JP3942847B2 - 噴霧ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は噴霧ノズルに関し、特に、燃料ポンプから圧送されてきた燃料の一部を燃焼装置の燃焼部に向けて噴霧し、残りの燃料を燃料ポンプの上流側の合流部へ戻すようにした燃料供給装置に用いられる噴霧ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
石油などの液体燃料を用いる燃焼装置は、燃料を燃焼させる燃焼部に向けて、噴霧ノズルから燃料を噴霧する燃料供給装置を備えている。
【0003】
図17は一般的な燃料供給装置の概略構成を示す図である。
燃料供給装置100は、燃料タンク101と噴霧ノズル102とをつなぐ燃料送り管103を有しており、この燃料送り管103の途中には燃料ポンプ104が設けられている。噴霧ノズル102からは、燃料ポンプ104より上流側の燃料送り管103に合流する燃料戻り管105が設けられていて、その途中には戻り弁106が設けられている。
【0004】
燃料供給装置100では、燃料ポンプ104が燃料タンク101からの燃料を一定の流量QTで燃料送り管103から噴霧ノズル102に導入し、噴霧ノズル102はその導入された燃料の一部を噴霧する。その際、噴霧されなかった残りの燃料は、燃料戻り管105を介して燃料ポンプ104の上流側の合流部へ戻される。ここで、燃料ポンプ104から圧送される燃料の流量QTは一定であるので、燃料戻り管105の戻り弁106が戻りの燃料の流量QBを制御することにより、その流量差である流量QNが噴霧ノズル102から噴霧され、燃焼装置の燃焼量が調整されることになる。
【0005】
このような燃料供給装置に用いられる噴霧ノズルは、例えば、特開平7−217870号公報に示されているように、微細な螺旋溝が形成された円錐状スリット部を有し、燃料ポンプから圧送されてきた燃料がその円錐状スリット部を通過することによって霧状になり、その一部が噴霧ノズルの先端開口部を介して燃焼部へ渦巻き状に噴霧され、燃焼に供されない残りの燃料は円錐状スリット部の軸線位置に設けられた戻り流路を通って戻されるようにされている。
【0006】
このような噴霧ノズルでは、噴霧量を少なくしようとした場合、戻りの量を増やすことになるが、戻りの量が多くなると、先端開口部の内側の圧力が低下し、この圧力が大気圧を下回った場合には、先端開口部から噴霧ノズル内部に空気が巻き込まれてしまう現象が起こる。
【0007】
噴霧ノズル内部に空気が巻き込まれると、その空気は燃料とともに戻され、それが燃料供給装置の燃料ポンプに達すると、燃料ポンプの圧縮能力が極端に低下し、噴霧ノズルに導入される燃料の圧力が落ち込む。その結果、噴霧流量が急激に低下して、空燃比が限界値を下回って失火してしまうことがある。
【0008】
このような空気巻き込み現象に対して、特開平5−223244号公報に、噴霧ノズルの軸線に沿って進退する噴霧通路調整ロッドを設け、噴霧量が少ない場合に噴霧通路調整ロッドの先端を先端開口部に移動して、その中央を塞ぐことにより、噴霧される燃料の渦巻き中心からの空気の巻き込みを抑制する噴霧ノズルが提案されている。
【0009】
このような噴霧ノズルの場合、噴霧通路調整ロッドは、噴霧ノズルから噴霧する噴霧量に応じて、駆動モータなどを用いて進退駆動される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空気巻き込み対策として、噴霧ノズルにこのような噴霧通路調整ロッドとその噴霧通路調整ロッドを駆動する駆動機構を備えたことにより、噴霧ノズル自体が大型化し、複雑化してしまうという問題点があった。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造を有し、かつ、外部からの空気の混入を防止して燃料を安定して噴霧することのできる噴霧ノズルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、一定流量で送られてきた液体燃料の一部を噴霧して燃焼に供されない残りの燃料を戻すようにし、戻す量を制御することで噴霧量を制御する噴霧ノズルにおいて、ノズル本体の先端に設けられて前記液体燃料が噴霧される先端開口部の噴霧通路の大きさを前記液体燃料の送り側の圧力と戻り側の圧力との圧力差の変化によって変化させる噴霧通路調整手段を備え、前記噴霧通路調整手段は、前記先端開口部の中心を通る軸線上にて前記先端開口部から離れる方向に付勢された状態で進退可能に配置され、噴霧通路側先端から後端に向かって戻りの燃料を通過させる通路が形成され、前記噴霧通路側先端が前記先端開口部に対して接離することで前記噴霧通路の大きさを変化させる噴霧通路調整ロッドと、前記噴霧通路調整ロッドの前記後端の側に前記噴霧通路調整ロッドを通過してきた戻りの燃料による前記戻り側の圧力を受け、前記噴霧通路調整ロッドが配置されている側とは反対の側に前記送り側の圧力を受け、前記圧力差に応じて前記噴霧通路調整ロッドを前記先端開口部に接近する方向に付勢するピストンとを有していることを特徴とする噴霧ノズルが提供される。
【0013】
このような噴霧ノズルによれば、液体燃料の噴霧量を多くするときは、戻り量を減らし、噴霧量を少なくするときは、戻り量を増やすように制御するが、戻り量を減らしたときには送り側と戻り側との圧力差が小さく、戻り量を増やしたときには送り側と戻り側との圧力差が大きくなる。ピストンがこの圧力差の変化をもとにして噴霧通路調整ロッドを先端開口部に対して接離させることで先端開口部の噴霧通路の大きさを、噴霧量を多くするときは大きく、噴霧量を少なくするときは小さくなるよう変化させるようにした。これにより、噴霧量が少ないときに先端開口部の噴霧通路の大きさが小さくなるため、外部から空気が巻き込まれる通路が形成されなくなる。供給される液体燃料の送り側と戻り側との圧力を利用することで、特別な駆動機構部などが必要なく、外部からの空気混入のない噴霧ノズルが実現される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は第1の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【0015】
噴霧ノズル10には、筒状のノズル本体11の一端の内側に、ノズル本体11の軸線上に先端開口部12を有するノズル先端部材13が設けられている。ノズル本体11の他端には、ノズル本体11の軸線上に送り側圧力導入通路14aが設けられた燃料流路管14が螺嵌されている。
【0016】
燃料流路管14は、送り側圧力導入通路14aと平行に設けられた燃料導入流路14bおよび燃料戻り流路14cを有しており、さらに、燃料導入流路14bは送り側圧力導入通路14aとも連通するように構成されている。
【0017】
燃料流路管14とノズル先端部材13との間には、ノズル本体11の軸線上に貫通孔15aを有するスリット部材15が、燃料流路管14に嵌入された状態で配置されている。スリット部材15は、ノズル先端部材13の内壁面と同じ傾斜を有する接面部を有し、その接面部には、燃料導入流路14bから導入されてくる燃料を通過させ、霧状にして先端開口部12に送るスリットを有している。このスリットは、軸線方向から見て螺旋状に並んで配置されている。さらに、スリット部材15の側壁には、開口部15bが設けられていて、貫通孔15aと燃料戻り流路14cとが連通するようになっている。
【0018】
また、スリット部材15の貫通孔15aには、その内壁を軸線方向に摺動するピストン17が配置されており、送り側圧力導入通路14aと連通する面に送り側の圧力を受け、貫通孔15aと連通する面に戻り側の圧力を受けるようにしている。
【0019】
さらに、貫通孔15aには、ノズル本体11の軸線上を進退可能に設けられた噴霧通路調整ロッド18が内挿され、この噴霧通路調整ロッド18は、ばね16によって常にピストン17に当接するよう付勢されている。噴霧通路調整ロッド18の先端18aは、ノズル先端部材13の先端開口部12より細く形成されている。
【0020】
図2はスリット部材によって案内される部分の噴霧通路調整ロッドの断面図である。
噴霧通路調整ロッド18のスリット部材15によって案内される部分は、その外周面に軸線方向に延びる溝18bが複数、図示の例では4本設けられていている。この溝18bは燃焼に供されない燃料を燃料ポンプの上流側の合流部へ戻すための戻り流路を形成している。
【0021】
上記構成の噴霧ノズル10において、一定流量で導入された燃料は、燃料導入流路14bからノズル先端部材13方向に送られる。そして、燃料がスリット部材15とノズル先端部材13との接面部に到達すると、その燃料は、スリット部材15の先端の円錐面に螺旋状に配置されたスリットを通過し、通過した燃料の一部が先端開口部12から渦巻き状に噴霧される。ここで、先端開口部12から噴霧されなかった残りの燃料は、噴霧通路調整ロッド18に設けられている溝18b、噴霧通路調整ロッド18と貫通孔15aとの間の隙間、そして開口部15bを経由して燃料戻り流路14cに戻される。
【0022】
ここで、噴霧量が多いときは、送り側の圧力と霧状になった燃料の圧力との圧力差が小さいので、ピストン17はばね16の付勢力によって図の右側に位置し、これによって、噴霧通路調整ロッド18の先端18aは先端開口部12の内側に待避している。
【0023】
また、噴霧量を少なくする場合には、燃料供給装置の戻り弁が、噴霧ノズル10から戻される燃料の流量が多くなるよう制御される。
図3は噴霧量が少ない場合の噴霧ノズルの断面図、図4は噴霧ノズル先端部の部分拡大断面図である。
【0024】
噴霧ノズル10の噴霧量が少ない場合、噴霧ノズル10から戻される燃料の流量が多くなるので、燃料戻り流路14cの圧力は低くなり、送り側圧力導入通路14aの圧力との圧力差は大きくなる。これにより、ピストン17はばね16の付勢力に抗して先端開口部12方向に押される。その結果、噴霧通路調整ロッド18の先端18aは、先端開口部12に進入する。噴霧通路調整ロッド18の先端18aは、ノズル先端部材13の先端開口部12より細く形成されているので、噴霧される燃料が通過するだけの隙間が形成されることになる。
【0025】
この状態の噴霧ノズル10に、燃料導入流路14bから燃料が導入されると、燃料は、スリット部材15のスリットを通過して、先端開口部12とこれに進入している先端18aとの隙間から渦巻き状に噴霧される。
【0026】
このとき、先端開口部12では、先端18aの進入によって、渦巻き中心が塞がれるので、先端開口部12からの空気の巻き込みが防止される。したがって、噴霧量が少ない場合であっても安定した燃料供給を行うことができる。
【0027】
図5は燃料戻り流路から戻される燃料の圧力と流量との関係を示す図である。図5において、P1は噴霧ノズル10に導入される燃料の送り側圧力、P2は噴霧ノズル10から戻される燃料の戻り側圧力をそれぞれ示している。さらに、QTは噴霧ノズル10に導入される燃料の総流量、QN1は噴霧通路調整ロッド18の先端18aが先端開口部12から退避している状態での噴霧流量、QN2は噴霧通路調整ロッド18の先端18aが先端開口部12に進入している状態での噴霧流量、QB1は噴霧通路調整ロッド18の先端18aが先端開口部12から退避している状態での戻り流量、QB2は噴霧通路調整ロッド18の先端18aが先端開口部12に進入している状態での戻り流量をそれぞれ示している。また、ΔP1およびΔP2は、送り側圧力P1と戻り側圧力P2との圧力差を示している。
【0028】
噴霧ノズル10において、送り側圧力P1と戻り側圧力P2との圧力差が小さい状態では、ΔP1になるまでは、噴霧通路調整ロッド18の先端18aが先端開口部12から退避した状態であり、噴霧ノズル10から噴霧される量は噴霧流量QN1で変化する。また、送り側圧力P1と戻り側圧力P2との圧力差が大きくなってΔP2より大きくなる範囲では、先端18aが先端開口部12に進入した状態であり、噴霧ノズル10から噴霧される量は噴霧流量QN2に沿って変化する。
【0029】
差圧がΔP1とΔP2との間の範囲では、先端18aが先端開口部12に進入し始めている状態であり、この範囲で噴霧される量は、噴霧流量QN1と噴霧流量QN2との間で連続的に変化する。すなわち、先端開口部12の噴霧通路が大きい状態と空気巻き込み分の通路をなくした小さい状態との切り換わり領域を示している。
【0030】
したがって、噴霧ノズル10では、圧力差に応じた先端18aの位置変化によって、先端開口部12への進入状態を調節し、広範囲の噴霧量の噴霧において空気の混入を防止し、安定した燃料供給を行うことができるようになる。
【0031】
次に第2の実施の形態について説明する。
図6は噴霧量が多い場合での第2の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図、図7は噴霧量が少ない場合での第2の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【0032】
この第2の実施の形態の噴霧ノズル10aは、第1の実施の形態の噴霧ノズル10における噴霧通路調整ロッド18とピストン17とが一体となった噴霧通路調整ロッド19を有しており、その他の構成は第1の実施の形態の噴霧ノズル10と同じである。
【0033】
本形態の噴霧ノズル10aによれば、噴霧ノズル10aを構成する部品点数が減り、コストの低下を図ることができるようになる。
次に第3の実施の形態について説明する。
【0034】
図8は噴霧量が多い場合での第3の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図、図9は噴霧量が少ない場合での第3の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【0035】
この第3の実施の形態の噴霧ノズル10bは、第1の実施の形態の噴霧ノズル10における先端開口部12より大きな外径で、先端開口部12の内壁面に当接可能に形成されて、先端近傍の側面から先端20aに貫通する穴20cが設けられた噴霧通路調整ロッド20を有している。その他の構成は第1の実施の形態の噴霧ノズル10と同じである。なお、軸線方向の穴20cに連通する側面からの穴は、図示の例では1つであるが、好ましくは、周囲から霧状の燃料が導入されるよう複数設けるのがよい。
【0036】
図10は第3の実施の形態に係る噴霧ノズル先端部の部分拡大断面図である。噴霧通路調整ロッド20の先端20aが、先端開口部12の内側に当接する場合、噴霧通路調整ロッド20の穴20cと先端開口部12との位置が重なるように構成されている。
【0037】
以上の構成の噴霧ノズル10bにおいて、噴霧量が少ない場合は、送り側の圧力と戻り側の圧力との圧力差が大きいので、噴霧通路調整ロッド20の先端20aが先端開口部12の内壁面に当接され、スリット部材15に螺旋状に配置されたスリットを通過した霧状の燃料は、穴20cを通って先端開口部12から噴霧される。このとき、スリットを通過した燃料は、小さな穴20cから噴霧されることにより、空気の巻き込みが生じる空間的な余地がなく、したがって、噴霧量が少ないときの空気の巻き込みが防止されるようになる。
【0038】
次に第4の実施の形態について説明する。
図11は噴霧量が多い場合での第4の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図、図12は噴霧量が少ない場合での第4の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図、図13は第4の実施の形態に係る噴霧ノズル先端部の部分拡大断面図である。
【0039】
この第4の実施の形態の噴霧ノズル10cは、第1の実施の形態の噴霧ノズル10に比べて、先端部分21aが先端開口部12の内径より大きな外径を有し、先端開口部12の内壁面と同じ傾斜を有する截頭円錐状に形成され、その円錐面には霧状の燃料を通過させる複数のスリットを形成している点で異なる。
【0040】
第4の実施の形態の噴霧ノズル10cでは、噴霧通路調整ロッド21は、スリット部材15に遊嵌されていて、その内壁面との間の隙間が戻り流路を形成している。
【0041】
噴霧量が少なく、噴霧通路調整ロッド21の先端21aが、先端開口部12の内壁面に当接された状態では、スリット部材15に形成された螺旋状のスリットを通ってきた燃料は、一部が噴霧通路調整ロッド21の先端21aに形成されたスリットを通って先端開口部12から噴霧され、残りが噴霧通路調整ロッド21とスリット部材15の内壁面との間の隙間を介して戻されるようになる。
【0042】
図14は噴霧通路調整ロッド先端に形成された第1のスリット形状を示す噴霧ノズルの部分端面図である。この図において、噴霧通路調整ロッド21の先端21aのスリット21cとともにスリット部材15に設けられているスリット15cも示している。
【0043】
この第1のスリット形状によれば、噴霧通路調整ロッド21の先端部分21aの円錐面には、4本のスリット21cがスリット部材15に設けられているスリット15cの螺旋方向と同じ方向に螺旋状に設けられている。これにより、スリット部材15のスリット15cを通ってきた燃料は、同じ方向でスリット21cに入るため、同じ旋回流で先端開口部12から噴霧される。
【0044】
図15は噴霧通路調整ロッド先端に形成された第2のスリット形状を示す噴霧ノズルの部分端面図である。
第2のスリット形状は、噴霧通路調整ロッド21の先端部分21aの円錐面に形成したスリット21cをスリット15cの螺旋方向と逆方向になるようにしている。したがって、スリット15cを出た燃料の旋回流は逆転してスリット21cに入り、スリット21cの旋回方向に沿った旋回流で先端開口部12から噴霧される。
【0045】
図16は噴霧通路調整ロッド先端に形成された第3のスリット形状を示す噴霧ノズルの部分端面図である。
第3のスリット形状は、スリット21cを円錐面に噴霧通路調整ロッド21の軸線に向かってまっすぐな方向に形成している。これにより、スリット15cを出て旋回していた燃料はスリット21cに入り、このスリット21cから噴霧通路調整ロッド21の軸線に向かって四方からまっすぐ噴射され、軸線位置で衝突された燃料が先端開口部12から分散して噴霧される。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ノズル本体の先端に設けられて前記液体燃料が噴霧される先端開口部の噴霧通路の大きさを前記液体燃料の送り側の圧力と戻り側の圧力との圧力差の変化によって変化させる構成にした。これにより、噴霧量が少ないときに先端開口部の噴霧通路の大きさを送り側の圧力と戻り側の圧力との圧力差で小さくできるので、特別な駆動機構部などを必要とすることなく、外部からの空気混入のない噴霧ノズルを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図2】スリット部材によって案内される部分の噴霧通路調整ロッドの断面図である。
【図3】噴霧量が少ない場合の噴霧ノズルの断面図である。
【図4】噴霧ノズル先端部の部分拡大断面図である。
【図5】燃料戻り流路から戻される燃料の圧力と流量との関係を示す図である。
【図6】噴霧量が多い場合での第2の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図7】噴霧量が少ない場合での第2の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図8】噴霧量が多い場合での第3の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図9】噴霧量が少ない場合での第3の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図10】第3の実施の形態に係る噴霧ノズル先端部の部分拡大断面図である。
【図11】噴霧量が多い場合での第4の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図12】噴霧量が少ない場合での第4の実施の形態に係る噴霧ノズルの断面図である。
【図13】第4の実施の形態に係る噴霧ノズル先端部の部分拡大断面図である。
【図14】噴霧通路調整ロッド先端に形成された第1のスリット形状を示す噴霧ノズルの部分端面図である。
【図15】噴霧通路調整ロッド先端に形成された第2のスリット形状を示す噴霧ノズルの部分端面図である。
【図16】噴霧通路調整ロッド先端に形成された第3のスリット形状を示す噴霧ノズルの部分端面図である。
【図17】一般的な燃料供給装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c 噴霧ノズル
11 ノズル本体
12 先端開口部
13 ノズル先端部材
14 燃料流路管
14a 送り側圧力導入通路
14b 燃料導入流路
14c 燃料戻り流路
15 スリット部材
15a 貫通孔
15b 開口部
15c スリット
16 ばね
17 ピストン
18,19,20,21 噴霧通路調整ロッド
18a,20a,21a 先端
18b 溝
20c 穴
21c スリット
Claims (8)
- 一定流量で送られてきた液体燃料の一部を噴霧して燃焼に供されない残りの燃料を戻すようにし、戻す量を制御することで噴霧量を制御する噴霧ノズルにおいて、
ノズル本体の先端に設けられて前記液体燃料が噴霧される先端開口部の噴霧通路の大きさを前記液体燃料の送り側の圧力と戻り側の圧力との圧力差の変化によって変化させる噴霧通路調整手段を備え、
前記噴霧通路調整手段は、前記先端開口部の中心を通る軸線上にて前記先端開口部から離れる方向に付勢された状態で進退可能に配置され、噴霧通路側先端から後端に向かって戻りの燃料を通過させる通路が形成され、前記噴霧通路側先端が前記先端開口部に対して接離することで前記噴霧通路の大きさを変化させる噴霧通路調整ロッドと、前記噴霧通路調整ロッドの前記後端の側に前記噴霧通路調整ロッドを通過してきた戻りの燃料による前記戻り側の圧力を受け、前記噴霧通路調整ロッドが配置されている側とは反対の側に前記送り側の圧力を受け、前記圧力差に応じて前記噴霧通路調整ロッドを前記先端開口部に接近する方向に付勢するピストンとを有していることを特徴とする噴霧ノズル。 - 前記噴霧通路調整ロッドは、外径が前記先端開口部の噴霧通路よりも細い先端部分を有し、前記先端開口部からの噴霧量が少ないときに、前記先端部分が前記噴霧通路内に進入することで前記噴霧通路の大きさを変化させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の噴霧ノズル。
- 前記噴霧通路調整ロッドは、軸線位置に前記噴霧通路よりも小さく形成された中央通路とこの中央通路に連通するように半径方向に開けられた導入孔とを有する先端部分を有し、前記先端開口部からの噴霧量が少ないときに、前記先端部分を前記先端開口部の内壁に当接させて噴霧する燃料を前記導入孔、前記中央通路および前記先端開口部の前記噴霧通路を介して噴霧させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の噴霧ノズル。
- 前記噴霧通路調整ロッドは、前記先端開口部の内壁と同じ傾きを持った斜面に大径部から小径部にわたって複数のスリットが形成された截頭円錐形状の先端部分を有し、前記先端開口部からの噴霧量が少ないときに、前記先端部分を前記先端開口部の内壁に当接させて噴霧する燃料を前記スリットおよび前記先端開口部の前記噴霧通路を介して噴霧させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の噴霧ノズル。
- 前記スリットは、前記先端部分の斜面に螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の噴霧ノズル。
- 前記スリットは、ノズル本体側に設けられて一定流量で送られてきた液体燃料を霧状にする本体側スリットの螺旋方向と逆向きに形成されていることを特徴とする請求項5記載の噴霧ノズル。
- 前記スリットは、ノズル本体側に設けられて一定流量で送られてきた液体燃料を霧状にする本体側スリットの螺旋方向と同じ向きに形成されていることを特徴とする請求項5記載の噴霧ノズル。
- 前記スリットは、延長線が前記軸線を通るように直線状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の噴霧ノズル。
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