JP3940747B2 - X線診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体の3次元データを再構成するX線診断装置に関する。
この種のX線診断装置は、X線コンピュータトモグラフィ(X線CT)のように、被検体を挟んで対向させたX線管とイメージインテンシファイアー(I.I.)とを被検体体軸の法面内で回転させながら撮影を繰り返すことで撮影角度の異なる複数フレームのX線投影画像を得、これらのX線投影画像から被検体の3次元データを逆投影や論理和により再構成することからI.I.CTとも呼ばれている。このI.I.CTが抱える問題点を以下に述べる。
図24(a)で点線で示す領域が再構成領域である。この再構成領域は、全方位に関する円錐のX線束に内接する球体として定義される。撮影は被検体Pがこの再構成領域内に収容されている状態で行う必要がある。これは、被検体Pが再構成領域内に収容されていないことを考えれば理解される。図24(b)に示すように、再構成領域からはみ出した斜線で示す被検体Pの一部分のデータは、b方向からは取り込まれるが、a方向からは取り込まれない。したがって、この斜線部のデータがアーチファクトとして再構成画像に現れてしまう。このためI.I.CTでは、大口径のイメージインテンシファイアが必要であった。また、X線管を被検体に接近させて被検体内の特定の臓器を幾何学的に拡大して撮影することができなかった。
また、大きな構造物であるX線管とイメージインテンシファイアーとを、少なくとも180度回転させるため、回転支持機構が大型化され、また十分な回転空間のある撮影室が必要であり、さらに撮影時間が長時間化するといった問題があった。さらに、血管造影撮影のとき、造影剤を注入する前に、いわゆるマクス画像を撮影しておく必要があり、撮影時間が長時間化するといった問題があった。
本発明の目的は、回転角を180度より小さくすることのできるX線診断装置を提供することである。
本発明の第1局面は、被検体の回りの異なる撮影角度から撮影した複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成するX線診断装置において、β>α(αはX線束の広がり角)とするとき、X線管とX線検出器とからなる少なくとも2組の撮影系が90度で交差するように設けられ、一方の撮影系により0度から(90+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、他の撮影系により90度から(180+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、90度から(90+β)度までの範囲で2組の撮影系で同じ撮影角度で造影剤注入前に撮影した2枚のX線投影画像から2組の撮影系間の感度差を求め、この感度差に基づいて造影剤注入後に2組の撮影系で撮影した複数のX線投影画像の感度補正をして、感度補正された複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成することを特徴とするX線診断装置である。
本発明の第2局面は、被検体の回りの異なる撮影角度から撮影した複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成するX線診断装置において、β>α(αはX線束の広がり角)とするとき、X線管とX線検出器とからなる2組の撮影系が(90+β/2)度で交差するように設けられ、一方の撮影系により0度から(90+β/2)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、他方の撮影系により(90+β/2)度から(180+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、これら2組の撮影系で得た撮影角度の異なる複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成することを特徴とするX線診断装置である。
本発明の第3局面は、被検体の回りの異なる撮影角度から撮影した複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成するX線診断装置において、β>α(αはX線束の広がり角)とするとき、X線管とX線検出器とからなる2組の撮影系が90度で交差するように設けられ、一方の撮影系により0度から(90+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、他方の撮影系により90度から(180+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、90度から(90+β)度までの範囲で2組の撮影系で同じ撮影角度で造影剤注入前に撮影した2枚のX線投影画像から2組の撮影系間の感度差を求め、この感度差に基づいて造影剤注入後に2組の撮影系で撮影した複数のX線投影画像の感度補正をして、感度補正された複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成することを特徴とするX線診断装置である。
本発明によれば、回転角を180度より小さくすることができる。
以下図面を参照して本発明の好適な実施例を説明する。
(第1実施例)
図1に第1実施例によるX線診断装置の構成を示している。コーンビーム形のX線を被検体Pに照射するX線管1と、被検体Pを透過したX線を検出するイメージインテンシファイア2とが、被検体Pを挟んで対向した状態を維持したまま被検体体軸の法面内で移動可能(回転可能)に図示しない支持機構に支持される。イメージインテンシファイア2の光出力面には光学系を介して例えばCCDカメラ等のTVカメラ5が装着される。高電圧発生装置3は、X線制御装置4の制御により、X線管1に管電圧、管電流をパルス状に加える。
X線管1とイメージインテンシファイア2とが、被検体Pの回りを回転しながら、撮影が繰り返され、撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームのX線投影画像が得られる。なお、X線管1の全方位に関する円錐のX線束に内接する球体として再構成領域を定義し、この再構成領域内で再構成が為される。
X線投影画像信号は、アナログディジタル変換器(A/D)6を介して、造影剤注入前には、撮影角度をアドレスとして第1の画像メモリ7に記憶され、造影剤注入後には、撮影角度をアドレスとして第2の画像メモリ8に記憶される。第1の画像メモリ7と第2の画像メモリ8から読み出されたX線投影画像データは、サブトラクション処理手段9に送られる。
サブトラクション処理手段9は、撮影角度が同じ造影剤注入前後の2枚のX線投影画像データを引き算(サブトラクション)する。これにより撮影角度の異なる72フレームのサブトラクション画像データが作成される。
3次元再構成手段10は、72フレームのサブトラクション画像データに対して適当なコンボリューションフィルターを掛けた後、逆投影することにより造影剤部分の3次元データを再構成する。
3次元データは、画像メモリ11に一旦記憶される。表示画像作成手段12は、図示しない入力装置を介して特定された視点から見た例えば表面画像等の表示画像データを画像メモリ11の3次元データを使って作成する。表示画像データは、ディジタルアナログ変換器(D/A)13でアナログ信号に変換された後、CRTディスプレイ等のモニタ14に表示される。
次に本実施例の動作について説明する。図2(a)に一点鎖線でマスク像撮影時のX線管軌道を示し、実線で造影撮影時のX線管軌道を示し、図2(b)に、撮影角度の経時的な変化を造影剤注入タイミングと共に示している。図3に3次元データを再構成するまでの画像処理の流れを示している。なお、図2(a)では移動軌跡を両X線管で区別して表すために、一点鎖線と実線とを重ねないで記述しているが、実際には両X線管は同一の周回軌道を回転する。
まず、造影剤が被検体Pに注入されない状態で、支持機構によりX線管1とイメージインテンシファイア2とが、時刻t1からt2の間に被検体Pの回りを1周する。この間、撮影が繰り返され、撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームのX線投影画像がマスク像として得られる。これら72フレームのマスク像信号は、アナログディジタル変換器6を介して、各々の撮影角度をアドレスとして第1の画像メモリ7に記憶される。
次にマスク像の撮影が終了した後、時刻t3において、被検体Pに造影剤が、注射器を使って医師により、またはインジェクタにより自動化されて注入される。造影剤が関心領域に存在する時刻t4からt5の間に、支持機構によりX線管1とイメージインテンシファイア2とが、被検体Pの回りを1周する。この間、撮影が繰り返され、撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームの血管造影画像がライブ像として得られる。これら72フレームのライブ像信号は、アナログディジタル変換器6を介して、各々の撮影角度をアドレスとして第2の画像メモリ8に記憶される。
第1の画像メモリ7と第2の画像メモリ8から読み出されたマスク像データとライブ像データは、サブトラクション処理手段9に送られる。サブトラクション処理手段9で、撮影角度が同じ造影剤注入前後の2枚のマスク像とライブ像とを引き算する。これにより撮影角度の異なる72フレームのサブトラクション画像データが作成される。このサブトラクション画像には、造影された血管影のみ存在する。
これら72フレームのサブトラクション画像データは3次元再構成手段10により適当なコンボリューションフィルターを掛けられ、さらに逆投影される。これにより血管(造影部分)のみの3次元データが再構成される。
この3次元データは、画像メモリ11に一旦記憶される。表示画像作成手段12により図示しない入力装置を介して特定された視点から見た例えば表面画像等の表示画像データが画像メモリ11の3次元データから作成される。表示画像データは、ディジタルアナログ変換器13でアナログ信号に変換された後、CRTディスプレイ等のモニタ14に表示される。
このように造影剤注入の前後で撮影した2枚の画像間でサブトラクションをして、このサブトラクション画像から造影剤の3次元データを再構成するので、図24(a)を使って説明したように再構成領域からはみ出した被検体Pの一部分のデータはサブトラクションにより排除され、したがってアーチファクトが解消される。また、このように被検体Pの一部が再構成領域からはみ出してもアーチファクトの無い3次元データが得られるので、X線管を被検体に接近させ、イメージインテンシファイアを遠ざけて被検体内の特定の臓器(この場合、血管)を幾何学的に拡大して撮影することができる。
(第2実施例)
図4に第2実施例のX線診断装置の構成を示し、図1と同じ部分には同符号を付して説明は省略する。第2実施例は、X線投影画像から造影剤影を含む部分画像を撮影角度毎に抽出し、これらの部分画像から造影部分の3次元データを再構成することを特徴とするものであり、以下に具体的に説明する。なお、ここでも第1実施例と同様に、5度毎に撮影され、撮影角度の異なる72フレームのマクス像、撮影角度の異なる72フレームのライブ像が得られるものとする。
72フレームのマクス像とライブ像とから、サブトラクション処理手段9により72フレームのサブトラクション画像が得られる。ここまでは第1実施例と同じである。本実施例では、X線CTの多段スライス(マルチスライス)の考え方が流用され、スライス面毎に再構成が行われる。つまり、各X線投影画像の1水平ライン上のデータ列を、X線CTでいうところの一次元投影データ(プロジェクションデータ)として取り扱い、全撮影角度のサブトラクション画像の中の同じ水平ライン番号のデータ列から1スライス面の断層像を再構成する。
72フレームのサブトラクション画像は、画像メモリ15を介してスライス分割手段15に取り込まれる。スライス分割手段15は、各サブトラクション画像について、水平ライン単位で水平ライン番号と撮影角度とを属性させて1次元のデータ列として領域限定手段17に送り込む。
領域限定手段17は、水平ライン番号が同じであって、撮影角度が相違する72個のデータ列のデータが全て0を示すとき、当該水平ライン番号(スライス面)については断層像を再構成しない、換言すると再構成対象から除外するように、当該水平ライン番号のデータ列を2次元再構成手段18に送らない。図5の斜線部は領域限定手段17による除去領域を示す。また、領域限定手段17は、水平ライン番号が同じであって、撮影角度が相違する72個のデータ列のデータに0以外のデータが含まれるとき、当該水平ライン番号(スライス面)については断層像を再構成するように、当該水平ライン番号の72個のデータ列を2次元再構成手段18に送る。
このように水平ライン毎にデータを選別することにより、再構成する領域がスライス方向(被検体体軸方向)に沿って限定される。関心部位(造影剤影、通常は造影血管)は画像中央になるように撮影されるため、通常、画像上部および画像下部の数ラインには関心部位は存在しないで、0レベルのデータとなる。各X線投影画像で、上部および下部の数ラインを除く部分が、造影剤影を含む部分画像に等価である。
2次元再構成手段18は、領域限定手段17から送られてきた水平ライン番号が同じであって、全撮影角度のここでは72個のデータ列から、断層像を再構成する。この再構成は、領域限定手段17から送られてきた全ての水平ライン番号(スライス面)について行われる。これにより、複数枚の断層像が再構成される。 このように作成された複数枚の断層像は、3次元画像メモリ11に水平ライン番号をスライス位置として属性され、書き込まれる。これにより3次元画像メモリ11には3次元データが構築される。
第1実施例と同様に、画像メモリ11に書き込まれた3次元データから表示画像作成12で表示画像が作成され、ディジタルアナログ変換器13を介してモニタ14に表示される。
第2実施例によれば、再構成領域を限定できるので再構成処理時間を短縮できる。
(第3実施例)
図6に第3実施例のX線診断装置の構成を示し、図4と同じ部分には同符号を付して説明は省略する。第3実施例のX線診断装置には、X線管1とイメージインテンシファイア2とTVカメラ5からなる第1の撮影系と、この第1の撮影系と同構成のX線管21とイメージインテンシファイア22とTVカメラ25からなる第2の撮影系との2系統の撮影系が装備される。図7(b)に示すように、X線管1からイメージインテンシファイア2に至るX線束中心線と、X線管21からイメージインテンシファイア22に至るX線束中心線とが角度αで交差するように、両撮影系は図示しない回転支持機構に保持される。この角度αは、小さいほど撮影時間短縮に効果的であるが、大型のイメージインテンシファイア2,22の干渉を避けるために、3度〜45度の範囲内で特定の角度に設定される。回転支持機構が回転すると、第1の撮影系は図7(a)の実線で示す周回軌道を回転し、第2の撮影系は図7(a)の一点鎖線で示すように第1の撮影系から角度α分の時間遅延をもって同じ周回軌道を回転する。X線管21には高電圧発生装置23が接続される。
インジェクタ27は造影剤自動注入器であり、シリンジ(注射筒)29を介して造影剤が被検体Pに注入されるようになっている。インジェクタ27は、撮影期間中、被検体の造影剤濃度が経時的に変化するように、瞬時注入量を刻々と変化しながら造影剤を注入する。
第1の撮影系は被検体Pの回りを回転しながら、撮影を繰り返し、撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームのX線投影画像(第1のX線投影画像という)を得る。これらの第1のX線投影画像は、アナログディジタル変換器6を介して第1の画像メモリ31に送られ、記憶される。同様に、第2の撮影系は被検体Pの回りを回転しながら、撮影を繰り返し、第1の撮影系と同じように撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームのX線投影画像(第2のX線投影画像という)を得る。これらの第2のX線投影画像は、アナログディジタル変換器26を介して第2の画像メモリ32に送られ、記憶される。
サブトラクション処理手段9は、撮影角度が同じ第1のX線投影画像と第2のX線投影画像を引き算する。これにより撮影角度の異なる72フレームのサブトラクション画像が作成される。第1の撮影系がある撮影角度について撮影を行ってから、角度α及び角速度に応じた遅延時間を経て第2の撮影系が同じ撮影角度について撮影を行う。インジェクタ27により被検体の造影剤濃度が経時的に変化されているので、撮影角度が同じ第1のX線投影画像と第2のX線投影画像との間には遅延時間に応じた造影剤濃度差がある。したがって、撮影角度が同じ第1のX線投影画像と第2のX線投影画像とを引き算することにより、この濃度差に応じて造影部分が抽出されることが可能である。
サブトラクション処理手段9で作成された72フレームのサブトラクション画像は、2値化処理部30で、2値化される。2値化処理部30は、サブトラクション画像の画素平均値をしきい値として計算し、このしきい値以上の画素に1を、しきい値未満の画素に0を割り当てる。これにより造影血管部分が画素値1、他の部分が画素値0を持つ2値画像が得られる。
72フレームの2値画像は画像メモリ33に一旦記憶される。再構成手段34は、72フレームの2値画像から逆投影及び論理和処理により造影血管の3次元データを再構成する。この3次元データは画像メモリ33に一旦記憶される。この3次元データから表示画像作成手段12で作成された表示画像はディジタルアナログ変換器13を介してモニタ14に表示される。
次に本実施例の動作について説明する。図8に第1、第2撮影系の撮影角度の時間変化と造影剤注入量の時間変化を示している。第1の撮影系は、時刻t1からt4の期間に、被検体の回りを撮影角度0度〜360度で1回転する。第2の撮影系は、第1の撮影系から遅延時間△tだけ遅れて、時刻t3からt5の期間に被検体の回りを撮影角度0度〜360度で1回転する。造影剤は、時刻t1とt3の間、つまり第1の撮影系が0度を通過してから、第2の撮影系が0度を通過するまでの間の時刻t2に注入開始され、時間経過に伴って瞬間注入量が序々に増加されながら撮影期間中の継続的に注入される。
第1の撮影系は撮影角度0度〜360度で被検体Pの回りを回転する間、一定周期で撮影を繰り返す。これにより撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームの第1のX線投影画像が得られ、これらの第1のX線投影画像は、アナログディジタル変換器6を介して第1の画像メモリ31に送られ、記憶される。同様に、第2の撮影系は撮影角度0度〜360度で被検体Pの回りを回転する間、一定周期で撮影を繰り返す。これにより撮影角度が例えば5度づつ異なる72フレームの第2のX線投影画像が得られ、これらの第2のX線投影画像は、アナログディジタル変換器26を介して第2の画像メモリ32に送られ、記憶される。
第1のX線投影画像と第2のX線投影画像は、サブトラクション処理手段9に送られる。撮影角度が同じ第1のX線投影画像と第2のX線投影画像が、引き算される。これにより撮影角度の異なる72フレームのサブトラクション画像が作成される。
第1の撮影系が、例えば撮影角度180度で撮影を行ってから、第2の撮影系が同じ撮影角度180度で撮影を行うまでに、遅延時間△tの時間差が生じる。この遅延時間△tの間に、被検体に注入される造影剤量は△N増加し、これに応じて撮影部位の造影剤濃度も増加する。したがって、撮影角度が同じ第1のX線投影画像と第2のX線投影画像とを引き算することにより、この濃度差に応じて造影部分が抽出されることになる。
サブトラクション処理手段9で作成された72フレームのサブトラクション画像は、2値化処理部30で各々2値化される。この2値化のためのしきい値は、2値化処理部30でサブトラクション画像毎に、その画素平均値として計算される。このしきい値以上の画素が1を、しきい値未満の画素が0を割り当てられ、これにより造影血管部分が画素値1、他の部分が画素値0を持つ2値画像が得られる。
72フレームの2値画像は画像メモリ33に一旦記憶される。再構成手段34により、これら72フレームの2値画像から、図9(a),(b)に原理を示すように逆投影及び論理和処理により造影血管の3次元データが再構成される。この3次元データは画像メモリ33に一旦記憶される。この3次元データから表示画像作成手段12で作成された表示画像はディジタルアナログ変換器13を介してモニタ14に表示される。なお、本実施例では2値化処理が含まれているため、造影血管の濃淡情報は得られないが、造影血管の3次元の空間情報が得られる。
このように本実施例ではマスク像の撮影が不要になるので、撮影時間の短縮化が図られる。なお、この2値化されたサブトラクション画像をバックプロジェクションして論理和をとることで、造影剤の3次元的な位置を特定する3次元再構成法は、造影剤濃度を変化させながら撮影すること限定する必要は無く、第1実施例に記載したX線撮影方法によって得られるサブトラクション画像に対して2値化して同様の処理を行っても良い。このとき撮影角度のピッチは細かいことが望ましいが、対象となる血管が1本のときは、少なくとも対向しない2方向の画像を得て再構成すれば良い。また、対象血管が2本以上ある、あるいは対象血管が太いときは、少なくとも対向しない3方向以上の画像を用いることが必要となる。
(第4実施例)
図10に第4実施例のX線診断装置の主要部の構成を示し、図6と同じ部分には同符号を付して説明は省略する。第4実施例のX線診断装置には、第3実施例と同様に、2系統の撮影系が装備される。図11(b)に示すように、2系統の撮影系は各X線束中心線が90度+β/2で交差するように、図示しない回転支持機構に保持される。なお、図13に示すようにX線管1,21からのX線束の広がり角をαとするとき、β>αとなるようにβは設定されることが好ましい。
造影前に、第1の撮影系で撮影された第1のX線投影画像は、画像メモリ41に記憶される。造影後に、第1の撮影系で撮影された第1のX線投影画像は、画像メモリ42に記憶される。造影前に、第2の撮影系で撮影された第2のX線投影画像は、画像メモリ43に記憶される。造影後に、第2の撮影系で撮影された第2のX線投影画像は、画像メモリ44に記憶される。
サブトラクション処理手段45は、撮影角度が同じ造影前後の2枚の第1のX線投影画像間で引き算をする。サブトラクション処理手段46は、撮影角度が同じ造影前後の2枚の第2のX線投影画像間で引き算をする。サブトラクション処理手段45,46で得られたサブトラクション画像は、画像メモリ47を介して先の実施例と同様に図示しない3次元再構成手段に送られる。ここで、造影血管の3次元データが再構成される。図示しない表示画像作成手段で3次元データから作成された表示画像はディジタルアナログ変換器を介してモニタに表示される。
次に本実施例の動作について説明する。図11(a)にマスク像撮影時の第1、第2の撮影系(ここではX線管)の軌道を実線で示し、造影後のライブ像撮影時の第1、第2の撮影系(ここではX線管)の軌道を一点鎖線で示している。図12に第1の撮影系の撮影角度の時間変化を実線で示し、第2の撮影系の撮影角度の時間変化を一点鎖線で示している。
まず、マスク像撮影時には、第1、第2の撮影系は各々初期の撮影角度(0度、90度+β/2)から、時計逆回りに90度+β/2だけ回転する。これにより、第1の撮影系の撮影角度は0度から90度+β/2で変化し、第2の撮影系の撮影角度は90度+β/2から180度+βで変化する。この時刻t1〜t2の間、第1、第2の撮影系共に撮影を繰り返し、それぞれ複数の第1のX線投影画像、複数の第2のX線投影画像をマスク像として撮影する。マスク像としての第1のX線投影画像は、画像メモリ41に記憶される。マスク像としての第2のX線投影画像は、画像メモリ43に記憶される。
時刻t2の後、時刻t3で造影剤が被検体Pに注入される。そして、第1、第2の撮影系は各々マスク像撮影終了時の撮影角度(90度+β/2、180度+β)から、時計回りに90度+β/2だけ回転し、各々初期の撮影角度に戻る。この時刻t4〜t5の間、第1、第2の撮影系共に撮影を繰り返し、それぞれ複数の第1のX線投影画像、複数の第2のX線投影画像をライブ像(血管造影画像)として撮影する。ライブ像としての第1のX線投影画像は、画像メモリ42に記憶される。ライブ像としての第2のX線投影画像は、画像メモリ44に記憶される。
このように90度+β/2だけ回転することで、第1の撮影系により0度〜90度+β/2の範囲のX線投影画像が得られ、第2の撮影系により90度+β/2〜180度+βの範囲のX線投影画像が得られる。つまり、2つの撮影系により0度〜180度+βの範囲のX線投影画像が得られることになり、したがって、回転角度を狭小して、撮影時間の短縮を図ることができる。
画像メモリ42,44に記録された造影後のライブ像は、同じ撮影角度から撮影された画像メモリ41,43の造影前のマスク像と引き算される。画像メモリ4に記録された造影剤注入後に撮影された画像は、同じ角度から撮影された、画像メモリ3に記録されている造影剤注入前の画像とサブトラクション処理される。 0度〜180度+βの範囲の複数のサブトラクション画像は3次元再構成手段に送られ、3次元再構成手段ではサブトラクション画像に対し、適当なコンボリューションフィルターを掛けた後逆投影することで、被検体の造影部分の3次元データが得られる。3次元データは、表示画像作成手段で、表示画像が作成される。この表示画像はディジタルアナログ変換器を介してモニタに表示される。
(第5実施例)
図14に第5実施例のX線診断装置の主要部の構成を示し、図10と同じ部分には同符号を付して説明は省略する。第5実施例のX線診断装置には、第3実施例と同様に、2系統の撮影系が装備される。図15(b)に示すように、2系統の撮影系は各X線束中心線が90度で交差、つまり直交するように図示しない回転支持機構に保持される。撮影時には、2系統の撮影系は90度+βの角度だけ回転する。この間、各撮影系で撮影が繰り返される。したがって、撮影角度90度〜90度+βの間では、両撮影系で同じ撮影角度で撮影が実行される。なお、図13に示したようにX線管1,21からのX線束の広がり角をαとするとき、β>αとなるようにβは設定されることが好ましい。
第1、第2の撮影系各々で造影前に撮影角度90度〜90度+βの間で撮影されたX線投影画像が、比較手段51に送られる。比較手段51は第1、第2の撮影系で同じ撮影角度の2枚のX線投影画像の画素値(特定座標の画素値同士、または画素値合計同士)を比較し、両撮影系の感度が同一になるように両撮影系各々に対する第1,第2の補正係数を算出する。補正手段52には、画像メモリ41から第1の撮影系で造影前に撮影された第1のX線投影画像が送られる。補正手段52は、第1のX線投影画像の各画素に第1の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第1のX線投影画像は、撮影角度を属性して画像メモリ57に記憶される。同様に、補正手段53には、画像メモリ43から第2の撮影系で造影前に撮影された第2のX線投影画像が送られる。補正手段53は、第2のX線投影画像の各画素に第2の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第2のX線投影画像は、撮影角度を属性して画像メモリ57に記憶される。
造影後についても同様で、第1、第2の撮影系各々で造影後に撮影角度90度〜90度+βの間で撮影されたX線投影画像が、比較手段54に送られる。比較手段54は第1、第2の撮影系で同じ撮影角度の2枚のX線投影画像の画素値(特定座標の画素値同士、または画素値合計同士)を比較し、両撮影系の感度が同一になるように両撮影系各々に対する第3,第4の補正係数を算出する。補正手段55には、画像メモリ42から第1の撮影系で造影後に撮影された第1のX線投影画像が送られる。補正手段55は、第1のX線投影画像の各画素に第3の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第1のX線投影画像は、撮影角度を属性して画像メモリ58に記憶される。同様に、補正手段56には、画像メモリ44から第2の撮影系で造影後に撮影された第2のX線投影画像が送られる。補正手段56は、第2のX線投影画像の各画素に第4の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第2のX線投影画像は、撮影角度を属性して画像メモリ58に記憶される。
サブトラクション処理手段59には、画像メモリ57,58から造影前後のX線投影画像が読み込まれる。サブトラクション処理部59では、造影前後で、撮影角度が同じ2枚のX線投影画像が引き算される。サブトラクション処理手段59で得られたサブトラクション画像は、画像メモリ47を介して先の実施例と同様に図示しない3次元再構成手段に送られる。ここで、造影血管の3次元データが再構成される。図示しない表示画像作成手段で3次元データから作成された表示画像はディジタルアナログ変換器を介してモニタに表示される。
次に本実施例の動作について説明する。図15(a)にマスク像撮影時の第1、第2の撮影系(ここではX線管)の軌道を実線で示し、造影後のライブ像撮影時の第1、第2の撮影系(ここではX線管)の軌道を一点鎖線で示している。図16に第1の撮影系の撮影角度の時間変化を実線で示し、第2の撮影系の撮影角度の時間変化を一点鎖線で示している。
まず、マスク像撮影時には、第1、第2の撮影系は各々初期の撮影角度(0度、90度)から、時計逆回りに90度+βだけ回転する。これにより、第1の撮影系の撮影角度は0度から90度+βで変化し、第2の撮影系の撮影角度は90度から180度+βで変化する。この時刻t1〜t2の間、第1、第2の撮影系共に撮影を繰り返し、それぞれ複数の第1のX線投影画像、複数の第2のX線投影画像をマスク像として撮影する。マスク像としての第1のX線投影画像は、画像メモリ41に記憶される。マスク像としての第2のX線投影画像は、画像メモリ43に記憶される。
時刻t2の後、時刻t3で造影剤が被検体Pに注入される。そして、第1、第2の撮影系は各々マスク像撮影終了時の撮影角度(90度+β、180度+β)から、時計回りに90度+βだけ回転し、各々初期の撮影角度に戻る。この時刻t4〜t5の間、第1、第2の撮影系共に撮影を繰り返し、それぞれ複数の第1のX線投影画像、複数の第2のX線投影画像をライブ像(血管造影画像)として撮影する。ライブ像としての第1のX線投影画像は、画像メモリ42に記憶される。ライブ像としての第2のX線投影画像は、画像メモリ44に記憶される。
このように90度+βだけ回転することで、第1の撮影系により0度〜90度+βの範囲のX線投影画像が得られ、第2の撮影系により90度〜180度+βの範囲のX線投影画像が得られる。つまり、マスク像撮影時、及びライブ像撮影時で、90度〜90度+βの範囲では両撮影系での同じ撮影角度のX線投影画像が得られることになる。
撮影角度90度〜90度+βの範囲中で同じ撮影角度で撮影したマスク像が第1、第2の撮影系から少なくとも1枚ずつ比較手段51に送られる。比較手段51により、第1、第2の撮影系で同じ撮影角度の2枚のマスク像の画素値(特定座標の画素値同士、または画素値合計同士)が比較され、両撮影系の感度が同一になるように両撮影系各々に対する第1,第2の補正係数が算出される。例えば第1の補正係数0.9、第2の補正係数1.0が計算される。
補正手段52には、画像メモリ41から第1の撮影系で造影前に撮影された第1のマスク像が送られる。補正手段52は、第1のマスク像の各画素に第1の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第1のマスク像は、撮影角度を属性して画像メモリ57に記憶される。同様に、補正手段53には、画像メモリ43から第2の撮影系で造影前に撮影された第2のマスク像が送られる。補正手段53は、第2のマスク像の各画素に第2の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第2のマスク像は、撮影角度を属性して画像メモリ57に記憶される。
同様に、撮影角度90度〜90度+βの範囲中で同じ撮影角度で撮影したライブ像が第1、第2の撮影系から少なくとも1枚ずつ比較手段54に送られる。比較手段54により、第1、第2の撮影系で同じ撮影角度の2枚のライブ像の画素値(特定座標の画素値同士、または画素値合計同士)が比較され、両撮影系の感度が同一になるように両撮影系各々に対する第3,第4の補正係数が算出される。例えば第3の補正係数0.9、第4の補正係数1.0が計算される。
補正手段55には、画像メモリ42から第1の撮影系で造影後に撮影された第1のライブ像が送られる。補正手段55は、第1のライブ像の各画素に第3の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第1のライブ像は、撮影角度を属性して画像メモリ58に記憶される。同様に、補正手段56には、画像メモリ44から第2の撮影系で造影後に撮影された第2のライブ像が送られる。補正手段56は、第2のライブ像の各画素に第4の補正係数を掛け合わせて画素値を補正する。補正された第2のライブ像は、撮影角度を属性して画像メモリ58に記憶される。
画像メモリ57に記録された造影後のライブ像は、同じ撮影角度から撮影された画像メモリ58の造影前のマスク像を引き算される。これにより撮影角度0度〜180度+βの複数枚のサブトラクション画像が作成され、画像メモリ47に記憶される。複数枚のサブトラクション画像は3次元再構成手段に送られ、3次元再構成手段ではサブトラクション画像に対し、適当なコンボリューションフィルターを掛けた後逆投影することで、被検体の造影部分の3次元データが得られる。3次元データは、表示画像作成手段で、表示画像が作成される。この表示画像はディジタルアナログ変換器を介してモニタに表示される。
本実施例では第4実施例のように撮影時間の短縮化が図られる他に、2系統の撮影系間での感度の不均一性を是正することができる。
(第6実施例)
図17に第6実施例のX線診断装置の構成を示し、図1と同じ部分には同符号を付して説明は省略する。第6実施例のX線診断装置は、図1の構成に、サブトラクション処理手段9と3次元再構成手段10との間に画像メモリ60、データ修正手段61、画像メモリ62が追加された構成である。データ修正手段61は、マニュアルでサブトラクション画像を修正する、例えば不要な部分を除去する等の処理を実行する。例えば、比較的長時間継続的に造影剤を注入するため、主に後半の画像で、静脈に造影剤が流入してしまうことがある。この造影された静脈部分を除去することを目的としている。
データ修正手段61は図18に示すように、サブトラクション画像および修正後のサブトラクション画像を一時的に記録しておく画像メモリ69、サブトラクション画像を表示する表示装置67、サブトラクション画像の除去する除去部分を指定するための座標入力装置68、座標入力装置68を介して指定された除去部分を除去、つまり背景と同じ0値に変換するCPU66とがデータ/制御バス65に接続されて構成される。
画像メモリ60には全ての撮影角度のサブトラクション画像が記憶される。1枚づつサブトラクション画像がデータ修正手段61に送り込まれ、表示装置67に表示される。図19に示すように、操作者は表示画像を観察し、不要な物体が写っている位置を座標入力装置68を介して例えば矩形ROIにより指定する。矩形ROI内の画素値は全て背景と同じ0値に置き換えられる。このような修正作業が、図20に示すように必要なサブトラクション画像について実行され、修正後の及び無修正のサブトラクション画像は、画像メモリ62を介して3次元再構成手段10に送り込まれる。3次元再構成手段10ではサブトラクション画像に対し、適当なコンボリューションフィルターを掛けた後逆投影することで、被検体の造影剤部分の3次元データを得る。
このように再構成の前段で不要な部分を除去するので、再構成処理の省力化を図り、また一部画像にのみ上述したような造影静脈が写ることによるアーチファクトの発生を防止することができる。また、この修正処理は、サブトラクション画像を修正対象としたことで可能となる。なぜなら、修正後の画素値が不明なX線投影画像(濃淡画像)については、修正不可能である。
(第7実施例)
図21に第7実施例のX線診断装置の主要部の構成を示し、図17と同じ部分には同符号を付して説明は省略する。再構成処理ではある撮影角度ではとらえられる血管部分が、別の撮影角度ではとらえられないとき、つまり被写体が再構成領域から一部はみ出しているとき、再構成結果にアーチファクトを発生させてしまう。第7実施例では、この種のアーチファクトの発生を防止するものである。第7実施例のX線診断装置は、図17の構成に、画像メモリ60とデータ修正手段61との間に再構成領域外データ判定手段72と、この再構成領域外データ判定手段72の出力にデータ修正手段61と画像メモリ62とを選択的に接続するスイッチ73が追加された構成である。
図22に再構成領域外データ判定手段72の判定処理手順をフローチャートで示している。再構成領域外データ判定手段72は、ステップS1で、画像メモリ60から1枚のサブトラクション画像を取り込む。ステップS2で、このサブトラクション画像の周辺領域を決定する。イメージインテンシファイアの入力窓の関係で円形のサブトラクション画像に対し、図23に斜線で示す1画素幅の周辺領域が決定される。
次に、ステップS3で、被検体(造影血管)が写っている画素と写っていない画素を判定する為の基準値が決定される。判定対象がサブトラクション画像であるので、ここでは0値または0近似値に固定されるが、例えばサブトラクション画像の全画素値の平均値を基準値として計算するようにしてもよい。次にステップS4で、サブトラクション画像の周辺画素を順次、基準値と比較する。
サブトラクション画像の全ての周辺画素が基準値を下回っているとき、つまり、当該サブトラクション画像中の全ての像が再構成領域内であると判定されたとき、当該サブトラクション画像はスイッチ73を介して無修正で画像メモリ62に送られる。一方、サブトラクション画像の少なくとも1つの周辺画素が基準値を越えているとき、つまり、当該サブトラクション画像中に再構成領域外の像が存在すると判定されたとき、当該サブトラクション画像はスイッチ73を介してデータ修正手段61に送られる。つまり、再構成領域外の像が存在すると判定されたサブトラクション画像だけがデータ修正手段61に送られ、当該像の除去を操作者に促すことができる。ここでは、図23の点線で囲むような除去すべき血管像の除去は、データ修正手段61でマニュアルで行われる。
こうして画像メモリ62には再構成領域外の像が存在しない全角度のサブトラクション画像が保持される。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1実施例の構成図。 第1実施例の動作説明図。 第1実施例の処理概要図。 第2実施例の構成図。 除去領域を示す図。 第3実施例の構成図。 第1,第2の撮影系の回転軌道を示す図。 第3実施例の動作説明図。 3次元再構成の原理図。 第4実施例の主要部構成図。 第1,第2の撮影系の回転軌道を示す図。 第4実施例の動作説明図。 X線束の広がり角を示す図。 第5実施例の主要部構成図。 第1,第2の撮影系の回転軌道を示す図。 第5実施例の動作説明図。 第6実施例の構成図。 図17のデータ修正手段の構成図。 データ修正の概念図。 第6実施例の処理概要図。 第7実施例の主要部の構成図。 図21の再構成領域外データ判定手段の処理手順を示すフローチャート。 周辺領域を示す図。 従来の一問題点の説明図。
符号の説明
1…X線管、2…イメージインテンシファイア、3…高電圧発生装置、4…X線制御装置、5…TVカメラ、6…アナログディジタル変換器、7,8,11…画像メモリ、9…サブトラクション処理手段、10…3次元再構成手段、12…表示画像作成手段、13…ディジタルアナログ変換器、14…モニタ。

Claims (3)

  1. 被検体の回りの異なる撮影角度から撮影した複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成するX線診断装置において、
    β>α(αはX線束の広がり角)とするとき、X線管とX線検出器とからなる少なくとも2組の撮影系が90度で交差するように設けられ、一方の撮影系により0度から(90+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、他の撮影系により90度から(180+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、90度から(90+β)度までの範囲で2組の撮影系で同じ撮影角度で造影剤注入前に撮影した2枚のX線投影画像から2組の撮影系間の感度差を求め、この感度差に基づいて造影剤注入後に2組の撮影系で撮影した複数のX線投影画像の感度補正をして、感度補正された複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成することを特徴とするX線診断装置。
  2. 被検体の回りの異なる撮影角度から撮影した複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成するX線診断装置において、
    β>α(αはX線束の広がり角)とするとき、X線管とX線検出器とからなる2組の撮影系が(90+β/2)度で交差するように設けられ、一方の撮影系により0度から(90+β/2)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、他方の撮影系により(90+β/2)度から(180+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、これら2組の撮影系で得た撮影角度の異なる複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成することを特徴とするX線診断装置。
  3. 被検体の回りの異なる撮影角度から撮影した複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成するX線診断装置において、
    β>α(αはX線束の広がり角)とするとき、X線管とX線検出器とからなる2組の撮影系が90度で交差するように設けられ、一方の撮影系により0度から(90+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、他方の撮影系により90度から(180+β)度までの範囲内で撮影角度の異なる複数のX線投影画像を得、90度から(90+β)度までの範囲で2組の撮影系で同じ撮影角度で造影剤注入前に撮影した2枚のX線投影画像から2組の撮影系間の感度差を求め、この感度差に基づいて造影剤注入後に2組の撮影系で撮影した複数のX線投影画像の感度補正をして、感度補正された複数のX線投影画像から被検体の3次元データを再構成することを特徴とするX線診断装置。
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