ダイヤルDが左方向に回転操作されると、順方向可変速再生モードにより、回転速度に応じた再生速度によるオーディオ信号SAを出力し、回転速度がさらに増大すると、逆方向可変速再生モードにより回転速度に応じた再生速度によるオーディオ信号SAを出力するものである。
【0047】
システム制御回路15は、速度制御モードを第1の速度制御モードに設定すると、ステップSP4に移り、基準モードをノーマル再生モードにセットした後、ステップSP5に移る。ここで基準モードは、ダイヤルDが何ら操作されない場合の動作モードである。
【0048】
これに対してポーズのキー19が操作されると、システム制御回路15は、ステップSP2からステップSP6に移り、全体の動作モードをポーズの動作モードに設定する。すなわちシステム制御回路15は、サーボ回路4に制御コマンドを発行して光ピックアップ5によるミニディスク2の走査を一時停止し、またディジタルシグナルプロセッサー13に制御コマンドを発行し、オーディオ信号SAを消音する。
【0049】
続いてシステム制御回路15は、ステップSP7に移り、速度制御モードを第2の速度制御モードに設定する。
【0050】
ここで図7に示すように、この第2の速度制御モードは、何らダイヤルDが操作されない場合、全体の動作をポーズの状態にセットし、ダイヤルDの回転方向及び回転速度に応じて、このポーズの状態を基準にして再生方向及び再生速度を切り換え制御するモードである。すなわちこの第2の速度制御モードは、ダイヤルDが右方向に回転操作されると、順方向可変速再生モードにより、その回転速度に応じた再生速度によるオーディオ信号SAを出力するものである。またこれとは逆に、ダイヤルDが左方向に回転操作されると、逆方向可変速再生モードにより回転速度に応じた再生速度によるオーディオ信号SAを出力するものである。
【0051】
システム制御回路15は、速度制御モードを第2の速度制御モードに設定するとステップSP8に移り、基準モードをポーズの動作モードに設定した後、ステップSP5に移る。
【0052】
このステップSP5において、システム制御回路15は、回転検出機構20を介してダイヤルDが操作されたか否か検出する。ここでダイヤルDが何ら操作されていない場合、否定結果が得られ、システム制御回路15は、ステップSP9に移る。
【0053】
ここでシステム制御回路15は、動作モードを基準モードにリセットした後、ステップSP2に戻る。
【0054】
これによりシステム制御回路15は、再生開始のキーが操作された後、何らダイヤルD、ポーズのキーが操作されない場合、ノーマル再生モードによりミニディスク2を再生するように、全体の動作を制御する。また一旦ポーズのキーが操作されると、ミニディスク2の再生を一時停止し、この状態を継続する。
【0055】
またダイヤルDの操作により上述するように動作モードを順方向可変速再生モード又は逆方向可変速再生モードに切り換えた場合であっても、ダイヤルDの操作が停止されると、元のノーマル再生モード又はポーズの状態に全体の動作を復帰させる。
【0056】
これに対してダイヤルDが操作されてステップSP5において肯定結果が得られると、システム制御回路15は、ステップSP10に移り、回転検出機構20を介してダイヤルDの回転速度を検出する。続いてシステム制御回路15は、ステップSP11に移り、図6及び図7について上述した制御特性により、ステップSP10で検出した回転速度に対応する再生速度を検出する。
【0057】
続いてシステム制御回路15は、ステップSP12に移り、ステップSP11で計算した再生速度が負の値か否か、すなわち逆転再生の再生速度か否か判断する。ここで否定結果が得られると、システム制御回路15は、ステップSP13に移り、全体の動作モードを順方向可変速再生モードに切り換え、計算した再生速度をディジタルシグナルプロセッサー13に指示した後、ステップSP2に戻る。
【0058】
これによりシステム制御回路15は、基準モードをノーマル再生モードに設定した状態で、ダイヤルDが右方向に回転操作されると、1倍速の再生速度でなるノーマル再生モードの再生速度を基準にして、ダイヤルDの回転速度に応じた再生速度によるオーディオ信号SAが出力されるように、全体の動作を制御する。また基準モードをポーズに設定した状態で、ダイヤルDが右方向に回転操作されると、再生速度が値0でなるポーズの状態を基準にして、ダイヤルDの回転速度に応じた再生速度によるオーディオ信号SAが出力されるように、全体の動作を制御する。
【0059】
これに対してステップSP12において肯定結果が得られると、システム制御回路15は、ステップSP14に移る。ここでシステム制御回路15は、全体の動作モードを逆方向可変速再生モードに切り換え、計算した再生速度をディジタルシグナルプロセッサー13に指示した後、ステップSP2に戻る。
【0060】
これによりシステム制御回路15は、基準モードをノーマル再生モードに設定した状態で、ダイヤルDが左方向に回転操作されると、1倍速の再生速度を基準にして、ダイヤルDの回転速度に応じて再生速度を低減し、所定の回転速度によりポーズの状態を形成する。さらに一段と回転速度が増大すると、システム制御回路15は、動作モードを逆方向可変速再生モードに切り換え、ダイヤルDの回転速度に応じて逆方向に回転速度を増大する。
【0061】
また基準モードをポーズに設定した状態で、ダイヤルDが左方向に回転操作されると、値0の再生速度を基準にして、逆方向可変速再生モードにより、ダイヤルDの回転速度に応じた再生速度によりオーディオ信号SAが出力されるように、全体の動作を制御する。
【0062】
これらによりシステム制御回路15は、ダイヤルDの回転が右方向、左方向に繰り返されると、ノーマル再生モード又はポーズの状態を基準にして、ダイヤルDの操作方向、操作量に応じた再生方向、再生速度によるオーディオ信号SAを出力するように全体の動作を制御するようになされている。
【0063】
(2)実施の形態の動作
以上の構成において、ユーザーが再生開始の操作子を操作すると(図2)、システム制御回路15により全体の動作モードがノーマル再生モードに設定され、ミニディスク2よりオーディオ信号の再生が開始される。すなわちこのノーマル再生モードにおいては、光ピックアップ5において、ミニディスク2にレーザービームを照射して得られる戻り光より再生信号RFが生成され、この再生信号RFがRFアンプ7により増幅される。この再生信号RFは、RFアンプ7において、さらに2値化されて再生クロックが生成され、この再生クロックを基準にして再生データD1が復調される。さらにアドレスデコーダ8において、この再生データD1よりアドレスが検出され、このアドレスを基準にして光ピックアップ5によりレーザービーム照射位置が制御される。これによりミニディスク装置1では、所望の記録再生位置を光ピックアップ5が走査するようになされ、また一定の記録再生位置を繰り返し光ピックアップ5が走査してポーズの状態を形成し、さらには所望の記録再生位置にトラックジャンプできるようになされている。
【0064】
このようにして得られる再生データは、デコーダ9により復調、誤り訂正処理されて圧縮符号化データD2が再生され、この圧縮符号化データD2がメモリ制御回路10を介してメモリ6に一時保持される。このメモリ6に一時保持された圧縮符号化データD2は、データ伸長回路12にセクタ単位で出力され、ここでデータ伸長されて元のオーディオデータD4が復調される。
【0065】
このオーディオデータD4は、ディジタルシグナルプロセッサー13を介してメモリ14に一時保持され、このメモリ14より読み出されたオーディオデータD4が、ディジタルアナログ変換回路17によりアナログ信号でなるオーディオ信号SAに変換されて出力される。これにより1倍速でなる標準の再生速度により再生されたオーディオ信号SAが出力される。
【0066】
この一連の処理において、スピンドルモータ3により、高速度でミニディスク2が回転駆動され、これによりデコーダ9より出力される圧縮符号化データD2が、このミニディスク2の回転速度に対応した高転送速度により出力される。さらにこの圧縮符号化データD2が格納時に比して低い転送速度によりメモリ6から読み出され、これにより圧縮符号化データD2は、メモリ6において充分な時間だけ保持されて出力される。
【0067】
この充分な時間を有効に利用して、ミニディスク装置1では、デトラック等により正しくオーディオデータを再生できない場合、光ピックアップ5が対応する記録再生位置を繰り返し走査し、これにより音切れ等が有効に回避される。またメモリ6に保持されたデータ量に応じて光ピックアップ5による走査が制御され、これによりメモリ6のオーバーフロー、アンダーフローが有効に回避される。
【0068】
このようにして入力時に比して、低い転送速度によりメモリ6から読み出されるものの、圧縮符号化データD2においては、1倍速に対応する転送速度の2倍の転送速度によりメモリ6より読み出されてメモリ14に入力される。またこのメモリ14からは、1倍速に対応する転送速度により読み出される。さらにメモリ14のオーバーフロー、アンダーフローを回避するメモリ6と同様の光ピックアップ5の制御により、またオーディオデータD4が一定時間以上保持されるようにメモリ14の動作が制御されることにより、メモリ14においては、常に一定値以上のオーディオデータが蓄積されるように設定される。
【0069】
これによりノーマル再生モードより再生速度を増大させた場合でも、この一定時間分のオーディオデータを順次高速度で読み出して出力して、オーディオデータD4を途絶えることなく出力することができるようになされている。
【0070】
またメモリ14においては、メモリ空間を順次循環的に使用してオーディオデータD4を保持することにより、ディジタルシグナルプロセッサー13を介して出力したオーディオデータD4についても、一定時間分保持される。これによりこのメモリ14から読み出すオーディオデータの順序を逆転させても、逆転の前後で連続するオーディオデータD4を出力することができるようになされている。
【0071】
このようにノーマル再生モードによりオーディオデータDAを再生している状態で、ダイヤルDが操作されると(図1)、システム制御回路15において、ダイヤルDの操作量、操作方向が検出され、この検出結果よりノーマル再生による1倍速の再生速度を基準にした第1の速度制御特性モードの特性曲線(図6)に従って再生速度が計算される。さらにこの計算した再生速度により、再生速度が正か負か判断され、再生速度が正の場合、順方向可変速再生モードの動作モードに設定され、ディジタルシグナルプロセッサー13に再生速度が指示される。また再生速度が負の場合、逆方向可変速再生モードの動作モードに設定され、ディジタルシグナルプロセッサー13に再生速度が指示される。
【0072】
この順方向可変速再生モードにおいては、ノーマル再生の場合と同様に、ミニディスク2より圧縮符号化データD2が再生されてメモリ6に一時保持され、さらにデータ伸長回路12より出力されるオーディオデータD4がメモリ14を介して出力される。
【0073】
このときメモリ14に保持されたオーディオデータD4がシステム制御回路15により指定された再生速度に対応する転送速度により読み出された後、1倍速に対応する周波数44.1〔kHz〕のクロックを基準にして間引き処理、補間処理され、これによりダイヤルDの回転速度に対応する再生速度によるオーディオデータD5が、一定の転送速度によりディジタルアナログ変換回路17でオーディオ信号SAに変換されて出力される。
【0074】
これら順方向可変速再生モードの処理において、メモリ14においては、1倍速に対応する転送速度の倍の転送速度によりオーディオデータD4が入力され、またメモリ6においても、出力側に比して入力側で転送速度が増大するように設定されていることにより、ダイヤルDを回転させて1倍速以上の再生速度に対応する転送速度よりオーディオ信号SAを出力する場合でも、オーディオ信号SAを途切れることなく出力することができる。
【0075】
これに対してミニディスク装置1は、ダイヤルDが比較的ゆっくりと左方向に操作されると、システム制御回路15により、ダイヤルDの回転速度に対応した0倍速から1倍速の間の再生速度に設定される。この場合も、ミニディスク装置1では、ディジタルシグナルプロセッサー13における間引き処理、補間処理によりこの再生速度に対応するオーディオ信号SAが出力される。
【0076】
またそれぞれメモリ6及び14においてオーバーフローを回避するように、光ピックアップ5の走査が一時的に中止制御されることにより、ダイヤルDをゆっくりと操作して0倍速から1倍速の間の再生速度によりオーディオ信号SAを出力する場合でも、連続するオーディオ信号SAを出力することができる。
【0077】
これに対してダイヤルDが高速度で左方向に操作されると、システム制御回路15により、ダイヤルDの回転速度に対応した負の再生速度が設定され、これにより逆方向可変速再生モードに設定される。
【0078】
この逆方向可変速再生モードにおいては、光ピックアップ5において、短時間の走査とトラックジャンプが繰り返され(図3)、さらに短時間の走査とトラックジャンプの繰り返しにより、記録時の順序で100クラスタ分の圧縮符号化データD2(オーディオデータD4)が連続してなるデータ群が、記録時の逆の順序により再生される。またオーディオデータを漏らすことが無いようように、光ピックアップ5おいてトラックジャンプが繰り返されてオーディオデータが再生される。
【0079】
これらのデータ群は、再生された順に、メモリ14に入力され(図5)、この入力の際に、各データ群内で記録順に連続するように並び替えられる。これによりオーディオデータを所定ブロック単位で符号化処理して記録したミニディスク2についても、逆転再生したオーディオ信号SAが再生される。
【0080】
このとき順方向可変速再生モードの場合と同様に、ディジタルシグナルプロセッサー13において、再生速度に対応する転送速度によりオーディオデータD4が読み出され、補間処理、間引き処理されることにより、逆転再生において、ダイヤルDの回転速度に対応して再生速度を種々に変更してなるオーディオ信号SAが出力される。
【0081】
またノーマル再生モードの場合と同様に、メモリ6及び14において出力側に比して入力側の転送速度が高速度に設定されていることにより、さらにはメモリ6及び14のデータ量に応じて光ピックアップ5の走査が一時停止制御されることにより、オーディオ信号SAの音切れが防止される。
【0082】
このようにしてダイヤルDを所定方向に回転駆動する操作を継続するにつき、システム制御回路15においては、これらディジタルシグナルプロセッサー13等の制御を一定の周期により繰り返す(図1)。またダイヤルDの回転操作が停止されると、元のノーマル再生モードに復帰するように、基準モードをノーマル再生モードに設定した後、動作モードを順方向可変速再生モード等に設定し、ダイヤルDの回転操作が停止されると、動作モードを基準モードに復帰させる。
【0083】
これらの処理によりミニディスク装置1では、ダイヤルDを右方向及び左方向に繰り返して、あたかもレコードを手で右方向及び左方向に回転させた場合と同様の再生結果、すなわちスクラッチによる再生結果を得ることができる。
【0084】
このようなノーマル再生モードを基準にした再生方向、再生速度の制御に対して、ノーマル再生モードにおいて、一旦ポーズの操作子が操作されると(図1)、ミニディスク装置1においては、光ピックアップ5の操作が一時停止制御され、オーディオ信号SAの出力が消音される。これによりポーズの状態が形成され、基準モードがポーズのモードに設定される。
【0085】
この状態で、ダイヤルDが操作されると、システム制御回路15により、ダイヤルDの回転速度が検出され、ポーズの状態を基準にした第2の速度制御特性曲線より再生速度が計算される(図7)。
【0086】
この計算した再生速度により、ミニディスク装置1では、ノーマル再生モードにおいてダイヤルDが操作された場合と同様に、再生速度に応じて動作モードが切り換えられ、また再生速度が変更され、さらにダイヤルDの操作が完了すると、ポーズの状態に復帰する。
【0087】
この場合において、ミニディスク装置1においては、ダイヤルDを右回転させると、順方向可変速再生モードに設定され、回転速度に対応する再生速度によるオーディオ信号SAが出力される。またダイヤルDを左回転させると、逆方向可変速再生モードに設定され、回転速度に対応する再生速度によるオーディオ信号SAが出力される。
【0088】
これによりミニディスク装置1では、1倍速又は0倍速を基準にした速度制御によりダイヤルDの操作速度に応じて再生速度を可変することができ、使い勝手が向上される。
【0089】
(3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、記録した順序によりオーディオデータが連続してなるオーディオデータ群が、記録した順序と逆の順序により連続し、かつオーディオデータの欠落が無いように、トラックジャンプを繰り返してオーディオデータを再生し、オーディオデータ群でオーディオデータの配列を変更した後、ダイヤルDの操作速度に対応する再生速度によるディジタルオーディオ信号に変換して出力することにより、オーディオデータを所定ブロック単位で圧縮符号化データに変換して記録したミニディスクにおいても、記録時とは逆の方向に再生して再生速度を可変したオーディオ信号を得ることができ、これによりレコードと同様にスクラッチの操作を実行することができる。
【0090】
すなわち、このような処理による逆方向可変速再生モードと、ノーマル再生モード、順方向可変速再生モードとをダイヤルDの操作に応じて切り換えることにより、針を落としたレコード盤を左右方向に手で回転させたと同様のオーディオ信号を出力することができる。
【0091】
さらに編集装置に適用して、逆方向可変速再生モードにより、迅速に編集点を設定し、また通常の再生装置に適用して微妙な頭出し処理等を実行でき、これらにより使い勝手を向上することができる。
【0092】
さらにノーマル再生モードを基準にした速度制御モードと、ポーズを基準にした速度制御モードとを選択可能にしたことにより、必要に応じて速度制御モードを選択してスクラッチの操作を実行でき、これにより使い勝手を向上することができる。
【0093】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、圧縮符号化データ及びオーディオデータをそれぞれメモリ6及び14に一時保持する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、メモリ6をメモリ14に一体化してもよい。
【0095】
さらに上述の実施の形態においては、単に回転するダイヤルDの回転速度に対応する再生速度によるオーディオ信号を出力する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、レコードのターンテーブルに対応するように、大型のダイヤルを回転させるようにし、このように回転するダイヤルの回転速度、回転方向を手動で変化させることができるようにしてもよい。このようにすればさらに操作感をレコードの操作感に近づけることができる。
【0096】
また上述の実施の形態においては、本発明をミニディスク装置に適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コンパクトディスクプレイヤー等、オーディオ信号を再生する種々の光ディスク装置に広く適用することができる。
【0097】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、記録した順序によりオーディオデータが連続してなるオーディオデータ群が、記録した順序と逆の順序により連続して、かつオーディオデータの欠落が無いようにトラックジャンプを繰り返してオーディオデータを再生し、オーディオデータ群でオーディオデータの配列を変更した後、所定の回転操作子の操作量に対応する再生速度によるディジタルオーディオ信号に変換して出力することにより、光ディスクにおいても、レコードと同様にスクラッチの操作を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るミニディスク装置におけるシステム制御回路の動作の説明に供するフローチャートである。
【図2】ミニディスク装置を示すブロック図である。
【図3】図2のミニディスク装置の光ピックアップの動作の説明に供する略線図である。
【図4】図2のミニディスク装置のメモリ14のノーマル再生モード及び順方向可変速再生モードにおける動作の説明に供する略線図である。
【図5】図2のミニディスク装置のメモリ14の逆方向可変速再生モードにおける動作の説明に供する略線図である。
【図6】第1の速度制御モードにおける速度制御特性を示す特性曲線図である。
【図7】第2の速度制御モードにおける速度制御特性を示す特性曲線図である。
【図8】ミニディスクの記録フォーマットの説明に供するタイムチャートである。
【図9】従来のミニディスク装置における早送り再生の説明に供する略線図である。
【図10】従来のミニディスク装置における早送り逆転再生の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……ミニディスク装置、2……ミニディスク、3……スピンドルモータ、5……光ピックアップ、6、14……メモリ、9……デコーダ、10……メモリ制御回路、12……データ伸長回路、13……ディジタルシグナルプロセッサー、15……システム制御回路、D……ダイヤル

Claims (4)

  1. 光ディスクに記録されたオーディオデータを再生する再生装置において、
    前記光ディスクは、
    前記オーディオデータが所定の時間間隔で区切られてブロック化され、各ブロックを単位にして符号化処理されて符号化データが生成され、複数の前記ブロックを単位にした記録単位で順次前記符号化データが記録されることにより、前記オーディオデータが記録され、
    前記再生装置は、
    前記光ディスクを回転駆動する回転駆動手段と、
    前記光ディスクに光ビームを照射して得られる戻り光を受光して再生信号を出力する光ピックアップと、
    前記再生信号を処理して前記符号化データを出力する信号処理手段と、
    前記符号化データより前記オーディオデータを復調する復調手段と、
    前記復調手段より出力される前記オーディオデータを一時保持する記憶手段と、
    前記記憶手段に保持した前記オーディオデータを読み出して一定の転送速度により出力する補正手段と、
    回転操作子と、
    再生動作の一時停止が操作入力されるポーズ入力手段と、
    前記回転操作子の回転操作量を検出し、検出結果に基づいて前記光ピックアップ、前記記憶手段、前記補正手段の動作を制御すると共に、動作モードを切り換える制御手段とを有し、
    前記光ピックアップは、
    逆方向再生モードにおいて、
    記録した順序により前記オーディオデータが連続してなるオーディオデータ群が、前記オーディオデータを記録した順序と逆の順序により連続し、かつ連続する前記オーディオデータ群間で、前記オーディオデータの欠落が無いように、トラックジャンプと、前記光ディスクの短時間の走査とを繰り返し、
    前記回転駆動手段は、
    前記光ディスクの短時間の走査において、前記復調手段より出力される前記オーディオデータの転送速度が、前記一定の転送速度より高い転送速度に維持されるように、前記光ディスクを回転駆動し、
    前記記憶手段は、
    前記逆方向再生モードにおいて、
    記オーディオデータの配列を、前記オーディオデータ群の順序に対応するよに並び替えて出力し、
    前記補正手段は、
    前記回転操作量に対応する転送速度によるオーディオデータに対応するように、前記記憶手段より出力されるオーディオデータを補正して前記一定の転送速度により出力し、
    前記制御手段は、
    ノーマル再生モードにおいて前記オーディオデータを再生している状態で、前記回転操作子が所定方向に回転操作されると、前記ノーマル再生モードによる再生速度を基準にした前記回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、前記回転操作子の回転速度が増大するに従って、前記オーディオデータの再生速度が前記ノーマル再生モードの再生速度から増大するように各部の動作を制御し、
    前記ノーマル再生モードにおいて前記オーディオデータを再生している状態で、前記回転操作子が前記所定方向とは逆方向に回転操作されると、前記ノーマル再生モードによる再生速度を基準にした前記回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、前記回転操作子の回転速度が増大するに従って、前記ノーマル再生モードによる再生速度から再生速度が低減した後、前記逆方向再生モードにより再生速度を増大させて前記オーディオデー タを再生するように各部の動作を制御し、
    前記ノーマル再生モードにおいて前記ポーズ入力手段が操作された後、前記回転操作子が所定方向に回転操作されると、一時停止の再生速度を基準にした前記回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、前記回転操作子の回転速度が増大するに従って前記オーディオデータの再生速度が増大するように各部の動作を制御し、
    前記ノーマル再生モードにおいて前記ポーズ入力手段が操作された後、前記回転操作子が前記所定方向とは逆方向に回転操作されると、前記一時停止の再生速度を基準にした前記回転操作子の回転速度に応じた可変速再生により、前記回転操作子の回転速度が増大するに従って前記逆方向再生モードにより再生速度を増大させて前記オーディオデータを再生するように各部の動作を制御する
    ことを特徴とする再生装置。
  2. 前記補正手段は、
    補間演算処理及び又は間引き処理により前記オーディオデータを補正して前記一定の転送速度により出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 前記光ピックアップは、
    ノーマル再生モード及び順方向可変速再生モードにおいて、
    記録した順序により前記オーディオデータが連続するように、間欠的に前記光ディスクを再生し、
    前記記憶手段は、
    前記ノーマル再生モード及び前記順方向可変速再生モードにおいて、
    所定時間分、前記オーディオデータを遅延させて出力すると共に、該出力したオーディオデータを所定期間保持するように、順次循環的に領域を切り換えて前記オーディオデータを格納し、
    前記補正手段は、
    前記順方向可変速再生モードにおいて、
    前記回転操作子の回転速度に対応する転送速度によるオーディオデータに対応するように、前記記憶手段より出力される前記オーディオデータを補正して前記一定の転送速度により出力する
    する請求項1に記載の再生装置。
  4. 前記再生手段及び又は復調手段は、
    前記符号化データを一時格納する符号化データ用の記憶手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
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