JP3945090B2 - ワイヤハーネス外観検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤハーネス外観検査装置に関し、詳しくは、組立の完成したワイヤハーネスの外観を検査する工程の効率化を図ると共に検査自体の信頼性を向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、組み立てられたワイヤーハーネスは、幹線や各支線の長さ寸法、端末の各コネクタや付属部品等の有無および取付状態等が確認検査された後、導通検査を経て、機能上重要となる箇所が再度検査されてから出荷されている。
【0003】
図7は、従来の組立から出荷に至るまでの各工程のフローチャートを示し、組み立てられたワイヤハーネスは各検査工程で合格となったもののみが次の工程へと進んでいる。図8は、ワイヤハーネスの外観検査工程であり、組み立てられたワイヤーハーネスW/H−1は、検査作業台2の上に載せられたマスターサンプルとなる基準のワイヤーハーネスW/H−2に重ねられ、検査員の目視により幹線Kや支線S等の長さ寸法が比較検査されると共に、端末に取り付けられた各コネクタCや付属部品の有無および取付具合が確認されている。
【0004】
上記外観検査工程に合格したワイヤハーネスは導通検査工程に送られ、導通検査図板上に設置されて導通確認が行われ、導通検査に合格したワイヤハーネスは、ポイント検査工程で外観検査項目中の重要箇所のみが検査員により再度目視確認され、合格と判断されたワイヤハーネスのみが出荷されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように組み立てたワイヤハーネスの外観検査に対しては、製品の信頼性を維持するために外観検査工程およびポイント検査行程と二重の検査工程が導入されているが、内容的には同じ検査箇所を重複して検査しているため手間と時間を要し、検査工程的には効率化が図れない問題がある。
【0006】
一方、検査自体は各検査員の目視に頼っており、かつ、検査箇所も多数に及ぶため検査員の負担を強いり、また、検査員の交代時等には多数の検査箇所の中から検査漏れが発生しやすいおそれがある。上記した内容に対して、自動化を進めた検査設備を導入しても、生産されるワイヤハーネスは多種類に及ぶため、全種類のワイヤハーネスの全検査箇所に対して柔軟に対応できる設備を製作するのは非常に困難で、汎用性に欠けるおそれがあり、結果として同一系統の種類毎に対応した専用設備を多数製作せざるを得ず多大なコストを要する問題がある。
【0007】
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤハーネスの外観検査工程において検査員による目視確認を目視を伴う指差し確認に変更すると共に上記検査作業を補助する検査装置を導入することで、検査の信頼性を高めて重複検査を無くし検査工程の効率化を図ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明はハーネス原寸図あるいは基準ハーネスに組立の完成したワイヤハーネスを重ねて比較検査するワイヤハーネス外観検査装置において、
ハーネス原寸図あるいは基準ハーネスの上に設置するタッチスクリーンと、
上記タッチスクリーンに接続されて、指の接触を検知する確認ボタンをタッチスクリーン上面に設定する制御手段と
上記制御手段に接続されて検査状況や検査結果を表示する表示手段とを備え、外観検査時に、上記タッチスクリーン上に組立の完成したワイヤーハーネスを載置すると共にタッチスクリーンを透過してハーネス原寸図あるいは基準ハーネスと比較検査して、各検査対象箇所の確認毎に上記タッチスクリーンの確認ボタンを指で接触して接触検知信号を上記制御手段へ送り、全ての検査対象箇所の接触検知信号を受けると制御手段が合格と判断して検査の合否を上記表示手段で表示する構成としていることを特徴とするワイヤハーネス外観検査装置を提供している。
【0009】
上記のように外観検査工程において、制御手段により所要位置及び所要数の確認ボタンを設定可能なタッチスクリーンを備える外観検査装置を導入することで、検査工程の信頼性と検査効率の向上を図れる。従来の目視のみの検査を目視に伴う指差し確認で行うと共に、この指差し確認の際にタッチスクリーンに設定した検査対象箇所に対応する確認ボタンを指で触れることで、検査箇所を確認したことが検知され、その旨がタッチスクリーンと接続された制御手段に送られて記憶される。上記指差し確認を全検査箇所に対して行うと確認毎に検知されるので、検査対象箇所の漏れを確実に防止できる。即ち、検査員が基準となるハーネス図面と比較して、ワイヤハーネスの幹線や支線等の長さ検査すると共に端末のコネクタ等の有無や取り付け具合を確認し検査箇所が合格と判断すると、指差し確認に伴って確認したコネクタ周囲部を指で触れることで設定された確認ボタンが接触検知されたこととなり、検知されたことは制御手段で記録されるため検査対象に集中して作業を行える。
【0010】
また、検査状況や結果は制御手段に接続された表示手段で表示するので、例えば、検査済みの箇所は色を随時変更することで、未検査箇所を画面上で一目で検査中に確認でき、多数の検査箇所を順次効率良く回ることができる。また、全検査箇所の検査を終了すると送られた接触検知信号により合否を表示するので、検査結果が明確となり、不合格であれば上記接触検知信号の有無に基づき不良個所等も表示できるので不良時の対応も速やかに行える。
【0011】
また、検査内容自体も従来の目視のみから目視に伴う指差し確認に変更することで、検査対象が明確になり検査の信頼性を向上させることができると共に、上記表示手段の補助により検査済みと未検査箇所との区別が容易になり検査員の負担も軽減できる。よって、上記した検査漏れの解消と指差し確認による検査内容の向上により外観検査工程の信頼性を高めることができるので、従来、導通検査工程の後に設けていたポイント検査工程を廃止して検査工程の効率化を図ることができる。
【0012】
上記タッチスクリーンは、検査対象のワイヤーハーネスの種類を上記制御手段で選択することで、選択された種類のワイヤハーネスの検査箇所に対応する個数の確認ボタンが対応位置に設定されることが好ましい。このようにすることで、ワイヤハーネスの種類毎に対応した検査が可能となり、上記タッチスクリーンを備えるワイヤハーネス外観検査装置に汎用性を持たせることができる。即ち、生産されるワイヤハーネスは多種類に及び、種類毎にワイヤハーネスの形状、コネクタ数、コネクタ等の取付位置等が異なるため、タッチスクリーン上の確認ボタンの設定位置も適宜切り替える必要がある。上記確認ボタンの変更を、制御手段による検査対象の選択との連動で行うことで、ソフト的に容易かつ短時間で切り替えることができる。
【0013】
即ち、制御手段には各ワイヤハーネスの種類に対応した確認ボタンの設定に関するデータを記憶させておき、上記検査種類の選択に応じて、該当する確認ボタンデータを呼び出すと共にタッチスクリーンに送り検査種類に対応する確認ボタンを設定できる。なお、確認ボタンは上記のようにデータに基づいてソフト的に設定され、外観上ではタッチスクリーン上で設定された確認ボタンを確認できないので検査時に検査員の注意が確認ボタンの方に向かず、確認ボタンが検査対象の妨げとなることはない。また、タッチスクリーンには、上記確認ボタン以外にも検査の開始、終了ボタン等の各種ボタンも制御手段によりソフト的に設定可能である。これら検査開始ボタン等は、設定位置を検査員に明示する必要があるため、表示手段で設定位置を表示したり、あるいは、タッチスクリーンに直接色つきテープを貼り付けて明示してもよい。
【0014】
上記ハーネス原寸図は、ロール式図面、大型モニター、あるいはプロジェクターで表示され、検査を行うワイヤーハーネスの種類の変更に応じて、表示するハーネス原寸図を切り替える構成としている。このように組み立てたワイヤハーネスと比較されるハーネス原寸図も検査対象の種類に応じて適宜切り替えることで、段取り換え等にも容易に対応できる。ロール式図面の場合であれば、図面を回転させて対応するハーネス原寸図が表面に現れるようにし、大型モニターやプロジェクターを使用する場合であれば、大型モニター等に接続したビデオ等の表示内容記録装置を操作することで容易に所要のハーネス原寸図と切り替えられる。また、大型モニター等を上記制御手段と接続することで検査機種の選択と連動させて速やかに表示することもでき、この場合は、表示手段で表示する内容も大型モニター等で表示すれば、検査員は検査対象から視線を動かすことなく検査状況や検査結果を確認できるので検査自体の作業性を更に向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明のワイヤハーネス外観検査装置を用いた場合のフローチャートを示しており、組み立ての完成したワイヤハーネスは外観検査工程を経て導通検査工程へと送られ、合格と判断されたワイヤハーネスのみが出荷されている。
【0016】
図2は、外観検査工程で使用されるワイヤハーネス外観検査装置10を示しており、検査員の検査作業を補助するために検査員の指差し確認の検査行為を検知すると共に、該検知結果に基づき組み立てたワイヤハーネスの合格あるいは不合格を表示するものである。
【0017】
上記ワイヤハーネス外観検査装置10は、検査作業台12の上に検査対象となるワイヤハーネスのハーネス原寸図11bを表記した原寸図面11を載せると共に該原寸図面11を被うようにタッチスクリーン13を設置し、このタッチスクリーン13の上に検査対象となるワイヤハーネスW/Hを載置している。また、タッチスクリーン13はタッチコントローラー14を経由して制御手段としてコンピュータ15と接続されており、コンピュータ15の表示手段としてディスプレイ16が検査作業台12の近傍に配置されている。
【0018】
上記タッチスクリーン13は容量結合方式であり、周囲の枠部13aの内部に透明なタッチパネル部13bを備えている。容量結合方式とは、導電性薄膜が蒸着されたガラス面に均一な電圧を加えた状態で、上記ガラス面を指で触れることで変化する電圧の位置を検知するものである。よって、検査中に検査員の衣服等或いはワイヤハーネスのコネクタ等が上記スクリーンと接触しても反応せず、実際に検査員が指で接触した時のみしか反応しないため検知の確実性を確保できる。なお、タッチスクリーン13は、超音波方式、抵抗膜方式、赤外線方式といった他の方式を採用することも可能である。
【0019】
上記タッチスクリーン13はコンピュータ15と双方向でデータの送受信ができるように、本実施形態ではシリアルケーブル17(RS−232C、RS−422等)で接続されている。上記シリアルケーブル17を通してコンピュータ15よりタッチスクリーン13の上面となるタッチパネル部13bに確認ボタン13cが設定されると共に設定された確認ボタン13cが指で接触されると接触検知信号をタッチスクリーン13よりコンピュータ15へ送っている。なお、シリアルケーブル17の途中で経由されるタッチコントローラ14は確認ボタン13cのXY座標を正確な位置データとしてポイント変換すると共に設定される確認ボタン13cの接触感度等の調整に使用されている。
【0020】
タッチパネル部13bへの確認ボタン13cの設定は、コンピュータ15で検査対象となるワイヤハーネスの種類を選択すると、該種類に対応するデータがタッチスクリーン13に送られ、図3に示すように、タッチパネル部13bに多数の確認ボタン13c(図中破線で示す)が検査対象のワイヤハーネスに取り付けられる各コネクタ毎に対応して設定される。なお、これら確認ボタン13cは、後述するように、タッチスクリーン13に対してソフト的に設定されるため、実際に肉眼ではタッチパネル部13b上で確認ボタン13cを認識できない。よって検査中は確認ボタン13cを認識することなく検査対象に集中して検査を行うことができる。なお、タッチパネル部13bの確認ボタン13cの設定以外の地域は無反応部分となり、指が接触しても接触検知信号を発生することはない。
【0021】
上記のようにコンピュータ15から送られる確認ボタン設定等に関するデータは検査対象のワイヤハーネスの全種類毎に分類されてコンピュータ15の記憶されている。即ち、生産されるワイヤハーネスは非常に多種類に及んでおり、種類毎にワイヤハーネスの形状やコネクタの位置が異なっているので、種類毎のデータをコンピュータ15の記憶装置に保存しておき、コンピュータ15で検査種類を選択すると該当データが呼び出されてタッチスクリーン13に対応する確認ボタン13cを設定している。このようにすることで、ワイヤハーネス外観検査装置10に汎用性を有することができると共に、検査対象の変更となる段取り替えに要する手間や時間も削減できる。
【0022】
上記確認ボタン設定等に関するデータは一般のコンピュータ等で以下のようにして作成されている。まず、ワイヤハーネスの原寸図データをスキャナーやCADデータ等を利用してコンピュータに取り込み、次に、予め、コンピュータにインストールしておいた確認ボタンの作成ソフトを立ち上げ、先程取り込んだワイヤハーネスの原寸図データに基づいて確認ボタン13cを作成している。この時、原寸図データとタッチスクリーン13との原点位置を一致させた状態で確認ボタン13cを作成することで、原寸図面11の原寸図に記載されたコネクタ位置とタッチスクリーン13に設定される確認ボタン13cの位置がずれることを防いでいる。
【0023】
また、タッチスクリーン13には、上記確認ボタン以外にも、検査を行う上で必要な検査開始・終了ボタン等の各種ボタンもコンピュータ15でソフト的に設定可能である。但し、これらの各種ボタンは操作上、設定位置を検査員に明示する必要があるため、設定位置をディスプレイ16で表示したり、また、タッチスクリーン13上に色つきテープ等を貼り付けて、各種ボタンの設定位置を明示するようにしてもよい。なお、これら検査開始・終了ボタン等は、操作盤等に実物のボタンでハード的に設けるようにしてもよい。
【0024】
具体的な確認ボタン13c等の作成手順は、まず、図4(A)のようにディスプレイ16の画面16a上に原寸図データを呼び出し、次に、図4(B)に示すように、原寸図データのワイヤハーネス端末のコネクタ20(実線で示す)の位置および大きさを考慮して確認ボタン13c(破線で示す)を作成している。この際、実際の検査では、コネクタの真下位置はコネクタを持ち上げないと指で触れることができないので、確認ボタン13cはコネクタ20の外形より外方に広げて形成している。なお、ワイヤハーネスの種類によっては、付属部品に対しても上記コネクタと同様に確認ボタン13cを設定している。
【0025】
また、図3(C)のように複数のコネクタ20−1、2が密集していて各コネクタの全周囲に確認ボタン13c−1、2を設定できない場合は、コネクタ20−1、2の間には確認ボタン13cを設けないで各確認ボタン13c−1、2同士が相互に干渉しないようにしている。なお、このように確認ボタン13c−1、2を設定した場合は、コネクタの密集部は上記のように確認ボタンを設けている旨をディスプレイ16に表示して検査員に伝えるようにしている。
【0026】
上記のようにして検査を行うワイヤハーネスの全種類に対して確認ボタンに関するデータの作成して、これらデータをタッチスクリーン13と接続されたコンピュータ15の記憶装置に記憶させている。よって、コンピュータ15での検査種類の選択に基づき該当データを呼び出してタッチスクリーン13に送り、確認ボタン13cを設定できる。なお、送られたデータに基づいてタッチスクリーン13のタッチパネル部13bにはソフト的に確認ボタン13が設定されるので、タッチパネル部13bは外観的には変化しない。
【0027】
また、コンピュータ15で種類が選択されると、ディスプレイ16には選択されたワイヤハーネスの形状が表示されると共に、タッチスクリーン13からの接触検知信号の返信に伴い、該接触検知信号に対応したコネクタ等の色の表示を変更して検査済みと未検査のコネクタを区別できるようにしている。
【0028】
上記したワイヤハーネス外観検査装置10によりワイヤハーネスの外観検査を行うには、まず、図2に示すように、検査対象のワイヤハーネスの種類と同一のハーネス原寸図11bが記載されている原寸図面11を検査作業台12に載置している。次にタッチスクリーン13を原寸図面11の上に片隅の各原点位置11aと13dが一致するように設置し、その後、コンピュータ15で検査を行うワイヤハーネスの種類を選択している。なお、この状態ではタッチスクリーン13の確認ボタン13cは検査が開始されてないので無効となっている。
【0029】
上記状態にワイヤハーネス外観検査装置10を準備してから、検査を行うワイヤハーネスW/Hをタッチスクリーン13のタッチパネル部13b上に原寸図面11に合わせて載置している。この際、確認ボタン13cは無効となっているので、確認ボタン13cに指で触れても接触検知信号が発生しない。
【0030】
上記のように検査対象を載置してから、検査開始ボタンをオンして検査員の目視と指差し確認により外観検査を開始している。検査はワイヤハーネスW/Hの幹線Kおよび支線Sの長さを原寸図面11に記載されたハーネス原寸図11bと比較して行い、特に端末のコネクタCの位置がハーネス原寸図11bと揃っていなければ、幹線Kあるいは支線Sが規定長さを維持していないということで不合格にしている。
【0031】
一方、端末のコネクタCや各種付属部品がハーネス原寸図11bと比較して、取り付けられているか否か、また、取り付け具合は確実かを目視等で確認し、要件を満たせばコネクタCの周囲のタッチパネル部13bを指で触れている。上記接触で検査したコネクタに対応する確認ボタン13cが接触されたこととなり、接触検知信号がコンピュータ15へ送られている。なお、コネクタ等が取り付けられていない場合や取り付けが不完全と判断された場合は、検査員はタッチパネル部13の該当検査箇所に触れていない。
【0032】
上記のようにして、順次コネクタ等の検査を行っているが、検査途中に、検査済みと未検査のコネクタ等の区別が判別できなくなっても、コンピュータ15のディスプレイ16で確認すれば、検査済みのコネクタと未検査のコネクタは色分けされて一目で判断でき、検査の重複を防ぎ効率良く検査を進めることができると共に検査対象が明確となり検査員の負担を軽減できる。全ての検査対象の検査が終了すれば、タッチコントローラ14で検査終了の操作を行い、検査中に入力された接触検知信号に応じて、ディスプレイ16に外観検査合格あるいは不合格を表示している。即ち全検査箇所に対応する接触検知信号をコンピュータ15が受け取ると検査合格を表示し、それ以外は不合格を表示すると共に、接触検知信号を受け取っていない箇所は不良である旨を示し不良箇所の認識も容易にしている。
【0033】
合格と判断されたワイヤハーネスは導通検査工程へ送られ、導通検査にも合格すれば出荷され、一方、不合格と判断されたワイヤハーネスは不良個所を修正して、再度検査されている。上記のように、一回の外観検査工程における検査内容を確実にしたので、従来、導通検査工程の後に行っていたポイント検査工程は廃止され検査工程を簡略化し、検査に要する工数や手間等を削減している。
【0034】
なお、本発明のワイヤハーネス外観検査装置10は上記形態に限定されることはなく、種々の変形例が可能である。例えば、コンピュータ15にテーププリンターやスタンパー等を接続し、検査結果が合格であればテーププリンター等で合格テープ等を打ち出し、この合格テープを検査したワイヤハーネスに貼り付けるようにしてもよい。また、検査したデータはコンピュータ15に記憶させて、生産品の管理等のデータにも使用してもよい。
【0035】
一方、図5に示すように、一枚の原寸図面11の代わりに各種類ワイヤハーネスのハーネス原寸図11b’をロール紙に記載した原寸図面11’を検査作業台12’に設置し、検査を行うワイヤハーネスの種類に合うハーネス原寸図11b’を回転ノブ12a’、12b’を回して適宜表示して検査を行うようにしてもよい。このようにすることで、段取り換え時に原寸図面を取り替える必要がなくなるので、短時間で検査対象の変更に対応することができる。また、上記以外にも原寸図面11の代わりにマスターサンプルとして実物の基準ハーネスを検査作業台に載せて、実物に照らし合わせて検査してもよい。なお、基準ハーネスを使用する場合はコネクタ等の厚みがあるため、検査作業台の周囲に基準ワイヤハーネスの厚みより高いスペーサを設けてタッチスクリーン13を安定して設置できるようにしている。
【0036】
さらに、図6に示すように、原寸図面11の代わりに大型モニター22”を使用してハーネス原寸図11b”を表示してもよい。大型モニター22”は検査作業台12”に嵌め込んで設置すると共に、ビデオ等の記録内容表示装置に接続して、適宜表示内容を変更できるようにしてもよく、また、図6のようにケーブル23”でコンピュータ15”と接続し、コンピュータ15”で検査するワイヤハーネスの種類が選択されると大型モニター22”にも選択されたハーネス原寸図11b”を表示するようにしてもよい。このようにする事で段取り替えを即座に行える。また、検査中は、上記したディスプレイ16の表示内容と同一のものを上記大型モニター22”でも表示して、大型モニター22”自体を表示手段として使用してもよい。即ち、確認ボタン13cが接触されると随時、検査されたコネクタ周囲の色が変更され、検査作業台12”上で検査に関する全情報を確認でき、一段と検査作業を効率的に進めることが可能となる。なお、上記大型モニター22”の代わりにプロジェクターを用いて上記同様に使用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
上記した説明より明らかなように、本発明のワイヤハーネス外観検査装置を用いることで、外観検査工程における検査自体の信頼性を向上させることができ、従来導通検査工程後に行っていた重要箇所のみを再検査するポイント検査工程を廃止して、検査工程に要する時間及び手間を削減して効率化を図ることができる。また、検査内容もコンピュータと連動したタッチスクリーンを導入することで検査作業が補助され、検査員が相違しても一定の検査内容を維持することができると共に、検査員にかかる負担も軽減することができる。
【0038】
また、コンピュータとの連携を行っているので、確認ボタンに関するデータさえ作成すれば、ほとんど生産される全種類のワイヤハーネスの検査に対応することができ、汎用性も有することができる。また、検査を行うワイヤハーネスの種類の段取り変えも、コンピュータの種類の選択で行えるので容易かつ短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のワイヤハーネス外観検査装置を用いた場合の一連の検査工程を示すフローチャートである。
【図2】 本発明のワイヤハーネス外観検査装置の斜視図である。
【図3】 確認ボタンが設定された状態のタッチスクリーンの概略平面図である。
【図4】 (A)(B)(C)は、コンピュータによる確認ボタンの作成状況を示す概略図面である。
【図5】 本発明の変形例の検査作業台を示す斜視図である。
【図6】 本発明の別の変形例の検査作業台を示す概略図である。
【図7】 従来の検査工程を示すフローチャートである。
【図8】 従来のワイヤハーネスの外観検査を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ワイヤハーネス外観検査装置
11 原寸図面
12 検査作業台
13 タッチスクリーン
13b タッチパネル部
14 タッチコントローラ
15 コンピュータ
16 ディスプレイ
W/H ワイヤハーネス
Claims (3)
- ハーネス原寸図あるいは基準ハーネスに組立の完成したワイヤハーネスを重ねて比較検査するワイヤハーネス外観検査装置において、
ハーネス原寸図あるいは基準ハーネスの上に設置するタッチスクリーンと、
上記タッチスクリーンに接続されて、指の接触を検知する確認ボタンをタッチスクリーン上面に設定する制御手段と
上記制御手段に接続されて検査状況や検査結果を表示する表示手段とを備え、外観検査時に、上記タッチスクリーン上に組立の完成したワイヤーハーネスを載置すると共にタッチスクリーンを透過してハーネス原寸図あるいは基準ハーネスと比較検査して、各検査対象箇所の確認毎に上記タッチスクリーンの確認ボタンを指で接触して接触検知信号を上記制御手段へ送り、全ての検査対象箇所の接触検知信号を受けると制御手段が合格と判断して検査の合否を上記表示手段で表示する構成としていることを特徴とするワイヤハーネス外観検査装置。 - 上記タッチスクリーンは、検査対象のワイヤーハーネスの種類を上記制御手段で選択することで、選択された種類のワイヤハーネスの検査箇所に対応する個数の確認ボタンが対応位置に設定される構成としている請求項1に記載のワイヤハーネス外観検査装置。
- 上記ハーネス原寸図は、ロール式図面、大型モニター、あるいはプロジェクターで表示され、検査を行うワイヤーハーネスの種類の変更に応じて、表示するハーネス原寸図を切り替える構成としている請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネス外観検査装置。
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