JP3949276B2 - 手押し車の押棒に用いられる連結杆 - Google Patents

手押し車の押棒に用いられる連結杆 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前後方向及び幅方向の双方向に折り込み可能なシルバーカー又はベビーカー等に使用される押棒の改良に関し、特に、該押棒に使用される連結杆の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
脚腰等が幾分弱くなった年配者が路上を安全に歩行するための補助具として、手押し車(通常、シルバーカー又は老人車と呼称されている)が、近年、広く使用されるようになってきている。それに伴い、多くの種類の手押し車が発表されている。例えば、安全に路上を歩行するための歩行補助機能を具備する以外に、歩行中疲れたときにはどこにおいてでも腰をおろして休むことが可能なように座部を備えたもの、ショッピングカーとしても使用出来るように買い物を収納出来る収納スペースを備えたもの、等がある。
【0003】
これらのシルバーカーは、不使用時には、これを僅かなスペースへ収納可能なように、多くのベビーカーの場合と同様に、出来るだけ小さな形状となるように折り畳み可能な構成となっていることが望ましい。しかしながら、これまでのシルバーカーでは、これを折り畳むとき、前後方向への折り畳みは可能であっても、幅方向への折り畳みはほとんど出来なかった。それは、シルバーカーを使用する者の体重が、通常、ベビーカーにおける幼時の体重に比較して、かなり重く、シルバーカーの構造を例えば少なくとも100Kg程度の荷重まで耐え得るような頑丈な構成としなければならず、更に上述のような種々の機能を合わせ持つ必要があるため、前後方向への折り畳みに加えて、幅方向への折り畳み機能を持たせることは、機構的に非常に複雑になり、重量的にも重くなるという問題があったからである。
【0004】
かかる問題を解消する手段として、本件出願人は、先に、平成9年10月14日付けにて「手押し車」に関する特許出願(出願番号:平9−280253号)を行った。
【0005】
図8〜図12に示すように、この手押し車15は、左右一対の前脚1及び後脚2と、両側部が前脚へ取り付けられ上端部が互いに連結されている概ねU字形状を有している押棒3と、一端を後脚2へ中間部を前脚1へ枢着されている左右一対の座杆4と、前脚を互いに連結している一対の剛性部材からなる部材であって外端部が前脚1に対して枢動可能に装着され内端部が枢着手段5(図10)の周りに回動自在に支持されている前脚連結部材6と、後脚を互いに連結している一対の剛性部材からなる部材であって外端部が後脚2に対して枢動可能に装着され内端部が枢着手段7の周りに互いに回動自在に支持されている後脚連結部材8と、下端部が一方の後脚2へ枢着され上端部が他方の後脚等へ枢着され中間部が枢着手段9によって回動可能に連結されている概ねX形状に配置されている一対の開閉杆10(図10)と、外端部が該開閉杆10の枢着手段9より上方の部分に枢動自在に連結され内端部が枢着手段11の周りに互いに回動自在に支持されている一対の操作杆12と、これら一対の操作杆12の内端部を互いに枢着している枢着手段11と前記後脚連結部材8の内端部を互いに枢着している枢着手段7とを連結している可撓性連結部材13と、下端部が前記前脚連結部材6の一方の剛性部材の中心位置よりも枢着手段5に近接した部分に枢着され上端部が一方の座杆4の2つの枢着手段間に枢着されている牽引杆14と、折り畳み時(図9)に前脚に対して後脚の上端部を滑動せしめているスライダー16と、から構成されている。
【0006】
また押棒3は、図11及び図12に示すように、左右一対の外方杆17と、該外方杆17内を滑動可能な一対の内方杆18と、該内方杆18の上端部に対して円周方向に回転可能な回転部材19と、下端部が該回転部材19にピン20によって固定されておりかつそこから上方に伸長しその後水平方向に概ね90°に曲げられている一対の直角エルボー形ハンドル部分21と、該一対のハンドル部分21の上方位置の水平方向間に伸びかつそれらの水平部分を互いに連結している連結杆22と、により構成されている。内方杆18の上方部分が回転部材19に収容されており、また、下方部分は外方杆17内に滑動可能に収容されている。外方杆17と内方杆18には互いに一定の間隔をおいて複数の穴23が設けてあり、これらの穴23にピンを係合することによりハンドル部分21の位置を上下に調節することが出来るようになっている。
【0007】
更に回転部材19には溝24が形成され、この溝24には内方杆18の上端部に設けた突出部25が嵌合し、これによりハンドル部分21が内方杆18の周りをほぼ90°にわたり回動出来る。
【0008】
しかして、前記一対の操作杆12の内端部を保持している把持部材26を上方へ移動し、更に連結部材13を介して前記後脚連結部材8、8の枢着手段7を、上方へ移動し、かつ、図12に示すように、連結杆22を後方に引けば、一対のハンドル部分21の水平部分が互いに後方に回動し、突出部25が回転部材19の溝24内を図11の位置から外側へ向かって移動する。これによりこの手押し車15は、開閉杆10によって幅方向に接近されかつ、同時に前脚連結部材6、6及び牽引杆14、14によって前後方向に接近され、こうして図9に示すように、前後方向及び左右方向に折り畳まれた折り畳み位置を得ることが出来る。
【0009】
また、連結杆22を前方に押せば、一対のハンドル部分21の水平部分が互いに水平位置にて直線状態に配置され、開閉杆10がX状に広がることによって幅方向に拡開されかつ、更に前脚連結部材6、6及び牽引杆14、14によって前後方向に拡開され、これにより図8及び図10に示すような拡開位置を得る。
【0010】
かかる構成により、ベビーカーより重荷重が作用するシルバーカーにおいても、使用時に安定しており、しかも不使用時には安全かつ確実に前後方向及び左右方向に自由に折り畳むことが可能な新規な手押し車を開示した。
【0011】
また、連結杆22は、公知であり、例えば図13に示すように、中凹み形状を有する2つのリンクA、Bから構成されている(特開平1−297372)。これらのリンクAの一端部はピン27a、27bを介して一方のハンドル部分へ取り付けられ、他端部はそこに設けた長溝内を摺動するピン28a、28bを介して他方のハンドル部分へ取り付けられている。これら2つのリンクA及びBは中凹み部分へ係合しているつまみ29を操作することにより、リンクA及びBを相互に移動させることによりハンドル部分21を直線状態(図13A)から折曲状態(図13B)へ移行することが出来るようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この上述のシルバーカーにおいては、連結杆22がかなり複雑な形状を有する一対のリンクから構成されかつそれらのリンクをピンと摺動溝とを利用して回転及び直線運動をさせるため、構造が複雑であり、価格が高くなるという課題があった。そこで本件発明は、非常に単純でかつ安価な部材により迅速確実に折り畳み可能な連結杆を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、少なくとも左右一対の前脚32及び後脚34と、押棒35と、を有しており、該押棒が、上方に伸びている縦行部と該縦行部の上端部を幅方向に連結している横行部とから成り、縦行部が、下方の固定部と該固定部に対して回転可能な上方の回転部とを有しており、左右の回転部を連結している横行部が接続杆92を介して中間部に連結杆67を枢動可能に備えている、前後方向及び幅方向の双方向に折り込み可能な手押し車において、該連結杆67が、一対の滑動体102、103と、これらの滑動体を接続杆92と噛み合うようにばね付勢しているばね121aと、該ばねの付勢力に抗して滑動体を接続杆92との噛み合いから解くように起動する起動体104と、該起動体を作動するつまみ124と、から成り、拡開時にはばね力により滑動体と接続杆とが噛み合い、横行部を実質的に直線状に維持しているが、つまみを操作することにより起動体が該ばねの付勢力に抗して滑動体を接続杆との噛み合いから解き、これにより連結杆67が自由に手押し車の進行方向に対して前方又は後方に移動出来ることを特徴とする連結杆が提供される
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例につき図面を参照しながら述べる。図において、図1〜図5は手押し車30の新規な構成について示している。以下の説明においては、本件発明の手押し車の前方又は後方から見てその構造は実質的に左右対称となっているため、必要な場合以外は、一方の構成のみについて述べる。また、そのため、前後方向からの違いがより明確になるように図3においては、図面の中心線から左側には新規な手押し車を前方から見た構造を示し、右側には後方から見た構造を示す。また、以下においては、シルバーカーについて述べるが、本発明はベビーカーにも使用出来ることは当業者において明らかである。
【0015】
新規な手押し車30は、下端に前輪31を有している左右一対の前脚32と、下端に後輪33を有している左右一対の後脚34と、前記一対の前脚32の上端から立ち上がり上端部が互いに連結されている概ねU字形状を有している押棒35と、両側方にあって一方の端部即ち一端(後端)を一側方の後脚34へ中間部を一側方の前脚32へそれぞれピン等の枢着手段36、37によって枢着されている左右一対の座杆38と、左右一対の前脚を互いに連結している部材であって一方の端部即ち一端(外側端)が左右の前脚32に対してそれぞれ枢動可能に装着され他端(内側端)がピン等の枢着手段39(図3参照)の周りに互いに回動自在に支持されている左右一対の剛性部材40からなる前脚連結部材41と、同様に左右一対の後脚を互いに連結している部材であって一方の端部即ち一端(外側端)が左右の後脚34に対して枢動可能に装着され他端(内側端)がピン等の枢着手段42の周りに互いに回動自在に支持されている左右一対の剛性部材43からなる後脚連結部材44と、を有している。
【0016】
この手押し車30は、更に、下端部がそれぞれ一側(右側又は左側)の後脚34の下方位置へ枢着され、上端部が押棒35の他側(左側又は右側)の立ち上がり部分へ枢着され、中間部がピン等の枢着手段49によって回動可能に連結されている概ねX形状に配置されている一対の開閉杆50と、一端が各開閉杆50の中間の枢着手段49より上方の部分にそれぞれ枢動自在に連結され他端が枢着手段51の周りに互いに回動自在に支持されている一対の操作杆52と、を有している。
【0017】
また、枢着手段51には、例えば後方へ張り出している把持部を備えている断面がL字形を有する把持手段53が取り付けてある。さらにこの把持手段53には例えばベルト等から成る可撓性の連動部材54の上端部が取り付けてあり、この連動部材54の下端部は前記後脚連結部材44の枢着手段42に取り付けてある取り付け金具55へ取り付けてある。このため、該把持手段53を上方へ移動すると、一対の操作杆52の他端が上方へ移動し、これに連動して後脚連結部材44の枢着手段42が上方へ移動する。しかしながら、後脚連結部材44を構成している左右一対の剛性部材43が拡開時(図3)において、該剛性部材43と後脚34とを枢着している左右の点(外側端)を結ぶ直線が、いくつかの公知例においてみられるように、常に該一対の剛性部材43を枢動可能に連結している点42(内側端)より下方に位置するように、該後脚連結部材44を形成すれば、取り付け金具55及び連動部材54は必ずしも必須の要件ではない。なぜならかかる構造によれば、後脚34を互いに接近すれば、該後脚連結部材44は、必ずその中央枢動部分42が上方へ移動しながら折り畳まれるからである。
【0018】
この手押し車30においては、さらにまた、該手押し車30の左右方向及び前後方向の揺動又は歪みを防止するために、以下のような種々の緊張強化手段が設けてある。即ち、下端部が前記前脚連結部材41の一側(右側又は左側)の剛性部材40に枢着され上端部が他側(左側又は右側)の座杆38の前記枢着手段36、37の間に枢着されている一対の第1牽引杆であって、図3において明らかなように互いにX形状に交差するように配置している一対の第1牽引杆56より構成されている第1強化手段57と、下端部が一側(右側又は左側)の前脚32の前輪31に近い箇所に枢着され上端部が他側(左側又は右側)の座杆38の前記枢着手段37と他端(前端)との間に枢着されている一対の第2牽引杆であって、図3において明らかなように互いにX形状に交差するように配置している一対の第2牽引杆58より構成されている第2強化手段59と、を有している。これらの強化手段57、59は特に手押し車30の左右の揺動又は歪みを防止する上で極めて効果的な機能を果たしている。
【0019】
更に、この手押し車30においては、一端がそれぞれ一側(右側又は左側)の前脚32及び後脚34へ枢着されている一対の緊張杆であって、他端が互いにピン等によって枢動可能に連結されている一対の緊張杆60からなる緊張手段61を有している。これは特に手押し車30の前後方向の揺動又は歪みを防止する上で極めて効果的な機能を果たしている。ここで前脚32及び後脚34と緊張杆60の外端部とを枢着している2つの枢着手段を結ぶ線よりも、2つの緊張杆60の内端部同士を枢着している枢着手段の位置が常に下方位置に有るように配置している。
【0020】
押棒35は、概括的には、一対の縦行部と、これらの縦行部の上端部を連結している横行部と、を有している概ねU字形状を有している。この実施例においては、図4に示すように、縦行部は、前脚32と、前脚32へ対して嵌合配置されている左右一対(図においてはその一方のみを示している)の下方杆65と、下方杆65の上端へ嵌合配置されている直角エルボー形の上方杆66の縦方向部66aと、から成り、一方、横行部は左右一対の上方杆66の横方向部66b及びそれらを連結している連結杆67(図6及び図7)と、により構成されている。ここで上方杆66は、好ましくは図示していないスポンジ、ゴム等のソフトタッチ可能な補助部材によってその全長が覆われている。ここで嵌合配置とは、両者が互いに嵌合関係をもって配置されている状態を指し、例示として示した、下方杆65が前脚32及び上方杆66へ入り込んでいるような差し込み寸法関係に限定されず、前脚32及び又は上方杆66が下方杆65へ入り込むような寸法であってもよいのである。
【0021】
前脚32の上方部分に軸線方向に沿って複数の穴70が形成されている。一方、下方杆65の下方部分には単一の穴71が形成されている。勿論、前脚に単数の穴を、下方杆に複数の穴を設けることも可能である。これらの穴には面付きピン72が嵌合し、前脚32と下方杆65と固着関係に保持している。穴に対するピン72の嵌合位置を変動することにより、押棒35の高さを調節することが出来る。前脚32と下方杆65との嵌合部分には、前記面付きピン72の面部分を包囲するように包囲体73が配置されている。面付きピン72の位置調整は該包囲体73を、例えば図示の例では、上方へ移動することにより、容易に行うことが出来る。
【0022】
更に、該下方杆65にはスライダー部材74が嵌合している。このスライダー部材74は、下方杆65を滑動可能に受け入れるための貫通孔75と、後脚34の上端を受け入れための盲孔76を有している。盲孔76へ受け入れられた後脚34の上端部はそこにおいてピン等の固定手段によって回動自在に取り付けられている。
【0023】
また、この下方杆65にはスライダー部材74の上方位置に管状固定具77がピン等の固定手段によって固着されている。この固定具77は、後方へ向かって伸び中央に穴78を有している第1フランジ79と、第1フランジ79に対してほぼ直角をなす位置から手押し車に中央方向へ伸びている第2フランジ80と、を有している。この第2フランジ80の中央部には中央に穴78を有し前記第1フランジ79と同様の方向に伸びている補助フランジ81を有している。管状固定具77はピン等の固定手段により下方杆65へ固定されている。更にこの固定具77はその下端部に衝接部82を有している。この衝接部82には、前記スライダー部材74が衝接し当該スライダー部材74がそれ以上上方へ移動することを阻止している。この固定具77は、図示の例では一体形状の管状を構成しているが、取り付け容易のために縦方向に2つ割りにし左右から合わせて下方杆65を抱くような形態のものでもよい。
【0024】
該固定具77の第1フランジ79には、図3に示すように、左右の後輪33にそれぞれ同時に作動する制動装置(図示なし)を起動するための制動レバー83が取り付けてあり、この制動レバー83からは可撓性コード84が制動装置まで伸び、該レバー83を作動することにより制動装置を起動することが出来るようになっている。よって第1フランジ79は、左右の固定具77の少なくとも一方の固定具にのみ設けてあればよい。また、補助フランジ81には、図3に示すように、開閉杆50の上端部が枢着されている。
【0025】
下方杆65の上端部には約90°に亙って伸びている長溝85が形成されている。この長溝85の下方位置にはピン86が外方に突出するように固定されている。一方、図示の例においては該下方杆65の上端部を受け入れている上方杆66の下方位置には同様に約90°に亙って伸びている長溝87が形成され、更にこの長溝87の上方位置には穴88が設けてある。しかして、この下方杆65と上方杆66との嵌合部分を管体89が包囲している。管体89は下端部に約90°に亙って伸びている長溝90を有し、この長溝90の上方位置にはピン91が内方に突出するように設けてある。
【0026】
図5Aは、下方杆65と上方杆66と管体89との関係を明確にするため、特に管体89の寸法を拡大して模式図的に示している。図から明確なように管体89のピン91は、図において線A−Aにて示すように上方杆66の穴88を介し、次いで下方杆65の長溝85内へ入り込んでいる。一方、下方杆65のピン86は、図において線B−Bにて示すように上方杆66の長溝87を介し、次いで下管体89の長溝90内へ入り込んでいる。図5Bは、図5Aの線A−A断面を示しており、図5Cは、図5Aの線B−B断面を示している。これから分かるように、もし上方杆66が図2に示すように前方へ約90°回転すると、上方杆66の穴88へ入り込んでいるピン91が管体89を同時に約90°回転する。このとき該管体89の長溝90は下方杆65のピン86の回りに空転するため、下方杆65は回転することはない。従って該上方杆66は下方杆65に関係なく前方へ約90°回転することが出来る。
【0027】
上方杆66の上方水平部分へは接続杆92の一端部93が差し込まれ、そこへピン等の固定手段によって固着されている。一方、接続杆92の他端部には中央部に穴を有しているカム94が形成され、このカム94が当該中央部の穴を介して連結杆67へ接続されている。なお、接続杆92の一端部93とカム94との間にはフランジ95が形成されている。
【0028】
連結杆67(図3及び図6A)は、概括的には、図6及び図7に示すように、上方ハウジング100と、下方ハウジング101と、第1滑動体102と、第2滑動体103と、これらの滑動体を起動するための起動体104と、により構成されている。
【0029】
上方ハウジング100は、細長い形状を有し、両端部にそれぞれ穴105を、中央部には中央開口106を有する円形部107が形成されている。更に該円形部107には中央開口106と同心をなす円形溝108が約90°にわたり設けてある。
【0030】
下方ハウジング101は、細長い形状を有し、両端部にそれぞれ穴109を、中央部には円形部110が形成されている。更に該下方ハウジング101の長手方向にそった両側部には一対の立上部111が伸びている。
【0031】
第1滑動体102は、細長い部材から構成されており、中央部には細長い溝112、両端部には起動体受け部113及びカム受け部114が垂直に立ち上がっている。
【0032】
第2滑動体103は、同様に細長い部材から構成されており、中央部には細長片115、その両端部には起動体受け部116及びカム受け部117が垂直に立ち上がっている。ここで、細長片115は、第1滑動体102の細長い溝112へ受け入れられそこで滑動出来るようになっている。なお図において118は停止片を示している。
【0033】
起動体104は、第1滑動体102及び第2滑動体103の起動体受け部113と起動体受け部116との間に配置されており、これらの起動体受け部へ直接作用する作動部119と、該作動部119を起動するための起動部120と、を好ましくは一体的に形成されている。
【0034】
図6Bから明らかなように、ピン121、121が、それぞれ上方ハウジング100の穴105、105、接続杆92、92のカム94、94、下方ハウジング101の穴109、109を介して伸びている。下方ハウジング101の一対の立上部111間には、第1滑動体102と、該第1滑動体102の溝112内を左右に滑動可能に配置されている第2滑動体103と、が滑動自在に収納されている。起動体受け部113及び起動体受け部116が互いに接近するように、これらの起動体受け部に設けた穴には、ばね121aの端部がそれぞれ配置されている。
【0035】
このばね121aの弾性力に抗するように、起動体受け部113と起動体受け部116との間には起動体104の作動部119が配置されている。ばね121aが起動体受け部113と起動体受け部116とを互い接近させる位置(図6B及び6C)に有るときには、第1滑動体102のカム受け部114と第2滑動体103のカム受け部117とは、左右に最も離れた位置に有り、これらのカム受け部114、117は、それぞれ前記カム94、94に設けた凹み122、122内へ嵌合している。これらの凹み122は、接続杆92の軸線上に形成されており、そのため、該凹み122にカム受け部114、117が嵌合しているときには、左右の接続杆92は互いに一直線をなすように保持され、押棒35は完全にU字形状をなし、手押し車30は拡開状態を維持する。このとき概ね円形をなしている前記カム94の一部に外方へ突出して形成しているカム偏倚部126が、前記下方ハウジング101の一方の立上部111(a)の両端部に設けた衝接部127(図7B)へ衝接することにより一対の接続杆92の当該衝接方向へのそれ以上の回転が阻止されている。
【0036】
起動体104の起動部120へ差し込まれ、ねじ123によって当該起動体104へ固定されているつまみ124(図6B)は、底部に突起125を有しており、この突起125は上方ハウジング100の円形溝108内へ入り込んでおり、該つまみ124の回転角度を制限している。
【0037】
つまみ124を図6Aにおいて矢印方向へ回転すると、起動体104が図6Cの位置から図6Dの位置まで回転移動する。このため滑動体102、103の起動体受け部113、117がばね121aの力に抗して互いに引き離される。その結果該滑動体102、103のカム受け部114、117が相対的に接近するように滑動し、前記カム94の凹み122から離れる。このため、それまで一直線状を維持していた該接続杆92が、ピン121の回りにおいて、衝接部127からカムの偏倚部126が離れる方向(連結部67を図6A、図6Cにおいて紙面に沿って上方へ移動する方向)へ自由に回転出来る状態とする。この状態において連結部67を、完全に移動すると、接続杆92のカム94がピン121の回りを回転し押棒の折り曲げが達成されるのである。このとき該カム94のフランジ95に近接した部分が、他方の立ち上げ部111(b)の両端部に設けた衝接部127aに衝接し、連結部67のそれ以上の移動を阻止する。
【0038】
この装置を折り畳む時には以下の手順による。初めに連結杆67のつまみ124を図6Aで時計方向へ回転した後、操作杆52の把持手段53を図3の拡開ロック位置(開閉杆50と操作杆52との枢着点を結ぶ線よりも操作杆52と操作杆52とを枢着している枢着点が下方に有る状態)から上方へ移動し、該操作杆52の枢着手段51の位置を上方へ引き上げる。これにより操作杆52がX形状に配置されている開閉杆50を枢着手段49の周りに回転させ、左右の後脚34の下方部及び左右の押棒35下方杆65を互いに接近させる。同時に(ある場合には該把持手段53に対してベルト等の可撓性の連動部材54によって連結されている)取り付け金具55が上方へ移動し、後脚連結部材44の中間の枢着手段42を上方へ移動し左右の後脚34の下方部を互いに接近させる。
【0039】
次いで連結杆67を進行方向前方へ押し出し、押棒35の上方杆66を下方杆65の周りに前方へ回転する。この結果、上方杆66及び管体89が下方杆65に対して回動する。このため、押棒35が互いに中心方向へ折り曲げ接近し同時に前脚32が互いに中心方向へ接近する。更に、前脚32の接近に伴ってX形状に配置されている第2牽引杆58が立ち上げ状態となり、座杆38の先端部を立ち上げ、このため第1牽引杆56が立ち上げ状態にとなり、剛着部材40の中間部を下方へ押し畳む。
【0040】
更に前記座杆38の先端部の立ち上げ移動により前脚32が後脚34の方へ接近する。このとき前脚32及び後脚34と緊張杆60の外端部とを枢着している2つの枢着手段を結ぶ線よりも、2つの緊張杆60の内端部同士を枢着している枢着手段の位置が常に下方位置に有るように配置しているため、前記前脚32と後脚34との接近によって、該2つの緊張杆60の内端部同士を枢着している枢着手段の位置が下方へ移動し、前脚32と後脚34との接近を可能とする。このようにして、手押し車30は、迅速に図2に示すような折り畳み位置を取ることが出来るのである。
【0041】
図2に示すような折り畳み位置から、図1に示すような拡開位置を得るためには、上記操作とは反対の操作によって容易に達成することが出来る。即ち、図2に示す折り畳み位置から、単に押棒35の上方杆66を下方杆65の周りに後方へ回動する。これにより、開閉杆50、前脚連結部材41、後脚連結部材44、座杆38、第1牽引杆56、第2牽引杆58、緊張手段61、操作杆52、等が拡開作業と反対の動作を行うことにより本件発明装置は迅速に拡開位置を獲得するのである。拡開作業が完了した時点でつまみ124を操作してカムとカム受け部との嵌合を行い、ロック作業を行う。
【0042】
なお、制動装置は、車輪に接触することによる公知の摩擦制動装置を使用することが出来る。
【0043】
また、この実施例においてはスライダー部材74は、押棒35を構成している下方杆65に沿って滑動するように記載しているが、勿論前脚32を上方まで伸ばし、この前脚部分を滑動するようにすることも出来る。
【0044】
さらに折り畳み時の連結杆67の動作は、図4に示す長溝関係及び図6及び図7のカム及び立ち上げ部の衝接部の関係を取り替えるだけで、簡単に、後方へ引くことによって達成することが出来るようにすることが可能である。
【0045】
【発明の効果】
本件発明の連結杆67は非常に簡単な構造を有しており、常に円滑に作動し、また価格が安い。
【0046】
本件発明の連結杆は、特に前後方向及び幅方向の双方向に折り畳み可能な手押し車に特に有効の使用出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】新規な手押し車の拡開状態を示す側面図である。
【図2】図1の手押し車の折り畳み状態を示す側面図である。
【図3】図1の手押し車のの拡開状態を示す図であり、左半分が前方から見た図であり、右半分が後方から見た図である。
【図4】押棒の分解斜視図である。
【図5】押棒の構成を示す説明図であり、Aは下方杆と上方杆と管体との関係を示すための説明図、BはAの線A−A断面図、CはAの線B−B断面図である。
【図6】本件発明の連結杆の構成を示すための説明図であり、Aは連結杆の上面図、Bは連結杆の縦断面図、Cは直線状態を示す連結杆の横断面図、Dは折り曲げ状態を示す連結杆の横断面図である。
【図7】本件発明の連結杆の構成部品を示すための説明図であり、Aは連結杆の上方ハウジングを示す図、Bは連結杆の下方ハウジングを示す図、Cは連結杆の第1滑動体を示す斜視図、Dは連結杆の第2滑動体を示す斜視図、Eは連結杆の起動体を示す斜視図である。
【図8】出願人が先に出願した手押し車の側面図である。
【図9】図8の手押し車の折り畳み状態を示す側面図である。
【図10】図8の手押し車の拡開状態を示す図であり、左半分が前方から見た図であり、右半分が後方から見た図である。
【図11】図8の手押し車に使用されている押棒の説明図である。
【図12】図11の押棒に使用されている連結杆の折り込み状態を示す図である。
【図13】公知の連結杆の内部を示す図であり、Aは折り曲げ前の状態を示す図、Bは折り曲げ後の状態を示す図である。
【符号の説明】
30:手押し車 32:前脚
34:後脚 35:押棒
38:座杆 41:前脚連結部材
44:後脚連結部材 50:開閉杆
52:操作杆 54:連動部材
56:第1牽引杆 57:第1強化手段
58:第2牽引杆 59:第2強化手段
61:緊張手段 65:下方杆
66:上方杆 67:連結杆
74:スライダー部材 77:管状固定具
89:管体 92:接続杆
100:上方フランジ 101:下方フランジ
102:第1滑動体 103:第滑動体
104:起動体

Claims (3)

  1. 少なくとも左右一対の前脚32及び後脚34と、押棒35と、を有しており、該押棒が、上方に伸びている縦行部と該縦行部の上端部を幅方向に連結している横行部とから成り、縦行部が、下方の固定部と該固定部に対して回転可能な上方の回転部とを有しており、左右の回転部を連結している横行部が接続杆92を介して中間部に連結杆67を枢動可能に備えている、前後方向及び幅方向の双方向に折り込み可能な手押し車において、
    該連結杆67が、一対の滑動体102、103と、これらの滑動体を接続杆92と噛み合うようにばね付勢しているばね121aと、該ばねの付勢力に抗して滑動体を接続杆92との噛み合いから解くように起動する起動体104と、該起動体を作動するつまみ124と、から成り、
    拡開時にはばね力により滑動体と接続杆とが噛み合い、横行部を実質的に直線状に維持しているが、つまみを操作することにより起動体が該ばねの付勢力に抗して滑動体を接続杆との噛み合いから解き、
    これにより連結杆67が自由に手押し車の進行方向に対して前方又は後方に移動出来ることを特徴とする連結杆。
  2. 滑動体が下方ハウジング101内を滑動し、この下方ハウジングがその両側縁に長手方向に伸びている立ち上げ部111を有しており、これらの立ち上げ部の長手方向端部に、衝接部127、127aを形成しており、これらの衝接部が連結杆の過剰な移動を制限している請求項1に記載の連結杆。
  3. 接続杆92が、横行部に固定される端部93と、連結杆67の滑動体へ嵌合する凹み122を有するカム94と、を有し、該カムが前記衝接部へ衝接している請求項2に記載の連結杆。
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