JP3948001B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式のプリントヘッドに関し、特に、積層圧電素子を含むインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェットプリンタのプリントヘッドに圧電素子(PZT)を用いたものが知られている。このようなプリントヘッドでは、圧電素子に画像データに応じたパルス電圧が印加され、パルス電圧の印加によって生じる圧電素子の歪みにより所定の容器(インクチャンネル)内のインクが加圧され、インクチャンネルに設けられたノズルから記録シートに向かってインクドロップが飛翔される。記録シート上には、これらのインクドロップの飛翔によって、パソコン等から送信される画像データに基づいた画像が形成される。
【0003】
上述のようなプリントヘッドには、インクチャンネルが複数設けられておりインクチャンネルの各々からインクドロップが飛翔され、また、プリントヘッドにはシート状の圧電素子が積層されて用いられる。このようなプリントヘッドに設けられる複数の積層圧電素子は、各インクチャンネルに個別に電圧を印加し、各積層圧電素子で生じる力を対応するインクチャンネルに確実に作用させるために、また、簡便に複数の積層圧電素子を得るために、通常、シート状の圧電素子と電極とが積層され、熱接合、焼結等がされた後にダイサー(あるいはワイヤーソー等)により個別にカットされることにより得られる。
【0004】
図9は、このような従来のインクジェットヘッドの断面図である。
従来のインクジェットヘッドを製造する際には、まず、PZT201とPZT柱部202とを含み一体となった板状の単層あるいは積層の圧電素子が、基板208上に接着剤により固定され、次に、ダイサー等によりPZT201とPZT柱部202とが分断され、セパレート溝203、204が形成される。
【0005】
分断されたPZT201には、個別電極212と共通電極213との間で画像データに応じた電圧が印加され、これに応じた歪みがPZT201に生ずる。この歪みにより振動板202は矢印A方向に押され、インクチャンネル207内のインクはノズル205よりインクドロップとなって記録シートに向かって飛翔する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、積層(あるいは単層)圧電素子のこれらのダイサー等によるカットによると、圧電素子に割れ、折れが生じ歩留まりが著しく低下し、また、ダイサー等による加工は一般に生産コストが非常にかかる。
【0007】
本発明は、これらのような問題点を解決するためになされたもので、その目的は、従来より生産コストを低減させることのできるインクジェットヘッドを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、シート状の圧電素子と該圧電素子に設けられた複数の電極層とが積層されて形成された積層圧電素子を含み、積層された電極層間に電位差を生じさせることにより生ずる圧電素子の歪みに基づいて、インクを収容するインクチャンネル内のインクを吐出させるインクジェットヘッドであって、複数の電極層は、インクチャンネルに対応する部分にのみ積層され、積層された電極層には、積層方向と直交する方向にある電極間に、空隙が形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によると、複数の電極層は、インクチャンネルに対応する部分にのみ積層されているので、従来のインクジェットヘッドのようにダイサー等により圧電素子をカットする必要がなくなり、歩留まりを向上させ生産コストを低減させることができるととに、積層された電極層には、積層方向と直交する方向にある電極間に、空隙が形成されているので、積層された電極層間による圧電素子の歪みが、隣り合う積層された電極層部分の圧電素子への変位に伝わることが緩和される。
すなわち、空隙部の幅を大きくしていくほど、積層された電極層部分(駆動部)のインクチャンネルの変形は増大し、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの変形は減少していくが、ある条件下での実験によると、ほぼ150μmまでは空隙部の幅を大きくしていくほどインクドロップ体積は増加するが、これ以上では空隙部の幅に関わらずインクドロップ体積はほぼ一定となり安定した。
特に、インクドロップが安定して飛翔するためには、インクドロップ体積は最小でも10pl程度(このときの空隙部の幅は50mm)は必要であるが、空隙部が存在しない場合にはインクドロップ体積は約8plであり、容易にノズル面にインクだまりを形成し、インクドロップを安定して飛翔させることができないものであった。
【0010】
請求項2に記載の発明シート状の圧電素子と該圧電素子に設けられた複数の電極層とが積層されて形成された積層圧電素子を含み、積層された電極層間に電位差を生じさせることにより生ずる圧電素子の歪みに基づいて、インクを収容するインクチャンネル内のインクを吐出させるインクジェットヘッドであって、ノズルが形成されたノズルプレートと、ノズルプレートと積層圧電素子との間に固定され、薄肉フィルムからなる振動板とをさらに備えインクチャンネルは、ノズルプレートと振動板との間に形成されノズルプレートと振動板と積層圧電素子とを一体的に重ねて構成し、上記した複数の電極層は、インクチャンネルに対応する部分にのみ積層され、積層された電極層には、積層方向と直交する方向にある電極間に、空隙が形成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明請求項2に記載の本発明において、圧電素子は、積層された電極層間に生じる電位差によりノズルの方向に歪みが生じ、該歪みに基づいて、インクを収容するインクチャンネル内のインクを吐出させることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態であるインクジェットヘッドについて説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1の実施の形態であるインクジェットヘッド3を有するインクジェットプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。
【0013】
インクジェットプリンタ1は、用紙やOHPシート等の記録媒体である記録シート2に印字を行なう、インクジェット方式のプリントヘッドであるインクジェットヘッド3と、インクジェットヘッド3を保持し図示しないモータによって駆動されるキャリッジ4と、キャリッジ4を記録シート2の記録面に平行に往復移動させるための揺動軸5、6と、モータの回転をキャリッジ4の往復運動に変えるためのアイドルプーリ7、8、タイミングベルト9とを含んでいる。
【0014】
また、インクジェットプリンタ1は、記録シート2を給紙するための給紙トレイ10と、駆動モータ11によって駆動される歯車12〜15により回転され、記録シート2を搬送する送りローラ16と、記録シート2を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねインクジェットヘッド3と対向することによって記録部を形成するプラテン17と、記録を終えた記録シートを排出する排出ローラ18とを含んでいる。
【0015】
インクジェットヘッド3には、インク飛翔用のエネルギ発生源として圧電素子(PZT)が用いられる。圧電素子には電圧が印加され、歪みが生じる。この歪みは、インクで満たされたチャンネルの容積を変化させる。このチャンネルの容積の変化により、チャンネルに設けられたノズルからインクが吐出され、記録シート2への記録が行なわれる。
【0016】
キャリッジ4は、モータ、アイドルプーリ7、8、タイミングベルト9により、揺動軸5、6に沿って記録シート2を横方向に主走査し、キャリッジ4に取り付けられたインクジェットヘッド3は1ライン分の画像を記録する。1ライン分の記録が終わる毎に、給紙トレイ10から給紙される記録シート2は駆動モータ11、歯車12〜15、送りローラ16により縦方向に副走査され、次のラインが記録される。
【0017】
記録シート2にはこのようにして画像が記録され、記録部を通過した記録シート2はその搬送方向下流側に配置された排出ローラ18によって排出される。
【0018】
次に、図2〜図4を用いて、インクジェットヘッド3の構成と動作とを説明する。
【0019】
図2はインクジェットヘッド3のノズル305を含む主走査方向への面での断面図であり、図3は図2のIII−III線断面図である。
【0020】
図2に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズルプレート301、振動板302、PZT303、基板304を一体に重ねた構成となっている。
【0021】
ノズルプレート301は、金属またはセラミック等からなり、ノズル305を有し、表面には撥インク層を有する。振動板302には、薄肉フィルムが使用されており、ノズルプレート301とPZT303との間に固定されている。
【0022】
また、ノズルプレート301と振動板302との間には、インク306を収容する複数のインクチャンネル307と、各インクチャンネル307をインク供給室308に連結するインクインレット309が形成されている。インク供給室308は図示しないインクカートリッジに接続されており、インク供給室308内のインク306はインクチャンネル307へと供給される。
【0023】
PZT303の振動板302に接する面には、フレキシブル配線311を介してドライバ回路310に接続されインクジェットヘッド3内の複数のPZT303に個別に接続される個別電極側配線部312が設けられ、基板304上には、アースに接続されインクジェットヘッド3内の複数のPZT303に共通に接続される共通電極側配線部313が設けられる。この個別電極側配線部312はPZT303内の個別電極401(図3参照)に接続され、共通電極側配線部313はPZT303内の共通電極403(図3参照)に接続される。
【0024】
図3に示すように、PZT303は、個別電極401、グリーンシート402、共通電極403、グリーンシート402、…の順で交互に重ねられていくことにより形成される。(図内では特に区別していないが、個別電極と共通電極とは交互に重ねられていくものとする。)ここで、各層のグリーンシート402は複数のインクチャンネル307にわたって用いられるのに対して、個別電極402、共通電極403はインクチャンネルに対応する部分にのみ積層され、各層の電極間には空隙405が形成される。
【0025】
これらのようなインクジェットヘッド3の動作を説明する。図4は、インクジェットヘッド3の動作を説明するための図である。
【0026】
インクジェットヘッド3では、PZT303内部に設けられた駆動部400で画像データに対応する所定の電圧が印加され、駆動部400はインクチャンネル307を押す方向に変形する。駆動部400の変形によりインクチャンネル307内のインク306は加圧され、ノズル305を介してインクドロップ450が記録シート2(図1参照)に向かって飛翔する。
【0027】
駆動部(アクチュエータ)400の歪みによる変形に際しては、この空隙405によって、駆動部400に隣り合う駆動部への変位の伝わり(連動変位)が緩和され、連動変位が減少する。
【0028】
このようなPZT303を用いることによって、(図9を用いて説明した)従来のインクジェットヘッドのようにダイサー等により圧電素子(PZT)をカットする必要がなくなり、また、カットによる圧電素子の割れ、折れ等の発生により歩留まりが低下することなく、生産コストを低減させることができる。
【0029】
続いて、一定条件の下、空隙部(図3の空隙405)の幅を変化させつつ、インクチャンネルの有効変位体積(PZT303の変形により減少するインクチャンネルの体積であり、変形前のインクチャンネルの体積−変形後のインクチャンネルの体積とする)と吐出されるインクドロップ体積とを測定する実験を行なうことにより、空隙の幅について検討する。
【0030】
この実験は次のような条件の下で行なった。
チャンネルのピッチ: 282μm(90dpiに相当する)
グリーンシート一層の厚み: 50μm
グリーンシートの積層数: 20層
電極の厚み: 3μm
インクチャンネルの長さ: 2.0mm
印加電圧: 100V(0Vから100Vへの立ち上がり時間10μs、100Vの振幅の継続時間20μs、100Vから0Vへの立ち下がり時間150μs、駆動周波数5kHzのパルス電圧)
また、実験に用いたPZTの特性は次の通りである。
【0031】
ヤング率E=6000kgf/mm2
圧電定数d33=500×10-12 m/V
圧電定数d31=−240×10-12 m/V
電極のヤング率=8800kgf/mm2
以上のような条件の下、空隙部の幅を、0μm(空隙部が存在しない)、82μm、141μm、200μm(それぞれ、条件0、1、2、3とする)と変化させて、有効変位体積、インクドロップ体積を測定する。[表1]はこの測定の結果を示している。
【0032】
【表1】
Figure 0003948001
【0033】
ここで、片面押しとは、インクチャンネルに変位を与える駆動部がインクチャンネルの片面にのみ存在することを意味している(第2の実施の形態のインクジェットヘッドでは、両面押しとしている)。また、変位体積として示した表中の欄のうち、' 駆動部' はインクドロップを吐出させるための駆動部に対応するインクチャンネルの変形を表し、' 隣CH' はインクドロップを吐出させるための駆動部に隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの減少する変形を表し、' 隣への影響' の値は' 隣CH' の値を' 駆動部' の値で割り百分率で表したものであり、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルへの影響を表している。
【0034】
表1によると、実験に用いたインクジェットヘッドでは、変位体積の約55%がインクドロップ体積になっていることがわかる。また、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの変形(' 片面押し隣CH' の欄の値)は負となっており、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの体積は増加する。
【0035】
[表1]の関係をグラフに表す。図5は、この実験によって得られた空隙部の幅と、有効変位体積、インクドロップ体積との関係を示す図である。図5(a)は空隙部の幅と有効変位体積との関係を示す図であり、図5(b)は空隙部の幅とインクドロップ体積との関係を示す図である。
【0036】
図5(a)に示すように、空隙部の幅を大きくしていくほど、駆動部のインクチャンネルの変形は増大し、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの変形は減少していく。また、図5(b)に示すように、ほぼ150μmまでは空隙部の幅を大きくしていくほどインクドロップ体積は増加するが、これ以上では空隙部の幅に関わらずインクドロップ体積はほぼ一定となり安定する。
【0037】
特に、インクドロップが安定して飛翔するためには、インクドロップ体積は最小でも10pl程度(このときの空隙部の幅は50mm)は必要であるが、空隙部が存在しない場合にはインクドロップ体積は約8plであり、容易にノズル面にインクだまりを形成し、インクドロップを安定して飛翔させることができない。
【0038】
以上より、上述のようなインクジェットヘッドでは、空隙部の幅を150μm以上とするとき、特に良好な効果が得られることがわかる。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態であるインクジェットヘッドについて説明する。
【0040】
図6は第2の実施の形態のインクジェットヘッドのノズルを含む主走査方向への面での断面図であり、図7は図6のVII−VII線断面図である。図6、図7は、第1の実施の形態のインクジェットヘッド3の図2、図3にそれぞれ対応する。また、第2の実施の形態のインクジェットヘッドが設けられるインクジェットプリンタの全体構成等は第1の実施の形態のインクジェットヘッドに準ずるものとする。
【0041】
図6に示すように、本インクジェットヘッドでは個別電極側配線部512と、共通電極側配線部513a、513bとの間に画像データに対応する所定の電圧が印加され、これに応じてPZT503a、503bがそれぞれ振動板502a、502bを押す方向に変形する。PZT503a、503bの変形は振動板502a、502bに伝えられ、振動板502a、502bが上下両面からインクチャンネル507を加圧することにより、ノズル505を介してインクドロップが記録シート2(図1参照)に向かって飛翔する。
【0042】
また、図7に示すように、PZT503a、503b内の駆動部600は、個別電極551、グリーンシート552、共通電極553、グリーンシート552、…の順で交互に重ねられていくことにより形成される。(図内では特に区別していないが、個別電極と共通電極とは交互に重ねられていくものとする。)ここで、各層のグリーンシート552は複数のインクチャンネル507にわたって用いられるのに対して、個別電極551、共通電極553はインクチャンネルに対応する部分にのみ積層され、各層の電極間には空隙555が形成される。
【0043】
駆動部600のの歪みによる変形に際しては、この空隙555によって、駆動部600に隣り合う駆動部600で生じる変位の伝わり(連動変位)が緩和され、連動変位が減少する。
【0044】
このようなPZT503a、503bを用いることによって、第1の実施の形態のインクジェットヘッドと同様、(図9を用いて説明した)従来のインクジェットヘッドのようにダイサー等により圧電素子(PZT)をカットする必要がなくなり、また、カットによる圧電素子の割れ、折れ等の発生により歩留まりが低下することなく、生産コストを低減させることができる。
【0045】
続いて、第1の実施の形態のインクジェットヘッドと同様、一定条件の下、空隙部(図7の空隙555)の幅を変化させつつ、インクチャンネルの有効変位体積と吐出されるインクドロップ体積とを測定する実験を行なうことにより、空隙の幅について検討する。
【0046】
本実験では、インクチャンネルの構成、PZTの特性、変化させる空隙部の幅等は、上述の第1の実施の形態のインクジェットヘッドでの実験と同様であるものとする。[表2]はこの測定の結果を示している。
【0047】
【表2】
Figure 0003948001
【0048】
ここで、両面押しとは、インクチャンネルに変位を与える駆動部がインクチャンネルの両面に存在することを意味し、また、' 駆動部' 、' 隣CH' 、' 隣への影響' 等は第1の実施の形態のインクジェットヘッドでの実験と同様である。
【0049】
[表2]の関係をグラフに表す。図8は、この実験によって得られた空隙部の幅と、有効変位体積、インクドロップ体積との関係を示す図である。図8(a)は空隙部の幅と有効変位体積との関係を示す図であり、図8(b)は空隙部の幅とインクドロップ体積との関係を示す図である。
【0050】
図8(a)、[表2]に示すように、空隙部の幅を大きくしていくほど、駆動部のインクチャンネルの変形は増大し、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの変形、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルへの影響は減少していき、(隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルの変形が大きいことは、隣り合う駆動部に対応するインクチャンネルからインクドロップが飛翔する可能性があることを意味するため)空隙部の幅を大きくしていくほど良好な結果を示していることが分かる。また、図8(b)に示すように、インクドロップ体積は条件2(空隙の幅:141μm)のときに最大値をとることがわかる。
【0051】
さらに、本インクジェットヘッドでは、上下両面からインクチャンネルが押圧されるため、インクチャンネルそのものの変位による圧力の損失がほとんどなくなり、第1の実施の形態のインクジェットヘッドのような片面押しの場合に比べて有効変位体積、インクドロップ体積が大きな値をとり、また、インクドロップ体積は空隙部の幅を変化させても常に10pl以上でありインクドロップは安定して飛翔することがわかる。
【0052】
以上より、上述のようなインクジェットヘッドでは、空隙部の幅を100〜200μmとするとき、良好な効果が得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるインクジェットヘッド3を有するインクジェットプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。
【図2】インクジェットヘッド3のノズル305を含む主走査方向への面での断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】インクジェットヘッド3の動作を説明するための図である。
【図5】実験によって得られた空隙部の幅と、有効変位体積、インクドロップ体積との関係を示す図である。
【図6】第2の実施の形態のインクジェットヘッドのノズルを含む主走査方向への面での断面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】実験によって得られた空隙部の幅と、有効変位体積、インクドロップ体積との関係を示す図である。
【図9】従来のインクジェットヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
2 記録シート
3 インクジェットヘッド
301 ノズルプレート
302 振動板
303 PZT
304 基板
305 ノズル
306 インク
307 インクチャンネル
308 共通インク室
309 インクインレット
310 ドライバ回路
311 フレキシブル配線
312 個別電極側配線部
313 共通電極側配線部
400 駆動部
401 個別電極
402 グリーンシート
403 共通電極
405 空隙
450 インクドロップ

Claims (3)

  1. シート状の圧電素子と該圧電素子に設けられた複数の電極層とが積層されて形成された積層圧電素子を含み、前記積層された電極層間に電位差を生じさせることにより生ずる前記圧電素子の歪みに基づいて、インクを収容するインクチャンネル内のインクを吐出させるインクジェットヘッドであって、
    前記複数の電極層は、前記インクチャンネルに対応する部分にのみ積層され、前記積層された電極層には、前記積層方向と直交する方向にある電極間に、空隙が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. シート状の圧電素子と該圧電素子に設けられた複数の電極層とが積層されて形成された積層圧電素子を含み、前記積層された電極層間に電位差を生じさせることにより生ずる前記圧電素子の歪みに基づいて、インクを収容するインクチャンネル内のインクを吐出させるインクジェットヘッドであって、
    ノズルが形成されたノズルプレートと
    記ノズルプレートと前記積層圧電素子との間に固定され、薄肉フィルムからなる振動板とをさらに備え
    前記インクチャンネルは、前記ノズルプレートと前記振動板との間に形成され
    前記ノズルプレートと前記振動板と前記積層圧電素子とを一体的に重ねて構成し
    前記複数の電極層は、前記インクチャンネルに対応する部分にのみ積層され、前記積層された電極層には、前記積層方向と直交する方向にある電極間に、空隙が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 前記圧電素子は、前記積層された電極層間に生じる電位差により前記ノズルの方向に歪みが生じ、
    該歪みに基づいて、インクを収容するインクチャンネル内のインクを吐出させることを特徴とする、請求項2記載のインクジェットヘッド。
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