JP3943309B2 - 無色ポリマレエートおよびその使用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マレイン酸、アリルスルホネートモノマーおよび多価遷移金属イオンの水性溶液重合により製造される低色彩または無色ポリマレエートに関する。ポリマレエートは、テキスタイルのためのパーマネントプレス剤として、そして洗濯用洗剤中では、炭酸カルシウム外被形成を最小限にするのに有用である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ポリマレエートは、一般に、ポリマーの色が重要でない用途において、水処理剤、分散剤およびキレート化剤として用いられる。ポリマレエートは一般的に暗褐色に見えるため、このようなポリマーは低色彩が望ましい多数の洗剤およびテキスタイル用途には不適当である。これは、ポリマーが、例えば、高色彩ポリマーがテキスタイル上に望ましくない色生成を引き起こし得るノーアイロン加工樹脂としてテキスタイルに適用されるものである場合に特に言える。
【0003】
ポリマレエートおよびそれらのコポリマーの製造方法は多数存在し、例えば、このような方法は、米国特許第5,135,677 号、第5,064,563 号、第4,519,920 号、第4,555,557 号、第4,668,735 号、第4,589,995 号および第4,659,793 号に開示されており、この場合、ポリマレエートは有機溶媒または水中で製造される。残念ながら、これらの方法は、8より大きいガードナー色番号により立証されるような暗色を呈するポリマレエートを生産する。
【0004】
米国特許第4,709,091 号は、アルカリ金属水酸化物またはアンモニアを用いて水性媒質中でマレイン酸を中和し、開始剤の存在下でマレイン酸を重合し、そしてさらなる量のアルカリ金属水酸化物またはアンモニアを付加することを包含するポリマレイン酸の製造方法を記載する。米国特許第4,709,091 号は、スルホネートコモノマーがマレイン酸と一緒に用い得ることを示唆する。しかしながら、ポリマレイン酸ポリマーは、8より大きいガードナー色番号により立証されるような暗色を呈する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
8以下のガードナー色番号により確定される、低色彩または無色ポリマレエートは、以下の:(a)70〜99.9質量%のマレイン酸(b)0.1 〜30質量%の、次式:
【化2】
〔式中、R1 はH、C1 〜C4 のアルキル、C1 〜C6 のアルコキシ、C6 〜C10のアリール、エステルおよびCOOHからなる群から選択され、R2 はO−R3 (ここで、R3 はC1 〜C4 のアルキル、C1 〜C6 のアルコキシ、C6 〜C10のアリールから成る群から選択される)であり、nは0〜1であり、そしてM+ はH+ 、 NH4 + 、アルカリ金属、アルカリ土類金属および第四級有機アミンから成る群から選択される陽イオンである〕を有するアリルスルホネートモノマー、および(c)モノマーのモル数に基づいて0.5 〜50ppm の硫酸アンモニウム第一鉄六水和物、または、IVA 、VA、VIA 、VIIA、VIIIA 、IB、IIB 族およびそれらの組合せから成る群から選択される、多価遷移金属イオン、を含む水性溶液重合により製造され、この場合、質量%はモノマーの総質量に基づいているが、但しマレイン酸上の10〜60モル%のカルボン酸基が重合前に中和される、ということを今や発見した。
【0006】
さらに別の局面によれば、本発明は、セルロース繊維を含有するテキスタイルにパーマネントプレス特性を付与するための方法であって、(I )低色彩または無色ポリマレエートの水性溶液を少なくとも1つのテキスタイルを含む洗濯工程に加え、そして(II)ポリマレエートをテキスタイルと反応させるのに十分な時間、十分な温度でテキスタイルを加熱し、ここで水がテキスタイルから除去されて、テキスタイルにパーマネントプレス特性を付与することを含む方法を提供する。任意に、ポリマレエートを、工程(II)の前に触媒と組合わせる。
【0007】
さらに別の局面によれば、本発明は、8以下のガードナー色番号により確定されるような低色彩または無色ポリマレエートであって、前記ポリマレエートが、モノマーの総質量に基づいて70〜100 質量%のマレイン酸、ならびにモノマーのモル数に基づいて0.5 〜50ppm の、IVA 、VA、VIA 、VIIA、VIIIA 、IB、IIB 族およびそれらの組合せから成る群から選択される多価遷移金属イオンを含む水性溶液重合により製造される。尚、以降「 ppm 」を「μ m 」とも記すが、両者は同義である。但しマレイン酸上の40〜55モル%のカルボン酸基が重合前に中和されるポリマレエートを提供する。
【0008】
本発明の低色彩または無色ポリマレエートは、それで処理されたテキスタイルにパーマネントプレス特性を提供して、洗濯中の摩損に対するこのようなテキスタイルの耐性を増大する。このような処理テキスタイルは、非処理テキスタイルに比して、皺の有意の低減を示す。さらに、処理テキスタイルは、柔らかい風合いという触感を有し、洗濯後にそれらの平滑性を保持する。
【0009】
さらに別の局面によれば、本発明は、界面活性剤およびポリマレエートを含有するクリーニング組成物を提供する。ポリマレエートは、カルシウムおよびマグネシウムのような硬度イオン、ならびにその他の金属イオン、例えば鉄を不活性化することにより、界面活性剤のクリーニング効力を増強しまたは「高める」。ポリマレエートは、金属イオン封鎖作用により水を軟化する。さらに、ポリマレエートは、汚れを分散および懸濁して清浄化された支持体上への汚れの再沈着を防止することにより、クリーニングに助力する。本発明のポリマレエートを含有する洗剤組成物で洗濯された布帛は、ポリマレエートを用いずに洗濯された布帛と比較して、布帛上に沈着する炭酸カルシウムが非常に少ない。さらに、本発明のポリマレエートを含有する洗剤組成物で洗濯された布帛は、本発明のポリマレエートを含有しない洗剤組成物で洗濯された布帛と比較して、有意に低いグレイ化を示す。
【0010】
8以下のガードナー色番号により確定されるような低色彩または無色ポリマレエートは、(a)70〜99.9質量%のマレイン酸、(b)0.1 〜30質量%のアリルスルホネートモノマー、ならびに(c)IVA 、VA、VIA 、VIIA、VIIIA 、IB、IIB 族およびそれらの組合せから成る群から選択される、モノマーのモル数に基づいて0.5 〜50μm の多価遷移金属イオンを包含する水性溶液重合により製造される。マレイン酸およびアリルスルホネートモノマーの質量%は、ポリマレエートを製造するために用いられるモノマーの総質量に基づく。
【0011】
本発明の別の実施態様では、8以下のガードナー色番号により確定されるような低色彩または無色ポリマレエートは、モノマーの総質量を基礎にして70〜100 質量%のマレイン酸、ならびにIVA 、VA、VIA 、VIIA、VIIIA 、IB、IIB 族およびそれらの組合せから成る群から選択される、モノマーのモル数に基づいて0.5 〜50μm の多価遷移金属イオンを包含する水性溶液重合により製造されるが、但しマレイン酸上の40〜55モル%のカルボン酸基は重合前に中和される。
【0012】
本明細書中で用いる場合、「ポリマレエート」はマレイン酸のコポリマーおよびターポリマー等を含む。好ましくは、ポリマレエートを製造するために用いられるマレイン酸の量は、モノマーの総質量に基づいて、80質量%より大きく、さらに好ましくは90質量%より大きい。最も好ましくは、ポリマレエートを製造するために用いられるマレイン酸モノマーの量は、98質量%より大きい。好ましくは、ポリマレエートを製造するために用いられるアリルスルホネートモノマーの量は、モノマーの総質量に基づいて、20質量%未満、さらに好ましくは8質量%以下である。最も好ましくは、ポリマレエートを製造するために用いられるアリルスルホネートモノマーの量は、2質量%未満である。
【0013】
マレイン酸は、マレイン酸および/または無水マレイン酸として存在し得る。アリルスルホネートコモノマーがマレイン酸とともに用いられる本発明の実施態様では、マレイン酸上の10〜60モル%のカルボン酸基が重合前に中和される。好ましくはマレイン酸上の20〜50モル%、さらに好ましくは30〜40モル%のカルボン酸基が重合前に中和される。
アリルスルホネートモノマーは、次式:
【化3】
〔式中、R1 はH 、C1 〜C4 のアルキル、C1 〜C6 のアルコキシ、C6 〜C10のアリール、エステルおよびCOOHから選択され、R2 はO−R3 (ここで、R3 はC1 〜C4 のアルキル、C1 〜C6 のアルコキシ、C6 〜C10のアリールから成る群から選択される)であり、nは0〜1であり、そしてM+ はH+ 、 NH4 + 、アルカリ金属、アルカリ土類金属および第四級有機アミンから選択される陽イオンである〕を有する。好ましいアルカリ金属は、ナトリウムおよびカリウムである。特に好ましいアリルスルホネートモノマーは、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウムおよび1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウムである。
【0014】
本発明の一実施態様では、アリルスルホネートモノマーは、次式:
【化4】
を有するメタリルスルホン酸ナトリウムである。
【0015】
本発明の一実施態様では、アリルスルホネートモノマーは、次式:
【化5】
を有する共重合可能界面活性剤である。
【0016】
コモノマーがマレイン酸とともに用いられない本発明の実施態様では、マレイン酸上の40〜55モル%のカルボン酸基が重合前に中和される。好ましくは、マレイン酸上の45〜50モル%のカルボン酸基が重合前に中和される。
【0017】
多価遷移金属イオンは、ポリマレエートを製造するために用いられるモノマーの総モル数に基づいて、0.5 μm 〜50μm の量で、本発明のポリマレエートを製造するために用いられる。適切な多価遷移金属イオンは、 IVA、VA、VIA 、VIIA、VIIIA 、IB族およびIIB 族遷移金属イオンから選択される。遷移金属イオンの組合せも用い得る。好ましくは、遷移金属イオンは、バナジウムイオン、鉄イオンおよび銅イオンから選択される。多価遷移金属イオンは、好ましくは、1.6 〜33.2μm 、さらに好ましくは8.3 〜16.6μm の量で用いられる。用いられる多価遷移金属イオンの量が0.5 μm 未満である場合には、ポリマレエート中の残りのモノマーレベルは許容できない。用いられる多価遷移金属イオンの量が50μm より大きい場合には、ポリマレエートの色は、8より大きいガードナー色番号により確定されるように、許容できない。
【0018】
一実施態様では、ポリマレエートは、セルロース繊維を含有するテキスタイルにパーマネントプレス特性を付与するために用いられる。本明細書中で用いる場合、「パーマネントプレス」とは、防皺性、ノーアイロン性、寸法安定性、防縮性および皺回復性と同義語である。ポリマレエートの水性溶液はテキスタイルに適用され、テキスタイルは触媒の存在下で、ポリマレエートをテキスタイルと反応させるのに十分な時間、十分な温度で加熱され、ここで、水がテキスタイルから除去されて、パーマネントプレス特性をテキスタイルに付与する。ポリマレエートは、水性溶液の形態で適用されるか、または噴霧し得る。
【0019】
テキスタイルにポリマレエートを適用する任意の方法が許容可能である。好ましくは、テキスタイルはポリマレエートの水性溶液で含浸される。本明細書中で用いる場合、「含浸する」とは、テキスタイルの繊維マトリックス中への溶液の浸透を、そして好ましくは実質的に均一な方法でのテキスタイル中の隙間へのおよび隙間を通しての溶液の分布を指す。したがって、溶液は、好ましくは、テキスタイル上に表面コーティングを形成するだけに対照したものとして、実質的にテキスタイルの厚みを通して個々の繊維を被い、包囲し、および/または含浸する。
本発明の好ましい実施態様では、ポリマレエートの水性溶液は、ノーアイロン仕上げ操作の一部としてテキスタイル製造工程でテキスタイルに適用される。
【0020】
テキスタイルは織布または不織布であり得るし、100%セルロース繊維、例えば綿、レーヨンおよび亜麻糸、ならびに配合物、例えばポリエステル/綿またはポリエステル/レーヨンを含む。このような配合物は、好ましくは、少なくとも20%のセルロースを含有する。白色および着色(プリント、染色、糸染め、クロス染め等)布帛はともに、本発明のポリマレエートで有効に処理し得る。テキスタイルは、新しい衣類または使用済み衣類、例えば以前に着用された衣類および/または洗濯済み衣類を包含し得る。好ましくは、テキスタイルは遊離ヒドロキシル基を含有する。
【0021】
触媒は、ポリマレエートとテキスタイルとの間の反応をスピードアップするために用いられ得る。触媒は、ポリマレエート上のカルボキシル基とテキスタイル上のヒドロキシル基の反応における架橋の程度も増大する。あらゆる理論に縛られることなく、触媒はテキスタイル表面のゼータ電位および陰性荷電量を低減し、したがって水性溶液からテキスタイルまたは布帛上に沈着されるポリマレエートの量を増大する、と本発明人は考える。塩基から電子対を受容し得る任意の物質は、触媒として用い得る。
【0022】
好ましくは、触媒は、ジブチルスズジラウレート、塩化鉄(III )、スカンジウム(III )トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、塩化スズ(IV)、Al2(SO4)3xH2O 、MgCl2 ・6H2O、AlK(SO4)2 ・10H2O および式NXp (式中、Nは金属であり、Xはハロゲン原子または無機基であり、そしてpは1〜4の整数である)を有するルイス酸、例えばB X3 、AlX3 、FeX3 、GaX3 、SbX3 、SnX4 、AsX5 、ZnX2 およびHgX2 から成る群から選択されるルイス酸触媒である。さらに好ましくは、ルイス酸触媒は、Al2(SO4)3xH2O 、MgCl2 ・6H2O、AlK(SO4)2 ・10H2O から選択される。触媒の組合せも、本発明の方法に用い得る。
【0023】
処理テキスタイルは、テキスタイル製造工程で用いられる乾燥ユニット、例えば蒸気加熱乾燥シリンダー、オーブンまたはアイロンにより提供される標準温度で硬化される。乾燥温度は一般に、約90℃〜約300 ℃の範囲である。このような温度は水を除去させ、それによりポリマレエートおよびテキスタイル間の架橋を誘導する。
【0024】
乾燥機ユニット、オーブン中での、またはアイロンとの接触時のテキスタイルの滞留時間は、温度によって、約1秒〜約200 秒の範囲である。特定のテキスタイル試料に関する実際の滞留時間は、温度、圧力、布帛の種類、ならびに触媒の種類および量による。好ましくは、テキスタイルにポリマレエートを硬化させるのに必要な時間および温度は、約100 ℃〜約250 ℃の範囲のテキスタイル温度で、約2〜約60秒の範囲である。それに適用されたポリマレエートの溶液を含有するテキスタイルが乾燥/硬化された後、次のコーティングまたは添加剤を適用し得る。
【0025】
好ましい実施態様では、ポリマレエートで処理されたテキスタイルは内側面と外側面の両方にアイロンを掛けられて、架橋の量を、したがってテキスタイルのパーマネントプレスを最大にされる。
テキスタイル製造機械でポリマレエートの水性溶液を適用する好ましい手段は、パドルプレス、サイズプレス、ナイフ塗布機、スピードサイジング機、噴霧アプリケーター、流し塗機およびウォーターボックスによるものである。好ましいサイズプレス形状としては、水浸ニップサイズプレスおよび計量ブレードサイズプレスが挙げられる。
【0026】
テキスタイル製造工程でオフマシン塗工装置でのポリマレエートの水溶液の適用の好ましい手段は、棒、グラビアロールおよびエアナイフによるものである。溶液は、テキスタイル上に直接噴霧されるか、またはテキスタイルに溶液を運搬するローラーに噴霧され得る。本発明の特に好ましい実施態様では、ポリマレエートの水性溶液によるテキスタイルの含浸は、パドルサイズプレスによって生じる。
【0027】
洗濯工程におけるポリマレエートの水性溶液の適用の好ましい手段は、洗濯工程の濯ぎサイクル中に濯ぎ水に溶液を添加することによるものである。本発明の特に好ましい実施態様では、ポリマレエートの水溶液によるテキスタイルの含浸は、洗濯工程の最終濯ぎサイクル中に生じる。本発明のさらに別の特に好ましい実施態様では、ポリマレエートの水性溶液によるテキスタイルの含浸は、少なくとも1つのテキスタイル、ポリマレエートおよび任意に触媒を含入する洗濯機中で生じ、この場合、洗濯機は、テキスタイル中への処理溶液の含浸を促進するための時間中、テキスタイルが処理溶液と接触したままであるよう、運転中でない。洗濯機は、回転サイクルに戻され、テキスタイルが取り出されて、乾燥され、アイロン掛けされる。
【0028】
衣類のようなテキスタイルにポリマレエートの水性溶液を適用する別の好ましい手段は、ポンプまたはエーロゾルによりポリマレエートの溶液をテキスタイルに噴霧して、次にテキスタイルをアイロン掛けすることである。
水性溶液中のポリマレエートの濃度は、テキスタイルのオーブン乾燥質量に基づいて、テキスタイル中に約0.1 〜約10質量%のポリマレエートを提供するのに十分である。好ましくは、水性溶液中のポリマレエートの濃度は、テキスタイルのオーブン乾燥質量に基づいて、テキスタイル中に約1 〜約5質量%、さらに好ましくは約2〜約4質量%のポリマレエートを提供するのに十分である。
【0029】
別の実施態様では、低色彩または無色ポリマレエートは、クリーニング組成物中に用いられる。クリーニング組成物中のポリマレエートの濃度は、組成物の総質量に基づいて、0.1 〜50質量%、好ましくは0.5 〜20質量%である。クリーニング組成物の例は、洗濯用洗剤、予備染み抜き剤、食器洗い用洗剤および硬質表面クリーナーである。クリーニング組成物を用いて清浄化され得る物品の例は、布帛、例えば衣類、リネン、カーペットまたは家具類、硬質表面、例えばカウンター上面、窓、床、食器、グラスまたはタイル、あるいは自動車である。
【0030】
クリーニング組成物は、固体または液体組成物であり得る。クリーニング組成物が固体である場合、クリーニング組成物は、例えば、粉末、ビーズ、フレーク、棒形、錠剤、ヌードル、ペーストおよびスラリーのような通常の物理的形態のいずれかであり得る。クリーニング組成物が液体である場合、クリーニング組成物は、好ましくは、ポリマレエートを分散または可溶化する。クリーニング組成物は、水性または非水性であり得る。例えば、ポリマレエートは、水中に、1以上の溶媒または不活性希釈剤中に溶解または分散させることができる。好ましくは、クリーニング組成物は水性である。
【0031】
クリーニング組成物は、クリーニング組成物中に用いられる任意の付加的構成成分を含有し得る。このような付加的構成成分は当業者に周知であって、その例としては、1以上の界面活性剤、ビルダー、イオン交換剤、アルカリ剤、腐蝕防止物質、再沈着防止物質、蛍光増白剤、芳香剤、染料、キレート化剤、酵素、増白剤、光沢剤、帯電防止剤、石鹸泡抑制剤、溶剤、ヒドロトロープ、漂白剤、香料、漂白剤前駆体、水、緩衝剤、汚れ除去剤、汚れ放出剤、柔軟剤、不透明剤、不活性希釈剤、緩衝剤、腐蝕抑制剤、グレイ化抑制剤、再沈着防止剤、安定剤、不透明剤、充填剤、ビルダー、リン酸塩補助ビルダーおよびリン酸塩置換剤ビルダーが挙げられる。これらの付加的構成成分の組合せも用い得る。
【0032】
好ましくは、ポリマレエートを用いて調製されるクリーニング組成物は、少なくとも1つの界面活性剤を含有する。適切な界面活性剤としては、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性および両性界面活性剤が挙げられる。クリーニング組成物中に使用可能な界面活性剤は石鹸でもよい。
陰イオン性界面活性剤としては、例えばC8 〜C12のアルキルベンゼンスルホネート、C12〜C16のアルカンスルホネート、C12〜C16のアルキルスルフェート、C12〜C16のアルキルスルホスクシネートまたはC12〜C16の硫酸化エトキシル化アルカノールが挙げられる。
【0033】
非イオン性界面活性剤としては、例えばC6 〜C12のアルキルフェノールエトキシレート、C12〜C20のアルカノールアルコキレート、ならびにエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーが挙げられる。任意に、ポリアルキレンオキシドの末端基はブロック化され、それによりポリアルキレンオキシドの遊離OH基がエーテル化、エステル化、アセタール化および/またはアミノ化し得る。別の改質は、ポリアルキレンオキシドの遊離OH基とイソシアネートとの反応から成る。非イオン性界面活性剤としては、C4 〜C18のアルキルグルコシド、ならびにアルコキシル化によりそれから得られるアルコキシル化物質、特にアルキルグルコシドとエチレンオキシドとの反応により得られるものが挙げられる。
【0034】
陽イオン性界面活性剤は、水性溶液中に溶解または分散された場合、官能基の電荷が陽性である親水性官能基を含有する。典型的陽イオン性界面活性剤としては、例えばアミン化合物、酸素含有アミンおよび第四級アミン塩が挙げられる。両性界面活性剤は、酸性および塩基性親水性基の両方を含有する。両性界面活性剤は、好ましくは、第二級および第三級アミンの誘導体、第四級アンモニウム、第四級ホスホニウムまたは第三級スルホニウム化合物の誘導体である。第四級化合物中の陽イオン原子は、複素環式環の一部であり得る。両性界面活性剤は、好ましくは、炭素数約3〜約18の少なくとも1つの脂肪族基を含有する。少なくとも1つの脂肪族基は、好ましくは、陰イオン性水溶解化基、例えばカルボキシ、スルホネートまたはホスホノ基を含有する。
【0035】
一般に、陰イオン性界面活性剤、例えば線状アルキルスルホネート(LAS)は、ポリマレエートを含有する固体クリーニング組成物中に用いるのに好ましい。非イオン性および陰イオン性界面活性剤混合物、例えばアルコールエトキシレートおよびLASは、ポリマレエートを含有する液体クリーニング組成物中で好ましい。界面活性剤は、任意に、クリーニング組成物の質量の約0〜約50質量%、好ましくは約2〜約45質量%、さらに好ましくは約5〜約40質量%の量で存在する。
【0036】
クリーニング組成物中に存在し得るビルダーの例としては、例えばホスフェート、例えばピロホスフェート、ポリホスフェートまたはトリポリリン酸ナトリウムが挙げられる。さらなる例は、ゼオライト、炭酸ナトリウム、ポリ(カルボン酸)、ニトリロ酢酸、クエン酸、酒石酸、前記の酸の塩、ならびにモノマー、オリゴマーまたはポリマーホスホネートである。ビルダーの組合せも用い得る。ビルダーは、任意に、クリーニング組成物の総質量に基づいて、約0〜約85質量%、好ましくは約5〜約50質量%の量で存在する。
【0037】
ポリマレエートを含有する液体クリーニング組成物は、80質量%までの水または溶媒、あるいはそれらの組合せを含有し得る。用い得る典型的溶媒としては、酸素含有溶媒、例えばアルコール、エステル、グリコールおよびグリコールエーテルが挙げられる。クリーニング組成物中に用い得るアルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールおよび第三級ブタノールが挙げられる。用い得るエステルとしては、例えば酢酸アミル、酢酸ブチル、酢酸エチルおよびグリコールのエステルが挙げられる。溶媒として有用なグリコールおよびグリコールエーテルとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびエチレンまたはプロピレングリコールのオリゴマーが挙げられる。
【0038】
ポリマレエートを含有する固体クリーニング組成物は、好ましくは、60質量%までの1以上の固体不活性希釈剤、例えば硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、あるいは選択されたポリマー、例えばポリエチレングリコールまたはプロピレングリコールを含有する。
クリーニング組成物中では、ポリマレエートは、カルシウムおよびマグネシウムのような硬度イオン、ならびにその他の金属イオン、例えば鉄イオンを不活性化することにより、界面活性剤のクリーニング効力を増強しまたは「高める」。ポリマレエートは、金属イオン封鎖作用により水を軟化する。さらに、ポリマレエートは、汚れを分散および懸濁して清浄化された支持体上への汚れの再沈着を防止することにより、クリーニングに助力する。
【0039】
以下の実施例は、本発明のさらに別の局面を説明する。
実施例1
アリルスルホネートを用いないポリマレエートの製造
無水マレイン酸98g 、水75g および硫酸アンモニウム第一鉄六水和物14mg(モノマーのモル数に基づいて10.7μm のFe2+)を含有する混合物を反応器に加えた。反応器を96℃〜98℃に加熱し、その反応温度を5時間保持した。同時に、35%過酸化水素溶液55g を、5時間の間、反応器に加えた。過酸化水素の添加の完了後、反応温度を96℃〜98℃でさらに2時間保持して、ポリマレエート生成物を生成した。
ポリマレエートは琥珀色〜暗褐色を呈し、透明であった。ポリマレエートは、10より大きいガードナー色番号を有することが確定された。
【0040】
実施例2
アリルスルホネートを用いないナトリウムポリマレエートの製造
無水マレイン酸98g 、水75g 、50%NaOH(マレイン酸上の30モル%のカルボキシル基が中和された)48g 、硫酸アンモニウム第一鉄六水和物7mg(モノマーのモル数に基づいて5.4 μm のFe2+)を含有する混合物を反応器に加えた。反応器を96℃〜98℃に加熱し、その反応温度を5時間保持した。同時に、35%過酸化水素溶液55g を、5時間の間、反応器に加えた。過酸化水素の添加が完了後、反応温度を96℃〜98℃でさらに2時間保持して、ポリマレエート生成物を生成した。
ポリマレエートは重合中は琥珀色を呈したが、しかし冷却すると残留マレイン酸が沈澱した。
【0041】
実施例3
メタリルスルホン酸ナトリウムを用いた低色彩ポリマレエートの製造
無水マレイン酸76g (0.775 モル)、水70g 、NaOHの50%溶液(マレイン酸上の50モル%のカルボキシル基が中和された)62g 、および硫酸アンモニウム第一鉄六水和物5.3mg (モノマーのモル数に基づいて5.4 μm のFe2+)を含有する混合物を反応器に加えた。反応器を96℃〜98℃に加熱し、その反応温度を5時間保持した。中和の熱は、95℃〜98℃への反応温度の急速な上昇をもたらした。反応器温度が50℃〜70℃である時間を最小限にしてマレイン酸のフマル酸への異性化を最小限にしたが、これは後者が非常に重合し難いためであった。温度が96℃に達した時点で、メタリルスルホン酸ナトリウム2.14g (0.0135モル)を反応混合物に加えた。同時に、35%過酸化水素溶液55g を、5時間の間、反応器に加えた。過酸化水素の添加の完了後、反応温度を96℃〜98℃でさらに2時間保持して、ポリマレエートポリマー生成物を生成した。
ポリマレエートは淡黄色を呈し、透明であった。ポリマレエートは、<1のガードナー色番号を有することが確定された。
【0042】
実施例4
実施例3の手法によりメタリルスルホン酸ナトリウムを用いてポリマレエートを製造したが、但し、マレイン酸上のカルボキシル基は50モル%でなく20モル%が中和された。
ポリマレエートは中位の黄色を呈し、透明であった。ポリマレエートは、ガードナー色番号6を有することが確定された。
【0043】
実施例5
実施例3の手法によりメタリルスルホン酸ナトリウムを用いてポリマレエートを製造したが、但し、マレイン酸上のカルボキシル基は50モル%でなく40モル%が中和された。
ポリマレエートは淡黄色を呈し、透明であった。ポリマレエートは、ガードナー色番号3を有することが確定された。
【0044】
実施例6
共重合可能界面活性剤(1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム)を用いた低色彩ポリマレエートの製造
無水マレイン酸76g (0.775 モル)、水70g 、NaOHの50%溶液(マレイン酸上の40モル%のカルボキシル基が中和された)62g 、および硫酸アンモニウム第一鉄六水和物5.3mg (モノマーのモル数に基づいて5.4 μm のFe2+)を含有する混合物を反応器に加えた。反応器を96℃〜98℃に加熱し、その反応温度を5時間保持した。中和の熱は、95℃〜98℃への反応温度の急速な上昇をもたらした。反応器温度が50℃〜70℃である時間を最小限にしてマレイン酸のフマル酸への異性化を最小限にしたが、これは後者が非常に重合し難いためであった。温度が96℃に達した時点で、1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム(COPS)5.5g(総ポリマー固体に基づいて1.8 質量%)を反応混合物に加えた。同時に、35%過酸化水素溶液55g を、5時間の間、反応器に加えた。過酸化水素の添加の完了後、反応温度を96℃〜98℃でさらに2時間保持して、ポリマレエートポリマー生成物を生成した。
ポリマレエートは淡黄色を呈し、透明であった。ポリマレエートは、ガードナー色番号2を有することが確定された。
【0045】
実施例7〜9
実施例3に記載した手法によりメタリルスルホン酸ナトリウムを用いて低色彩ポリマレエートを製造したが、但し、中和の量および鉄の量の変更は、表1に記載されている。
ポリマレエートは淡黄色を呈し、透明であった。ポリマレエートは、それぞれ2、<1および2のガードナー色値を有することが確定された。
【0046】
実施例10〜14
実施例5に記載した手法によりマレイン酸を用いてポリマレエートを製造したが、但し、異なる構成成分は表1に記載されている。ポリマレエートはすべて沈澱したが、但し、実施例12に関しては、ポリマレエートはアリルスルホネートコモノマーを用いて製造した。
【0047】
実施例15〜17
実施例2に記載した手法によりマレイン酸を用いてポリマレエートを製造したが、但し、異なる構成成分は表1に記載されている。ポリマレエートはすべて沈澱したが、但し、実施例17に関しては、ポリマレエートはアリルスルホネートコモノマーを用いて製造した。
【0048】
実施例18〜24
実施例1に記載した手法によりコモノマーを用いずにポリマレエートを製造したが、但し、中和の量および鉄の量の変更は、表1に記載されている。
ポリマレエートは沈澱するか、あるいは8より大きいガードナー色番号を有したが、但し、実施例24に関しては、50モル%が中和され、鉄は10ppm であった。実施例24のポリマレエートは、ガードナー色値6を有することが確定された。
【0049】
【表1】
【0050】
表1の試験結果は、8以下のガードナー色番号により確定されるような、低色彩または無色ポリマレエートが、70〜99.9質量%のマレイン酸、0.1 〜30質量%のアリルスルホネートモノマーおよび0.5 〜50ppm の多価金属イオンを用いて製造されるが、但しマレイン酸上の10〜60モル%のカルボン酸基が重合前に中和される、ということを示す。さらに、表1の試験結果は、8以下のガードナー色番号により確定されるような、低色彩または無色ポリマレエートが、100 質量%のマレイン酸および0.5 〜50ppm の多価金属イオンを用いて、コモノマーを用いずに製造されるが、但しマレイン酸上の40〜55モル%のカルボン酸基が重合前に中和される、ということを示す。
【0051】
実施例25
テキスタイル用途におけるパーマネントプレス剤として実施例3で製造されたポリマレエートの評価方法
1.実施例3で製造したような2つのポリマレエート試料に関するポリマー溶液を、触媒として一試料で8%ポリマレイン酸(固体)および4%次亜リン酸ナトリウムで、そして別の試料における触媒として水性溶液中の硫酸カリウムアルミニウム(AlK(SO4)2 ・12H2O )を調製した。
2.ポリマレエートを1リットルプラスチック容器に入れた。必要量の触媒を加え、全質量が500gになるまで脱イオン水を加えた。
3.すべての固体が溶解し、溶液が透明になるまで、ポリマレエート溶液を磁気攪拌器で混合した。溶液を攪拌器から取り出した。ポリマレエートポリマーまたは触媒を用いずに、対照試料を調製した。
4.各ポリマレエート試料および対照に関して、木綿を約35.6cm×約35.6cm(14"x14" )の小片に切断して、布帛から縁をすべて除去した。
【0052】
5.小片をそれぞれの溶液に入れ、10分間浸漬させた。
6.小片を溶液から取り出して、刺繍用の輪の上に載せ、ピンと張るまで均一に引っ張った。
7.小片を載せた輪を、85℃に設定した実験室オーブンに5分間入れて乾燥し、その後オーブンから取り出した。
8.小片を載せた輪を185 ℃に設定した実験室オーブンに入れて、ポリマレエート上のカルボキシル基を木綿小片試料上のヒドロキシル基とともに2分間硬化させた。小片をオーブンから取り出して、冷却した。
9.小片を刺繍用輪からはずして、0.9g/LのAATCC 標準洗剤を用いて、温水および冷リンスを用いる10分間の通例洗濯サイクルで洗濯機中で洗濯した。
10.小片を高熱でタンブル乾燥機中で20分間乾燥した。3本の白色バスタオルを、バラストのために小片と一緒に乾燥機に加えた。20分後、小片を取り出し、直ちに平坦な表面に載せた。
11.各小片の平滑性を肉眼で観察し、記録した。試験結果を表IIに要約する。
【0053】
【表2】
【0054】
表IIの試験結果は、2質量%未満のメタリルスルホン酸ナトリウムを用いて、触媒と組合せて製造された本発明のポリマレエートで前処理した木綿小片は、洗濯後、ポリマレエートで前処理しなかった対照小片より有意に少ない皺を生じた。
【0055】
実施例26
市販の洗濯用洗剤処方物における外被形成防止特性に関する実施例4で製造したポリマレエートの評価方法
1.Test Fabrics Inc. から入手した黒色インターロック編木綿布を約17.8cm×約17.8cm(7"x7" )の小片に切断した。ターギトメーターtergitometerで実行される各試験に関して40g (±0.2g)の小片全部を計量し、必要な場合に各試験で小片の1つをトリミングして、所望の質量を得た。
2.炭酸カルシウムとして150ppmの硬度を有する水(Ca:Mg=2:1 )1リットルを、ターギトメーターtergitometerに加えた。
3.必要量の1.24g のTIDE粉末洗剤および0.9gの粉末漂白剤を使い捨て計量ボートに入れて計量した。
4.特定量のポリマー、典型的には4%乾燥洗剤質量を計量した。対照試料は、いかなるポリマーも用いずに調製した。
【0056】
5.洗剤およびポリマーをターギトメーターtergitometerポットに加え、30秒間掻き混ぜて、洗濯水を均質化した。布帛をポットに加え、10分間洗濯した。洗濯サイクル中は、水温は約34℃(約93°F)、選択時間10分、濯ぎ時間5分、攪拌機速度80〜100rpmであった。
6.洗濯サイクル完了時に、ターギトメーターtergitometerポットを排液し、前記のような水1リットルを用いて小片を5分間濯いだ。
7.小片をタンブラー乾燥機中で高温で20分間乾燥させた。
8.工程2〜7の洗濯/乾燥サイクルを合計5回反復した。
9.各ターギトメーターtergitometerポットからの3つの別々の小片を、約5.1cm ×約5.1cm (2"x2" )小片に切断した。分析用秤上で各小片を計量し、ラベルを貼った検体カップ中に入れた。
【0057】
10.各小片を10%硝酸20g 中に入れて、1分間わずかに攪拌して、小片上のCaCO3 を溶解させた。硝酸をメスシリンダー中にデカントした。小片を脱イオン水で2回濯ぎ、各濯ぎ後に水をメスシリンダー中にデカントした。12%KCl 溶液1mlをシリンダーに加え、次に脱イオン水で全量を200ml とした。
11. 30〜50mlの溶液を濾過して繊維を除去し、各試料をラベルを貼った容器に注ぎ入れて、自動吸収分光分析法によりカルシウムppm を測定した。
【0058】
12. 以下の式により、CaCO3 の%を測定した:
【数1】
* x=(x00)硝酸洗浄後の溶液の希釈回数。この場合は2である。試験結果を表III に要約する。
【0059】
【0060】
表III の試験結果は、本発明のポリマレエートを含有する洗剤組成物を用いて洗濯した布帛が、ポリマレエートを含有しない布帛と比較して、布帛上に沈着する炭酸カルシウムが非常に少ない、ということを示している。さらに表III は、本発明のポリマレエートを含有する洗剤組成物を用いて洗濯した布帛が、本発明のポリマレエートを含有しない洗剤組成物で洗濯した布帛と比較して、有意に低いグレイ化を示すことも示している。
本発明のある実施態様を特に参照しながら本発明を説明してきたが、特許請求の範囲の範囲および精神の範囲内で、当業者は変更および修正をなし得る、と理解されるべきである。
Claims (10)
- 8以下のガードナー色番号により確定される低色彩または無色のポリマレエートであって、前記ポリマレエートが以下の:
(a)70〜99.9質量%のマレイン酸、
(b)0.1 〜30質量%の、次式:
(c)モノマーのモル数に基づいて0.5 〜50ppm の硫酸アンモニウム第一鉄六水和物、
を含む水性溶液重合により製造され、この場合、質量%はモノマーの総質量に基づいているが、但しマレイン酸上の10〜60モル%のカルボン酸基が重合前に中和される、ポリマレエート。 - マレイン酸上の20〜50モル%のカルボン酸基が重合前に中和される請求項1に記載のポリマレエート。
- ポリマレエートを製造するために用いられるマレイン酸の量が80質量%より多く、そしてアリルスルホネートモノマーの量が20質量%未満である請求項1に記載のポリマレエート。
- アリルスルホネートモノマーが、アリルスルホネートモノマーのアルカリ、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩から成る群から選択される請求項1に記載のポリマレエート。
- 硫酸アンモニウム第一鉄六水和物が1.6 〜33.2ppm の量で用いられる請求項1に記載のポリマレエート。
- セルロース繊維を含有するテキスタイルにパーマネントプレス特性を付与するための方法であって、
請求項1〜5のいずれかに記載の低色彩または無色ポリマレエートを少なくとも1つのテキスタイルを含む洗濯工程に加える工程、および
前記ポリマレエートをテキスタイルと反応させるのに十分な時間、十分な温度で前記テキスタイルを加熱する工程
を含み、
この場合、水が前記テキスタイルから除去されて、前記テキスタイルにパーマネントプレス特性が付与される、方法。 - 前記テキスタイルを加熱する工程の前にルイス酸触媒がポリマレエートと組合される請求項6に記載の方法。
- ルイス酸触媒がジブチルスズジラウレート、塩化鉄(III)、スカンジウム(III )トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、塩化スズ(IV)、Al2 (SO4)3xH2O 、MgCl2 ・6H2O、AlK(SO4)2 ・10H2O および式NXp (式中、Nは金属であり、Xはハロゲン原子または無機基であり、そしてpは1〜4の整数である)を有するルイス酸から成る群から選択される請求項7に記載の方法。
- 少なくとも1つの界面活性剤およびクリーニング組成物の質量に基づいて0.1 〜50質量%の請求項1〜5のいずれかに記載の低色彩または無色ポリマレエートを含むクリーニング組成物。
- 少なくとも1つの界面活性剤および請求項1〜5のいずれかに記載のポリマレエートを含むクリーニング組成物を製造し、前記クリーニング組成物を1以上の物品であって、その少なくとも1つが汚れを含有する物品と接触させ、そして汚れの少なくとも一部を汚れを含有する物品から除去することを包含するクリーニング方法であって、前記ポリマレエートが汚れを分散し、懸濁して、清浄化された物品上に汚れが再沈着するのを防止する方法。
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