JP3948288B2 - 積層型電子部品の積層体作製装置 - Google Patents

積層型電子部品の積層体作製装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は積層型電子部品の積層体作製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品に対する小型、高機能化が求められる中で、積層セラミックコンデンサをはじめとする積層型電子部品の積層工程製造プロセスへの関心が高まっている。
【0003】
そのなかでも、高機能化のひとつである高積層化の流れに伴い、ひとつの商品を製造するための積層回数とその製造コストの増大が大きな課題となっている。
【0004】
従来の積層型電子部品の製造方法は大別すると以下の3種類に分類することができる。
【0005】
一つ目は、図12に示すように、内部電極印刷済みのシートを1枚ずつの個片状で扱い、外形基準や穴基準などのメカ的な位置決め方法か、カメラと画像処理法を用いた認識・アライメントによる方法等、何らかの位置決め手段により、下層のシートに対する所定の位置に積み重ね、熱、圧力等の作用によりシート間を固定することを所定の回数繰り返すことで積層体を作製するというものである。
【0006】
二つ目は、図13に示すように、積層体を形成するパレット等の上に電極を印刷していないシートを個片状で積み重ね、熱、圧力等の作用により下層の積層体と固定し、外形基準や穴基準などのメカ的な位置決め方法か、カメラと画像処理法を用いた認識・アライメントによる方法等、何らかの位置決め手段により位置決めされたパレット等の平面上に電極印刷を行うことを1枚ずつ繰り返して積層体をつくり、所定の回数積層することで積層体を作製するというものである。
【0007】
三つ目は、シートを連続体として回転体に巻き回して積層体をつくる方法であり、その内のひとつは特開平11−238645号に示されるように、自立性のあるフィルムをボビンに巻き回して巻回体を得ながら、位置決め動作によって下層との相対位置を合わせた印刷済みの電極を転写によってその上の上層に形成し、積層体を形成する方法である。また、もうひとつは、特開2000−58379号に示されるように、積層体を形成する多角柱状ロールと、内部電極形成部と、位置調整部とによって構成され、位置調整部によって、多角柱状ロールの平面部分に形成された積層体の電極位置と内部電極形成部によって積層体の上層にこれから形成する内部電極との相対位置を決めるものである。
【0008】
しかしながら一つ目の方法では、1枚ずつの個片状シートを下層に対して位置決めする動作の時間T−1aと、位置決めされたシートを下層と密着させる動作の時間T−1bの合計時間であるT−1a+T−1bが1層ごとに必要となる。
【0009】
また、二つ目の方法では供給したシートをパレット等の上の積層体と密着させる動作T−2aと、積層体を形成するパレット等を位置決めする動作の時間T−2bとその積層体の上に電極印刷する動作の時間T−2cの合計であるT−2b+T−2cとのどちらか長い方の時間が1層ごとに必要になる。
【0010】
また、三つ目の方法では、印刷済みの電極の位置あわせ時間T−3aと転写時間T−3bの合計T−3a+T−3b、または多角柱状ロールと内部電極印刷部との位置あわせ時間T−4aと内部電極の形成時間T−4bの合計T−4a+T−4bが必要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の方法でどうしても必要なこれらの動作を、より単純化し、高速での積層を実現する積層型電子部品の積層体作製装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、グリーンシートを所定の張力を付加して供給する巻き出し供給部と、前記グリーンシートを連続的に巻き付けて積層体を形成するための多角柱形状の積層ドラムと、この積層ドラムに前記積層体を加圧する押さえローラー部と、前記積層ドラムの回転角を検出する角度検出装置と、前記積層体に内部電極を印刷するための、複数のインクジェットヘッドからなる内部電極印刷部とを備えた積層体作製装置であって、前記内部電極印刷部は、各インクジェットヘッドを積層ドラムの回転方向に対して複数個所にわかれて配置してなり、前記角度検出装置の回転角から、前記積層体上のグリーンシートとの距離を補正して、前記各インクジェットヘッドの印刷タイミングを補正することを特徴とした積層型電子部品の積層体作製装置であるので、積層体を平板状に形成することで、後工程のプレス時に内部応力やクラックを発生させることなく、また、内部電極を印刷する際、角度検出装置の回転角から各インクジェットヘッドの印刷タイミングを補正するので、多角柱形状の積層ドラムであっても連続的に内部電極を印刷して生産性を上げることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を積層セラミックコンデンサの積層体の製造に適用した形態について図面を用いて説明する。
【0027】
図1は本発明の実施の形態における積層セラミックコンデンサの積層体製造装置の要部構成模式図である。
【0028】
図2(a)〜(b)は、本発明の実施の形態である積層セラミックコンデンサの製品構造の構成図である。積層チップコンデンサは図2(a)に示すような構造をしており、内部電極は図2(b)に示すように、グリーンシート1bの上に内部電極が片側の外部電極側のみに接触できるように片寄らせて形成されており、積層するグリーンシート1bとなる誘電体シート1枚ごとに片寄らせる方向を逆にして積み重ねていくことで、ひとつの積層チップコンデンサ内に並列の誘電体よりなる容量成分(C成分)を何層も持たせた構造としている。
【0029】
実際の積層体作製は、ひとつひとつの部品ごとに積層するのではなく、縦横複数個分の大きさのシート単位で積層していく。
【0030】
このとき、内部電極パターンは図2(b)に示すようにAパターン(シートA)、Bパターン(シートB)を1層ごとに切り替えて形成し、それらを交互に積層して積層体を作製することにより、積層し終わった積層体の断面は図2(a)のような構造となる。
【0031】
図1において、1はシートロール1aと巻き出し量調整装置1cを有したシート巻き出し供給部であり、シートロール1aより巻き出されたグリーンシート1bは途中のガイド(図示せず)、巻き出し量調整装置1cを経て積層ドラム2に巻き付けられる。
【0032】
巻き付ける時のシートの先端部は、積層ドラム2の外周面となる側面に複数個配置されるパレット12同士の間に設けられた溝13の間に差し込み、図中に表示されないシート保持機構によりずれないように保持されるか、もしくは、パレット12の内のひとつまたは複数のパレット表面に粘着部を設けて固定する。さらには、パレット12の表面にシート先端部を沿わせて上から粘着テープ等で貼り付けて固定するなどの方法でずれないように固定する。この時パレット表面に用いる粘着部は、積層体完成後の積層体のパレット12からの取り外しを考えて、その粘着材料として温度やUV光、その他の条件で粘着力が変化するものであってもかまわない。
【0033】
このようにシート先端部を固定した後、グリーンシート1bは押えローラー3により積層ドラム2の外周面上に沿って、積層面の空気を押し出しながら密着させられる。
【0034】
次に、図1に示されていない積層ドラム駆動部により積層ドラム2は図1の矢印方向(時計方向)に回転させられ、積層ドラム2に沿わされていたグリーンシート1bは積層ドラム2に巻き付けられ、例えば、積層ドラム2をN回回転させることでN層の積層体が形成される。
【0035】
この時、接着剤塗布部14により、グリーンシート1bの積層面となる下面に接着剤を塗布しながら巻き付けていくことにより、グリーンシート1bは下層の積層体に固着され、積層ドラム2の回転を停止したときや、回転による巻き締まり、巻き付け力の変動などにより巻き付けられたシートがずれることなく積層体が作製できる。この接着剤塗布部14は、スプレー方式、ローラー塗工方式、ブレード方式、あるいはその他の塗布方式によるものでも可能であり、塗布条件によって、なんらかの乾燥機能を付加してもかまわない。さらに、接着剤として、シート状に成形されたものを積層ドラム2に巻き付ける前工程となるこの場所でグリーンシート1bに貼り合わせることや、あらかじめグリーンシート1bのシートロール1aにこのような接着機能をもたせておくことによっても同様の効果が得られる。
【0036】
このように各層間が接着剤で固着された状態で、積層ドラム2に設けた回転角度検出装置4からの積層ドラム2の回転角情報を有する信号と別途用意されていた印刷パターンデータに基づき、すでに内部電極印刷部5により形成した下層の積層体の電極位置に合わせて所定の正しい位置関係になるように内部電極が上層に形成される。この時、内部電極形成はグリーンシート1bをN層積層する中で任意の層だけを選んで行えることは言うまでもないことである。また、印刷される内部電極パターンは層ごとに異なったものでも、同じものでもかまわない。
【0037】
この内部電極印刷部5は、積層ドラム2の回転角度検出装置4からの信号に基づいて、デジタル制御で印刷形状、印刷タイミングを変更、微調整できることを特徴としており、言い換えれば内部電極として印刷されるパターンは、ドットなどの小さい部分の集合体として表され、回転角度検出装置4の最小分解能ごとにドットなどの小さい部分が結び付けられて集合体を形成している。そのため例えドラムの回転スピードが変わっても、回転角度検出装置4の最小分解能以上にはドットなどの小さい部分の集合体の印刷される位置はずれることがないので、最小分解能以上に印刷精度が落ちることがなく、自由にドラム回転速度の変更を可能にするのである。
【0038】
複数個配置されているパレット12の内のひとつを例にとってみると、パレット12内ではまず1層分のシートを巻き付けた後、内部電極形成(必要な層のみ)をし、ふたたび1層分のシート巻き付けを行うといったこの動作が繰り返されて内部電極を有した積層体が形成され、所定の積層回数だけ積層ドラム2を回転させることで、積層ドラム2の多角形の面数分の所定層数の積層体が作製できる。
【0039】
所定層数の積層終了時には、所定層数を最後に終了したパレット2が押えローラー3を通過したところで、グリーンシート1bを図1中に示していない切断機構により切断し、シートの終端処理を行う。
【0040】
このようにグリーンシート1bを積層ドラム2に巻き付けることで積層体を作製するに当たり、巻き付ける時のグリーンシート1bの幅方向の位置は蛇行などにより少々ずれても内部電極の層間の位置関係には影響はないが、極端にずれるとシートの有効面積が減少するので、蛇行防止のための幅方向巻き出し位置制御機構などを併用する場合もある。
【0041】
積層体が積層ドラム2の外周面上に作製できたら、パレット12同士の間にある溝13に沿って切断刃により連続状の積層体をパレット単位の大きさに分離して、積層ドラム2からパレット12ごと外して取り出す。
【0042】
パレット12に関しては、積層完了後の取り出しの際に、パレット12以外の積層体の着脱が容易に行える手段として、吸着による積層体保持、あるいは粘着力可変可能なシートによる積層体保持などを用いた場合はパレット12ごと取り出すことを省略することは可能である。
【0043】
また、図3に示すような所定のノズルピッチで複数のノズルを有したインクジェットヘッドを使用するインクジェット方式の電極印刷工法を内部電極印刷部5に用いる場合、図4のインクジェットヘッドを有した印刷ヘッド5a,5b,5cまたは図5の印刷ヘッド5a,5b,5cに示すように、内部電極印刷部5を複数個設け、積層ドラム2の外周面上の複数箇所に分けて配置することも可能である。その場合は図4の配置、図5の配置の場合それぞれの場合において、図6のように印刷ヘッド5a,5b,5cが各々ノズルピッチ方向に少しずつずらして配置され、かつ互いの印刷ヘッド5a,5b,5cのノズル間の隙間を補完しあえる配置の場合と、図7のように印刷ヘッド5a,5b,5cの各印刷ヘッドの端のノズルとその隣の印刷ヘッドの端のノズルが隣接するように配置される場合とがある。
【0044】
内部電極印刷の分解能をあげて印刷精度を向上させたいときは図6のような配置を、内部電極印刷の印刷面積を拡げたいときは図7のような配置を、また、分解能向上も印刷範囲拡大も必要な場合は図6と図7の両方を併用した配置とすることで可能となる。
【0045】
また実際には、回転角度検出装置4からの信号と、図示されていない汎用パーソナルコンピュータ内に用意されている内部電極の印刷パターンデータとが、演算部8に入力され、その演算結果が次の補正制御部6に渡され、次のような印刷タイミング合わせの補正が行われ、さらに高精度な内部電極の印刷を可能とする。
【0046】
補正の内容としては、図1のような多面体の積層ドラム2上に積層体と内部電極印刷を行う場合は、図8に示すように、各グリーンシート1b上に垂直に内部電極を積み重ねて積層体を形成したいので、グリーンシート1bを巻き付けた積層体の厚さの変化とともに印刷パターンの端の印刷開始位置をそれに対応する角度信号により補正したり、図9に示すように複数の内部電極用の印刷ヘッド5a,5b,5cと積層ドラム2上の被印刷面との距離が印刷ヘッドの配置位置によりそれぞれ異なり、その距離の違いも積層ドラム2の回転とともにリアルタイムで変化するので、リアルタイムで各印刷ヘッド5a,5b,5c毎に印刷タイミングを補正する必要がある。このような補正計算をするのが補正制御部6であり、演算部8の信号が補正制御部6で補正されてから内部電極印刷部5に印刷指示信号として出される。
【0047】
角度補正に関して、さらに具体的に説明する。積層ドラム2が多角柱状で、内部電極印刷部5が複数個設置されておりその複数個が図5のように多角柱の外周面の1つの面内に設置されていて、かつその複数個のノズルを有した複数の印刷ヘッドが上下方向には互いに固定されていて同じタイミングでしか上下できない場合、図9のように、印刷ヘッド5a,5b,5cから積層ドラム2面での着弾までの距離が異なることになる。しかもその距離の差は一定でなく、積層ドラム2の回転角度θの関数で表される。
【0048】
もともとの積層ドラム2外周での回転方向の各印刷ヘッド5a〜5cの位置のちがいによるタイミング補正と別に、回転している積層ドラム2上での着弾位置のずれはこの距離の差Δx2(またはΔx1)によって、Vd×Δx2/Viと表され、補正部8によりこれをリアルタイムで補正することができる。ここでVdはドラム回転速度、Viはインク飛行速度である。
【0049】
パレット12に対して内部電極を垂直に積み重ねるために、グリーンシート1bを巻き付けているときの積層体の厚さの変化とともにパターン端の印刷開始位置の補正を行う時は、図1に示すように積層ドラム2外周面上に配置した積層体厚み測定装置7からの積層体厚み情報を含む信号を補正制御部6に伝え補正計算を行う。
【0050】
この厚み補正に関し、さらに具体的に説明する。積層ドラム2にグリーンシート1bを巻き付けて、回転角度検出装置4からの一定角度の角度信号でタイミングをとって内部電極を印刷するだけだと、巻き付けていくに従い積層ドラムの外形が大きくなるにつれて、積層体におけるグリーンシート1bの断面方向において、電極の形状が積層体の上方ほど広がりをもって大きくなり、ひとつの積層コンデンサのチップサイズでは平行四辺形になってしまう。これを防ぐために、積層体厚み測定装置7、もしくは積層体の厚みを求める演算部8によりリアルタイムでの積層ドラム2に巻き付けられていたグリーンシート1bを含む外形寸法を把握し、回転角度検出装置4からの回転位置信号を補正し、積層体の断面形状が平行四辺形に傾かないように補正する。
【0051】
すなわち、図8に示すように、角度補正しない場合は1層目〜全ての層をθ0度のタイミングで印刷を開始するが、巻き付けた層の厚さを測定しΔθ度の印刷のタイミングを角度補正することで、内部電極が傾かずにまっすぐ積層できるのである。
【0052】
また、積層体厚み測定装置7は図1のような接触式でも、LED、レーザーを用いた光学式の非接触式であってもかまわない。
【0053】
また、積層ドラム2の形状が図1に示すように多角形である場合は、内部電極印刷部5が積層ドラム2外周に固定されていると、内部電極印刷部5と非印刷体である積層体のグリーンシート1b表面との距離が積層ドラム2の回転とともに変化してしまう。印刷方法によってはこの距離を一定に保つことが望ましい場合があり、その場合は図1の追従ローラー9に固定されている内部電極印刷部5の印刷ヘッドにより印刷することで、内部電極用の印刷ヘッドは追従ローラー9とともに多角形の外周面の外周形状にあわせて上下し、その結果内部電極印刷部5と非印刷体である積層体のグリーンシート1b表面との距離は一定に保たれることが可能となる。このためには追従ローラー9は積層ドラム2に巻き付けている積層体の上に自重、またはばね等の力で押さえられている必要があり、これにより積層体の厚み変化による内部電極印刷部5の高さ調整も自動的に行うことが可能となる。
【0054】
追従ローラー9による積層体面との接触を行わずに実施する場合は、図10に示すように非接触式の内部電極印刷部5を有した非接触式上下機構10を使用してもかまわない。これは内部電極印刷部5のすぐ横に取り付けた距離測長センサーにより印刷ヘッドと積層ドラム2との距離を測定し、その結果を上下コントロール部となる上下位置駆動制御部11で演算し、積層ドラム2の凸部となる山がくれば印刷ヘッドを上に、谷がくれば印刷ヘッドを下に上下駆動部により移動させるものである。
【0055】
こうすることにより、多角柱形状の角部と辺部による積層ドラム2と内部電極印刷部5との間の距離を一定に保つことが可能となり、印刷品質の向上が可能となる。
【0056】
なお、内部電極印刷部5は、非接触印刷方式、接触式のいずれであっても、印刷形状の切り替え、または、印刷タイミングが高速に切り替えられるものであればかまわないことはいうまでもない。
【0057】
この時、接触式のほうが構造が簡単で安価で作製できるが、非接触式の場合は多角柱のコーナー部での衝撃、振動がなく、滑らかな上下動作ができ、さらに印刷品質の向上が望める。
【0058】
さらには、非接触式の内部電極印刷部5の印刷ヘッド上下方式として、図1の回転角度検出装置4からの角度信号を図10の距離測長センサーの代わりにすることも可能である。
【0059】
また図6のように複数の印刷ヘッドで、ノズル間の隙間を補完しあって印刷パターンを形成する場合に、図4または図5のような配置にすることで各インクジェットヘッドの印刷タイミングに時間差をつけることが可能となり、各ノズルごとに、インクジェットヘッドで飛ばしたインク粒のグリーンシート1bへの染込み時間を調整することが可能となる。
【0060】
したがって、電極材料インクなどのように溶媒の中に電極材料を構成する導電性の金属粉が含まれる場合に、グリーンシート1b上に形成された電極パターン内での金属成分である金属粉の片寄りと、インクジェットヘッドから飛び出すインク粒で構成するドットを連続的に形成することによりつくられる電極パターンの緻密性との2つの特性をインクの乾燥性とグリーンシート1bへのインク染込み特性を使い分けることにより、バランスよく調整し、設定することを可能にするのである。
【0061】
図11は、前述のインクジェット方式の電極印刷工法を説明する模式図である。
【0062】
図11(a)に示すようにインク粒を同時に飛ばして所定の幅の電極パターンを形成した場合、インクのシートへの染込み、あるいは、インクの乾燥時間が同一なことにより、インクが硬化するまでの間に、幅方向の端部の金属粉が中央部に移動し、電極パターン内において金属成分の片寄りが発生する。
【0063】
これは、図11(b)に示すように、インクが染込みやすいシートを使用するか、あるいは、乾燥性の高いインクを使用することで金属成分のムラをなくすることはできるが、図11(c)に示すようにインクが染込みにくいシートであったり、または、乾燥しにくいインクを使用しても、インク粒をシートに形成する際にたとえば幅方向に対して、個々のインク粒を時間差をもたせて形成することでも、金属成分の片寄りをなくすことができる。
【0064】
なお、積層ドラム2が円柱形状であれば、内部電極印刷部5の各印刷ヘッドの配置を、積層ドラム2と同心円上に配置することで、角度補正が不要で、かつ内部電極印刷部5と印刷面の距離変化がないので、印刷ヘッドを上下させる必要がないので、装置を簡単にすることが可能である。
【0065】
【発明の効果】
角度検出装置と、デジタル制御で印刷形状、印刷タイミングを変更、微調整できることを特徴とした内部電極印刷部と、シートの接着剤塗布部と、積層ドラムをもつ構成の本積層体作製装置によれば次のような効果がある。
【0066】
従来の方式1,2に対しては、シートを個片にしてのハンドリング時間が不要であり、かつ、印刷済みシートの位置あわせまたは積層体パレットの位置あわせ時間と、シートと積層体を固定する時間の合計をかけずに積層体が作製できる。
【0067】
従来の方式3のような連続シートでの積層方法に対しても、印刷済みシートの位置あわせまたは積層体パレットの位置あわせ時間と、シートと積層体を固定する時間をかけずに、内部電極印刷部の印刷スピードにのみ依存する高速積層プロセスが実現できる。
【0068】
また、位置決めユニットや認識アライメント機構などの複雑で高価な機構を使わないで済む効果もある。
【0069】
さらに、インクジェットヘッドを複数わかれて配置する際に、各インクジェットヘッドと積層体上の被印刷面との距離が配置位置により異なるのであるが、この距離を角度検出装置の回転角度から、各インクジェットヘッドの印刷タイミングを補正するので、多角柱形状の積層ドラムを用いても連続的に回転させながら内部電極を高精度に印刷することができるので、間欠回転設備よりもさらに生産性をあげることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における積層セラミックコンデンサの積層体製造装置の要部構成模式図
【図2】本発明の実施の形態である積層セラミックコンデンサの製品構造の構成図
【図3】インクジェット工法の印刷ヘッドの概略図
【図4】複数個の内部電極印刷部を積層ドラムの外周に配置した状態を示す構成模式図
【図5】複数個の内部電極印刷部を積層ドラムの外周に配置した他の状態を示す構成模式図
【図6】複数個の内部電極印刷部がグリーンシートに対して配置されている状態を示す平面模式図
【図7】複数個の内部電極印刷部がグリーンシートに対して配置されている別の状態を示す平面模式図
【図8】多角柱状の積層ドラムに積層体を形成するときの厚み補正を説明する模式図
【図9】多角柱状の積層ドラムに積層体を形成するときの角度補正を説明する模式図
【図10】非接触式の内部電極印刷方式を示す構成模式図
【図11】インクジェット方式の電極印刷工法を説明する模式図
【図12】従来の積層体製造方法を示す模式図
【図13】従来の他の積層体製造方法を示す模式図
【符号の説明】
1 シート巻き出し供給部
2 積層ドラム
3 押えローラー
4 回転角度検出装置
5 内部電極印刷部
6 補正制御部
7 積層体厚み測定装置
8 演算部
9 追従ローラー
10 非接触式上下駆動機構
11 上下位置駆動制御部
12 パレット
13 溝
14 接着剤塗布部

Claims (1)

  1. グリーンシートを所定の張力を付加して供給する巻き出し供給部と、前記グリーンシートを連続的に巻き付けて積層体を形成するための多角柱形状の積層ドラムと、この積層ドラムに前記積層体を加圧する押さえローラー部と、前記積層ドラムの回転角を検出する角度検出装置と、前記積層体に内部電極を印刷するための、複数のインクジェットヘッドからなる内部電極印刷部とを備えた積層体作製装置であって、前記内部電極印刷部は、各インクジェットヘッドを積層ドラムの回転方向に対して複数個所にわかれて配置してなり、前記角度検出装置の回転角から、前記積層体上のグリーンシートとの距離を補正して、前記各インクジェットヘッドの印刷タイミングを補正することを特徴とした積層型電子部品の積層体作製装置
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