JP3949199B2 - 作りやすいインスタントパックピザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はピザ食品と、同ピザ食品を作る(assemble)ためのキットとに関する。特に本発明は、低温で又は加熱されて供されたときにクラストが満足できるテクスチャーと風味性(palatability)とを有する、冷蔵温度及び室温において貯蔵可能な、完全ベークドピザクラストに関する。本発明はさらに、インスタント(ready-to-eat)ピザを作るためのキットであって、前記完全ベークドピザクラストと、インスタントピザを作るために必要な他の成分とを含むキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
最少量の消費者調製(consumer preparation)を必要とするにすぎず、迅速に調製される食品は食料品店の棚上及び冷蔵庫とフリーザーケース中に存在する一般的な品目である。例はチーズ及びクラッカースナックと缶入りシチューから冷蔵ベーグルと数種類の冷凍ディナーまでに及ぶ。典型的に、このような製品は包装したまま又は好ましくはマイクロ波加熱による短い加熱時間後に食べられる。完全ベークド又は部分的ベークドピザクラストを有するピザ製品はこのカテゴリーから明らかに欠落する。
【0003】
ピザ製品は、冷凍状態で広範囲に入手可能であるが、一般に冷蔵製品ほど広範囲に入手可能ではない。冷蔵ピザ製品は比較的狭い場所で製造され、流通される傾向がある。冷凍にしろ冷蔵にしろ、いずれの場合にも、入手可能なピザ製品はそれらを食べることができる前に完全に焼かれる必要がある。ベークド又は部分的ベークドクラストを有する冷蔵ピザ又は冷凍ピザが入手可能でない理由は、パンである完全ベークドピザクラストが一度冷蔵又は冷凍されたならば、パンクラストと同様に、“堅くなる(toughen)”又は革のようになる、古くなる及び/又は乾燥する傾向があるという事実にある。E.David,English Bread and Yeast Cookery,米国版(Viking Press,ニューヨーク,1977)225頁。Davidによって及び本明細書で用いられる“革のような(leathery)”なる用語は技術用語である。クラストが革のようになると、噛み難くなり、そのために“咀嚼性(chewability)”を失う。さらに、ベークドクラストを冷蔵する場合には、クラストを後に冷たいまま食べるか再加熱して食べるかに関係なく、クラストのよりパリッとした底部(crisper bottom)とクラストの軟質頂部との間に違い(distinction)がなくなってしまう。
【0004】
残り物のピザを食べるための一般的な形式であるピザを再加熱することは、クラストをそのオリジナルの状態に戻さず、クラストをさらに“堅くして”、且つクラストのよりパリッとした部分と軟質部分との間の違いを少なくしてしまう。大抵の人々はかれらが残り物のピザ店のピザを冷たいまま又は再加熱して食べた場合に、革のような又は堅いピザクラストだったことを経験している。このような残り物のピザは健康と安全のあらゆる考察から完全に食用に適するが、このような残り物から得られる食べることの楽しみは、一般に、クラストが革のようになってしまうために、新鮮なピザを食べる場合に経験される食べることの楽しみに及ばない。
【0005】
これらの理由から、完全ベークドピザ又は、完全ベークドクラストを有するピザが食料品店の冷蔵庫又はフリーザーケースでは、往々にして見られないのである。
【0006】
未ベークドクラストを含む冷蔵ピザも冷凍製品では回避される付加的問題に遭遇する。これらは(1)クラスト中へのソース浸透(水分移動)、(2)運搬中のソースその他のトッピングのクラスト上での不均衡分配又はクラストからの打ち落とし、(3)例えばソース又はミートからチーズへのフレーバー、香り及び微生物の移動である。これらの問題は冷蔵の未ベークドクラスト製品をピザを作ることができるキットに変えることによってある程度回避されるが、このようなピザのクラスト、実際にはピザ全体は冷凍ピザに対するように又はピザ店におけるように通常のやり方でまだ焼かなければならないので、この処置はインスタントピザを生成しない。
【0007】
したがって、焼いて、冷蔵し、その後に冷たいままで又は温めて又は熱い状態で(即ち、再加熱して)、さらに焼かずに、かつクラストが革のようになることなく又は焼いたばかりの場合のクラストの同じ特性に比べてクラスト特性の有意な低下を生ずることがなく食べることができるピザクラストであって、熱い状態でも冷たい状態でも同様に味がよく、咀嚼性であるピザクラストの必要性が存在する。
【0008】
さらに、ベークドクラストを含有するインスタントピザとキットであって、クラストが革のようになり、乾燥し及び/又は古くなる(stale)ことなく、キットとクラストとを冷蔵することができ、前記冷蔵クラストが熱い状態でも冷たい状態でも同様に味がよく、満足に咀嚼性であるインスタントピザとキットの必要性が存在する。このインスタントピザがキット形状で提供され、前記キットがインスタントピザを作るために必要な成分を有することが好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、熱い状態又は冷たい状態で供されるときに革のようになり、堅くなり、乾燥し及び/又は古くなることなく、冷蔵されることができるピザクラストを提供することが、本発明の目的である。
【0010】
インスタントピザを作るための全ての成分を含有するキット、好ましくは冷蔵可能なキットであって、熱い状態又は冷たい状態で供されるときに革のようになることなく冷蔵されることができるピザクラストと、ピザソースと、前記ピザクラストのために選択されたトッピングとを含み、それによってピザを作ることができるキットを提供することが、本発明の他の目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、焼いて、冷蔵し、冷たいままで又は再加熱して、革のようになり、堅くなり、乾燥し及び/又は古くなることなく供されることができるピザクラストであって、0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有し、満足できるテクスチャーと咀嚼性の特徴を完全に保持するピザクラストを含む。本発明はさらに、インスタントピザの調製キットであって、(1)約0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有する完全ベークドピザクラストであって、冷蔵時に及び(必要な場合には)食べる直前の加熱時にそのテクスチャーと咀嚼性の特徴とを保持するピザクラストと;(2)ピザソースと;(3)チーズと;(4)特定の種類のピザを作るために必要であるような、例えばソーセージ、ペパローニ、アンチョビ、オリーブ、ダブルチーズ等を、これらの挙げたピザトッピングに排他的に限定されることなく包含する付加的成分とを包含するキットを含む。
【0012】
本発明は、ピザ食品への使用に適した完全ベークドピザクラストを含む。本発明はさらに、前記クラストと、インスタントピザを作るための付加的成分とを含有するキットを含む。好ましい実施態様では、本発明は、冷たいままで又は再加熱して食べたときに革のようなテクスチャーを発生することのない、冷蔵することができる完全ベークドピザクラストと、前記ピザクラストを含有し、人がそれからインスタントピザを作ることができる冷蔵キット中の付加的要素とを含む。
【0013】
本明細書で用いられるパーセンテージは、特定のレシピで用いられる粉の重量を基準にした、一般には粉100ポンド(45.36kg)あたりの重量%であるベーカーのパーセンテージである。例えば、100ポンド(45.36kg)の粉をレシピに用いる場合には、57%の水と1.5%の塩とは、100ポンド(45.36kg)の粉に対して57ポンド(25.86kg)の水と1.5ポンド(0.68kg)の塩とをそれぞれ意味する。ベーカーのパーセンテージを用いる場合には、総パーセンテージが100%に等しくなる必要がないことに注目すべきである。
【0014】
ベーキング科学は種々な食品を製造するために時間、温度及び相対湿度を用いる複雑なプロセスを含む。時間、温度及び相対湿度パラメーターはパン、ロールパン、ピザクラスト、ペストリー及び穀類製品ではそれらの外観(クラストの色、サイズ等)に関してのみでなく、ドウ成長(dough development)、テクスチャー及びサイズに関係する組成成分(formula ingredient)の発達と機能に関しても異なる。ベーキングによって生じる望ましい変化の幾つかは、タンパク質変性、澱粉糊化(gelatinization)、水分移動及び正確さ(気泡発生又はグレイン)である。最終消費者の目に訴える製品の製造には多くの因子が関係するが、製造者は例えば貯蔵寿命と、消費者が実際に製品をどのように用いるかのような項目も考慮しなければならない。したがって、生産ラインの製品が規格を満たすかどうかをそれによって判断することができるような量的尺度を有することが望ましい。このような尺度の1つが水分活性である。
【0015】
水分活性はベークド製品を焼いた後にベークド製品中に残留する水分のパーセントの尺度である。クラッカー製品は典型的に約0.35〜0.5の範囲内の水分活性を有する。一般的なベークド商品、例えばパン、ディナーロール及びピザクラストは、典型的に、約0.9〜0.98の範囲内の水分活性を有する。これらの一般的なベークド商品及びピザクラストとは対照的に、本発明によって製造されるベークドピザクラストは約0.6〜0.85の範囲内に入る水分活性を有する。本発明によって製造されるピザクラストの好ましい水分活性の範囲は約0.7〜0.8である。本発明によって製造したピザクラストが約0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有する場合に、このようなクラストはインスタントピザの製造に用いたときに加熱しないか加熱するかに拘わらず、また冷たいままで食べるか温めて食べるかに拘わらず、満足できるテクスチャーと味とを有することの他に、充分な冷蔵貯蔵特性を有することが判明している。
【0016】
ピザクラストの水分活性は、クラストをオーブンから取り出し、約100゜F(37.8℃)に冷却した後に測定される。本発明によって製造したピザクラストに関しては、水分活性は、クラストをオーブンから取り出し、約100゜F(37.8℃)に冷却した後約10〜15分間に測定される。水分含量は、上記のように約100゜F(37.8℃)に冷却した後のクラストと例えばデシケーター内で又は他の適当な信頼できる方法によってさらに乾燥させた後のクラストとの間の重量差によって測定することができる。
【0017】
例えばピザクラストのようなベークド商品の調製にイーストを用いる場合には、ドウの調製に発酵又は膨張(rising)工程を含めるべきである。発酵工程はイーストに二酸化炭素ガスを発生させ、この二酸化炭素ガスが粉に含まれるグルテンを伸張させ、柔らかくし、良好なフレーバーとテクスチャーの発生を促進する。しかし、例えば本発明のクラストの製造に用いられるような、大規模な商業的ベーキング操作では、焼くべきドウの全てを発酵させることは多額の装置費用を必要とし、時間がかかり、それ故、多大の費用を要する。本発明の実施では、ドウの一部を発酵させ、発酵済みドウのアリコートを未発酵ドウに加えることによって、風味豊かで、テクスチャー的に好ましいピザクラストを製造することができる。発酵済みドウを未発酵ドウと完全に混合し、得られた混合物を分割して、一定のサイズに切断し、焼く。混合からベーキングまでの時間に、ドウ混合物は膨張し続け、所望の特性を発達させ続ける。約2〜7%の発酵済みドウと約93〜98%の未発酵ドウとを含有するドウ混合物が満足できる結果を生じることが知見された。好ましい混合物は約3〜5%の発酵済みドウを含有する。
【0018】
クロワッサン又はデーニッシュペストリーの製造に用いられる方法で、ドウを多少ラミネートすることによって、本発明のベークドピザクラストのテクスチャーをさらに改良することができる。ドウをそれ自体横切って前後に折り畳むことによって、3〜6層、好ましくは3〜4層のラミネートを形成することができる。ラミネート形成は、冷たいままで又は加熱したときに改良されたテクスチャーと味とを有するベークド製品を生成することができる。
【0019】
本発明よって製造されるピザクラストの基本レシピ(ベーカーのパーセンテージで)を次に記載する:100ポンド(45.36kg)の粉、50〜60%の水、4〜5%の植物油、4〜5%の固体植物性ショートニング、1〜1.5%の塩、2〜3%の砂糖及び0.3〜0.7%のドライイースト。この粉は硬質の春又は冬小麦から製造された硬質小麦パン用粉である。植物油は予想外の又は異常な味を与えない任意の植物油でよい。好ましい油はコーン油、キャノーラ油、ひまわり種子油、綿実油、大豆油又はこれらの混合物と、同様な油と混合物である。固体植物性ショートニングは固体の水素化又は部分的水素化植物油であり;例えば水素化又は部分的水素化した、綿実油、コーン油、大豆油、ひまわり油、キャノーラ油又はこれらの混合物、及び同様な水素化又は部分的水素化した植物油と混合物である。好ましい固体ショ−トニングは製造者によってショートニングに加えられたバターフレーバー剤を含む。或いは、バターフレーバー剤又は他のフレーバー剤を当業者に知られた量で又はフレーバー製造者の勧告に従ってレシピに加えることができる。上記基本レシピに用いたドライイーストの代わりに圧縮イーストを用いることができる。圧縮イーストを用いる場合には、圧縮イーストの水分含量のためにベーカーのパーセンテージ又は重量をほぼ2倍にする。それ故、上記一般的なレシピにドライイーストの代わりに圧縮イーストを用いる場合には、圧縮イースト量は約0.6〜2.4%の範囲である。
【0020】
本発明による典型的なピザドウの下記実施例を本発明をさらに説明するために提供する。実施例は本発明を限定する又は他のやり方で制限するものと見なすべきではない。
【0021】
【実施例】
実施例1.ピザドウ
100ポンド(45.36kg)の粉、57ポンド(%)(25.85kg)の水、4.3ポンド(%)(1.95kg)のコーン油、4.3ポンド(%)(1.95kg)のバターフレーバー含有ショートニング、1.25ポンド(%)(0.567kg)の塩、2.3ポンド(%)(1.04kg)の砂糖及び0.5ポンド(%)(0.23kg)のイーストを用いてピザドウを製造した。ドウ成分を混合し、上記成分の3〜5重量%を占める発酵済みドウを加え、得られたドウ混合物を商業的装置を用いて、当業者に知られた方法で混練した。発酵済みドウは同じレシピに従って予め製造して、使用前に充分な時間、膨張又は発酵させた。一般に、ドウは使用前に約1.5倍〜2倍の大きさになるまで発酵させる。
【0022】
ドウ混合物を混合し、混練した後に、ドウをシート状にして、円形にダイカットして、ベーキングオーブンのベルトに移した。次に、ドウをベーキング技術分野に熟練した人に知られた、時間、1つ以上の温度で、方法によって焼いて、上述したように冷却後に0.7〜0.8の範囲内の水分活性を有するピザクラストを製造する。図面に説明するように、ピザクラストは好ましくは円形の形状であるが、他のクラスト形状も本発明の範囲内である。例えば、クラストは三角形、方形、ウェッジ形状、宇宙船又は自動車のような形状であることができ、又は他の形状を有することもできる。
【0023】
次に、インスタントピザをそれから作ることができるキットを形成するための他のピザ成分と共にパッケージ内にベークドピザクラストを組み入れる。このキットは典型的にベークドクラスト、ソース、チーズ又はチーズ混合物を含む第1トッピング及び1種類の又は複数種類の付加的トッピングを含み、前記付加的トッピングはチーズ又は非チーズである。ソースの例はトマトベース、サルサ、ケチャップベース、ホワイトソース、又は風味豊かなピザ型製品に使用可能な、他のスプレッド可能なソースを包含する。キットに包含されることができるチーズの例はモッツァレッラ、パルメザン、ロマノ、スイス、チェダー、モンテレージャック及びグリュイエール及びピザに使用可能である同様なチーズを含む。付加的なトッピングの例はペパローニ、サラミ、ウィンナーとイタリアンソーセージとポーリッシュソーセージと同様なソーセージを包含するソーセージ、カナダ風ベーコン、調理済み牛ひき肉、調理済みハム又はベーコン、人工的ベーコン風味ビッツ、オリーブ、アンチョビ、ペッパー、オニオン、小エビ、カニ及びピザ上に見られる同様なトッピングを含む。
【0024】
インスタントピザキットを構成する要素は、必要な場合には、飲み物、キャンディ、ソースを広げるための器具若しくは用具等と共に食品パッケージ中に入れられる。本発明のインスタントピザキットに用いられる種類の食品パッケージは当該技術分野で既に述べられており;例えばHustad等への米国特許第5,375,701号に述べられている。図1〜5は本発明によるインスタントピザの要素を含有するために好ましいパッケージの種類を説明する。これより多い又は少ない数の区画及び/又はこれより多い又は少ない数の、ピザ要素若しくは成分含有パケットを用いた、同様な種類のパッケージを本発明の実施に用いることができることを、当業者は認識するであろう。
【0025】
インスタントピザの要素を含有する食品パッケージを一般的に図1に示す。食品パッケージ10は1個又は複数個のくぼみ付き区画を有する硬質トレーベース20と、図4に説明するように、ベース20に適合し、例えば熱シーリングによってそれにシールされることができるトップ30とを含む。図1に説明するように、ベース20は内部フランジによってピザキットの要素を含有し、ピザキットの特定の要素を相互から分離するように、分離された複数個の区画を構成する。
【0026】
図2は、図1に説明する、本発明によるインスタントピザキットの拡大した斜め立面図であり;くぼみ付き区画21、22及び23を有する硬質ベーストレー20と、ベース20に適合し、シールされることができる材料から製造されたトップ30と、インスタントピザキットの要素であって、ピザソースを含むパケット40、複数個の大体円形のピザクラスト50、細断した若しくはキューブ状チーズ又はチーズの混合物60、チーズ若しくは非チーズトッピング70及び例えばおろしたチーズ、ルーズな調理済みソーセージ若しくはビーフ、スパイス、ベーコンビッツ、又は同様なピザ成分を含む要素とをさらに説明する。円形ピザクラストを収容するために円形形状部分を有するものとして説明される区画23は、棚24を有し、それによってパケット40が前記クラストの下方で区画23に挿入されるときに図4でさらに説明されるようにクラスト50のサポートを形成するものとしてさらに説明される。
【0027】
図3はピザキットとパッケージとの平面図であり、本発明のインスタントピザの要素の配置と分離とを説明する。図3はクラスト50の下方の区画23内のパケット40の配置と、区画23内のクラスト50とパケット40との側へのパケット80(キャンディトリート(candy treat)、付加的トッピング及び/又はスプレッディング器具を包含することができる)の配置とを説明する。
【0028】
図4(任意のパケットを目視のために省略したもの)はクラスト50下方のパケット40の配置、区画23からの区画21の分離、ベース20へのトップ30の配置とシーリングを説明する。トップ30は好ましくは透明な可撓性のフィルム又はシート材料製であり、その上に必要な場合には印刷することができる。このシートはベース20の周囲及びフランジに気密にシールされ、さらに、キットの中身を雰囲気からかつ相互から密閉的にかつ剥離可能にシールするために、1つの区画を他の区画から分離する前記ベースの部分においてシールされることができる。例えば、図4ではトップ30は、29に示されるように、ベース20にその周囲にシールされて、キットの全ての要素を外部雰囲気から密閉分離する;またトップ30は26におけるようにベース20にさらにシールされて、区画21と23とを密閉分離する。シールされたままのパッケージをガスフラッシュすることが好ましい。キットを形成する場合に、個々の要素をガスフラッシュするか又は真空シールしてからトレーに入れることができる。
【0029】
図5は好ましいベーストレー20の底部平面図であり、区画21、22、23とこれらの区画の間の分離をさらに説明する。トップ30は29におけるようにベーストレー20にその周囲において及び26、27及び28におけるように区画の間で密閉シールされる(図3参照)。
【0030】
下記は本発明を含むピザキットの実施例である。これらの実施例は本発明を説明するために提供するのであり、限定のためでは決してない。ピザキットを組み立て、トップをベーストレーにシールした後に、キットを冷蔵温度で貯蔵することが好ましい。使用のためには、ピザキットパッケージを開き、クラストを取り出し、使用者が望む任意の順序で要素を用いてピザを作る。典型的には、ソースをクラスト上に広げ、非チーズトッピング(存在する場合に)をソース上に置き、次にチーズトッピングを全ての頂部に載せる。できたピザは作ったままで又はパッケージ上の勧告に従って又は使用者の希望に従って加熱することができる。加熱は慣用的なオーブン又はマイクロ波オーブン中で行うことができるが、マイクロ波加熱がその速度のために好ましい。全オーブン出力における望ましいマイクロ波加熱は約20〜80秒間の範囲内であり、クラストの味、テクスチャー及び咀嚼性の特徴を保護するために約20〜40秒間の範囲内であることが好ましい。
【0031】
実施例2.ペパローニピザキット1
説明のために図2を用いる、本発明によるペパローニピザキットはピザ要素を含有するためにくぼみ付きの、分離した区画21、22及び23を有するベーストレー20と、前記ベーストレーにシール可能なトップ30と、ピザ要素とを含み;前記ピザ要素は、すぐ使用できるスプレッド可能なピザソースを含有するピザソースパケット40と;0.6〜0.85の範囲内の、好ましくは0.7〜0.8の範囲内の水分活性を有する複数個のピザクラスト50と;チーズトッピング60と;ペパローニトッピング70とを含む。
【0032】
実施例3.ペパローニピザキット2
実施例2と同様にキットを形成する、このキットはキャンディトリート又は例えばチーズ又はチーズ混合物、ソーセージ、アンチョビ、オリーブ、ベーコン、ハム、調理済み牛ひき肉及び同様なピザトッピングのような付加的なピザ要素を含有するパケット80を含む。
【0033】
実施例4と5.ソーセージピザキット
実施例2と3と同様にキットを形成する、このキットではペパローニの代わりに例えば調理済みイタリアンソーセージ又はポーリッシュソーセージのようなルーズなソーセージを用いる;ルーズな調理済みソーセージとはケーシングに入っていない調理済みソーセージクランブルを意味する。
【0034】
実施例6.ダブルチーズピザ
実施例2と3と同様にキットを製造する、ペパローニの代わりにチーズを用い、任意のパケット80を含める場合には、このパケットの中身はキャンディトリート又はチーズ又は非チーズピザトッピングである。
【図面の簡単な説明】
【図1】キットの要素が区画に入った、本発明によるインスタントピザキットの透視図。
【図2】本発明によるインスタントピザキットの拡大透視図。
【図3】本発明によるインスタントピザキットの上部平面図。
【図4】本発明によるピザキットとその要素との立面図。
【図5】本発明によるインスタントピザキットの要素を含有するための使用に適したトレーの底部平面図。
【符号の説明】
20.ベーストレー
21.区画
22.区画
23.区画
24.棚
30.トップ
40.パケット
50.クラスト
60.チーズ
70.ペパローニトッピング
80.パケット

Claims (17)

  1. クラストのテクスチャーと風味性とに不利な影響なく冷蔵温度において貯蔵可能なベークドピザクラストであって、前記クラストが、以下:
    粉と、100ポンド(45.36kg)の粉につき約50〜60%の水と、約4〜10%の油又は脂肪成分と、約1〜1.5%の塩と、約2〜3%の砂糖と、イーストと、発酵済みドウとを包含する組成物から焼いたドウを含む冷却したベークドインスタントピザクラストであって、前記焼いたドウが、焼いて、冷却した後に約0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有する冷却した完全に焼いたインスタントピザクラストである、前記クラスト。
  2. 水分活性が約0.7〜0.8の範囲内である、請求項1記載のベークドクラスト。
  3. 前記油又は脂肪成分が約4〜5%の植物油及び約4〜5%の固体ショートニングである、請求項1記載のクラスト。
  4. 前記イーストが約0.3〜0.7%のドライイーストと約0.6〜1.4%の圧縮イーストとから成る群から選択される、請求項3記載のクラスト。
  5. 前記発酵済みドウが残りの成分の約3〜5%の量で存在する、請求項4記載のクラスト。
  6. 水分が約57%であり、油が約4.3%であり、ショートニングが約4.3%であり、イーストが約0.5%のドライイーストと約1%の圧縮イーストとから成る群から選択され、前記組成物が塩と砂糖をも包含する、請求項3記載のクラスト。
  7. 水分活性が約0.7〜0.8%である、請求項6記載のクラスト。
  8. 約0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有するピザクラストの製造方法であって、
    (a)粉と、100ポンド(45.36kg)の粉につき約50〜60%の水と、約4〜5%の植物油と、約4〜5%の固体植物性ショートニングと、約1〜1.5%の塩と、約2〜3%の砂糖と、約0.3〜0.7%のドライイーストと約0.6〜1.4%の圧縮イーストとから成る群から選択されるイーストと、ドウ組成物の全重量の約3〜5重量%の量での発酵済みドウとを混合することによってドウ組成物を形成する工程であって、前記発酵済みドウが上記成分と量から製造され、前記ドウの大きさがオリジナルの大きさの1.5倍〜2倍に増大するまで発酵されたものである、前記工程と;
    (b)前記ドウ組成物を分割し、前記分割したドウを所望の形状に成形し、前記成形済みドウをベーキング面に載せる工程と;
    (c)工程(b)の成形済みドウを、約0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有する完全に焼いたインスタントピザクラストを生成するために充分な時間と温度とで焼く工程と;そして
    (d)完全に焼いたインスタントピザクラストを冷却する工程と
    を含む方法。
  9. 前記水分が約57%であり、前記油が約4.3%であり、前記ショートニングが約4.3%であり、前記イーストが約0.5%のドライイーストと約1%の圧縮イーストとから成る群から選択され、前記ドウ組成物が約1〜2%の塩と約2〜3%の砂糖とを包含し、前記ベークドピザクラストの水分活性が約0.7〜0.8の範囲内である、請求項8記載の方法。
  10. ベークドピザクラストを、クラストのテクスチャー、風味性及び咀嚼性に不利な影響なく冷蔵温度において貯蔵する方法であって、前記方法が、以下の工程:
    (a)粉と、100ポンド(45.36kg)の粉につき約50〜60%の水と、約4〜5%の油または脂肪成分と、約1〜1.5%の塩と、約2〜3%の砂糖と、約0.3〜0.7%のドライイーストと約0.6〜1.4%の圧縮イーストとから成る群から選択されるイーストと、ドウ組成物の全重量の約3〜5重量%の量での発酵済みドウとを混合することによってドウ組成物を形成する工程であって、前記発酵済みドウが上記成分と量から製造され、前記ドウの大きさがオリジナルの大きさの1.5倍〜2倍に増大するまで発酵されたものであり、イーストが、約0.3〜0.7%のドライイーストと約0.6〜1.4%の圧縮イーストとから成る群から選択される、前記工程と;
    (b)前記ドウ組成物を分割し、前記分割したドウを所望の形状に成形し、前記成形済みドウをベーキング面に載せる工程と;
    (c)工程(b)の成形済みドウを、約0.6〜0.85の範囲内の水分活性を有する完全に焼いたインスタントピザクラストを生成するために充分な時間と温度とで焼く工程と;
    (d)前記完全に焼いたインスタントピザクラストを雰囲気から密閉シールする工程と;そして
    (e)密閉シールした完全に焼いたインスタントピザクラストを冷却して、クラストのテクスチャー、風味性及び咀嚼性に不利な影響のないようにする工程と
    を含む、前記方法。
  11. 前記水が約57%であり、前記油が約4.3%であり、前記ショートニングが約4.3%であり、そして前記イーストが約0.5%のドライイースト及び約1%の圧縮イーストとから成る群から選択されるイーストであり、そして前記ドウ組成物が約1〜2%の塩と、約2〜3%の砂糖とを含み、そしてベークドピザクラストの水分活性が約0.7〜0.8の範囲内にある、請求項10記載の方法。
  12. 水分活性が約0.7〜0.8の範囲内である、請求項10記載の方法。
  13. 油又は脂肪成分が約4〜5%の植物油及び約4〜5%の固体ショートニングである、請求項10記載の方法。
  14. 前記水が約57%であり、前記油又は脂肪成分が約4.3%の油と約4.3%のショートニングであり、そして前記イーストが約0.5%のドライイースト及び約1%の圧縮イーストとから成る群から選択されるイーストであり、そして前記ドウ組成物が塩と砂糖とを含む、請求項10記載の方法。
  15. 水分活性が約0.7〜0.8の範囲内である、請求項14記載の方法。
  16. 前記密閉シール工程がさらに他のピザ成分を雰囲気から密閉シールすることを含み、ここで他のピザ成分はチーズである第1トッピングとチーズトッピング及び非チーズトッピングからなる群から選択される第2トッピングであり、
    そして前記工程がさらに前記第1トッピングと第2トッピングとを、ベークドピザ、第1トッピング及び第2トッピングの前記冷却温度に保存することを含む、請求項10記載の方法。
  17. ベークドピザの水分活性が約0.7〜0.8の間である、請求項16記載の方法。
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