JP3945265B2 - 内燃機関用スタータジェネレータの制御装置 - Google Patents

内燃機関用スタータジェネレータの制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関を始動する始動用電動機(スタータモータ)とバッテリを充電する発電機(ジェネレータ)とを兼ねるスタータジェネレータを制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関に取り付ける発電機として、磁石発電機が多く用いられている。磁石発電機は、磁石界磁回転形の回転電機であって、機関のクランク軸に取り付けられた磁石回転子と、機関のケース等に固定される固定子とにより構成される。固定子は、磁石回転子の磁極にギャップを介して対向させられる磁極部を有する電機子鉄心と、該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとからなっていて、磁石回転子の回転に伴なって電機子コイルに交流電圧を誘起する。
【0003】
磁石界磁回転形の回転電機は、その固定子に星形結線または環状結線されたn個(nは2以上の整数)の電機子コイルを設けて、回転子の位置に応じて励磁する電機子コイルを切り換える制御を行うことにより、ブラシレス電動機として動作させることができる。
【0004】
このように、磁石界磁回転形の回転電機は、磁石発電機としても、電動機としても動作させることができるため、この回転電機を機関始動用の電動機とバッテリ充電用発電機とを兼ねるスタータジェネレータ(内燃機関始動用電動機兼発電機)として動作させることが検討されている。
【0005】
磁石界磁回転形回転電機をスタータジェネレータとして動作させるように制御する制御装置は、固定子側で磁石回転子の磁極の極性を検出して、検出している磁極の極性が変化する毎にレベルが変化する位置検出信号を出力する位置検出器と、スイッチ素子と該スイッチ素子に逆並列接続された帰還用ダイオードとによりブリッジのn個の上辺及びn個の下辺がそれぞれ構成されて正極側及び負極側の直流端子間にバッテリが接続されるとともにn個の交流端子が固定子のn個の外部端子にそれぞれ接続されたブリッジ形のインバータ回路と、内燃機関の始動時には該内燃機関を始動させる方向に磁石回転子を回転させるべく位置検出器の出力に基づいて決定した相の電機子コイルにバッテリから駆動電流を供給し、内燃機関が始動した後は電機子コイルからインバータ回路の帰還ダイオードにより構成される整流回路を通してバッテリ側に負荷電流を供給するようにインバータ回路のスイッチ素子を制御するコントローラとにより構成される。
【0006】
機関が始動した後スタータジェネレータを発電機として運転する際には、負荷の状況に応じて、バッテリに印加される電圧が変化し、負荷が軽いときには、バッテリに印加される電圧が上昇してバッテリ及び該バッテリに接続された負荷が破壊されるおそれがある。
【0007】
特にスタータジェネレータにおいては、機関の始動時に大きなトルクを発生させるように電機子コイルの巻線仕様が設定されるため、機関が始動した後、発電機として動作させた際に電機子コイルに高い誘起電圧が発生し、バッテリ及び負荷に印加される電圧が過大になりやすい。
【0008】
そこで、バッテリの両端の電圧(バッテリ電圧)を検出して、検出した電圧が設定値を超えたときに、インバータ回路のブリッジの下辺のスイッチ素子を同時にオン状態にして電機子コイルを短絡するか、またはブリッジの下辺のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフさせて電機子コイルの出力を位相制御することによりバッテリ電圧を設定値に保つように調整して、バッテリ及び負荷に過電圧が印加されるのを防止することが考えられている。
【0009】
また特開2000−333427号に示されているように、インバータ回路の交流端子と負極性側の直流端子との間にサイリスタなどの出力短絡用のスイッチ素子を接続して、バッテリ電圧が設定値を超えたときに、出力短絡用スイッチ素子をオン状態にすることにより、バッテリ電圧を設定値に保つための電圧調整を行うことも提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、スタータジェネレータにおいては、機関の始動時に大きなトルクを発生させるように、その電機子コイルの巻線仕様が設定されているため、発電機として動作させた際には、高い出力電圧を発生する。そのため、上記のように、バッテリ電圧が過大になったときに電機子コイルを短絡することにより電圧調整を行うようにした場合には、電圧調整時に大きな短絡電流が流れるため、電機子コイルでの発熱が多くなるという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、電機子コイルでの発熱を少なくすることができるようにした内燃機関用スタータジェネレータの制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関のクランク軸に取り付けられた磁石回転子と、n個(nは3以上の整数)の電機子コイルを有して該n個の電機子コイルからn個の外部端子が導出された固定子と、スイッチ素子と該スイッチ素子に逆並列接続された帰還用ダイオードとによりブリッジのn個の上辺及びn個の下辺がそれぞれ構成されてブリッジの上辺の共通接続点及び下辺の共通接続点からそれぞれバッテリの正極端子及び負極端子に接続される正極側及び負極側の直流端子が引き出されるとともにn個の上辺とn個の下辺とのそれぞれの接続点からn個の交流端子が引き出されて、n個の交流端子が固定子のn個の外部端子に接続されるブリッジ形のインバータ回路と、内燃機関の始動時には該内燃機関を始動させる方向に前記磁石回転子を回転させるための駆動電流をバッテリから電機子コイルに流すようにインバータ回路のスイッチ素子に駆動信号を供給し、内燃機関が始動した後は電機子コイルからインバータ回路の帰還ダイオードにより構成される整流回路を通してバッテリ側に電流を供給すべくインバータ回路のスイッチ素子への駆動信号の供給を停止するインバータ制御手段とを備えた内燃機関用スタータジェネレータを制御する制御装置を対象とする。
【0013】
本発明においては、固定子のm個(mは2以上n未満の整数)の外部端子とインバータ回路の対応するm個の交流端子との間をそれぞれ接続する回路の少なくとも1つに挿入されて、固定子のm個の外部端子の一部とインバータ回路の対応する交流端子との間をオンオフする少なくとも1つの出力抑制用スイッチと、固定子のn−m個の外部端子とインバータ回路の対応するn−m個の交流端子との間をそれぞれ接続するn−m個の回路の少なくとも1つに挿入されて、該n−m個の交流端子の少なくとも1つとインバータ回路の対応する交流端子との間をオンオフする少なくとも1つの電圧調整用スイッチと、バッテリの両端の電圧を検出する電圧検出回路と、内燃機関の始動時には出力抑制用スイッチをオン状態に保持し、内燃機関が始動した後は出力抑制用スイッチをオフ状態に保持するように出力抑制用スイッチを制御する出力抑制用スイッチ制御手段と、内燃機関の始動時には電圧調整用スイッチをオン状態に保ち、内燃機関が始動した後は、電圧検出回路により検出される電圧が設定値以下のときに電圧調整用スイッチをオン状態に保ち、電圧検出回路により検出される電圧が設定値を超えたときに電圧調整用スイッチをオフ状態にするように電圧調整用スイッチを制御する電圧調整用スイッチ制御手段とを設ける。
【0014】
上記のように、固定子の外部端子とインバータ回路の交流端子との間に電圧調整用スイッチを接続して、電圧検出回路により検出されるバッテリ電圧が設定値を超えたときに電圧調整用スイッチをオフ状態にすることにより電圧調整を行うようにすると、電機子コイルを短絡することにより電圧調整を行う場合に比べて、電機子コイルでの発熱を大幅に少なくすることができる。
【0015】
また上記のように、固定子の外部端子とインバータ回路の交流端子との間に出力抑制用スイッチを設けて、内燃機関が始動した後に出力抑制用スイッチをオフ状態にすることにより固定子の外部端子の一部をインバータ回路から切り離すようにすると、機関が始動した後に電機子コイルから負荷に過大な電力が供給されるのを防ぐことができ、バッテリ及び負荷に供給される電流が過大になるのを防ぐことができる。
【0016】
上記電圧調整用スイッチとしては、リレーを用いることもできるが、装置の寿命を長くするためには、電圧調整用スイッチとして、高速でスイッチング動作を行うことができる半導体スイッチ素子を用いるのが好ましい。
【0017】
電圧調整用スイッチを単一の半導体スイッチ素子により構成する場合には、該半導体スイッチ素子として、トライアックなどの双方向性を有する半導体スイッチ素子を用いる必要がある。
【0018】
しかし内燃機関の始動時に必要とされる大きな電機子電流を、高速でスイッチング動作を行う半導体スイッチ素子を通して流そうとすると、該スイッチ素子として高価なものを用いることが必要になり、制御装置のコストが高くなるのを避けられない。
【0019】
本発明においては、コストの削減を図るために、高速でスイッチング動作を行うことができる半導体スイッチ素子からなる第1のスイッチと、内燃機関を始動する際に電機子コイルに流す大電流を通電し得る電流容量を有するスイッチ素子からなっていて第1のスイッチの両端に並列に接続された第2のスイッチとにより電圧調整用スイッチを構成する。
【0020】
この場合、電圧調整用スイッチ制御手段は、内燃機関の始動時に第1のスイッチをオフにした状態で第2のスイッチをオン状態に保ち、内燃機関が始動した後は、前記のスイッチをオフにした状態で第1のスイッチを電圧検出回路により検出される電圧に応じてオンオフさせるように構成する。
【0021】
上記第1のスイッチは、双方向性を有する半導体スイッチ素子により構成してもよく、単方向を有する半導体スイッチ素子により構成してもよい。
【0022】
また上記第2のスイッチは、高速でのスイッチング動作を必要とせず、大電流を遮断する必要がないため、安価なリレーの接点により構成してコストの削減を図ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係わるスタータジェネレータの制御装置の全体的な構成を示したブロック図、図2(A)ないし(D)は、図1の制御装置で用いる電圧調整用スイッチの構成例を示した回路図である。
【0024】
図1において1は内燃機関(E/G)、2はスタータジェネレータ、3はバッテリ、4はバッテリ3とスタータジェネレータ2との間に設けられたインバータ回路、5はインバータ回路4とスタータジェネレータ2との間に挿入されたスイッチ回路、6はインバータ回路4及びスイッチ回路5を制御するコントローラ、7はバッテリ3の両端に負荷投入用スイッチ8を介して接続された負荷である。
【0025】
スタータジェネレータ2は、内燃機関1のクランク軸に取り付けられた磁石回転子と、星形結線または環状結線されたn個(nは2以上の整数)の電機子コイルを有して該n個の電機子コイルからn個の外部端子が導出された固定子とを備えたものである。
【0026】
図示の例では、スタータジェネレータ2の固定子に4個の電機子コイルLab,Lbc,Lcd及びLdaが設けられていて、固定子から4個の外部端子2a,2b,2c及び2dが導出されている。また磁石回転子(図示せず。)は2極に構成されている。
【0027】
この例では、4個の電機子コイルがU,V2相の電機子コイルを構成するように結線されていて、磁石発電機として駆動された際に、図7(A)ないし(D)に示したように、対角位置(電気角で180°離れた位置)にある対の電機子コイル(Lab,Lcd)及び(Lbc,Lda)に同位相の電圧が誘起し、隣接位置にある対のコイル(電気角で90°離れた位置)にある対のコイル(Lab,Lbc),(Lbc,Lcd),(Lcd,Lda)及び(Lda,Lab)にそれぞれ逆位相の電圧が誘起するようになっている。なお図7(A)ないし(D)において、各電機子コイルに添わせて表示した矢印は、スタータジェネレータが磁石発電機として運転された際に各電機子コイルに流れる電流の方向を示したものであり、同図(A)ないし(D)は、磁石回転子(2極)が1回転する間に生じる各電機子コイルの電流の方向の変化を、90度(磁石回転子の回転角度)間隔で示したものである。
【0028】
スタータジェネレータ2の固定子側には、U,V2相の電機子コイルのそれぞれに対して回転子の磁極の極性を検出して、検出している磁極がS極のときとN極のときとで異なるレベルを示す矩形波状の位置検出信号Hu及びHvを出力する位置検出器hu及びhvが設けられている。これらの位置検出器hu,hvは例えばホールICにより構成される。
【0029】
インバータ回路4は、スイッチ素子と該スイッチ素子に逆並列接続された帰還用ダイオードとによりブリッジのn個(図示の例ではn=4)の上辺及び下辺がそれぞれ構成されたブリッジ形の回路からなっている。図示の例では、n=4に設定されていて、各スイッチ素子がMOSFETからなっている。
【0030】
即ち、図示のインバータ回路4においては、ドレインが共通接続されたMOSFET FaないしFdと、これらのMOSFETのドレインソース間にそれぞれ逆並列接続された帰還用ダイオードDaないしDdとによりブリッジの上辺が構成され、MOSFET FaないしFdのソースにそれぞれドレインが接続され、ソースが共通に接続されたMOSFET Fa’ないしFd’と、これらに逆並列接続された帰還用ダイオードDa’ないしDd’とによりブリッジの下辺が構成されている。そして、MOSFET FaないしFdのドレインの共通接続点(ブリッジの上辺の共通接続点)及びMOSFET Fa’ないしFd’のソースの共通接続点(ブリッジの下辺の共通接続点)からそれぞれ正極側直流端子4p及び負極側の直流端子4nが導出され、MOSFET FaないしFdのソースとMOSFET Fa’ないしFd’のドレインとの接続点(ブリッジの上辺と下辺とのそれぞれの接続点)からそれぞれ交流端子4aないし4dが導出されている。
【0031】
なお図示の例では、帰還用ダイオードDaないしDd及びDa’ないしDd’としてそれぞれMOSFET FaないしFd及びFa’ないしFd’のドレインソース間に形成された寄生ダイオードが利用されている。
【0032】
このインバータ回路においては、帰還用ダイオードDaないしDd及びDa’ないしDd’により、ダイオードブリッジ全波整流回路が構成され、スタータジェネレータが発電機として動作しているときにインバータ回路のスイッチ素子を構成するMOSFETをオフ状態に保つことにより、スタータジェネレータ2の電機子コイルから帰還用ダイオードにより構成された整流回路を通してバッテリ側に負荷電流を供給し得るようになっている。
【0033】
インバータ回路4のMOSFET FaないしFd及びFa’ないしFd’のゲートにはそれぞれコントローラ6から駆動信号AないしD及びA’ないしD’が与えられるようになっていて、これらの駆動信号AないしD及びA’ないしD’がそれぞれ与えられたときにMOSFET FaないしFd及びFa’ないしFd’がオン状態になる。
【0034】
スタータジェネレータ2の固定子の外部端子とインバータ回路の交流端子との間に設けられるスイッチ回路5は、固定子のm個(mは2以上n未満の整数)の外部端子とインバータ回路4の対応するm個の交流端子との間をそれぞれ接続する回路の少なくとも1つに挿入されて、固定子のm個の外部端子の一部とインバータ回路の対応する交流端子との間をオンオフする少なくとも1つの出力抑制用スイッチと、固定子のn−m個の外部端子と前記インバータ回路の対応するn−m個の交流端子との間をそれぞれ接続するn−m個の回路の少なくとも1つに挿入されて、該n−m個の交流端子の少なくとも1つと前記インバータ回路の対応する交流端子との間をオンオフする少なくとも1つの電圧調整用スイッチとにより構成される。
【0035】
図示の例では、スタータジェネレータの固定子の1つの外部端子2aとインバータ回路4の1つの交流端子4aとの間を接続する回路に挿入された電圧調整用スイッチ5aと、固定子の他の2つの外部端子2c及び2dのそれぞれとインバータ回路4の交流端子4c及び4dとの間をそれぞれ接続する回路に挿入された出力抑制用スイッチ5c及び5dとによりスイッチ回路5が構成されている。固定子の他の1つの外部端子2bとインバータ回路4の他の1つの交流端子4bとの間は直結されている。
【0036】
バッテリ3の両端には、抵抗R1及びR2の直列回路からなる抵抗分圧回路が接続され、この抵抗分圧回路と抵抗R2の両端に接続されたコンデンサC1とによりバッテリの両端の電圧の平均値を検出する電圧検出回路9が構成されている。
【0037】
コントローラ6はCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータと、A/D変換器と、スタータジェネレータ2をブラシレス直流モータとして動作させる際にインバータ回路4を制御するドライバICとを備えていて、コントローラ6のA/D変換器に、抵抗R2の両端に得られる電圧検出回路9の出力電圧が抵抗R3を通して入力されている。コントローラ6にはまた位置検出器hu及びhvがそれぞれ出力する位置検出信号Hu及びHvと、抵抗器R4を通して一定の直流電圧が印加されたセルスイッチCSの両端に得られる始動指令信号とが入力されている。
【0038】
この例では、抵抗器R4とセルスイッチCSとこれらの直列回路の両端に直流電圧を印加する図示しない電源回路とにより始動指令発生手段10が構成されている。
【0039】
コントローラ6に設けられたドライバICは、ブラシレス直流モータ駆動用のIC(半導体集積回路)で、マイクロコンピュータから駆動指令信号が与えられたときに、スタータジェネレータ2をブラシレス直流モータとして動作させるべく、位置検出器hu,hvが出力する位置検出信号Hu,Hvに基づいて決定した相の電機子コイルにバッテリ3から駆動電流を供給するようにインバータ回路4のMOSFET(スイッチ素子)FaないしFd及びFa’ないしFd’のゲートにそれぞれ駆動信号(MOSFETをオン状態にするための信号)AないしD及びA’ないしD’を供給する。
【0040】
本発明においては、コントローラ6のマイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより、各種の機能実現手段を構成する。コントローラ6により実現される機能実現手段を含む制御装置の全体的な構成を図3に示した。
【0041】
図3において11は機関の回転速度(スタータジェネレータの回転子の回転速度)を検出する回転速度検出手段、12は回転速度検出手段により検出された回転速度が設定速度以上になったときに機関が始動したことを検出する始動完了検出手段、13はインバータ回路4を制御するインバータ制御手段、14はスイッチ回路5の出力抑制用スイッチを制御する出力抑制用スイッチ制御手段、15はスイッチ回路5の電圧調整用スイッチを制御する電圧調整用スイッチ制御手段である。
【0042】
回転速度検出手段11は、機関のクランク軸が一定の角度回転するのに要する時間(スタータジェネレータの回転子が所定の角度回転するのに要する時間)から回転速度を検出するように構成することができる。例えば、位置検出器hu及びhvがそれぞれ発生する位置検出信号Hu及びHvのレベル変化の時間間隔(例えば位置検出信号Huの立上がりから位置検出信号Huの立下がりまでの時間や、位置検出信号Huの立上がりから位置検出信号Hvの立上がりまでの時間等)から機関の回転速度を演算するプログラムをコントローラ6のマイクロコンピュータに実行させることにより回転速度検出手段を構成することができる。
【0043】
始動完了検出手段12は、回転速度検出手段11により検出された回転速度が設定速度以上であるか否かを判定して、回転速度検出手段11により検出された回転速度が設定速度以上になったときに機関の始動が完了したと判定する過程により構成することができる。
【0044】
インバータ制御手段13は、内燃機関の始動時に、スタータジェネレータ2をブラシレス直流モータとして動作させて、機関を始動させる方向に磁石回転子を回転させるべく、ドライバICに駆動指令信号を与え、内燃機関の始動が完了した時に該ドライバICへの駆動指令信号の供給を停止する。
【0045】
ドライバICは、上記インバータ制御手段13により駆動指令信号が与えられたときにスタータジェネレータ2をブラシレス直流モータとして動作させて機関を始動させる方向にスタータジェネレータを回転させるべく、位置検出器hu,hvが出力する位置検出信号Hu,Hvに基づいて決定した相の電機子コイルにバッテリ3から駆動電流を供給するように、インバータ回路4のMOSFET(スイッチ素子)FaないしFd及びFa’ないしFd’のゲートに駆動信号を供給する。
【0046】
ドライバICはまた、インバータ制御手段13による駆動指令信号の供給が停止したときに、インバータ回路4のMOSFET(スイッチ素子)FaないしFd及びFa’ないしFd’のゲートへの駆動信号の供給を停止する。
【0047】
ドライバICがインバータ回路4のMOSFETへの駆動信号の供給を停止すると、内燃機関により駆動されて磁石発電機として動作するスタータジェネレータ2の電機子コイルからインバータ回路4の帰還ダイオードDaないしDd及びDa’ないしDd’により構成されるダイオードブリッジ全波整流回路を通してバッテリ3及び負荷7に負荷電流が供給される。
【0048】
出力抑制用スイッチ制御手段14は、内燃機関の始動時にはスイッチ回路5の出力抑制用スイッチ5c及び5dをオン状態に保持し、内燃機関が始動した後は出力抑制用スイッチ5c及び5dをオフ状態に保持するように出力抑制用スイッチを制御するように構成される。
【0049】
また電圧調整用スイッチ制御手段15は、内燃機関の始動時には電圧調整用スイッチ5aをオン状態に保ち、内燃機関が始動した後は、電圧検出回路9により検出される電圧が設定値以下のときに電圧調整用スイッチ5aをオン状態に保ち、電圧検出回路9により検出される電圧が設定値を超えたときに電圧調整用スイッチ5aをオフ状態にするように電圧調整用スイッチ5aを制御するように構成される。
【0050】
上記のように、機関の始動時には、出力抑制用スイッチ5c及5dと電圧調整用スイッチ5aとがオン状態に保持され、これによりスタータジェネレータのすべての電機子コイルがインバータ回路を通してバッテリに接続されるため、スタータジェネレータから大きなトルクを発生させて、機関の始動動作を行わせることができる。
【0051】
また機関が始動した後は、出力抑制用スイッチ5c及び5dがオフ状態にされて、スタータジェネレータの固定子の出力抑制用スイッチ5c及び5dが開かれることにより、固定子の外部端子2c及び2dがインバータ回路から切り離されるため、磁石発電機として動作するスタータジェネレータの固定子の外部端子2a,2b間からインバータ回路内の帰還ダイオードDa,Db,Da’及びDb’により構成された整流回路を通してバッテリ3及び負荷7に電力が供給される。出力抑制用スイッチ5c及び5dが開かれた状態では、電機子コイルLabの出力と、電機子コイルLbcないしLdaの直列回路の両端に得られる出力とが外部端子2a,2b間からインバータ回路4に供給され、図7(A)ないし(D)に示したように、スタータジェネレータの固定子側からインバータ回路内の整流回路を通して負荷側に電流ILが流れる。このとき、3つの電機子コイルLbc,Lcd及びLdaの直列回路では、2つの電機子コイルLbc及びLdaを流れる電流が互いに逆方向となって打ち消し合うため、固定子全体としては、2つの電機子コイルLabとLcdとが互いに並列に接続された状態と等価な状態になる。そのため、機関が始動した後は、4つの電機子コイルLab,Lbc,Lcd及びLdaの内、2つの電機子コイルLab及びLcdの出力のみがインバータ回路内の整流回路を通してバッテリ及び負荷に供給される状態にすることができ、磁石発電機として動作するスタータジェネレータからバッテリ及び負荷に供給される電流を制限することができる。
【0052】
またバッテリの両端の電圧が設定値を超えたときには、電圧調整用スイッチ5aがオフ状態になるため、短絡電流を流すことなくバッテリに印加される電圧を低下させて、バッテリ及び負荷を過電圧から保護することができ、電機子コイルからの発熱を抑制しつつ、電圧調整を行うことができる。
【0053】
コントローラ6は、マイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより、上記回転速度検出手段11と、始動完了検出手段12と、インバータ制御手段13と、出力抑制用スイッチ制御手段14と、電圧調整用スイッチ制御手段15とを実現する。
【0054】
上記始動完了検出手段と、インバータ制御手段と、出力抑制用スイッチ制御手段と、電圧調整用スイッチ制御手段とを実現するためにコントローラ6のマイクロコンピュータに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートを図4ないし図6に示した。図4ないし図6はそれぞれマイクロコンピュータが微小時間間隔で実行するタスク1ないし3のアルゴリズムを示したもので、図4に示したタスク1では、先ずステップ1でスイッチCSが閉じているか否かを判定する。その結果始動指令スイッチが閉じていると判定されたときには、ステップ2においてフラグF1を「1」とする。
【0055】
タスク1が実行された後、図5に示したタスク2が実行される。図5に示したタスク2では、フラグF1が1であるか否かを判定し、その結果フラグF1が1であると判定されたときには、ステップ2において、回転速度検出手段により検出された回転速度Nが機関の始動を判定するための設定速度Ns以上になったか否かを判定する。ステップ2において回転速度が設定速度Nsよりも低いと判定されたときには、ステップ3に進んで出力抑制用スイッチ5cと5dとをオン状態にし、ステップ4で電圧調整用スイッチ5aをオン状態にする。次いでステップ5でドライバICに駆動指令信号を与えて、スタータジェネレータ2をブラシレス直流モータとして動作させるようにドライバICからインバータ回路4のMOSFET FaないしFd及びFa’ないしFd’に駆動信号AないしD及びA’ないしD’を与える。これにより機関のクランク軸を始動方向に回転させる。
【0056】
図6に示したタスク3では、ステップ1でフラグF1が0であるか否かを判定する。機関の始動時には、図4のタスクのステップ2でフラグF1が1にされているため、図6のタスクでは、ステップ1でフラグが1であると判定される。図6のタスク3のステップ1でフラグが1であると判定されたときには、何もしないで次のタスクに移行する。
【0057】
また図示しないタスクにより、内燃機関の点火時期に、内燃機関用点火装置に点火指令が与えられる。これにより点火装置が点火動作を行い、機関のシリンダに取り付けられた点火プラグで火花を生じさせる。
【0058】
このようにして機関の始動操作を開始した後、図5のタスク2のステップ2で回転速度Nが設定速度Ns以上になった(機関の始動が完了した)と判定されたときには、ステップ6でドライバICへの駆動指令信号の供給を停止させ、インバータ回路への駆動信号の供給を停止させる。その後ステップ7で出力抑制用スイッチをオフ状態にした後、ステップ8でフラグF1を「0」として、次のタスクに移行する。
【0059】
このように、機関が始動した後は、フラグF1が0になるため、次にタスク2が実行されたときには、ステップ1でフラグF1が1でないと判定される。従って、機関が始動した後は、タスク2でステップ1のみが実行され、その後直ちに次のタスク3が実行される。このときタスク3では、ステップ1においてフラグF1が0であると判定されるため、続いてステップ2で電圧検出回路9により検出されたバッテリの両端の電圧Vと設定値Vsとが比較される。その結果、電圧Vが設定値Vs以下であるときには、ステップ3を実行して電圧調整用スイッチ5aをオン状態にしてこのタスクを終了する。
【0060】
図6のタスク3において、ステップ2でバッテリの両端の電圧Vが設定値を超えたと判定されたときには、次いでステップ4を実行して電圧調整用スイッチ5aをオフ状態にし、磁石発電機として動作しているスタータジェネレータをインバータ回路4から切り離す。これによりスタータジェネレータ2からインバータ回路4の帰還用ダイオードにより構成された整流回路を通してバッテリ3及び負荷7に過電圧が印加されるのを阻止し、バッテリ3及び負荷7を過電圧から保護する。
【0061】
図4ないし図6に示した例では、図4のタスク1と、図5のステップ1及び2とステップ5とコントローラ6に設けられたドライバICとにより、インバータ制御手段が構成される。
【0062】
また図5のステップ2により始動完了検出手段11が構成され、図5のステップ1及び2とステップ3とステップ7とにより出力抑制用スイッチ制御手段が、また図5のステップ1及び2とステップ4と図6のタスク3とにより電圧調整用スイッチ制御手段がそれぞれ構成される。
【0063】
上記の例では、タスク1ないし3のフローチャートのみを示したが、コントローラ6に設けられたマイクロコンピュータが実行するプログラムは、回転速度の演算、演算した回転速度に対する点火時期の演算、演算した点火時期の検出など、機関を動作させるために必要な処理を行う更に他のタスクを実行するように構成される。これらのタスクは従来から知られているアルゴリズムに従って作成すればよいので、その説明は省略する。
【0064】
図1に示したスイッチ回路5を構成する電圧調整用スイッチ5aは、図2(A)に示したようにリレーの常開接点により構成することができる。このように、電圧調整用スイッチ5aとしてリレーの接点を用いた場合には、電圧調整用スイッチのコストを安くすることができるが、機関の高速時に該接点が大きな電流を遮断することになるため、その寿命が短くなるのを避けられない。
【0065】
電圧調整用スイッチ5aの寿命を長くするためには、電圧調整用スイッチとして、高速でスイッチング動作を行うことができる半導体スイッチ素子を用いるのが好ましい。
【0066】
電圧調整用スイッチ5aを単一の半導体スイッチ素子により構成する場合には、図2(B)に示すように、該半導体スイッチとして、トライアックなどの双方向性を有する半導体スイッチ素子を用いる必要がある。
【0067】
この場合、内燃機関の始動時に必要とされる大きな電機子電流を、半導体スイッチ素子を通して流すためには、該スイッチ素子(図2Bの例ではトライアック)として高価なものを用いることが必要になり、制御装置のコストが高くなるのを避けられない。
【0068】
コストの削減を図るためには、図2(C)または(D)に示したように、高速でスイッチング動作を行うことができる半導体スイッチ素子からなる第1のスイッチ5a1と、内燃機関を始動する際に電機子コイルに流す大電流を通電し得る電流容量を有するスイッチ素子からなっていて第1のスイッチの両端に並列に接続された第2のスイッチ5a2とにより電圧調整用スイッチ5aを構成するのが好ましい。
【0069】
図2(C)に示した例では、第1のスイッチ5a1がトライアックからなり、第2のスイッチ5a2がリレーの常開接点からなっている。また図2(D)に示した例では、第1のスイッチ5a1がサイリスタからなり、第2のスイッチ5a2がリレーの常開接点からなっている。
【0070】
上記第2のスイッチは、高速でのスイッチング動作を必要とせず、大電流を遮断する必要がないため、上記のように安価なリレーの接点により構成してコストの削減を図ることができる。
【0071】
図2(C)または(D)に示したように、第1のスイッチ5a1と第2のスイッチ5a2とにより電圧調整用スイッチ5aを構成する場合、電圧調整用スイッチ制御手段は、内燃機関の始動時に第1のスイッチをオフにした状態で第2のスイッチをオン状態に保ち、内燃機関が始動した後は、第2のスイッチをオフにした状態で第1のスイッチを電圧検出回路9により検出される電圧に応じてオンオフさせるように構成する。
【0072】
上記の例では、スタータジェネレータの固定子に,2相の電機子コイルを設けたが、3相以上の更に多相の電機子コイルを設ける場合にも本発明を適用することができるのはもちろんである。
【0073】
上記の例では、スタータジェネレータの固定子に設ける電機子コイルを環状結線しているが、複数の電機子コイルを星形結線する場合にも本発明を適用することができるのはもちろんである。固定子に3相の電機子コイルを設けて、これらの電機子コイルを星形結線する場合の構成例を図8に示した。
【0074】
図8に示した例では、3相の電機子コイルLu,Lv及びLwが星形結線されて、これらの電機子コイルの非中性点側の端子からそれぞれ外部端子2a,2b及び2cが導出されている。
【0075】
また図示のインバータ回路4は、ドレインが共通接続されたMOSFET FaないしFcと、これらのMOSFETのドレインソース間にそれぞれ逆並列接続された帰還用ダイオードDaないしDcとによりブリッジの上辺が構成され、MOSFET FaないしFcのソースにそれぞれドレインが接続され、ソースが共通に接続されたMOSFET Fa’ないしFc’と、これらに逆並列接続された帰還用ダイオードDa’ないしDc’とによりブリッジの下辺が構成されたブリッジ形の3相インバータ回路からなっている。
【0076】
そして、MOSFET FaないしFcのドレインの共通接続点(ブリッジの上辺の共通接続点)及びMOSFET Fa’ないしFc’のソースの共通接続点(ブリッジの下辺の共通接続点)からそれぞれ正極側直流端子4p及び負極側の直流端子4nが導出され、MOSFET FaないしFcのソースとMOSFET Fa’ないしFc’のドレインとの接続点(ブリッジの上辺と下辺とのそれぞれの接続点)からそれぞれ交流端子4aないし4cが導出されている。
【0077】
そして、この例では、固定子の外部端子2aとインバータ回路の交流端子4aとの間を接続する回路に電圧調整用スイッチ5aが挿入され、固定子の外部端子2cとインバータ回路の交流端子4cとの間を接続する回路に出力抑制用スイッチ5cが挿入されている。また固定子の外部端子2bとインバータ回路の交流端子4bとの間はスイッチを介することなく直結されている。
【0078】
またスタータジェネレータ2には、3相の電機子コイルLuないしLwのそれぞれに対して磁石回転子の磁極の極性を検出して、回転子の回転角度位置情報を含む位置検出信号Hu,Hv及びHwを発生する位置検出器hu,hv及びhwが設けられ、これらの位置検出器から得られる位置検出信号Hu,Hv及びHwがコントローラ6のドライバICに入力されている。ドライバICは、スタータジェネレータを電動機として駆動する際に、回転子を機関の始動方向に回転させるべく、位置検出信号Hu,Hv及びHwに応じて固定子の励磁相を決定して、決定した相の電機子コイルに駆動電流を流すように、インバータ回路のスイッチ素子に与える駆動信号AないしC及びA’ないしC’を発生する。
【0079】
機関を始動する際には、電圧調整用スイッチ5a及び出力抑制用スイッチ5cを共にオン状態にして、インバータ回路のスイッチ素子を制御することにより、スタータジェネレータの回転子を機関の始動方向に回転させ、機関が始動した後は、出力抑制用スイッチ5cをオフ状態にして、バッテリの両端の電圧に応じて電圧調整用スイッチをオンオフさせることにより、電圧調整を行わせる。これらの動作を行わせるための機能実現手段を構成するためにコントローラのマイクロコンピュータにより実行させるプログラムのアルゴリズムは、図1の実施形態の場合と同様である。
【0080】
上記の例では、コントローラ6にドライバICを設けているがドライバICの機能をコントローラに設けるマイクロコンピュータにより実現するようにしてもよいのはもちろんである。
【0081】
上記の例では、スタータジェネレータの固定子の外部端子の一部とインバータ回路の対応する交流端子との間を直結しているが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、機関が始動した後に負荷電流を流す固定子の外部端子とインバータ回路の交流端子との間をそれぞれ接続する回路のすべてに電圧調整用スイッチを挿入するようにしてもよい。例えば、図1に示した実施形態において、固定子の外部端子2bとインバータ回路の交流端子4bとの間を接続する回路にも電圧調整用スイッチを挿入してもよい。
【0082】
また図1に示した例では、2つの出力抑制用スイッチ5c及び5dを設けているが、固定子の2以上の外部端子をインバータ回路に接続しても機関が始動した後にバッテリ及び負荷に供給される電流が過大にならない場合(例えば負荷7が大きい場合)には、これらの出力抑制用スイッチの一方を省略することもできる。
【0083】
また図1に示した例において、負荷7が大きくなって、出力抑制用スイッチ5c及び5dの双方をオフ状態にしたのでは、出力が不足する状態になったときに出力抑制用スイッチ5c及び5dの一方をオン状態にするように、出力抑制用スイッチ制御手段を構成することもできる。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、スタータジェネレータの固定子の外部端子とインバータ回路の交流端子との間に電圧調整用スイッチを接続して、電圧検出回路により検出されるバッテリ電圧が設定値を超えたときに電圧調整用スイッチをオフ状態にすることにより電圧調整を行うようにしたので、電機子コイルを短絡することにより電圧調整を行う場合に比べて、電機子コイルでの発熱を大幅に少なくすることができる利点がある。
【0085】
また本発明においては、固定子の外部端子とインバータ回路の交流端子との間に出力抑制用スイッチを設けて、内燃機関が始動した後に出力抑制用スイッチをオフ状態にすることにより固定子の外部端子の一部をインバータ回路から切り離すようにしたので、機関が始動した後に電機子コイルから負荷に過大な電力が供給されるのを防ぐことができ、バッテリ及び負荷に供給される電流が過大になるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の構成を一部ブロック化して示した回路図である。
【図2】 (A)ないし(D)は、図1のスイッチ回路に設ける電圧調整用スイッチの異なる構成例を示した回路図である。
【図3】 本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】 本発明の実施形態においてマイクロコンピュータが実行するプログラムの第1のタスクのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図5】 本発明の実施形態においてマイクロコンピュータが実行するプログラムの第2のタスクのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施形態においてマイクロコンピュータが実行するプログラムの第3のタスクのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図7】 (A)ないし(D)は図1のスタータジェネレータが発電機として動作しているときに各電機子コイルに流れる電流を示した回路図である。
【図8】 本発明の他の実施形態の構成を一部ブロック化して示した回路図である。
【符号の説明】
2…スタータジェネレータ、3…バッテリ、4…インバータ回路、5…スイッチ回路、5a…電圧調整用スイッチ、5c,5d…出力抑制用スイッチ、6…コントローラ、7…負荷、9…電圧検出回路、11…回転速度検出手段、13…インバータ制御手段、14…出力抑制用スイッチ制御手段、15…電圧調整用スイッチ制御手段。

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランク軸に取り付けられた磁石回転子と、n個(nは3以上の整数)の電機子コイルを有して該n個の電機子コイルからn個の外部端子が導出された固定子と、スイッチ素子と該スイッチ素子に逆並列接続された帰還用ダイオードとによりブリッジのn個の上辺及びn個の下辺がそれぞれ構成されてブリッジの上辺の共通接続点及び下辺の共通接続点からそれぞれバッテリの正極端子及び負極端子に接続される正極側及び負極側の直流端子が引き出されるとともに前記n個の上辺とn個の下辺とのそれぞれの接続点からn個の交流端子が引き出されて、前記n個の交流端子が前記固定子のn個の外部端子に接続されるブリッジ形のインバータ回路と、前記内燃機関の始動時には該内燃機関を始動させる方向に前記磁石回転子を回転させるための駆動電流を前記バッテリから前記電機子コイルに流すように前記インバータ回路のスイッチ素子に駆動信号を供給し、前記内燃機関が始動した後は前記電機子コイルから前記インバータ回路の帰還ダイオードにより構成される整流回路を通して前記バッテリ側に電流を供給すべく前記インバータ回路のスイッチ素子への駆動信号の供給を停止するインバータ制御手段とを備えた内燃機関用スタータジェネレータを制御する制御装置であって、
    前記固定子のm個(mは2以上n未満の整数)の外部端子と前記インバータ回路の対応するm個の交流端子との間をそれぞれ接続する回路の少なくとも1つに挿入されて、前記固定子のm個の外部端子の一部と前記インバータ回路の対応する交流端子との間をオンオフする少なくとも1つの出力抑制用スイッチと、
    前記固定子のn−m個の外部端子と前記インバータ回路の対応するn−m個の交流端子との間をそれぞれ接続するn−m個の回路の少なくとも1つに挿入されて、該n−m個の交流端子の少なくとも1つと前記インバータ回路の対応する交流端子との間をオンオフする少なくとも1つの電圧調整用スイッチと、 前記バッテリの両端の電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記内燃機関の始動時には前記出力抑制用スイッチをオン状態に保持し、前記内燃機関が始動した後は前記出力抑制用スイッチをオフ状態に保持するように前記出力抑制用スイッチを制御する出力抑制用スイッチ制御手段と、
    前記内燃機関の始動時には前記電圧調整用スイッチをオン状態に保ち、前記内燃機関が始動した後は、前記電圧検出回路により検出される電圧が設定値以下のときに前記電圧調整用スイッチをオン状態に保ち、前記電圧検出回路により検出される電圧が設定値を超えたときに前記電圧調整用スイッチをオフ状態にするように前記電圧調整用スイッチを制御する電圧調整用スイッチ制御手段と、
    を備え、
    前記電圧調整用スイッチは、高速でスイッチング動作を行うことができる半導体スイッチ素子からなる第1のスイッチと、前記内燃機関を始動する際に前記電機子コイルに流す大電流を通電し得る電流容量を有するスイッチ素子からなっていて前記第1のスイッチの両端に並列に接続された第2のスイッチとからなり、
    前記電圧調整用スイッチ制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記第1のスイッチをオフにした状態で前記第2のスイッチをオン状態に保ち、前記内燃機関が始動した後は、前記第2のスイッチをオフにした状態で前記第1のスイッチを前記電圧検出回路により検出される電圧に応じてオンオフさせるように構成されていること、
    を特徴とする内燃機関用スタータジェネレータの制御装置。
  2. 前記第1のスイッチは、双方向性を有する半導体スイッチ素子からなっている請求項1に記載の内燃機関用スタータジェネレータの制御装置。
  3. 前記第1のスイッチは単方向を有する半導体スイッチ素子からなっている請求項1に記載の内燃機関用スタータジェネレータの制御装置。
  4. 前記第2のスイッチはリレーの接点からなっている請求項1ないし3のいずれか一つに記載の内燃機関用スタータジェネレータの制御装置。
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