JP3951097B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気浄化装置に係り、詳しくは、内燃機関の始動時において有害物質の排出量を低減する技術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
排気中の有害物質(HC、CO、H2等の未燃物の他、スモーク、NOx等を含む)を低減させることを目的とした技術として、触媒上での反応を利用した排気浄化技術が知られている。
その一つとして、排気ポートに2次エアを供給して触媒の早期昇温を行い、有害物質を低減させる技術がある。
【0003】
しかしながら、当該排気浄化技術では、触媒が昇温し活性化されるまでの間にHC等の未燃物が大気放出されるという問題があり、このように触媒活性化までに放出される有害物質量は、コールドモードでの全放出量の9割にも達する場合もあり重要な問題となっている。
一方、例えば特開平3−117611号、特開平4−183921号公報に開示されるように、排気圧を上昇させることにより冷態時の触媒を早期活性化させる技術が開発されている。
【0004】
そして、出願人の実験によれば、上記2次エアの供給を上記排気圧の上昇技術と組み合わせることによって、排気系内での反応が促進され、排ガスの浄化能力が増強され、浄化効率の向上及び触媒の早期活性化が図られることが確認されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その後の調査で、冷態時において2次エアを供給し且つ排気圧を上昇させる場合、内燃機関の燃焼空燃比を排気圧を上昇させない場合の通常の空燃比としたままで2次エアの供給と排気圧の上昇とを行うと、排気浄化性能が低下するという問題があることが確認された。
【0006】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、内燃機関の始動時において、2次エアを供給し排気圧を上昇させながら排気浄化性能の最適化を図った排気浄化装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明では、内燃機関の始動時に有害物質の排出量の低減効果を高めるよう排気流動を抑制する排気流動制御手段と、前記内燃機関の始動時に前記内燃機関の排気系に2次エアを供給する2次エア供給手段と、前記排気流動制御手段により排気流動を抑制し且つ前記2次エア供給手段により2次エアを供給しているとき、前記内燃機関の燃焼空燃比を燃焼限界空燃比以上13以下とする空燃比制御手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
従って、内燃機関の始動時に、燃焼空燃比(2次エア供給前の空燃比)を燃焼限界空燃比以上13以下の比較的濃いリッチ空燃比の範囲に設定することにより、2次エアを供給し且つ排気圧を上昇させた場合において、排気浄化性能の最適化が図られ、有害物質の排出量が十分に低減される。
ここに、当該請求項1の発明は、以下のような知見に基づくものである。
【0009】
図5を参照すると、2次エア供給前の燃焼空燃比(燃焼A/F)とHC排出量との関係が、内燃機関の始動後10秒間に亘る測定結果として排気圧毎に示されており、図中二点鎖線が排気圧0mmHg(0hPa)の場合を、一点鎖線が排気圧300mmHg(400hPa)の場合を、破線が排気圧500mmHg(667hPa)の場合を、実線が排気圧700mmHg(933hPa)の場合をそれぞれ示している。
【0010】
同図によれば、排気圧が上昇すると、燃焼空燃比が値13以下のリッチ空燃比範囲においてHC排出量が全般的に低下しており、排気圧が高いほど低い燃焼空燃比、即ちよりリッチな空燃比のときにHC排出量が少なくなっていることが解る。
そして、このような現象が起こるのは、排気圧の増大によって排気密度が高まるとともに、燃焼空燃比をリッチ化するほど燃焼室から排出される未燃物の量が増加し、排気系内での反応確率が増大するためと考えられる。
【0011】
故に、始動時に2次エアを供給し且つ排気圧を上昇させたときには、2次エア供給前の燃焼空燃比を燃焼限界を越えない範囲で値13よりもリッチ空燃比寄りに設定することにより、有害物質であるHC排出量が少なく抑えられることになるのである。
また、請求項2の発明では、前記2次エア供給手段は、2次エアを供給した後の排気空燃比が18以上22以下の範囲となるよう2次エアを供給することを特徴としている。
【0012】
従って、上述のように燃焼空燃比を燃焼限界空燃比以上13以下とし、且つ、2次エアを供給した後の排気空燃比が18以上22以下の範囲となるよう2次エアを供給することにより、排気浄化性能のさらなる最適化が図られ、有害物質の排出量がより一層低減される。
ここに、当該請求項2の発明は、以下のような知見に基づくものである。
【0013】
図6を参照すると、排気圧700mmHg(933hPa)のもと、排気系に2次エアを供給した後の排気空燃比(排気A/F)とHC排出量との関係が、内燃機関の始動後50秒間に亘る実験結果として示されている。
同図によれば、排気圧を上昇させているときには、HC排出量は、排気空燃比が値20付近のとき最小となり、その近傍の値18から22の範囲において十分に低く抑えられていることが解る。
【0014】
故に、始動時において、燃焼空燃比を燃焼限界空燃比以上13以下とし、さらに2次エア供給後の排気空燃比が18以上22以下の範囲となるように2次エアの供給量を調整することにより、排気浄化性能のさらなる最適化が図られ、有害物質であるHC排出量がより一層少なく抑えられることになるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1を参照すると、本発明に係る排気浄化装置の概略構成図が示されており、以下、当該排気浄化装置の構成を説明する。
同図に示すように、内燃機関であるエンジン本体(以下、単にエンジンという)1としては、例えば、燃料噴射モードを切換えることで吸気行程での燃料噴射(吸気行程噴射)とともに圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射)を実施可能な筒内噴射型火花点火式ガソリンエンジンが採用される。この筒内噴射型のエンジン1は、容易にして理論空燃比(ストイキ)での運転やリッチ空燃比での運転(リッチ空燃比運転)の他、リーン空燃比での運転(リーン空燃比運転)が実現可能である。
【0016】
同図に示すように、エンジン1のシリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4とともに電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、これにより、燃料を燃焼室内に直接噴射可能である。
点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。また、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。より詳しくは、燃料供給装置には、低圧燃料ポンプと高圧燃料ポンプとが設けられており、これにより、燃料タンク内の燃料を燃料噴射弁6に対し低燃圧或いは高燃圧で供給し、該燃料を燃料噴射弁6から燃焼室内に向けて所望の燃圧で噴射可能である。
【0017】
シリンダヘッド2には、各気筒毎に略直立方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。なお、吸気マニホールド10には吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14が設けられている。
また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に略水平方向に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド12の一端がそれぞれ接続されている。排気マニホールド12としては、ここでは、デュアル型エキゾーストマニホールドシステムが採用される。その他、排気マニホールド12は、シングル型エキゾーストマニホールドシステムであっても、またクラムシェル型エキゾーストマニホールドシステムであってもよい。
【0018】
また、各排気ポートには空気通路17を介して2次エアポンプ(2次エア供給手段)16が接続されており、当該2次エアポンプ16が作動することで各排気ポートに2次エアが供給可能とされている。ここに、2次エア供給手段は、2次エアポンプ16に限られるものではなく、その他、例えばエンジン1の排気圧を利用して2次エアを供給するものであってもよい。
【0019】
なお、当該筒内噴射型のエンジン1は既に公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
排気マニホールド12の他端には排気管(排気通路)20が接続されている。
そして、排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒30が介装されている。この三元触媒30は、担体に活性貴金属として銅(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれかを有している。
【0020】
また、同図に示すように、排気管20には、排気圧を検出する排気圧センサ22、及び、O2センサ或いはA/Fセンサ24が配設されている。
さらに、排気管20の三元触媒30よりも下流の部分には、排気流動制御装置(排気流動制御手段)40が介装されている。
排気流動制御装置40は、排ガス中の有害物質(HC、CO等の未燃物の他、NOx、スモーク、H2等を含む)の低減を促進させることを目的とする装置であり、排気圧、排気密度及び排気流速(低減効果増強要因)の少なくともいずれか一つを変更することが可能に構成されている。具体的には、排気流動制御装置40は排気管20の流路面積を調節可能な密閉型開閉弁42によって構成されている。
【0021】
密閉型開閉弁42としては種々の方式が考えられるが、ここでは、例えば、図2(a)に閉弁状態を示し、図2(b)に開弁状態を示すように、排気管20を貫通する軸43回りに弁体44を回転させることで排気管20の流路面積を調節可能なバタフライ弁が採用される。バタフライ弁にはアクチュエータ45が設けられており、バタフライ弁は当該アクチュエータ45によって弁体44が軸43回りに回転させられて開閉作動する。
【0022】
ECU60は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU60により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU60の入力側には、上述した排気圧センサ22、O2センサ或いはA/Fセンサ24等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
【0023】
一方、ECU60の出力側には、上述の燃料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14、2次エアポンプ(2次エア供給手段)16、アクチュエータ45等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、排気流動制御量等がそれぞれ出力され、これにより、燃料噴射弁6から適正量の燃料が適正なタイミングで噴射され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施され、適正なタイミングで2次エアが供給され、所望の排気流動制御量(例えば、目標排気圧)となるよう適正なタイミングで開閉弁42が開閉操作される。
【0024】
以下、このように構成された本発明に係る排気浄化装置の作用、即ちエンジン1の冷態時における始動制御について説明する。
図3を参照すると、始動制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同図に沿って説明する。
ステップS10では、エンジン1が冷態状態にあるか否かを判別する。ここでは、例えば、冷却水温が所定温度(例えば、60℃)より低いか否かを判別する。判別結果が偽(No)の場合には、エンジン1は暖機状態にあると判定でき、当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)の場合には、エンジン1は冷態状態にあると判定でき、次にステップS12に進む。なお、ステップS10の判別は、冷却水温が所定温度より低いか否かに限られず、その他、例えば始動後経過時間が所定時間(例えば、50sec)より短いか否かの判別であってもよい。
【0025】
ステップS12では、排気系が冷態状態である期間中であるか否かを判別する。この判別は、例えば、以下の条件のうちの何れか一つ以上が成立したか否かで判別する。
・始動後経過時間<所定時間(例えば、4sec)
・(エンジン回転速度>所定回転速度(例えば、1200rpm))が1回以上成立
・排気温度<所定温度(例えば、600℃)
・油温<所定温度(例えば、35℃)
・冷却水温<所定温度(例えば、40℃)
なお、排気系(排気ポートや排気マニホールド12等)はエンジン1が暖機状態となる前に容易に温態状態となるため、排気系の冷態期間は上記エンジン1の冷態期間よりも短時間である。つまり、ここにいう排気系の冷態状態は上記エンジン1の冷態状態とは区別される。それ故、上記各条件の判別閾値はエンジン1の暖機状態の判別閾値よりも低い値とされている。
【0026】
上記条件のうちの何れか一つが成立し、ステップS12の判別結果が真(Yes)、即ち排気系が冷態状態であると判定された場合には、次にステップS14に進む。
ステップS14では、エンジン停止期間が所定時間(例えば、15min)より長い(エンジン停止期間>所定期間)か否かを判別する。つまり、エンジン1が停止してから十分に時間が経っており、エンジン1が冷えた状態にあるか否かを判別する。
【0027】
なお、上記ステップS12及びステップS14における各条件の判別閾値としての所定値は、固定値であってもよいが、運転条件(始動後経過時間、エンジン回転速度、エンジン停止期間、体積効率、正味平均有効圧、排気温度、油温、冷却水温、吸入空気量、排気体積流量、排気質量流量、或いはこれらと相関のある指標のうちの一つ以上)によって最適化されたマップ値であってもよい。
【0028】
ステップS14の判別結果が真(Yes)でエンジン停止期間が所定時間より長い場合には、ステップS12の判別に拘わらず、エンジン1は冷えた状態にあると判定する。
ところで、排気系が冷態状態にあるような期間は、排気流動制御を行って排気圧や排気密度を高めたとしても未燃物やNOx等の有害物質の反応はそれほど促進されず、排気浄化性能が低下して有害物質の排出量が一時的に増加するという現象が確認されている(図4参照)。
【0029】
この現象は、内燃機関の始動直後(クランキング開始直後)においては、通常は排気ポート近傍の排気系温度が低下しているため、排ガスが冷却されて排気温度が低下し、排気圧を上昇させても反応がそれほど促進されないために起こるものと考えられる。
そこで、当該排気浄化装置では、エンジン1の始動直後の排気系が冷態状態にある期間において排気浄化性能を低下させないようにすべく、ステップS16において、燃焼空燃比(燃焼A/F)をリッチ化する。詳しくは、燃焼A/Fを例えば値10(A/F=10)に設定する(空燃比制御手段)。
【0030】
このように空燃比をリッチ化すると、燃料噴射量が増加することになり、燃焼室内での燃焼熱の発生量が増加して燃焼温度が上昇するとともに、未燃物が増量されるために排気ポートや排気マニホールド等の排気系内での未燃物の反応確率が高まって反応が連鎖的に促進され、排気温度が急速に上昇する。これにより、冷態状態にある排気ポートや排気マニホールド等の排気系が短時間で昇温させられ、始動直後における排気温度の低下が防止される。
【0031】
次のステップS18では、排気流動制御を実行する(排気流動制御手段)。つまり、開閉弁42を閉弁作動させて排気流動を抑制し、排気圧を上昇させる。ここでは、排気センサ22からの情報に基づいてアクチュエータ45を操作し、排気圧を所定圧(例えば、700mmHg=933hPa)まで上昇させて保持する。
これにより、エンジン1の始動直後であっても、排気温度の低下を防止しながら排気圧を高く保持するようにでき、故に、排気管20内におけるHC、CO等の酸化反応やNOxの還元反応が始動直後から良好に促進され、HC、CO、NOx等の排出量が始動直後に一時的に増大するようなことが良好に抑制される。
【0032】
そして、ステップS20では、O2センサ或いはA/Fセンサ24からの情報に基づき、排気空燃比(排気A/F)が値18〜22の範囲となるよう2次エアポンプ16から2次エアの供給を行う(2次エア供給手段)。図6から明らかなように、排気A/Fは、好ましくは値20であるのがよい。
このように、排気圧を高く保持しながら排気A/Fが値18〜22の範囲となるよう2次エアの供給を実施すると、排気管20内に供給された未燃物や酸素等が適度に高密度な状態で互いに関わり合うことになり、排気管20内での酸化反応、還元反応が連鎖的に急速に促進され、HC、CO等の有害物質が極めて良好に除去されることとなる。
【0033】
一方、始動後経過時間が所定時間(例えば、4sec)を越える等して上記条件を外れ、ステップS12の判別結果が偽(No)と判定された場合、或いは、ステップS14の判別結果が偽(No)と判定された場合には、次にステップS22に進み、燃焼A/Fを例えば値12(A/F=12)に設定する(空燃比制御手段)。
【0034】
つまり、ステップS12やステップS14の判別結果が偽(No)の場合には、排気ポートや排気マニホールド12等の排気系は既に冷態状態を脱しており、温態状態にあると判断できる。従って、このような状態では、もはや排気系の昇温を実施する必要はなく、燃焼A/Fを上記排気系が冷態状態にあるときの燃焼A/F(A/F=10)よりもややリーン寄りの値に戻す。
【0035】
これにより、リッチ化を継続するとトルク低下を補正すべく排気流量を増大させることになるのであるが、当該排気流量増大に伴う有害物質の排出量の増加が抑制され、また、燃費の悪化が防止されることになる。
なお、この場合においても、燃焼A/Fは例えば値12(A/F=12)とされ、やはり燃焼限界空燃比以上13以下の範囲とされる。
【0036】
そして、ステップS22を実行した後は、ステップS18及びステップS20において、上記同様に排気流動制御を実施するとともに排気空燃比A/Fが値18〜22の範囲となるよう2次エアの供給を行う。
これにより、排気管20内での酸化反応、還元反応が継続して連鎖的に急速に促進され続け、HC、CO、NOx等の有害物質が極めて良好に除去され続けることになる。
【0037】
即ち、本発明に係る排気浄化装置によれば、エンジン1の始動時において、上述のように燃焼A/Fを燃焼限界空燃比以上13以下の範囲に設定し、さらに排気空燃比A/Fが値18〜22の範囲となるよう2次エアの供給を行うことにより、排気浄化性能の最適化を図ることができることになり、HC、CO、NOx等の有害物質の排出量を常に確実に低減することが可能となる。また、反応熱が大量に発生することにより、排気温度が高温に保持され、三元触媒30が早期に活性化されることにもなる。
【0038】
つまり、図4を参照すると、2次エアの供給を行うとともに排気圧を所定圧(例えば、700mmHg=933hPa)とし且つ燃焼A/Fを値10(実線)、値12(破線)とした場合のHCの排出量(例えば、触媒出口)の時間変化が、燃焼A/Fを値14(一点鎖線)とした場合と比較して示されているが、同図に示すように、始動直後においては燃焼A/Fが値10のとき、即ち燃焼A/Fが燃焼限界空燃比に近いほどHC排出量が大幅に削減されていることが解り、それ以降においては燃焼A/Fが値12或いはその近傍でHC排出量が最少となっていることが解り、故に、上記の如く、エンジン1の始動時において燃焼A/Fを値10や値12のように燃焼限界空燃比以上13以下の値に設定することにより、排気浄化性能の最適化を図り、有害物質の排出量を低減させることができるのである。そして、さらに排気空燃比A/Fが値18〜22の範囲となるよう2次エアの供給を行うことにより、排気浄化性能のさらなる最適化を図り、より一層有害物質の排出量を低減させることができるのである。
【0039】
なお、上記実施形態では、エンジン1の始動直後は燃焼A/Fを値10とし、その後値12に切換えるようにしたが、このような2段階の切換えに限らず、エンジン1の始動からの経過時間に応じて燃焼A/Fを3段階以上に切換えるようにしてもよく、これにより、より一層排気浄化性能の最適化を図ることができる。この場合、燃焼A/Fの値は時間経過とともに順次大きくなるようにするのがよい。つまり、燃焼A/Fをリッチ空燃比から徐々にリーン空燃比側に移行させるのがよい。この際、燃焼A/Fを連続的に切換えるようにしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、エンジン1として筒内噴射型ガソリンエンジンを用いるようにしたが、エンジンはディーゼルエンジンであってもよく、吸気管噴射型ガソリンエンジンであってもよい。
また、上記実施形態では、触媒として三元触媒30を用いたが、触媒はリーンNOx触媒、HC吸着触媒等いかなるものでもよく、MCC、FCC、UCCのいずれであってもよい。
【0041】
ところで、当該明細書(特許請求の範囲を含む)中のA/F(燃焼空燃比)表記は、国内プレミアムガソリン(理論空燃比14.41)に対する値であり、各A/Fは以下の当量比φを意味するものである。
A/F=10→φ≒1.441
A/F=12→φ≒1.201
A/F=13→φ≒1.108
A/F=14→φ≒1.029
A/F=18→φ≒0.801
A/F=20→φ≒0.721
A/F=22→φ≒0.655
【0042】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の請求項1の排気浄化装置によれば、内燃機関の始動時に、燃焼空燃比を燃焼限界空燃比以上13以下の比較的濃いリッチ空燃比の範囲に設定することにより、2次エアを供給し且つ排気圧を上昇させた場合において、排気浄化性能の最適化を図ることができ、有害物質の排出量を十分に低減させることができる。
【0043】
また、請求項2の排気浄化装置によれば、燃焼空燃比を燃焼限界空燃比以上13以下とし、且つ、2次エアを供給した後の排気空燃比が18以上22以下の範囲となるように2次エアを供給することにより、排気浄化性能のさらなる最適化を図ることができ、有害物質の排出量をより一層低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気浄化装置の概略構成図である。
【図2】排気流動制御装置としてのバタフライ弁を示す図である。
【図3】始動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】排気圧を所定圧(例えば、700mmHg=933hPa)とし且つ燃焼A/Fを値10(実線)、値12(破線)とした場合のHCの排出量(例えば、触媒出口)の時間変化を、燃焼A/Fを値14(一点鎖線)とした場合と比較して示した図である。
【図5】2次エア供給前の燃焼空燃比とHC排出量との関係を内燃機関の始動後10秒間に亘る測定結果として排気圧毎に示した図である。
【図6】排気圧700mmHg(933hPa)のもと、排気系に2次エアを供給した後の排気空燃比とHC排出量との関係を内燃機関の始動後50秒間に亘る実験結果として示した図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体
6 燃料噴射弁
12 排気マニホールド
16 2次エアポンプ(2次エア供給手段)
20 排気管
30 三元触媒
40 排気流動制御装置(排気流動制御手段)
42 密閉型開閉弁
60 ECU(電子コントロールユニット)

Claims (2)

  1. 内燃機関の始動時に有害物質の排出量の低減効果を高めるよう排気流動を抑制する排気流動制御手段と、
    前記内燃機関の始動時に前記内燃機関の排気系に2次エアを供給する2次エア供給手段と、
    前記排気流動制御手段により排気流動を抑制し且つ前記2次エア供給手段により2次エアを供給しているとき、前記内燃機関の燃焼空燃比を燃焼限界空燃比以上13以下とする空燃比制御手段と、
    を備えることを特徴とする排気浄化装置。
  2. 前記2次エア供給手段は、2次エアを供給した後の排気空燃比が18以上22以下の範囲となるよう2次エアを供給することを特徴とする、請求項1記載の排気浄化装置。
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