JP3945343B2 - 水分検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はイオン導電性の固体電解質を利用した水分検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、たとえば特開昭60−36947号公報に記載された水分検出(感湿)素子に関するもので、その構造を示したものである。図5において、1は陽極給電体、2は陽極、5は陰極で、6は陰極給電体である。陽極2と陰極5はそれぞれチタンの多孔質基材Ptメッキを施したものである。4は固体高分子電解質膜である(商品名;ナフィオン117:デュポン社製を用いている。)。各電極と固体高分子電解質膜4の間にはPtの無電解メッキが施されている。7はリ−ド線、8は直流電源である。10は電流計である。直流電圧3.5Vを両電極間に印加すると、湿度に比例した電流が流れる(図6参照)。これは固体高分子電解質膜が湿度の高さに対応した含有水分を有し、固体高分子膜の導電率が含有水分の増減に対応して変化するからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の水分検出器は吸湿して水素イオン導電性を示すイオン交換膜(固体高分子電解質膜)を用いていたため、ppmレベルの水分を検出しようとしても、固体高分子電解質膜の含有水分がほとんどなくなり、導電率が低下してしまい水分検出を行なうことはできず、実用に用いることができなかった。
また、高湿度の大気に接触して使用する場合、大気中の湿度分と平衡する固体高分子内の含有水分のため、大気から供給される水分(湿度分)の電解より先に固体高分子電解質内に吸湿された水分の電解反応が優先し、大気中の水分(湿度分)を迅速に測定することができなかった。
【0004】
そこで、本発明においては、水分検出器の固体電解質層に水分を含まないような、大気中の水分がppmレベルの場合であっても水分検出が可能であり、さらに大気中が高湿度で、固体電解質に含まれる水分が多くなるような状態であっても水分検出が可能となるような、ppmレベルの低濃度から%レベルの高濃度まで広範囲の大気中の含有水分(湿度)を計測できる水分検出器を提供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る水分検出器は、多孔性の陽極と、多孔性の陰極と、上記陽極と陰極との間で、上記陽極に一方の面が接し、上記陰極に他方の面が接するように設けられ、含有水分のない状態であっても水素イオン導電性を示すアミン - 硫酸塩化合物からなる電解質層と、この電解質層と上記陽極と陰極の間に電圧を印加する電源とを備えたものである。
【0006】
第2の発明に係る水分検出器において、
固体電解質層は、トリエチレンジアミン硫酸塩(CH12N・xHSO)であり、
上記分子式のxは、1≦x≦2の間にある化合物であることを特徴とするものである。
【0007】
第3の発明に係る水分検出器において、
固体電解質層は、ヘキサメチレンテトラミン硫酸塩(CH12N・xHSO)であり、
上記分子式のxは、1.5≦x≦2.5の間にある化合物であることを特徴とするものである。
【0008】
第4の発明に係る水分検出器において、
陽極は、固体電解質の一方の面に少なくとも2箇所あり、それぞれの陽極は互いに接することなく配置され、いずれか一つの陽極には撥水層が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明に係る水分検出器の構成を示す図である。図において、1は陽極給電体、5は陰極給電体であり、それぞれの材質は、ステンレスにPtメッキが施されたものである。2は陽極、5は陰極であって、それぞれPtスパッタで20〜40nmの厚さに成膜されたものである。
4はアミン−硫酸塩の固体電解質で、水素イオン導電性のトリエチレンジアミン硫酸塩(CH12N・xHSO)からなり、x=1.5の値のものである。x=1.5としたのは、図2に示すように、トリエチレンジアミン硫酸塩(CH12N・xHSO)の導電率は、x(アミン1に対する硫酸塩のモル組成比x)の値に依存し、x=1.5のとき、もっとも高い導電率を示すからである。
【0010】
また、図2に示す導電率のデータは、合成プロセスに水分を含まない固体電解質に、電極を設けて電気化学素子を形成した後に、さらに五酸化リン存在下で乾燥雰囲気を保ち、十分に吸湿水分を除いたあとのデータであり、吸湿水分がなくとも水素イオン導電性を示すことが確認できる。
【0011】
次に動作について説明する。
陽極2、陰極5間に直流電源8から電圧を印加すると、HOは陽極2で、
O→2H+1/2O+2e ・・・(1)
の反応がおきてHイオンを生成し、固体電解質4中を陰極に向かって移動し、陰極5で
2H+2e → H ・・・(2)
の反応が起こる。この素子を低湿度雰囲気におき、水分濃度と出力電流の関係を、印加電圧をパラメ−タにして示したものが図4である。この図4に示すグラフから この素子(水分検出器)は、従来、固体高分子電解質を用いた素子では測定できなかった数10ppmから数千ppmレベルの比較的低湿度域の水分濃度の検出に有効であることが分かる。
【0012】
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2について説明する。図3は、本発明に係る水分検出器の構成を示す図である。図において、2は陽極で、固体電解質4の上に、陽極2a,2bの2つが設けられている。陽極2a、陽極2bは互いに接することなく配置され、一方の陽極2aは撥水層9を備えており、他方の陽極2bは撥水層を備えていない。ここで、撥水層9にはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含有した、接触角150°以上の超撥水性を示す分散材(商品名 ハイレック110;NTTアドバンステクノロジ社製)がスプレ−噴霧されている。
【0013】
以下、動作について説明する。
撥水層を備えていない陽極2bを流れる電流値iを電流計11bで測定し、撥水層を備えている陽極2aを流れる電流値iを電流計11aで測定する。電流値iは、もともと電解質に吸湿されていた水分が電極反応(1)を起こすことにより生じた水素イオン電流と、大気中の水分が通電開始後に陽極2bにおいて電極反応(1)を起こすことにより生じた水素イオン電流とを 足し合わせたものである。
通電を開始したあと、電流値iと電流値iの差は徐々に小さくなっていく。これは、電流値iを構成する電流成分のうち、電解質にもともと吸湿されていた水分に起因する水素イオン電流が経時的に減少していくため、電流値iは時間の経過とともに減少していくことになる。
【0014】
時間が経過すると、電流値iは減少していくので、電流値(i−i)の値がほぼ一定になり、ほぼ一定になったときに、電解質にもともと吸湿されていた水分の影響がなくなった状態での電流値と気相水分の関係を求めることができる。
水分検出器は、固体電解質の上に2つ以上の陽極を備え、そのうちの一つは陽極の上に撥水層を備えているので、高湿度の状態であっても、電解質にもともと含まれていた吸湿水分による影響が除かれた状態で、大気中の水分検出を行なうことができる。したがって、低湿度(数ppm)から高湿度下(数%)まで広範囲にわたる気中水分濃度を測定することが可能となった。
【0015】
なお、本実施の形態では固体電解質はトリエチレンジアミン硫酸塩(CH12N・xHSO)により構成されており、左記分子式で、xが1.5の場合について説明したが、xが1≦x≦2の間にあれば同様の効果を示す。
また、固体電解質としてはヘキサメチレンテトラミン硫酸塩(CH12N・xHSO)xが1.5≦x≦2.5の間にある化合物であっても同様な効果を示す。
【0016】
実施の形態1、2によれば、固体電解質は、固体電解質自体が含有水分無しの状態であっても水素イオン導電性を示す物質を用いて、水分検出を行なっている。
また、水分含有率が%レベルの比較的高湿度域で(大気中の)水分検出を行なうにあたって、
水分検出器の固体電解質を構成するアミン−硫酸塩化合物の 吸湿量が 無視できないような大きさになった場合でも測定できるように、
固体電解質中の吸水分によって起こる電気分解により生じる水素イオン電流と、供試ガス中に含まれる水分によって陽極で起こる電気分解により生じる水素イオン電流とを区別できるようにしてある。
【0017】
このために、陽極には固体電解質上の一方の面に2箇所以上設けられており、これらの陽極は互いに接することなく配置されている。さらに、いずれか一つの陽極には撥水層が設けられている。この撥水層が設けられた陽極によって、固体電解質中の吸湿分により生じる水素イオン電流の影響を無くすことができる。
水分検出器の陽極と陰極間に電圧印加開始後、撥水層を有していない陽極と陰極間を流れる電流と、撥水層を有する陽極と陰極間を流れる電流の差がほぼ一定になった時点から、電解質層に含まれる水分の影響を受けることなく、供試ガス中における水分検出を行なうことができる。
【0018】
【発明の効果】
第1の発明によれば、多孔性の陽極と、多孔性の陰極と、上記陽極と陰極との間で、上記陽極に一方の面が接し、上記陰極に他方の面が接するように設けられ、含有水分のない状態であっても水素イオン導電性を示すアミン - 硫酸塩化合物からなる電解質層と、この電解質層と上記陽極と陰極の間に電圧を印加する電源とを備えているので、吸湿していなくても水素イオン導電性を示す固体電解質によって、数ppmの低水分濃度域での水分濃度を測定することが可能となった。
【0019】
第2の発明によれば、固体電解質層は、トリエチレンジアミン硫酸塩(CH12N・xHSO)であり、
上記分子式のxは、1≦x≦2の間にある化合物であるので、
数ppmの低水分濃度域での水分濃度測定が可能となった。
【0020】
第3の発明によれば、固体電解質層は、ヘキサメチレンテトラミン硫酸塩(CH12N・xHSO)であり、
上記分子式のxは、1.5≦x≦2.5の間にある化合物であるので、
数ppmの低水分濃度域での水分濃度測定が可能となった。
【0021】
第4の発明によれば、陽極は、固体電解質の一方の面に少なくとも2箇所あり、それぞれの陽極は互いに接することなく配置され、いずれか一つの陽極には撥水層が設けられているので、
陽極に設けられた撥水層によって、固体電解質層にもともと含まれる吸湿水分により発生する電流の影響を取り除くことができ、
高湿度域であっても水分濃度の検出を正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水分検出器の構成を示した図である。
【図2】 本発明の水分検出器に用いられる固体電解質層の導電率を示した図である。
【図3】 本発明の水分検出器の構成を示した図である。
【図4】 本発明の水分検出器における水分濃度と電流の関係を示した図である。
【図5】 従来の水分検出器の構成を示した図である。
【図6】 従来の水分検出器における相対湿度と電流密度の関係を示したものである。
【符号の説明】
1 陽極給電体、 2 陽極、 4 固体電解質、 5 陰極、
6 陰極給電体、 7 リード線、 8 電源。

Claims (4)

  1. 多孔性の陽極と、多孔性の陰極と、上記陽極と陰極との間で、上記陽極に一方の面が接し、上記陰極に他方の面が接するように設けられ、含有水分のない状態であっても水素イオン導電性を示すアミン - 硫酸塩化合物からなる電解質層と、この電解質層と上記陽極と陰極の間に電圧を印加する電源とを備えたことを特徴とする水分検出器。
  2. 固体電解質層は、トリエチレンジアミン硫酸塩(CH12N・xHSO)であり、上記分子式のxは、1≦x≦2の間にある化合物であることを特徴とする請求項1記載の水分検出器。
  3. 固体電解質層は、ヘキサメチレンテトラミン硫酸塩(CH12N・xHSO)であり、上記分子式のxは、1.5≦x≦2.5の間にある化合物であることを特徴とする請求項1記載の水分検出器。
  4. 陽極は、固体電解質の一方の面に少なくとも2箇所あり、それぞれの陽極は互いに接することなく配置され、いずれか一つの陽極には撥水層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の水分検出器。
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