JP3941451B2 - パーフルオロポリアルキルエーテル系化合物、該化合物からなる潤滑剤および該潤滑剤を用いた記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーフルオロポリアルキルエーテル系化合物、該化合物からなる記録媒体用潤滑剤、および該潤滑剤を含む潤滑層を含む磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の記録媒体、例えば磁気記録媒体としては、強磁性金属材料を蒸着等の手法により非磁性支持体上に被着し、これを磁性層としたいわゆる金属薄膜型の磁気記録媒体や、非常に微細な磁性粒子と樹脂結合剤とを含む磁性塗料を非磁性支持体上に塗布し、これを磁性層としたいわゆる塗布型の磁気記録媒体等が知られている。これら従来の磁気記録媒体は、磁性層表面の平滑性が極めて良好であるため、磁気ヘッドやガイドローラー等の摺動部材に対する実質的な接触面積が大きく、従って摩擦係数が大きくなり凝着現象(いわゆる張り付き)が起きやすく走行性や耐久性に欠ける等、問題点が多い。
そこで、これら問題点を改善するために各種の潤滑剤を使用することが検討されてきており、従来より高級脂肪酸やそのエステル等を前記磁気記録媒体の磁性層に内添したり、あるいはトップコートすることにより摩擦係数を抑えようとする試みがなされている。
【0003】
しかしながら、磁気記録媒体に使用される潤滑剤には、その性質上非常に厳しい特性が要求され、従来用いられている潤滑剤ではその要求を満足することが難しいのが現状である。
すなわち、磁気記録媒体に使用される潤滑剤には、(1)寒冷地での使用に際して所定の潤滑効果が確保されるように低温特性に優れること、(2)磁気ヘッドとのスペーシングが問題となるので極めて薄く塗布できることと、その場合にも十分な潤滑特性が発揮されること、(3)長時間、あるいは長期間の使用に耐え、潤滑効果が持続すること、等が要求される。
【0004】
なお、特開平6−41561号公報には、金属薄膜型の磁気記録媒体のための潤滑剤として、下記一般式(i)で示される含フッ素アルキルこはく酸ジエステルが提案されている。
【0005】
【化4】
R1−CH(COOR2)CH2COOR3 (i)
【0006】
式中、R1は脂肪族アルキル基または脂肪族アルケニル基であり、R2およびR3の一方はフロロアルキルエーテル基であり、他方はフロロアルキル基、フロロアルケニル基、フロロフェニル基、脂肪族アルキル基、脂肪族アルケニル基のいずれかである。
しかし、前記の含フッ素アルキルこはく酸ジエステルは摩擦係数が大きいという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、記録媒体の分野においては、使用される潤滑剤の能力不足に起因して、例えばシャトル走行試験において再生出力がレベルダウンする等、実用特性に不満を残している。
そこで本発明は、各種使用条件下において優れた潤滑性が保たれるとともに、長時間にわたり潤滑効果が持続され、優れた走行性、耐摩耗性、耐久性等を提供することのできる化合物、該化合物からなる潤滑剤、および記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、下記一般式(1):
【0009】
【化5】
R−CH(COOH)CH2COO−Rf−OCOCH2CH(COOH)−R…(1)
【0010】
(式中、Rは炭素原子数が2〜30の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、Rfは平均分子量が500〜6000のパーフルオロポリエーテル基を示す。)
で表されることを特徴とするパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を提供するものである。
【0011】
また本発明は、下記一般式(1):
【0012】
【化6】
R−CH(COOH)CH2COO−Rf−OCOCH2CH(COOH)−R…(1)
【0013】
(式中、Rは炭素原子数が2〜30の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、Rfは平均分子量が500〜6000のパーフルオロポリエーテル基を示す。)
で表されるパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物よりなることを特徴とする記録媒体用潤滑剤を提供するものである。
【0014】
さらに本発明は、支持体上に、記録層、および潤滑剤よりなる潤滑剤層が少なくとも順次形成されてなる記録媒体であって、
前記潤滑剤が下記一般式(1):
【0015】
【化7】
R−CH(COOH)CH2COO−Rf−OCOCH2CH(COOH)−R…(1)
【0016】
(式中、Rは炭素原子数が2〜30の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、Rfは平均分子量が500〜6000のパーフルオロポリエーテル基を示す。)
で表されるパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を含むことを特徴とする記録媒体を提供するものである。
【0017】
本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、記録媒体用、とくに磁気記録媒体用の潤滑剤として好適に用いることができる。この潤滑剤を用いた記録媒体は、各種使用条件下において優れた潤滑性が保たれるとともに、長時間にわたり潤滑効果が持続され、優れた走行性、耐摩耗性、耐久性等を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の化合物を磁気記録媒体用の潤滑剤として使用する場合を例にとり説明する。
本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物において、Rは炭素原子数が2〜30、好ましくは6〜30、さらに好ましくは8〜20の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基である。Rの炭素数が2未満あるいは30を超えると、有機溶媒への溶解性が減少し、有機溶媒を用いて例えばカーボン膜層上に潤滑層の膜を形成できなくなる。また、Rfは平均分子量が500〜6000、好ましくは1000〜4000のパーフルオロポリエーテル基である。Rfの平均分子量が500未満であるとパーフルオロポリエーテル基が短すぎるため摩擦係数が大きくなる。逆にRfの平均分子量が6000を超えると有機溶媒への溶解性が減少し、有機溶媒を用いて例えばカーボン膜層上に潤滑層の膜を形成できなくなる。
【0019】
本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、例えば一般式(1)におけるR基を含むこはく酸誘導体と、一般式(1)におけるパーフルオロポリエーテル基(Rf)を含む化合物とを混合し、150℃程度で加熱し、反応させ、有機溶媒または無機溶媒を用いた洗浄、分液ロートを用いた分液洗浄、カラムクロマトグラフィーを用いた精製等により不純物や不要物を除去することにより容易に合成することができる。なお、一般式(1)におけるパーフルオロポリエーテル基(Rf)を含む化合物は、市販されているものも利用することができ、例えばアウジモント(株)製、商品名Z−dol1000、Z−dol2000、Z−dol4000等が挙げられる。前記Z−dol1000は、構造式としてHOCH2(CF2CF2O)m(CF2O)nCH2OHを有する平均分子量1000の化合物である(Z−dol2000およびZ−dol4000は、Z−dol1000と同じ構造式を有する化合物であるが、平均分子量がそれぞれ2000および4000である)。
【0020】
また、前記のように本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、記録媒体、とくに磁気記録媒体用の潤滑剤として好適に用いることができる。なお、該潤滑剤には必要に応じて各種添加剤、例えば防錆剤を配合することもできる。防錆剤としては、従来の磁気記録媒体に使用されているものであることができ、例えばフェノール類、ナフトール類、キノン類、窒素原子を含む複素環化合物、酸素原子を含む複素環化合物、硫黄原子を含む複素環化合物等が挙げられる。また潤滑剤には他の公知の潤滑成分が同時に配合されていてもよい。
【0021】
本発明の記録媒体は、前記の潤滑剤を含む潤滑剤層を備えるものであり、例えば磁気記録媒体である場合、具体的には、非磁性支持体上に、蒸着等の手法により形成された金属磁性薄膜からなる磁性層、カーボン膜層および本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を含む潤滑剤層が少なくとも順次形成されている、いわゆる金属薄膜型の磁気記録媒体であることができる。また、必要に応じて非磁性支持体と磁性層との間に下地層を形成してもよい。
【0022】
非磁性支持体は、とくに制限されるものではなく、公知のものを採用することができる。例えば、非磁性支持体としてAl合金板やガラス板等の剛性を有する基板を使用した場合には、基板表面にアルマイト処理等の酸化皮膜やNi−P皮膜等を形成してその表面を硬くするようにしてもよい。
【0023】
磁性層を構成する金属磁性薄膜もとくに制限されるものではなく、公知のものを採用することができる。例えば、メッキ、スパッタリング、真空蒸着等の手法により連続膜として形成されるもので、例えばFe、Co、Ni等の金属やCo−Ni系合金、Co−Pt系合金、Co−Pt−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co−Ni系合金、Fe−Ni−B系合金、Fe−Co−B系合金、Fe−Co−Ni−B系合金等からなる面内磁化記録金属磁性薄膜や、Co−Cr系合金磁性薄膜等が挙げられる。とくに、面内磁化記録金属磁性薄膜を採用する場合、予め非磁性支持体上にBi、Sb、Pb、Sn、Ga、In、Ge、Si、Tl等の低融点非磁性材料の下地層を形成しておき、その上に前記金属類を下地層に対し垂直方向から蒸着あるいはスパッタリングし、金属磁性薄膜中にこれら低融点非磁性材料を拡散せしめ、配向性を解消して面内等方性を確保するとともに抗磁性を向上するようにしてもよい。
【0024】
カーボン膜層の形成方法としては、スパッタリングが一般的であるがとくに制限するものではなく、公知のいずれの方法も採用可能である。カーボン膜の膜厚は、2〜100nmが好ましく、さらに好ましくは5〜30nmである。
【0025】
潤滑剤層は、前記カーボン膜層上に潤滑剤を常法によりトップコートすることにより形成可能である。潤滑剤の塗布量は、例えば0.5〜100mg/m2が好ましく、1〜20mg/m2がさらに好ましい。塗布には潤滑剤をヘキサンなどの有機溶媒に溶解したものを使用することができる。なお、防錆剤を用いる場合、潤滑剤と複合して用いてもよいが、カーボン膜層上に防錆剤を塗布した後、潤滑剤を塗布して2層以上設けるようにすれば、防錆効果が高まり好ましい。
【0026】
本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、上記のように記録媒体、中でも磁気記録媒体用の潤滑剤として用いるのが好ましい。しかし本発明の潤滑剤は磁気記録媒体に限らず光記録媒体にも適用でき、またその支持体もテープに限らず、磁気ディスクや光ディスクのようなディスク媒体等の記録媒体にも用いることができる。
【0027】
【作用】
従来の潤滑剤において、カルボン酸あるいはカルボン酸アミン塩のような比較的極性が大きい化合物は、摩擦係数が小さいがスチル耐久性が悪い傾向があり、エステル化合物のような比較的極性の小さい化合物はスチル耐久性には優れるが、摩擦係数が大きい。本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、末端極性基としてカルボン酸部分とエステル部分を有することから摩擦係数が小さく、かつスチル耐久性に優れた特性を示す。とくにカーボン膜層上に本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を潤滑剤として塗布すると、カーボン膜層上に潤滑剤分子のカルボン酸あるいはエステル部分が吸着し、疎水基間の凝集力により耐久性の良好な潤滑剤層を形成することができる。また、従来の含フッ素潤滑剤を塗布するにはフッ素系溶媒が必須であるのに対し、本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、トルエン、アセトン等の炭化水素系溶媒を用いた塗布が可能であることから環境へ与える負荷が小さく好ましい。
このように本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を潤滑剤として用いた記録媒体は、各種使用条件下において優れた潤滑性が保たれるとともに、長時間にわたり潤滑効果が持続され、優れた走行性、耐摩耗性、耐久性等を提供できる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に何ら限定されるものではない。
【0029】
本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物の合成例
一般式(1)におけるR基を含むこはく酸誘導体としてオクタデシルこはく酸無水物を用い、一般式(1)におけるパーフルオロポリエーテル基(Rf)を含む化合物としてZ−dol2000を用いて、本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を合成した。合成手順を以下に示す。
オクタデシルこはく酸無水物C18H37C4H3O3の10.0gとZ−dol2000の28.4gを混合し、3時間、150℃で還流した。反応終了後、トルエン200mlに反応物を溶解させ、10%NaOH水溶液300mlを加え、激しく振盪した。生成した白色固体(目的物のNa塩)をガラスろ過器で吸引ろ過した。さらに水240mlで2回、トルエン200mlで1回、ガラスろ過器の上で白色固体を洗浄した。この操作で原料のオクタデシルこはく酸無水物を除去することができた。次に、白色固体を分液ロートに入れ、トルエン300ml、7.2%HCl 300mlを加え分液洗浄し脱塩した。さらに7.2%HCl 300mlで2回、塩化ナトリウム水溶液で2回、分液洗浄し、トルエン相を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。1時間後、ろ過し、トルエン相を濃縮した。続いて、カラムクロマトグラフィーにより回収物を精製した。カラム条件は、カラム充填物:シリカゲル、カラム温度:室温、溶離液:トルエンおよび酢酸エチル10%トルエン90%の混合溶媒である。目的物は酢酸エチル10%トルエン90%の混合溶媒を用いたときに溶出する。回収物は19gであり、収率約50%であった。回収物をIR分析したところ、一般式C18H37−CH(COOH)CH2COO−Rf−OCOCH2CH(COOH)−C18H37(Rfは平均分子量2000のパーフルオロポリエーテル基である)を有することが判明した。図1にIR分析結果を示す。なお、前記と同様の手法を採れば、一般式(1)におけるR基および任意のパーフルオロポリエーテル基(Rf)を任意に設定し、本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を合成することができる。その具体例を下記表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
実施例1〜20
下記表2の原料を用いて本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を前記の合成例と同様の手順で合成し、これを潤滑剤として下記試験に供した。
【0032】
【表2】
【0033】
比較例1〜5
下記表3の構造を有する化合物を潤滑剤として下記試験に供した。
【0034】
【表3】
【0035】
サンプルテープの作製
7.0μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、Coを蒸着させ、膜厚180nmの金属磁性薄膜からなる磁性層を形成した。次いでマグネトロンスパッタリング装置を用いて磁性層上に約8nmの厚さのカーボン膜層を形成した。
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムの磁性層が形成された面と反対側の面に、カーボンおよびポリウレタン樹脂よりなる厚さ0.5μm厚のバックコート層を形成した。
続いて、前記表2または表3に示される化合物をヘキサンに溶解し、前記カーボン膜層の表面に該化合物の塗布量が5mg/m2となるように塗布した。得られた磁気記録媒体を6.35mm幅に裁断してサンプルテープとした。
【0036】
耐久性および走行性の評価
前記のようにして作製された各サンプルテープを用い、温度40℃、相対湿度80%の条件で摩擦係数を、温度−5℃の条件でスチル耐久性を、温度40℃、相対湿度20%の条件でシャトル耐久性をそれぞれ測定した。結果を表4に示す。なお、本実施例のこれらの条件は、最も厳しい使用条件と考えられる。また、スチル耐久性およびシャトル耐久性の測定には、市販のデジタルビデオカムコーダー(ソニー社製商品名VX1000)を用いた。
【0037】
(1)摩擦係数測定方法
摩擦係数の測定は、恒温槽中で温度40℃、相対湿度80%に制御して、サンプルテープを摩擦係数測定器に100回走行させて測定した。なお、100回走行後の数値を摩擦係数として表中に記した。
(2)スチル耐久性測定方法
スチル耐久性は、−5℃の恒温槽中で行い、再生出力が3dB落ちるまでの時間を測定した。
(3)シャトル耐久性測定方法
シャトル耐久性は、恒温槽を温度40℃、相対湿度20%に制御して、サンプルテープ60分長をPlayモードで100回走行させ、100回走行後にその再生出力が初期出力から何dB落ちるかを測定した。
【0038】
溶媒に対する溶解度評価
実施例1〜20および比較例3で使用した潤滑剤についてエタノール、アセトン、トルエンの各溶媒に対する溶解性を調べた。評価は、各溶媒に易溶な場合は○、潤滑剤が溶媒に不要な場合は×とした。各潤滑剤の溶解性評価の結果を表5に示す。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
前記結果より、本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を磁気記録媒体用の潤滑剤として用いることにより、高温多湿、高温低湿あるいは低温等の様々な使用条件下においても摩擦係数、スチル耐久性またはシャトル耐久性の劣化が極めて少なく、非常に良好な結果が得られたことが分かる。
【0042】
【発明の効果】
本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物は、記録媒体、とくに磁気記録媒体用の潤滑剤として有用である。
また、記録媒体の潤滑剤として前記のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を用いれば、各種使用条件下において優れた潤滑性が保たれるとともに、長時間にわたり潤滑効果が持続され、優れた走行性、耐摩耗性、耐久性等を提供することのできる記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物の合成例におけるIR分析測定結果を示す図である。
Claims (2)
- 支持体上に、記録層、および潤滑剤よりなる潤滑剤層が少なくとも順次形成されてなる記録媒体であって、
前記潤滑剤が下記一般式(1):
R−CH(COOH)CH2COO−Rf−OCOCH2CH(COOH)−R・・・(1)
(式中、Rは炭素原子数が2〜30の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、Rfは平均分子量が500〜6000のパーフルオロポリエーテル基を示す。)
で表わされるパーフルオロポリアルキルエーテル系化合物を含むことを特徴とする記録媒体。 - 前記記録層が磁性層であり、前記記録媒体が磁気記録媒体であることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
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