JP3948262B2 - フラットケーブル製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定間隔を有して平行配置された複数の線状導体を、帯状の一対の絶縁フィルムで挟み込んだフラットケーブルを製造するフラットケーブル製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、省スペース・軽量化を目的として、2枚の絶縁フィルムの間に間隔をあけて平行配置された断面平角状の複数の線状導体を挟み込んだフラットケーブルがあり、この種の絶縁フィルムとして、例えば、絶縁性が良好なポリエチレンテレフタレート(PET)を基材とし、その片側表面に熱可溶性の接着層を有したポリエステル系フィルムが使用されていた。
【0003】
そして、図7は、従来のこの種のフラットケーブル1の製造方法の一例を示しており、各絶縁フィルム2,3は、PET等からなる樹脂製の基材とその基材の片側表面に設けられた熱可溶性の厚さ40μm程度の厚い接着層とにより構成され、絶縁フィルム2,3の間に線状導体5を挟み込んだ状態で、その絶縁フィルム2,3を、120〜180℃の温度の熱圧着用加熱ローラ7の間に通し、接着層を伝導加熱により溶融させて絶縁フィルム2,3同士を互いに接着することによって製造されていた。このようにして製造されたフラットケーブル1は、その後に、端末加工を施され、例えばワイヤーハーネスとして使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7のように製造されたフラットケーブル1は、配線材として使用される場面において、平行配置された線状導体を別方向に引き出す必要がある場合がある。この場合、図8のように、フラットケーブル1の線間を切り離して分岐させる必要がある。この図8の例では、5芯の線状導体8a〜8eの型のフラットケーブル1を3芯の線状導体8a〜8cの部分と2芯の線状導体8d,8e部分とに切り離している。
【0005】
ところで、一般的なフラットケーブル1は、線状導体8a〜8e同士の間隙幅が狭い。例えば、厚み0.15mm、幅1.5mmの軟銅体を線状導体8a〜8eとして使用する場合、この線状導体8a〜8eの配置ピッチは2.5mmとされることが多く、故に線状導体8a〜8e同士の間隙幅は1.0mm(=2.5mm−1.5mm)となる。そし、この1.0mmの間隙幅は、上下の絶縁フィルム2,3同士を接着する接着代の幅となっている。したがって、線状導体8a〜8e同士の間隙の部分の中央部分を切り離すと、上下の絶縁フィルム2,3同士の接着代の幅は半分の0.5mm(=1.0mm/2)となり、極めて狭い接着代により上下の絶縁フィルム2,3同士が接着されることになる。このことから、線状導体8a〜8e同士の間隙部分を切り離す場合は、極めて高い精度をもって作業を行う必要がある。即ち、切り離す位置に誤差が発生した場合に、上下の絶縁フィルム2,3同士がはがれたり、切り離し箇所の位置ずれにより線状導体8a〜8eがはみ出したりする事態が生じ得るため、かかる事態を未然に防止する必要がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、ワイヤーハーネスの線状導体同士の間隙部分を容易に切り離すことの可能なフラットケーブル製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、平行配置した線状導体に対して、上下一対の絶縁フィルムを重ねて挟み込むフラットケーブルの製造装置であって、前記フラットケーブルの上方から超音波を照射する超音波ホーンと、前記超音波ホーンの下側で前記フラットケーブルの前記線状導体同士の間隙部分に、前記フラットケーブルの幅方向に間欠的に配置された所定の環体を下側から当接させて溶着する溶着アンビルと、前記フラットケーブルの進行路において前記溶着アンビルの下流側に近接し、前記フラットケーブルの前記線状導体同士の間隙部分の下側に引き裂き溝形成用刃を当接させて引き裂き溝を形成するための引き裂き溝形成用アンビルとを備え、前記引き裂き溝形成用アンビルが、前記溶着アンビルとともに前記超音波ホーンの下方に配置されるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフラットケーブル製造装置であって、前記引き裂き溝形成用アンビルが前記フラットケーブルの進行路に対して垂直方向に昇降自在とされるものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のフラットケーブル製造装置であって、前記引き裂き溝形成用刃の刃先に、刃先幅方向の中央部に突設されて前記フラットケーブルに引き裂き溝を形成するための中央山部と、前記中央山部の両側において、前記フラットケーブルにおける前記引き裂き溝に隣接して当該フラットケーブルに突条を形成するための谷部とが形成されるものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のフラットケーブル製造装置であって、前記引き裂き溝形成用刃に、前記谷部の両側に突設されて前記フラットケーブルの下面を押さえつける押さえ部がさらに形成され、前記押さえ部の突出寸法が前記中央山部の突出寸法より小さく設定されるものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のフラットケーブル製造装置であって、前記引き裂き溝形成用刃が所定の支持板に固定支持され、前記支持板の側部が、前記溶着アンビルの前記環体同士の間に介装されて位置決めされるものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のフラットケーブル製造装置であって、前記溶着アンビルの前記環体と同様の環体を有して前記溶着アンビルと略同形状とされ、前記フラットケーブルの進行路において前記引き裂き溝形成用アンビルの下流側に近接して配置される治具をさらに備え、前記支持板の側部が、前記治具の前記環体同士の間に介装されて位置決めされるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一の実施の形態に係るフラットケーブル製造装置を示す側面視断面図、図2はその引き裂き溝形成用アンビルを示す正面図、図4は当該引き裂き溝形成用アンビルの刃先形状を示す模式図である。尚、これらの図においては、図7に示した従来の例と同等の要素については同一符号を付している。
【0015】
このフラットケーブル製造装置は、図1の如く、図7に示した熱圧着用加熱ローラ7での絶縁フィルム2,3の溶融接着(仮接着)の後工程において、フラットケーブル1の下面(下側の絶縁フィルム3の表面)を溶着する溶着アンビル11と、当該溶着アンビル11の下流側(フラットケーブル1の進行方向Qの側)に隣接された引き裂き溝形成用アンビル12と、溶着アンビル11及び引き裂き溝形成用アンビル12の上を通過するフラットケーブル1に対して上方から超音波を照射して加熱する超音波ホーン13と、引き裂き溝形成用アンビル12のガイドを行う治具14とを備える。
【0016】
溶着アンビル11は、図7に示した熱圧着用加熱ローラ7により上下の絶縁フィルム2,3同士が仮接着されて超音波ホーン13により上方から超音波加熱された状態のフラットケーブル1について、線状導体(図8、図5及び図6中の符号8a〜8e)同士の間の間隙部分35を下方から押し付けてこれを溶着するものであり、回転軸となるロッド21と、このロッド21の所定位置の外周に突設して設置された環体22とを備える。この環体22は、フラットケーブル1の線状導体(図8、図5及び図6中の符号8a〜8d)同士の間の間隙部分35に対応する位置に配置されている。尚、この溶着アンビル11のロッド21の両端は、図2の如く、支持ステージ24上に、取り付けネジ25を用いて一対の支持柱26が設置され、この両支持柱26の上部に架橋した状態で固定具29によって固定されている。
【0017】
引き裂き溝形成用アンビル12は、溶着アンビル11及び超音波ホーン13により線状導体(図5及び図6中の符号8a〜8d)同士の間の間隙部分35が溶着されて軟化している状態のフラットケーブル1について、さらに超音波ホーン13による加熱を行いながら、その間隙部分35の下面側から当接することで引き裂き溝30(図5及び図6)を形成するためのものである。
【0018】
この引き裂き溝形成用アンビル12は、図3の如く、フラットケーブル1の下側面の線状導体(図5及び図6中の符号8a〜8d)同士の間の間隙部分35を引き裂くための引き裂き溝形成用刃28を備えたものであり、この引き裂き溝形成用刃28が、支持板28aの片側の主面にピン28bを用いて固定されている。そして、図1の如く、支持板28aの幅寸法は、引き裂き溝形成用刃28の幅寸法よりも大きく設定されており、具体的に、溶着アンビル11及び後述する治具14の各環体22,42の間隙部分に、支持板28aの側部が介装され、これにより支持板28aの位置が位置決めされる。そして、図3の如く、この支持板28aの片側主面に引き裂き溝形成用刃28が取り付けられることで、引き裂き溝形成用刃28が溶着アンビル11及び後述する治具14の各環体22,42に対応する位置(即ち、フラットケーブル1の線状導体(図5及び図6中の符号8a〜8d)同士の間の間隙部分35に相当する位置)に配置される。
【0019】
そして、支持板28aの基端部は、図2の如く、支持ステージ24上に、取り付けネジ31を用いて固定された昇降モータ32に昇降可能に支持された固定台33の上部に載置され、図3のように、溶着アンビル11及び後述する治具14の各環体22,42の間隙部分に位置決めされた状態で昇降モータ32の駆動により昇降するようになっている。
【0020】
ここで、引き裂き溝形成用刃28は、先端部のカッティング部が略円弧状に形成された金属板であって、その先端形状は、図5の如く、フラットケーブル1の線状導体8a〜8d同士の間の間隙部分35の下面側に形成される形状に対応した形状とされる。具体的に、引き裂き溝形成用刃28の先端形状は、図4及び図5の如く、先端中央部に配置されてフラットケーブル1の下面に引き裂き溝30を形成するための中央山部36と、当該中央山部36の両側の付け根部分に形成されてフラットケーブル1の引き裂き溝30に隣接して突条37を形成するための谷部38と、この谷部38のさらに両側に突設してフラットケーブル1の接着代の下面側を押さえつけるの台形状の押さえ部39とが形成されている。
【0021】
ここで、引き裂き溝形成用アンビル12は、溶着アンビル11で溶着された間隙部分35中での位置ずれを可及的に低減するためと、溶着アンビル11とともに同一の超音波ホーン13で超音波照射を行うためと、図3のように、支持板28aの側部を溶着アンビル11及び後述する治具14の各環体22,42の間隙部分に位置決めするための3つの目的により、溶着アンビル11の環体22の隙間部分に支持板28aが入り込んでロッド21に近接する程度にまで、引き裂き溝形成用アンビル12を溶着アンビル11に近接させて配置される。
【0022】
超音波ホーン13は、先端部分の超音波照射面13aが溶着アンビル11の頂部と引き裂き溝形成用刃28の頂部の両方に面するように位置設定される。
【0023】
治具14は、引き裂き溝形成用アンビル12がフラットケーブル1の進行路に対して垂直方向に昇降する際に、フラットケーブル1の下流側(フラットケーブル1の進行方向Qの側)に引き裂き溝形成用アンビル12が位置ずれするのを防止するとともに、環体42によって支持板28aを位置決めするためのものであり、ロッド41の外周面に環体42が形成されて、溶着アンビル11と同一の形状に形成されており、溶着アンビル11と治具14とで引き裂き溝形成用アンビル12を挟むように配置されている。
【0024】
上記構成のフラットケーブル製造装置の動作(フラットケーブル製造方法)について説明する。尚、引き裂き溝形成用アンビル12は、昇降モータ(図示せず)により上昇されているものとして説明を行う。
【0025】
まず、図7のように、絶縁フィルム2,3の間に線状導体5を挟み込んだ状態で、その絶縁フィルム2,3を、120〜180℃の温度の熱圧着用加熱ローラ7の間に通し、接着層を伝導加熱により溶融させて絶縁フィルム2,3同士を互いに仮接着する。
【0026】
次に、図1の如く、フラットケーブル1を溶着アンビル11上に案内し、超音波ホーン13で超音波を照射してフラットケーブル1を加熱し、線状導体8a〜8d同士の間隙部分35を溶着する。
【0027】
続いて、溶着アンビル11及び超音波ホーン13により線状導体8a〜8d同士の間の間隙部分35が溶着されて軟化している状態のフラットケーブル1を、引き裂き溝形成用アンビル12に案内する。
【0028】
そして、超音波ホーン13による加熱を行いながら、図5の如く、間隙部分35の下面側から引き裂き溝形成用刃28を当接させて、この引き裂き溝形成用刃28の押さえ部39でフラットケーブル1の接着代の下面側を押さえつけながら、中央山部36及び谷部38により、フラットケーブル1の下面側に、図5及び図6に示したような引き裂き溝30及び突条37を形成する。
【0029】
このとき、引き裂き溝30は、フラットケーブル1の上側の絶縁フィルム1側に届くように形成することが望ましい。ただし、図5のように、押さえ部39が下側の絶縁フィルム3を突き抜けて上側の絶縁フィルム1に届くことの無いようにする。
【0030】
このようにして引き裂き溝30が形成されたフラットケーブル1は、この引き裂き溝30において、フラットケーブル1を図8のように幅方向に引き裂きやすくなる。
【0031】
しかも、フラットケーブル1の下面には、引き裂き溝30に隣接するように突条37が形成されているため、この突条37が引き裂かれることがなく、従って、この突条37及び引き裂き溝30により上下の絶縁フィルム2,3の接着代の部分が誤って引き裂かれることがないため、両絶縁フィルム2,3同士がはがれやすくなったり、引き裂かれた部分から線状導体8a〜8dがはみ出す事態を防止できる。
【0032】
尚、引き裂き溝30を形成したくない場合は、昇降モータ(図示せず)を駆動させて引き裂き溝形成用アンビル12を降下させればよい。
【0033】
このように引き裂き溝形成用アンビル12が昇降する場合において、引き裂き溝形成用アンビル12の両側に溶着アンビル11及び治具14が隣接して設けられ、これらの環体22,42により支持板28aを位置決めしているので、この溶着アンビル11及び治具14により引き裂き溝形成用アンビル12の昇降を容易に案内しなずら、その位置ずれを防止することができる。
【0034】
尚、上記実施の形態では、昇降モータにより引き裂き溝形成用アンビル12を昇降できるようにしていたが、ネジの締め具合により高さ位置を変更できるなど、手作業で昇降できるようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、フラットケーブルの上方から超音波ホーンで超音波を照射し、この超音波ホーンの下側で溶着アンビルによりフラットケーブルの線状導体同士の間隙部分に下側から当接して溶着した後、この溶着アンビルの下流側で、引き裂き溝形成用アンビルにより、フラットケーブルの線状導体同士の間隙部分の下側に引き裂き溝形成用刃を当接させて引き裂き溝を形成するので、この引き裂き溝を引き裂くだけでフラットケーブルを容易に分岐することができる。
【0036】
ここで、引き裂き溝形成用アンビルを溶着アンビルに近接させて超音波ホーンの下方に配置しているので、溶着アンビルで溶着された間隙部分での引き裂き溝形成位置の位置ずれを可及的に低減することができ、しかも、溶着アンビルとともに同一の超音波ホーンで超音波照射を容易に行うことができ、別々の超音波ホーンを設置する場合に比べてコストの削減を図ることができる。
【0037】
請求項2に記載の発明によれば、引き裂き溝形成用アンビルがフラットケーブルの進行路に対して垂直方向に昇降自在とされるので、引き裂き溝を形成しない場合には、フラットケーブルの進行路から引き裂き溝形成用アンビルを容易に退去させることができる。
【0038】
請求項3に記載の発明によれば、引き裂き溝形成用刃の刃先に、中央部に突設されてフラットケーブルに引き裂き溝を形成するための中央山部と、中央山部の両側において、フラットケーブルにおける引き裂き溝に隣接して突条を形成するための谷部とが形成されるので、フラットケーブルの引き裂き溝を引き裂く際に、谷部によって形成された突条の部分の強度と引き裂き溝の強度の差によって、引き裂き溝からずれて引き裂かれるのを防止できる。
【0039】
請求項4に記載の発明によれば、引き裂き溝形成用刃に、谷部の両側に突設されてフラットケーブルの下面を押さえつける押さえ部がさらに形成され、押さえ部の突出寸法が中央山部の突出寸法より小さく設定されるので、この押さえ部がフラットケーブルの接着代を押さえつけながら効率よく引き裂き溝及び突条を形成することができる。
【0040】
請求項5に記載の発明によれば、引き裂き溝形成用刃が所定の支持板に固定支持され、支持板の側部が、溶着アンビルの環体同士の間に介装されて位置決めされるので、溶着アンビルにより引き裂き溝形成用アンビルの昇降位置が案内されるように配置され、引き裂き溝形成用アンビルを昇降させる際の引き裂き溝形成用刃の位置ずれを容易に防止できる。
【0041】
請求項6に記載の発明によれば、引き裂き溝形成用刃を支持する支持板の側部が、溶着アンビルの環体同士だけでなく、逆側の治具の環体によっても位置決めされるので、溶着アンビル及び治具により引き裂き溝形成用アンビルの昇降位置が案内されるように配置され、引き裂き溝形成用アンビルを昇降させる際の引き裂き溝形成用刃の位置ずれを容易に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係るフラットケーブル製造装置を示す側面視断面図である。
【図2】この発明の一の実施の形態に係るフラットケーブル製造装置の引き裂き溝形成用アンビルを示す正面図である。
【図3】この発明の一の実施の形態に係るフラットケーブル製造装置の引き裂き溝形成用アンビルの引き裂き溝形成用刃及び支持板を示す側面図である。
【図4】この発明の一の実施の形態に係るフラットケーブル製造装置の引き裂き溝形成用アンビルの引き裂き溝形成用刃の先端部を示す正面図である。
【図5】引き裂き溝形成用刃でフラットケーブルの引き裂き溝及び突条を形成している様子を示す図である。
【図6】引き裂き溝及び突条が形成されたフラットケーブルを示す断面図である。
【図7】一般的なのフラットケーブル製造装置の加熱ローラでフラットケーブルの上下の絶縁フィルム同士を接着している様子を示す斜視図である。
【図8】フラットケーブルを分岐させた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フラットケーブル
2,3 絶縁フィルム
5 線状導体
7 熱圧着用加熱ローラ
8a〜8e 線状導体
11 溶着アンビル
12 引き裂き溝形成用アンビル
13 超音波ホーン
14 治具
22 環体
30 引き裂き溝
35 間隙部分
36 中央山部
37 突条
38 谷部
39 押さえ部
42 環体

Claims (6)

  1. 平行配置した線状導体に対して、上下一対の絶縁フィルムを重ねて挟み込むフラットケーブルの製造装置であって、
    前記フラットケーブルの上方から超音波を照射する超音波ホーンと、
    前記超音波ホーンの下側で前記フラットケーブルの前記線状導体同士の間隙部分に、前記フラットケーブルの幅方向に間欠的に配置された所定の環体を下側から当接させて溶着する溶着アンビルと、
    前記フラットケーブルの進行路において前記溶着アンビルの下流側に近接し、前記フラットケーブルの前記線状導体同士の間隙部分の下側に引き裂き溝形成用刃を当接させて引き裂き溝を形成するための引き裂き溝形成用アンビルと
    を備え
    前記引き裂き溝形成用アンビルが、前記溶着アンビルとともに前記超音波ホーンの下方に配置されることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
  2. 請求項1に記載のフラットケーブル製造装置であって、
    前記引き裂き溝形成用アンビルが前記フラットケーブルの進行路に対して垂直方向に昇降自在とされることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のフラットケーブル製造装置であって、
    前記引き裂き溝形成用刃の刃先に、
    刃先幅方向の中央部に突設されて前記フラットケーブルに引き裂き溝を形成するための中央山部と、
    前記中央山部の両側において、前記フラットケーブルにおける前記引き裂き溝に隣接して当該フラットケーブルに突条を形成するための谷部と
    が形成されることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
  4. 請求項3に記載のフラットケーブル製造装置であって、
    前記引き裂き溝形成用刃に、前記谷部の両側に突設されて前記フラットケーブルの下面を押さえつける押さえ部がさらに形成され、
    前記押さえ部の突出寸法が前記中央山部の突出寸法より小さく設定されることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
  5. 請求項2に記載のフラットケーブル製造装置であって、
    前記引き裂き溝形成用刃が所定の支持板に固定支持され、
    前記支持板の側部が、前記溶着アンビルの前記環体同士の間に介装されて位置決めされることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
  6. 請求項5に記載のフラットケーブル製造装置であって、
    前記溶着アンビルの前記環体と同様の環体を有して前記溶着アンビルと略同形状とされ、前記フラットケーブルの進行路において前記引き裂き溝形成用アンビルの下流側に近接して配置される治具をさらに備え、
    前記支持板の側部が、前記治具の前記環体同士の間に介装されて位置決めされることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
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