JP3942790B2 - 信号分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車電話、携帯電話等の移動通信システムに採用される信号の周波数特性を測定し、その波形を表示して信号分析する信号分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車電話、携帯電話等の移動通信システムに採用される信号は種々の方式で変調されている。また、通信回線を有効に使用するために、通信方式としてTDMA(時分割多元接続)方式が採用されている。このような移動システムで用いられる信号を搬送する搬送波は数百MHz〜数GHzと非常に高い。
【0003】
一般に、このような信号に含まれる種々の周波数成分を正確に測定するためにはスペクトラムアナライザ等の信号分析装置が用いられる。図3は高周波の被測定信号の周波数特性測定に用いられる信号分析装置の概略構成を示すブロック図である。
【0004】
図3に示す信号分析装置21では、入力端子22を介して入力された高周波の被測定信号が不図示の減衰器(ATT)で予め定められた規定レベルに調整される。その後、レベル調整された高周波の被測定信号は、信号混合器23で局部発振器24からの局部発振信号と混合され、中間周波数を有する中間周波数信号に変換される。
【0005】
ここで、局部発振器の発振周波数は、不図示の掃引制御部により、所定の周波数範囲にわたって掃引(周波数掃引)できるようになっている。これにより、信号混合器23から出力される中間周波数信号の周波数も掃引動作に同期して変化する。
【0006】
周波数が低減された中間周波数信号はRBWフィルタ25に入力され、RBWフィルタ25により不要な周波数成分が除去され、必要な中間周波数信号のみが選択される。このRBWフィルタ25の周波数特性の通過中心周波数におけるピークレベルから3dB低下した時点におけるバンド幅(RBW)は、この信号分析装置における周波数分解能を表す。
【0007】
RBWフィルタ25からの信号は、不図示の増幅器でゲイン調整され、切替部26がLOG変換器27側に切り替えられている状態でLOG変換器27により対数変換されて圧縮された信号が検波器(DET)28で検波される。これに対し、切替部26がRBWフィルタ25側に切り替えられている状態では、RBWフィルタ25からの信号が検波器(DET)28で検波される。この検波器28により掃引期間内に検波された信号は、掃引された周波数における時系列波形の大きさを示す。
【0008】
検波器28から出力された信号は、アンチ・エリアシング・フィルタ29へ入力される。アンチ・エリアシング・フィルタ29は、装置本体のパネルに設けられる表示部34に最終的に表示される周波数スペクトラム波形の高周波成分(雑音成分)を除去するフィルタで構成される。
【0009】
アンチ・エリアシング・フィルタ29からの信号は、次のA/D変換器30でデジタルデータに変換され、データ記憶部31に記憶される。データ記憶部31に記憶されたデジタルデータは、信号処理部33により所定の処理がなされ、この処理によって得られる周波数スペクトラム波形が表示部34の表示画面上に周波数ドメイン(横軸を周波数、縦軸を振幅)で表示される。
【0010】
ところで、この種の信号分析装置21では、被測定信号として入力される自動車電話、携帯電話等の移動通信システムに採用される信号が時間とともにレベル変動するバースト状の信号であり、このようなバースト状の信号を時間を追って詳細に測定したいという要望がある。
【0011】
そこで、図3に示す信号分析装置21には、局部発振器24の周波数を固定し、RBWフィルタ25により規定帯域に帯域制限された信号の時間変化を測定するタイムスパン掃引し、その結果を表示部34の表示画面上に横軸を時間、縦軸を振幅として表示する機能を装備している。
【0012】
そして、このタイムスパン掃引により、バースト状の被測定信号を時間を追って詳細に測定する場合、従来の方法としては、A/D変換器のサンプリングレートを変化させて測定する方法、高速動作するA/D変換器を用いて十分速い速度でサンプリングを行った後に不要なデータを間引く方法が用いられていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、A/D変換器のサンプリングレートを変化させる方法では、サンプリングレートを変化させる度にデータを取り直す必要があった。しかも、サンプリングレートを変化させて高速動作させた場合には、十分なダイナミックレンジが得られないという問題があった。
【0014】
また、高速動作するA/D変換器を用いて十分速い速度でサンプリングを行った後に不要なデータを間引く方法では、取得したいタイムドメインの1個当たりのデータの分解能の最小公倍数のサンプリングレートが必要であった。
【0015】
例えばタイムスパンとして1μsecが要求される場合、データ個数を500個とすると、データ1個当たり2nsecの分解能となり、A/D変換器のサンプリングレートは周波数にして500MHzになる。同様に、5nsecの分解能のときのA/D変換器のサンプリングレートは周波数にして200MHzになる。そして、上記2nsec及び5nsecの両方の分解能を満足させるためには、A/D変換器のサンプリングレートが周波数にして1GHzで動作するものが必要となる。
【0016】
したがって、上述した方法では、A/D変換器のサンプリングレートを自由に変更することができなかった。仮に、サンプリングレートが変更できても、高速動作させた場合には十分なダイナミックレンジが得られないという問題があった。また、メモリとして、最大動作分の容量を必要とするという問題があった。つまり、サンプリングレートを変化させて高速動作をさせた場合には、最高速動作に対応するA/D変換器を使用する必要があり、高速動作に対応するA/D変換器では、十分な変換bitが確保できず、低速サンプリング時においても、同じ変換bitで処理しなければならず、変換bitに応じたダイナミックレンジに制限されるため、十分なダイナミックレンジが得られないという問題があった。
【0017】
ところで、図3に示す信号分析装置21において、RBWフィルタ25で帯域制限されて検波器28を通過した信号は、RBWフィルタ25の帯域を持つベースバンド信号となっている。そこで、本件発明者等は、RBWフィルタ25の帯域を再現可能なサンプリングレートでサンプリングすれば、デジタル信号処理技術を用い、リサンプルすることにより任意の時刻データを作成してサンプリングレートを変更することなく詳細な時間解析が可能であることに基づいて本発明に至った。
【0018】
そして、本発明は、上述した見地に基づいて従来の問題を解決するべくなされたものであり、A/D変換器のサンプリングレートを必要以上に上げることなく、任意の時間のデータを再現して被測定信号の詳細な時間解析が行え、十分なダイナミックレンジが得られる信号分析装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係るスペクトラムアナライザ型の信号分析装置は、規定の中間周波数信号に周波数変換された被測定信号のうち、観測したい信号帯域のみの周波数成分を選択的に通過させるようにバンド幅が設定されたRBWフィルタ5と、
前記RBWフィルタを通過した信号を検波する検波器8と、
前記検波器によって検波された信号をナイキスト周波数が前記RBWフィルタの周波数帯域内となる所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタルデータに変換するA/D変換器10と、
前記A/D変換器で変換されたデジタルデータを記憶するデータ記憶部11と、
前記検波器の検波信号の帯域を再現可能となるように前記データ記憶部に記憶されたデジタルデータから標本化関数を用いたインターポーレーションにより前記所定のサンプリングレートよりも高いサンプリングレートのデータを作成し、さらに当該データからデシメーションにより所望のサンプリングレート並びにタイミングのデータを生成する信号処理部13と、
該信号処理部で生成された前記所望のサンプリングレート並びにタイミングのデータをタイムドメイン表示する表示部14とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1の信号分析装置において、
前記標本化関数の通過帯域を窓関数で制限することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による信号分析装置1の実施の形態の概略構成を示す図、図2(a)〜(c)は図1のa〜dの各部における信号帯域を示す図である。以下、本例の信号分析装置の構成を、その信号処理手順に沿って説明する。
【0024】
なお、周波数掃引時の動作は、図3を用いて「従来技術」の欄で説明した動作と同様に実行されるので、その説明については省略する。以下に説明する信号処理手順は、第1の局部発振器の周波数を固定し、RBWフィルタにより規定帯域に帯域制限された信号の時間変化を測定するタイムスパン掃引によるものである。
【0025】
入力端子2を介して入力される高周波のアナログの被測定信号(例えば数百KHz〜数GHz)は、その信号レベルが不図示の減衰器(ATT)により規定レベルに調整される。その後、このレベル調整された高周波の被測定信号は、信号混合器3で局部発振器4からの局部発振信号と混合され、中間周波数を有する中間周波数信号に変換される。
【0026】
周波数が低減された中間周波数信号は、次のRBWフィルタ5へ入力される。このRBWフィルタ5は、アナログのバンドパスフィルタで構成され、ユーザの設定によりバンド幅(RBW:図2(a)に示す通過中心周波数IFにおけるピークレベルから3dB低下した時点におけるバンド幅H)が例えば30KHz,10KHz,3KHz,1KHz,300Hzと可変設定できるようになっている。RBWフィルタ5では、信号混合器3から入力される中間周波数信号の不要な周波数成分を除去し、可変設定されるバンド幅の周波数成分の中間周波数信号のみを通過させる。
【0027】
RBWフィルタ5を通過した信号は、不図示の増幅器でゲイン調整され、切替部6の接点がLOG変換器(LOG)7側に切り替えられている状態でLOG変換器7により対数変換され信号圧縮された後に検波器(DET)8で検波される。これに対し、切替部6の接点がRBWフィルタ5側に切り替えられている状態では、RBWフィルタ5を通過した信号がそのまま検波器(DET)8で検波される。
【0028】
なお、切替部6は、広いダイナミックレンジに亘りデータを得る場合には、LOG変換器7側に接点が切り替えられ、直線的なデータを得る場合には、RBWフィルタ5側に接点が切り替えられる。
【0029】
検波器8によって検波された信号は、図2(b)に示すように、RBWフィルタ5の帯域を持つベースバンド信号となっており、次のアンチ・エリアシング・フィルタ9へ入力される。アンチ・エリアシング・フィルタ9は、図2(c)に示すように、可変設定されるRBWフィルタ5の最大バンド幅の周波数特性を包含する通過帯域幅を持ち、例えば後段のA/D変換器10に入力されるサンプリング周波数による雑音成分を除去している。
【0030】
アンチ・エリアシング・フィルタ9からの信号は、次のA/D変換器10によりサンプリング周波数fsでデジタルデータに逐次変換される。このデジタルデータは次のデータ記憶部11に記憶される。
【0031】
そして、データ記憶部11に記憶されたデータは、以下に説明する設定入力部12の入力情報に基づく信号処理部13の信号処理により任意の時間データがリサンプルにより作成され、横軸を時間、縦軸を振幅とするタイムドメインにより表示部14の表示画面上にデータ表示がなされる。
【0032】
設定入力部12は、測定条件(データ作成分解能、データ取得タイミング、測定開始タイミング)を決めるマン−マシンインターフェースからなる。この設定入力部12からは、データ作成個数、データ作成分解能、データ取得開始時刻などの各種パラメータが信号処理部13に設定入力される。データ作成個数は、表示部14の表示画面により通常固定とされている。データ作成分解能は、タイムスパン等の値で可変される。データ取得開始時刻は、装置側で決定するか、トリガ機能等によりユーザーが決定する。なお、これらパラメータは、サンプリングデータが記憶されるデータ記憶部11のアドレスに換算可能なものとして信号処理部13により処理される。
【0033】
信号処理部13は例えばMPU、DSP、CPU等で構成される。図示はしないが、信号処理部13の内部には、データ取り込み管理手段、処理条件変換手段、データ作成手段、表示制御手段を備えている。
【0034】
データ取り込み管理手段は、既存のデータ間のデータを補間するにあたって、補間するために使用する生成データ前後の被補間データの取得を保証し、データ記憶部11からデータ取得タイミングとデータ記憶部11のアドレスを関連づけている。
【0035】
処理条件変換手段は、データ作成分解能(タイムスパン)に該当する条件として、データ記憶部11の何個のアドレスに1個のデータが必要かを導出している。また、処理条件変換手段は、データ取得タイミングに該当する条件として、作成するデータはデータ記憶部11の何番目か、また作成するためのデータ記憶部11のデータを何番目のアドレスから使用しなければならないかを導出している。
【0036】
データ作成手段は、リサンプル関数(又はインターポーレーション関数とデシメーション)を使用し、データ記憶部に蓄積されている既存のサンプリングデータ間のデータをリサンプルにより作成している。すなわち、リサンプル関数によるフィルタデータとサンプリングデータとのたたみ込みを行い、補間データを作成する。上記リサンプルによるデータの作成には、誤差が少なく信号の再現性が良い標本化関数(sinx/x)が用いられる。
【0038】
また、標本化関数を用いてリサンプルを行う場合、方形波窓、ハニング窓、ハミング窓、ブラックマン窓、カイザー窓、ブラックマンハリス窓などの窓関数を用いれば、通過帯域を制限することができる。図2(d)の例では、窓関数を用いた有限長sinx/x特性を破線で示している。
【0039】
なお、窓関数として、方形波窓を用いた場合には、サイドローブがリップルとしてメインローブ(基本波)に重畳されるので、このリップルを抑えるため、方形波窓に比較してサイドローブの減衰量の最大値が小さいハニング窓、ハミング窓、ブラックマン窓、カイザー窓、ブラックマンハリス窓などの窓関数を用いるのが好ましい。
【0040】
表示制御手段では、データ記憶部11に記憶されたデータの値がA/D変換器10の読み値にすぎないため、意味のある値への変換も合わせて行い、例えば表示部14の横軸を時間、縦軸を振幅として、信号処理部13により信号処理されてデータ記憶部11に記憶されたデータに基づいて被測定信号のレベル変動を表示部14の表示画面上に表示するように表示部14を制御している。
【0041】
ここで、上記信号処理部13のデータ作成手段で実行される処理概要について説明する。
【0042】
今、測定条件として、下記の条件が設定されたものとする。
【0043】
以上の測定条件から、データ記憶部に格納されたデータを使い、20.25番目相当のデータ記憶部のアドレスから2.5個毎に501個データをリサンプルにより作成する。
【0044】
リサンプルとは、インターポーレーションやデシメーションを組み合わせ、A/D変換器のサンプリングレートを変更したり、データ取得時刻を変えたり、その両方を行ったりすることである。
【0045】
原理的には、インターポーレーション関数を使って十分に高いサンプリングレートのデータを作成した後、デシメーションにより希望のサンプリングレート並びにタイミングのデータを作成する。その一例として、10MHzのサンプリングレートのデータから4MHzの1/4クロックずれたデータを求める場合について説明する。
【0046】
インターポーレーションを考えた場合、10MHzと4MHzの最小公倍数の20MHzのデータを想定すれば、10MHzから4MHzのデータに変換可能である。すなわち、20MHzのデータを5個毎に1個取得するようにすれば良い。ところが、タイミングが1/4クロックずれているので、40MHz相当のデータを以下の手順にしたがって作成する。
【0047】
まず、10MHzの各データ間に1/4間隔で3個のデータをインターポーレーション関数により挿入する(4倍のインターポーレーション)。これにより、40MHzのデータが作成される。
【0048】
次に、データの起点を0番目とすると、1番目のデータを新しい起点とする(1/4クロックシフト)。
【0049】
そして、データを10個に1個取った新しいデータ列(4MHz相当)を作成する(1/5デシメーション)。これにより、リサンプルが完成し、10MHzのサンプリングレートのデータから4MHzの1/4クロックずれたデータが作成される。
【0050】
ところで、上述したように、インターポーレーションするにしてもデシメーションするにしても、信号成分を無視すると誤差をうむことになる。
【0051】
そこで、通常は最終的に必要とする周波数帯域制限とするため、ローパスフィルタを使用する。インターポーレーションとデシメーションでは、サンプル行為としてみて、同じフィルタ特性を使えばよい。同じフィルタ特性と言うことは、インターポーレーション時にフィルタをかけておけば、デシメーションは単純間引きとなる。
【0052】
前述した測定条件における動作では、0.25番目、2.75番目、5.25番目、7.75番目、…しか必要がないことがわかる。つまりそれ以外のデータを作成しても捨てられる。そこで、リサンプル関数(又はインターポーレション関数とデシメーション)を使って必要なタイミングのデータのみを作成する。
【0053】
なお、リサンプル関数(又はインターポーレーション関数とデシメーション)で任意のデータを作成する場合、前後のデータにより新しいデータを作るため余分なデータを前後に必要とする。
【0054】
このように、本例の信号分析装置では、求められる時間解析分解ではなく、RBWフィルタの周波数特性(バンド幅)に応じてA/D変換器のサンプリングレートを固定し、タイムスパン掃引機能を装備した信号分析装置(スペクトラムアナライザ)を実現することができる。
【0055】
特に、有限長の標本化関数(sinx/x)を用いてリサンプルによりデータを作成するので、ナイキスト周波数fs/2(サンプリング周波数:fs)近傍までの特性を再現することができる。これにより、RBWフィルタの最大バンド幅が決まれば、A/D変換器のサンプリングレートを変える必要がないので、従来のようにA/D変換器のサンプリングレートを上げなくても被測定信号の時間変化を詳細に知ることができる。
【0056】
標本化関数sinx/x関数についてさらに詳述する。
サンプリング周波数=fsとすると、サンプリング時間T=1/fs、x=t×(π/T)となる。ここでtは、取得すべきデータの時間である。
【0057】
したがって、サンプリングデータは、t=n×T、n=・・・,−1,0,1・・・(整数)の値に存在する。リサンプルすると言うことは、例えばt=1.5の時のデータを作るということである。
【0058】
標本化関数(sinx/x)の効用としては、標本化関数は、ナイキスト周波数(=サンプリング周波数/2)のLPF(ローパスフィルタ)である(基本的に、無限個を使えば)。
【0059】
標本化関数を使うと言うことは、アナログのフィルタをかけて希望時刻のデータを取得することと等価である。さらに標本化関数による補間と他の補間とを比べてみると、直線補間では、あるデータから周波数特性を関係無しにディジタル的に(アナログ信号的な周波数特性を無視してという意味)信号を作ることになる。スプライン関数は直線補間よりは程度が良くなるが、周波数特性を考慮していないことには変わりない。つまり、周波数特性込みで再現させるために標本化関数を使っている。そのため精度が(信号の特性を考慮するのでより正確に再現される)向上する。
【0060】
ところで、本例における信号分析装置は、被測定信号として光信号の分析にも使用することができる。この場合、入力される被測定信号としての光信号を電気信号に変換した後、上述した実施の形態と同様の処理が行われる。
【0061】
また、図1に示す信号分析装置1では、検波器8の後段にアンチ・エリアシング・フィルタ9が設けられた構成であるが、このアンチ・エリアシング・フィルタ9を省いた構成としてもよい。その場合、RBWフィルタ5の周波数特性がA/D変換器10のナイキスト周波数以下、具体的には、RBWフィルタ5のバンド幅(RBW)の2〜3倍の周波数がA/D変換器10のナイキスト周波数以下に設定される。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、従来のようにA/D変換器のサンプリングレートを上げることなく、RBWフィルタの周波数特性(バンド幅)に応じてA/D変換器のサンプリングレートを固定し、被測定信号の時間変化を詳細に知ることができるタイムスパン掃引機能を装備した信号分析装置(スペクトラムアナライザ)を実現することができる。
【0063】
特に、有限長の標本化関数(sinx/x)を用いてリサンプルによりデータを作成すれば、ナイキスト周波数近傍までの特性を再現することができる。これにより、RBWフィルタの最大バンド幅が決まれば、A/D変換器のサンプリングレートを変える必要がないので、従来のようにA/D変換器のサンプリングレートを上げなくても被測定信号の時間変化を詳細に知ることができる。また、サンプリングレートが低速にできることから、A/D変換ビット数を確保できるので、ダイナミックレンジを悪化させることなく維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による信号分析装置の実施の形態の概略構成を示す図
【図2】(a)〜(c)図1のa〜dの各部における信号帯域を示す図
【図3】一般的に知られている信号分析装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
1…信号分析装置、2…入力端子、3…信号混合器、4…局部発振器、5…RBWフィルタ、6…切替部、7…LOG変換器、8…検波器、9…アンチ・エリアシング・フィルタ、10…A/D変換器、11…データ記憶部、12…設定入力部、13…信号処理部、14…表示部。
Claims (2)
- 規定の中間周波数信号に周波数変換された被測定信号のうち、観測したい信号帯域のみの周波数成分を選択的に通過させるようにバンド幅が設定されたRBWフィルタ(5)と、
前記RBWフィルタを通過した信号を検波する検波器(8)と、
前記検波器によって検波された信号をナイキスト周波数が前記RBWフィルタの周波数帯域内となる所定のサンプリングレートでサンプリングしてデジタルデータに変換するA/D変換器(10)と、
前記A/D変換器で変換されたデジタルデータを記憶するデータ記憶部(11)と、
前記検波器の検波信号の帯域を再現可能となるように前記データ記憶部に記憶されたデジタルデータから標本化関数を用いたインターポーレーションにより前記所定のサンプリングレートよりも高いサンプリングレートのデータを作成し、さらに当該データからデシメーションにより所望のサンプリングレート並びにタイミングのデータを生成する信号処理部(13)と、
該信号処理部で生成された前記所望のサンプリングレート並びにタイミングのデータをタイムドメイン表示する表示部(14)とを備えたことを特徴とするスペクトラムアナライザ型の信号分析装置。 - 前記標本化関数の通過帯域を窓関数で制限することを特徴とする請求項1記載の信号分析装置。
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