JP3947841B2 - 灰中ダイオキシンの熱分解装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ごみ焼却設備で発生する灰、たとえば飛灰中に含まれるダイオキシンを熱分解する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
飛灰中に含まれるダイオキシンは、飛灰を、所定の温度、たとえば200〜500℃、好ましくは300〜400℃、望ましくは350℃程度に加熱することにより熱分解することが知られている。
【0003】
飛灰中に含まれるダイオキシンを熱分解する装置として、本出願人には、先に、内部にダイオキシン含有灰を受け入れる処理室が設けられた熱分解処理槽と、熱分解処理槽の頂壁を貫通した垂直状回転軸と、熱分解処理槽外に配されかつ回転軸を回転させる回転軸用駆動源と、処理室内の上端部において回転軸に設けられた吊持手段と、吊持手段に吊持された複数の灰加熱チェーンと、灰加熱チェーンを加熱するチェーン加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置を提案した(特開2002−45826号公報参照)。
【0004】
この灰中ダイオキシンの熱分解装置では、チェーン加熱手段により灰加熱用チェーンを所定温度に加熱した後、ダイオキシンを含有した灰を熱分解処理槽の処理室内に投入し、ついで回転軸用駆動源により回転軸を回転させることにより、灰加熱チェーンで灰を攪拌しつつ灰加熱チェーンの有する熱で灰を加熱し、これにより灰中のダイオキシンを分解するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では、灰中ダイオキシンの熱分解効率を一層向上させることが求められているが、上記装置では、加熱チェーンにより灰を攪拌しているだけであるため攪拌効率が十分ではない。特に、処理室内の下端部の灰を効率良く攪拌することができない。したがって、灰を均一に加熱する効果が十分ではなく、ダイオキシンの熱分解効率の向上効果にも限度がある。
【0006】
この発明の目的は、上記問題を解決し、従来の装置に比べてダイオキシンを一層効率良く熱分解しうる灰中ダイオキシンの熱分解装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、内部にダイオキシン含有灰を受け入れる処理室が設けられた熱分解処理槽と、熱分解処理槽の頂壁を貫通し、かつ下端部が処理室内の下端部に位置する垂直状回転軸と、処理室内の上端部において回転軸に設けられた吊持手段と、吊持手段に吊持された複数の灰加熱チェーンと、灰加熱チェーンを加熱するチェーン加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置において、回転軸の下端部に、回転軸の回転により処理室内の灰を攪拌する複数の灰攪拌部材が、回転軸から径方向外方に突出しかつ周方向に間隔をおくように設けられており、灰攪拌部材が、幅方向を上下方向に向けた帯板からなるものである。
【0008】
請求項2の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、内部にダイオキシン含有灰を受け入れる処理室が設けられた熱分解処理槽と、熱分解処理槽の頂壁を貫通し、かつ下端部が処理室内の下端部に位置する垂直状回転軸と、処理室内の上端部において回転軸に設けられた吊持手段と、吊持手段に吊持された複数の灰加熱チェーンと、灰加熱チェーンを加熱するチェーン加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置において、回転軸の下端部に、回転軸の回転により処理室内の灰を攪拌する複数の灰攪拌部材が、回転軸から径方向外方に突出しかつ周方向に間隔をおくように設けられており、灰攪拌部材が、横断面三角形の棒状体からなるものである
【0009】
請求項1および2の発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置によれば、チェーン加熱手段により灰加熱チェーンを所定温度、たとえば350〜500℃に加熱した後、ダイオキシンを含有した灰を熱分解処理槽の処理室内に投入し、ついで垂直状回転軸を回転させる。すると、灰が、灰加熱チェーンにより攪拌されつつ灰加熱チェーンの有する熱で加熱され、これにより灰中のダイオキシンが熱分解される。このとき、回転軸の下端部に取り付けられた灰攪拌部材により灰が攪拌されることになり、従来の装置に比べて攪拌効率が向上する。したがって、従来の装置に比べて全ての灰を均一に加熱する効果が向上し、灰中ダイオキシンの熱分解効率も優れたものになる
【0010】
請求項3の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1または2の発明において、灰加熱チェーンの長さが300〜1000mmであり、灰攪拌部材が、灰加熱チェーンの下端から±100mmの高さ位置に設けられているものである。請求項3の発明において、灰加熱チェーンの長さを300〜1000mmに限定したのは次の理由による。灰加熱チェーンの長さが300mm未満では、チェーン加熱手段により加熱された場合にも灰加熱チェーンの有する熱量が少なく、灰の加熱を効率良く行うことができない。特に、チェーン加熱手段として熱分解処理槽の周壁の周囲に配された電磁誘導加熱コイルを使用し、チェーンを電磁誘導により加熱する場合、灰加熱チェーンの上端から100〜200mmの部分では温度がそれほど高くならず、灰の加熱に適しない。したがって、灰加熱チェーンの長さは300mm以上とする。また、たとえば飛灰のかさ密度は0.2〜0.8kg/m程度であり、非常に圧密されやすい性質を有しているので、必要以上に灰加熱チェーンが長い場合、処理室内の下端部で飛灰が圧密される懸念があり、最悪の場合、閉塞する。しかも、必要以上に灰加熱チェーンが長い場合、垂直回転軸を回転させたとしても灰加熱チェーンの下部が十分な運動を行わず、灰を効率良く攪拌することができなくなる。したがって、灰加熱チェーンの長さは1000mm以下とする。
【0011】
また、請求項3の発明において、灰攪拌部材が、灰加熱チェーンの下端から±100mmの高さ位置に設けられているのは次の理由による。灰は灰加熱チェーンにより攪拌されるが、灰攪拌部材が上記高さ位置に設けられていると、この部分の灰が一層確実に攪拌される。また、灰攪拌部材が上記高さ位置に設けられていると、処理室内の下層において灰が流動化し、処理室全体における灰の攪拌性能が向上する。
【0012】
請求項4の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1〜3のうちのいずれかの発明において、灰加熱チェーンの一部または全部の下端部が灰攪拌部材に取り付けられているものである。この場合、下端部が灰攪拌部材に取り付けられた灰加熱チェーンによっても、処理室内の下端部の灰が効率良く攪拌され、灰の加熱効果が向上する。
【0013】
請求項5の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1〜4のうちのいずれかの発明において、熱分解処理槽の周壁が非導電性材料で形成されるとともに灰加熱チェーンが導電性材料で形成され、チェーン加熱手段が、熱分解処理槽の周壁の外周部に配された電磁誘導加熱コイルからなるものである。この場合、電磁誘導加熱コイルにより灰加熱媒体に誘導された電流によって灰加熱媒体が加熱されるので、媒体加熱手段の構成が比較的簡単になる。
【0014】
請求項6の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項5の発明において、灰加熱媒体が金属製であり、その表面がSiCで被覆されているものである。この場合、灰加熱媒体の腐食が防止される。
請求項7の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1〜6のうちのいずれかの発明において、垂直回転軸が中空状となされ、垂直回転軸内に、一端が垂直回転軸の周壁を貫通して処理室内に臨む不活性ガス吹き出し管が配され、不活性ガス吹き出し管の他端に、不活性ガス供給装置から不活性ガスが送り込まれるようになされているものである。この場合、不活性ガス供給装置からガス通路および不活性ガス吹き出し管を通して処理室内に不活性ガスを供給することによって、ダイオキシンを含有した灰の加熱媒体による加熱を、不活性ガス雰囲気中で行うことができ、ダイオキシンの熱分解が一層促進される。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
図1はこの発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置における上部の構成を示し、図2は同じく下部の構成を示す。また、図3〜図5はこの発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置の各部の構成を示す。
【0017】
図1および図2において、灰中ダイオキシンの熱分解装置は、内部全体がダイオキシンを含有した灰を受け入れる気密状処理室(2)となされた熱分解処理槽(1)と、熱分解処理槽(1)の処理室(2)内に配された複数の導電材料製灰加熱チェーン(3)と、熱分解処理槽(1)の外部に配されたチェーン(3)加熱用の電磁誘導加熱コイル(4)(チェーン加熱手段)と、処理室(2)内で灰加熱チェーン(3)により加熱されてダイオキシンが熱分解された処理済み灰を冷却する冷却装置(5)とを備えている。
【0018】
熱分解処理槽(1)は、セメント、耐火物、セラミックス、耐熱性樹脂などの非導電性材料で形成されかつ下端開口が処理済み灰排出口(11)となされた両端開口垂直円筒状の周壁(6)と、周壁(6)の上端に固定されかつ周壁(6)の上端開口を閉鎖する金属製頂蓋(7)(頂壁)と、セメント、耐火物、セラミックス、耐熱性樹脂などの非導電性材料で形成され、かつ周壁(6)の処理済み灰排出口(11)を閉鎖する上下動自在の底蓋(8)とよりなる。
【0019】
周壁(6)の下端部には傾斜状段部(9)を介して大径部(6a)が形成されている。また、周壁(6)の下端には金属製の外向きフランジ(12)が固定されており、外向きフランジ(12)の外周縁部に、セメント、耐火物、セラミックス、耐熱性樹脂などの非導電性材料で形成された円筒状体(13)を介して処理済み灰排出ホッパ(14)が取り付けられ、処理済み灰排出ホッパ(14)の下端が冷却装置(5)に接続されている。
【0020】
頂蓋(7)には灰投入口(15)が形成され、灰投入口(15)に、ダイオキシンを含有した灰を貯留しているホッパ(16)の下端開口がロータリバルブ(17)を介して接続されている。
【0021】
底蓋(8)は処理済み灰排出口(11)内に配されている。底蓋(8)の下面中心部には下方に突出した連結ロッド(18)が固定され、連結ロッド(18)の下端に格子状体(19)の中心部が固定されている。格子状体(19)の周縁部に複数のガイドロッド(21)が上方突出状に固定されており、このガイドロッド(21)が外向きフランジ(12)に貫通状に固定された円筒状ガイド(22)内を摺動自在に貫通している。1つのガイドロッド(21)の上端部には、底蓋(8)を上下動させるための流体圧シリンダ(23)のピストンロッドの先端部が枢着されている。流体圧シリンダ(23)は、外向きフランジ(12)上に設けられた支え(24)上に、ピストンロッドを下方に向けて取り付けられている。そして、流体圧シリンダ(23)のピストンロッドを進退させることにより格子状体(19)が上下動し、これにより底蓋(8)が上下動するようになっている。
【0022】
底蓋(8)の上面周縁部は径方向外方に向かって下方に傾斜した傾斜面となされており、この傾斜面に環状溝(25)が全周にわたって形成されている。環状溝(25)内に耐熱性を有する材料からなるガスケット(26)が嵌め入れられおり、底蓋(8)が上昇して処理済み灰排出口(11)を閉鎖した際に、このガスケット(26)が周壁(6)の傾斜状段部(9)下面に密接し、これにより底蓋(8)と処理済み灰排出口(11)の周囲の部分、すなわち周壁(6)下端部との間がシールされるようになっている。また、外向きフランジ(12)の内周縁寄りの部分に環状垂下壁(27)が全周にわたって固定されるとともに、底蓋(8)下面の周縁部に、上方に開口しかつ全周にわたる環状溝(28)を有する環状体(29)が固定されている。環状溝(28)内にはシール用粉体(31)が入れられている。そして、底蓋(8)が上昇して処理済み灰排出口(11)が閉じられた際に、垂下壁(27)が環状溝(28)に入り込んでシール用粉体(31)内に差し込まれ、これによっても底蓋(8)と処理済み灰排出口(11)の周囲の部分との間がシールされるようになっている。
【0023】
熱分解処理槽(1)の処理室(2)内の中央部に円筒状の垂直状回転軸(32)が配置されている。回転軸(32)の上端部は頂蓋(7)を貫通して上方に伸びており、頂蓋(7)に回転自在に支持されている。また、回転軸(32)は、処理室(2)外に配された伝動装置(33)を介してモータ(34)により往復回転運動させられるようになっている。回転軸(32)の上端部に小径部(32a)が形成されるとともに、小径部(32a)にその長さ方向に伸びるガス通路(35)が形成されており、不活性ガス供給装置(36)から供給された窒素ガスなどの不活性ガスが、ロータリジョイント(37)を介してガス通路(35)内に送り込まれるようになっている。回転軸(32)内には、上端がガス通路(35)に連通するように小径部(32a)の下端に固定された不活性ガス吹き出し管(38)が配されている。不活性ガス吹き出し管(38)の下端部は横向きに屈曲させられており、その先端が回転軸(32)の周壁を貫通して処理室(2)内に臨んでいる。
【0024】
図3に示すように、回転軸(32)における処理室(2)内に存在する部分の上端部に、周方向に等角度間隔をおいて複数のアーム(39)が放射状に固定されてるとともに、これらのアーム(39)に直径の異なる複数の円環状体(41)が同心状に固定されており、アーム(39)と円環状体(41)とにより吊持手段が構成されている。そして、これらの円環状体(41)に、導電材料からなる灰加熱チェーン(3)が吊持されている。灰加熱チェーン(3)としては、鉄、ステンレス鋼、セラミックス等の導電材料により、長さ300〜1000mmに形成されたものが用いられる。灰加熱チェーン(3)が金属で形成される場合、防食を目的として、その表面をSiCなどのセラミックスで被覆しておくのが好ましい。
【0025】
図4および図5に示すように、回転軸(32)の下端部に、幅方向を上下方向に向けた帯板からなり、かつ回転軸(32)の回転により処理室(2)内の灰を攪拌する複数の灰攪拌部材(42)が、回転軸(32)から径方向外方に突出しかつ周方向に間隔をおくように放射状に設けられている。灰攪拌部材(42)の先端は熱分解処理槽(1)の周壁近傍に位置している。また、灰攪拌部材(42)は、灰加熱チェーン(3)の下端から±100mmの高さ位置に設けられている。また、灰攪拌部材(42)に、一部または全部の灰加熱チェーン(3)の下端部が取り付けられていてもよい。
【0026】
電磁誘導加熱コイル(4)は、熱分解処理槽(1)の周壁(6)の周りに、断熱材(43)を介して巻回されている。断熱材(43)は処理室(2)内の保温効果を高める働きをしている。電磁誘導加熱コイル(4)の上下両端と、頂蓋(7)および外向きフランジ(12)との間隔は、それぞれ100mm以上とされている。
【0027】
冷却装置(5)は、両端が閉鎖された横向き冷却筒(55)と、冷却筒(55)の周囲に配されたウォータジャケット(56)とを備えている。冷却筒(55)の周壁右端部の上側に処理済み灰投入口(57)が形成され、ロータリバルブ(58)を介して処理済み灰排出ホッパ(14)に接続されている。また、冷却筒(55)の周壁左端部の下側に処理済み灰排出口(59)が形成されている。冷却筒(55)内に、処理済み灰投入口(57)から投入された処理済み灰を処理済み灰排出口(59)側に送るとともに混合する搬送兼混合装置(61)が配置されている。搬送兼混合装置(61)は、水平回転軸(62)に、その周方向に180度離隔した位置にある2つの攪拌パドル(63)からなる対が、その長さ方向に間隔をおいて複数対固着されたものである。回転軸(62)の長さ方向に隣接する2つの対の攪拌パドル(63)は、回転軸(62)の周方向に90度ずれた位置にある。また、各攪拌パドル(63)は、回転軸(62)を回転させたさいに、処理済み灰を処理済み灰投入口(57)側から処理済み灰排出口(59)側に搬送しうるように、若干ねじられている。そして、投入口(57)から冷却筒(55)内に投入された処理済み灰は、搬送兼混合装置(61)により排出口(59)まで混合されつつ搬送される間に、ウォータジャケット(56)内を流れる冷却水により所定温度以下に冷却される。
【0028】
上記構成の熱分解装置を用いて、たとえば飛灰中に含まれるダイオキシンの熱分解は、次のようにして行われる。
【0029】
すなわち、底蓋(8)を上昇させて処理済み灰排出口(11)を閉鎖しておくとともに、ロータリバルブ(17)(58)を閉状態としておき、電磁誘導加熱コイル(4)によって灰加熱チェーン(3)を高温、たとえば350〜500℃程度に加熱する。
【0030】
ついで、ロータリバルブ(17)を開き、ホッパ(16)から熱分解処理槽(1)の灰投入口(15)を通して処理室(2)内にダイオキシンを含有した飛灰を投入する。また、不活性ガス供給装置(36)により、小径部(32a)のガス通路(35)および不活性ガス吹き出し管(38)を通して処理室(2)内に不活性ガスを供給し、処理室(2)内を不活性ガス雰囲気とする。ついで、ロータリバルブ(17)を閉じ、モータ(34)で回転軸(32)を交互に異なる方向に往復回転させることによって、灰加熱チェーン(3)により、1〜120分間程、飛灰を混合しつつ所定温度、たとえば350℃以上に加熱し、飛灰中のダイオキシンを熱分解する。このとき、モータ(34)により回転軸(32)を往復回転させることによって、灰攪拌部材(42)により灰が攪拌され、攪拌効率が優れたものになる。その結果、従来の装置に比べて全ての灰を均一に加熱する効果が向上し、灰中ダイオキシンの熱分解効率も優れたものになる。
【0031】
ついで、流体圧シリンダ(23)により底蓋(8)を下降させて処理済み灰排出口(11)を開くとともにロータリバルブ(58)を開き、処理済み灰を処理済み灰排出ホッパ(14)を通して投入口(57)から冷却筒(55)内に投入し、その後ロータリバルブ(58)を閉じる。冷却筒(55)内に投入された処理済み飛灰は、搬送兼混合装置(61)により混合されつつ処理済み灰排出口(59)に送られる間に、ウォータジャケット(56)内を流れる冷却水により所定温度、たとえば60℃以下に急冷され、その結果処理済み飛灰の安定化が図られてダイオキシンの再生成が防止される。その後、処理済み飛灰は排出口(59)から排出される。
【0032】
一方、処理済み飛灰が冷却筒(55)内に投入された後、流体圧シリンダ(23)により底蓋(8)を上昇させて処理済み灰排出口(11)を閉じるとともに、処理済み灰を急冷している間に、灰加熱チェーン(3)を電磁誘導加熱コイル(4)により加熱する。
【0033】
このような操作を繰り返して、飛灰に含有されたダイオキシンを順次熱分解する。
【0034】
図6および図7はそれぞれ灰攪拌部材(42)の変形例を示す。
【0035】
図6に示す灰攪拌部材(70)は、横断面円形の中空棒状体からなる。
【0036】
図7に示す灰攪拌部材(71)は、横断面三角形の中空棒状体からなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置の上部の構成を示す垂直断面図である。
【図2】 同じく灰中ダイオキシンの熱分解装置の下部の構成を示す垂直断面図である。
【図3】 図1のIII−III線断面図である。
【図4】 図1のIV−IV線断面図である。
【図5】 図4のV−V線拡大断面図である。
【図6】 灰攪拌部材の変形例を示す図5相当の図である。
【図7】 灰攪拌部材の他の変形例を示す図5相当の図である。
【符号の説明】
(1):熱分解処理槽
(2):処理室
(3):灰加熱チェーン
(4):電磁誘導加熱コイル
(6):周壁
(7):頂蓋(頂壁)
(8):底蓋
(32):回転軸
(36):不活性ガス供給装置
(38):不活性ガス吹き出し管
(39):アーム
(41):円環状体
(42)(70)(71):灰攪拌部材

Claims (7)

  1. 内部にダイオキシン含有灰を受け入れる処理室が設けられた熱分解処理槽と、熱分解処理槽の頂壁を貫通し、かつ下端部が処理室内の下端部に位置する垂直状回転軸と、処理室内の上端部において回転軸に設けられた吊持手段と、吊持手段に吊持された複数の灰加熱チェーンと、灰加熱チェーンを加熱するチェーン加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置において、
    回転軸の下端部に、回転軸の回転により処理室内の灰を攪拌する複数の灰攪拌部材が、回転軸から径方向外方に突出しかつ周方向に間隔をおくように設けられており、灰攪拌部材が、幅方向を上下方向に向けた帯板からなる灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  2. 内部にダイオキシン含有灰を受け入れる処理室が設けられた熱分解処理槽と、熱分解処理槽の頂壁を貫通し、かつ下端部が処理室内の下端部に位置する垂直状回転軸と、処理室内の上端部において回転軸に設けられた吊持手段と、吊持手段に吊持された複数の灰加熱チェーンと、灰加熱チェーンを加熱するチェーン加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置において、
    回転軸の下端部に、回転軸の回転により処理室内の灰を攪拌する複数の灰攪拌部材が、回転軸から径方向外方に突出しかつ周方向に間隔をおくように設けられており、灰攪拌部材が、横断面三角形の棒状体からなる灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  3. 灰加熱チェーンの長さが300〜1000mmであり、灰攪拌部材が、灰加熱チェーンの下端から±100mmの高さ位置に設けられている請求項1または2記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  4. 灰加熱チェーンの一部または全部の下端部が灰攪拌部材に取り付けられている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  5. 熱分解処理槽の周壁が非導電性材料で形成されるとともに灰加熱チェーンが導電性材料で形成され、チェーン加熱手段が、熱分解処理槽の周壁の外周部に配された電磁誘導加熱コイルからなる請求項1〜4のうちのいずれかに記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  6. 灰加熱チェーンが金属製であり、その表面がSiCで被覆されている請求項5記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  7. 垂直状回転軸が中空状となされ、回転軸内に、一端が回転軸の周壁を貫通して処理室内に臨む不活性ガス吹き出し管が配され、不活性ガス吹き出し管の他端に、不活性ガス供給装置から不活性ガスが送り込まれるようになされている請求項1〜6のうちのいずれかに記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
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