JP3943725B2 - 草刈機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、林檎園等において、幹の回りの雑草を刈り取るのに好適な草刈機に係り、より詳しくは、走行しながら、樹木の幹等の障害物を傷つけることなく、その近接周辺部に刈り残されている雑草を刈り取ることができるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
林檎園等の広大な地域の草刈りは、例えば、特開平10−113029号公報や特開平10−52141号公報等にも見られる如くの、乗用草刈機で行うのが一般的である。前記乗用草刈機は、通常、車体中央下方に、モーアと呼ばれる、車体の幅長より若干小さい程度の比較的大きな旋回径を有する回転式のカッターを備え、該カッターを、走行用を兼ねる内燃エンジン等の原動機により回転駆動して、走行しながら前記カッターにより草刈りを行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した如くの、従来から使用されている乗用草刈機では、車体及びカッターが幹に接触してそれを傷つけてしまうことを避けるため、また、その構造上及び運転上の制約から、車体及びカッターを幹に近接させることが難しく、従って、幹の回り(近接周辺部)の雑草を刈り取ることはできない。そのため、従来においては、刈り残された幹の回りの草刈りは手作業で行っているのが実情であり、草刈り作業に多大な労力が必要となっている。
【0004】
一般的に、従来の草刈機では、幹の回りだけでなく、例えば、建造物や自然物等の障害物近傍の雑草を刈り取ることは、その障害物だけでなくカッターも損傷するおそれがあるため、極めて難しく、この点で改良が望まれている。
本発明は、前記した如くの従来の問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、樹木の幹等の障害物の近接周辺部の雑草を、幹等の障害物及びカッターの両者を共に傷つけることなく、効率的に刈り取ることができるようにされた草刈機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成すべく、本発明に係る草刈機は、車体フレームに原動機が搭載保持されるとともに、該原動機により回転駆動せしめられるカッターがカッターアームの自由端側に回転自在に支持されており、前記カッターアームが前記車体フレームに水平面内で揺動可能に支持されてなる。
本発明の好ましい態様では、前記カッターアームは、コイルスプリング等の付勢手段により、常時、前記自由端側が前記車体フレームからその一側方へ突出するように付勢され、前記車体フレームは、前記カッターアームを支持案内するための、円環状のガイドレールと、このガイドレール上に設けられたマウント部材と、からなる円錐台形状とされており、その上面部に前記原動機が前記出力軸を下方に向けて搭載保持される。さらに、前記カッターアームの自由端側に、その外周端縁部が前記カッターの外周端縁部より径方向外方に突出するカッターカバーが設けられており、前記カーターアームは、走行時に前記カッターカバーが障害物に衝接したとき前記付勢手段の付勢力に抗して押し戻されるようにされる。
また、他の好ましい態様では、前記原動機の回転駆動力が前記カッターに巻掛伝動機構を介して伝達され、さらに、前記原動機の出力軸の回転軸線と前記カッターアームの揺動中心軸線とが一致せしめられる。
【0006】
本発明の草刈機のさらに具体的な好ましい態様では、前記車体フレームにおける前記マウント部材の周面部に、前記カッターアームの揺動を許容すべく切欠開口が形成され、また、前記カッターアームの中間部における前記ガイドレールと同一円周上に、前記ガイドレールを挟むべく上下で対をなす、前記カッターアームの上下方向位置規制用部材として転動子又は摺動子が設けられ、さらに、前記ガイドレールを径方向に橋絡する底板部材が設けられ、該底板部材に前記カッターアームの基端部が軸着される。
【0007】
また、他の好ましい態様では、前記車体フレームに所要数の車輪支持用ステーが取り付けられるとともに、該車輪支持用ステーにそれぞれ方向自在車輪が着脱可能に取り付けられる。
さらに、別の好ましい態様では、前記カッターカバーの外周部にクッション材等からなる緩衝部材が取り付けられる。
【0008】
前記の如くの構成とされた本発明に係る草刈機の好ましい態様においては、例えば、林檎園等において乗用草刈機等の自走車両に牽引されながら幹の脇を走行せしめられる。ここでは、前記カッターアームは、前記車体フレームに対して略水平面内で揺動可能に支持されるとともに、その自由端側が前記付勢手段により前記車体フレームからその一側方へ突出するように付勢されている関係から、走行時には、当該草刈機(及び前記自走車両)の走行経路を、前記カッターアームの自由端側に設けられているカッターカバーが、幹等の障害物に衝接せしめられる程度まで近づけるようにする。
【0009】
かかる走行経路で前記草刈機が走行せしめられることにより、幹等の障害物が存在しない場所では、前記カッターアームの自由端側に設けられているカッター及びカッターカバーは、前記付勢手段の付勢力によって前記車体フレームの一側方へ最大限突出せしめられ、それらの進行路上の雑草等が前記カッターにより刈り取られる。
それに対し、走行時に前記カッターカバーが幹等の障害物に衝接したときには、該カッターカバーの外周端縁部(そこに設けられた緩衝部材)が前記幹等の障害物に摺接しつつ、該幹等の障害物からの反作用を受けて、前記カッターアームの自由端側が前記付勢手段の付勢力に抗して車体センターライン側へ押し戻され(車体進行方向後側へ押しやられ)る。
【0010】
このとき、前記カッターカバーは、当該草刈機の走行経路を変えない限り、前記幹等の障害物から離れることはなく、従って、前記カッターは、前記幹等の障害物の近接周辺部に位置せしめられるので、幹等の障害物の近接周辺部の雑草を、幹等の障害物及びカッターの両者を共に傷つけることなく、効率的に刈り取ることができる。
また、前記カッターアームを支持案内するガイドレールを、断面円形のパイプ等からなる円環状となすことにより、軽量化及び高剛性化の両立を図れ、さらに、前記原動機を搭載保持する車体フレーム(のマウント部材)を円錐台形状となすとともに、その上面部に前記原動機がその出力軸を下方に向けて搭載保持させることによっても、車体フレームの軽量化、高剛性化の両立を図れると同時に、前記原動機へのアクセスが容易となり、保守点検等の便宜が図られる。
【0011】
上記に加え、前記カッターアームの中間部における前記ガイドレールと同一円周上に、前記ガイドレールを挟むべく上下で対をなす、前記カッターアームの上下方向位置規制用部材として転動子又は摺動子が設けられることにより、前記カッターアームの揺動中心軸(支点)付近に過大な負荷(特に上下方向の曲げ力)が加えられ難くなり、カッターアームや車体フレームが損傷し難くなる。
また、前記車体フレームに所要数の車輪支持用ステーが取り付けられるとともに、該車輪支持用ステーにそれぞれ方向自在車輪(キャスターホイール)を着脱可能に取り付けることにより、径等の仕様の異なる他の車輪に付け代えることが可能となり、刈り取り高さや現場の特殊条件等にも容易に対応できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、それぞれ本発明に係る草刈機の一実施形態を示す、左側面図及び平面図である。
図示実施形態の草刈機10は、林檎園等において草刈りを行う従来より周知の乗用草刈機1に牽引されるようになっている。前記乗用草刈機1は、車体2の前部(図示省略)と後部とにそれぞれ左右一対の車輪4、4を備えており、前記車体2の中央下方に、モーアと呼ばれる、前記車体2の幅長より若干小さい程度の比較的大きな旋回径を有する回転式のカッター(図示省略)を備え、該カッターを、走行用を兼ねる内燃エンジン等の原動機により回転駆動して、走行しながら前記カッターにより草刈りを行うようになっている。
【0013】
かかる乗用草刈機1に牽引される本実施形態の草刈機10は、全体が円錐台形状の車体フレーム20を備えており、該車体フレーム20に、後述する如くの態様で、左右一対の方向自在前車輪37、38及び一輪の方向自在後車輪39が、着脱自在に取り付けられている。
前記車体フレーム20は、後述するカッターアーム50を支持案内するための、断面が円形のパイプからなる円環状のガイドレール21と、このガイドレール21上に設けられた円錐台状のマウント部材22と、図4及び図8に示される如くに、前記ガイドレール21を径方向(左右方向)に橋絡する断面コ字状で平面視矩形の底板部材24と、からなる円錐台形状とされており、図4及び図6に示される如くに、前記マウント部材22の上面部22aに連結板30Aを介して、カッター回転駆動用の原動機とされる空冷4サイクルガソリンエンジン30が、その出力軸30aを下方に向けて搭載保持されている。また、前記マウント部材22の周面後部には、前記カッターアーム50の水平面内での所定角度範囲内の揺動を許容すべく、切欠開口23が平面視で左側にやや偏って形成されている。
【0014】
前記車体フレーム20は、その前部に設けられた牽引具12を介して、前記乗用草刈機1に牽引されるようになっている。前記牽引具12は、パイプ等からなる水平コ字状片部12a、縦片部12b、垂下片部12c、水平棒状片部12dの各片部と、前記水平棒状片部12dの左端部付近と中央部付近とに取着されたヒッチ板14、14と、前記車体フレーム20の前記ガイドレール21の前部側の左右に取着されて前方に突出する連結板17、17と、この連結板17、17を橋架するように取り付けられたヒッチ棒16と、からなっており、前記水平コ字状片部12aの左右両前端部が、前記乗用草刈機1の車体フレーム6に連結固定され、前記ヒッチ板14、14に設けられた高さ方向に伸びる長穴16、16に、前記ヒッチ棒16の両端部付近が挿入されている。
【0015】
一方、前記カッターアーム50は、図4を参照すればよくわかるように、前記車体フレーム20の前記切欠開口23の内方にその基端50b側が挿入されている、上面が開口した細長い箱形状の本体ケース51と、この本体ケース51における前記車体フレーム20より外側(後方側)の上面を覆うカバー部材62と、前記本体ケース61の基端側(前端側)との間で前記ガイドレール21を挟み得るように、前記本体ケース61の下面側に所要本のボルト25、25、…及びスリーブ状スペーサ26、26、…(図7参照)により所定の離隔距離をあけて取り付けられた比較的短い下面開口の断面コ字状挟持部材53と、からなっている。
【0016】
前記本体ケース51の基端側と前記挟持部材53の基端側とは段付き有底円筒状の揺動支軸55で連結されている。該揺動支軸55の中心軸線(揺動中心軸線)O’は、図4及び図6に示される如くに、前記エンジン30の出力軸30aの回転軸線Oと一致せしめられており、前記揺動支軸55は、前記車体フレーム20の前記底板部材24にボールベアリング56aを有する軸受部材56を介して回転自在に軸支されている。
そして、前記本体ケース51と前記挟持部材53とは、前記ボルト25、25、…及び前記スリーブ状スペーサ26、26、…に加えて、前記揺動支軸55の上端鍔状部55a、前記軸受部56、前記底板部材24、スリーブ状のスペーサ56b、ボルト53a等により、前記ガイドレール21を挟み得るように、所定の間隔を保持した状態で連結されている。
【0017】
また、前記カッターアーム50の中間部、言い換えれば、前記本体ケース51の中間部と、前記挟持部材53の前端部付近とには、図4及び図7を参照すればよくわかるように、それぞれ前記ガイドレール21と同一円周上に位置するように、該ガイドレール21を挟むべく上下で対をなす二組の、前記カッターアーム50の上下方向位置規制用部材としての転動子58、59及び58、59が、支持板58A、59Aを介して回転自在に配設されている。したがって、前記カッターアーム50は、前記ガイドフレーム21と前記転動子58、59及び58、59とにより、前記揺動支軸55を揺動中心軸として、前記車体フレーム20に対して水平面内で揺動するように案内支持される。
【0018】
前記カッターアーム50の自由端50a側(後端側)には、図4に示される如くに、軸受部66を介してカッター回転軸65が鉛直に軸支されており、該カッター回転軸65の下端部に短冊状のカッター70が固定されている。また、前記カッターアーム50の前記自由端50a側には、前記カッター70の外周端縁部よりその外周端縁部72aが径方向外方に突出する、つまり前記カッター70より径の大なる薄円筒状のカッターカバー72が配設されている。該カッターカバー72の外周部における左斜め前部には、クッション材等からなる緩衝部材74が取り付けられている。
【0019】
前記カッター回転軸65には、前記エンジン30の前記出力軸30aの回転駆動力が、ベルト−プーリ式巻掛伝動機構60を介して伝達される。前記ベルト−プーリ式巻掛伝動機構60は、図2に加えて図5を参照すればよくわかるように、前記出力軸30aに外嵌固定されたフランジ付き駆動プーリ61と、前記カッター回転軸65の上端部に外嵌固定されたフランジ付き従動プーリ62と、それら駆動プーリ61と従動プーリ62との間に掛け回されたベルト63、とからなっている。
【0020】
そして、前記エンジン30の前記出力軸30aからの、前記カッター70への回転駆動力の伝達を断接すべく、前記ベルト−プーリ式巻掛伝動機構60には、ベルトテンションクラッチ80が添設されている。このベルトテンションクラッチ80は、図2、図5、及び、図7を参照すればよくわかるように、前記本体ケース51に設けられた基台83に立設された支軸85に回動自在に支持されたレバー84と、このレバー84の一端部に回動自在に支持されて前記ベルト63を内側に凹ます方向に押圧するテンションローラー82と、前記レバー84を、前記テンションローラー82が前記ベルト63を押圧する方向に回動させるべく付勢するコイルスプリング87等からなっており、前記乗用草刈機1の運転席近傍に配設されているクラッチレバー(図示せず)を操作することにより、前記カッター70への動力伝達を断接できるようになっている。
【0021】
前記に加え、前記カッターアーム50は、図2及び図5を参照すればよくわかるように、前記車体フレーム20の前記ガイドレール21の前部側の左右に取着された連結板17、17と、前記カッターアーム50の左側面部に設けられた張力調節用の係止穴付ブランケット58との間に縮装されている二本のコイルスプリング48、49(状況に応じて、いずれか一本にても可)により、常時、その自由端50a側が前記車体フレーム20(センターラインC)からその一側方(ここでは左方)へ突出するように付勢されており、走行時に前記カッターカバー72が、幹等の障害物Tに衝接したとき、前記コイルスプリング48、49の付勢力に抗して進行方向の後ろ側へ押し戻されるようにされている。
【0022】
この場合、前記カッターアーム50は、図5に加えて図8を参照すればよくわかるように、他の外力が加えられていないときには、前記コイルスプリング48、49の付勢力により、その下面側に設けられている揺動規制部材90の左側規制部96が、前記車体フレーム20に設けられている左行ストッパ92に衝接せしめられる位置まで、平面視で時計回りの方向に揺動せしめられており、逆に前記コイルスプリング48、49の付勢力に抗して、反時計回りの方向(後方)に押圧されるときには、前記カッターアーム50の前記先端50a側が、前記車体2の幅内に収納せしめられる位置まで揺動可能となる。
【0023】
一方、前記した左右一対の方向自在前車輪37、38及び一輪の方向自在後車輪39のうちの、方向自在後車輪39は、図3、図4に加えて図9を参照すればよくわかるように、前記車体フレーム20の前記ガイドフレーム21における、前記センターラインCより右側に取着された取付ブラケット33に取付固定されたステー36の先端部に設けられている軸受スリーブ44に脱着可能に嵌挿されている高さ調節軸40と、この高さ調節軸40の下部に設けられた軸受部41に、その方向自在軸部39aがボールベアリング42を介して回転自在にかつ脱着可能に嵌挿された車輪支持部材39Aと、を有している。前記方向自在軸部39aの上部に形成された環状溝39bに、抜け止め用ねじ部材43が挿入されている。前記高さ調節軸40の上半部46には、高さ方向に所定間隔をあけて所要個数のフランジ部46a、46a、…が設けられており、いずれのフランジ部46a−46a間に前記係止ねじ48を挿入するかによって、前記車体フレーム20の地上の高が調節できるようになっている。なお、前記高さ調節軸40は、リンク式の回転止め部材45によりその回転は規制されるようになっている。
【0024】
一方、前記左右一対の方向自在前車輪37、38は、前記方向自在後車輪のように高さ調節はできないが、他は同様に、それぞれ前記車体フレーム20の前記ガイドフレーム21における、前記センターラインCを挟んで左右対称位置に取着された取付ブラケット31、32に取付固定されたステー34、35の先端部に設けられている軸受スリーブ44、44に、その方向自在軸部が脱着可能に嵌挿された車輪支持部材37A、38Aを有している。
図中、91及び95は、前記車体2と前記カッターアーム50とにそれぞれ設けられた、移送時等に、前記カッターアーム50を固定するための、係止用部材である。
【0025】
前記の如くの構成とされた本実施形態の草刈機10においては、例えば、林檎園等において前記乗用草刈機1に牽引されながら幹T(図2参照)の脇を走行せしめられる。ここでは、前記カッターアーム50は、前記車体フレーム20に対して略水平面内で揺動可能に支持されるとともに、その自由端50a側が、前記コイルスプリング48、49により前記車体フレーム20からその一側方(左方)へ突出するように付勢されている関係から、走行時には、当該草刈機10(及び前記乗用草刈機1)の走行経路を、前記カッターアーム50の自由端50a側に設けられている前記カッターカバー72(の緩衝部材74)が幹T等の障害物に衝接せしめられる程度まで近づけるようにする。
【0026】
かかる走行経路で前記草刈機10が走行せしめられることにより、幹T等の障害物が存在しない場所では、前記カッターアーム50の自由端50a側に設けられている前記カッター70及びカッターカバー72は、前記コイルスプリング48、49の付勢力によって、図2に示す矢印Pの如く、前記車体フレーム20の一側方(左方)へ最大限突出せしめられ、それらの進行路上の雑草等が前記カッター70により刈り取られる。
それに対し、走行時に前記カッターカバー72が、幹T等の障害物に衝接したときには、該カッターカバー72の外周端縁部72a(そこに設けられた緩衝部材74)が、前記幹T等の障害物に摺接しつつ、該幹T等の障害物からの反作用を受けて、前記カッターアーム50の自由端50a側が、前記コイルスプリング48、49の付勢力に抗して、矢印Qの如く、車体センターラインC側へ押し戻される。
【0027】
このとき、前記カッターカバー72は、当該草刈機1の走行経路を変えない限り、前記幹T等の障害物から離れることはなく、従って、前記カッター70は、前記幹T等の障害物の近接周辺部に位置せしめられるので、幹T等の障害物の近接周辺部の雑草を、幹T等の障害物及びカッター70の両者を共に傷つけることなく、効率的に刈り取ることができる。
また、前記カッターアーム50を支持案内する前記ガイドレール21を、断面円形のパイプ等からなる円環状としたことにより、軽量化及び高剛性化の両立を図れ、さらに、前記エンジン30を搭載保持する前記車体フレーム20(のマウント部材22)を、円錐台形状となすとともに、その上面部22aに前記エンジン30がその出力軸30aを下方に向けて搭載保持させることによっても、前記車体フレーム20の軽量化、高剛性化の両立を図れると同時に、前記エンジン30へのアクセスが容易となり、保守点検等の便宜が図られる。
【0028】
上記に加え、前記カッターアーム50の中間部における前記ガイドレール21と同一円周上に、前記ガイドレール21を挟むべく上下で対をなす、前記カッターアーム50の上下方向位置規制用の転動子58、59が設けられていることにより、前記カッターアーム50の揺動支軸55(支点)付近に過大な負荷(特に上下方向の曲げ力)が加えられ難くなり、カッターアーム50や車体フレーム20が損傷し難くなる。
【0029】
また、前記車体フレーム20に所要数の車輪支持用ステー34、35、36を取り付けられるとともに、該車輪支持用ステー34、35、36にそれぞれ方向自在車輪37、38、39を着脱可能に取り付けるようにしたことにより、径等の仕様の異なる他の車輪に付け代えることが可能となり、刈り取り高さや現場の特殊条件等にも容易に対応できる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において、種々の変更ができるものである。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明に係る草刈機によれば、幹等の障害物の近接周辺部の雑草を、幹等の障害物及びカッターの両者を共に傷つけることなく、効率的に刈り取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る草刈機の一実施形態の左側面図。
【図2】図1に示される草刈機の平面図。
【図3】図1に示される草刈機の斜視図。
【図4】図1に示される草刈機の中央縦断面図。
【図5】図1に示される草刈機のカッターアーム周辺部を示す部分切欠拡大平面図。
【図6】図1に示される草刈機のカッターアームの揺動支軸周辺を示す拡大縦断面図。
【図7】図1に示される草刈機のカッターアームの転動子周辺を示す拡大縦断面図。
【図8】図1に示される草刈機のカッターアームの揺動規制の説明に供される図。
【図9】図1に示される草刈機の方向自在後車輪を示す部分切欠拡大図。
【符号の説明】
1…乗用草刈機
10…草刈機(本発明)
12…牽引具
20…車体フレーム
21…ガイドレール
22…マウント部材
22a…上面部
23…切欠開口
24…底板部材
30…空冷4サイクルガソリンエンジン(原動機)
30a…出力軸
34〜36…ステー
37、38…方向自在前車輪
39…方向自在後車輪
48、49…コイルスプリング(付勢手段)
50…カッターアーム
50a…自由端
50b…基端部
58、59…転動子(上下方向位置規制用部材)
60…巻掛伝動機構
70…カッター
72…カッターカバー
72a…外周縁部
74…緩衝部材
T…幹(障害物)
O…回転軸線
O’…揺動中心軸線
Claims (7)
- 車体フレーム(20)に原動機(30)が搭載保持されるとともに、該原動機(30)により回転駆動せしめられるカッター(70)がカッターアーム(50)の自由端(50a)側に回転自在に支持されており、前記カッターアーム(50)は、前記車体フレーム(20)に対して水平面内で揺動可能に支持され、付勢手段(48、49)により、常時、前記自由端(50a)側が前記車体フレーム(20)からその一側方へ突出するように付勢されている草刈機であって、
前記車体フレーム(20)は、前記カッターアーム(50)を支持案内するための円環状のガイドレール(21)と、このガイドレール(21)上に設けられたマウント部材(22)と、を有する円錐台形状とされており、その上面部(22a)に前記原動機(30)が前記出力軸(30a)を下方に向けて搭載保持されており、
前記カッターアーム(50)の自由端(50a)側に、その外周端縁部(72a)が前記カッター(70)の外周端縁部より径方向外方に突出するカッターカバー(72)が設けられており、前記カーターアーム(50)は、走行時に前記カッターカバー(72)が障害物(T)に衝接したとき前記付勢手段(48、49)の付勢力に抗して押し戻されることを特徴とする草刈機。 - 前記原動機(30)の出力軸(30a)の回転軸線(O)と前記カッターアーム(70)の揺動中心軸線(O’)とが一致せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の草刈機。
- 前記車体フレーム(20)における前記マウント部材(22)の周面部に、前記カッターアーム(50)の揺動を許容すべく切欠開口(23)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の草刈機。
- 前記カッターアーム(50)の中間部における前記ガイドレール(21)と同一円周上に、該ガイドレール(21)を挟むべく上下で対をなす、前記カッターアーム(50)の上下方向位置規制用部材(58、59)が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の草刈機。
- 前記ガイドレール(21)を径方向に橋絡する底板部材(24)が設けられ、該底板部材(24)に前記カッターアーム(50)の基端部(50b)が軸着されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の草刈機。
- 前記車体フレーム(20)に所要数の車輪支持用ステー(34、35、36)が取り付けられるとともに、該車輪支持用ステー(34、35、36)にそれぞれ方向自在車輪(37、38、39)が着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の草刈機。
- 前記カッターカバー(72)の外周部に緩衝部材(74)が取り付けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の草刈機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25832198A JP3943725B2 (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 草刈機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25832198A JP3943725B2 (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 草刈機 |
Publications (2)
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