JP3945284B2 - 制振装置 - Google Patents

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睦広 風間
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は吊り橋のタワー、超高層ビルディング、タワー、鉄塔等の構造物の上部に取り付けてこれら構造物の風荷重(空気力)による振動や、地震による振動振幅を抑えて早期に振動を減衰させるために用いる制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、吊り橋の主塔や高層ビルディング等の構造物では、風荷重や地震等により振動が発生した場合に、振動制御を行ってその振動を抑制することが望まれる。
【0003】
このような振動制御を行うための制振装置としては、たとえば、図5に示す如く、ベースフレーム1の上面に布設したレール2上に、錘(付加質量体)である制振体3を搭載した台車4を走行自在に載置し、且つ一端をモータ5に連結したボールねじ6を、上記台車4の下方位置にて上記レール2と平行に延びるように配置して、両端部を支持部材7に回転自在に支持させると共に、該ボールねじ6の中間部に螺合する連結金具8を上記台車4の下面に取り付けて、ボールねじ6と台車4とを連結し、モータ5の駆動で上記ボールねじ6を回転させることにより、台車4とともに上記制振体3をレール2の方向に所要周期で運動(往復移動)させることができるようにしたもの、或いは、図6に示す如く、円弧状に湾曲した形状を有する錘である制振体9を、ベースフレーム10上に設置してある支持ローラ11上に、単弦振動を行えるように載置し、且つ該制振体9の上面に振動方向に沿ってラック12を設け、更に、該ラック12と噛合するピニオン15を途中に有する軸13を、モータ14に連結し、モータ14の駆動で軸13と一体のピニオン15を回転させることにより、ラック12を介して上記制振体9を所要の周期で運動(往復移動)させることができるようにしたもの、等があり、上記制振対象構造物に生じる振動方向と制振体3又は9の移動方向が一致するように制振対象構造物の上部所要位置に制振装置を設置して、制振対象構造物が風荷重や地震等により加振された場合には、該制振対象構造物に生じた振動に対して90度位相をずらして制振体3又は9を強制的に移動させることにより、制振対象構造物の振動を抑制させるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5及び図6に示した上記従来の制振装置は、いずれも制振体3又は9の運動方向は1軸方向であり、この運動方向を、制振対象構造物に生じる振動の方向に一致させて設置する必要があるため、制振対象構造物がx方向とy方向の2軸方向に振動する場合、これら2軸方向の振動を抑制するためには、x方向とy方向にそれぞれ1台ずつの制振装置を設置する必要がある。そのため、設置に要する占有面積が大きくなるという問題があり、又、制振体3又は9や、その他の構成部材は、2組必要になるため、コストが嵩むという問題がある。
【0005】
因みに、1台で制振対象構造物のx方向及びy方向の2軸方向の振動を抑制できるようにした制振装置としては、たとえば、図7(イ)(ロ)(ハ)にその一例の概略を示す如く、ベースフレーム16上に、一方向に延びるレール17を設置して、該レール17上に、錘である下部制振体18をスライド自在に載置すると共に、該下部制振体18を、ベースフレーム16にばね19及びダンパー20を介在させて連結し、更に、上記下部制振体18の上側に、上記レール17と直交する方向に延びるレール21を設置して、該レール21上に上部制振体22をスライド自在に載置すると共に、該上部制振体22を、下部制振体18に、ばね23及びダンパー24を介在させて連結した構成の制振装置を、制振対象構造物の上部所要位置に、レール17と21の方向が、それぞれ該制振対象構造物のx方向及びy方向の振動発生方向と一致するように設置して用いるようにし、制振対象構造物にx方向の振動が発生したときには、この制振対象構造物のx方向の振動エネルギーを、下部制振体18のレール17に沿った運動エネルギーに変えると共に、該運動エネルギーをばね19とダンパー20により効率よく減衰させることにより制振対象構造物のx方向の振動を抑制させるようにし、又、制振対象構造物にy方向の振動が発生したときには、この制振対象構造物のy方向の振動エネルギーを、上部制振体22のレール21に沿った運動エネルギーに変えると共に、該運動エネルギーをばね23とダンパー24により効率よく減衰させることにより制振対象構造物のy方向の振動を抑制させるようにしたものが提案されている(特開昭63−297673号公報)。又、同様に、上下二段の制振体18と22とを、直交する方向にスライド可能に備えると共に、上記下部と上部の各制振体18と22に、駆動用モータと、ボールねじやラック・ピニオン等を用いた動力伝達機構をそれぞれ備えた構成の制振装置を、制振対象構造物上に設置し、制振対象構造物にx方向の振動が発生した場合には90度位相をずらして下部制振体18を往復移動させ、y方向の振動が発生した場合には90度位相をずらして上部制振体22を往復移動させることにより、制振対象構造物の2軸方向の振動を抑制させるようにしたものも提案されている。
【0006】
しかし、これらの制振装置では、下部制振体18の上側に、上部制振体22を設ける必要があることから、装置全体の高さ寸法が大となるという問題があると共に、装置が複雑化するためコストが嵩むという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、1つの制振体により制振対象構造物の全方位の振動に対応できて、設置に要する占有面積を小さくすることができ、且つ装置の高さ寸法を抑制すると共に構成をシンプルにできて、コストの削減を図ることができる制振装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、制振対象構造物の水平面上に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、且つ該制振体を取り囲む上記制振対象構造物の水平面上の周方向所要個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体に回動可能に連結して、上記アクチュエータにより制振体を上記制振対象構造物の水平面上にて任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記制振対象構造物の水平面上に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記制振対象構造物の水平面上に固定した構成とする。
【0009】
制振対象構造物に振動が発生した場合には、任意の方向及び周期で移動させることができるようにしてある制振体を、上記制振対象構造物に発生した振動の方向に沿わせて制振対象構造物の振動に対して90度位相をずらした所要の周期となるように往復移動させる。これにより、制振対象構造物の振動は抑制される。上記制振体は、任意の方向に移動させることができるようにしてあるため、制振対象構造物に生じた振動の方向に沿うように上記制振体の運動方向を設定すれば、制振対象構造物に生じるいかなる方向の振動も抑制される。更に、制振対象構造物の水平面上に、所要径を有するリング状のストッパーを制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記制振対象構造物の水平面上に固定した構成としてあることにより、制振体が移動する範囲をストッパーの内側に制限できるため、制振体が、アクチュエータのストローク範囲を超えて移動する虞を未然に防止でき、制振体及びアクチュエータの損傷を未然に防止できる。
【0010】
又、ベースフレームの上面に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、該ベースフレームの外周縁部における周方向所要個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体に回動可能に連結して、上記アクチュエータにより制振体を任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成とすることにより、制振装置全体を規格化できるため、制振対象構造物に、制振体を載置するための所要の水平面の確保が困難な場合であっても、ベースフレームを制振対象構造物の所要位置に設置することで、制振装置の設置を容易に実施することができる。更に、ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成としてあることにより、制振体が移動する範囲をストッパーの内側に制限できるため、制振体が、アクチュエータのストローク範囲を超えて移動する虞を未然に防止でき、制振体及びアクチュエータの損傷を未然に防止できる。
【0011】
更に、ベースフレームの上面に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、該ベースフレームの外周縁部における周方向所要角度間隔の複数個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該各アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体にそれぞれ回動可能に連結して、上記複数基のアクチュエータを連係して伸縮作動させることにより、上記制振体を任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成とすることにより、複数基のアクチュエータの伸縮作動を組み合わせることで制振体に任意の方向及び周期での運動性を付与できる。
【0012】
更に又、各アクチュエータの基端部の取付位置を、ベースフレームの上面に制振体を取り囲むよう載置して周方向所要間隔位置における外周面部を放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定してあるリング状のストッパーよりも外周側となる上記ベースフレームの外周縁部における周方向に90度をなす2個所とした構成とすることにより、本発明の制振装置の初期状態として、制振体を中心にして直交する方向に延びるよう配置させた各アクチュエータの方向が、制振対象構造物が振動を生じる2軸方向にそれぞれ一致するように制振装置の配置する方向を設定させることで、制振対象構造物に生じる2軸方向の振動の各軸方向成分を、それぞれ1基のアクチュエータの伸縮作動により対応させることができる。
【0013】
更に又、各アクチュエータの基端部の取付位置を、ベースフレームの上面に制振体を取り囲むよう載置して周方向所要間隔位置における外周面部を放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定してあるリング状のストッパーよりも外周側となる上記ベースフレームの外周縁部における周方向に90度離れた2個所と、該各個所から135度離れた1個所とした構成とすることにより、3基のアクチュエータの伸縮作動量を調整して、三方向から制振体の位置を設定できるので、制振体の位置決めをより確実に行うことができる。
【0014】
更に又、アクチュエータの作動ロッドの先端部に取付部材とその外周面に取り付けてあるブラケットを介して水平方向に回動可能に且つ上下方向に所定量変位できるよう揺動自在に取り付けてある制振体下面にボールキャスターを取り付け、上記制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に載置した制振体が、上記ボールキャスターを介して全方位へ走行できるようにした構成とすることにより、上記制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に、制振体を全方位へスライド可能に載置することが容易にできる。
【0015】
更に又、制振体を、下面にエアーパレットを装備すると共に、該制振体の上側に上記エアーパレットに加圧空気を供給し、且つ上記制振体と共に制振対象構造物の振動を抑制させるための質量として利用するためのコンプレッサーを設けてなる構成として、制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に載置した制振体が、上記各エアーパレットから噴出させる空気層を介在させてわずかに浮上することにより全方位へスライドできるようにした構成とすることにより、制振体の制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上における全方位へのスライドを、より円滑に行わせることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1(イ)(ロ)及び図2(イ)(ロ)は本発明の制振装置の実施の一形態を示すもので、上面が平らな平板状としてあるベースフレーム25の中央部上面に、所要の平面形状、たとえば、円盤状に形成し且つ重心位置となる中央部の上側に所要高さ位置まで突出する円柱状の取付部材27を設けた錘(付加質量体)である制振体26を、全方位(全周方向)にスライド可能に載置し、上記ベースフレーム25の外周縁部における周方向に90度離れた2個所に設けた支持台30aと30b上に、先端側に作動ロッド29を伸縮作動できるように備えてなるアクチュエータ28aと28bをそれぞれ内向きに配置して、該各アクチュエータ28a及び28bの基端部を、対応する支持台30aと30b上に、それぞれピン31を介して水平方向に回動可能に且つ上下方向に所定量変位可能に取り付け、更に、該各アクチュエータ28a及び28bの各作動ロッド29の先端部を、上記制振体26の取付部材27の外周面における周方向に90度離れた位置に、ブラケット32を介してそれぞれ水平方向に回動でき且つ上下方向に所定量変位できるよう揺動自在に取り付け、図示しない制御装置からの指令により上記各アクチュエータ28aと28bとを連係させて伸縮作動させることにより、制振体26を任意の方向に移動させることができるようにする。この際、上記各アクチュエータ28aと28bの作動ロッド29を共に全ストロークのほぼ1/2の伸縮状態としたときに、上記制振体26がベースフレーム25の中央に配置されるようにしておく。なお、上記各アクチュエータ28a及び28bは、作動ロッド29の伸縮作動を正確に制御できれば、油圧や空気圧等の流体圧で作動ロッド29を伸縮させるパワーシリンダ形式のもの、或いは図示しないモータの駆動力により作動ロッド29を伸縮させる電気式のもの、のいずれの形式のものを用いてもよい。
【0019】
上記制振体26をベースフレーム25上に全方位にスライド可能に載置できるようにするための構成としては、たとえば、制振体26の下面の所要の複数個所(図では4個所)にボールキャスター33を取り付けて、該各ボールキャスター33を介して上記制振体26がベースフレーム25上を任意の方向に移動できるようにする。
【0020】
更に、上記各支持台30a及び30bよりも内側位置となるベースフレーム25の外周部の上面に、所要大きさの径としてあるリング状のストッパー34を、上記制振体26がベースフレーム25の中心部にあるとき、該制振体26と同心状となるように載置すると共に、該ストッパー34を支持するためのスプリングの如き弾性体からなる緩衝部材35を、ストッパー34を取り囲むように周方向所要間隔位置(図では8個所)の外周面に配置して、放射方向に緩衝作用を発揮できるような姿勢で該各緩衝部材35の外側を、ベースフレーム25上の固定部材36に取り付けるようにする。
【0021】
構造物の制振を行わせる場合は、制振対象となる構造物の所要位置に、上記構成とした制振装置を設置する。この際、制振体26をベースフレーム25の中央に配置させると共に、このとき直交配置となる各アクチュエータ28a,28bの軸心方向が、制振対象構造物に発生するx方向とy方向の振動の方向に一致するようにしておく。
【0022】
制振対象構造物に対して風荷重や地震によりx方向の振動が発生した場合には、図1(イ)に一点鎖線及び二点鎖線で示す如く、アクチュエータ28aを、上記制振対象構造物の振動に90度位相をずらした周期で伸長、収縮を繰り返すように作動させると、制振体26は、x方向に制振対象構造物の振動に90度位相をずらした周期で往復移動させられるため、上記制振対象構造物に生じたx方向の振動は抑制されるようになる。なお、この際、アクチュエータ28bは、上記アクチュエータ28aによる制振体26のx方向の運動の方向性を妨げることがないように、上記制振体26のx方向の往復移動に追従させて作動ロッド29を所要のストロークで伸縮させるようにする。
【0023】
一方、制振対象構造物に対してy方向の振動が発生した場合には、図2(イ)に一点鎖線及び二点鎖線で示す如く、アクチュエータ28bを、上記制振対象構造物の振動に90度位相をずらした周期で伸長、収縮を繰り返すように作動させると、制振体26は、y方向に制振対象構造物の振動に90度位相をずらした周期で往復移動させられるため、上記制振対象構造物に生じたy方向の振動は抑制されるようになる。なお、この際、アクチュエータ28aは、上記アクチュエータ28bによる制振体26のy方向の運動の方向性を妨げることがないように、上記制振体26のy方向の往復移動に追従させて作動ロッド29を所要のストロークで伸縮させるようにする。
【0024】
更に、制振対象構造物に対してx方向とy方向の振動が合成された振動、たとえば、x:y=1:1方向の振動が発生した場合には、アクチュエータ28aと28bを、(アクチュエータ28aのストローク量):(アクチュエータ28bのストローク量)=1:1となるようにして、同期して伸長、収縮をくりかえすように作動させて、図2(ロ)に一点鎖線及び二点鎖線で示す如く、制振体26を、x:y=1:1方向に、上記制振対象構造物の振動に90度位相をずらした周期で往復移動させると、この制振体26の運動により、上記制振対象構造物に生じたx:y=1:1方向の振動は抑制されるようになる。
【0025】
同様に、制振対象構造物にx:y=1:1以外の比でx方向とy方向の振動が合成された振動が発生した場合には、制振体26に対して、上記制振対象構造物に発生した振動のx方向成分及びy方向成分の比に対応したx方向成分及びy方向成分の比を有し且つ上記制振対象構造物の振動周期に90度位相をずらした周期の運動が得られるように、アクチュエータ28aと28bとを連係させてそれぞれ伸長、収縮を繰り返すように作動させることにより、制振体26を移動させて制振対象構造物に発生した振動を抑制させることができる。
【0026】
なお、上記各アクチュエータの28aと28bの作動ロッド29の先端部は共に制振体26の取付部材27に連結されていて、一方のアクチュエータ28a又は28bが伸縮作動すると、それに伴って他方のアクチュエータ28b又は28aは基端部のピン31を中心に水平方向へ回動させられるため、上記の如く、x方向成分とy方向成分が所要の比で合成された方向に制振体26を移動させる場合には、アクチュエータ28a及び28bのストロークする方向がそれぞれx方向及びy方向からずれると共に、アクチュエータ28a及び28bのストローク速度と制振体26のx方向及びy方向への移動速度にずれが生じることになる。このため、制振体26に要求される運動のx方向及びy方向への移動量と移動速度を達成できるように、図示しない演算器等により上記各アクチュエータ28aと28bのストローク量及びストローク速度は調整させるものとする。
【0027】
このように、本発明の制振装置によれば、1つの制振体26により、制振対象構造物に発生するx方向とy方向の2軸方向の成分を有する振動、すなわち、全方位の振動を抑制することができ、このため従来の如く制振体3や9を有する1軸方向の制振装置を、制振体3又は9の振動方向が直交するように2台設置する場合に比して、設置に要する占有面積を小さくすることができると共に、部材点数を少なくすることができ、又、上下2段の制振体18と22を備える構成に比して高さ寸法を低く抑えることができると共に、装置をシンプルなものとすることができるため、コストの削減を図ることが可能になる。
【0028】
又、アクチュエータ28aと28bは、制振体26がベースフレーム25の中央に配置される初期状態のときに、互いの軸心方向が直交するようにしてあるため、この初期状態で直交配置となる上記各アクチュエータ28aと28bの軸心方向が、制振対象構造物の振動の発生し得るx方向及びy方向に一致するような配置として制振装置を制振対象構造物に設置することにより、制振対象構造物に生じるx方向の振動にはアクチュエータ28aの伸縮作動を、又、y方向の振動にはアクチュエータ28bの伸縮作動をそれぞれ対応させることができるため、制振対象構造物のx方向及びy方向の振動の抑制に有利なものとすることができる。
【0029】
更に、制振体26の外周側にはリング状のストッパー34が設けてあることから、制振体26の過剰な移動をストッパー34により阻止できるため、アクチュエータ28a及び28bの伸縮ストロークの範囲を超えて制振体26が移動する虞はなく、万一、制振対象構造物に突然大きな振動が生じた場合等に、制振体26がストッパー34に衝突したとしても、この衝突による衝撃は、緩衝部材35により緩衝させることができるため、制振体26やアクチュエータ28a,28bに損傷が生じる虞を未然に防止することができる。
【0030】
更に又、制振体26は、上面が平らな平板状としてあるベースフレーム25の上面に載置するようにしてあり、又、各アクチュエータ28a,28bはベースフレーム25に支持台30a,30bを介して取り付けてあり、更に、ストッパー34も、ベースフレーム25上に緩衝部材35及び固定部材36を介して、取り付けてあることから、制振装置全体を規格化でき、制振対象構造物に、制振体26を載置するための所要の水平面の確保が困難な場合であっても、ベースフレーム25を制振対象構造物の所要位置に設置することで、制振装置の設置を容易に実施することが可能となる。
【0031】
次に、図3(イ)(ロ)は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1(イ)(ロ)及び図2(イ)(ロ)に示した制振装置と同様な構成において、制振体26の下面にボールキャスター33を設けた構成とすることに代えて、制振体26の下面における所要の複数個所(図では4個所)に、エアーパレット37を取り付け、且つ制振体26の上側に、支持部材38を介してコンプレッサー39を設置し、該コンプレッサー39に一端を接続した空気送給ライン40の他端を、上記各エアーパレット37に接続して、コンプレッサー39より空気送給ライン40を通して各エアーパレット37に導いた圧縮空気を、該各エアーパレット37の下面から噴出させて、この噴出される空気の層により制振体26をベースフレーム25上にてわずかに浮上させ、これにより、該ベースフレーム25上における制振体26の全方位へのスライドを保証させるようにしたものである。
【0032】
なお、上記コンプレッサー39を設置するための支持部材38は、制振体26の変位に伴って取付部材27の外周に取り付けてある各アクチュエータ28a,28bの作動ロッド29の取付角度が変化するので、このような場合にも作動ロッド29と干渉しない制振体26上の所要位置に設けるようにしてある。その他の構成は図1(イ)(ロ)に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
【0033】
本実施の形態によれば、図1(イ)(ロ)及び図2(イ)(ロ)に示した実施の形態と同様な効果を得ることができ、更に、制振体26をベースフレーム25上にてわずかに浮上させているため、錘である制振体26の移動をより円滑なものとすることができ、このため制振体26を移動させるためにアクチュエータ28a,28bに要求される作動力を減少させることが可能になるため、該各アクチュエータ28a,28bを小型化したり、アクチュエータ28a,28bを伸縮させるために消費するエネルギー量を削減することが可能になる。又、コンプレッサー39も制振体26と一体に移動させる事ができるため、該コンプレッサー39の質量も、制振対象構造物の振動を抑制させるための質量として利用することができる。
【0034】
次いで、図4(イ)(ロ)は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図3(イ)(ロ)に示した制振装置と同様な構成において、ベースフレーム25の外周縁部における周方向に90度離れた位置にそれぞれ設置してあるアクチュエータ28a,28bの支持台30a,30bの双方から周方向に135度離れた位置に、支持台30cを設け、該支持台30c上に、上記アクチュエータ28a,28bと同様なアクチュエータ28cを内向きに配置すると共に、該アクチュエータ28cの基端部を、ピン31を介して上記支持台30cに水平方向に回動可能に且つ上下方向に所定量変位可能に取り付け、且つ該アクチュエータ28cの作動ロッド29の先端部を、制振体26の取付部材27の外周面における上記アクチュエータ28a,28bの作動ロッド29の取付位置と周方向に135度離れた位置に、ブラケット32を介して水平方向に回動でき且つ上下方向に所定量変位できるよう揺動自在に取り付けた構成としたものである。
【0035】
その他の構成は図3(イ)(ロ)に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
【0036】
本実施の形態によれば、上記図3(イ)(ロ)に示した実施の形態と同様な効果を得ることができ、更に、制振体26は、3基のアクチュエータ28a,28b,28cのそれぞれの作動ロッド29の伸縮量により、3方向からその位置が決定されるため、制振体26の位置決めをより確実なものとすることができる。しかも、上記アクチュエータ28a,28b,28cの取付位置は、ベースフレーム25の外周縁部における周方向に90度離れた2個所と、該各個所から135度離れた1個所としてあるため、制振体26をベースフレーム25の中央に配置した初期状態のときに、直交配置となるアクチュエータ28aと28bを、制振対象構造物に振動が生じるx方向とy方向に合わせて配置すれば、x方向の振動に対してはアクチュエータ28aの伸縮作動を対応させ、y方向の振動に対してはアクチュエータ28bの伸縮作動を対応させることができ、更に、制振体26を移動させるときには、常に上記アクチュエータ28aと28bと28cにより伸長方向と収縮方向の両方の作動力を作用させることができるため、制振体26を確実に移動させることができる。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、制振体26をベースフレーム25上にて全方位へスライドさせることができれば、制振体26の下面にボールキャスター33やエアーパレット37を取り付ける以外にも、ベースフレーム25の上面に、ボールキャスターを上向きに敷き詰めたり、ベースフレーム25の上面と制振体26の下面に摩擦抵抗の低い素材を用いたり、両者の間に摩擦抵抗の低い部材を介在させたり、更には、磁力や電磁力等により制振体26をベースフレーム25の上面からわずかに浮上させる等の各種の方法を採用し得ること、ストッパー34の外周側面部に配する緩衝部材35としては、制振体の移動量が過剰になってストッパー34に衝突したときに生じる衝撃を吸収、緩和できれば、ゴムやウレタンの如き弾性材や、流体圧を利用したダンパー等、スプリング以外のものを採用してもよいこと、図1(イ)(ロ)及び図2(イ)(ロ)に示した実施の形態と図3(イ)(ロ)に示した実施の形態では、制振体26をベースフレーム25の中央に配置する初期状態としたときに、2基のアクチュエータ28aと28bが直交する方向に配置されることが望ましいが、2基のアクチュエータ28aと28bの伸縮作動の合成により制振体26を所要のストローク量で全方位に移動させることができれば、初期状態における上記アクチュエータ28aと28bのなす角度は、自在に設定できること、図4に示した実施の形態では、制振体26をベースフレーム25の中央に配置する初期状態のときに、3基のアクチュエータ28a,28b,28cのうち2基のアクチュエータが直交方向に配置され、残る1基が上記2基のアクチュエータからそれぞれ135度ずつ離れた配置となることが望ましいが、2基のアクチュエータが180度方向に配置されることがないようにすると共に、3基のアクチュエータ28aと28bと28cの伸縮作動の合成により制振体26を所要のストローク量で全方位に移動させることができれば、初期状態における上記3基のアクチュエータ28a,28b,28cのそれぞれのなす角度は、自在に設定できること、アクチュエータをベースフレームの外周縁部に周方向に4基以上設けて、該各アクチュエータの伸縮作動の合成により制振体を所要のストローク量で全方位へ移動させるようにしてもよいこと、更に、アクチュエータの基端部をベースフレーム25上の支持台に連結するピン31に、モータの出力軸を連結して、該モータにより上記アクチュエータ自体を上記ピン31を中心に水平方向に回転駆動できるようにすれば、アクチュエータを1基とすると共に、該アクチュエータの水平方向の回転駆動と作動ロッド29の伸縮作動の合成により制振体26に任意の方向及び周期の運動性を付与することも可能なこと、又、制振対象構造物の屋上や、上部階のコンクリートスラブ面(床面)等に、制振体26を全方位にスライド可能に載置できる水平面が確保できる場合には、ベースフレーム25を用いることなく該制振対象構造物の水平面上に、ボールキャスター33やエアーパレット37を下面に取り付けてなる制振体26を直接載置すると共に、該水平面上における上記制振体26を取り囲む周方向の所要位置に、アクチュエータ28aと28b、又は、28aと28bと28cの基端部を、それぞれ対応する支持台30a,30b,30cを介して取り付けるようにしてもよく、この場合、ストッパー34は、周方向所要間隔位置における外周面部を、緩衝部材35を介在させて上記制振対象構造物の水平面上に取り付ければよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の制振装置によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)制振対象構造物の水平面上に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、且つ該制振体を取り囲む上記制振対象構造物の水平面上の周方向所要個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体に回動可能に連結して、上記アクチュエータにより制振体を上記制振対象構造物の水平面上にて任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記制振対象構造物の水平面上に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記制振対象構造物の水平面上に固定した構成としてあるので、制振対象構造物に振動が発生した場合には、任意の方向及び周期で移動させることができるようにしてある1つの制振体により、制振対象構造物に発生する2軸方向の成分を有する振動、すなわち、全方位の振動を抑制することができ、このため従来の如く制振体を有する1軸方向の制振装置を2台設置する場合に比して、設置に要する占有面積を小さくすることができると共に、部材点数を少なくすることができ、又、上下2段の制振体を備える構成に比して高さ寸法を低く抑えることができると共に、装置をシンプルなものとすることができるため、コストの削減を図ることが可能になる。
(2)ベースフレームの上面に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、該ベースフレームの外周縁部における周方向所要個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体に回動可能に連結して、上記アクチュエータにより制振体を任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成とすることにより、制振装置全体を規格化できるため、制振対象構造物に、制振体を載置するための所要の水平面の確保が困難な場合であっても、ベースフレームを制振対象構造物の所要位置に設置することで、制振装置の設置を容易に実施することができる。
(3)ベースフレームの上面に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、該ベースフレームの外周縁部における周方向所要角度間隔の複数個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該各アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体にそれぞれ回動可能に連結して、上記複数基のアクチュエータを連係して伸縮作動させることにより、上記制振体を任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成とすることにより、複数基のアクチュエータの伸縮作動を組み合わせることで制振体に任意の方向及び周期での運動性を付与できる。
(4) 更に、上記 (1)(2)(3) においては、制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上に固定した構成としてあるため、制振体が移動する範囲をストッパーの内側に制限できることから、制振体が、アクチュエータのストローク範囲を超えて移動する虞を未然に防止でき、制振体及びアクチュエータの損傷を未然に防止できる。
(5)各アクチュエータの基端部の取付位置を、ベースフレームの上面に制振体を取り囲むよう載置して周方向所要間隔位置における外周面部を放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定してあるリング状のストッパーよりも外周側となる上記ベースフレームの外周縁部における周方向に90度をなす2個所とした構成とすることにより、本発明の制振装置の初期状態として、制振体を中心にして直交する方向に延びるよう配置させた各アクチュエータの方向が、制振対象構造物が振動を生じる2軸方向にそれぞれ一致するように制振装置の配置する方向を設定させることで、制振対象構造物に生じる2軸方向の振動の各軸方向成分を、それぞれ1基のアクチュエータの伸縮作動により対応させることができる。
(6)各アクチュエータの基端部の取付位置を、ベースフレームの上面に制振体を取り囲むよう載置して周方向所要間隔位置における外周面部を放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定してあるリング状のストッパーよりも外周側となる上記ベースフレームの外周縁部における周方向に90度離れた2個所と、該各個所から135度離れた1個所とした構成とすることにより、3基のアクチュエータの伸縮作動量を調整して、三方向から制振体の位置を設定できるので、制振体の位置決めをより確実に行うことができる。
(7) アクチュエータの作動ロッドの先端部に取付部材とその外周面に取り付けてあるブラケットを介して水平方向に回動可能に且つ上下方向に所定量変位できるよう揺動自在に取り付けてある制振体下面にボールキャスターを取り付け、上記制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に載置した制振体が、上記ボールキャスターを介して全方位へ走行できるようにした構成とすることにより、上記制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に、制振体を全方位へスライド可能に載置することが容易にできる。
(8)制振体を、下面にエアーパレットを装備すると共に、該制振体の上側に上記エアーパレットに加圧空気を供給し、且つ上記制振体と共に制振対象構造物の振動を抑制させるための質量として利用するためのコンプレッサーを設けてなる構成として、制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に載置した制振体が、上記各エアーパレットから噴出させる空気層を介在させてわずかに浮上することにより全方位へスライドできるようにした構成とすることにより、制振体の制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上における全方位へのスライドを、より円滑に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制振装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は(イ)のA−A方向矢視図である。
【図2】(イ)(ロ)はいずれも図1の制振装置の使用状態を示す概略平面図である。
【図3】本発明の実施の他の形態を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は(イ)のB−B方向矢視図である。
【図4】本発明の実施の更に他の形態を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は(イ)のC−C方向矢視図である。
【図5】従来の1軸式の制振装置の一例を示す概略正面図である。
【図6】従来の1軸式の制振装置の他の例を示す概略正面図である。
【図7】従来の2軸式の制振装置の一例を示すもので、(イ)は概略斜視図、(ロ)は概略正面図、(ハ)は概略側面図である。
【符号の説明】
25 ベースフレーム
26 制振体
27 取付部材
28a,28b,28c アクチュエータ
29 作動ロッド
32 ブラケット
33 ボールキャスター
34 ストッパー
35 緩衝部材
37 エアーパレット
39 コンプレッサー

Claims (7)

  1. 制振対象構造物の水平面上に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、且つ該制振体を取り囲む上記制振対象構造物の水平面上の周方向所要個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体に回動可能に連結して、上記アクチュエータにより制振体を上記制振対象構造物の水平面上にて任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記制振対象構造物の水平面上に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記制振対象構造物の水平面上に固定した構成を有することを特徴とする制振装置。
  2. ベースフレームの上面に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、該ベースフレームの外周縁部における周方向所要個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体に回動可能に連結して、上記アクチュエータにより制振体を任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成を有することを特徴とする制振装置。
  3. ベースフレームの上面に、制振体を全方位にスライドできるよう載置し、該ベースフレームの外周縁部における周方向所要角度間隔の複数個所に、先端側に作動ロッドを伸縮作動可能に備えてなるアクチュエータの基端部を回動可能に取り付けると共に、該各アクチュエータの作動ロッドの先端部を上記制振体にそれぞれ回動可能に連結して、上記複数基のアクチュエータを連係して伸縮作動させることにより、上記制振体を任意の方向及び周期で移動させることができるようにし、更に、上記ベースフレームの上面に、所要径を有するリング状のストッパーを、上記制振体を取り囲むよう載置すると共に、該ストッパーの周方向所要間隔位置における外周面部を、放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定した構成を有することを特徴とする制振装置。
  4. 各アクチュエータの基端部の取付位置を、ベースフレームの上面に制振体を取り囲むよう載置して周方向所要間隔位置における外周面部を放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定してあるリング状のストッパーよりも外周側となる上記ベースフレームの外周縁部における周方向に90度をなす2個所とした請求項3記載の制振装置。
  5. 各アクチュエータの基端部の取付位置を、ベースフレームの上面に制振体を取り囲むよう載置して周方向所要間隔位置における外周面部を放射方向に配した緩衝部材を介在させて上記ベースフレーム上に固定してあるリング状のストッパーよりも外周側となる上記ベースフレームの外周縁部における周方向に90度離れた2個所と、該各個所から135度離れた1個所とした請求項3記載の制振装置。
  6. アクチュエータの作動ロッドの先端部に取付部材とその外周面に取り付けてあるブラケットを介して水平方向に回動可能に且つ上下方向に所定量変位できるよう揺動自在に取り付けてある制振体下面にボールキャスターを取り付け、上記制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に載置した制振体が、上記ボールキャスターを介して全方位へ走行できるようにした請求項1、2、3、4又は5記載の制振装置。
  7. 制振体を、下面にエアーパレットを装備すると共に、該制振体の上側に上記エアーパレットに加圧空気を供給し、且つ上記制振体と共に制振対象構造物の振動を抑制させるための質量として利用するためのコンプレッサーを設けてなる構成として、制振対象構造物の水平面上、又は、ベースフレーム上面に載置した制振体が、上記各エアーパレットから噴出させる空気層を介在させてわずかに浮上することにより全方位へスライドできるようにした請求項1、2、3、4又は5記載の制振装置。
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