JP3938480B2 - 投票方式による評価装置、投票方式による評価方法および投票方式による評価プログラム、並びに投票方式による評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

投票方式による評価装置、投票方式による評価方法および投票方式による評価プログラム、並びに投票方式による評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットを利用して、投票対象(書評、商品、音楽、各種リソース等)に対して投票を行い、投票結果に基づいて評価を行う投票方式による評価装置、投票方式による評価方法および投票方式による評価プログラム、並びに投票方式による評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものであり、特に、客観的かつ信頼性が高い評価を得るための投票方式による評価装置、投票方式による評価方法および投票方式による評価プログラム、並びに投票方式による評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
従来より、ある投票対象に対して多数の投票者により投票を行い、投票結果に基づいて評価を行う手法が多方面で用いられている。しかしながら、従来の投票では、正当な投票者になりすまして、投票結果を恣意的に操作する目的で不正票が投票される等の事態が発生し、投票結果の信頼性を担保することが難しい。特に、近時、急速に普及しているインターネットを用いた投票では、かかる不正投票が行われる可能性が非常に高い。このことから、従来より、かかる問題を効果的に解決するための手段、方法が切望されている。
【0003】
【従来の技術】
従来より、商品等を評価する場合には、多数の投票者に対して、当該商品に関する複数段階の評価レベル(非常に良い、良い、普通、悪い、非常に悪い)の中から一つを選択させるという、投票方式が広く用いられている。例えば、投票者(この場合、商品の購入者)は、商品に添付された投票はがきに投票結果を記述した後、商品提供者宛に投函する。そして、商品提供者は、投票はがきに記述された投票結果を集計することにより、当該商品に関する評価、マーケティング分析等を行う。
【0004】
また、近時では、投票結果の集計効率を高めることを目的として、インターネットを介して投票を行う投票システムが利用されている。この種の投票システムは、インターネットのホームページ上に投票対象が掲載され、該ホームページにアクセスしてきた投票者にインターネット経由で投票させている。この投票結果は、リアルタイムに集計される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、従来のインターネットを利用した投票方式では、匿名性を悪用して、正当な投票者に成りすまし投票することにより、恣意的に投票結果を不正操作することが可能である。従って、このような不正操作が行われた場合には、投票結果に基づく評価の信頼性が著しく低下し、客観的かつ公平な評価を行うことができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができる投票方式による評価装置、投票方式による評価方法および投票方式による評価プログラム、並びに投票方式による評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、投票者が投票対象情報に対して行った投票結果を格納する投票結果データベースと、各投票者に関する情報を格納する投票者情報データベースとを用いて投票結果を評価する評価装置であって、前記投票結果を前記投票結果データベースに対して登録する投票結果登録手段と、同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対して当該偏差と対応付けたポイントを付与するポイント付与手段と、前記ポイント付与手段が投票結果ごとに付与したポイントを前記投票者ごとに集計することによって前記投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて前記投票者情報データベースを更新する投票者情報更新手段と、同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果に対して前記投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって前記投票対象情報に対する総合評価を決定する総合評価決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、投票結果を投票結果データベースに対して登録し、同一の投票対象情報に対する投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対してかかる偏差と対応付けたポイントを付与し、投票結果ごとに付与したポイントを投票者ごとに集計することによって投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて投票者情報データベースを更新し、同一の投票対象情報に対する投票結果に対して投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって投票対象情報に対する総合評価を決定することとしたので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができる。
【0009】
また、本発明は、投票者が投票対象情報に対して行った投票結果を格納する投票結果データベースと、各投票者に関する情報を格納する投票者情報データベースとを用いて投票結果を評価する評価装置による評価方法であって、前記評価装置が、前記投票結果を前記投票結果データベースに対して登録する投票結果登録工程と、同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対して当該偏差と対応付けたポイントを付与するポイント付与工程と、前記ポイント付与工程が投票結果ごとに付与したポイントを前記投票者ごとに集計することによって前記投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて前記投票者情報データベースを更新する投票者情報更新工程と、同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果に対して前記投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって前記投票対象情報に対する総合評価を決定する総合評価決定工程とを実行することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、投票結果を投票結果データベースに対して登録し、同一の投票対象情報に対する投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対してかかる偏差と対応付けたポイントを付与し、投票結果ごとに付与したポイントを投票者ごとに集計することによって投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて投票者情報データベースを更新し、同一の投票対象情報に対する投票結果に対して投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって投票対象情報に対する総合評価を決定することとしたので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明にかかる投票方式による評価装置、投票方式による評価方法および投票方式による評価プログラム、並びに投票方式による評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態1〜4について詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1について説明する。この実施の形態1では、書店で主催している書評クラブの会員により書評の投稿や、投票方式により他人の書評の評価を行う場合について説明する。図1は、本発明にかかる実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【0013】
この図において、クライアント101 〜10n は、複数の会員側にそれぞれ設置されたコンピュータ端末であり、インターネット20に接続されている。これらのクライアント101 〜10n のそれぞれは、インターネット20を介して後述する商品提供サーバ15や投票/評価装置30にアクセス可能とされており、商品(この場合、書籍)のオンライン購入、書評の投稿、投票等に用いられる。
【0014】
商品提供サーバ15は、書店により運営される書籍オンライン購入サイトを会員または一般購入者に提供するためのサーバである。この書籍オンライン購入サイトは、インターネット20を介して書籍を購入するためのサイトである。投票/評価装置30は、インターネット20に接続されており、書評の投稿の受付け、書評の投票管理、投票結果の集計等を行う機能を備えている。
【0015】
この投票/評価装置30において、入力インタフェース部31は、クライアント101 〜10n のアクセスを受け付ける機能や、投票対象データベース32および投票者別投票結果データベース33を更新する機能を備えている。投票対象データベース32は、図3に示したように、投票対象(この場合、書籍に関する書評)の情報を書籍単位で格納するデータベースであり、投票対象情報321 〜323 、・・・から構成されている。
【0016】
投票対象情報321 〜323 、・・・のそれぞれは、書籍毎の書評の情報である。例えば、投票対象情報321 は、「皇帝の新しい心」というタイトルの書籍に関する複数の書評(投票対象)から構成されている。それぞれの書評には、投票対象ID、および書評を投稿した者(評価者)を識別するための評価者IDが付与されている。上記評価者は、「皇帝の新しい心」という書籍を読んだ後、書評を投稿する。これらの書評(投票対象)は、上述した会員により5段階の評価レベルに従って、投票される。
【0017】
また、図4に示した投票者別投票結果データベース33は、投票対象(この場合、書評)と投票結果との対応関係を表すデータベースである。同図に示した投票対象ID000001は、図3に示した投票対象情報321 の投票対象ID000001の投票対象(書評)に対応している。以下、同様にして、図4に示した投票対象ID000002、・・・は、図3に示した投票対象情報321 の投票対象ID000002、・・・の投票対象(書評)に対応している。
【0018】
また、図4では、投票者ID000001の投票者は、投票対象ID000001の投票対象に対して、前述した5段階の評価レベルのうち、評価レベル「5」(投票結果)で投票している。ここで、評価レベル「1」〜「5」の凡例を以下に示す。
【0019】
Figure 0003938480
【0020】
つまり、図4に示した投票者ID000001の投票者は、図3に示した投票対象ID000001の投票対象(書評)を読み、「非常に良い」と感じて、評価レベル「5」を投票したのである。一方、同投票者は、図3に示した投票ID000002の投票対象(書評)を読み、「非常に悪い」と感じて、評価レベル「1」を投票したのである。また、図4に示した「平均」のレコードには、投票対象別に評価レベルの平均値が格納されている。
【0021】
図1に戻り、投票対象別投票結果データベース34は、図5に示したように、「投票対象ID」および「評価レベル」というフィールドを備えており、投票者別投票結果データベース33(図4参照)に基づいて作成される。すなわち、図5に示した「投票対象ID」は、図4に示した投票対象IDに対応しており、「評価レベル」は、図4に示した評価レベルおよび後述する投票者ランクに基づいて算出される。
【0022】
図1に戻り、投票者情報データベース35は、図6に示したように、「投票者ID」、「投票者ランク」、「投票回数」および「積算ポイント」のフィールドを備えており、投票者に関する基本情報を格納するデータベースである。「投票者ID」は、投票者を識別するための識別子である。「投票者ランク」は、投票者の評価スキルをA〜Eという5段階で表したものである。
【0023】
ここでいう評価スキルとは、主流の投票者と同一の評価を行い、かつ信頼性の高い評価を行うスキルをいう。例えば、「投票者ランク」=「A」の投票者は、最も信頼性が高い評価を行う者である。以降、「投票者ランク」=「B」→「C」→「D」という具合に評価スキルが低下し、「投票者ランク」=「E」の投票者は、最も信頼性が低い評価を行う者である。
【0024】
「投票回数」は、投票対象に対する投票を行った回数である。「積算ポイント」は、投票を1回行う毎に「投票者ランク」に応じて付与されるポイントを積算したものであり、評価スキルを示す指標である。つまり、「積算ポイント」が高い投票者は、投票回数が多くかつ評価スキルも高く、逆に「積算ポイント」が低い投票者は、投票回数が少なくかつ評価スキルも低い。また、実施の形態1では、新規登録された投票者は、「投票者ランク」=E(最低ランク)からスタートし、信頼性の高い評価をし続けることにより、積算ポイントが増加し、予め設定されたしきい値を超えると、つぎの「投票者ランク」にランクアップする。また、「積算ポイント」は、投票に対する対価としてのインセンティブ(プレゼント、支払い)の算定に利用される。
【0025】
図1に戻り、投票者ランク/公開評価レベル対応テーブル36は、図7に示した「投票者ランク」(図6参照)および「公開評価レベル」のフィールドを備えており、投票者(会員)に対して公開される投票対象(書評)の範囲を規定するテーブルである。「公開評価レベル」は、図5に示した「評価レベル」に対応している。例えば、「投票者ランク」=「A」の投票者には、評価レベル「1」〜「5」の全ての投票対象(書評)が公開される。
【0026】
「投票者ランク」=「B」の投票者には、評価レベル「1」〜「4」の投票対象が公開されるが、評価レベル=「5」の投票対象は公開されない。以下、「投票者ランク」が下がる(B→C→D→E)に従って、公開される投票対象の範囲が狭くなり、「投票者ランク」=「D」および「E」の投票者に至っては、評価レベル=「1」および「2」の投票対象しか公開されない。
【0027】
図1に戻り、出力インタフェース部37は、クライアント101 〜10n 等の外部アクセス手段へ情報を出力する機能を備えている。制御部38は、入力インタフェース部31および出力インタフェース部37の動作制御や、投票対象別投票結果データベース34および投票者情報データベース35の更新等を行う。この制御部38の動作の詳細については後述する。
【0028】
つぎに、上述した実施の形態1の動作について、図8に示したフローチャートを参照しつつ説明する。同図に示したステップSA1では、制御部38は、会員登録の要求があるか否かを判断する。ここで、クライアント101 より会員登録の要求があると、制御部38は、ステップSA1の判断結果を「Yes」とする。なお、ステップSA1の判断結果が「No」の場合、制御部38は、ステップSA4の判断を行う。
【0029】
ステップSA2では、制御部38は、会員登録処理を実行する。具体的には、制御部38は、会員情報を登録するための会員登録画面を表示させる。そして、クライアント101 のオペレータにより会員情報として氏名等が入力されると、制御部38は、当該会員に対して投票者IDを付与するとともに、投票者ランクを「E」(最低ランク)に設定し、図6に示した投票者情報データベース35に投票者IDおよび投票者ランクを追加する。これにより、当該会員は、投票対象情報に対して投票を行う権利を有する。ここで、当該会員に対応する「投票回数」および「積算ポイント」は、共に0である。
【0030】
ステップSA3では、入力インタフェース部31は、投票対象情報登録処理を実行する。具体的には、入力インタフェース部31は、当該会員から投票対象情報(この場合、当該会員が記述した書評)の登録を受け付けた後、この投票対象情報に投票対象IDおよび評価者IDを付与し、投票対象データベース32に追加する。
【0031】
ステップSA4では、制御部38は、投票の要求が出されたか否かを判断する。ここで、クライアント101 を操作する投票者より投票の要求が出されると、制御部38は、ステップSA4の判断結果を「Yes」とする。一方、ステップSA4の判断結果が「No」である場合、制御部38は、ステップSA9の判断を行う。この場合、ステップSA5では、制御部38は、図9に示した投票画面40をクライアント101 に表示させる。
【0032】
この投票画面40は、投票者が有する書籍に対応する投票対象情報(書籍)の評価に関する投票を行うための画面である。投票画面40においては、投票対象データベース32から抽出された投票対象情報41、42、・・・が表示されている。また、評価レベルは、非常に悪い(1)〜非常に良い(5)という5段階に設定されている。
【0033】
投票者は、投票対象情報41、42、・・・をそれぞれ確認し、5段階の評価レベルから一つの評価レベルを選択した後、投票ボタン43を押下することにより、投票を行う。ステップSA6では、制御部38は、上記投票結果を図4に示した投票者別投票結果データベース33に反映させる更新処理を実行する。ステップSA7では、制御部38は、投票対象の評価レベルを計算する評価レベル計算を行った後、この評価レベル計算の結果に基づいて、図5に示した投票対象別投票結果データベース34を更新する処理を実行する。
【0034】
ここで、評価レベル計算の具体例について、図4に示した投票対象ID000001の投票対象(書評)を一例にとって詳述する。この場合、制御部38は、同投票対象(書評)に投票したそれぞれの投票者(図4では、投票者ID000001、ID000003〜ID000009、・・・)の投票者ランクを図6に示した投票者情報データベース35より抽出する。そして、制御部38は、抽出された複数の投票者ランクにつぎのような重みを対応付ける。
【0035】
Figure 0003938480
【0036】
上記重みは、投票者ランクが高い程、大きな値とされており、一方、投票者ランクが低くなるに従って、0.2刻みで小さな値とされている。つぎに、制御部38は、図4に示した投票者ID000001のフィールドに存在するそれぞれの評価レベルに対して上記投票者ランクに対応する重み付けを行い、これらの総和を投票者数で除算し平均をとり、この平均を図5に示した評価レベルとする。この評価レベルは、つぎの(1)式から算出される。
【0037】
Figure 0003938480
【0038】
上記(1)式を図4に示した投票対象ID000001の場合に当てはめると、つぎのように計算される。
Figure 0003938480
【0039】
つぎに、制御部38は、上記評価レベル(平均)4を図5に示した投票対象別投票結果データベース34の投票対象ID000001に対応する「評価レベル」に格納する。以後、制御部38は、他の投票対象に対応する評価レベル(平均)を順次算出し、この算出結果を投票対象別投票結果データベース34に反映させる。
【0040】
ステップSA8では、制御部38は、ステップSA5で投票を行った投票者のポイントおよび投票者ランクを投票結果に基づいて計算した後、図6に示した投票者情報データベース35を更新する処理を実行する。すなわち、ポイントの計算においては、制御部38は、ステップSA7で算出された評価レベル(平均)と、投票結果(評価レベル)との偏差に基づいて、ポイントを算出する。上記偏差が小さいほど、ポイントが多くなり、逆に偏差が大きいほど、ポイントが少なくなる。
【0041】
具体的には、図2に示したように、投票者数は、評価レベル(平均)Oを最大値として、ほぼ正規分布に従うものと考えられる。従って、実施の形態1では、投票者の評価レベル(投票結果)と評価レベル(平均)Oとの偏差が小さいほど、当該投票者は、多数派に属することになるため、投票結果(評価レベル)の信頼性が高いということができる。逆に、投票者の評価レベル(投票結果)と評価レベル(平均)Oとの偏差が大きいほど、当該投票者は、少数派に属することになるため、投票結果(評価レベル)の信頼性が低いということができる。
【0042】
ここで、図2における偏差Δsとポイントとの対応関係を以下に示す。
Figure 0003938480
【0043】
図4に示した投票者ID000001の投票者の場合、制御部38は、投票対象ID000001〜ID000003という3つの投票対象に投票しているため、今回の投票回数を「3」とする。また、制御部38は、それぞれの投票対象に関して、上述した偏差に基づいてポイント(例えば、7、7、3)を算出する。つぎに、制御部38は、図6に示した投票者情報データベース35における投票者ID000001の「投票回数」および「積算ポイント」に、算出した投票回数(=3)およびポイント(=7+7+3)をそれぞれ加算する。
【0044】
つぎに、制御部38は、投票者情報データベース35における積算ポイントを投票回数で除算し、この除算結果を平均ポイントとし、以下の平均ポイント/投票者ランク対応テーブルに基づいて、投票後の投票者ランクを算出する。制御部38は、算出した投票者ランクに基づいて、図6に示した投票者情報データベース35の「投票者ランク」を更新する。
【0045】
Figure 0003938480
【0046】
このように、実施の形態1では、信頼性の高い評価を継続的に行うと、平均ポイントが高くなり、投票者ランクが段階的に高くなる。逆に、実施の形態1では、信頼性が低い評価を継続的に行うと、平均ポイントが低くなり、投票者ランクが段階的に低くなる(または、投票者ランクE(最低ランク)のままの状態)。
【0047】
ステップSA9では、制御部38は、投票者(この場合、閲覧者)より評価情報の閲覧要求が出されたか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSA1以降の処理を実行する。評価情報は、投票対象情報(この場合、書評)および前述した投票に基づく評価レベル(図5参照)である。ここで、図6に示した投票者ID000002の投票者により、クライアント102 を用いて、上記閲覧要求が出されると、制御部38は、ステップSA9の判断結果を「Yes」とする。
【0048】
ステップSA10では、出力インタフェース部37は、当該投票者が閲覧したい投票対象情報に対応する書籍を検索するための検索画面(図示略)をクライアント102 に表示させる。この検索画面は、書籍のタイトルをキーワードにして、複数の書籍の中から所望の書籍を検索するための画面である。ここで、投票者により、書籍のタイトルが入力されると、ステップSA11では、出力インタフェース部37は、投票対象データベース32(図3参照)内を検索し、検索結果として図10に示した検索結果画面50をクライアント102 に表示させる。この検索結果画面50には、検索された書籍のタイトルが表示されている。
【0049】
ここで、図10に示した閲覧ボタン51が押下されると、ステップSA12では、出力インタフェース部37は、図11に示した評価情報画面60をクライアント102 に表示させる処理を実行する。具体的には、出力インタフェース部37は、図6に示した投票者情報データベース35を参照して、投票者ID000002に対応する投票者ランクAを確認する。つぎに、出力インタフェース部37は、上記投票者ランクAをキーとして、図7に示した投票者ランク/公開評価レベル対応テーブル36を参照し、投票者ランクAに対応する公開評価レベル(1,2,3,4,5)を確認する。
【0050】
つぎに、出力インタフェース部37は、図3に示した投票対象データベース32を参照して、投票者が所望する書籍のタイトルをキーとして投票対象情報を検索する。つぎに、出力インタフェース部37は、制御部38経由で、検索された投票対象情報に含まれる投票対象IDをキーにして、図5に示した投票対象別投票結果データベース34から投票対象IDおよび評価レベルを検索した後、図7に示した公開評価レベル(この場合、1,2,3,4,5)に対応する投票対象IDの投票対象(書評)を投票対象データベース32から検索する。
【0051】
つぎに、出力インタフェース部37は、図11に示した評価情報画面60をクライアント102 に表示させる。この評価情報画面60において、評価情報61、62には、公開評価レベル(図7参照)に対応する評価レベルの投票対象情報(この場合、書評)が含まれている。同図に示した「総合評価」は、図5に示した「評価レベル」に対応している。また、評価情報画面60には、前の評価情報を閲覧するための閲覧ボタン63、次の評価情報を閲覧するための閲覧ボタン64、当該書籍を購入するための購入ボタン65および前画面に遷移するための戻るボタン66が表示されている。
【0052】
つまり、評価情報閲覧を要求した投票者は、自身の投票者レベルに応じた範囲の投票対象情報および評価レベルを閲覧することができる。従って、投票者ランクAの投票者(図7参照)は、全評価レベルの投票対象情報を閲覧することができる。一方、投票者レベルE(図7参照)は、評価レベルが低い(1,2)投票対象情報しか閲覧することができないのである。
【0053】
ステップSA13では、制御部38は、図11に示した購入ボタン65が押下されたか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSA1以降の処理を繰り返す。一方、ステップSA13の判断結果が「Yes」である場合、ステップSA14では、制御部38は、商品提供サーバ15へ購入処理を依頼する。これにより、商品提供サーバ15は、クライアント102 に書籍の購入画面を表示させた後、購入申し込み情報に基づいて、当該書籍のオンライン購入に関する処理を実行する。
【0054】
以上説明したように、実施の形態1によれば、投票方式による平均評価と投票者の評価との偏差に基づいて、投票者ランクを決定し、投票結果に対して投票者ランクに応じた重み付けを行った結果に基づいて、書評に関する総合評価を判定するようにしたので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができる。
【0055】
また、実施の形態1によれば、投票者ランクに応じて、投票者にインセンティブ用のポイントを付与するようにしたので、投票者の意欲を向上させることができ、ひいては、信頼性が高い評価を得ることができる。
【0056】
また、実施の形態1によれば、図7に示したように投票者ランクに応じて、公開評価レベルの範囲を制御するようにしたので、公開範囲を広げるべく投票者ランクを上げるための意欲を投票者に喚起することができる。
【0057】
(実施の形態2)
さて、前述した実施の形態1では、投票対象情報として書評を一例にとって説明したが、これに限られることなく、商品の評価情報(使用感等)を投票対象情報としてもよい。以下では、この場合を実施の形態2として説明する。
【0058】
図12は、本発明にかかる実施の形態2の構成を示すブロック図である。この図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。同図では、図1に示した投票/評価装置30に代えて、投票/評価装置70が設けられている。この投票/評価装置70においては、図1に示した制御部38および投票対象データベース32に代えて、制御部71および投票対象データベース72が設けられている。
【0059】
また、実施の形態2においては、商品提供サーバ15は、商品提供者により運営される商品オンライン購入サイトを会員または一般購入者に提供するためのサーバである。この商品オンライン購入サイトは、インターネット20を介して商品を購入するためのサイトである。投票/評価装置70は、投票/評価装置30(図1参照)と同様にして、インターネット20に接続されており、投票対象情報(この場合、商品の評価情報)の投稿の受付け、投票対象の投票管理、投票結果の集計等を行う機能を備えている。
【0060】
投票対象データベース72は、図13に示したように、投票対象(この場合、商品の評価情報)の情報を商品毎に格納するデータベースであり、投票対象情報721 〜723 、・・・から構成されている。投票対象情報721 〜723 、・・・のそれぞれは、商品毎の評価情報である。
【0061】
例えば、投票対象情報721 は、商品としての「カバン」に関する複数の投票対象(評価情報)から構成されている。それぞれの投票情報には、実施の形態1の場合と同様にして、投票対象ID、および評価情報を投稿した者(評価者)を識別するための評価者IDが付与されている。上記評価者は、「カバン」を実際に使用した感想、意見等を評価情報として投稿する。これらの投票対象情報は、実施の形態1の場合と同様にして、会員により5段階の評価レベルに従って、投票される。なお、実施の形態2の基本的な動作は、実施の形態1の動作(図8参照)と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0062】
以上説明したように、実施の形態2によれば、投票方式による平均評価と投票者の評価との偏差に基づいて、投票者ランクを決定し、投票結果に対して投票者ランクに応じた重み付けを行った結果に基づいて、商品に関する総合評価を判定するようにしたので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができる。
【0063】
(実施の形態3)
さて、前述した実施の形態1では、投票対象情報として書評を一例にとって説明したが、これに限られることなく、ソフトウェア等のリソースを投票対象情報としてもよい。以下では、この場合を実施の形態3として説明する。
【0064】
図14は、本発明にかかる実施の形態3の構成を示すブロック図である。この図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。同図では、図1に示した商品提供サーバ15および投票/評価装置30に代えて、リソース提供サーバ801 〜80m および投票/評価装置90が設けられている。
【0065】
リソース提供サーバ801 〜80m のそれぞれは、ソフトウェア等のリソースを会員または一般購入者に提供するためのサーバである。リソースの格納場所は、URL(Uniform Resource Locator)により指定される。投票/評価装置90は、インターネット20に接続されており、投票対象情報の受付け、投票管理、投票結果の集計等を行う機能を備えている。
【0066】
この投票/評価装置90において、入力インタフェース部91は、クライアント101 〜10n のアクセスを受け付ける機能や、投票対象データベース92および投票者情報データベース93を更新する機能を備えている。投票対象データベース92は、図16に示したように、投票対象(この場合、リソース)の情報を格納するデータベースである。
【0067】
この投票対象データベース92は、「投票対象ID」、「リソース名」、「総合評価レベル」、「ダウンロードURL」、「価格」および「作者」というフィールドを備えている。「投票対象ID」は、リソースを識別するための識別子である。「リソース名」は、リソースの名称である。「ダウンロードURL」は、リソースの格納場所(リソース提供サーバ801 〜80m )を示す情報である。「総合評価レベル」は、実施の形態1の場合と同様にして、投票により決定された評価レベルであり、図5に示した「評価レベル」と同義である。ここで、総合評価レベルは、実施の形態1の場合と同様にして、以下の5段階に設定されている。
【0068】
Figure 0003938480
【0069】
「価格」は、リソースの販売価格であり、「総合評価レベル」に対応して段階的に設定される。すなわち、「総合評価レベル」が高い程、「価格」も高くなり、逆に「総合評価レベル」が低い程、販売価格が低くなる。「作者」は、リソースを作成した者の氏名、ハンドルネーム等である。
【0070】
図14に戻り、投票者情報データベース93は、図15に示したように、「投票者ID」、投票者の「氏名」、「投票者ランク」、「投票回数」および「積算ポイント」というフィールドを備えている。「投票者ID」は、投票者を識別するための識別子である。「氏名」は、投票者の氏名である。「投票者ランク」は、実施の形態1の場合と同義であり、A〜Eという5段階に設定されている。従って、また、「投票回数」および「積算ポイント」も実施の形態1の場合と同義である。
【0071】
つまり、実施の形態3では、新規登録された投票者は、「投票者ランク」=E(最低ランク)からスタートし、信頼性の高い評価をし続けることにより、積算ポイントが増加し、予め設定されたしきい値を超えると、つぎの「投票者ランク」にランクアップする。また、「積算ポイント」は、投票に対する対価としてのインセンティブ(プレゼント、支払い)の算定に利用される。
【0072】
図14に戻り、投票対象別投票結果データベース94は、図17に示したように、投票対象別投票結果情報941 〜943 、・・・を格納するデータベースである。投票対象情報941 〜943 、・・・のそれぞれは、投票対象(リソース)別の投票結果(投票者ID/評価レベル、総合評価レベル)の情報である。ここで、総合評価レベルは、図5に示した「評価レベル」と同義である。例えば、投票対象別投票結果情報941 は、図16に示した投票ID000001のリソースに対応している。
【0073】
図14に戻り、総合評価レベル/価格対応テーブル95は、図18に示したように、リソースの総合評価レベルと、価格との対応関係を定義するテーブルである。この総合評価レベル/価格対応テーブル95からわかるように、実施の形態3では、総合評価レベルが高くなるに従って段階的に価格も高くなる。出力インタフェース部96は、クライアント101 〜10n 等の外部アクセス手段へ情報を出力する機能を備えている。制御部97は、入力インタフェース部91および出力インタフェース部96の動作制御や、投票対象別投票結果データベース94および投票者情報データベース93の更新等を行う。この制御部97の動作の詳細については後述する。
【0074】
つぎに、上述した実施の形態3の動作について、図19に示したフローチャートを参照しつつ説明する。同図に示したステップSB1では、制御部97は、投票対象(リソース)の登録の要求があるか否かを判断する。ここで、クライアント101 より上記要求があると、制御部97は、ステップSB1の判断結果を「Yes」とする。なお、ステップSB1の判断結果が「No」の場合、制御部97は、ステップSB3の判断を行う。
【0075】
ステップSB2では、制御部97は、投票対象登録処理を実行する。具体的には、制御部97は、当該会員から投票対象情報の登録を受け付けた後、この投票対象情報を投票対象データベース92(図16参照)に追加する。ステップSB3では、制御部97は、会員登録の要求があるか否かを判断し、この場合、判断結果が「Yes」であるものとする。ステップSB4では、制御部97は、ステップSA2(図8参照)と同様にして、会員登録処理を実行する。なお、ステップSB3の判断結果が「No」である場合、制御部97は、ステップSB5の判断を行う。
【0076】
ステップSB5では、制御部97は、図16に示した投票対象データベース92の投票対象情報を閲覧する要求が出されたか否かを判断する。ここでクライアント101 を操作する投票者より閲覧の要求が出されると、制御部97は、ステップSB5の判断結果を「Yes」とする。なお、ステップSB5の判断結果が「No」である場合、制御部97は、ステップSB7の判断を行う。
【0077】
ステップSB6では、出力インタフェース部96は、図16に示した投票対象データベース92を参照し、投票対象情報を要求元のクライアント101 へ送信する。これにより、当該投票者は、投票対象情報から所望のリソースを選択した後、URLからリソースをダウンロードする。そして、投票者は、リソースを実際に使用する。
【0078】
ステップSB7では、制御部97は、投票の要求が出されたか否かを判断する。ここで、クライアント101 を操作する投票者より投票の要求が出されると、制御部97は、ステップSB7の判断結果を「Yes」とする。一方、ステップSB7の判断結果が「No」である場合、制御部97は、ステップSB11の判断を行う。この場合、ステップSB8では、制御部97は、ステップSA5(図8参照)と同様にして、投票画面(図示略)をクライアント101 に表示させる。
【0079】
この投票画面は、投票者が実際に使用したリソースの評価に関する投票を行うための画面である。また、投票画面には、非常に悪い(1)〜非常に良い(5)という5段階の評価レベルが設定されている。そして、投票者は、5段階の評価レベルから一つの評価レベルを選択した後、投票ボタン(図示略)を押下することにより、投票を行う。ステップSB9では、制御部97は、上記投票結果を図4に示した投票者別投票結果データベース33に反映させる処理を実行する。
【0080】
また、制御部97は、ステップSA7(図8参照)と同様にして、投票対象の総合評価レベルを計算する総合評価レベル計算を行った後、この総合評価レベル計算の結果に基づいて、図17に示した投票対象別投票結果データベース94を更新する処理を実行する。
【0081】
ステップSB10では、制御部97は、ステップSA8(図8参照)の場合と同様にして、ステップSB8で投票を行った投票者のポイントおよび投票者ランクを投票結果に基づいて計算した後、図15に示した投票者情報データベース93を更新する処理を実行する。
【0082】
ここで、実施の形態3では、実施の形態1の場合と同様にして、信頼性の高い評価を継続的に行うと、平均ポイントが高くなり、投票者ランクが段階的に高くなる。逆に、実施の形態3では、信頼性が低い評価を継続的に行うと、平均ポイントが低くなり、投票者ランクが段階的に低くなる(または、投票者ランクE(最低ランク)のままの状態)。
【0083】
ステップSB11では、制御部97は、図16に示した投票対象データベース92を更新するタイミング(例えば、月1回)であるか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSB1以降の処理を繰り返す。そして、ステップSB11の判断結果が「Yes」になると、ステップSB12では、制御部97は、リソースに関する最新の総合評価レベルをキーとして、図18に示した総合評価レベル/価格対応テーブル95を検索し、最新の価格を決定する。つぎに、制御部97は、図16に示した投票対象データベース92の「価格」を最新の値に更新する。
【0084】
以上説明したように、実施の形態3によれば、客観的かつ公平な総合評価に応じて、リソースの価格を決定するようにしたので、適正価格を提供することができる。
【0085】
(実施の形態4)
さて、前述した実施の形態1では、投票対象情報として書評を一例にとって説明したが、これに限られることなく、商品の評価情報(使用感等)を投票対象情報としてもよい。以下では、この場合を実施の形態4として説明する。実施の形態4では、無名の音楽アーティストの中から有能な音楽アーティストを投票結果に基づいて発掘する場合を一例にとって説明する。
【0086】
図20は、本発明にかかる実施の形態4の構成を示すブロック図である。この図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。同図では、図1に示した商品提供サーバ15および投票/評価装置30に代えて、音楽提供サーバ1001 〜100m および投票/評価装置110が設けられている。この投票/評価装置110においては、図1に示した制御部38および投票対象データベース32に代えて、制御部111および投票対象データベース112が設けられている。
【0087】
音楽提供サーバ1001 〜100m のそれぞれは、音楽コンテンツを会員または一般購入者に提供するためのサーバである。音楽コンテンツの格納場所は、URLにより指定される。投票/評価装置110は、インターネット20に接続されており、投票対象情報の受付け、投票管理、投票結果の集計等を行う機能を備えている。
【0088】
この投票/評価装置110において、制御部111は、各部を制御するものであり、この制御部111の動作の詳細については後述する。投票対象データベース112は、図20に示したように、「投票対象ID」、「曲名」、「総合評価レベル」、「ダウンロードURL」、「アーティスト名」というフィールドを備えている。
【0089】
「投票対象ID」は、音楽コンテンツを識別するための識別子である。「曲名」は、音楽コンテンツのタイトルである。「総合評価レベル」は、実施の形態1の場合と同様にして、投票により決定された評価レベルであり、図5に示した「評価レベル」と同義である。ここで、総合評価レベルは、実施の形態1の場合と同様にして、以下の5段階に設定されている。
【0090】
<評価レベル> <凡例>「1」 → 非常に悪い「2」 → 悪い「3」 → 普通「4」 → 良い「5」 → 非常に良い
【0091】
「ダウンロードURL」は、音楽コンテンツの格納場所(音楽提供サーバ1001 〜100m )を示す情報である。「アーティスト名」は、音楽コンテンツの演奏者名、バンド名等である。
【0092】
つぎに、上述した実施の形態4の動作について、図22に示したフローチャートを参照しつつ説明する。同図に示したステップSC1では、制御部111は、投票対象(この場合、音楽コンテンツ)の登録の要求があるか否かを判断する。ここで、クライアント101 より上記要求があると、制御部111は、ステップSC1の判断結果を「Yes」とする。なお、ステップSC1の判断結果が「No」の場合、制御部111は、ステップSC3の判断を行う。
【0093】
ステップSC2では、制御部111は、投票対象登録処理を実行する。具体的には、制御部111は、当該会員から投票対象情報の登録を受け付けた後、この投票対象情報を投票対象データベース112(図21参照)に追加する。ステップSC3では、制御部111は、会員登録の要求があるか否かを判断し、この場合、判断結果が「Yes」であるものとする。ステップSC4では、制御部111は、ステップSA2(図8参照)と同様にして、会員登録処理を実行する。なお、ステップSC3の判断結果が「No」である場合、制御部111は、ステップSC8の判断を行う。
【0094】
ステップSC5では、出力インタフェース部37は、投票対象データベース112より10曲分の投票対象情報をクライアント101 へ送信する。これにより、投票者は、上記10曲分の音楽コンテンツを音楽提供サーバ1001 〜100m からダウンロードし試聴した後、それぞれの音楽コンテンツの評価を行う。ステップSC6では、制御部111は、所定時間待機する。ステップSC7では、制御部111は、投票者からの上記評価に関する情報の登録を受け付ける処理を実行する。
【0095】
ステップSC8では、制御部111は、投票者(この場合、閲覧者)より投票対象情報の閲覧要求が出されたか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSC10以降の処理を実行する。ステップSC8の判断結果が「Yes」である場合、ステップSC9では、出力インタフェース部37は、投票対象データベース112より投票対象情報をクライアント101 へ送信する。
【0096】
ステップSC10では、制御部111は、投票の要求が出されたか否かを判断する。ここで、クライアント101 を操作する投票者より投票の要求が出されると、制御部111は、ステップSC10の判断結果を「Yes」とする。一方、ステップSC10の判断結果が「No」である場合、制御部111は、ステップSC15の判断を行う。この場合、ステップSC11では、制御部111は、ステップSA5(図8参照)と同様にして、投票画面(図示略)をクライアント101 に表示させる。
【0097】
この投票画面は、投票者が実際に試聴した音楽コンテンツの評価に関する投票を行うための画面である。また、投票画面には、非常に悪い(1)〜非常に良い(5)という5段階の評価レベルが設定されている。そして、投票者は、5段階の評価レベルから一つの評価レベルを選択した後、投票ボタン(図示略)を押下することにより、投票を行う。ステップSC12では、制御部111は、上記投票結果を図4に示した投票者別投票結果データベース33に反映させる処理を実行する。
【0098】
ステップSC13では、制御部111は、ステップSA7(図8参照)と同様にして、投票対象の総合評価レベルを計算する総合評価レベル計算を行った後、この総合評価レベル計算の結果に基づいて、図5に示した投票対象別投票結果データベース34を更新する処理を実行する。このとき、図21に示した投票対象データベース112の「総合評価レベル」も更新される。ステップSC14では、制御部111は、投票者情報データベース35を更新する。
【0099】
ステップSC15では、制御部111は、投票者(この場合、閲覧者)より評価情報の閲覧要求が出されたか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSC1以降の処理を実行する。評価情報は、投票対象情報および前述した投票に基づく評価レベル(図5参照)である。ここで、図6に示した投票者ID000002の投票者により、クライアント102 を用いて、上記閲覧要求が出されると、制御部111は、ステップSC15の判断結果を「Yes」とする。
【0100】
ステップSC16では、出力インタフェース部37は、当該投票者が閲覧したい評価情報を検索するための検索画面(図示略)をクライアント102 に表示させる。ステップSC17では、出力インタフェース部37は、投票対象データベース112(図21参照)内を検索し、検索結果としてクライアント102 に表示させる。
【0101】
ステップSC18では、出力インタフェース部37は、ステップSA12(図8参照)の場合と同様にして、評価情報画面(図示略)をクライアント102 に表示させる処理を実行する。この場合、評価情報閲覧を要求した投票者は、自身の投票者レベルに応じた範囲の投票対象情報および評価レベルを閲覧することができる。
【0102】
以上説明したように、実施の形態4によれば、投票方式による平均評価と投票者の評価との偏差に基づいて、投票者ランクを決定し、投票結果に対して投票者ランクに応じた重み付けを行った結果に基づいて、音楽コンテンツに関する総合評価を判定するようにしたので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができる。
【0103】
以上本発明にかかる実施の形態1〜4について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成例はこれら実施の形態1〜4に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。たとえば、前述した実施の形態1〜4においては、投票/評価装置30、投票/評価装置70、投票/評価装置90または投票/評価装置110の機能を実現するための投票方式による評価プログラムを図23に示したコンピュータ読み取り可能な記録媒体300に記録して、この記録媒体300に記録された投票方式による評価プログラムを同図に示したコンピュータ200に読み込ませ、実行することにより投票/評価を行うようにしてもよい。
【0104】
図23に示したコンピュータ200は、上記投票方式による評価プログラムを実行するCPU201と、キーボード、マウス等の入力装置202と、各種データを記憶するROM(Read Only Memory)203と、演算パラメータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)204と、記録媒体300から投票方式による評価プログラムを読み取る読取装置205と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置206と、装置各部を接続するバスBUとから構成されている。
【0105】
CPU201は、読取装置205を経由して記録媒体300に記録されている投票方式による評価プログラムを読み込んだ後、投票方式による評価プログラムを実行することにより、前述した投票/評価を行う。なお、記録媒体300には、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク等の可搬型の記録媒体が含まれることはもとより、ネットワークのようにデータを一時的に記録保持するような伝送媒体も含まれる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、投票結果を投票結果データベースに対して登録し、同一の投票対象情報に対する投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対してかかる偏差と対応付けたポイントを付与し、投票結果ごとに付与したポイントを投票者ごとに集計することによって投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて投票者情報データベースを更新し、同一の投票対象情報に対する投票結果に対して投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって投票対象情報に対する総合評価を決定することとしたので、投票結果の不正操作を防止し、客観的かつ公平な評価を行うことができるという効果を奏する。
【0107】
また、本発明によれば、偏差が小さい程、前記ランクが上がり、前記偏差が大きい程、前記ランクが下がるように、前記ランク分けを行うこととしたので、投票結果の不正操作を防止し、さらに客観的かつ公平な評価を行うことができるという効果を奏する。
【0108】
また、本発明によれば、ランクに基づいて、前記投票者に対してインセンティブ用のポイントを付与することとしたので、投票者の意欲を向上させることができ、ひいては、信頼性が高い評価を得ることができるという効果を奏する。
【0109】
また、本発明によれば、総合評価に基づいて、前記投票対象情報に関する物の価格を決定することとしたので、適正価格を提供することができるという効果を奏する。
【0110】
また、本発明によれば、ランクに基づいて、前記総合評価および前記投票対象情報を公開する前記投票者の範囲を制御することとしたので、公開範囲を広げるべく投票者ランクを上げるための意欲を投票者に喚起することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1〜4における投票分布を示す図である。
【図3】図1に示した投票対象データベース32を示す図である。
【図4】図1に示した投票者別投票結果データベース33を示す図である。
【図5】図1に示した投票対象別投票結果データベース34を示す図である。
【図6】図1に示した投票者情報データベース35を示す図である。
【図7】図1に示した投票者ランク/公開評価レベル対応テーブル36を示す図である。
【図8】同実施の形態1および2の動作を説明するフローチャートである。
【図9】同実施の形態1における投票画面40を示す図である。
【図10】同実施の形態1における検索結果画面50を示す図である。
【図11】同実施の形態1における評価情報画面60を示す図である。
【図12】本発明にかかる実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【図13】図12に示した投票対象データベース72を示す図である。
【図14】本発明にかかる実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【図15】図14に示した投票者情報データベース93を示す図である。
【図16】図14に示した投票対象データベース92を示す図である。
【図17】図14に示した投票対象別投票結果データベース94を示す図である。
【図18】図14に示した総合評価レベル/価格対応テーブル95を示す図である。
【図19】同実施の形態3の動作を説明するフローチャートである。
【図20】本発明にかかる実施の形態4の構成を示すブロック図である。
【図21】図20に示した投票対象データベース112を示す図である。
【図22】同実施の形態4の動作を説明するフローチャートである。
【図23】実施の形態1〜4の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 〜10n クライアント
15 商品提供サーバ
20 ネットワーク
30 投票/評価装置
31 入力インタフェース部
37 出力インタフェース部
38 制御部
801 〜80m リソース提供サーバ
90 投票/評価装置
91 入力インタフェース部
96 出力インタフェース部
97 制御部
1001 〜100m 音楽提供サーバ
110 投票/評価装置
111 制御部
200 コンピュータ
201 CPU
300 記録媒体

Claims (14)

  1. 投票者が投票対象情報に対して行った投票結果を格納する投票結果データベースと、各投票者に関する情報を格納する投票者情報データベースとを用いて投票結果を評価する評価装置であって、
    前記投票結果を前記投票結果データベースに対して登録する投票結果登録手段と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対して当該偏差と対応付けたポイントを付与するポイント付与手段と、
    前記ポイント付与手段が投票結果ごとに付与したポイントを前記投票者ごとに集計することによって前記投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて前記投票者情報データベースを更新する投票者情報更新手段と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果に対して前記投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって前記投票対象情報に対する総合評価を決定する総合評価決定手段と
    を備えたことを特徴とする評価装置。
  2. 前記投票者情報更新手段は、前記偏差が小さい程、前記ランクが上がり、前記偏差が大きい程、前記ランクが下がるように、前記ランク分けを行うことを特徴とする請求項1に記載の評価装置。
  3. 前記ランクに基づいて、前記投票者に対してインセンティブ用のポイントを付与するインセンティブポイント付与手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の評価装置。
  4. 前記総合評価に基づいて、前記投票対象情報に関する物の価格を決定する価格決定手段を備えたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の評価装置。
  5. 前記ランクに基づいて、前記総合評価および前記投票対象情報を公開する前記投票者の範囲を制御する公開範囲制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の評価装置。
  6. 投票者が投票対象情報に対して行った投票結果を格納する投票結果データベースと、各投票者に関する情報を格納する投票者情報データベースとを用いて投票結果を評価する評価装置による評価方法であって、
    前記評価装置が、
    前記投票結果を前記投票結果データベースに対して登録する投票結果登録工程と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対して当該偏差と対応付けたポイントを付与するポイント付与工程と、
    前記ポイント付与工程が投票結果ごとに付与したポイントを前記投票者ごとに集計することによって前記投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて前記投票者情報データベースを更新する投票者情報更新工程と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果に対して前記投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって前記投票対象情報に対する総合評価を決定する総合評価決定工程と
    を実行することを特徴とする評価方法。
  7. 前記投票者情報更新工程は、前記偏差が小さい程、前記ランクが上がり、前記偏差が大きい程、前記ランクが下がるように、前記ランク分けを行うことを特徴とする請求項6に記載の評価方法。
  8. 前記評価装置が、前記ランクに基づいて、前記投票者に対してインセンティブ用のポイントを付与するインセンティブポイント付与工程をさらに実行することを特徴とする請求項6または7に記載の評価方法。
  9. 前記評価装置が、前記総合評価に基づいて、前記投票対象情報に関する物の価格を決定する価格決定工程をさらに実行することを特徴とする請求項6、7または8に記載の評価方法。
  10. 投票者が投票対象情報に対して行った投票結果を格納する投票結果データベースと、各投票者に関する情報を格納する投票者情報データベースとを用いて投票結果を評価する評価プログラムであって、
    前記投票結果を前記投票結果データベースに対して登録する投票結果登録手順と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対して当該偏差と対応付けたポイントを付与するポイント付与手順と、
    前記ポイント付与手順が投票結果ごとに付与したポイントを前記投票者ごとに集計することによって前記投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて前記投票者情報データベースを更新する投票者情報更新手順と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果に対して前記投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって前記投票対象情報に対する総合評価を決定する総合評価決定手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする評価プログラム。
  11. 前記投票者情報更新手順は、前記偏差が小さい程、前記ランクが上がり、前記偏差が大きい程、前記ランクが下がるように、前記ランク分けを行うことを特徴とする請求項10に記載の評価プログラム。
  12. 前記ランクに基づいて、前記投票者に対してインセンティブ用のポイントを付与するインセンティブポイント付与手順をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項10または11に記載の評価プログラム。
  13. 前記総合評価に基づいて、前記投票対象情報に関する物の価格を決定する価格決定手順をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項10、11または12に記載の評価プログラム。
  14. 投票者が投票対象情報に対して行った投票結果を格納する投票結果データベースと、各投票者に関する情報を格納する投票者情報データベースとを用いて投票結果を評価する評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記投票結果を前記投票結果データベースに対して登録する投票結果登録手順と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果から算出した平均値および標準偏差に基づいて各投票結果の偏差を算出し、各投票結果に対して当該偏差と対応付けたポイントを付与するポイント付与手順と、
    前記ポイント付与手順が投票結果ごとに付与したポイントを前記投票者ごとに集計することによって前記投票者のランク分けを行い、振り分けられたランクを用いて前記投票者情報データベースを更新する投票者情報更新手順と、
    同一の前記投票対象情報に対する前記投票結果に対して前記投票者のランクに対応した重み付けを施し、重み付け後の投票結果を集計することによって前記投票対象情報に対する総合評価を決定する総合評価決定手順と
    をコンピュータに実行させる評価プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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